2018年05月28日公開
2022年11月14日更新
ワンピースでバギーが七武海になった理由は?能力・強さや現在まとめ
『ワンピース』のバギーは、主人公のルフィが一番最初に出会う自分以外の悪魔の実の能力者で、「バラバラの実」を食べた「バラバラ人間」です。バギーはルフィに敗れた後、ギャグ要員としてたびたび登場するキャラクターとなっていましたが、『ワンピース』が新世界編に突入した際、バギーが王下七武海の一角「千両道化バギー」となっていることが明らかになり、読者を驚かせました。バギーはどうして七武海に入れたのか?今回は『ワンピース』の海賊バギーについて、その強さや作中での活躍を紹介し、七武海入りの理由を考察します。
目次
- ワンピースとは?
- ワンピースの千両道化バギーとは?
- ワンピースの千両道化バギーその能力と強さは?
- ワンピースの千両道化バギー七武海への軌跡!初登場は東の海編
- ワンピースの千両道化バギー七武海への軌跡!東の海編での活躍は?
- ワンピースの千両道化バギー七武海への軌跡!再び登場ローグタウン編
- ワンピースの千両道化バギー七武海への軌跡!ローグタウン編での活躍は?
- ワンピースの千両道化バギー七武海への軌跡!三度登場インペルダウン編
- ワンピースの千両道化バギー七武海への軌跡!インペルダウン編での活躍は?
- ワンピースの千両道化バギー七武海への軌跡!バギー大暴れ!マリンフォード編
- ワンピースの千両道化バギー七武海への軌跡!マリンフォード編での活躍は?
- ワンピースの千両道化バギー七武海への軌跡!そして伝説へ
- ワンピースの千両道化バギーはなぜ七武海に?バギーは元ロジャー海賊団だった!
- ワンピースの千両道化バギーはなぜ七武海に?四皇赤髪のシャンクスと対等の男バギー!
- ワンピースの千両道化バギーはなぜ七武海に?白ひげの見込んだ男バギー!
- ワンピースの千両道化バギーはなぜ七武海に?凶悪な海賊たちを束ねる男バギー!
- ワンピースの千両道化バギーは天に愛された男?
- ワンピースの千両道化バギーの現在は海賊派遣組織のリーダー!
- ワンピースの千両道化バギーは懸賞金1500万ベリーで七武海入りしている!
- ワンピースの千両道化バギーは意外と七武海にふさわしい海賊だった!
ワンピースとは?
『ワンピース(ONEPIECE)』は、週刊少年ジャンプで1997年から連載中の海洋冒険漫画です。海賊王の遺した財宝「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を求め、数多の海賊たちがしのぎを削る「大海賊時代」の世界を舞台に、海賊王を目指す主人公モンキー・D・ルフィが、仲間たちと世界中のさまざまな海や島を冒険し、多くの出会いと別れ、そして強敵との戦いを繰り広げます。
食べるとカナヅチになる代わりに超人的な力を得る「悪魔の実」や、ルフィたちが訪れる摩訶不思議で面白い文化や生態系を持った島の数々、そしてユニークで人情味あふれる登場人物たちによって描かれる笑いと感動の物語が、『ワンピース』の魅力です。『ワンピース』は多くの読者に支持され、20年以上も連載が続いている、週刊少年ジャンプを代表する看板作品のひとつとなっています。
『ワンピース』原作の、2017年現在の国内累計発行部数は約3億6000万部。海外を含めると約4億3000万部発行されており、同一作者による最多発行部数作品としてギネス記録に認定されています。アニメやゲーム、アトラクション、舞台など、メディアの枠組みを越えた展開が行われ、『ワンピース』の人気は世界的なものになっています。
『ワンピース』の物語において、ルフィたち麦わらの一味は行く先々で強敵と対峙します。宝物を手に入れるため、仲間を助けるため、さまざまな理由から麦わらの一味が戦う敵も、『ワンピース』の魅力のひとつ。『ワンピース』の敵キャラクターは、ルフィたち麦わらの一味に負けずとも劣らない、単に強くて悪いだけではない、海賊としての矜持や過去、恐ろしさを持つ、魅力的なキャラクターたちです。
出典: http://festy.jp
今回は、そんな様々な魅力にあふれる『ワンピース』の敵キャラクターから、王下七武海の1人である千両道化バギーに注目!『ワンピース』の舞台でも最序盤であるイーストブルーで初登場したバギーは、どのように王下七武海の一員となったのか?千両道化バギーの能力から王下七武海になるまでの軌跡、そして王下七武海になれた理由と現在の活躍まで、千両道化バギーを徹底紹介します。
ワンピースの千両道化バギーとは?
