2018年10月17日公開
2018年10月17日更新
今日から俺は!!の実写ドラマキャスト一覧!原作キャラと画像で比較【賀来賢人】
「今日から俺は!!」は1990年代に週刊少年サンデー誌上で連載された「今日から俺は!!」の実写ドラマ化。金髪の三橋貴志とツンツン頭の伊藤真司は私立軟葉高校転入時に鉢合わせに。不良同士の一触即発になるかと思いきや、いずれも「高校デビュー」の格好だけ不良で実戦経験はゼロ。なし崩しにコンビを組むことになり目立つ容姿と名声から難癖をつけられては乱闘騒ぎを繰り返すようになります。そして、本格的な不良やヤクザとも対峙することに。尚、東映Vシネマで実写化・映画化済みでテレビドラマ化は初という作品です。
目次
今日から俺は!!の実写ドラマのキャストが気になる!
今回ご紹介するのは日本テレビ系列で日曜夜10時30分から放映中のドラマ「今日から俺は!!」。1980年代末から1997年まで小学館「週刊少年サンデー」誌上で連載された西森博之の人気漫画。通常の不良漫画と比較してギャグ要素が多く、当時は流行った「高校デビュー」(それまで普通の中学生だった子が高校進学を契機に不良デビューする)を軸に三橋貴志と伊藤真司が活躍する痛快アクションコメディドラマ。
今回は実写ドラマ「今日から俺は!!」のキャストの観点から考察します。まだ放送開始されたばかりなのでこれから視聴する上での参考になればという企画です。三橋貴志役の賀来賢人、伊藤真司役の伊藤健太郎を含めたキャストと登場人物などを原作漫画と徹底比較、第1話を視聴した感想などをご紹介します。ネタバレあらすじに関しては今の段階で「紹介のしようがない」とあらかじめお断りしておきます。
今日から俺は!!とは?
「今日から俺は!!」は前述にもある通り1989年9月号~1990年8月号まで小学館の月刊誌「増刊少年サンデー」誌上で連載され、1990年40号~1997年47号まで「週刊少年サンデー」(本誌)誌上で連載された西森博之による痛快アクションコメディ漫画。不良漫画としては異色と言えるほどにバトル展開は少なめ。主人公三橋貴志のヒキョーぶりと根性と男気だけなら誰にも負けない伊藤真司の活躍で悪党を叩きのめすという作品。
またコメディでもお色気要素や下ネタはほぼなし。エグい暴力シーンもなし。喫煙シーンもなし。(飲酒はネタとしてアリ)三橋、伊藤の恋愛模様も本作の醍醐味ですが、「足の引っ張り合い」で進展しません。不良という特殊な人種に「中身は普通の高校生」が格好だけはヤンキーで実力挑戦するという内容。舞台は千葉県ですが暴走族もほとんど登場しません。実写ドラマ「今日から俺は!!」では果たしてどうなるやら。
掲載誌の事情
もともと「週刊少年サンデー」は不良漫画というジャンルをほぼ扱いません。「タッチ」「H2」に代表されるあだち充。「うる星やつら」「らんま1/2」に代表される高橋留美子。「名探偵コナン」に代表される青山剛昌ら3枚看板を中心とし、「メジャー」のようにスポーツ路線の漫画や「ワイルドライフ」「最上の明医」など不良が獣医師や医師といった国家資格のある難しい職業に挑戦する漫画はありますが西森作品だけ例外です。
「金剛番長」という漫画も連載しましたが作者は「七つの大罪」の鈴木央。むしろ「うしおととら」「からくりサーカス」「結界士」などドラマ性に富んだ伝奇漫画の方が多いです。「週刊少年ジャンプ」は広く読まれるとして、不良の皆様は骨太な漫画の多い「週刊少年マガジン」や「週刊少年チャンピオン」青年誌のジャンルになる「週刊ヤングジャンプ」「週刊ヤングマガジン」の方が好みではないでしょうか?
