ルフィ声優の田中真弓はどんな人？年収やクリリン・パズーなど他キャラも紹介

週刊少年ジャンプの看板作品として長期連載を続けるワンピース。多くのキャラクターが登場する賑やかな漫画です。しかし、作品の人気を引っ張ってきたのは『モンキー・D・ルフィ』という誰からも愛されるキャラクターが主人公が務めていることも大きいでしょう。その人気っぷりは日本だけでなく、海外にも広がっています。

今回はそんなルフィの声優を務めている田中真弓さんにスポットを当てました。ワンピースのアニメ本編はもちろん、ゲームやテレビCMに加え、テーマパークのイベントなどでもルフィの声を演じる田中さんです。田中さんのこれまでの経歴や、クリリンやパズーといった演じたキャラクターの一覧、また年収についても調べてみました。どうぞ最後までご覧ください！

まずは簡単にワンピースの紹介しておきましょう。ワンピースは1997年から週刊少年ジャンプで連載開始された海洋冒険ロマンです。ワンピースはそれまでに無い、海賊が主人公というユニークさ、異能バトル系の漫画でありながらどこかユーモラスな悪魔の実の能力、第1話から息を飲むスリリングな展開などが受けて連載初期からかなりの人気を集めました。

アニメ版は1999年から放送開始されました。フジテレビ系列のアニメでは、『サザエさん』『ちびまる子ちゃん』に次ぐ長寿作品です。漫画・アニメ共に作品の人気は高く、多くの劇場版アニメやゲーム作品が作られていました。海外でも人気があり、老若男女、人種や文化を超えて大ヒットしている作品です。

大人気作品であるワンピース。その主人公を連載開始当初から一貫して続けているのが『モンキー・D・ルフィ』です。第1話で悪魔の実の能力者となったルフィですが、持ち前の明るさと、悪魔の実の能力であるゴム人間としての力で、仲間たちと賑やかに冒険をします。

ルフィは頼れる海賊団のボスであり、仲間想いの魅力溢れる主人公です。ルフィは明るく、仲間思いな性格をしていていかにも少年漫画の主人公といった感じです。しかし、ワンピースは海賊を題材にした漫画です。不必要な略奪や弱者を虐げるような行為はしませんが、海賊団のボスとして仲間へ厳しく接することもあります。三枚目に見えて、決めるところはビシッと決めるかっこいいキャラクターです。

ルフィの強さにはまず、ゴムゴムの実を食べたことによる悪魔の実の能力が挙げられます。身体の伸縮を利用したバリエーション豊かな攻撃が可能です。物語の中盤からは覇気も使えるようになりました。ルフィのギアフォースが覇気です。また、ルフィの何よりの強さは、強敵を相手にも決してひるまず、逆境を覆す精神力でしょう。次々と現れるグランドラインの強敵との激闘に何度も打ち勝ってきました。

ワンピースとルフィの説明を簡単にですが済ませました。それではここからはルフィの声優を務める田中真弓さんにスポットを当てていきます。長い間ルフィを演じている田中さんはベテランの声優さんです。当然、年収も高いと想像できますが、実際のところはどうなのでしょうか？

田中さんは1955年1月15日生まれで、現在は63歳になります。東京都出身で青二プロダクションに所属しており、女優や声優以外に、日本芸術専門学校の特別講師でもあります。短大卒業後は舞台女優を目指して芸能活動を始めました。声優としての仕事を得るようになってからは、元気な少年の役を演じることが多いです。クリリンやパズーといった、一般的な知名度の極めて高いキャラクターも演じています。

田中さんは多くの人気アニメに出演しています。少年漫画を原作としたアニメが多いことから、子供のうちから田中さんの特徴的な声に慣れ親しんでいる人が多いでしょう。以下、田中さんの出演した代表作をまとめました。

クリリンはドラゴンボールのキャラクターです。ワンピースと同じ週刊少年ジャンプで連載されていた漫画が原作ですが、国民的人気のアニメとなったドラゴンボールは何度もアニメ化されました。テレビシリーズだけでも『無印』『Z』『GT』『改』『超』があり、これに加えて多くの劇場版が作られました。ゲーム作品も新作が作られ続けている国民的作品と言えます。

田中さん演じるクリリンはドラゴンボールの最初期から登場しています。主人公・孫悟空と共に亀仙人に弟子入りする兄弟弟子でした。しかし、純粋な心と圧倒的な強さを秘めている悟空に対してクリリンは凡人です。ドラゴンボールの初期では、クリリンは性格もひねくれているところがあり、悟空の引き立て役でしかありませんでした。目つきも悪かったです。

しかし、悟空と長くいるうちにクリリンにも変化が起きました。『Z』の頃には成長して、悟空の息子である悟飯にとって人生の良き先輩になります。悟空との力の差は開いていく一方でしたが、悟空にとってもクリリンは大事な仲間でした。そんなクリリンがフリーザによって爆殺された時、悟空は怒りのあまりスーパーサイヤ人へと変身します。クリリンが無残な死を遂げる様は読者・視聴者にとってもインパクトの大きかったでしょう。

