半分、青い。の視聴率一覧！高視聴率な理由は？最終回までの週間平均ランキングも紹介

ドラマ「半分、青い。」は2018年上半期のNHK「連続テレビ小説」です。当番組の脚本はバブル時代のトレンディドラマ女王とも呼ばれた、北川悦史子さんです。彼女が書き下ろしたオリジナルストーリーであり、北川さんの故郷の岐阜県と東京を舞台にした話です。主人公の楡野鈴愛（にれのすずめ）が片耳の聴力を失いながらも、次々やってくる問題を乗り越え、挑戦と挫折を繰り返しながらも逞しく生きていく半生を描いています。

タイトルになった「半分、青い。」は、ドラマ第12話・小学校三年の鈴愛が遠足当日雨が上がった空を見上げて言ったセリフです。雨の音が聞こえるのは聴力がある片耳だけ、「鈴愛の耳は半分だけ雨でいつも半分青空なんだ。」と、逆境でも前向きに生きていく主人公の性格が出た一言でした。因みに句点で終わるタイトル、及び障害のある人物の主人公作品はNHK朝ドラ初だそうです。

「半分、青い。」のキャストは主人公の楡野鈴愛役に永野芽郁（ながのめい）、そしてその主人公を取り巻くメンズに、幼馴染みの萩尾律役の佐藤健（さとうたける）、律の大学の友達且つアパートの隣人の朝井正人役の中村倫也、鈴愛の憧れの漫画家で師匠の秋風羽織、本名美濃権太役の豊川悦司。鈴愛と同じく漫画家を志して秋風羽織の門徒となったボクテこと藤堂誠役の志尊淳等、お茶の間の女性の心をくすぐるラインナップでした。

物語りは、岐阜県のとある田舎町・フクロウ商店街に1971年7月7日、二人の赤ちゃんが生まれた所から始まります。二人の名前は永野芽衣扮する楡野鈴愛（にれのすずめ）と佐藤健扮する萩尾律（はぎおりつ）、律が数分先に生まれています。そのせいか律はなにかと鈴愛のお兄ちゃん的役割りになっていて、突拍子もないことを考える鈴愛のメンターで、協力者でした。二人は高校まで一緒に過ごし、その後大学と就職に分かれます。

漫画家を志す鈴愛は東京の漫画家・秋風羽織の秋風ハウスに住み込み、寝る間も惜しんで漫画に専念します。近くに住む律や、同僚のボクテや裕子に支えられながら日々漫画に没頭するのですが、自分の才能の限界を感じついに漫画家を断念します。漫画家を諦め100円ショップでバイトを始めた鈴愛に出会いがやってきます。映画監督志望の助監督、間宮祥太郎扮する森山涼次です。二人は電光石火のごとく恋に堕ち、結婚出産へ至ります。

鈴愛は花音、通称カンちゃんを授かりますが、夫とのすれ違いから一人でカンちゃんを育てることになります。鈴愛とカンちゃんは生活のため一旦岐阜に帰り、実家でカンちゃんを育てます。フクロウ商店街で徐々に居場所をみつけつつあった鈴愛達親子ですが、ある日カンちゃんがTVでやっていたスケート魅了され、スケートをやりたいと宣言します。娘の希望を叶えたい鈴愛は、再度東京に引っ越し娘に一流のスケートを習わせます。

カンちゃんを育てるため、奮闘する鈴愛はある時起業家が集まる施設に行く機会があり、そこで刺激を受けた鈴愛は「自分も起業家になる」と決意します。折から律も会社を辞め、二人は共同で扇風機の開発に挑むことになります。お互い離婚していたこともあり、律と鈴愛は仕事をしていく中で互いの存在を再確認し、かけがえのない存在であることを認めベストパートナーになっていきます。

次は「半分、青い。」の視聴率についてです。視聴率一覧をみると、第一回目は21.8%という好スタートを切ったものの、一週目にして徐々にポイントを下げ土曜日には17.8%という結果でした。後述のグラフでもわかるように、序盤は20%台を上下しつつ中盤はほぼそれ以上をキープしています。

そして視聴率一覧やグラフを見ての注目すべきは、19週目月曜日の14.6%と激下がりの視聴率で迎えたその週の水曜日の24.5%という、「半分、青い。」全話視聴率一覧の中でのトップの高視聴率をたたき出すという結果でした。結論から言うと、最低視聴率を出したその日は、広島の平和式典のため放送時間が午前8時38分からの放送に繰り下げられていたということで、ドラマの内容云々ではないようです。

