2018年12月20日公開
2018年12月20日更新
ミスミソウの漫画あらすじをネタバレ紹介!最終回の結末がひどい?
『ミスミソウ』は押切蓮介先生のサイコホラー漫画です。衝撃的な内容や最終回のため「トラウマ漫画」として必ず名前が挙がる作品で、多くファンがいます。実写映画化もされており、キャストや内容も注目を集めました。この記事では、トラウマ漫画『ミスミソウ』のあらすじを画像付きでネタバレ紹介していきます。漫画のあらすじのネタバレはもちろん、最終回のネタバレや実写映画のキャスト、読んだ人の感想についても触れていきます。
目次
ミスミソウの漫画あらすじを最終回の結末まで徹底調査!
ミスミソウとは?
『ミスミソウ』は押切蓮介先生の漫画です。月刊ホラーMで連載されていた『ミスミソウ』は「精神破壊(メンチサイド)ホラー」というキャッチフレーズのサイコホラーです。トラウマ漫画としても有名で、単行本は3冊発行されていて、後に完全版として上下巻で発売され、2018年には実写映画化もされました。
『ミスミソウ』はホラー漫画ですが、幽霊などは出てこず、「普通の人間が創り出す恐怖」を描いています。内容はかなり衝撃的ですが、強烈に人を惹きつける作品で、熱烈なファンも多くいます。漫画好きで知られる広瀬アリスさんも『ミスミソウ』は好きな漫画の1つに挙げています。
今回は『ミスミソウ』の漫画のあらすじを最終回までネタバレ解説していきます。衝撃的な最終回のネタバレから、通常版と完全版のコミックスの違い、読んだ人の感想を取り上げていきます。また、実写映画のキャストや、映画の評判も一緒に紹介していきます。
ミスミソウの漫画あらすじをネタバレ!
同級生からの陰惨なイジメ
『ミスミソウ』の主人公「野咲春花(のざき はるか)」は、父親の仕事の都合で半年前に東京から田舎へ転校してきました。春花の通う大津馬中学校は過疎化により、今年で廃校が決まっていました。そんな中学校では、春花をターゲットにしたイジメが行われていました。
陰惨なイジメが教師の目の前で行われているにも関わらず、担任教師の南京子は見て見ぬふりをしています。南先生は自分の悪口を言われていると思うと、嘔吐してしまうほど情緒不安定でした。春花のクラスはすでに学級崩壊しており、南先生は生徒からも舐められています。
イジメグループのリーダー格は、同級生の「小黒妙子(おぐろ たえこ)」です。彼女に呼び出され、春花は裏山へ行くと、そこにはイジメグループがいて、妙子はゴミ溜めの中に春花の靴を捨てました。バッグを置いて取りにゴミ溜めに入りますが、そこは一度入ったらなかなか出られません。
妙子は靴だけではなく、春花のバッグの中身もすべてゴミ溜めに放り込みます。夜遅くなって、両親は帰りが遅い春花を心配します。泥だらけになりながら、ゴミ溜めから這い出した春花は家へと向かいます。そんな春花の心の拠り所は、クラスで唯一優しくしてくれる「相場晄(あいば みつる)」の存在です。
相場は写真撮影が趣味で、厳しい冬を耐え抜いた後、雪を割るように小さい花を咲かせる三角草を「春花のようだ」と言います。三角草の花言葉は「はにかみや」で、はにかむと意外とかわいい、と春花に言いました。両親や妹に心配をかけまいとして、春花は悲惨なイジメにただただ耐えていました。
春花の父親が南先生へ直接話に行きますが、先生は「ことを荒立てないように」言い、まるで話になりません。帰る途中、春花の父親は1人の生徒に背中を蹴られます。上履きに画鋲が仕込んであり、背中にいくつもの傷ができました。
南先生は、春花の父親が来た事を妙子に報告します。生徒である妙子に「キョンちゃん」と呼ばれ、大人としての威厳はありません。そんな光景を見て、相場は「あんた、それでも教師かよ」と言われますが、南先生が考えている事は「卒業まで順調に過ごしていきたい」という思いだけでした。
春花は父親に「もうあの学校へは行くな」と言われます。家族に心配をかけまいとしている春花に「無理をするな」と父親は言います。翌日、春花が登校すると、机にカラスの死骸が入れられていました。「私のせいで……」と思いながら木の根元にカラスを埋葬していると、まるで春花を狙ったようにボウガンの矢が飛んできます。