その後、ドラゴンボールの願いで復活しました。ドラゴンボールの世界では世代交代が起こるくらいに時間が流れているため、クリリンも奥さんを貰って子供をもうけます。始めは小さな子供だったクリリンも『超』の頃には髭を生やしたおじさんになっています。田中さんはそうした性格も外見も変化していったクリリンを長い間演じ続けています。クリリンの名脇役としての人気は田中さんの演技によるものも大きいでしょう。

田中さんが演じたキャラクターには、クリリンと同じくらい知名度の高いパズーがいます。宮崎駿監督作品『天空の城ラピュタ』の主人公であるパズーは田中さんが得意とする、まっすぐな心を持った少年です。パズーは空から降ってきた少女・シータと共に伝説の天空の城ラピュタを求めて冒険する少年です。ひとりの少女のために、困難や障害にまっすぐ立ち向かうパズーを、田中さんは躍動感一杯に演じました。

『天空の城ラピュタ』は1986年に公開されたスタジオジブリの長編アニメ映画です。『天空の城ラピュタ』は公開当初は興行収入的にはあまり振るわない作品でした。しかし、ビデオセールスは好調で、大変人気のある作品であることはテレビでたびたび放送されることからも明白です。今では誰もが知る名作アニメとしての地位を確固たるものにしています。

ラピュタは何度見ても面白いと評される作品であり、スチームパンクの舞台背景やストーリーはもちろん、ヒロイン・シータや悪役・ムスカ大佐が人気です。彼らの魅力を引き出しているのがパズーと言えます。

パズーは一心にシータの助けになろうとがんばり、悪辣な本性を現したムスカ大佐にも真っ向から向き合います。パズーの純真さは少年らしさの象徴でありながら、作品を通してみるとパズーが成長して頼れる大人になることが想像できます。パズーはまだ幼いですがヒーローとしての魅力を持ったキャラクターです。

ラピュタが名作であることは疑いようのないことですが、ツイッターが普及してからは作品外の出来事が話題になります。「バルス」とツイートすることがブームになりました。テレビ放送がある度に、多くの視聴者がシータとパズーの発する言葉「バルス」をツイートします。また、劇中でパズーは「海賊にはならない」と言っているのですが、中の人こと田中さんがワンピースでルフィ（海賊）を演じていることはたびたびネタにされます。

戦部ワタルは『魔神英雄伝ワタル』の主人公です。『魔神英雄伝ワタル』は1988年に放送されたサンライズのオリジナルテレビアニメです。小学四年生のワタルが「神部界」という異世界に連れていかれ、伝説の救世主「ワタル」の生まれ変わりとして悪の帝王「ドアクダー」を倒す旅をする物語でした。RPGのような設定で、魅力的なキャラクターが多く、戦いやギャグも面白い作品です。

田中さん演じるワタルはリーダーとして、林原めぐみさん演じるヒミコや、西村知道さん演じるシバラクといった仲間と息の合った掛け合いをします。また、『魔神英雄伝ワタル』の象徴的なキャラクターに玄田哲章さん演じる龍神丸がいます。龍神丸はワタルが搭乗するロボットですが、意志があり人語を話します。じゃんけんをするといったコミカルなシーンもありますが、シリアスな戦いでもかっこいい、ワタルの大切な相棒です。

『魔神英雄伝ワタル』はその人気からシリーズ化されます。また、OVA作品も作られました。そして、2018年には人気クロスオーバー作品シリーズ『スーパーロボット大戦X』に初参戦しました。イラストやアニメーションはゲーム用に新調されたものもありますが、オリジナル声優である田中さんたちが演じています。

ラッキーマンは週刊少年ジャンプで連載されていた『とっても! ラッキーマン』の主人公です。1993年から連載開始となった本作は、連載開始29話目で早くもアニメ化が発表され、1994年からアニメが放送開始されました。

『とっても! ラッキーマン』は日本一ついていない追手内洋一がUFOの下敷きとなって死んでしまったところを、ヒーローであるラッキーマンと融合してラッキーマンへと変身できるようになる物語です。ヒーローとなった洋一は、さまざまな悪の侵略者から運だけで平和を守っていきます。

ジャンプ作品らしく、連載開始当初はラッキーネタやギャグバトルが中心でしたが、登場キャラクターが増えるにつれ徐々にバトル漫画としてのテイストが強くなりました。アニメ版ではラッキーマンの弟子となる努力マンを演じた千葉繁さんとの賑やかな掛け合いを見せました。

コエンマは『幽☆遊☆白書』に登場するキャラクターです。『幽☆遊☆白書』は週刊少年ジャンプで連載され、カルト的な人気を得た漫画です。作者は『HUNTER×HUNTER』で知られる冨樫義博さんです。アニメは1992年から放送開始されました。

アニメ化も成功し、名曲揃いのOPとEDは人気となり、声優としてのキャリアがまだ少なかった緒方恵美さんや檜山修之さんの出世作として知られています。制作スタッフには後に『魔法少女まどか☆マギカ』を大ヒットさせる新房昭之さんなどが原画スタッフとして参加しており、演出や作画のクオリティにも注目されるアニメです。

