悪魔が来りて笛を吹く(NHKドラマ)のネタバレ感想!あらすじや結末まとめ

俳優・吉岡秀隆さんが初の金田一耕助役を演じたことで話題を呼んだ2018年放送のNHKドラマ「悪魔が来りて笛を吹く」は、小説家・横溝正史によって執筆され、これまでに何度も映像化された人気作品です。本文では、2018年度版「悪魔が来りて笛を吹く」のあらすじと結末ネタバレ、出演キャスト、原作ネタバレやドラマ版との相違、作品に取り入れられた要素・帝銀事件や斜陽、ドラマに関する感想や評価をネタバレを含めて紹介します。

悪魔が来りて笛を吹く(NHKドラマ)のネタバレ感想!あらすじや結末まとめのイメージ

目次

  1. 悪魔が来りて笛を吹くは金田一耕助シリーズ
  2. 悪魔が来りて笛を吹くのネタバレあらすじと結末
  3. 悪魔が来りて笛を吹くのキャスト
  4. 悪魔が来りて笛を吹くのドラマと原作の違い
  5. 悪魔が来りて笛を吹くの原作を紹介
  6. 悪魔が来りて笛を吹くに関する感想や評価
  7. 悪魔が来りて笛を吹くのネタバレ感想まとめ

悪魔が来りて笛を吹くは金田一耕助シリーズ

2018年にNHK・BSプレミアムで放送されたドラマ「悪魔が来りて笛を吹く」は、吉岡秀隆さん演じる金田一耕助や、原作とは異なる展開となった衝撃的な結末で多くの感想や話題を呼びました。以下では、2018年版「悪魔が来りて笛を吹く」のあらすじや結末ネタバレ、出演キャスト、原作ネタバレやドラマ版との相違、ドラマに関する感想をネタバレを含めて紹介します。

悪魔が来りて笛を吹くの作品情報

ミステリー作家・横溝正史の人気小説「悪魔が来りて笛を吹く」は、没落した旧華族の身に起こった肉親同士の倫理的なタブーに焦点を当て、それらの悲劇や愛憎劇を濃厚に描いた推理作品です。悪魔が来りて笛を吹くは、金田一耕助シリーズに分類される一方、他とは異なる作風で作者・横溝正史もお気に入りの作品です。

悪魔が来りて笛を吹くの概要

悪魔が来りて笛を吹くの概要紹介・イメージ画像

小説「悪魔が来りて笛を吹く」を原作とする作品は、松田定次監督、片岡千恵蔵主演の映画が1954年に公開されたことを皮切りに、2018年7月までに映画が2本、テレビドラマが5本、ラジオドラマ及び舞台版が1本づつ公開されました。

悪魔が来りて笛を吹くのスタッフ

ドラマの撮影・イメージ画像

今回紹介する実写版・悪魔が来りて笛を吹くは、2018年7月28日にNHK・BSプレミアムで放送されたドラマスペシャルのあらすじで、脚本は喜安浩平さん、演出はNHKエンタープライズ所属の吉田照幸さんが担当しました。

横溝正史の金田一耕助シリーズ

悪魔が来りて笛を吹くは、横溝正史の金田一耕助シリーズに分類され、時系列は、原作では「黒猫亭事件」と「夜歩く」の事件の間、2018年版では、ドラマ終盤で「八つ墓村」につながるシナリオで締めくくられています。また、金田一耕助シリーズ作品には、これまで数多くの映像作品が制作・公開された「犬神家の一族」「悪魔の手毬唄」「獄門島」などがあります。

横溝正史原作の作品は、書籍または過去の映像作品から、ドラマのネタバレを知ることができます。しかし、2018年版の「悪魔が来りて笛を吹く」では、後半からドラマオリジナルストーリーが展開されたことから、作品のネタバレを知っている視聴者からも、予想を裏切る結末に衝撃を受けたとの感想が寄せられています。