校内に戻ると、廊下ではクラスメイトの1人「久賀秀利(くが ひでとし)」が画鋲付きの上履きを上級生に見せびらかしていました。「関係ないでしょ、お父さんは……」春花は思わずそう言いました。相場に見られていない事を確認すると、「橘吉絵(たちばな よしえ)」は手に持った画鋲で春花を刺しました。
腕と手を刺され、春花の手は絆創膏だらけでした。帰り道、妹の「祥子(しょうこ)」から図工で作った三つ葉のクローバーのアクセサリーを貰います。手を繋いで家に帰ろうとしますが、その途中で動物をボウガンで撃ち殺す「真宮裕明(まみや ひろあき)」がいました。「家族には危害を加えさせたくない」と強く思いながら、急いでその場を去りました。
エスカレートするイジメの末に
春花は熱を出し、学校を休みました。熱にうなされながら見たのは、狂ったような表情を浮かべたクラスメイトが放ったボウガンの矢に母親が射られる、という夢でした。学校を休んで3日が経ちました。春花が登校してこない事で「佐山流美(さやま るみ)」は危機を感じていました。
妙子は流美に春花の見舞いに行かせようとしました。「学校に来るように説得できなければ、『標的』に昇格」と言われ、流美は焦ります。春花が来るまで、イジメの標的は流美でした。春花が来なければ、また自分がイジメられる。流美は説得しようとしますが、会話は噛み合わず、「もう学校へは行かないつもりだから」と春花に言われます。
翌日、春花は来ませんでした。流美はイジメの標的に戻り、掃除用具入れに押し込められます。南先生はその声を聞きながら、過去に自分が受けていたイジメの記憶が蘇ります。制服を取られて掃除用具入れに押し込められた事や、吐いて笑われた事を思い出します。
流美は布団を被り、蝋燭に火をつけると下唇を噛みしめます。火を眺めながら、妙子らイジメグループの顔と、「学校へは行かない」と言った春花を思う浮かべ、流美は強い恨みを抱くようになりました。イジメはエスカレートしていき、流美はみんなの前で妙子に髪を切られます。春花への恨みを募らせ、流美は「死んで欲しい」と口にします。
春花は父親のカメラを借り、相場と出かけました。祥子も行くと言っていましたが、学校の宿題が残っていて、母親に止められます。結局あまり写真は撮りませんでしたが、相場との距離は少し縮まりました。
帰り道、暗くなった道路を相場と歩いていると、クラスメイトの「加藤理佐子(かとう りさこ)」と「三島ゆり(みしま ゆり)」を目撃しました。その表情は春花をいじめている時とは違い、怯えていました。春花が顔を上げると、遠くに黒煙が上がっていました。方角は春花の家の方です。嫌な予感がして、春花は走り出します。
予感は的中してしまいました。春花の家は炎に包まれていて、周囲には野次馬が集まっていました。「まだ中に人がいる」野次馬の声に春花は家の中に飛び込もうとしますが、火の勢いは強く、止められます。そんな春花の様子を見て、相場が家に入っていきます。
玄関は木の棒で開かないようになっていました。相場は燃え盛る家に飛び込むと、全身に火傷を負った祥子を抱えて戻ってきました。この火事で両親は亡くなり、祥子は意識不明の重体となり、病院に搬送されました。家を失った春花は祖父の家で暮らす事になりました。
家族を焼き殺されて
火事の犯人は、春花のクラスメイトたちでした。加藤と三島は怯え、久賀は楽観的に考え、首謀者である流美は「中学生なんだからバレても大丈夫」と吹っ切れています。「池川努(いけがわ つとむ)」は自分で改造したエアガンでカラスを撃ち、「あの一件で心が躍った」と語り、撃たれて落ちてきたカラスを真宮がボウガンで貫きます。
流美は春花の家に放火した事を妙子に報告しようとしますが「机に触らないでくれる?」と手の甲にシャーペンを突き立てられます。流美は自分の部屋に飾ってある妙子の写真を見つめながら「アナタのためにやったのに……どうしてつらく当たるの?」と、妙子の態度が理解できません。
