崖っぷちホテル！をネタバレまとめ！1話から最終回までのあらすじ・結末と原作は？

2018年4月から全10話で、日本テレビ系列のドラマ枠、「日曜ドラマ」のタイトルとして放送されたのが崖っぷちホテル！です。新しいドラマが放送されるとそのあらすじや原作の存在が気になるという人も多いのではないでしょうか？

今回はドラマ崖っぷちホテル！のあらすじを最終回まで全話ネタバレありで紹介しつつ、ドラマを盛り上げる主題歌や既に視聴した人の感想もネタバレありでまとめていきます。

まず初めに、最近のドラマで多い小説や漫画などの原作の存在について紹介していきます。

崖っぷちホテル！では最近ではすっかり少数派になってしまっている原作なしの完全オリジナルのドラマになっています。なので放送期間中であっても原作を読んであらすじを先読みしてしまうという事が出来ず、毎話どのような内容になるのかは製作陣や出演者以外分からないという状態になっていました。

原作のある作品はどうしても原作と比較して「ここが違う」「あそこが違う」と言われてしまった結果、駄作扱いを受けてしまう事も多い事を考えれば原作なしの作品は自由に描ける分、原作という土台が無い分、脚本家の力がそのままダイレクトに現れます。

崖っぷちホテル！には原作は存在しないので脚本を担当した土田英生さんが脚本そのものが原作であると言えます。土田英生さんは、これまでだとドラマでは2008年から2度に渡ってドラマ化された「斉藤さん」シリーズや2006年放送の「東京タワー～オカンと僕と、時々、オトン～」などの脚本を手掛けている他、舞台などの脚本も手がけています。また過去には俳優として自身もドラマに出演した事があるなどマルチに活動しています。

ここからは崖っぷちホテル！に出演したキャストの中でも最終回まで活躍する事になるメインのキャスト陣を紹介していきます。

崖っぷちホテル！の主役となるのが主演の岩田剛典さんが演じる宇海直哉です。元とはいえ高級ホテルであるホテルグランデインヴルサに非常にラフな格好で泊まり来るお客さんですが、その実、一流ホテル「バリストンホテル東京」の副支配人を務めている人物です。後述する佐那の要望により、ホテルグランデインヴルサの副支配人としてホテルを立て直す事になります。

演じる岩田剛典さんはダンサーとしてEXILE、三代目J Soul Brothersの一員として活躍する一方、俳優としても活動しています。2010年にダンサーとして、翌2011年には俳優としてデビュー。俳優としては「ろくでなしBLUES」にゲスト出演をしたのを最初にドラマから映画のシリーズとしても展開された「HiGH&LOW」シリーズにも出演しています。

崖っぷちホテル！の準主役と言えるのが戸田恵梨香さん演じる桜井佐那です。父からホテルグランデインヴルサの総支配人の座を引き継ぎましたが、クセ者揃いのスタッフ陣、多額の借金に頭を抱える事になります。宇海にホテル再建の希望を託して協力する事になります。

演じた戸田恵梨香さんは2000年から女優として活動しており、特に2007年にドラマ化された大人気漫画の実写ドラマ「LIARGAME」や同じくコミック原作の2006年公開の実写映画「デスノート」に出演した事で知られている女優さんです。また度々ドラマ化されている「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命」シリーズにもシリーズを通して出演しています。

原作やキャストについて紹介した所でここからは崖っぷちホテル！のあらすじを1話から最終回までネタバレありで紹介していきます。原作がないそのあらすじはドラマを見る以外にはネタバレあらすじを読むしかその流れを知る方法はありません。また基本的には最終回に至るまで1話完結しているといっても過言ではないあらすじになっています。

1話は崖っぷちホテル！のロビーに団体客で埋め尽くされているシーンからスタートします。しかし、その団体客は佐那の提案した格安パックでの宿泊だった為、格式高いホテルであるホテルグランデインヴルサに似つかわしくないお客様達でした。そんなお客様の対応に追われるロビーでお客として泊まりに来た宇海は待ちくたびれて眠ってしまいます。

