少女終末旅行の最終回を考察!原作漫画のネタバレ結末と感想まとめ

『少女終末旅行』とは、世界の終末を2人の少女が旅をするゆるい日常を描いた漫画で、2014年よりwebにて連載が開始、2018年1月に最終回がアップされその物語を完結させました。旅をしていく中で2人は世界滅亡の謎に触れていきますが、それが表立って作中で語られることはありません。だからこそ、読み手に様々な想像をさせ、多くの考察が論じられてきました。今回はそんな『少女終末旅行』について、話題となった最終回を考察しつつ、内容や感想まで紹介していきます。

少女終末旅行の最終回を考察!原作漫画のネタバレ結末と感想まとめのイメージ

目次

  1. 少女終末旅行の最終回を考察!原作漫画の結末や感想をネタバレ紹介!
  2. 少女終末旅行とは?
  3. 少女終末旅行の原作漫画のあらすじをネタバレ紹介!
  4. 少女終末旅行の原作漫画の設定や謎を徹底考察!
  5. 少女終末旅行の原作漫画の最終回をネタバレ紹介!
  6. 少女終末旅行の原作漫画の最終回42話を徹底考察!
  7. 少女終末旅行の原作漫画を最終回まで読んだ人の感想とは?
  8. 少女終末旅行の最終回について考察まとめ!

少女終末旅行の最終回を考察!原作漫画の結末や感想をネタバレ紹介!

世界の終末を描いた『少女終末旅行』という漫画があります。荒廃した都市を探索する2人の少女の日常を描いたものなのですが、2人のゆるい日常とは裏腹に、世界は過酷な現実を2人にたたきつけます。そして読み進めていくうちに、荒廃した世界の謎が少しずつ解き明かされていくのです。

2017年にはアニメ化もされたこの『少女終末旅行』について、今回は特に話題を集め様々な考察がされている最終回にスポットを当てつつ、原作漫画の内容や感想など紹介していきます。

TVアニメ「少女終末旅行」公式サイト

少女終末旅行とは?

『少女終末旅行』とは、2014年2月よりwebサイトくらげバンチにて連載されたファンタジー漫画で、2018年1月に連載が終了、現在単行本6巻にて完結しています。また2017年10月から12月までは原作漫画4巻まで分がアニメ放送もされており、アニメ後続きが気になって原作漫画を一気読みした人も多かったそうです。

Thumb少女終末旅行の漫画版・アニメ版の感想を解説!荒廃した世界を旅する2人の物語 | 大人のためのエンターテイメントメディアBiBi[ビビ]

少女終末旅行の原作漫画のあらすじをネタバレ紹介!

『少女終末旅行』とはどんな物語なのか、原作漫画1巻から6巻まであらすじを紹介していきます。

少女終末旅行の原作漫画1巻のあらすじ紹介

崩壊した世界でふたりぼっちになってしまったチトとユーリは、愛車のケッテンクラートに乗って今日も廃墟を進みます。食事や燃料を求めて彷徨ったり、お湯を見つけてお風呂に入ったり、きれいな水辺で洗濯をしたり。荒廃した世界は寒く、とても寂しいのですが、2人でいるからこそ頑張れるし、小さな幸せを噛みしめることができるのです。

途中、2人は「カナザワ」という青年に出会います。彼はこの荒廃した世界にて1人で地図を作っていました。それが生き甲斐であり、それをなくしたら自分は死んでしまう、とも。そして先に進むにあたり同行し、協力し合おうと提案してきます。彼はこの荒廃した世界において、2人が会う久しぶりの人間でした。

ともに進むさなか、彼はこの世界の成り立ちについて興味深い話をしてくれます。曰く、この街は古代人が作り、自分たちの祖先はそこに住み着いただけだと。

次の階層へ登るにあたり、一行は昇降機を起動させます。下の階層は食料もほとんど残っていないが、上に行けばまだ食料も備品も残っているのではないかと言うのです。けれどもそこで事故が起こります。上昇中の昇降機が大きく揺れ、カナザワが今まで書いてきた地図が下層の街へ落ちていってしまうのです。