悪魔が来りて笛を吹くのネタバレあらすじと結末

戦争の爪痕が残る昭和22年の麻布六本木を舞台に、没落した旧華族で起こった椿英輔元子爵と、残された椿邸の人間たちの真実に迫った「悪魔が来りて笛を吹く」のネタバレあらすじと結末を紹介します。

ネタバレあらすじ①悪魔の住む家

椿美禰子の依頼を受けて椿邸を訪れた金田一耕助は、美禰子の父・英輔が自殺前に放った「家の中に住む悪魔」について調べていました。英輔の死は、天銀同事件で犯人に仕立て上げられたことが原因だと思われた一方、娘の美禰子だけは、椿家にまつわる重大な秘密が隠されていると推測していました。

ネタバレあらすじ②玉虫伯爵の死

英輔の死の真相を解明するべく、椿邸では計画停電を利用した砂占いを決行し、金田一も同席します。すると、何処からかフルートの曲が流れ、その直後、椿邸に身を寄せていた美禰子の母方の大伯父・玉虫公丸が遺体となって発見されます。そして、玉虫元伯爵の殺害直前に聞こえてきたフルート曲は、英輔が最後に作曲した「悪魔が来りて笛を吹く」というタイトルであることを聞かされます。

玉虫元伯爵が殺害された直後、美禰子の母・秌子は、英輔らしい人物がフルートを持っている姿を目撃したと不可解な発言をします。しかし、その後の警察の捜査により、外から聞こえてきたフルート曲は、レコードから流れていたことが判明し、防空壕で英輔のフルートケースと、天銀堂で盗んだと思われる宝石が発見されます。

ネタバレあらすじ③別荘

玉虫元伯爵の死の真相を探る金田一は、生前の英輔が、天銀堂事件で逮捕される直前に、須磨を旅していた情報を聞き、その場所へ向かい始めます。須磨には、玉虫家の別荘があり、金田一が宿泊する旅館のすぐ傍に建てられていました。その後の調査で金田一は、地元の植木屋の娘で、玉虫家の使用人として働いていた堀井駒子の存在を知ります。

現在は出家し、淡路の寺に身を寄せる駒子は、玉虫家に奉公中に父親の分らない子供を身ごもってしまい、多額の手切れ金と引き換えに実家へ帰されてしまいます。その後、駒子は父の弟子の元に嫁ぎ、娘・小夜子を出産します。また、その頃、玉虫家の別荘に遊びに来ていた秌子も妊娠し極秘で出産、赤子は駒子の父・辰五郎の元へ口止め料と共に里子へ出されたことを聞きます。

ネタバレあらすじ④殺人事件

玉虫別荘を捜索する金田一は、敷地内で「悪魔ここに誕生す」という落書きを見つけ、共に捜査を担う出川は、辰五郎の最後の妾・おたまから玉虫殺害事件の直後に淡路島の尼・妙海(駒子)が訪ねてきたことを聞きつけます。その後、悪魔の正体を探るために淡路島へと向かった金田一と出川でしたが、妙海は2人が訪れる直前に、何者かに殺害されてしまいます。

その後、現場となった寺へ妙海を世話した慈道の話から、駒子(妙海)の娘・小夜子の父親が新宮利彦であること、身重だった小夜子の自殺、そして、玉虫殺害事件を聞いた妙海が、利彦の殺害を予想していたことを明かします。その頃、東京の椿邸では、美禰子の母・秌子と利彦が何者かに毒を盛られる事件が発生し、利彦が殺害、また天銀堂事件の犯人・飯尾豊三郎も後日、惨殺死体となって発見されます。

ネタバレあらすじ⑤トリックの解明

捜査の結果、椿邸に住む悪魔の正体を突きつけた金田一は、椿邸の人間を部屋に召集させ、トリックの解明を行ないます。まず、玉虫公丸から始まった一連の殺人事件の犯人として、椿邸の使用人・三島東三郎の名を挙げます。同時に、三島東三郎は偽名で、本名は河村治雄であること、淡路で殺害された駒子(妙海)の娘・小夜子とは将来を約束した仲であったことを指摘します。