イーストブルーの小海賊からグランドラインの大海賊へ
バギーは『ワンピース』に登場する、東の海(イーストブルー)で活動する海賊団、バギー海賊団の船長です。イーストブルーで活動していた頃は、現在の「千両道化バギー」ではなく「道化のバギー」の異名で知られていました。懸賞金は1500万ベリーで、懸賞金の平均が300万ベリー程度のイーストブルーではトップクラスの海賊です。
ただ、賞金1500万ベリーはグランドラインでは最低ランクであり、この頃バギーは「海賊王の船に乗っていた」という過去を隠して活動していたため、海軍からもあまり認知されていなかったようです。しかし、ルフィを追ってグランドラインに入り、ルフィに巻き込まれる形で様々な重大事件に関わった結果、政府公認の海賊である王下七武海の1人「千両道化バギー」として、全世界にその名を轟かせることになりました。
成り行きで王下七武海になってしまったように思われるバギーですが、実は初登場時から「グランドラインを制覇する」という夢を語っており、最初からイーストブルーの海賊で終わるつもりは無かったことがうかがえます。
千両道化バギーの外見や性格
顔面に大きく彫られたドクロの刺青と、ピエロのような大きな赤っ鼻という特徴的な外見をしています。バギー本人はこの赤っ鼻を非常にコンプレックスに感じており、この鼻を侮辱されると、それがたとえ聞き間違いやただの指摘だったとしても激怒します。強面のピエロのような外見と裏腹に、性格は派手好きのお調子者で、シリアスなシーンよりはギャグシーンでの出番が多め。その陽気な性格からか、部下からは慕われています。
お調子者で間抜けな一面が多いため、『ワンピース』の敵キャラの中でも憎めない敵役になっているバギーですが、その本質はやはり悪党です。初登場時のバギーは、町をひとつ支配し、住民から財産を巻き上げたり、退屈しのぎの余興で家をひとつ吹き飛ばしたりと、傍若無人の限りを尽くしていました。少しの勘違いから部下を処刑する残忍さや、ナミの口車に乗らずルフィの殺害を完遂しようとする冷静さも持っています。
バギーは派手な物好きであり、「ハデに死ね!」など「ハデ」を口癖としています。また、派手好きは戦術にも表れており、民家数件を吹き飛ばせるほど凄まじい威力の爆発を起こす、特性の砲弾によるハデな破壊活動や攻撃を好んでいました。
ワンピースの千両道化バギーその能力と強さは?