一つ上の階層にたどり着き、一行は別れます。カナザワは、落ち込んではいましたが、「また地図を作るよ」といって去って行くのでした。

少女終末旅行の原作漫画2巻のあらすじ紹介

カナザワと別れ際にカメラをもらったチトとユーリは写真を撮るのが面白くてたまりません。相変わらず愛車ケッテンクラートとともに、2人は色々な写真を撮りながら廃墟を進んで行きます。そのさなか、2人は不思議なことに気づきます。この層では、細長い不思議な像を多く見かけるのです。

その像は、街の中心の大きな広い施設の中でさらにたくさん見つけることになります。どうやらそこはなにかを祀る寺院のようでした。この不思議な像をあの世を明るく照らす神様として崇めているようです。

神様についてチトが「安心したくて、石像を作って光を灯すのかな」と話すと、ユーリはそれに対して、「私は暗闇の中でちーちゃんを見つけたときのほうが安心した」と言うのです。あの世を明るく照らす神様よりも、暗闇でも一緒に生きてくれる友人の方が、2人にとっては大事なんだと言うことがよく分かる場面です。

2巻の最後ではイシイという女性に会います。彼女は飛行機を作っており、海の向こうの大陸に行こうと画策しているところでした。ちょうどケッテンクラートの調子が悪く、2人はその修理を手伝ってもらう代わりに飛行機の制作を手伝うことになるのです。彼女は飛行機について、この都市を脱出する手段と考えていました。そしてもし失敗してしまったら、この都市ととともに死んでしまうと言うこともまで考えていたのです。

出発の日になります。イシイは飛行機を滑らせて大空に飛び立ちます。けれども、飛び立っていくらも経たないうちに、その翼が折れてしまい墜落してしまいます。イシイはパラシュートで脱出できましたが、そのまま下層まで降りて行くことになるのです。望遠鏡でイシイの笑っている表情を見たユーリは「絶望と仲良くなったのかも」とつぶやくのでした。

少女終末旅行の原作漫画3巻のあらすじ紹介

イシイから食料生産施設について聞いたチトとユーリは、食料を求めて西へ向かいます。迷路のような道を抜けて辿り着いた生産施設では、食料そのものはほとんど見つからなかったものの、食べ物の粉や砂糖、塩を発見し、それで固形食料(レーション)を作ること考えます。昔パンを焼いた思い出を元に、粉に砂糖や塩を混ぜ、水を加えてこね焼く、そんな2人で作ったレーションはとても甘く、2人は小さな幸せを感じるのでした。

2人は食用魚を大量に養殖する施設に辿り着き、そこで1体の4足歩行の機械に出会います。養殖場自体はすでにその機能を失っており食料を得ることはできませんでしたが、その機械は2人に様々なことを語りかけます。機械は人間とのコミュニケーションのために「共感」する機能が付いていますので、2人とはとても会話が弾みます。

そしてそこで、チトは生命の定義について考えます。自分も、魚も、そして今自分たちと喋っている機械も、喋ることができずただ目的を果たそうとする機械ですら、チトは生命なのでは?と考えます。「生命って、終わりがあることなんじゃないかな」とユーリが語りかけます。そして昔にはそれら命が循環していたのが、今はその循環が滞っていることもまた実感するのです。

少女終末旅行の原作漫画4巻のあらすじ紹介

さらに上へ上へと登るチトとユーリは不思議な生き物に出会います。細長い、以前街にたくさん立っていた像に非常によく似たヌコという生物です。そして2人は、ヌコをともに連れて行くことにするのです。

2人はとあるきっかけで、以前カナザワからもらったカメラに非常に多くの写真が保存されていることを知ります。人の手から手へと渡っていくさなか本当に多くの写真が撮られており、かつての賑やかな様子を感じることができます。そしてそれは逆に言うと、かつてそれだけ多くの人間が存在していたのに、今この世界は寂しすぎることを実感してしまうところでもあるのです。