そして、治雄(三島)が使用人として椿邸に侵入した経緯について、身重だった小夜子を自殺に追い込んだ犯人が椿邸の人間の1人ではないかと推測し、小夜子の死の真相を調べるためだったと、金田一は推理します。また、小夜子の死の真相について金田一耕助は、治雄も知らない自身の出生の秘密にあることを指摘します。

ネタバレあらすじ⑥出生の秘密

河村治雄は、美禰子の母・秌子とその弟・新宮利彦との間に生まれた子供でした。小夜子の母・駒子の妊娠発覚と同時期に、秌子も利彦の子供を妊娠していました。そこで、血縁関係を理由とする倫理的タブーや世間体を気にした伯父・玉虫公丸の計らいによって、秌子は極秘で治雄を出産し、治雄は自分の出生の秘密を知らず、小夜子と恋仲となりました。

しかし、治雄と小夜子の関係は、戸籍上では叔父と姪、血縁上では異母兄妹の関係であり、2人の出生の秘密を知る小夜子の母・駒子は、2人の関係を危険視していました。そして、治雄の出征中に、小夜子は将来を約束した相手との関係を知ります。その後、倫理的な問題となりうる自身の妊娠に絶望した小夜子は、身重のまま自殺を遂げました。

小夜子の死・イメージ画像

最後に、治雄と利彦の親子関係を示す決定的な証拠として、火焔太鼓の痣を指摘します。その痣は、治雄の肩にもくっきり描かれ、全てを知った治雄は絶望し、生みの母である秌子を滅多刺しにして殺害します。その後、治雄は、制止に入った等々力警部の銃弾に倒れます。

ネタバレあらすじ⑦曲の秘密

フルート曲に隠された秘密・イメージ画像

後日、椿邸を訪れた金田一は、美禰子から、椿邸を手放してひとりの女として生きていく決意を聞かされます。そして、椿邸では、美禰子の従兄弟・一彦がフルートを奏でており、その曲は、玉虫伯爵が殺害された直前に聞こえてきた「悪魔が来りて笛を吹く」でした。一彦のフルートの音色を聞いた金田一は、この曲が中指と薬指を使わない曲であることに気が付きます。

ネタバレあらすじ⑧悔やまれる結末

英輔のフルートと作曲した楽譜・イメージ画像

中指と薬指が全く使われないフルート曲「悪魔が来りて笛を吹く」には、事件の犯人にまつわるヒントが隠されていました。そして、犯人・河村治雄は、戦争で中指と薬指を失っていたことを思い出した金田一は、ヒントに気付けず、一連の事件で死んでいった人々を救えなかったことを悔やみます。その後、岡山県警の磯川警部から捜査の依頼を受けた金田一は、八つ墓村へ旅立ちます。

悪魔が来りて笛を吹くのキャスト

ドラマの出演キャストの紹介・イメージ画像

新・金田一耕助の誕生に多くの感想や評価が寄せられたドラマ・悪魔が来りて笛を吹くのキャストをドラマのネタバレを含めて紹介します。

キャスト①吉岡秀隆

ドラマ版・悪魔が来りて笛を吹くで、金田一耕助を初めて演じた俳優・吉岡秀隆さんは、子役時代からレギュラー出演した「北の国から」や高視聴率を記録した「Dr.コトー診療所」などで広く知られています。2019年10月には、NHK・BSプレミアムでドラマ「八つ墓村」の放送が予定され、吉岡さんが引き続き金田一耕助を演じます。

キャスト②益岡徹

三島東三郎の出生の秘密を知る数少ない人物であった椿英輔・元子爵を演じた益岡徹さんは、2018年放送の土曜時代劇「我が家の問題」を始め、数多くのNHK作品に出演しています。