そんな中、春花が登校してきました。その表情に、それまでの穏やかさはなくなっていました。相場が話しかけますが、春花はショックからか声を出す事ができません。これに慌てたのは、クラスメイトたちでした。
クラスメイトは集まって話し合います。彼らには、春花がどういう意図で登校してきたのか分かりません。放火の一件ですっかり吹っ切れて気が大きくなった流美は「バーベキューの焼き具合はどうだったの?」と、すれ違いざまに春花に問いかけます。
その瞬間、春花の表情が豹変しました。さすがの流美でさえも思わずたじろいでしまうほどの表情でした。春花のその顔を見て、流美は気付きました。自分たちがやったという事に気付いているのではないかと。
彼女らは行動に移します。橘、加藤、三島に流美を加えた4人は、雪が降る中ゴミ捨て場に春花を呼び出すと、自殺を迫ります。流美は校内放送で職員室に呼び出しを受けてその場を去りますが、3人はゴミ捨て場に春花を突き落とすと、灯油を頭からかけます。
橘は春花の母親が焼け死ぬ場面を語ります。毎日死にたいと思っていた橘は、その光景を見て死ぬのは嫌だと思うようになりました。彼女の家庭環境は劣悪で、父親はチンピラ、母親はアルコール中毒で、虐待を両親から受けて育ちました。
灯油をかけられ、橘の言葉を聞きながら、春花は母親の姿を思い出していました。熱を出した時におかゆを食べさせてくれた優しい母親を、目の前の同級生が殺した。春花の手には地面に埋まっていた釘が握りしめられていました。
釘は橘の左目の下に突き刺さりました。目玉が零れ落ちそうになります。突然の出来事に絶叫も出ません。橘は果物ナイフと取り出して反撃しようとしますが、春花は鉄パイプで殴りかかります。何度も殴り橘が動かなくなると、春花は地面に埋まっていた包丁を取り出します。
加藤は「火を点けたのは久賀」と春花に教え、私は関係ないと助けを請いますが、指を切られます。三島はゴミ捨て場から逃げ出そうとしますがなかなか上がれず、春花に足首を切られて頭から落ちます。橘は死の間際、嫌いだった両親の事を思い出していました。
血しぶきを浴びた春花の足元には、3人の死体がゴミ捨て場に並びます。雪はさらに激しく降り、その死体を隠していきます。流美が戻ってきた時には、雪が積もっていき、そこには惨劇の痕跡がありませんでした。
春花の復讐
3人が帰ってこない事で、放火に加担した生徒たちは怯えます。パトカーが学校にやってくると、動揺を隠せませんでした。春花が学校を休んでいるため「春花がやったのでは」という話も出ますが、みんな真に受けません。
久賀は妙子に一緒に帰ろうと言いますが無視され、1人で雪道を帰ります。激しく雪が降る道の先に、人影が見えました。近付いてくると、それは春花でした。久賀は話しかけますが春花は何も答えません。気味悪がった彼が春花を突き飛ばしたと同時に、痛みを覚えて腹部を見ると、血に染まっていました。
傷に怯んでいると、春花に左頬を切り裂かれます。なおも包丁で切りかかってくる春花から逃げようと走っていると、雪で見えなくなっていた古井戸に落ちます。助けを呼ぼうと大声を出そうとしますが口が切られているため大声が出せません。久賀は暗い古井戸の中で涙を流しながら、短い生涯を閉じました。
久賀が帰ってこない事で、春花が復讐をしていると確信するようになりました。真宮と池川は「やられる前にやってやる」と武器を並べ、鬼退治と称して春花に襲撃を仕掛けにいきます。不安に駆られている流美は、母親と一緒に寝たいと甘えていますが、真宮からの電話に出て「次はオメーかもな、首謀者」と言われ、さらに不安を掻き立てられます。
祥子のお見舞いに行くために傘を差して歩いていた春花に向かって、真宮のボウガンが飛んできますが外れ、春花は身を隠します。真宮と池川は二手に分かれて彼女を追います。そして池川が春花を見つけて押し倒します。
池川は春花に好意を寄せていたものの、相場になびいていく彼女に拒絶されたと感じ、憎しみを抱いていました。彼は息を荒くさせながら、ナイフを振り下ろそうとしますが、春花が取り出したハサミで鼻を切られた上に突き刺されます。