佐那は副支配人の時貞に嫌味を言われた上に、団体客と同じくラフな格好の宇海を追い返すように言われます。佐那が宇海にかけると宇海はホテルグランデインヴルサの最高級スイートルームであるポルドソルスイートに泊まりたいと言います。しかしその部屋は既に先約があった為、ポルドソルスイートの次の格式の部屋であるガロスイートに泊まる事になります。

宇海はガロスイートに案内されるなり、案内したピエール田中に珍しい雑誌20冊を持ってきてほしいとお願いします。その話を聞かされた佐那は再び時貞にチクリと嫌味を言われ、自ら雑誌を買い付けに行く事になります。雑誌を頼んだ宇海は部屋の様子をチェックしています。ホコリやシャワーの水の具合をチェックし、靴を部屋の前に出して磨いてほしいとさらにオーダーします。

その靴は既にピカピカで、単なる嫌がらせだと受け取った時貞は雑誌を買って戻ってきた佐那に「磨いておいた」と嘘をついて返すように求めます。そうとはしらず佐那は宇海に雑誌と靴を渡しますが、宇海は曇った表情を見せます。さらに宇海は4月にも関わらずプールで泳ぎたいとリクエストします。無茶なリクエストに佐那は夏までは閉鎖中と断ろうとしますが宇海に押し切られてしまいます。

スタッフにソッポを向かれてしまった佐那は仕方なく1人でプール掃除を始めます。その頃、ポルドソルスイートの先約だった笹川がホテルに到着。夫婦揃って5年ごとポルドソルスイートに宿泊する常連客でしたが、1年前に旦那さんが亡くなった為に今回は孫娘と共にやってきました。案内された笹川は廊下で宇海と出くわします。宇海は「この時期ですもんね」と告げ言葉の意味を理解した笹川は微笑みます。

場面は変わってプール掃除を進める佐那。そこに宇海が姿を見せます。佐那が「自分には向いていないんじゃないか」と悩みながら総支配人をやっている事を話します。宇海からのしっぺ返しを受けながらもプールの準備を終える佐那でしたが、宇海は寒いから入らないといいます。自分勝手に聞こえる宇海の言葉に佐那は嫌な顔を見せながら引きあげて行きました。宇海が時計を確認すると5時5分前です。

そして「奇跡の瞬間」が訪れます。綺麗になったプールの水面に夕日が反射してポルドソルスイートの部屋の天井には金色に映し出された水面が映ります。これが笹川や宇海がポルドソルスイートに泊まりたかった理由でした。そして佐那やバーの責任者である梢もこの「奇跡の瞬間」を見た記憶や聞いた記憶を思い出します。

そんな奇跡の瞬間が訪れる中、事務方の丹沢が読んでいた雑誌の記事で従業員達は大騒ぎになっていました。宇海を超一流ホテル「バリストンホテル東京」の副支配人として紹介する記事を見つけたのでした。時貞は態度を豹変させ、宇海にホテルの感想を求めます。宇海はお客としてきただけだからと断りますが、それでも時貞がぜひにというので仕方なく口を開きます。

建物とパティシエの鳳来が作ったデザート以外最悪だったと酷評する宇海。その言葉に料理長の江口は「騙すような真似をするな」と反論しますが「誰が相手でも同じように対応するのがホテルマンでしょ？」と逆に言い返されてしまいます。気分を害した従業員達でしたが、帰ろうとする宇海を佐那が呼び止め、宇海の言うホテルの悪い所を認めた上で改善する為に「一ここで一緒に私達と働いて下さい」とお願いし宇海は承諾するのでした。

1話のあらすじでネタバレしたように佐那の要望によりホテルグランデインヴルサの副支配人となった宇海は早速人事の大幅な変更を行います。元々副支配人であった時貞を宿泊部主任に、料理長江口を降格してパティシエ鳳来ハルを料理長に据えます。そして従業員全員に「過去の顧客名簿はホテルの歴史であり財産」だと嬉しそうに言いこれまでの顧客名簿に目を通すように指示します。