悪魔の実「バラバラの実」の能力者
千両道化バギーは、超人(パラミシア)系の悪魔の実「バラバラの実」を食べた能力者です。その能力は、身体の各部分を自由に分離しくっつける事ができるというもの。バギーは、斬っても斬れない「バラバラ人間」です。
「バラバラの実」の強さは、その防御力です。首をはねられても、胴体を真っ二つにされても、すぐにくっつける事が可能なため、剣士相手にはほぼ無敵です。斬撃に覇気が付与されている場合はどうなるかわかりませんが、バギーはマリンフォード頂上戦争において、七武海の1人にして世界最強の剣士である鷹の目のミホークに身体を切断されても、すぐ復活しています。
さらに、切り離した身体のパーツは、足を中心とした一定の範囲内でなら自在に動かすことができ、空中浮遊させたり、別々に動かしたあと再び合体などの芸当もお手の物です。地味ではありますが、応用力が高いというのも強さの1つでしょう。インペルダウンでは、この能力で牢屋の鉄格子を抜け見事脱獄を果たし、マリンフォードにおいてもルフィの盾となったり、撤退のサポートもしています。
斬られることに対しては、無敵に近い防御力を誇るバギーの能力ですが、反面切断攻撃ではない打撃や、自然系悪魔の実の能力による攻撃には対応ができない、できても難しいという弱点があります。また、痛覚は全パーツで共有されているため、バラバラになってもどこか一部分が攻撃を受けてしまうとダメージになります。とくに、能力発動時でも足は地面についていないといけないという制約があるため、足が最大の弱点となります。
武器はナイフとドハデな大砲
バギーは、海賊見習い時代からナイフを主な武器としており、無数に隠し持ったナイフを投擲したり、能力で分離したパーツにナイフを持たせ空中を飛び回らせたりと、トリッキーな攻撃を行います。「バラバラの実」は攻撃力のある能力ではありませんが、防御力と相手の意表を突くことに長け、バギーはその強さをうまく使い、立ち回っています。
また、バギーは大砲による破壊活動を好む傾向があります。ルフィと最初に遭遇したオレンジの町では、凄まじい爆発を起こす特性の砲弾「バギー玉」で、民家を次々に吹き飛ばしていました。また、マリンフォード頂上戦争においては、「バギー玉」を小型改良した「マギー玉」を体内に仕込み、大爆発を起こしています。
新世界でのバギーの強さは未知数
『ワンピース』が新世界編に突入してからは、まだバギーの出番自体が少ないため、現在どの程度の強さになっているのかはわかりません。危険な新世界の島に本拠地を構えていること、インペルダウンで仲間にした囚人たちが、2年後も部下としてバギーについてきていることを考えると、新世界を渡り、囚人たちの心を集めておけるくらいの強さにはなっていると思われます。
しかし、ギャグ要員としての役割が強いバギーのため、実は強さはほとんど変わっておらず、「バラバラの実」の能力や、七武海、シャンクスなどの権威を使って、必死に強さを作っているということも考えられます。
総合的に見るとバギーの強さは並だが運と仲間に恵まれた人物
「バラバラの実」の能力は、高い防御力と応用力こそ持ちますが、攻撃的な強さを持つ能力ではありません。また、バギー本人が、基本的に臆病者で、間抜けなキャラとして描かれていることから、本人の強さとしては『ワンピース』中でも並程度と言えます。ただし、グランドラインでも船員を1人も失っていないことを考えると、そこそこの強さはあるようです。
バギーは非常に部下に慕われている、カリスマ性のある人物です。ルフィに吹き飛ばされ一時行方不明になった時も、部下は海賊団を解散せず、バギーを悼んでいました。インペルダウンとマリンフォードにおいても多くの部下を作って一大勢力となり、現在は王下七武海として多くの海賊を率いています。また、数々の大事件に関わりながらも生き残り、ちゃっかり七武海の座を射止めていることから、強運の持ち主とも言えます。
ワンピースの千両道化バギー七武海への軌跡!初登場は東の海編
バギーの初登場は『ワンピース』原作第9話です。ゾロを仲間にしたルフィが次に訪れた、「オレンジの町」で、住民たちから財産を巻き上げる海賊として、バギーは登場しました。この頃のバギーは、後に定着するお調子者で憎めないバギーのイメージとは違い、「鼻をバカにされたと勘違いして部下を処刑する」「子どもに鼻をバカにされたため町ごと大砲で吹き飛ばしたと噂される」など、凶暴で無慈悲な海賊として描かれています。
また、バギーは『ワンピース』の物語中で、ルフィが初めて出会った自分以外の悪魔の実の能力者です。「バラバラの実」の能力によってルフィやゾロを翻弄するバギーによって、『ワンピース』の世界における能力者の強さ、特異性が、初めて提示されたと言えるでしょう。
ワンピースの千両道化バギー七武海への軌跡!東の海編での活躍は?