真宮はボウガンで春花を狙っていましたが、池川が邪魔で撃てません。予期せず誤射した矢は池川の頭部に当たり、その衝撃で池川は真宮を春花だと誤認して襲い掛かります。池川の顔面を蹴って体を離しますが、春花の接近を許してしまい、腹部を切られます。
逃げた先は凍った池でした。氷の上を歩きますが、まだ氷は薄くて足元にヒビが入ります。真宮はそれでも進みますが、春花の撃ったボウガンの矢が背中に刺さり、倒れた拍子に氷が割れ、冷たい池の中へ沈んでいきました。
追い詰められた流美
真宮にも池川にも電話が繋がらなくなり、流美は追い詰められます。しかし、まだ春花がやったとは思えませんでした。ゴミ捨て場へ向かい、証拠を探そうとします。灯油のポリタンクを見つけ、そして3人の死体を発見しました。
流美は悲鳴を上げ、腰を抜かして嘔吐します。その場から立ち去り、涙を浮かべながら携帯に110番を打ちますが、真宮に言われた「首謀者」という言葉を思い出します。警察に連絡すれば、放火したのも発覚します。警察への電話を諦め、流美は家に帰ります。彼女が頼って電話したのは妙子でした。
しかし、妙子は冷たく突き放します。「誰のためにやったと思ってるのよ」と、妙子に対して好意を抱いていた流美の中で、愛情が憎しみに変わっていきます。流美は雪が降る中、包丁を持ち出して出かけます。
一方、連絡を受けた妙子も動揺します。「灯油をまいて火事にみせかけて焼き殺す」と言ったのは流美ですが、妙子が囃し立ててしまったのも事実です。妙子も外へ出かけると、途中バスから降りてくる春花に会いました。
春花は、家族を焼き殺した元凶が妙子だと知っても、復讐しようとはしませんでした。それどころか、相場を奪ってしまった事で妙子を傷付けたとさえ思っていました。ですが、妙子は相場取られたからイジメに及んだわけではありませんでした。好意を抱き「自分だけを見てほしかった」と思っていましたが口に出しません。
別れ際、春花に「胸を張って生きて」と言われると涙を浮かべ、ひざまづいて許しを請います。それでも自らの想いを春花には伝えずに、2人は別れます。春花と別れた後、妙子の背後から流美が包丁を持ってやってきます。
流美は、妙子が春花に対して特別な感情を抱いている事を察していました。しかし、妙子にはそんな流美やクラスメイトにうんざりしていました。妙子もナイフを構えて立ち向かいます。右手を何度も刺され、向かってきた流美の顔面を切りますが、胸に包丁を突き立てられて倒れます。
自分のボロボロになった右手を見ながら「こんな右手じゃあハサミ持てないじゃん」と思いながら、動かなくなりました。妙子の体の上には雪が降り積もっていき、妙子や凄惨な戦いの痕跡を消していきます。
相場の本性
相場は春花に「東京で一緒に住もう」と言いますが、彼女は断ります。途端に、相場の様子が変化します。彼もまた正常な人物ではありませんでした。相場の父親は妻に対してひどいDVを繰り返していました。相場は母親を守るために、父親をナイフで切りつけました。結果、両親は離婚します。
離婚をしたのは息子のせいだと母親は罵ります。相場は母親を殴ります。それが原因で仙台の家を追い出され大津馬村の祖母の家で暮らしていました。祖母にも暴力を振るい、無理矢理東京へ行く事を許可させます。そして相場は「春花のおじいさんに会って直訴してくる」と、家を出ていきました。
妙子の遺体が通行人によって発見された事によって、学校は大騒ぎになり、保護者たちは南先生に詰め寄ります。初めは平然としていましたが、先生が殺したのではないかと迫る保護者たちを過去に自分をいじめていた同級生に重ね合わせると嘔吐し、学校を飛び出します。
例え教師の立場であっても友達を作って、中学時代をやり直したい。南先生はそう思って、自分のクラスにいじめが起こっていても、事を荒立てないようにしていました。学校を飛び出したところに除雪車がやってきます。もう避ける事はできず、南先生は除雪車に巻き込まれて即死します。
ミスミソウの漫画最終回をネタバレ!