宇海の指示の元、顧客名簿に目を通していた鳳来が見つけたコメントからケーキフェアの実施するアイデアを出します。そしてこれまでの顧客名簿全員に告知するように丹沢に指示を出します。時貞は降格させられた事と、不正な資金管理がバレる事を危惧し、同じように降格させられた江口を巻き込みケーキフェアを失敗させようと企みます。その企みに支配人の佐那を認めていない梢も乗っかり、とあるアイデアを出したのでした。

鳳来主導でなんとか美味しかったとコメントのあった幻のケーキを完成させますが、時貞達の妨害も決行されていました。その1つは「ホテル潰しの牧田」の異名を持つ辛口評論家をケーキフェアに密着取材させるというものでした。ケーキフェア当日、「オリージェン」と名付けられた幻のケーキを1人の女子高生が注文します。しかし「オリージェン」はちょうど売り切れてしまい女子高生は食べる事ができませんでした。

「また明日来る」という言葉通りに翌日も訪れた女子高生。「オリージェン」はその日も売り切れてしまっていましたが、前日の言葉を聞いていたベルマン、ピエールが機転を利かせて1つだけ取っておきました。女子高生はそのケーキを見て泣き出してしまいます。困惑するピエールをよそにケーキを食べずに帰ってしまった女子高生。佐那とピエールは何か失礼があったと思い追いかけて謝罪します。

そこに宇海が現れ「明日はきっと笑顔で食べられます」と女子高生に伝えるのでした。宇海はピエールを呼び出し、あの女子高生を笑顔にするべく、顧客名簿を調べる事にします。深夜までかかった調査の結果、かつて小学校の入学祝いで宿泊した「但馬茜」さんではないかと結論付ける事が出来ました。梢からのヒントもありお礼状の存在に気付き、その内容を確認します。

ケーキフェア最終日。閉店間際に茜は姿を見せました。ピエールが運んできたのはカットしたオリージェンではなく6本のローソクが刺さったホールケーキでした。それはまさに茜の思い出のケーキでした。そして茜は以前訪れて以来の事を話し、茜は涙を流して喜びました。茜の喜びようをみて、スタッフも幸せな気持ちになりました。

3話では2話でネタバレしたように降格してしまった時貞と江口が人事に納得できないと佐那に訴える事から始まります。当初は宇海に内緒の話でしたが結局宇海にバレしてしまい、「新規顧客開拓のプランを提案してもらい、勝った方が元の役職に戻れる」というアイデアを出します。最終判断は総支配人である佐那が行う事になります。

こうして時貞が提案した「スイートルームに宿泊するセレブ体験プラン」と江口が提案した「近隣の食材を使ったフレンチシェフ体験」が行われる事になります。さらに自分もやってみたい事があるという阿部の提案した「ベッドメイキング講習会」を合わせて3つの企画が行われる事になります。企画当日はそれぞれの企画に参加する3組のお客様だけの宿泊となりました。

最初にホテルを訪れたのはフレンチ体験の大村親子でした。父の敬三はホテルに来ても仕事をしており、体験も息子裕司だけでいいと言います。さらに時貞の企画の参加者である富田も来訪。大事な商談がある為の宿泊という事でした。時貞の江口は競う相手だから富田に出す料理は外からシェフを呼ぶという発言から両者は衝突。両者のもめ事の報告を聞いた宇海の言葉に江口は何かを決心したようにコック帽をかぶります。

江口は料理をしながら裕司の話を聞きます。両親は離婚してしまっており仕事で帰りが遅い父に変わって裕司はいつも料理をしている事を知ります。そして裕司はそんな父の為に料理を作りたいというのでした。江口は本来のフレンチ体験という方針を変更し、裕司のアイデアである「疲労に効く春の山菜」を使った料理を提供します。その腕前は料理の才能がありそうでしたが裕司は絶対に父の跡を継ぎたいと話敬三は涙を流します。

