2018年11月08日公開
2018年11月08日更新
真田丸のきりの実在モデルは?ヒロインの魅力や最後のキスをネタバレ【長澤まさみ】
2016年に放送された大河ドラマ「真田丸」で長澤まさみさんが演じたきりが魅力的と話題です。大河ドラマ「真田丸」の最後の最後にヒロインに上り詰めたきりの魅力や、実在する人物である高梨内記の娘として登場するきりも実在した人物なのか?を徹底的に調査しました!大河ドラマ史上初とも言われたキスシーンである、堺雅人さん演じる真田信繁こと真田幸村と幼馴染きりのキスシーンについても解説します。
目次
真田丸のきりの魅力や実在モデルについて迫る!
真田丸は、大河ドラマ55作品目で2016年1月10日から12月18日まで放送されました。真田丸の脚本は三谷幸喜さんで、三谷さんが大河ドラマの脚本を書くのは2004年に放送された「新選組!」以来2度目となります。真田丸というタイトルは、真田家のことを「戦国の荒波に立ち向かう一艘の船」に例えた掛詞や、最後の戦となる大阪夏の陣にて真田信繁が築いた出城が真田丸という名前だったことに由来しています。
この大河ドラマ「真田丸」に登場する、主人公・真田信繁の幼馴染・きりは実在する人物なのか?また、真田丸のきりの魅力や話題となった最後のキスシーンについて掘り下げていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
真田丸のきりとは?実在モデルについて紹介!
ここでは真田丸のヒロイン・きりは実在する人物なのか?また、きりの魅力やきりという名前に隠された秘密をまとめましたので紹介します!
真田丸のヒロイン・きりとはどんな人物?
真田丸のきりとは、真田家の重臣としての真田昌幸・信幸親子に仕える高梨内記(たかなしないき)の娘で、実在する人物です。真田丸のきりは女優の長澤まさみさんが演じています。堺雅人さん演じる真田丸の主人公・真田信繁の幼馴染として登場し、信繁の最後の戦いまでずっと側に居続けます。
きりは真田丸放送当初から信繁に思いを寄せていましたが、同じく幼馴染の梅が信繁の子を身ごもり側室となったり、真田丸の大阪編で秀吉の命により大谷吉継(おおたによしつぐ)の娘・春が正室となるところをずっと見守り続けてきました。真田丸中できりの想いは最後まで信繁に届くことなく真田丸が終わるかと思われましたが、真田丸の最終回目前の本当に最後になってやっと、信繁がきりの大切さに気付き結ばれることが出来ました。
ちなみに、真田丸は「真田信繁(幸村)」視点で作られているため、信繁が見聞きしていないシーンは描かれていません。そのため、天下分け目の決戦となった関ケ原の戦いも、その現場に真田家はいないため真田丸ではわずか50秒しか放送されませんでした。
真田丸の最終回、信繁が切腹するシーンがあります。真田丸の物語は信繁の死で終わってしまうので、その後茶々や秀頼はどうなったのか?信繁の息子の大介はどうなるのか?きりはどうなるのか?一切描かれることなく真田丸は終わります。ですので、きりが最後はどうなったのかはわからないまま真田丸の放送は終了しました。
真田丸のきりは高梨内記の娘として実在?
真田丸で長澤まさみさん演じるきりですが、実在する人物なのでしょうか?調べたところきりは実在する人物で、史実では真田信繁の側室となり子も産んでいるそうです。きりについて史実がほとんど残っておらず正確なことはわかっていないそうですが、信繁には側室が4人いたとも言われていたため仕方のないことかもしれません。
真田丸には信繁ときりと幼馴染の「梅」という女性が出てきます。黒木華さん演じる梅は信繁の初恋の人で、真田丸序盤で信繁の初めての子を妊娠し出産しますが、まだ赤ん坊の娘を遺し戦死してしまいます。そしてなんと、史実できりは「お梅」という子を産んでいることがわかっています。これはきっと、亡き幼馴染のことを想い名付けられたのではないかと言われています。
真田丸のきりは樹木希林さんをイメージした?
真田丸のきりは実在するものの史実がほぼ残っていないと前述した通り、「きり」という名前も真田丸の脚本を担当して三谷幸喜さんが付けた架空の名前となります。長澤まさみさんが真田丸できりを演じるにあたりイメージした人物像があったそうですが、一体それが誰なのかは今まで一切語られることはありませんでした。
しかし最近になって、真田丸のきりは長澤まさみさんが樹木希林さんをイメージキャラクターとして挙げ、それを聞いた三谷幸喜さんが樹木希林さんから名前を取って「きり」という名前にしたとコラムに書き、当時の真田丸の視聴者の間で大変な話題となっています。
それまで真田丸のきりの名前の由来は、きりが信繁の指示でスパイのような役割を演じることが多かったことから「霧隠才蔵」の「きり」なのではないかとネットで噂されていましたが、ここへ来て真相が明らかになりました。
真田丸のきりの魅力は?
