半沢直樹の原作はドラマと違う!冷血キャラで「倍返し」と言ってない?

半沢直樹は池井戸潤によって描かれた小説で「半沢直樹シリーズ」と呼ばれている作品の主人公を務める名前が半沢直樹と言います。2013年にはドラマ化も果たしており、それが爆発的にヒットし半沢直樹がドラマ内で放つ「倍返し」というセリフが世間で浸透しますが、原作の半沢直樹とでは性格が大違いであり、原作の方では冷血キャラとして物語を動かしていきます。今回は半沢直樹の原作でのあらすじとドラマとの違いなどをまとめていきます。

半沢直樹の原作はドラマと違う!冷血キャラで「倍返し」と言ってない?のイメージ

目次

  1. 半沢直樹の原作とドラマの違いが気になる!
  2. 半沢直樹の原作者を紹介!
  3. 半沢直樹シリーズの原作小説のあらすじをネタバレ!
  4. 半沢直樹の原作とドラマの違いを検証!冷血キャラで「倍返し」は言わない?
  5. 半沢直樹の原作を読んだ感想や評価を紹介!
  6. 半沢直樹の原作とドラマの違いまとめ!

半沢直樹の原作とドラマの違いが気になる!

主人公である半沢直樹の生きざまを描いた半沢直樹シリーズ。原作では全4シリーズで構成されドラマでは1作目である「オレたちバブル入行組」をベースである第一部・大阪西支店編と2作目にあたる「オレたち花の入行組」をベースにしたる第二部・東京本店編で構成されたドラマとして放送されました。「やられたらやり返す、倍返しだ」というセリフをドラマ内で言い放ち、それが視聴者にヒットし流行するほど浸透していきます。

ドラマではかなりの熱血且つ冷静な性格をしていた半沢直樹ですが、原作ではかなり違った性格やキャラクターをしており、かなりの冷血キャラとしてその点も話題になっています。池井戸潤という有名小説家によって生み出された半沢直樹、書籍売り上げも好成績を残しておりドラマ化が決まったとまで言われ、1話から視聴率が約20%と高視聴率をたたき出します。今回はそんな半沢直樹の原作とドラマについてまとめていきます。

半沢直樹の原作者を紹介!

幼い頃から本を読むことが好きで、ミステリーを読み漁っていたと言われている池井戸潤。江戸川乱歩賞は必ず読んでいたと言われていますが、そんな本たちを読んでいつか自分で小説を手掛けてみたいと思うようになっていきます。25歳の頃に三菱銀行に入行し、32歳の頃に退社。以降はコンサルタント業を営みながらビジネス書の執筆をしていましたが、テーマの狭さから先の不安を感じ、夢だった江戸川乱歩賞を目指すように。

その後も最終選考まで残りますが惜しくも作戦してしまうという経験もしますが、35歳の頃に「果つる底なき」で念願だった江戸川乱歩賞を受賞し本格的に作家としてデビューを果たします。さらにその2年後には「鉄の骨」を執筆、吉川英治文学新人賞を受賞するなど作家としての才能をいかんなく発揮していきます。そして2010年に、かなりの話題作となった小説「下町ロケット」で直木賞を受賞、知名度をかなり広めていきます。

作家としてデビューした後は金融界や経済界を舞台にした小説を多く書きますが、江戸川乱歩賞のでは「銀行ミステリの誕生」という異色なジャンルと言われ、以後の作品にも「銀行ミステリ」のイメージが強くなってしまい企業小説として書店などで取り扱われるように。しかし、池井戸潤はエンターテイメント好きなミステリー読者に読んでもらいたいとの気持ちが強く、物語の記録者という立場で小説を手掛けていくようになります。

半沢直樹シリーズの原作小説のあらすじをネタバレ!

ここからは簡単に原作の半沢直樹のあらすじをネタバレを交えてまとめていきます。第1作目から4作で構成されており、主人公の半沢直樹がバブル末期に有名な大手都銀である東京中央銀行に入行した場面から物語が始まります。半沢直樹は確かな実力を持っており、そんな型破りな性格で今では大阪西支店の融資課長を務めるほどに上り詰めていきました。しかし、その後にこの1作目で焦点が当てられるほどの事件が起きてしまいます。

半沢直樹が務めている大阪西支店の支店長である浅野匡により、かなり強引な融資を半沢直樹は命令され「西大阪スチール」という町工場に融資を実行します。しかし、西大阪スチールは融資を行った直後に倒産してしまうのでした。これはおかしいと半沢直樹はすぐに気づき、倒産してしまった西大阪スチールで経理課長である波野に接触し、今回の融資直後に倒産という異例の事態について問いただすと、重大な事件が発覚します。