終盤については、視聴率一覧やグラフで見ると20%と25％の間を行ったり来たり激しく上下しています。ストーリーが大きく動いていく中で主人公の鈴愛と律の恋がどうなるのかが注目点でした。無事に二人の長い恋が実を結び、開発商品も日の目を見る段階まで来て、明るい未来を想像させつつ最終回を迎えています。最終回の視聴率は23.5%です。最終週平均視聴率は22.8%で終わりました。

下記は横軸が話数、縦軸が視聴率のグラフです。後述しますが、単日と週間平均の視聴率が高かったあらすじ詳細もまとめてあります。このグラフでも解るように高水準のまま推移しています。

下記のグラフは横軸・週、縦軸・視聴率です。要するに上記のグラフと同じですが、週間平均にしたグラフですので見やすくなっています。

上記グラフのように高視聴率をたたき出せた理由とは一体どこにあるのでしょうか。その一つ目は、その残酷さゆえだという話があります。シビアで残酷な現実を描いているほうが視聴者は釘づけになる。というのは過去の高視聴率の番組をみてもわかります。例えば「ひよっこ」の父親失踪、記憶喪失、主人公の勤める会社の倒産など、次々難問が押し寄せてきます。それでも明るく元気に頑張るヒロインに視聴者は感情移入していきます。

今作品「半分、青い。」は何かを成し遂げた人のサクセスストーリーを描いた王道の朝ドラとは違い、おてんばともいえるヒロインの迂闊な行動が目につく、一風変わったドラマですが、ここでもやはりシビアな要素は織り込まれています。片耳の聴力を失う、恋愛に疎くこっぴどく振られる、漫画家を諦める、結婚離婚等々。何一つ成し遂げないまま時間だけは超スピードで経過していく、ある意味残酷で現実的なストーリーかもしれません。

ドラマ「半分、青い。」が高視聴率な理由は、展開が早いという点にもありそうです。今作品の展開として、昨日まで子供だったヒロイン達がもう高校生になっていたり、次は結婚次は離婚という、正にジェットコースター並でした。その一年前の作品「ひよっこ」では4年の年月をじっくり進む、各駅停車の鈍行列車並だっただけに余計その速さについていけない視聴者が批判的な評価をした。ということもあったようです。

ジェットコースターと言えば、1990年代前半に流行した「展開の早さと大きさで感情を上下させる」ジェットコースタードラマと言うものがありました。一回でも見逃せばついていけなくなるほどストーリー展開が早く、スリル満点のドラマを、ホンワカしたホームドラマとの対比で命名されたようです。その現代のジェットコースタードラマが「半分、青い。」だとも言われたようです。

そんなジェットコースター効果で視聴率が上がったということもあると言います。ただ、その一方で視聴者の満足度は歴代のドラマに比べてがた落ちしている時期があります。それでも視聴率だけは高水準のまま変わらずキープ出来ているのは朝ドラという特殊な習慣性に乗っかっての結果のようです。

上記のグラフのように高視聴率とはいえ、満足度では賛否両論あった「半分、青い。」です。魅力的なキャストが多い「半分、青い。」だっただけに、つかみはOK→中間は中だるみ→終盤盛り返す。という満足度だったようです。最終週はヒロインの成長が見られる展開になっていて、視聴率も最終回は23.5%をたたきだしています。また、ヒロインの成長と共に役者永野芽衣の成長もあったとのコメントも番組関係者からあったようです。

ここからはドラマ「半分、青い。」の単日と週間平均のランキングを紹介します。1話から最終回までの視聴率一覧と合わせてそれらのグラフは先述していますのでご覧ください。先ずは単日の視聴率ランキングのTOP10の詳細です。

• 1位…2４.5%（111話…8月8日放送）
• 2位…23.9%（134話…9月4日放送）
• 3位…23.7%（112話…8月9日放送）
• 4位…23.5%（最終回…9月29日放送）
• 5位…23.3%（154話…９月27日放送）
• 6位…23.2%（67話…6月19日)
• 6位…23.2%（82話…7月5日放送)
• 6位…23.2%（132話…9月1日放送）
• 9位…23.1%（125話…8月24日放送）
• 9位…23.1%（１41話…9月12日放送）
• 9位…23.1%（155話…9月28日放送）