キャスト③志田未来

旧華族の令嬢・椿美禰宜子を演じた志田未来さんは、1999年から子役として活躍し、2006年のテレビドラマ「14歳の母」で主人公を演じ話題を呼びました。NHKドラマへは、2016年の朝ドラ「とと姉ちゃん」2018年放送の「クロスロード3 群衆の正義」などの作品に出演しています。

キャスト④筒井真理子

三島東三郎の実母で、ドラマ終盤の衝撃的な最期で話題を呼んだ椿秌子を演じた筒井真理子さんは、上品な女性から悪女まで幅広い役柄をこなす演技力が、高く評価されている女優です。

キャスト⑤村上淳

秌子の弟で、治雄の実父である新宮利彦を演じた村上淳さんは、モデル活動を経て俳優業を開始させました。NHKドラマへの出演は、「植物男子ベランダ―」をはじめ、BSプレミアムで放送されたドラマ作品に多数出演しています。

キャスト⑥中村育ニ

秌子・利彦姉弟の伯父で、河村治雄の出生の秘密を知る玉虫公丸・元伯爵を演じた中村育ニさんは、現在放送中の大河ドラマ「いだてん」に出演しています。

キャスト⑦中村蒼

椿邸に住む悪魔の正体で、一連の事件の犯人である三島東三郎(本名:河村治雄)を演じた中村蒼さんは、2005年から芸能活動を始め、ドラマや映画、舞台など幅広いジャンルで活躍する俳優です。NHKドラマへの出演は、大河ドラマ「八重の桜」や、主演を務めた「詐欺の子」などです。

キャスト⑧中島広稀

美禰子の従兄弟で、ドラマ終盤に金田一がフルート曲の謎に気付くきっかけを作った新宮一彦を演じた中島広稀さんは、2008年から芸能活動を始め、ドラマを中心に活躍する俳優です。

キャスト⑨篠原ゆき子

新宮利彦の妻・新宮華子を演じた篠原ゆき子さんは、モデルやタレント活動を経て、現在は女優としてドラマや映画に出演しています。

キャスト⑩池田成志

ドラマ終盤で、治雄を射殺した等々力警部を演じた池田成志さんは、舞台活動を中心に、テレビドラマや映画にて活躍する俳優です。

キャスト⑪市川知宏

金田一と共に椿邸の捜査を担う沢村刑事を演じた市川知宏さんは、2008年に芸能活動を開始し、ドラマや映画、舞台など幅広い活躍を見せる俳優です。

キャスト⑫倉科カナ

ドラマ版では、椿邸の一切を取り仕切る使用人に設定が変更された菊江役倉科カナさんが演じました。倉科さんは、2009年下半期放送のNHK朝ドラ・ウェルかめのヒロイン・浜本(山田)波美役を演じました。

キャスト⑬黒沢あすか

治雄の恋人・小夜子の母で、ドラマ中盤に殺害された堀井駒子を演じた黒沢あすかさんは、多数のドラマや映画に出演する女優です。

キャスト⑭山西惇

秌子の主治医で、英輔の死後に玉虫公丸の晩酌で秌子と内祝言を挙げた目賀重亮を演じた山西惇さんは、人気刑事ドラマ・相棒の角田六郎役で広く知られています。

キャスト⑮倍賞美津子

金田一が宿泊する旅館の女将で・せつ子を倍賞美津子さんが演じました。また、せつ子が女将を担う旅館は、ドラマ終盤で、次回作をほのめかすような電話のやり取りが行われた場所でもあります。

キャスト⑯橋本マナミ

駒子の父・辰五郎の最後の妾で、事件の鍵を握るおすみを演じた橋本マナミさんは、妖艶な美貌でバラエティ番組で活躍する一方、女優としても活動しています。

キャスト⑰小林涼子

河村治雄の復讐劇のきっかけとなった堀井小夜子を演じた小林涼子さんは、子役デビュー後、数多くのドラマや映画に出演する女優です。

キャスト⑱火野正平

出家した駒子(妙海)の世話役を担い、小夜子の死の真相を知る僧侶・慈道を演じた火野正平さんは、2011年からNHK・BSプレミアムで放送中の旅番組「にっぽん縦断 こころ旅」に出演しています。