波野に詰め寄り、自身の眼で帳簿を確かめると一目で分かるくらいの粉飾が確認できたのです。その粉飾を西大阪スチールの社長である東田満に状況を聞きますが、東田満は開き直った挙句に粉飾についてはだんまりを決め込み、その後日には雲隠れしてしてしまうのでした。5億円という多大な額の融資を失敗した半沢直樹は支店長に状況を説明しますが、その支店長も半沢直樹に全ての責任をなすりつけるという絶望的な状況に陥ります。

そんな事実に憤激する半沢直樹。しかし、上からの命令は絶対であり融資した5億円を何としてでも回収しなければ、出向という銀行員生命を絶たれてしまうのです。出向してしまえば、メガバンクに戻ってくることも叶うことはなく、小さい銀行で余生を送るという半沢直樹にとっては許せない状況になってしまいます。そのためには何としてでも融資を回収し、西大阪スチールの社長である東田満にお灸を据えなければと考える半沢直樹。

半沢は、自身の部下である垣内や同期の渡真利忍と苅田、そして町工場の社長を務めている竹下清彦と信用調査会社の来生卓治と共に協力して東田満の行方を追いますが、中々尻尾を掴めません。しかし、半沢を追い出そうと支店長である浅野の息がかかった東京本店幹部たちによる融資失敗などの陰険な質問攻めで回収を妨害してきますが、冷血キャラである半沢は冷静かつ的確に問題点を挙げ改善を目指すとし、その質問も掻い潜ります。

動きが上手く取れない中、ついに浅野支店長と西大阪スチールの社長が繋がっていることや西大阪スチールが計画倒産だったことにたどり着いたのです。散々浅野から嫌がらせを受けてきた半沢は、冷血キャラらしくかなり惨い手を使い悪事を暴き浅野を糾弾します。さらに、東田満の隠し口座も渡真利達の協力の元抑えることに成功し、見事5億円の融資を回収することに成功し1作目の半沢直樹は幕を閉じます。

オレたち花のバブル組

半沢直樹の第2作目となる「オレたち花のバブル組」この作品は主人公の半沢直樹が様々な功績を積み重ね、大阪西支店から東京中央銀行本店の営業第2部次長に昇進した姿で語られます。このオレたち花のバブル組はドラマ版半沢直樹の後編に当たる作品であり、銀行の闇をふんだんに取り入れられており半沢直樹がどのようにして暴き、冷血キャラならではの糾弾を見せてくれるのかが見どころとなっています。

東京中央銀行の本店に栄転した半沢直樹。銀行員としての功績を次々と残してき話題にも挙がる人物へと成長いきますが、それを快く思わない人物がいるのも事実でした。そんな中、またしても上から伊勢島ホテルの再建という無茶を押し付けられてしまいます。その伊勢島ホテル内でも問題が起きていました。それは同族経営にこだわる羽根夏彦専務が正義感に厚い戸越茂則を追放、社長の湯浅威も追い出し実権を握ろうとしていたのです。

さらに、その伊勢島ホテルの再建のために融資した200億直後に多大なる損失を出してしまいます。東京中央銀行はその損失を把握するために奔走しているにも関わらず、ライバル銀行はその損失の原因も分かっている様子で東京中央銀行よりも先に融資を回収しようと動いていたのです。そんな中で半沢直樹は原因の分からない融資の回収をしなければならなくなってしまいました。不可解な部分が多い融資を調べていく内にある事実が…

半沢直樹が難しい状況に陥っている最中、東京中央銀行に金融庁検査の通知が届いたのです。この金融庁検査の主任である黒崎駿一によって伊勢島ホテルを立て直す、再建計画が上手くいっていないという判断を下されてしまうと融資を行った銀行に責任を問われて上で、伊勢島ホテルの倒産を止める保険の意味を込められた数千億円もの引当金という名目のお金が金融庁に払うことになるのです。

金融庁検査で評価が悪くなると銀行の信用にも関わるため、何としてでも乗り切らなければいけません。しかし、半沢直樹は心の奥で「この金融庁検査はおかしい」と冷血キャラぶりをいかんなく発揮していきます。半沢は、伊勢島ホテル再建計画とこの金融庁検査のタイミングが合致している点に疑問を抱いていたのです。そんな考えをよそに、銀行の信用且つ業績の悪化の可能性を感じた頭取の中野渡は再建策を命じました。

場面は変わり、半沢直樹の同期である近藤直弼のあらすじとなります。直弼の出向先である「タミヤ電機」で順調に功績を残していき、ついに総務部長まで上り詰めていました。そんな直弼はタミヤ電機が融資を受けるために東京中央銀行京橋支店に度々訪れては融資をお願いする毎日でした。しかし、京橋支店の支店長を筆頭に直弼が別の銀行の出身だからと言われのらりくらりと躱され融資を引き受けてくれません。