4巻の最後で2人はヌコの仲間に出会います。それは2人の身長を優に2倍は超える大きさの、キノコのような生物です。そして2人に、自分たちが古代の機械を飲み込み体内で分解していること、この処理が終わったとき、地球は生命の営みを終えて眠りにつくこと、そしてこの都市での活動ももうすでに終え、都市全体がゆっくりと終わりに近づいていることを告げるのです。

「この都市にもう人はいないの?」というユーリの問いに対しても「観測していない最上層以外、、現在生きている人間は君たち2人しか知らない」というのです。1巻、2巻で出会ったカナザワとイシイも含めて、もはや誰も生き残っていない、地球全体も終わりに近づいている、そんな絶望を粛々と受け入れつつ、2人はまたさらなる上を目指し、進んでいくのです。

少女終末旅行の原作漫画5巻のあらすじ紹介

4巻の最後で出会ったヌコの仲間の話では、西へ行った先の昇降機を使えば最上層の手前まで行くことができるということでした。2人はその言葉を頼りに、さらに西へと進みます。

途中立ち寄った建物では、ボッティチェッリの『ヴィーナス誕生』、ミレーの『落穂拾い』など現代の有名な絵画が数多く飾られていました。そこでユーリが紙とボールペンで絵を描き、とある絵のとなりにそっと置くのでした。その絵は人類最古の絵と呼ばれるものの1つ『アルタミラ洞窟壁画』であり、奇しくも人類最古の絵画と、人類最後の絵画が並んで置かれることとなったのでした。

そしてついに2人は最上層まで続く塔を発見します。「とにかく食料が尽きる前に上までたどり着かないと」とのセリフにあるように、ほのぼのした中にも若干の不安感が顔を覗かせます。最上層までの塔『第6基幹塔』では、人工知能の立体映像と出会います。「最上層まで行ける昇降機を求めて来た」というチトに、この塔の管理を任されているという人工知能は「人と会うのは本当に久しぶりで、嬉しい」と、優しく案内してくれます。

さて、最上層への昇降機にたどり着いた2人ですが、人工知能から、昇降機を起動する代わりにこの端末を操作してほしいとお願いされます。何気なくユーリがそれを行いますが、それは人口知能が消えるプログラムでした。人工知能はずっと消滅したく、そのプログラムを作っていたというのです。そしてそのプログラム実行には、最終的に人間の手が必要であったのです。

人工知能は生きることに疲れていました。忘却のない永遠から解放されたくて、ずっと人間を待っていたのです。人工知能が消えるその瞬間、それはいつか寺院で見た神様の模様と非常に似ているものでした。

少女終末旅行の原作漫画6巻のあらすじ紹介

5巻の最後で、チトとユーリはおじいさんに言われて最上層の一番上を目指していたことが分かります。そして今、最上層まで辿り着き、一番上まであともう一歩といったところまで来ていました。2人の様子も、心なしか疲れているような描写が見られます。

途中立ち寄ったロケット発射場のようなところでは、古代の人類が宇宙へ進出していたことが分かります。1番目、2番目のロケットは失敗、3番目のロケットは太陽系の外まで脱出していることが分かります。そして4番目のロケットが、発射せずにそこに残っていたのです。以前「月に行こう」とはしゃいでいた2人にとっても、実際に宇宙に行った古代の人類に何かしらの感じるものがあったように描写されています。

2人はさらに上を目指して進みますが、とうとう、今までずっとお世話になって来たケッテンクラートが壊れてしまいます。ずっと無理をさせて来ていましたので、むしろよく持った方ではあるのですが、チトはなんとか直そうと試みます。結局はどうやっても直すことができず、最後に荷台でおゆをわかしお風呂にして、2人でそれに入ります。

ケッテンクラートを大事にして来たチトはたまらず大泣きしてしまうのでした。そしてそれでも2人は最低限持てるだけの荷物をまとめ、一番上へと步を進めるのです。

少女終末旅行の原作漫画の設定や謎を徹底考察!

少女終末旅行はいつの物語?『少女終末旅行』原作漫画の時代設定を考察!