キャスト⑲白井哲也

駒子の父で、河村治雄(三島東三郎)の出生の秘密を知る河村辰五郎を演じた白井哲也さんは、NHK朝ドラ「カーネーション」「マッサン」「わろてんか」などの作品に出演した俳優です。

キャスト⑳山村紅葉

金田一が宿泊した須磨の旅館のおかみ役を演じた山村紅葉さんは、国税庁勤務を経て女優業に転身、2時間ドラマを中心に、旅番組やバラエティ番組などに多数出演する人気女優です。

悪魔が来りて笛を吹くのドラマと原作の違い

2018年版では、ドラマ後半にかけて原作と異なる展開や衝撃的な結末に、様々な感想や評価が寄せられています。以下では、悪魔が来りて笛を吹くのドラマと原作の違いについて、物語のネタバレを含めて紹介します。

三島の出生

ドラマ版では、終盤で初めて出生の秘密を聞かされた三島でしたが、原作では、自分の出生について知っていました。そして、自身の肩に浮かび上がる火焔太鼓の痣を金田一達に見せると同時に、自分が秌子と利彦の子供であることを明かしました。また、治雄の遺書から、出征中に自殺した小夜子の死の真相と自身の出生の秘密を受けて、自分を生んだ秌子・利彦、大伯父・玉虫公丸に復讐を誓ったことが書かれていました。

そして、3人へ復讐を目論む治雄(三島)は、秌子の夫で子爵の椿英輔に近づき、秌子の秘密を全て打ち明け、椿邸に侵入することに成功します。一方、英輔も真相を確かめるべく須磨へと旅立っていき、三島の話が事実だったことを知ります。

フルートの曲

ドラマ版では、母・秌子を滅多刺しにする中、等々力警部に射殺された治雄(三島)でしたが、原作では治雄の結末も、ドラマとは異なる展開でした。原作では、利彦同様に、秌子も治雄に盛られた毒により命を落とします。その後、金田一の推理により、全てを見破られた治雄は、英輔が作曲したフルート曲「悪魔が来りて笛を吹く」を演奏します。

治雄が使用した黄金のフルートは、生前の英輔が愛用していたものであり、その楽器には毒が仕込まれていました。そして、金田一がフルート曲に隠された仕掛けに気付いた瞬間、治雄は服毒自殺を遂げます。

悪魔が来りて笛を吹くの原作を紹介

映像化された金田一耕助シリーズ史上、最も過激な結末だったという感想が寄せられた「悪魔が来りて笛を吹く」の原作をネタバレを含めて紹介します。

原作のあらすじ

原作あらすじの紹介・イメージ画像

昭和22年(1947年)9月28日、旧華族の令嬢・椿美禰子が、半年前に自殺した父・英輔の遺書を片手に金田一耕助の元へ訪れたことから、物語は始まります。砂占いの結果で浮き出た火焔太鼓の模様と玉虫公丸の殺害、そして、英輔の生前の行動を追跡し、須磨へ辿り着いた金田一は、英輔が遺した悪魔の正体を突き詰めていきます。

金田一が須磨・淡路で英輔の追跡を辿る中、東京の椿邸の周辺では立て続けに事件が起こり、新宮利彦・秌子兄妹の毒殺、天銀堂事件の犯人・飯尾豊三郎の惨殺が発生してしまいます。しかし、金田一は、英輔が椿邸の人々に警告していた「悪魔」の正体や、一族の知られざる秘密について