「オレンジの町」を恐怖で支配し財産を奪っていたバギーは、偶然が重なって町を訪れたルフィたちと交戦します。ナミの裏切りによって捕らえられたルフィを助けに来た、ゾロとの戦いでは、「バラバラの実」の能力で斬られたように見せかけ油断させナイフで刺すという奇策で、あっさりとゾロを倒してしまいます。しかしその後は幹部のモージとカバジを倒され、ルフィとの直接対決となりました。
ルフィとの戦いでは、ルフィのゴムゴムとバギーのバラバラという、能力者同士の人知を超えた戦いが繰り広げられ、ナミやバギー一味はその壮絶な戦いに驚くばかり。この頃は覇気の存在も明らかになっていないため、『ワンピース』の世界におけるルフィやバギーなど悪魔の実の能力者の、異常で絶対的な強さが印象的に描かれています。
バラバラ能力でルフィを追い詰めるバギーでしたが、ナミによってバラバラにしていた身体のパーツを縛り上げられ、頭と手足だけになってしまった所を、ルフィの「ゴムゴムのバズーカ」で海の彼方に吹き飛ばされました。ここで、バギーはルフィに初敗北し、以後は復讐のためルフィを追いかけます。紆余曲折を経て仲間のもとに戻り、身体を取り戻したあと、バギーは同じくルフィを追っていたアルビダと手を組みました。
ワンピースの千両道化バギー七武海への軌跡!再び登場ローグタウン編
バギーが2度目に登場したのは、ルフィたちがグランドラインに入るべく、その玄関口であるローグタウンを訪れた時です。バギーは海賊王ゴール・D・ロジャーが処刑された処刑台に登ったルフィの前に、ルフィを追うため手を組んだアルビダとともに現れました。
ワンピースの千両道化バギー七武海への軌跡!ローグタウン編での活躍は?
アルビダとともにルフィの前に現れたバギーは、隙きを突いてカバジにルフィを拘束させ、「公開処刑を行う」と宣言し、ルフィの首をはねようとします。この時ばかりはルフィも本気で死を覚悟したようでした。実は、ルフィが本気で自分の死を覚悟したと描写されたのは、現在このシーンのみ。バギーは『ワンピース』の物語において、ルフィに死を覚悟させた唯一の海賊なのです。
しかし、バギーがルフィの首をはねようとしたその直前、偶然にも雷が処刑台に落ち、ルフィの処刑は失敗します。雷に巻き込まれたバギーは黒焦げになり、ルフィを逃してしまいました。バギーはその後、ローグタウンを出向したルフィを追い、自らもグランドライン入りすることを決定します。「なつかしきグランドライン」と、かつてグランドラインを航海したことを示唆する発言をしたのも、この時です。
ワンピースの千両道化バギー七武海への軌跡!三度登場インペルダウン編
ルフィを追いかけグランドラインに入ったバギーでしたが、その後はしばらく登場せず、黒ひげを追っていたポートガス・D・エースと飲み友だちになった程度の出番でした。出番のない間、バギー海賊団はルフィたちを追いつつ、海賊キャプテン・ジョンの財宝を探す旅をしており、いつしかそっちが主目的になってしまっていたようです。
その宝探しの途中、間違えて海軍の駐屯所に突撃してしまい、バギーは逮捕。大監獄インペルダウンに収監されてしまいます。バギーは「バラバラの実」の能力で脱獄を試みますが、そこで、処刑が間近に迫ったエースを助けるためインペルダウンに侵入したルフィと再会。「ド派手大作戦」に作戦変更し、共闘することになります。
ワンピースの千両道化バギー七武海への軌跡!インペルダウン編での活躍は?