グラフや一覧ではわからない詳細については次の通りです。単日視聴率ランキングの１位・第111話はカンちゃんを連れて出戻ってきた鈴愛ですが、楡野家は弟・草太の開発したカツ丼がヒットし大繁盛している最中でした。自分も働かなければと、仕事探しに翻弄する鈴愛を東京から来たボクテと裕子が迎えるというお話でした。就活する際の鈴愛の厚かましさについて賛否両論呟かれた週でもありました。

単日の視聴率ランキング2位は第137話は、カンちゃんの為に再上京した鈴愛は律の新しい住まいにやってきます。先に来ていた正人とカンちゃんの4人で今迄の経緯を話します。津曲という男の会社に入ったものの倒産したこと、おひとり様メーカーを起業し商品の開発をしたが売れなかったことなどを話す中で、「鏡よ鏡」と言う商品が出てきます。その鏡の声が人気声優の小野大輔さんだったことはファンの記憶にも新しい所です。

単日・視聴率ランキングの3位はランキング1位の第111話に続く第112話です。東京からきたボクテと裕子を交えて楡野家で宴会が始まると、律も呼び出し、更に盛り上がったボクテは鈴愛の律への本当の気持ちをばらしてしまいます。思わず縁側から落ちる鈴愛です。その時の画像が上記画像になります。自分の口から言いたかったと落胆する鈴愛と、本当なのか？と確認したい律の微妙な表情です。

因みに、佐藤健ふんする律が岐阜犬という商品を使って母親の和子さんと話すシーン、残り幾ばくも無い母親に対しての感謝の気持ちを伝えた泣きのシーンは視聴者も「泣けた。」と反響が大きかった回です。この回は第125話でランキングは同率9位でした。

次は、一週間毎に視聴率を平均して出したランキング、週間平均視聴率ランキングのTOP10をご紹介します。グラフは先述していますので、そちらも併せてご覧ください。

• 1位…22.8%…最終週（26週）「幸せになりたい！」
• 2位…22.3%…第14週「羽ばたきたい！」
• 2位…22.3%…第22週「何とかしたい！」
• 4位…22.2%…第21週「生きたい！」
• 4位…22.2%…第23週「信じたい！」
• 6位…22.1%…第24週「風を知りたい！」
• 7位…21.9%…第15週「すがりたい！」
• 7位…21.9%…第25週「君といたい！」
• 9位…21.6%…第12週「結婚したい！」
• 10位…21.4%…第19週「泣きたい！」

上記のランキングのように、週間平均視聴率の1位は最終週の22.8%．単日ランキングでの最終回の日は23.5%でした。この週は最終回を迎える週とあって話が大詰めになっています。震災で行方不明になっていた裕子の消息、不安定な鈴愛を写すように不安定になるカンちゃん、鈴愛との再出発を願う元夫。まだまだ問題山積みのように見えるこの話の終着点は迎えられるのか？とまで言われていました。

週間平均視聴率ランキングの2位は14週の「羽ばたきたい！」です。この週のお話しは、漫画家になりかけた鈴愛は律の結婚を知ることになってショックを受けます。仕事に行き詰っていたこともあり、ついに漫画家を諦めることにした鈴愛の次の仕事は100円ショップの店員でした。そこで、夫になる美しい青年と出会うというお話でした。

週間平均視聴率ランキングの同率2位は22週の「何とかしたい！」です。この週のお話しは、2008年秋、浅田真央選手の影響でスケートをやりたいというカンちゃんをどうにかしてあげたいという一心で、津曲の話に乗る鈴愛です。一方、アメリカ行きの話を律は迷いながらも行くことにするのですが、それも妻の出世欲の為で自分は日本に居たいという思いがあるというお話しでした。

次は近年の朝ドラの視聴率との比較です。一覧で見ると平均視聴率は2015年後期「あさが来た」の23.5％がトップです。「半分、青い。」は21.1％という結果で2014年後期「マッサン」と同じ平均視聴率です。10％台で言うと2015年前期の「まれ」が19.4%、更に遡ると2012年後期の「純と愛」の17.1%です。

因みに過去には13.5％という低い視聴率だった、2009年放送「ウェルかめ」がありますが、その作品以前12作ほどは13%から19%のようで、いわゆる朝ドラ氷河期だったようです。「ウェルかめ」以降、放送時間が8時15分から8時に変更されています。