二度目の実写化
「今日から俺は!!」は以前に東映Vシネマで実写化・劇場版が公開されており、テレビドラマ版は二度目の実写化に当たります。画像を見れば一目瞭然でこの当時はまだ再現性に問題があり、伊藤のツンツン頭と三橋の耳の周りだけ黒い金髪には出来ませんでした。5作品作られ、劇場公開版も作られています。ヒロインのキャストがその都度変わっています。
キャストは三橋役の芸名「三橋貴志」はこの作品限り、伊藤真司役キャストの中倉健太郎はその後も役者として現在も活動中です。主役よりヒロインキャストの早川京子役の細川直美や佐藤藍子がその後、売れっ子タレントになっています。また脇役キャストのモト冬樹、塩見三省、香川照之の方が遙かに有名なのもなんとも言えません。
OVAアニメ版「今日から俺は!!」
「今日から俺は!!」はアニメ化もされておりOVAで全10巻。ストーリー構成は原作エピソードを大幅に改変した内容です。三橋貴志たちがディフォルメされたり可愛く描かれたりと漫画の自由度を再現するのにわりと成功しています。画像は製作年代(1993年~1996年)を感じさせるもの(原作漫画版に対してアニメ版の方はやや細身になる)で製作会社もスタジオぴえろ。
スタジオぴえろは90年代は魔法少女シリーズやジャンプ系でも特別冴えませんでしたが、2000年代に入るや「幻想魔伝 最遊記」シリーズで腐女子の心を掴み、ジャンプ作品でも「ヒカルの碁」「NARUTO」「BLEACH」と当たり作ばかり引き当て。近年も「東京喰種」シリーズ「おそ松さん」「パズドラクロス」が悉くヒットという製作会社です。
「今日から俺は!!」の主人公・三橋貴志とは?
極めて的確に表現した画像が上。三橋貴志は喧嘩上等で間違いなく強いのですが何故か高校デビュー。加えて希代の卑怯者です。むしろ中学時代と高校一年生時は「猫を被っていた」という表現が的確。軟葉高校転入時に華々しく不良デビュー。伊藤との絶妙のコンビで千葉最強を名乗るほどになります。悪知恵には長けるのに基本的にバカ。ヒロインの理子との関係はほぼ下画像の通り。
三橋の過去など諸々の事情を知っており、家は合気道場で腕っ節も自身アリの理子が天敵。「天敵だけれども好き?」という微妙な関係が作中ずっと続くわけですが、理子の方はわざわざ編入してくるほど好きです。元々、母親似の三橋は気の強い女性(母親)に対するトラウマがあるようです。父親の一郎は一言で言うとヘタレ親父。息子にカツアゲから庇って貰ったり、心配されたりという情けない人ですが足だけは速い。
「今日から俺は!!」三橋の相棒・伊藤真司とは?