一見、『少女終末旅行』の時代設定は、現代からそう遠くない時代のように見えます。2人の乗っているケッテンクラートしかり、ユーリの持っている銃しかり、2人の服装含め、装備は皆近代戦争時のものばかりです。他にもⅤ号戦車パンターやトカレフTT33、M134ミニガンと思しき武器、兵器が登場します。けれども本当にそうなのでしょうか。

実は時代背景については『少女終末旅行』原作漫画2巻にそのヒントが隠されています。カナザワからカメラをもらい、写真を撮るのが楽しくてしょうがない2人ですが、2人がそれぞれカメラのファインダーをのぞいた時に右下に年月日が表示されているのです。その日付は「3230.08.06」です。

もちろんカメラの設定が正しいことが前提ですが、わざわざこのように描いていると言うことは、作者の意図として、軽く1000年後の世界を描いていると見て間違いないでしょう。ではなぜ2人は1000年も前の装備で旅をしているのか、と言うことになります。この答えについては『少女終末旅行』原作漫画1巻に登場するカナザワのセリフから読み取れます。

「僕たちの祖先はその古代人の作ったインフラに住み着いたにすぎないと…」「本来の昇降機は…どうやって動かすのか誰にも分からなかったらしい。代わりにこいつを作ったというわけさ。それもおそらく100年以上前のことらしいけどね」つまり、ここ1000年の間に、1度文明は滅びていて、その後少なくとも100年よりも前の段階で、人類は新たに文明を起こそうとし、そして今まさに、再度文明が崩壊しようとしているのです。

また『少女終末旅行』原作漫画1巻の巻末にある「ケッテンクラート図解」では「文明崩壊後の世界では古い文献を読み取って復元した技術を主に利用している」ともあるので、2人の装備や上述した武器兵器に関しては、以前崩壊した文明の設計図をもとに作ったもの、と解釈して良さそうです。ですのでチトとユーリの歩むこの廃墟は、少なくとも2度文明が滅んだ後の世界であるということなのでしょう。

古代人と、チトやユーリたちの祖先の違いは?『少女終末旅行』原作漫画の文明を考察!

カナザワの言葉より、以前の高度な文明を持った古代人と、チトやユーリ、カナザワらの祖先とは明確に区別しているように見受けられます。ではその違いはなんなのでしょうか。1つは言葉です。『少女終末旅行』原作漫画2巻でチトが石板を読み神様について解説する場面があります。たどたどしくはありますが確かにチトは文字を理解していて、反面読者にはそれを読むことができません。

一方で、例えば『少女終末旅行』原作漫画2巻では、明らかに日本語で書かれた航路図が描かれています。つまり、この『少女終末旅行』の舞台となっている都市では、少なくとも2つの言葉があるということになります。チトたちにも読める言葉と、読者にだけ読むことができる日本語です。そしてのちに、読者にだけ読める言葉は古代人の言葉であることが分かります。

ところで、『少女終末旅行』原作漫画を読み進めていると、3巻の螺旋階段を境に、チトが読める言葉は圧倒的に少なくなります。また機械が生きているのもこの階段以降です。螺旋階段は「はカナザワやイシイがいた階層よりもさらに上層へ向かう塔を登る話となっていますので、チトたちにも読める言葉を使っていた人類は、その階層以下に住んでいたと考えられています。

塔を登りきった2人がたどり着いた施設では、4足歩行の機械が使命を達成するために自律して働き、人に共感する機能を持ち、円滑なコミュニケーションを図ってきまが、そこにある「火気厳禁」の文字は明らかに日本語で書かれています。なお、寺院の石板を読んだチトによると寺院自体チトとユーリの時代からおよそ400年前に建てられたことが分かりますので、少なくとも古代人は400年前にはすでに姿を消していることが分かります。

寺院で崇められていた神様とは?『少女終末旅行』原作漫画の宗教とその由来を考察!