さらに裕司は来訪時にぶつかってしまった上に車のおもちゃを貰った富田にもお礼とお詫びを兼ねて天ぷらを提供します。思いがけない子供の気遣いに感心した富田は本当に嬉しそうに天ぷらを食べるのでした。翌朝それぞれのお客様が満足そうに帰った後、佐那によって判定が行われ、江口が料理長に勝利しました。しかし江口は料理長に戻らないと宣言します。初心を思い出しただ料理ができればいいと思い直したのです。

3話のあらすじは上記で終わりですが4話への導線として少しだけネタバレされます。丹沢が佐那にホテルを辞めると伝えに来るところで3話が終わるのです。

3話の最後にネタバレされたように4話では丹沢がホテルを辞めるという話が一気に従業員に広まります。丹沢は近隣に出来るという大手ビジネスホテルの新人教育係として誘われ、さらに吉村と大田原もそちらに移る話が進んでいるというのでした。宇海は辞めるのは止めないとしながらも3人に変わる人を面接する担当官をし、辞めるまでの間仕込んでほしいとお願いします。

そして行われた面接でしたがなかなかいい人は見つかりません。最後に訪れたのが宇海が声をかけたという小山内でした。元商社マンである小山内は「最後は人に尽くす仕事をしたい」と話し、仮採用される事になります。その裏では佐那がなんとか丹沢達を引き留めようとします。しかし宇海は従業員の意志は尊重すべきだとすると同時に、佐那が総支配人として意志を持って引き留めるなら反対はしないと言います。

そんな時、ホテルの庭に、「幸運の食材」と言われる「スッポン」が姿を見せます。そのスッポンはホテルがまだ栄えていた頃に食材として使われていたものの、需要が無くなった為に残った最後の1匹を丹沢が密かに可愛がっているものでした。それを知らない江口と鳳来によって料理されそうになるスッポンを間一髪の所で丹沢が救いだします。

元々仕事に不満があるわけではなく、佐那の説得とそれぞれの同僚との事から辞める事を留まった吉村と大田原。そんな姿に丹沢はさらに引っ込みがつかなくなります。再度説得する佐那にもう話は進んでいると話します。そんな佐那と丹沢の話の中、丹沢が抱えていたスッポンが天井からぶら下がっている紐を引っ張ります。その紐は宇海が用意したくす玉の紐でくす玉が開くと「おかえりなさい」と書かれていました。

事情が掴めない佐那や丹沢に宇海が丹沢が移籍する予定だったホテルの建設計画が無くなったというのでした。実は宇海が連れてきた小山内はその建設計画のあったホテルの商社マンだったのです。そんな小山内の働きかけもあってホテル建設は白紙になったのでした。その結果を受けて佐那は改めて3人と話し、3人ともホテルで引き続き働く事が決まります。

小山内が計画を白紙に戻す決定をしたのにはもう1つ裏がありました。ネタバレすると実は3話で阿部の提案した「ベッドメイキング講習会」に参加したのが小山内の娘の裕子だったのです。裕子はホテルグランデインヴルサに魅力を感じ、ここで働きたいと父に話したのでした。

4話の最後にもネタバレされていたように裕子がホテルグランデインヴルサの一員に加わるところから5話は始まります。5話では宇海の提案でウエディング事業を行う事になります。佐那や丹沢も賛同しましたが、なんと宇海の知人が5日後に式を上げたいと言っているという裏話がありました。急な話に難色を示しますが、全てのプランを任せるという事で引き受ける事になります。

プランナーに指名された梢は、本人達との打ち合わせもなしにやるのが心配と言いながらも四苦八苦しながらプランを練っていきます。梢が練ったプランにいくつかの要望が入り、無茶苦茶な難題になんとか応えようと段々必死になっていきます。しかしあまりの無理難題に梢は宇海を呼び出しギブアップ宣言。しかし宇海はウエディング事業が梢が慕う前支配人、佐那の父の剛の夢であった事を知っていました。

宇海は梢に「大人が夢を叶えるには相手を信じて頭を下げること」とアドバイスします。梢はその言葉を受けて、厨房に赴き、注文の1つであった巨大ケーキ作りを江口と鳳来に打診。しかし既に鳳来が専門学校時代の同級生を呼び出しており、ケーキ作りは任せられる事になります。他の難題もスタッフの努力と知られていなかった特技によってなんとか改善される事になります。