会社をより良くするには融資が必須だと掛け合う直弼でしたがそれでも融資を行ってくれない銀行。さらには、会社内でも融資を取ってこれなかったとして社長の田宮基紀や同じく経理課の課長である野田英幸の二人から陰湿な嫌がらせを受けるなどしていました。そんな中、直弼は野田の元に行くと何かを慌てて何かを隠した姿を発見し、詰め寄り見てみるとそれは不正が行われていた、所謂裏帳簿なる物をだったのです。

一時は自身が置かれた状況に絶望し諦めかけましたが、半沢と再び話しタミヤ電機の不正や銀行に真っ向から立ち向かうことを決意します。そして場面は再度半沢のあらすじに戻ります。伊勢島ホテルの再建のため、そして伊勢島ホテルの湯浅社長のためにも半沢は絶対に再建しなくてはなりません。そして、冷血キャラがこの話でも発揮されます。半沢は湯浅社長に、昔から代々行われてきた商売のやり方を一新するように言いました。

そして、湯浅は殿様商売のやり方を切り捨て新しく中国や香港、台湾方面のお客の開拓とハイテクITを導入した昔では考えられない斬新な再建策をやることを決定します。一族経営にこだわっていた羽根専務のやり方に真っ向から反対していく半沢と湯浅。そして、半沢は渡真利忍、戸越、近藤、新聞記者の松岡らと協力し伊勢島ホテルの調査をするようになります。そして、この出来事はタミヤ電機との繋がりが見えてきたのです。

そんな裏でのつながりが見えてきた半沢は事件の全容を把握しようと動き始めます。直弼も同じく別行動でタミヤ電機の不正を追っていきますがその事を知った田宮社長は酷く怒り、京橋支店の支店長である貝瀬郁夫に直弼の出向を止めるように伝えます。しかし、それは怒りだけで行われたことではなく田宮社長には後ろめたい事があったためなのです。不正に融資されていた3千万を追うと、何故か東京中央銀行が関わっているのでした。

様々な助けを得て半沢たちは遂に真相にたどり着きます。そして来たる金融庁検査ですが、半沢直樹は完璧な再建計画を立て検査を乗り切りタミヤ電機の不正も直弼の手によって暴かれますが、公には出来ませんでした。それには理由があったのです。ここまで2作目のあらすじをネタバレを踏まえてまとめましたが、この2作目は半沢と直弼が活躍する作品となっています。見どころもたくさんあり目が離せないストーリーとなっています。

3作 ロスジェネの逆襲

2作目の最後で理不尽な出向を命じられた半沢直樹。半沢は子会社である東京セントラル証券に出向して2か月が経ったある日、電脳雑技団という雑技団を運営している平山夫妻が東京スパイラルという会社を買収したため、そのためアドバイザーが必要と半沢にアドバイザーになってくれないかと持ち掛けられたのです。東京スパイラルという大きな証券会社が雑技団に容易に買われるとは考えられず半沢は様々な考えを巡らせます。

東京セントラル証券は業績の結果も少なく経歴も浅いため、アドバイザーの依頼が来るのはおかしいと証券会社内の役員の何人かは不審に思っていました。半沢もその一人であり、やる気はなかったのですが半沢の部下である諸田は大きな依頼のため、成功すれば莫大な手数料として振り込まれるためやる気は十分でした。そして、諸田は自身の部下たちだけを使いアドバイザーチームを結成、スキームを練り始めますが上手くいきません。

業歴がかなり浅く、大型買収の経験やノウハウが少ないため思うようにスキームが練ることが出来ない諸田率いる三木チーム。三木は、それまで電脳雑技団の営業担当を長い間務めてきた森山に言わせれば「無能」と評される人物であり、三木自身も気がかなり弱く周りに相談すらできませんでした。そして、必死にスキームを考えまとまりましたが、そのスキームを伝えにいきましたがすでに遅く、平山から契約は無しとされます。

全ては三木の責任だと周りは文句を言ってきますが、半沢は三木に全てを押し付ける形で任せていたため世金人は自分にあるとして、東京セントラル証券の社長の怒りを半沢が受けます。社長の叱責を受け考える半沢の元に同期の渡真利から電話がかかってきます。その内容が東京中央銀行の証券営業部門が電脳雑技団との買収及びアドバイザー契約を結んだという連絡だったのです。これには冷血キャラの半沢も驚愕している様子。

真相を探っていくと、電脳雑技団の平山の断った理由は単なる口実に過ぎず本当の理由は、東京中央銀行というメガバンクからの提案を受け入れてしまったというのが真なる理由だと判明したのです。その銀行というメインバンクという強い立場を利用して子会社から大規模な取引を事実上「横取り」した事実を半沢はよく考え、たどり着きました。それが、東京セントラル証券の中に情報を流した人物がいるという結論に至りました。