原作の物語の鍵

原作の物語の鍵・イメージ画像

悪魔が来りて笛を吹くの原作の物語の鍵は、自殺した英輔が作曲したフルート曲に隠されていました。中指と薬指を使わない独特の奏法が特徴のこの曲には、椿邸に住む悪魔・三島東三郎を暗示していましたが、金田一は最後まで気付くことができませんでした。

取り入れられた要素

作品に取り入れられた要素・イメージ画像

あらすじと結末ネタバレでも見られたように、「悪魔が来りて笛を吹く」は、原作者・横溝正史の人気作品で見られた田舎の因習が見られず、未解決事件となった帝銀事件や小説家・太宰治の「斜陽」の要素が作品に取り入れられました。

帝銀事件

ドラマでは宝石店として登場した天銀堂事件は、未解決の銀行強盗・帝銀事件がモデルです。1948年1月26日に発生した帝銀事件とは、帝国銀行(現:三井住友銀行)椎名町支店の閉店直後に、厚生省技官を名乗る中年男性が侵入し、名刺を差し出すと共に集団赤痢の発生と感染者の1人が銀行に訪れたなどと偽り、行員など計16人に予防薬と称した毒薬を飲ませて殺害、現金や小切手等を奪って逃走した事件です。

帝銀事件の捜査は、生存者の証言などから、テンペラ画家・平沢貞通氏が逮捕されたものの、拷問に近い取り調べや、担当検事による証拠の偽造、犯人が平沢貞通氏である証拠が不十分だったことから、事件の真犯人は別人である見方が有力視されています。

斜陽

悪魔が来りて笛を吹くでも描かれた上流階級の没落は、太宰治の代表作「斜陽」の要素が取り入れられました。小説「斜陽」は、終戦直後の旧華族の令嬢とその周辺の人間の生活を描いた作品で、後に「斜陽族」という流行語を生みだしました。

悪魔が来りて笛を吹くに関する感想や評価

悪魔が来りて笛を吹くの感想や評価の紹介・イメージ画像

あらすじと結末ネタバレで紹介した、ドラマの衝撃的な結末が話題となった、2018年版悪魔が来りて笛を吹くに関する感想や評価をネタバレを含めて紹介します。

感想1:金田一耕助シリーズの新作に期待

これまでに多くの俳優が金田一耕助を演じた中で、2018年版・悪魔が来りて笛を吹くで初の金田一役を演じた吉岡秀隆さんの演技は、多くの視聴者に絶賛されました。同時に、吉岡さん演じる金田一耕助の次回作を期待する感想も多く寄せられ、2019年10月放送予定の「八つ墓村」への期待も高まっています。

感想1:秌子の結末が衝撃的過ぎる

兄妹(ドラマでは姉弟)による倫理的なタブーなど、過激な設定と独特の作風で知られる「悪魔が来りて笛を吹く」を映像化した2018年版では、ドラマのネタバレが書かれた、原作や過去の映像作品を上回るショッキングな結末で、多くの視聴者に衝撃と恐怖を与えました。また、原作とは異なる展開となった秌子の最期について、あまりにも酷すぎる結末ではないかという感想が寄せられています。

感想3:金田一耕助シリーズ史上最も後味の悪い作品とも

後味の悪い結末は、横溝正史作品の特徴の1つに挙げられる一方で、2018年に映像化された「悪魔が来りて笛を吹く」は、原作とは異なる展開に加え、秌子の最期と物語の結末から、金田一耕助シリーズ史上最も後味の悪い作品とも称されています。

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悪魔が来りて笛を吹くのネタバレ感想まとめ

2018年にNHK・BSプレミアムで放送された「悪魔が来りて笛を吹く」のあらすじと結末ネタバレ、出演キャスト、原作ネタバレやドラマとの相違、感想・評価にについてネタバレを含めて紹介しました。原作とは異なる結末が描かれた秌子の最期は、その過激な展開から多くの衝撃を与えた一方、ドラマ終盤の意味深なセリフから、次回作の放送が期待されています。

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