前日のリハーサルも行い準備万端となった結婚式でしたが、宇海が「明日の結婚式が中止になりました」と報告します。しかしリハーサルの映像を撮影していた事でその映像をそのままウエディング事業のCMにする事になりました。梢は過去にすがる事に決別し、佐那を支えていこうと決意を新たにします。そして佐那と「本当は依頼人なんていなかったのでは？」と話すのでした。

6話では5話の最後に時貞が告発されるような手紙が届いたところからあらすじが展開されます。しかし先にネタバレしておくとこの6話でのあらすじは上記の手紙には関係ない内容で、その手紙は7話に繋がる伏線となります。送り主が分からない手紙に従業員が戦々恐々としている中、地元の自治会長で大きな声と高圧的な態度を見せる後藤がホテルに泊まりにきます。後藤は最近こそ訪れていませんでしたが元常連客でした。

後藤は時貞がいる事を確認すると部屋を用意しておけという言葉を残して帰っていきます。よく怒られた事を思い出した従業員達は佐那に宿泊を断るように進言しますが、他ならぬ時貞が泊まって頂きたいと話し準備を進める事になります。従業員達は真っ先に時貞が宿泊を断ると思ったので不思議がっていました。そして後藤が娘を連れて宿泊に訪れます。そして後藤は「いつもの屋根裏部屋に泊まりにきた」と伝えるのでした。

久しく使っていないその部屋を慌てて清掃して後藤を案内しますが、「全然できていない」と怒鳴り散らします。ちゃんと清掃したにも関わらず文句を言われる阿部は時貞のせいでクレームを付けられていると考え時貞はその言葉に自分で清掃すると部屋裏部屋に入ります。しかし阿部の言う通り部屋は綺麗に片づけられており、後藤がどこを指しているのか時貞にも分かりませんでした。

そこに宇海が手伝いにやってきます。後藤が納得しなかったのは最初の清掃を手伝った自分にも責任があるというのです。時貞はこれまでの態度を土下座して謝罪し、宇海にどうやったら納得してもらえるかを尋ねますが宇海にもさっぱり見当が付いていませんでした。ただ宇海は「どうして分かってくれないんだ」と伝えようとしているのでは？とアドバイスし時貞は天窓を清掃すると屋根に登るのでした。

改めて部屋裏部屋に案内された娘に真相を話します。後藤は20年前にこの屋根裏部屋に宿泊し、その天窓から入る満月の月明かりを見て当時妻のお腹にいた娘の名前をミチルと付ける事を決めた事、そして娘がお酒を飲めるようになったらこの部屋で一緒に飲みたいと考えていた事を話しました。感動した娘と共にお酒を酌み交わした後藤は翌日満足して帰っていきました。

上記でもネタバレしたように5話で届いた告発状が7話のあらすじの大元となります。送り主は佐那の兄で一時的に支配人をしていた誠一です。誠一はホテルに戻ってくると、誠一は株式の51%を所有したと話し、再び支配人になります。宇海以外人事を大幅にシャッフル。さらにホテルを売りに出すと宣言します。そして時貞は彼から半分脅しのような形でホテルの売却に協力するようにいわれているのでした。

時貞は誠一の過去の支配人時代誠一から車を譲り受けていたのですがその車は銀行からの融資金で不正に購入したものだったのです。時貞はその話を佐那に伝えこれ以上迷惑はかけられないと退職届を提出します。無茶苦茶な誠一の人事にも従業員達はそれぞれの仕事をこなそうと自主的に勉強会を開くなどしていました。数日姿を消した誠一は工事業者を連れて戻ってきますが同時に宇海も姿を見せます。

宇海は誠一が支配人になった根拠となっている株式51%ｎうち、今回新しく追加した6%は誠一の嘘であるを話します。さらに時貞が全国の株主を回って10%の株式を買い取ってきました。そして宇海はこの16%の株式を佐那に譲渡。これにより佐那が改めて支配人の座につく事になりました。そして宇海は時貞が受け取った車は事前に共謀したわけではないから罪にならないと伝え時貞もホテルに戻れる事になりました。