「バラバラの実」の能力で牢屋を脱出し、ひそかにインペルダウン脱獄を図ろうとしていたバギーは、インペルダウンのLEVEL1でエース救出を目指すルフィと遭遇。脱獄のためルフィとの共闘を決め、ルフィを下層のLEVEL2へ案内します。バギーは当初、ルフィの持っていたキャプテン・ジョンの宝のありかを示すトレジャーマークを貰い、そのまま脱獄しようと考えていましたが、運悪くルフィと一緒にLEVEL2に落ちてしまいました。
その後、LEVEL2とLEVEL3で元バロック・ワークス社員のMr.3ギャルディーノとMr.2ボン・クレーを仲間に加え、ルフィとバギーはさらに下層に降りていきます。途中、インペルダウン署長マゼランとの戦いを経てバギーはルフィと分かれ、ギャルディーノとともに上層を目指しますが、その途中でギャルディーノの「ドルドルの実」の能力で作り出した牢屋の鍵を使い、囚人たちを片っ端から解放し、インペルダウンを混乱させました。
そして、バギーはクロコダイルや、ジンベエたちと上層まで戻ってきたルフィとともに、インペルダウンを脱獄しました。インペルダウン編において、バギーは強敵との戦いこそしていませんが、ルフィを下層まで招き入れ、大量の囚人を解き放ちと大立ち回りを演じ、ルフィと並んで「インペルダウンの歴史上最大の失態」となるこの出来事の主犯格として、海軍本部から認識されるようになります。
ワンピースの千両道化バギー七武海への軌跡!バギー大暴れ!マリンフォード編
インペルダウンを脱獄したバギーは、海軍本部からその過去を徹底的に調べ上げられ、元ロジャー海賊団であることや、「四皇」赤髪のシャンクスの兄弟分であることがバレてしまいます。大物海賊と顔なじみというバギーを囚人たちは尊敬。バギーは最初海軍本部に向かうことを渋っていましたが、自分より賞金額の高い(強い)囚人たちを上手く煽り名を上げようと計画し、ルフィたちと海軍本部のあるマリンフォードに殴り込みました。
ワンピースの千両道化バギー七武海への軌跡!マリンフォード編での活躍は?
エースの処刑を目前に、白ひげ海賊団と海軍および王下七武海が全面戦争を繰り広げるマリンフォードに乱入したバギーは、白ひげに共闘を持ちかけられ、ますますインペルダウンの囚人たちから尊敬を集めます。白ひげとしては、バギーより厄介な囚人たちを味方につけたいがための提案でしたが、バギーも白ひげの威光を利用して囚人たちをまとめることができると考え、提案を受け入れました。
その後は、戦乱に巻き込まれ宙を飛んでいたところを、王下七武海の1人鷹の目のミホークと対峙していたルフィに掴まれ、身代わりにされます。バラバラ人間であるバギーは、ミホークの攻撃を受け細切れにされても瞬時に復活し、マギー玉による反撃を試みますが、あっさり弾き返され大爆発。吹き飛ばされてしまいます。
しかし、バギーは吹き飛ばされた先で、偶然にも海軍の映像電伝虫を入手することに成功。勝手に中継をジャックし、自分がロジャー海賊団の元クルーで、シャンクスの兄弟分の偉大な海賊であると、全世界にアピールします。その後は、海軍大将の青キジによって氷漬けにされましたが、今度は同じく大将の赤犬の能力の余波で解凍され、すぐに復活。映像電伝虫で戦争の様子を世界中に中継し続けました。
白ひげが倒れ、戦争が激化してくると、バギーは流石に恐ろしくなり、インペルダウンの囚人たちを見捨てて逃げようとします。しかし、そんなバギーのもとに、撤退途中のジンベエとルフィが飛び込んできます。クロコダイルが赤犬から逃がすため2人を空に巻き上げたところに、偶然バギーが通りかかったというのが真相ですが、囚人たちは「バギーが2人を救うために駆けつけた」と勘違いを重ね、さらにバギーを崇拝するように。