真田丸のきりが実在するのかどうか解説しましたが、ここからはきりの魅力に迫ります。真田丸のきりは今までの大河ドラマにはいないキャラクターで、真田丸が始まった当初はかなり批判の多いヒロインでした。それが真田丸の最後には誰もが認めるヒロインになったきりの魅力について紹介します。
真田丸のきりの魅力①わがままキャラ
真田丸のきりは「お転婆」「わがまま」「10代前半」のイメージで作られたキャラクターで、当主の息子である信繁にも敬語らしい敬語を使わずまるで友達のように話すところがあります。真田丸の序盤では信繁達も10代の設定でしたし、天真爛漫さが出ていただけに思えますが、大河ドラマでこのような役どころが中々いなかったために、真田丸のきりは従来の大河ファンからは大不評でした。
しかし、真田丸のきりはワガママなのではなく素直になれないだけの女性でした。真田丸のきりも信繁のことが好きだったのに幼馴染の梅のことを好きな信繁の背中を押したり、信繁からの櫛のお土産も自分より梅の物の方が高価な物だと気づいても、胸に秘めたままその櫛を後生ずっと大事にしていたりと、真田丸を見ていく中できりに共感する女性が増えていったといいます。
真田丸のきりの魅力②信繁を誰よりも理解している
真田丸の序盤から最終話までずっと信繁の側でお付きとして彼を支え続けたきりは、他の誰よりも信繁のことを理解しています。九度山へ幽閉されていた信繁たちの元に、「大坂城まで来て家康を相手に戦ってもらいたい。」と明石全登(あかしてるずみ)が訪れた際に信繁は、このまま九度山で一族平和に暮らしたいという気持ちと、恩のある豊臣家に助太刀したいという気持ちで悩みます。
その悩みに気付きいたのが真田丸序盤からずっと信繁の側に居たきりでした。「行くの?」「断った。行きたいと思った。だがそれよりも大切なものがある」「行きなさいよ」「驚いた。止めるのかと」「あなたは行きたいと思っている。だったら行くしかないでしょう」と、信繁の本心を言い当てます。そして「ここで一生を終えたいの?それでいいの?あなたは何のために生まれてうまれてきたの?今まで何をしてきたの?何を残したの?」と続きます。
そして「私が大好きだった源次郎さまはどこへいったの!がむしゃらで向こう見ずで、やんちゃで賢くて明るくて度胸があってキラキラしていた、真田家の次男坊はどこに行ったのよ!私が胸を焦がして大坂までついていった源次郎様はどこに行ったのよ!」ここまで言われた信繁はさすがに「鬱陶しいんだよ、お前は」と怒ります。
「何かいいこと言ったような気になっていたら大間違いだからな。思いあがるな。お前が言ったことくらいな、とっくに自分に問いかけておるわ」と続けると、きりは「わかってる、そんなこと」と泣きそうになりながら答えます。「だが自分で問いかけるよりも、お前に言ってもらう方がよほど心に沁みた。礼を言う」信繁はそう言って、大阪行きを決めるのです。
真田丸では描かれていない幼少の頃から信繁の側にずっといたきりだからこそ信繁の本心に気付き、そして背中を押すことが出来たのです。真田丸開始当初はハッキリという性格のせいで鬱陶しがられていたきりですが、ここぞというときに信繁をサポートすることが出来る点も魅力の1つです。
真田丸のきりの最後のキスについて解説
真田丸の作中で、散々きりのことを鬱陶しい、うるさいなどと邪険に扱ってきた信繁ですが、きりのことは長い付き合いの中で信頼のおける人物として認識するようになっていきます。しかし、幼少期からずっと想い続けてきたきりとは違い、そこに恋心は無かったように見えました。ところが真田丸最終回の1話前の最後に信繁はきりを抱きしめキスをするのです。
最終決戦前夜のキスでついに真田丸の真のヒロインに!
真田丸の最終回前話、信繁はきりに「私は明日、城を出て、家康に決戦を挑むことにした」と告げ、更に「千姫を連れて徳川の陣へ行け」と命じます。「大仕事ではないですか」ときりが言うと、「だからお前に頼むのだ」と答えます。命を助けたいために出した案でしたが、きりは戻ってくると言います。そして「源次郎様がいない世にいてもつまらないから」と言ったきりを信繁は抱きしめるのです。
きりは「遅い」と怒ります。「すまぬ」謝る信繁にきりが「せめて10年前に」と言ったところでキスをするのです。それでもきりは「あの頃が私、一番キレイだったんですから」と喋り続けます。
これにはずっときりを応援してきた真田丸の視聴者も驚き、ネット上も騒然としました。真田丸のナレーションを務めていた元NHKアナウンサーの有働由美子さんも、真田丸の録画を視聴する際に一時停止して、深呼吸をしてから見たというほど視聴者の心に入り込むシーンでした。
真田丸の締めナレーションで、「高梨内記の娘に関しては様々な言い伝えがある。真田信繁の側室であったとも彼の子供を宿したとも。真偽はともかくひとつだけ確かなのは、信繁にかかわった女性たちのなかで最も長くそばにいたのは彼女だということである」の語りに、きりの全てが報われた気がすると感動した真田丸の視聴者も多くいました。
キスシーンは台本に無かった!