8話ではマナヒラ王国の娘7人がホテルグランデインヴルサに宿泊する事になります。娘達は王位継承権を巡って仲が悪くなっていました。末の娘である七女のナディアは佐那に「父から忘れられないディナーを経験してくるように」と言われたと伝えます。従業員達は総出で「忘れられないディナー」とは何かを相談しますが、その正体は分からないままでした。

好き勝手に振舞う上に「帰る」と言いだす王女達にナディアは「王位を継ぐなら国王である父の言葉に従って下さい」と忠告してなんとか滞在を続ける事になります。厨房では鳳来がどんなディナーにするべきか悩んでいました。江口のアドバイスで庭を散策に出るとナディアに出会います。鳳来はナディアと話し込んだ事でディナーのヒントを得て厨房に戻ります。

ホテルの近隣が停電するハプニングに見舞われますが、レストランにはろうそくの明かりの元に用意された炭火の鍋が振舞われる事になります。7人の王女は1つの鍋を囲んで笑顔になり、王位継承候補である長女と次女が本音をもらします。2人は王位を継ぐべきはナディアであると考えていたのでした。突然の告白にナディアは驚きますが王位を継ぐ決心をします。

8話の最後で王女達の宿泊が報道された事でホテルグランデインヴルサは連日満員になる大盛況を迎える事になりました。そしてホテルにテレビの密着取材の予定が入る事になりました。ディレクターを務める藤井は宇海の事を知っているようで、「宇海がバリストンホテル東京を追いだされた」という噂を告げます。宇海もその話を否定はしませんでした。

そんな中、宇海はホテル創業50周年を記念して式典に花火大会を行いたいと提案します。なんと宇海はホテルで花火を上げるのが夢であり花火師の資格も持っているのでした。花火大会の準備が進む中テレビ取材が入りますが、その内容は従業員同士の人間関係ばかりが注目されているものとなっていました。さらに宇海の噂についても聞かされる事になります。

宇海は従業員達を集め噂の真相を話します。その真相をネタバレするとバリストンに居た頃にも花火大会を企画したものの、同僚の嫉妬から失敗。支配人は逆に宇海に謝ったものの、宇海は「お客様に悲しい思いをさせてしまった」と責任を感じていました。その時にインヴルサの誘いが合って、受けたという内容でした。そして宇海は1人でも反対する人がいるなら花火大会は中止するというのでした。

全員承諾の元行われる事になった花火大会ですが、当日はあいにくの悪天候。花火大会は中止に追い込まれそうになりますが、宇海のアイデアでなんとか雰囲気を演出していると、奇跡的に雨が止み、花火を打ち上げる事に成功するのでした。お客様はみんな満足して帰っていきました。そんな花火大会の成功に浸る宇海の元にバリストンホテルの総支配人が現れ戻ってほしいと頭を下げるのでした。

最終回では9話で描かれたバリストンホテル総支配人との話から描かれます。総支配人は佐那にもし宇海が戻りたいと言った場合にはその意志を尊重してほしいと伝えて帰っていきました。そんな中、インヴルサに11名の団体の予約が入ります。その予約はホテル「スウィーヴル」のスタッフで業務見学をしたいという事でした。そのスタッフ達はやる気無く、その様子を見ていた阿部はまるで宇海が来る前の自分達を観るようと話します。

佐那はその様子から宇海がスウィーヴルに行こうとしているのではと考え、宇海に直接尋ねます。すると宇海はその通りだと答えました。宇海は実は昔インヴルサに宿泊した事があり、その際に佐那に出会い、「この場所を夢の場所にするんだ」という言葉を聞いていました。その言葉を聞いてホテルマンを目指し、再会した佐那が同じ言葉を言ったのを聞いてインヴルサに来る事を決心したのでした。