その考えを証券会社内で話すと、図らずとも東京中央銀行の利益になっているから出向してきた半沢直樹自身が怪しいと言い出す森山。しかし、その怒りは最もであり否定しても水掛け論になると察していた半沢は否定もせずに冷血キャラらしからぬ強気で森山と約束します「やられたら倍返しだ」と決意をあらわにします。そして、森山とこの不審な買収劇を紐解いていくと東京中央銀行に隠された裏の顔が明らかになるのです。

4作 銀翼のイカロス

半沢直樹シリーズの第4作目となる「銀翼のイカロス」このあらすじは半沢がかなり強大な敵に対して大立ち回りをする内容となっています。民間の航空会社「帝国航空」は業績があまり良くなく、何度も下方修正が必要なほど落ちていました。そして、その帝国航空の再建案を東京中央銀行の頭取である中野渡から直々に指名されたのです。今まで数々の無理難題を冷静かつ的確に修正、悪事を暴いてきた半沢に白羽の矢が立ったのです。

半沢は徹底的なコストカットやリストラという再建案を練り上げチームを結成し取り組もうとしますが、政権が変わり進政党になると白井亜希子という国土交通大臣「自ら結成した帝国航空再生タスクフォースにより、再建を目指す」という政策をマスコミに大々的に報道しました。旧政権とは違うという意味を見せたいために行った政策でした。これには半沢達も強く出られませんが真っ向から対立することは決めました。

帝国航空再生タスクフォースでは、及原正太 弁護士がリーダーを務め、債権者である東京中央銀行らに債権の大幅な放棄を命じます。地位と名誉のために絶対成功させなければならない及原、半沢はそれでも一歩も引きません。お互いに策を講じ決戦として、帝国航空再生タスクフォースでの議決の場に臨む二人。そして、マスコミも招き入れた上でタスクフォースの会議が開かれ、半沢はタスクフォース側の不正を次々に暴露していきます。

その結果、帝国航空タスクフォースの存在意義は完全に消滅、白井国土交通大臣も権力を失い失脚し長い闘いは幕を閉じました。そして、中野渡も半沢に深くお礼を言い自身も辞職し物語は終わります。4作目はかなりストーリーが深く複雑になっており理解するのにも時間がかかると言われています。しかし、見どころも多く半沢の冷血キャラから熱血魂を垣間見れるのも魅力の一つと言われています。

半沢直樹の原作とドラマの違いを検証!冷血キャラで「倍返し」は言わない?

ドラマでは半沢は「倍返し」を多用していました。しかし、原作ではかなりの冷血キャラとして登場しています。ドラマ版半沢直樹では、まずタイトルが違いますし、土下座させる回数も原作の方が多くさせており浅野支店長に対して「泣き寝入りはしない。そして潰す。二度と這い上がれないように。浅野にそれを思い知らせてやる」かなりの冷血キャラっぷりを発揮しています。倍返しなどはあまり使わず冷酷に追い込んでいきます。

大和田常務にも「倍返し」をモットーに動き、公の場で常務を土下座させるなどかなりの倍返しを見せてくれますが、原作では倍返し以上の立ち回りをしているのです。「お前など銀行員のクズだ。破滅させてやる」などの冷血キャラならではの冷たいセリフは読者の心を掴み放さないと言われるほど。さすがにドラマ版ではリメイクされ放送されていますが、倍返しというドラマならではの部分もあり一長一短と言えるでしょう。

半沢直樹の原作を読んだ感想や評価を紹介!

ドラマ半沢直樹を見た人たちは決まって「倍返し」が頭に過り口にしてしまうと言われるほど。しかし、原作ではどのように言われているのでしょうか?まとめていきます。原作の1作目である「オレ達バブル入行組」はドラマ半沢直樹から入った人が多いと言われていますが、最初は池井戸潤によって描かれていたため一定のファンが作品を盛り上げていきドラマ化になったと言われるほど。そしてドラマ化になり倍返しが定着していきます。

放送時はTwitterやSNSでも倍返しとまで連呼されており、その倍返しが流行語にノミネートされるまで世間では定着していったのです。現在でも倍返しという表現は使われており一世を風靡した表現として倍返しは世の中に残っています。

半沢直樹の原作とドラマの違いまとめ!

ここまで半沢直樹シリーズの見どころやあらすじ、ドラマとの違いなどをまとめてきましたが、一番大きな違いはやはり冷血キャラという点だと言われています。自身を陥れようとしてきた人物にはそれ相応の報いを倍返しと称して徹底的に行っています。それも半沢直樹が冷血キャラとして作品で活躍するうえで必要な設定だという見方もされているほど。この機会にぜひ見てみてください。

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