性格は三橋と正反対で生真面目で義理堅く、溢れる男気と曲げないポリシーが「漢」伊藤真司の真骨頂。喧嘩に関しては三橋は「伊藤が強い」伊藤は「三橋が強い」と公言していますが実際にはどちらが強いか分かりません。高校デビューの経緯は三橋とは違い御曹司だということ。つまり家の方針で「中学・高校1年」までは模範的な優等生だったわけですが、持ち前の正義感が不良の跋扈を許さず、敢えてヤンキーになりました。
上の画像は伊藤捨て身のギャグ。髪を下ろすとこんな感じになってしまい、オタクっぽいとかカッパとか散々な言われようです。性格が正反対ですが悪ノリする傾向は伊藤にもあるので今井などが犠牲になることもあります。人望に関しては男女問わず誰からも好かれるフレンドリーな伊藤は校内の人気面では三橋の敵う相手ではありません。
豪華キャストの「勇者ヨシヒコ」シリーズ
いきなり他局の一見無関係なドラマを持ち出すかというと、脚本・演出とキャストにモロに影響しているからです。「勇者ヨシヒコ」シリーズは名作RPG「ドラゴンクエスト」のパロディでテレビ東京の深夜枠で放映された「低予算冒険活劇」。主演はヨシヒコ役の山田孝之、仲間3人は宅麻伸演じる戦士ダンジョー、ムロツヨシ演じる魔法使いメレブ、木南晴夏演じる素人の女ムラサキ。4人に「お告げ」を与えるのが仏役の佐藤二郎。
ヨシヒコはクソ真面目で空気を読まない性格でボケ役。ダンジョーは無駄に強く、無駄話で相手を油断させる、無駄に濃いキャラ。メレブはホクロとマッシュルームカットが特徴で役に立たない魔法ばかり覚えるのがネタの「番組進行役」。紅一点のムラサキは仏も含め男どもへの毒舌ツッコミ役で「ダーマ神殿」での転職後は「魔法使い」となり、RPGのセオリーを無視して、いきなり最強クラス魔法や蘇生魔法を会得します。
なにより万事適当な仏。ヨシヒコたちを導いてるようで導いておらず仏なのに煩悩の塊。実際、冒険活劇とは名ばかりのユルさで、着ぐるみやハリボテのモンスターたちや、ほぼ出オチの盗賊と戦いながら魔王討伐の旅を続けるというもの。RPG的な展開に際しては主にメレブが解決策を解説します。監督・脚本は福田雄一。3作品が作られ、笑いのツボさえ分かれば楽しめる作品です。下画像で人物相関図とキャストを紹介。
出典: https://thetv.jp
なぜ実写ドラマ「今日から俺は!!」の紹介記事で紹介するかと言えば、監督・脚本は福田雄一でムロツヨシ、佐藤二郎というキャスト。なし崩しの連続とあってなきが如きあらすじなど比較するとほぼ一緒。キャストのキャラクター性で笑いを取りに行くところや、ベタな展開(道を歩いているだけでいかにも不良に絡まれる)で尺を使いそうだといった点が「容易に想像される」ところです。
今日から俺は!!の実写ドラマキャストを原作キャラの画像と比較紹介!
さてテレビドラマ版「今日から俺は!!」のキャストと登場人物の比較はこのような具合です。賀来賢人さんの三橋はなかなか似合っています。漫画版と比較してもさほど違和感はありません。問題は健太郎さんの伊藤。繰り返しになりますが伊藤の最大の特徴は糸目。ツンツン頭はわりと再現出来て居ますし、身長比較で伊藤は三橋よりも髪の毛だけでなく背が高いので背格好のバランスも合っています。
原作キャラとの比較で笑ってしまうほど似ているのが矢本悠馬くんの谷川で最早神キャスト。今井を心酔しているというバカに惚れ込んだ馬鹿ではないバカです。太賀さんがキャストされた今井はキングオブバカですが腕っ節は滅法強いというキャラ。上の画像のキャスト4人はしょっちゅう衝突する割にはほぼコント展開という関係性。喧嘩?いや騙し合いと足の引っ張り合いです。