宇海はそんな夢の場所が現実になりつつあるインヴルサに「夢が実現してしまう怖さ」を感じ取っていました。そして夢の場所は外から見たいと思ってスウィーブルに行きたいと佐那に頭を下げるのでした。佐那は悩みながらも宇海の決断を承諾。スタッフ達にも伝えて送別会を開く事になります。送別会でそれぞれの思いを聞いた宇海は、みんなが酔いつぶれるならホテルを去っていったのでした。以上が最終回のあらすじです。

原作のないあらすじを最終回までネタバレありで紹介した所、既に最終回まで視聴した人の感想もネタバレありで紹介していきます。

その原作がないあらすじに関してもそうですが、やはり経営難を立てなおすというテーマ性が1996年に放送されたドラマ「王様のレストラン」にあまりにも似ている為に、長くドラマを見ている人を中心に「既視感」を覚えてしまうという感想が多いです。酷い感想には「パクり」ではないかとさえ言われてしまっています。

特に最終回の結末であるそれまで従業員達を引っ張ってきた主人公が去るという展開は「王様のレストラン」でも同様であり、最終回直後の感想はやはり「既視感」を訴える物が多くなる結果となりました。結果としてドラマ全体に既視感を印象づける最終回になってしまっています。

とはいえ、他作品と比較しなければまさに王道のコメディドラマというタッチを見事に描けているという事でもあり、面白かったとする感想が多いのも事実です。ただ面白いとする感想の中にもその言葉の裏に「思ったよりも」という言葉が見え隠れするような感想も多くなっています。

批判的な物も多いあらすじに対して好評なのがキャスト陣の演技です。若手からベテランに至るまでしっかりとした演技でドラマの雰囲気を作り出しているという評価が多くなっています。キャスト陣発表時には起用が驚かれたお笑いコンビ野生爆弾のくっきーさんも普段の芸風からはあまり考えられない程真面目に演じていたという声が多くなっています。

特に高い評価を受けたのが、パティシエ兼料理長である鳳来ハルを演じた浜辺美波さんです。まだ10代とは思えない演技力の高さでベテラン俳優も多いキャスト陣に埋もれる事無く活躍。その表情などもかわいいという声が多くなっています。一方で主演として最終回まで活躍する岩田剛典さんに関しては上手くなっていると評価しつつもまだまだ演技力が足りないとする感想も目立ちます。

崖っぷちホテル！の放送中、最終回までのあらすじ以外に注目を集めたもう1つの要素が主題歌です。ここからは崖っぷちホテル！を最終回まで盛り上げてくれた主題歌についても紹介していきます。

近年のドラマではそのドラマに合わせた主題歌が製作される事も多いですが崖っぷちホテル！は主題歌に1966年にアメリカのジャズ・ポピュラー歌手フランク・シナトラさんが歌った事で知られる「Strangers In The Night（日本では夜のストレンジャー）」です。元々は「ダイヤモンド作戦」という映画の為に書かれた楽曲で、作曲をドイツのベルト・ケンプフェルトさんが行いました。

ベルトさんが作った楽曲に英詞をチャールズ・シングルトンさんとエディ・スナイダーさんが付けた楽曲をフランク・シナトラさんがアルバムに収録した事で知られるようになりました。当時歌ったフランク・シナトラさんはこの楽曲を収録した同名アルバムで、アメリカグラミー賞作品賞、男性歌唱賞などを獲得しています。

崖っぷちホテル！のあらすじの構成はネタバレを読むと分かるように実にシンプルです。やる気のないスタッフ達が宇海によって徐々にその意義を見出し、最後にはみんなで協力してホテルを立てなおすという構図は構成が似ていると言われてしまうドラマがある程にシンプルな物になっています。最終回までキャスト陣を始めゲスト出演者もその高い演技力を見せています。

原作がないからこそのキャストの個性を上手く反映しているあらすじも見ていて面白いという評価も非常に多くなっています。崖っぷちホテル！は「コメディ」である為、面白さはあらすじ自体よりもその演技にもあります。まだ視聴していないという人はぜひ1度視聴してみてはいかがでしょうか。