ルフィとジンベエ抱えたバギーは、赤犬や黄猿の猛攻をくぐり抜け、マリンフォードに駆けつけたトラファルガー・ローに2人を預け、さらに戦場に現れたシャンクスから、ルフィの麦わら帽子を受け取ってルフィに届けます。大戦争の渦中にいながら全く武功を上げていないバギーですが、ルフィの生存を助け、戦争の行方を世界中に伝えるなど、その後の世界情勢に計り知れない影響を与えました。
ワンピースの千両道化バギー七武海への軌跡!そして伝説へ
マリンフォードでの戦争が終結後、バギーはどこかの島でカバジやモージ、アルビダらバギー海賊団と合流し、そこに、インペルダウンからついてきたギャルディーノたち囚人たちも加わりました。そして2年後、バギーは政府公認の海賊・王下七武海の1人、「千両道化バギー」として、大勢の海賊を取りまとめる海賊派遣組織バギーズデリバリーの座長に君臨しています。
ワンピースの千両道化バギーはなぜ七武海に?バギーは元ロジャー海賊団だった!
初登場時は、イーストブルーで賞金1500万ベリーの海賊として活動していたバギーですが、かつては海賊王ゴール・D・ロジャーの海賊船に、海賊見習いとして乗船していました。ロジャーのことを船長と呼び、尊敬していたようです。海賊王の一味としてグランドラインを航海しており、ローグタウンからルフィを追ってグランドライン入りする際には、「なつかしきグランドライン」と、その冒険をなつかしむような発言しています。
ロジャー海賊団の一員だったバギーですが、ロジャーが処刑されたあとは、経歴を隠し、イーストブルーでバギー海賊団を結成します。バギーは賞金額1500万ベリーと、イーストブルーでは相当な強さを持つ高額な賞金首でしたが、グランドラインにおいては最低ランクの強さ。「平和の象徴」「最弱の海」と言われるイーストブルーの海賊であったバギーへの、世界政府や他の海賊の注目度は低かったか、ほぼ無かったと思われます。
しかし、マリンフォード頂上戦争において、バギーがロジャー海賊団の一員であった経歴が、多くの海賊や海軍関係者に知られることになりました。あの海賊王の船に乗っていたということから、バギーは「伝説を生きる男」とまで呼ばれるようになります。海賊王の船に乗っていたバギーは、多くの海賊にとって畏怖と羨望の的であり、政府にとっても見過ごすことのできない重要人物として認識されたと考えられます。
ワンピースの千両道化バギーはなぜ七武海に?四皇赤髪のシャンクスと対等の男バギー!
バギーはロジャー海賊団で海賊見習いをしていましたが、そこで同期だった人物が、新世界を支配する「四皇」の1人、赤髪のシャンクスです。ロジャー海賊団時代のバギーとシャンクスは、同じ釜の飯を食い、下らないことで喧嘩をする、悪友同士でした。シャンクスはバギーを信頼していたようで、ロジャーが処刑されたあと、一緒に海賊団を結成しようと誘っています。しかしバギーは誘いを断り、自分の海賊団を持つことを選びました。
バギーが「バラバラの実」の能力者になったことにも、ロジャー海賊団時代の、シャンクスとのエピソードが関わっています。ある時、バギーは敵船から奪った「バラバラの実」を売りさばき、宝の地図を奪って海賊団を抜けようと画策していました。しかし、後ろからシャンクスに話しかけられ、驚いたバギーは誤って「バラバラの実」を飲み込んでしまい、さらに宝の地図を海に落としてしまいます。
宝の地図を失い、加えて能力者となったことで「海底の宝を手中に収める」という夢を諦めなければならなくなったバギーは、今もシャンクスを逆恨みし、敵視しています。「四皇」のシャンクスに臆すること無く向かっていくバギーの姿を見た多くの海賊たちは、バギーに一生ついていくと誓うほど、バギーを崇拝するようになりました。「四皇」に顔が利くというのも、政府がバギーを七武海に選出した理由の1つでしょう。
ワンピースの千両道化バギーはなぜ七武海に?白ひげの見込んだ男バギー!