最終回の殺し合いの果て
最終回で流美は病院に行けば春花に会えると思い、祥子の病室へ行くと、ベッドの周りに灯油をまきます。そこへ春花がやってきます。ライターに火を点けて「妹を二度も焼かれたくないでしょ」と流美は脅しますが、その時意識不明の証拠が起き上がり、それに気を取られた流美はライターを落とします。
流美は病院から逃走しますが、祥子の容態は急変します。処置が行われている時、相場がやってきました。「妹がいなくなっても俺がいる」そういう相場に、春花は不信感を抱きます。そこへ、血まみれになった祖父が搬送されてきます。「誰かに殴られたらしい」医師はそう話しています。
相場を追いかけて、春花は病院を出ます。彼に追い付くと「手を見せて」と迫ります。はぐらかそうとする相場にしつこく言うと、彼は春花の頬を叩きます。殴った手を掴むと、傷だらけで腫れ上がっていました。
そこへ流美もやってきて、放火の真相を春花に話します。向かってきた春花の腹部を包丁で刺します。制止しようとした相場の手を流美が噛み、怒りに任せて流美を殴りますが、その時に相場のバッグから写真が散らばります。相場は火事の中で、祥子をかばう父親の姿を写真に収めていました。
春花は刺された包丁を引き抜くと相場に向かっていきます。包丁を振り下ろしましたが、相場は流美の体を盾にして防ぎます。喉元を突かれ、流美は死亡します。相場は怒りに任せ、春花を何度も殴ります。
動きが鈍くなった春花に対して、相場はカメラを構えます。「またお前の笑顔が撮りたい」そう言う相場に、春花は雪の中からボウガンを取り出すと、振り向きざまに撃ちます。それは真宮が使っていたボウガンでした。
その場から春花は立ち去ると、祥子からもらったアクセサリーを眺め、大粒の涙を流しました。大津馬中学の生徒の死体が見つかり、中学校最後の卒業式には空席が多くなりました。また、大津馬村に春がやってきます。
ミスミソウの漫画完全版と通常版の違いとは?
『ミスミソウ』には「通常版」と「完全版」があります。ストーリーに大きな違いはありませんが、完全版には物語の前日談と最終回に描きおろしのエピソードが載っています。前日談では、春花と妙子の仲が良かった頃の様子が描かれています。また、最終回にも後日談となるエピソードが追加されています。
通常版では春花の生死が分からないまま最終回を迎えていましたが、完全版ではおじいさんが春花の幻に話しかけていて、春花も死亡している事を表している最終回になっています。最終回の展開が大きく変わっているわけではなく、救いようのない最終回はそのままです。
通常版には作者のあとがきが掲載されていますが、完全版ではカットされています。最終回の展開も補完されている完全版の方が手に入りやすいのですが、『ミスミソウ』のファンやあとがきが読みたいといったこだわりを持っている人は、通常版も手に入れておくとより『ミスミソウ』のストーリーを味わえます。
ミスミソウの漫画を読んだ人の感想とは?
トラウマ漫画なのに高い中毒性
『ミスミソウ』はあらすじのネタバレからも分かる通り、うっかり読むとトラウマになってしまう過激な内容です。しかし、不思議な中毒性があります。あらすじを読んだだけでも拒否反応が出てしまう人もいますが、熱烈なファンも多くいます。
漫画 ミスミソウ(完全版)を読んだ!
— タカ (@lxs_Taka) December 10, 2018
東京から田舎へ引っ越してきた主人公野咲春花。クラスメイトから理不尽な理由でイジメが始まる。それがエスカレートして…という内容。
バイオレンスな内容だけど、全6巻でサクサク読めた!実写映画化もしてるので、見てみたい( ^ω^ ) pic.twitter.com/aQNB80GdKG
あらすじのネタバレ紹介中盤から始まる春花の復讐シーンはまるでアクションのようで、かなり読みやすくなっています。いじめシーンをずっと描くよりも復讐劇として描かれており、あらすじやネタバレで読んで受ける印象よりも実際の漫画はサクサク読めます。
ミスミソウ観てたら鬱になる
— タカダ (@tkg_o) December 16, 2018
しかし、だからと言って『ミスミソウ』の過激さは変わっていないので、人を選ぶ作品です。かなり好き嫌いの分かれる作品と言えます。
ミスミソウが実写映画化!キャストを紹介!