田中さん演じるコエンマは、赤ん坊のような姿とイケメンの姿のふたつの容姿を持ち、田中さんは見事に演じ分けています。また、アニメオリジナルキャラクターであるジョルジュ早乙女は西村知道さんが演じており、魔人英雄伝ワタルを彷彿させるような息の合った掛け合いを見せました。

摂津のきり丸はテレビアニメ『忍たま乱太郎』の登場キャラクターです。原作は『落第忍者乱太郎』というタイトルの漫画です。NHKで長きに渡って放送されているアニメ作品で、1993年に放送開始された本作はレギュラー放送の回数は2000を超えています。アニメのもともとのターゲットは子供でしたが、大人の女性ファンが多い作品としても知られています。

田中さん演じるきり丸は『忍たま乱太郎』のメインとなる三人組のひとりです。ドケチな性格でお金に目がありません。さまざまなバイトをこなす自称天才アルバイターで、ことあるごとに金儲けを画策する逞しい少年です。田中さんはお金に敏感に反応するきり丸を表現力豊かに演じ、コミカルなシーンを盛り上げています。

劉昴星（リュウ・マオシン）は週刊少年マガジンで連載開始された『中華一番!』の主人公です。『中華一番!』は中華料理を題材として料理漫画です。絶品料理を食べた時のリアクションや、驚きの調理法で読者を楽しませる作品でした。1997年からはアニメ版が放送されました。

田中さん演じる劉昴星は天才料理人を母に持つ、料理の才能を持った少年です。『中華一番!』は必殺技を叫ぶ料理人や、荒唐無稽な調理方法が披露される場面もある作品ですが、主人公のリュウ・マオシンは割と真面目に料理をしているので田中さんの演技も抑え気味です。

チビ太は『おそ松くん』に登場するキャラクターです。おそ松くんは赤塚不二夫による漫画作品で、数度に渡ってアニメ化されているギャグ作品です。田中さんは二度目のアニメ化となる『新・おそ松くん』にてチビ太を演じました。同作に登場するイヤミと共に、実質上の主役となっているキャラクターです。

田中さんは自信の持ち役の中でも1番のお気に入りにチビ太を挙げています。チビ太の有名なセリフである「てやんでぃバーロイチキショイ」「しっかりこまたき」「いやーんもう」といったセリフは田中さんのアドリブから生まれたものでした。これらのセリフは声優や設定を一新した『おそ松さん』でも引き継がれています。ちなみに『おそ松さん』でチビ太を演じたのは国立幸さんです。

田中さんはアニメの声優以外にもテレビ番組のナレーションとして活躍しています。一世を風靡した『クイズ！ヘキサゴン』は田中さんのナレーションした番組としてよく知られています。また、ワンピースのルフィとしてバラエティ番組のナレーションを務めることも多いです。

田中真弓さんの別名義に『粗忽屋浜田山店（そこつやはまだやまてん）』というものがあります。これはワンピースの麦藁の一味の声優をシャッフルした、偽麦藁の一味で使用された名義です。粗忽屋浜田山店名義ではオーズと偽チョッパーにクレジットされています。この別名義はサンジ役の平田弘明さんがきっかけとなって考えられました。

田中真弓さんは声優として長いキャリアがあり、テレビ番組のナレーションや女優業を行っていることからも相当な年収を得ていると考えられています。一部では年収1億なんて噂もありますが本当の年収はどれくらいなのでしょうか？

声優の年収は働き方によって違います。単純に、仕事を多くこなす人が高い年収を得ているわけでありません。例えば、事務所に所属している声優であれば、歩合制として給料が支払われるので年収が上昇します。また、声優にはグレードという制度あります。経験を積むことでグレードが上がり、年収もあがります。

田中さんのようにワンピースを始めとする国民的アニメで主役を張れる声優はノーランクと言われる最高グレードにあります。このクラスになるとギャラの交渉が自分でできるようになるので、年収も高くなると考えられます。しかし、出演料が高くなると制作側が起用しにくくなるというデメリットもあるため、一般的にはアニメの声優の年収はサラリーマン以下と言われます。

声優だけで得られる年収には限界があるので、ベテラン声優の中には個人事務所を設立したり、声優養成所を開業する人が多いです。また、山寺宏一さんのように顔出しでのバラエティ番組出演や俳優業進出といった手段も多くあります。田中さんも日本芸術専門学校特別講師を務めるなど、声優・女優以外の仕事をされています。

ただし、個人事務所などを設立しているわけではないので、流石に億単位の年収を得ていることはないでしょう。ワンピースのルフィやドラゴンボールのクリリンだけでも相当量の仕事をこなしているため、声優さんの中では高い年収を得ていると考えられます。

以上、ワンピースのルフィや、クリリン、パズーといったキャラクターの声優で知られる田中真弓さんについてまとめました。ベテラン声優でありながら、昔から変わらずに元気な少年の役を演じ続けているのはすごいことです。ワンピースを始め多くの人に愛されるアニメに多数出演しているので、田中さんの声を聞いて思い浮かぶキャラクターは世代によって違うでしょう。今後も末永く活躍していただきたいものです！