ロジャー海賊団の一員だったという経歴から、バギーは名だたる大物海賊に面が通っています。かつて海賊王としのぎを削った大海賊、白ひげエドワード・ニューゲートからも顔を覚えられており、マリンフォード頂上戦争の際には、白ひげが直々にバギーとの共闘を申し出、海賊たちをざわつかせました。白ひげからの共闘の申し出は、バギー自身何を言われているのかわからずキョトンとしてしまうほど衝撃的なことです。
この共闘は実際のところ、バギーがインペルダウンを脱走する際に手下にした囚人たちを味方にするためという白ひげの思惑があってのもので、バギーの強さを評価してのものではありません。しかし、バギーの手下になっていた囚人たちは、勘違いしますますバギーを尊敬します。運が全てバギーに味方しているような展開。白ひげは、バギーの強運と、その勢いで囚人たちをまとめられる、ある種のカリスマ性を見込んだのかもしれません。
ワンピースの千両道化バギーはなぜ七武海に?凶悪な海賊たちを束ねる男バギー!
インペルダウンから囚人の海賊たちを引き連れて脱出後、マリンフォード頂上戦争に至り、バギーは、元ロジャー海賊団であり、「四皇」シャンクスに臆すること無く喧嘩を売り、白ひげから共闘を持ちかけられるスゴイ人物として、囚人たちに認識されます。海賊なら誰もが知る大物と肩を並べるバギーについていけば何とかなる!と確信してしまった囚人たちは、バギーを中心にまとまり、みるみるうちに一大勢力となりました。
勘違いでできあがったバギー一味ですが、バギーは勘違いの勢いのまま、うまく囚人の海賊たちをまとめ上げてしまいます。その中には、バギーより間違いなく強く賞金額も高い、インペルダウンの囚人も含まれています。そして、頂上決戦後もバギーは彼らのリーダーとして慕われ、海賊派遣組織の座長として、多くの海賊たちをまとめています。
明らかに実力にそぐわない立場に祭り上げられてしまったバギーですが、2年間その信頼を維持し、海賊派遣組織バギーズデリバリーの座長としてうまく立ち回っていることから、海賊たちはバギーの経歴だけを見てついてきているのではないと思われます。元ロジャー海賊団という経歴と、偶然が重なった部分が大きいと思われますが、政府としては、多くの海賊を惹きつけるカリスマも注視し、それが七武海入りに繋がったのでしょう。
ワンピースの千両道化バギーは天に愛された男?
初登場時は、ルフィに頭と手足だけの状態で空の彼方に吹き飛ばされ、ローグタウンでは雷に打たれ、グランドライン突入後は、インペルダウンやマリンフォードといった、海軍の主要施設で起きた大事件の舞台に居合わせるという波乱の旅を経験しながら、バギーはそれらをくぐり抜け、船員も失っていません。
それどころか、そうした大事件に巻き込まれる中で、バギー本人はほとんど功績らしい功績を上げていないにもかかわらず、海賊王やシャンクス、白ひげなど大物海賊の権威と、その場の勢いに乗る形で世界中に名を轟かせ、王下七武海の座を射止めています。ドフラミンゴがルフィに敗れたあとは、ドフラミンゴの事業の穴埋めをする形で、さらに世界への影響力を強めることになりました。
戦闘における強さはそれほど高くないバギーが、ここまで生き残り、破格の地位についているという状況は、バギーが天に愛されていると言っても過言ではないでしょう。バギーは、状況を味方につけ、自分の実力以上の結果を手に入れることのできる天運の持ち主なのです。それは、何が起こるかわからないグランドラインの海を渡るために必要な資質でもあります。
ワンピースの千両道化バギーの現在は海賊派遣組織のリーダー!