まさかの実写映画化
あらすじのネタバレでも分かるように、『ミスミソウ』はかなり後味が悪く、非常に過激なあらすじです。あまりにも過激な内容に「実写化できないのでは」と思われていた『ミスミソウ』ですが、2018年に実写映画版が公開されました。キャストや内容などがどうなるのかなど、発表された時から注目されていました。
ここからはメインキャストを画像付きで紹介していきます。あらすじのネタバレを読んだ後であれば、キャストのイメージがしやすくなっています。
山田杏奈/野咲春花役
『ミスミソウ』のメインキャストである主人公の春花役は、山田杏奈さんです。2011年『ちゃおガール☆2011オーディション』でグランプリを受賞し、2016年『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』では映画初出演を果たします。『ミスミソウ』では映画初主演となりました。
「目力がある」と言われる山田杏奈さんですが、実はキャストとして選ばれる前にミスミソウを読んでいました。キャストが決まる前から『ミスミソウ』を知っていた山田杏奈さんは、セリフ以外でも表情で演技をし、淡々と復讐を遂げていく春花を演じました。
清水尋也/相場晄役
作中でも重要な役割を果たし、物語中もっとも性格の歪んだ登場人物の相場のキャストは清水尋也さんです。兄は清水尚弥です。『渇き。』では壮絶ないじめを受ける役や、『ソロモンの偽証』では不良役を演じ、脚光を浴びます。様々な作品にキャストが決まっている人気俳優です。
このキャストによって、冷静な部分と感情を爆発させる両方の面を持つ相場を演じる事となりました。『ミスミソウ』という凄惨な物語を盛り上げています。
大谷凛香/小黒妙子役
妙子役のキャストに決まったのは、大谷凛香さんです。第16回二コラモデルオーディションのグランプリ5名に選ばれ、二コラ専属モデルとして活躍しました。2015年からはテレビ東京の番組『ポケモンの家あつまる?』でレギュラー出演しています。
妙子役を演じるにあたり、大谷さんは人生初の金髪にして撮影に臨みました。メインキャストの中でも演技未経験でありながら、いじめグループのリーダーを演じました。
大塚れな/佐山流美役
いじめの末に暴走していく佐山流美のキャストは、大塚れなさんです。モデルやタレントとして活躍しており、東京ディズニーシー「タートルトーク」のPVや、歌手としてCDも発売しています。
このキャストによって、大塚れなさんは地味ないじめの標的から人生が狂っていくキャラクターを熱演しました。後半の鬼気迫る演技はかなり迫力があり、物語のメインキャストとして作品を盛り上げました。メインのキャストの中でも圧倒的な存在感を発揮しています。
ミスミソウの実写映画の評判とは?
原作ファンも納得の内容
あらすじやネタバレでも紹介したバイオレンス表現はそのままに、実写映画化されました。基本的なストーリーは漫画の完全版の通りですが、漫画の最終回では死んでいた妙子が映画のラストで生きているなど若干の違いがあります。
ミスミソウ(映画の方)観ました。内藤監督の前作の「先生を流産させる会」も鬱屈した閉塞感から中学生が爆発💥暴走する話でしたが、今回はそれよりもストレートにわかりやすい壮絶なイジメからの復讐とスプラッターてんこ盛りな一本‼️素敵です✨✨ pic.twitter.com/TUNZHIR2Vt
— とし104 (@toshi104nokima) December 9, 2018
カラーになった事で凄惨な場面がさらに過激になり、雪が血に染まるシーンなどは美しさを覚える人もいます。漫画原作の実写映画は失敗しがちですが、『ミスミソウ』は原作再現度が高く、キャストもイメージ通りである事から、原作ファンからも評価されています。
特に流美の存在感はかなりのもので、大塚れなさんの演技は注目されています。徐々に精神が壊れていく様子や、終盤の流美と妙子の対決は非常に迫力があります。流美は物語に登場する「厄介キャラ」でありますが、可哀想な部分もある登場人物で、その雰囲気をしっかり出しながら演じ切りました。
最終回直前の、南先生が除雪車に巻き込まれるシーンもしっかり再現されています。カラーで描かれる事で、原作以上に凄惨さが伝わります。除雪車のシーンは原作やあらすじのネタバレなどでも印象的なシーンで、どう実写化されるか注目されていました。
「除雪車のシーンは本当にやるのか」と心配していた人もいたようですが、問題の除雪車のシーンは原作通りに再現されていて、原作ファンにもかなり高評価です。
映画単体で観てしまうと、単なるグロテスク表現のように思えてしまいますが、かなり忠実に原作再現されています。「胸糞悪い」という感想や「傑作」という感想まで様々で、原作同様に人を選ぶようです。
ミスミソウの漫画あらすじのネタバレまとめ!
閲覧注意だけど傑作
あらすじやネタバレの内容から、なかなか人には勧めづらい作品です。「トラウマ漫画」とも言われ「胸糞悪い漫画」とも紹介される事も多い『ミスミソウ』ですが、同時に傑作漫画としても知られています。
いじめから復讐劇、そして一気に最終回へと向かっていく様は爽快感さえ感じるほどです。作中はもちろん、最終回の誰も救われない内容には賛否はありますが、不思議な爽やかさと胸糞悪さを感じる人もいます。
『ミスミソウ』は、この手の作品が苦手な人にはオススメできませんが、あらすじを読んでちょっと気になった人は、まずはネタバレ解説を読んで、原作漫画を読み、映画版を観ると『ミスミソウ』の世界観を存分に味わう事ができます。