続いて「今日から俺は!!」のヒロイン二人組。左が今井がゾッコン惚れ込んでいて三橋を慕う赤坂理子(ドラマ版だとクラスが違うだけで三橋とは転校時に初めて出会う)と、伊藤とは相思相愛(初回から正にそうですね)の早川京子。理子ちゃんの特徴は天然茶髪。清野奈名さんも役作りのためカラーで染めたら比較して遜色ないほど似るのですが、残念ながら黒髪。
一方、京子ちゃんはスケ番ですがすっぴんに近くても美人という設定で怒らせると怖い娘。橋本環奈さんは比較して顔立ちはわりと似てますが濃すぎる口紅が邪魔です。また決定的に違うのが背の高さ、上の表紙絵でもわかる通り三橋と比較してちっこいというのが理子の可愛さ。逆に京子は伊藤と並ぶと釣り合いが取れるのがミソ。清野奈名さんと橋本環奈さんの身長が逆だとピッタリなのです。
上が漫画「今日から俺は!!」の今井、谷川コンビで下が太賀さんと矢本さん。立ち位置こそ逆ですが比較すると正にピッタリ。三橋、伊藤vs今井、谷川のバカ合戦が「今日から俺は!!」のキモ。三橋を陥れる愚策を思いついては実行する今井、谷川コンビはしてやったりの後で三橋の百倍返しのヒキョーな仕返しで煮え湯を飲まされるのが王道パターン。案の定、初回からやられてます。
実写ドラマ「今日から俺は!!」の見所もそうした点になるとかなり面白い筈。今井は三橋から「馬」とか「ロバ」とか散々馬鹿にされますが太賀さんには申し訳ないけど結構それっぽいです。谷川くんと言えばヒロイン二人にも喧嘩では敵わない弱っちいキャラ。道場の娘ゆえに本格的に喧嘩すると滅茶苦茶強い理子とスケ番の京子。しかし、谷川の最大の魅力は「男気」だけは伊藤にも負けず劣らずどんな相手にも啖呵切る処です。
キャスト一覧でドラマ版「今日から俺は!!」の展開を予測する
続いて実写ドラマ「今日から俺は!!」の展開を人物相関図から予測。今井、谷川は当然として開久高校の片桐と相良がキャストされているのでこちらとの対決もあるという展開。しかし、担任役にキャストされたムロツヨシはまだしも、軟葉高校の学園内でのオリジナル展開が多いのでしょう。原作に登場する教員たちは見当たりません。
驚いたことに第1話でキャスト全員が登場。しかも冒頭ナレーションが嶋大輔で主題歌が嶋大輔の「男の勲章」(1982年発売)下の動画はそれです。かつ主要キャストが総出演してしまいました。
「木更津キャツアイ」(2002年放映のTBSドラマ。宮藤官九郎が演出・脚本担当。「V6」の岡田准一と「嵐」の櫻井翔、佐藤隆太の出世作)とノリがかなり似ていて舞台も同じ千葉。毎回、ゲスト出演が出るでしょうしいずれ「氣志團」が登場するであろう事は誰でも想像できます。
こちらが「今日から俺は!!」原作の片桐智司。開久高校最凶最悪の番長。さすがにアイパーリーゼントまでは再現出来なかったようですが鈴木伸之さんが見た目をわりと近付けています。ただただ滅法強い片桐となんでもアリで狂犬とあだ名されるのが下の相良孟。腕っ節では三橋に敵わないため卑劣な真似ばかりします。キャストされた磯村勇斗さんのイメージにはピッタリ。
凶悪な面構えですが三橋、伊藤より1年上の片桐は卒業後にテキ屋になり「たこ焼き」を売るなどちゃんと真面目に仕事をしています。相良が番長になって以降は抗争も激化しますが、どうもテレビドラマ版「今日から俺は!!」はそうした展開とは無縁のようです。
今日から俺は!!の実写ドラマキャストに対する世間の声は?