王下七武海となったバギーは現在、自らを座長に、新世界のカライ・バリ島のバギー街を本社地とする組織、バギーズデリバリーを設立しています。バギーズデリバリーは、所属する海賊を各地に傭兵として派遣し報酬を得る「海賊派遣組織」です。
バギーズデリバリーの構成員の詳細は不明ですが、マリンフォードからついてきた海賊が相当在籍していると思われます。バギー海賊団時代からの部下であるカバジやモージ、ローグタウンから組んで行動しているアルビダ、インペルダウンで意気投合した元バロック・ワークス幹部のMr.3が、バギーズデリバリーの幹部になっています。
バギーズデリバリーの実体は、海賊たちが武力提供を口実に各地を荒らし回る犯罪組織です。しかし、座長であるバギーが王下七武海であるために、構成員の海賊全員の懸賞金は免除されており、派遣先でどのような犯罪行為を犯しても合法となります。
ドンキホーテ・ドフラミンゴがルフィに敗れ王下七武海の権限を剥奪されると、ドフラミンゴが牛耳っていた裏社会の武器や戦力供給がストップし、その穴埋めを引き受けるようになったバギーズデリバリーは、棚からぼた餅的に創設以来の稼ぎ時を迎えました。しかし、一番の稼ぎ頭であった巨人族の海賊たちが、ドフラミンゴとの戦いの中でルフィたちに助けられたことを理由に、バギーズデリバリーを脱退してしまいます。
ワンピースの千両道化バギーは懸賞金1500万ベリーで七武海入りしている!
マリンフォード頂上戦争において大立ち回りを演じ、グランドラインの新世界においては元ロジャー海賊団の生ける伝説、多くの海賊をまとめ上げる海賊派遣会社の座長・千両道化バギーとして名を上げ、王下七武海入りを果たしたバギー。しかし、バギーの懸賞金は元1500万ベリーと、イーストブルーのバギー海賊団時代のまま。七武海の中でも極端に低い賞金額となっています。
バギーの懸賞金が1500万ベリーでストップしているのは、王下七武海に選ばれると政府から懸賞金が取り下げられるためですが、元ロジャー海賊団の一員で、数々の大事件に関わり、現在はバギーズデリバリーの座長として大勢の海賊を統率しているバギーの首にかかった賞金としては低すぎると言っていいでしょう。もし今後、バギーが七武海から外れることがあれば、賞金額がグンと上がることが予想されます。
ワンピースの千両道化バギーは意外と七武海にふさわしい海賊だった!
以上、『ワンピース』の千両道化バギーについて、その強さと活躍、王下七武海になった理由を考察しました。イーストブルーの小海賊からグランドラインの大海賊にまで成り上がったバギーは、ギャグ要員としてのイメージが強く、そこまで強い海賊というわけでもないため、どうしてバギーが七武海に?と思った方も多いと思われます。
出典: https://prcm.jp
しかし、バギーの経歴や行動を追うと、バギーが七武海に相応しい資質をそれなりに持つことがわかります。バギーは本人の実力こそ高くありませんが、知名度や仲間からの信頼が厚く、また、事件に巻き込まれながらも、チャンスをものにできる運を備えた人物です。仲間をまとめるカリスマや、状況を味方につける運、大海賊との関係、バギーの場合は、武力ではなく、こうした別の「強さ」が評価され、七武海に選ばれたのでしょう。
今後の『ワンピース』の展開で、バギーが七武海としてルフィたち麦わらの一味の前に現れる可能性は、非常に高いと言えます。その時、バギーはルフィと戦うのか?それともまた何かの理由で肩を並べて共闘するのか?どちらにしても、非常に面白い展開になることが予想されます。『ワンピース』の今後の展開も気になるところですが、新世界におけるバギーの登場と活躍にも、期待しましょう。