『少女終末旅行』原作漫画2巻では人々が信仰していたという神様が祀られていました。真っ暗だった寺院に明かりがついた時、2人が見たのは3つの細長い像で、左右の像については詳しく描写されていませんが、中央の像は頭に輪っかがついている女性の像でした。そして3つの像の背景には幾何学的な装飾が吊るされています。

像の足元は蓮の花と思しき植物の模造品が閑散と植えられていて、床は池を連想するように透明なガラスと中には鯉のような魚の模造品が入っており、こちらはおそらく極楽浄土を意識した作りとなっています。ここで特に注目すべきなのは、像の足元の光景は読者にも容易に極楽浄土を連想させられますが、3つの像と、それを取り囲む幾何学模様の装飾は読者にも全く理解ができないという点です。

この3つの像を祀る信仰は、明らかに現代の仏教と、新しい他の要素が混じったものだと推察できるのです。ではそれは何か。そのヒントは『少女終末旅行』5巻に示されています。2人が最上層への昇降機に乗る場面で、昇降機のある施設(第6基幹塔)を管理をしている人工知能の立体映像が昇降機を起動する際に、似たような幾何学模様を発生させています。

また寺院では像は3体ありましたが、人工知能は自身の他にも似たような存在(姉妹)が複数存在することも話しています。おそらく、寺院を建てた人々が神様として崇めていたのはこの立体映像か、同種のものであったかと推察されています。ではなぜ神様として崇められていたのでしょうか。理由として考察されているのは、人類にとっては最上層が神様の領域だったのではないかと言うことです。

『終末少女旅行』原作漫画6巻は最上層を旅を描いていますが、そこには巨大な図書館が登場します。先では「文明崩壊後の世界では古い文献を読み取って復元した技術を主に利用している」と述べましたが、ではその「古い文献」はどこから持ってきたのかと考えると、この最上層の図書館から持ってきたというのが一番自然なのです。

文明が崩壊し、人類の技術レベルが原始レベルまで戻ってしまったとして、それを見かねた人工知能の誰かが人類の代表者にコンタクトを取って最上層の知識を解放したとしてもなんら不思議ではありませんし、それを受けた人類が人工知能を神様として崇めるのも実に自然な現象と言えるでしょう。

また人工知能の立体映像は2人に「人と会うのは本当に久しぶりですから。まぁ色々あって扉を閉ざしていたのも私なんですが」と言っています。また消える直前に「私は失敗作の神様でした」とも言います。彼女は自分が神様として崇められていたこと、しかしながら自分の存在が新たな戦争を引き起こしたことを知っていたのかもしれません。

少女終末旅行の原作漫画の最終回をネタバレ紹介!

愛用のケッテンクラートも壊れてしまい、チトとユーリは徒歩で最上層の一番上まで目指します。螺旋階段をひたすら2人で登り続けるさなかランタンも切れ、真っ暗な中2人はお互いの手を握り合って上を目指します。

ついに、はるか上の方に出口を思わせる光を見つけます。既に食料も尽きた2人にとっては、その光が最後の希望です。

最終回「終末」です。螺旋階段を上りきると、見上げた先には空しかありませんでした。これより先に上層はありません。最上層の一番上に辿り着いたのです。

けれども、そこは2人の期待するような場所ではありませんでした。視界にあるのはただひたすら広がる雪原と、雪をかぶった大きな黒い石だけです。登り切った記念に2人は水で乾杯をします。もう2人には祝えるような食料すらありませんでした。

ここで初めて、チトは旅路を後悔するような言葉を口にします。もっと早く引き返していれば、暖かくて食べ物もある場所に行けたのではないか、というのです。そんなチトを、どうすればいいかなんて分からないよ、とユーリは慰めます。そして雪原に倒れ込んでこういうのです。

「生きるのは最高だったよね…」「…うん」満天の星空を見ながら、2人は生きてきたことを実感するのでした。

自分たちの荷物を改めて覗くと、レーションが1つ残っていました。それを食べて、2人で寄り添って布にくるまれて、物語は終わります。

少女終末旅行の原作漫画の最終回42話を徹底考察!