民放のドラマとは違い、NHKの朝ドラはどんな作品でも視聴率がとれるといわれています。更には近年のネットの普及は朝ドラにも影響を及ぼしているようです。というのも、面白くなければ面白くないほどTwitterなどで批判する人が増え、更に批判するためにドラマを見るというループができているようです。そのことからも、一概に週間平均視聴率が何％だとか、全話平均視聴率が何％だから面白いとは言えないといいます。

ここからは、「半分、青い。」で週間平均視聴率22.8％という番組内での週間平均最高視聴率を誇る週、その週間平均値を押し上げた最終回のネタバレをしていきます。

「半分、青い。」最終回、鈴愛と律が開発したそよ風ファンが遂に完成しました。その発売決定記念パーティーが鈴愛の実家・つくし食堂で行われることになり、各々忙しく準備に追われる中、母の闘病中に開発した扇風機だったことを思い出した鈴愛は商品名を「マザー」にすることを思いつきます。早速、律等は商品名の変更に動き出します。

夕方、顔なじみのフクロウ商店街の面々や、鈴愛らとゆかりのある面々が集まりパーティーが始まります。律も東京から駆け付け鈴愛は「マザー」という扇風機に込めた思いを語りだします。最終回らしい登場人物勢揃いのパーティーと、亡くなった律の母親の和子さんの名前、秋風羽織の元で頑張った、今は亡き裕子の名前も呼ぶ鈴愛に、視聴者も思わず涙がこぼれたと言います。

最終回2つ目のネタバレは、パーティーの夜、律は鈴愛に誕生日プレゼントの傘を渡します。鈴愛からの誕生日プレゼントがなかったので律は代りに、鈴愛が書いた短冊を取るとそこには「律のそばにいられますように」との文字があります。お互いの気持ちを確かめ合った二人はしっかりと抱き合います。

最終回3つ目のネタバレは、翌朝律は帰京するのですが、鈴愛はフクロウ商店街で空を見上げて雨が降るのを待ちわびます。雨が降った時の音を想像するだけでも楽しくなる鈴愛は「律はいつも私の知らない幸せをくれる。」とひとりごちます。やがて、通り雨が降ってくると鈴愛は待望の傘を差し、そこに母の晴さんとカンちゃんが入ってきます。「雨のメロディーや」と三人は笑顔になって、エンディングです。

鈴愛の成長した姿、そしてその後の成功していく予感をも感じさせる清々しい最終回になりました。

「半分、青い。」の感想、評価は視聴率の一覧やグラフ等からは読めないものです。タイトル通り、半分半分ではなかったのか？というほど、賛否両論分かれたと言います。良くも悪くも新しい朝ドラの形を作ったとも言われているこの作品の視聴者の呟きを見てみましょう。

上記Twitterは悲し気な雰囲気を醸し出しています。それほど物議を醸し出した作品だったようです。「半分、青い。」に賛同した側の呟きはこちらです。

賛同か、批判かどちらかにはっきり分かれたというわけでもなく、中間に居た人が大部分だったのではないかという意見もあります。

上記のようにあからさまに嫌悪を示すツイートもあるほどこの件に関しては当時物議を醸し出していたようで、脚本家の北川氏までも参戦しているので、収集がつかなくなっているようでした。視聴率一覧やグラフからは到底読み切れない視聴者の呟きをご紹介しました。

固定観念から脱却し新しい朝ドラを作ったのではないかと言われる「半分、青い。」の視聴率について、一覧を見てまとめ、更に週間平均視聴率などのグラフも載せました。皆さんはこのドラマご覧になられましたか？そしてその裏でTwitterが大騒ぎになっていたことをご存知でしたか？「キャストの豪華さに目を奪われてしまう。」という声もあるこの番組の視聴率が何故高視聴率だったかと言う本当の理由は、実は別の所にありました。

流行が人の気持ちに左右されるのと同じように、視聴率も人の気持ちによるもののようです。良くも悪くも気持ちが動けば視聴率と言うものは上がっていく。という事のようで、そういう意味ではTwitterでの炎上も視聴率的にはウェルカムなのかもしれません。視聴率一覧やグラフでご紹介したようなほぼ20%前後という朝ドラは多いかもしれませんが、その裏側で何が起こっているか覗いてみるのも一興かもしれません。