ここからご紹介するのは「今日から俺は!!」の第1話を観た感想です。初回視聴率が9.8%とまずまずの滑り出しです。もっとも今期は織田裕二主演の「SUITS」、「下町ロケット」の続編に「相棒17シーズン」、現視聴率女・米倉涼子の新シリーズ「リーガルV」という強力なライバルたちが揃い踏み。
出典: https://prcm.jp
テレ朝ドラマの始動が遅いので9.8%ならランクインしているかと思いきや、20位以内には入れず。2桁ないとランクインできない厳しい動静のようです。ドラマファンには堪らない秋の陣。
なんとなく見ただけなのにめっちゃおもしろい!あ~明日からまた仕事かぁ…と思っている時間帯はこれくらいユルい内容のドラマの方がいい。また来週も見ます。
間違いなく叩かれるだろうと感じていた福田雄一(演出・脚本)。佐藤二郎とかムロツヨシをキャスティングした時点で「お笑い」の方向性を「勇者ヨシヒコ」シリーズみたいな形に持って行くぞというのが見え見えです。
漫画は大好きだったのに、福田作品になるとこんなになるのか。ふざけ過ぎ。高校生なのに老け過ぎ。もういい加減、20歳超えたいい大人が高校生役をやるのはやめてほしい。ここまでふざけなくても、今日から俺は面白い作品なのに残念。
そして、自分の実年齢が50歳だからと自分が高校生だった時代のイメージで演出するから中山美穂じゃなくて松田聖子になるわけです。どう見ても理子は中山美穂のイメージ。
「不良全盛期」という時代設定でないと不都合なのでしょうが、そもそも不良全盛期には千葉・茨城では不良=暴走族でした。活動も盛ん(何故かというと都心と比べて交通事情が悪く、親や祖父が畑を売ってバイクを買ってくれたせい)だったので、そもそも地べたを歩いている不良自体が親にバイクも買って貰えない気の毒な人たち。
原作が面白かったのですが、実写化には無理があるのではないかと思って見るのをためらいました。結果、見て良かったです。三橋は原作とちょっと違うかなと思いますが、これはこれで面白いし、伊藤は原作に近く二人ともうまくて合ってるなと思いました。何よりも伊藤の髪型をよく再現したものだと…あれは地毛なのでしょうか。
今日から俺は!!の実写ドラマのあらすじをネタバレ紹介!
「今日から俺は!!」はコミックス全38巻。ワイド版全19巻もある話。つまり登場人物さえ並べてしてしまえばどのエピソードを抜き出して使うかは演出・脚本担当の福田雄一氏次第です。つまり、開久高校の片桐、相良がラスボス設定でドラマ終盤に登場かと思いきや、初回からいきなり登場。他校生の京子と今井、谷川コンビが出てくればほぼ出揃ったも同じで、結果として第1話にしてそうなりました。
あらすじのかわりにキャストによる展開予想
敢えてネタバレという言葉を使うなら、ムロツヨシと佐藤二郎が必要以上に出てくるということ。早速、第2話が赤坂理子ちゃん家の道場での「道場破り」だとか道場主で理子パパが佐藤二郎ですから展開も予想出来るかと、また話題ドラマ「おっさんずラブ」でプチブレイク中の吉田鋼太郎も出番は毎回になるだろうということ。
「勇者ヨシヒコ」の山田孝之のように「ボケたおすだけ」のキャラもありうると思いきや、伊藤役の伊藤健太郎が山田孝之のかわりで比較すると似ています。原作の伊藤に近づけるより逆に目がパッチリなのはそういう事です。
今日から俺は!!の実写ドラマと原作漫画との違いはある?
「今日から俺は!!」の実写ドラマと原作漫画とでは比較すると大幅に違うでしょう。それというのも何故他の不良漫画ではなく「今日から俺は!!」なのかと言えば規制の枠内に収まる展開です。例えば劇場版は大好評の「クローズ」では暴力シーンが自首規制にかかりやすいのに対し、「今日から俺は!!」ならば暴力シーンをなくしても成立します。三橋の卑怯も度の過ぎた悪ふざけで表現が引っ掛かる心配がありません。