『少女終末旅行』原作漫画最終回42話にて、チトとユーリはとうとう最上層の一番上に辿り着きました。けれども、そこにあったのはただ広い雪原と、大きな黒い石だけでした。終着点に落胆を感じつつも、これまで生きてきたことに幸せを感じながら、2人は石に背中を預け寄り添いながら眠りにつきます。そこで物語は終わりとなりますが、その後2人はどうなったのでしょうか。

見たまま受け取れば、2人が眠りについたことで、世界の人類が本当に滅んだことになるでしょう。けれども改めてこの『少女終末旅行』原作漫画を読見返してみると、もう1つの結末を想像することができます。ここからは作中では語られない2人のその後について、もう一歩踏み込んで考察していきます。

なぜおじいさんは上に行けと言ったのか?最終回42話を徹底考察!

最終回の舞台は最上層の一番上になるわけですが、であるならば、最終回を語る上で外してはいけないのが、上へ行けと言ったおじいさんのことでしょう。おじいさんが何者かということについては、『少女終末旅行』原作漫画で最終回まで至っても、ほとんど語られてはおりません。

情報として出てきているのは、チトとユーリを育てていたこと。家には通常では考えられないほどの本があったこと。おじいさんは(おそらく軍人か何かで)任務で各地を巡っていたこと。そして、行った先々で本を集めていたことくらいです。

ですがおじいさんは、各地で本を集めるにあたり、上に行けば行くほど、何か重大なものがあると理解していたのでしょう。それどころか、最上層に何があるのか、前述した神様=人工知能とも近いところにいたかもしれないのです。

『終末少女旅行』原作漫画5巻で2人の故郷が描かれていますが、その1コマではおじいさんが「人間は忘れる生き物だが、そのために知識の積み重ねがあると言うのに」と発言しています。これは『少女終末旅行』同5巻で人工知能が語った「忘却のない永遠がどう言うものか…無限の記憶の累積と無限の喪失の累積、それはすべての思考が不可解の向こうへと落ちて行く」と対極にあるように感じられます。

前述した「立体映像が人類の代表を最上層へいざなっていた」説に基づくならば、おじいさんはその代表者を護衛する立場のような軍人だったのではないかと考えられるのです。

今までの出会ったものたちのセリフから考えられることは?最終回42話を徹底考察!

『少女終末旅行』4巻にて、ヌコの仲間たちの1つであるキノコのような生き物に、チトとユーリはもう2人以外に人間が存在しないと教えられますが、その言葉をもう少し掘り下げていくと、また違った意味が見えてきます。

「我々は最上層以外ほとんどの場所を観測しているが、現在生きている人間は君たち二人しか知らない」キノコのような生き物は2人にこう言います。『終末少女旅行』1巻、2巻、3巻からの流れからすると、今まで歩んできた世界にもはや人間はだれ1人としておらず(今まで会ってきたカナザワやイシイももはやこの世界にはいなくなり)、最上層にだけはまだ希望が残されているかもしれないと思わせる言葉です。

ではこのキノコのような生き物はどうして最上層だけは観測していなかったのでしょうか。『終末少女旅行』原作漫画最終回「終末」を見てもわかりますが、螺旋階段の先には広い雪原が広がり、黒い大きな石があるだけの場所で、特段観測ができないような場所とは到底考えられません。何もないから観測する意味がないと考えるのか、もしくは観測することができない特別な秘密があるのか、この点について疑問が残ります。

また『終末少女旅行』原作漫画3巻では食用魚の養殖場を管理する4足歩行の機械に会いますが、その機械は自分たちを作った古代人についてこう言っています。「この層にいた人々もいつかいなくなりました」と。ここで注目したいのは死んだ、あるいは滅んだという言葉を使わずに、あくまでも「いなくなった」と言ったことです。

もちろん「死んだ」「滅びた」といった言葉を「いなくなった」という言葉に置き換えているだけかもしれませんが、本当にどこかへと旅立った結果「いなくなった」のだとしたら、それはやはり下層へ向かったというよりは、最上層へ向かったと考えるのが自然なのではないかと言われています。

2人はどこへ行ったのか?最終回42話を徹底考察!