実はこのキスシーンは台本には無かったそうで、真田丸で信繁を演じた堺雅人さんが「今まで思いを募らせてきたきりが報われるシーン。彼女の大切さに気付いたことをわかりやすく表現するために、口吸い(キス)するのはどうですか?」と案を出したそうです。
それに対し、真田丸できりを演じた長澤まさみさんが「以前からやってみたかったことがある。『キスされながらしゃべる』という芝居をやってみたいと思っていて、きりは何かを食べていたり、何か別のことをしながら話すことが多かったので、ぴったり合うな、と思いました」と提案し、堺雅人さんや真田丸の現場スタッフと大いに盛り上がったそうです。
このキスシーンの真相については、真田丸の脚本を担当した三谷幸喜さんがNHKの番組で発言しています。その話の中で、真田丸で信繁の兄・信之を演じた大泉洋さんがキスシーンのオンエアを見て「なんでキスしているんだ!」と驚いたエピソードも披露していました。
また、三谷さんが一番このキスシーンでいいなと思っているところは「このキスシーンを僕が書いているとみんなが思っているところ」と発言し会場を笑いの渦に巻き込んでいました。
真田丸のきりに対してのネットの評価は?
真田丸が最終回に近づくにつれ、きりの人気は高まってきましたが序盤では「うざい」「やかましい」「嫌い」などの声が多くありました。ここでは真田丸のネットでのきりに対する評価を紹介します。
最初は視聴者から「うざい」キャラとして嫌がられていた、きり。
— AKIKAZU_S@サバゲ一時休止 (@AKKZ_S) December 30, 2016
もちろん脚本通りに演じていた長澤まさみに罪は無く、この天真爛漫さと義理固さが最後になるにつれて最高の癒しになるとは思わなかった。#真田丸
真田丸が始まった当初のきりは、ハッキリと物を言う性格や心に思ったことが顔に出てしまうことから、信繁からだけでなく真田丸の視聴者からも「うざい」「鬱陶しい」など言われていました。しかし、真田丸の物語が進んでいくにつれそのハッキリとした性格が逆に信繁にとって頼もしい存在となって行ったと同時に、真田丸の視聴者もそのきりの活躍を見ていつしかきりは魅力的な、応援したくなる女性になって行ったようです。
今となってはすっかり懐かしいシーンの数々…
— 特急ニセコ (@ExpressNiseco) December 18, 2016
まだきりちゃんが視聴者から鬱陶しいと言われまくられた頃…
きりちゃんが癒しになり始めたころ…
きりちゃんが有用なスパイになり始めた頃…
きりちゃんが最強の腐れ縁に認められた頃…#nhk #真田丸
真田丸のきりは信繁とほぼずっと一緒に過ごして来たため、時にはスパイのような役割を与えられたり、時には豊臣家へと仕えたりと、ただの侍女としてではなく様々な指示に従ってきました。どの役割も、きりらしさを失わずにこなしていく姿はとても魅力的で、この姿で真田丸視聴者のきりへの好感度も上がっていったようです。
「実は幸村も秀頼も生き延びた」線のネタはあんまりピンと来ないんだけど、きりが大坂城に戻って、あの蔵に乱入して、「何をしているんですか!早く逃げましょう!」って言って全員を薩摩に落ち延びさせる線は、確かに十分にあり得る気がするので、やっぱりきり凄い #真田丸
— すいか (@suika1015) December 22, 2016
真田丸終盤にかけて、きりの独特なキャラクター故に史実の裏を想像する真田丸の視聴者も多くいました。真田丸自体も大変人気でしたが、きりがいたからこそここまで盛り上がったのでしょう。
真田丸のきりの魅力や実在モデルまとめ
ここまで真田丸のきりについてまとめてきました。きりは真田丸の主人公・真田信繁の父・真田昌幸に仕える高梨内記の実在する娘として真田丸の序盤から登場してきたヒロインですが、その個性的な性格からヒロインになれたのは真田丸の最終回の前話、それも番組が終わる5分前という前代未聞の扱いを受けたヒロインでした。
真田丸が放送された当初は視聴者にも散々「うざい」「鬱陶しい」と嫌われたきりですが、真田丸の物語が進むにつれきりに感情移入する真田丸視聴者が増え、最終的にはヒロインにふさわしい女性になります。大河ドラマ初となるキスシーンは、真田丸のナレーションを担当した元NHKアナウンサーの有働由美子さんも緊張して見るというほど真田丸の視聴者の心に響く名シーンとなりました。
真田丸は2016年の大河ドラマなのですでに放送は終了していますが、大河ドラマはBSなどで再放送することもあります。真田丸を再放送で見るか、レンタルをしてぜひきりの魅力をご堪能ください。