また原作の段階でこうした順序でこれをやらなければいけないというエピソードの制約も僅か。主役の二人とヒロインたちとの出会いぐらいのもので、理子の設定を「三橋を追ってきた」から「転校先に理子が居た」にすれば良いだけの話です。(そうなりました)京子と伊藤の出会いも基本的には正義のヒーローである伊藤の男気に惚れるためにヤクザとかチンピラ出してピンチにするだけでOK。(そうなりました)
甚だしい勘違い設定は80年代初頭が舞台だという勘違い。この時代に金髪頭の不良はいません。不良と言えば「ビーバップハイスクール」に登場するリーゼント。実際に連載されていた時期も舞台背景も90年代でこの時期から髪を染めた不良が登場します。なにが言いたいかというと「聖子ちゃんカット」した女子高校生など「今日から俺は!!」の世界観にそぐわないという点です。「ナウい」も死語だった筈。
「高校デビュー」も80年代後半にそれこそ「ビーバップハイスクール」が映画化(1985年)され、清水宏次朗と仲村トオル、中山美穂が人気を博したことで共学の普通科高校に進学する男子連中がやらかしたこと。元々、伊藤のツンツン頭は人気バンドだった「BOOWY」の布袋寅泰の影響。BOOWYが人気グループとして中高生に認知されたのは85年頃ですので、時代背景はどう見積もっても80年代後半以降です。
それまでは周囲からどう見られようと自分たちのスタイル(リーゼントに短ラン、ボンタン)を貫いていた不良たちが「堅気の女性にモテる格好良さ」を求めたことで髪を染めたり、人気バンドを真似るなどして目立つ方向性に向かったわけです。抗争も暴走族の間では死者が出るほど盛んに行われていましたが、いわゆる校内メインの不良たちはメンチを切るなどの威嚇がメインで、実際の殴り合いの喧嘩は稀です。
今日から俺は!!の実写ドラマキャストまとめ!
テレビドラマ版「今日から俺は!!」は第1話で伊藤がヨシヒコ設定(女好きで、恥ずかしくなる程クサい台詞を吐き、ボケたおす)だと判明し、三橋のキャラが原作から相当かけ離れ、普段はボヤキ節で無気力、「喧嘩は勝てばなにしても良い」と判明しました。「勇者ヨシヒコ」シリーズのファンには受け入れられる設定改変ですが、ヘラヘラしているけど喧嘩が強い三橋を知っている原作ファンには少々キツいです。
ドラマ「今日から俺は!!」は予告で第2話が道場破り対決となり、理子ちゃん家で三橋、伊藤が「やらかす」と分かりましたが、今後の展開は脚本家の福田雄一次第。初回から京子と今井、谷川コンビが出たまではいいですが、片桐、相良の開久高校まで登場しているのでもはやなんでもアリ。低予算を余儀なくされた「勇者ヨシヒコ」シリーズと違い、予算があるのを良い事にゲストキャストに初回から小栗旬と城田優が登場。
しかも、主役のキャスト二人(小栗旬、山田孝之)が了解済みだからと「クローズ」(原作・高橋ヒロシ)ネタを揶揄しまくり。更に、京子相手にシャブ(覚醒剤)を持ち出すなど原作者の西森裕之が苦労していた部分(不良漫画だからと喫煙シーンなど触法部分は自主規制)をいきなり強行突破。キンケリも連発し下ネタもあるなど原作をないがしろ。
実写化における福田脚本のキモは「見た目は似せるが中身は別物」。ヨシヒコも「ドラクエⅤ」の主人公を「コスプレ呼ばわり」されないよう忠実再現し、ムラサキが作中を通じて段々とビアンカっぽくなっていきました。漫画「今日から俺は!!」序盤と最終盤の強敵・片桐、相良コンビが卒業してヤクザになった番格の先輩に頭下げる処から登場とか、不良の縦社会を見事に表現していますが、さすがにそれはあんまりです。
わざと紹介ページでは出さなかったヨシヒコの第1作番宣用のポスター。見た目だけは誤解を招くほど凝ってます。実写ドラマ「今日から俺は!!」も同じ轍を踏みそうですが、「原作を借りた」と解釈し、大らかな心で第2話以降も見届けた方がよさそうです。原作にこだわるなら漫画版「今日から俺は!!」を読み返し、こだわらないのであればシリーズ化を狙っていそうなのでドラマを引き続き視聴しようではありませんか?
ちなみに第1話を見逃してしまった方は来週日曜日(2018年10月21日)までなら民放ポータルサイト「ティーバー」で無料視聴出来ます。出来ればそうして頂き、原作との比較やキャストたちをご確認くださいませ。