ここで話を最終回に戻します。2人が背中を預けた大きな黒い石があります。雪をかぶって黒い部分はほとんど見えませんが、これが2人の今後について、1つの解釈を導く手掛かりになるのではと言われています。

単行本化されて、最終回に若干の加筆とあとがきが加えられていますが、その中に黒い石の雪が一部落ちて、その表面が露出している絵があります。そばには2人のヘルメットとリュックが置いてあることから、2人が辿り着いた先にあった黒い石と見て間違いはなさそうです。そしてそこには今まで何度か目にしてきた謎の文様が描かれているのです。

そしてページをめくりあとがきへと進むと、2人が麦か米のような植物に囲まれて呆けている姿が見られます。大方の解釈では、食料に困らない天国に行ったと捉えられています。ただまた別の見方をすれば、ヘルメットと荷物を置いて、文様の描かれた黒い石の前からそこに移動した、とも取れるのです。

また改めてこのあとがきのページを見てみると、2人の後ろにうっすらと黒い三角の影が見えてきます。そしてそれは、黒い石の一部雪が落ちて露わになった部分の形にそっくりで、まるで黒い石の露わになった部分からこの麦畑らしき場所に入ってきたようにも見えるのです。

この説を支持する要因がもう1つ、実はアニメに残されています。アニメのエンディングテーマのアニメーションで、2人が階段を降りる描写があるのです。2人の旅の目的が常に上にあることが明示されていますので、本来下に降りる描写があることは不自然なはずです。

けれどもこのエンディングのアニメーションの製作は、実は原作漫画作者のつくみず先生が担当されているのです。原作者の意向が最大限反映されていると考えて間違いはないでしょう。エンディングのアニメーションでは、アニメでは出てこない、最上層の一番上の雪合戦のシーンが挿入されています。アニメでは語られない物語を、エンディングのアニメーションで語っているのです。

2人の結末の、1つの解釈として。最終回42話を徹底考察!

実はこの最終回について、webで連載していた時と単行本とでは話数が違います。web連載時最終回は42話でした。けれども単行本化した際の最終回は47話なのです。42話が2人の「死」を肯定しているともTwitterでは話題になりましたが、単行本では逆にそれを否定しているのです。

最終回に至るまでの様々な伏線と、2人の結末に関する最終回の考察の1つを紹介してきました。文明が滅ぶ際に人類が最後に到達する場所であり、キノコのような生き物にも観測できない閉じられた場所に存在する食糧庫へ、2人はついに到達したのではないか、ということです。そしてそこを拠点として、再度都市を下に降りて行きながら探索を続けていく、最終回以降の2人に対する願いも込めた解釈として知られています。

少女終末旅行の原作漫画を最終回まで読んだ人の感想とは?

もともとはwebで連載されていた漫画ですが、最終回を残した段階でアニメ化。アニメでは原作漫画の7割程度まで消化して、アニメ終了後の1月12日にwebにて最終回が配信されました。感動したという声とともに、2人を悲しむ声も多く聞かれました。

ちょうど「42話」で終わっている事についても、「つまりそういうことか」と落胆する、けれども納得できる、という感想が多かったです。

また同時に、最終回の結末について、裏に何か意図があるのでは?との声も非常に多くみられました。

「2人に生きていてほしい」「こうなっていてほしい」という願いも、多く聞かれます。そういった読者に考える余地を残してくれていたのも、この作品の魅力なのかもしれません。

単行本が発売されてからは、多くの人が「web連載時と結末が違う?」と気づき始めたようです。追加加筆されたシーンは、最終回の解釈を変えるのに十分な要素だったのです。

少女終末旅行の最終回について考察まとめ!

以上、『少女終末旅行』の最終回にスポットを当て考察してまいりました。『少女終末旅行』の最終回についてはそもそも明確なその後が提示されておらず、与えられたヒントを元に読者が想像を巡らせながら楽しめるようにできています。ぜひとも一度手に取りご覧いただいてみてはいかがでしょうか。

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