2018年07月03日公開
2018年07月03日更新
フェアリーテイル・ナツの正体「END」とは?ゼレフとの関係も!
『フェアリーテイル』は主人公・ナツのバトルファンタジー漫画。全世界累計6000万部以上の人気を誇ります。炎の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)ナツが、星霊魔導士のルーシィ達はじめ、魔導士ギルド「妖精の尻尾(フェアリーテイル)」の仲間との絆で敵を倒すバトルが魅力です。しかしナツの生い立ち、能力は謎に包まれた面もあります。その正体は「END」?そこには史上最も凶悪だったと言われる黒魔導士ゼレフとの宿命が…。徹底解説します!
目次
炎の魔導士ナツのバトルファンタジー『フェアリーテイル』
フェアリーテイルは週刊少年マガジンで2006年から2017年まで連載されていた、大人気バトルファンタジー漫画です。単行本は全63巻出版されており、漫画外伝、アニメ化、映画化など幅広く展開もしています。星霊魔導士ルーシィが、乗り物酔いが弱点の減竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)ナツと偶然出会い、魔導士ギルド「妖精の尻尾(フェアリーテイル)」に加入することから、壮大な冒険が始まります。
フェアリーテイルは魔法と魔導士達の世界
フェアリーテイルの主人公炎の減竜魔導士・ナツ
ナツの本名はナツ・ドラグニル。火の減竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)で、炎をまとった体での肉弾戦を得意としています。炎を食らって自分の魔力を充填することも出来ます。楽観的な性格ですがケンカっ早く、器物破損などの事件も起こしています。ナツの素行は所属するギルド「妖精の尻尾(フェアリーテイル)」内でも問題になっていますが、ナツはギルドの仲間たちを家族のように大切にし、仲間たちの為に全力で闘っています。
フェアリーテイルのヒロイン星霊魔導士・ルーシィ
ルーシィの本名はルーシィ・ハートフィリア。偶然のナツとの出会いから、憧れていたギルド「妖精の尻尾(フェアリーテイル)」への加入を果たします。話が進むにつれ、正体は資産家ハートフィリア財閥の令嬢だったことが明かされます。幼くして母を亡くしたことから父と険悪な関係になっていましたが、ギルドの仲間との絆を得てから父との決別に成功。後に無一文となった父と和解も果たします。本が大好きという一面も。
ナツをはじめ問題児だらけ?フェアリーテイルの仲間たち
ナツやルーシィの他にも「妖精の尻尾(フェアリーテイル)」には実力者たちがたくさん所属しています。ナツのライバル的存在、氷を操る魔導士のグレイ。数少ないS級というランクの魔導士で、その実力から「妖精の尻尾」最強と噂され、「妖精女王(ティターニア)」の異名を持つエルザ。ナツやルーシィは彼らと共にしばしばチームを組み、ギルドに入る依頼に取り組む中で、血よりも濃い絆を結んで行きます。
フェアリーテイルはギルドの活躍する魔法の世界
フェアリーテイルの世界を構成する数々のギルド
フェアリーテイルの舞台は「アースランド」と呼ばれる世界です。魔法が店で売ったり買ったりされるほど日常に溶け込んでおり、「イシュガル」と呼ばれる大陸には、「妖精の尻尾(フェアリーテイル)」を含め約500ものギルドが存在し活動しています。魔導士の活躍の場であるギルドのマスターには、イシュガルのフィオーレ王国の要職にいる者も多く、魔導士の力が重要な世界となっています。
ルーシィだけが気付いた?「一なる魔法」とは?
ナツの炎、グレイの氷、ルーシィの星霊を始めあらゆる種類の魔法があるフェアリーテイルの世界ですが、その中でも伝説のように語られるのが「一なる魔法」です。「一なる魔法」は全ての魔法の始まりとされていますが、具体的にどのような魔法かは全くわかっていません。ですが母親が優れた星霊魔導士であったルーシィは、修行の中で母の言葉を思い返し、「一なる魔法」の正体は「愛」のことだと考えます。
ナツの父親?「炎竜王」火竜イグニール
フェアリーテイルの世界の竜という存在
ナツやルーシィが活躍する現在のフェアリーテイルの世界では、竜(ドラゴン)は滅多にその存在が確認されていません。その為絶滅したと信じられており、「忘れられし種族」とも呼ばれています。言い伝えでは、400年前にはイシュガルの大地でも竜と人間が共存していたと言われています。知覚・嗅覚が高く、巨大な体と膨大な魔力を持ち、減竜魔法意外のどんな攻撃も効かない存在です。
竜に育てられた?ナツとイグニールの不思議
ナツはイグニールに育てられた、と語り、しかし同時に「イグニールはある日突然自分の前から姿を消した」とも言います。竜の存在がほとんど幻のような世界で、竜が父親だと言うナツの生い立ちには疑問が残ります。しかしナツはイグニールに愛情をかけられて育てられたようで、今でもイグニールを強く慕っています。「一人前の魔導士になればイグニールと再会出来る」と信じ、それがナツの闘う理由の一つでもあります。
フェアリーテイル最凶最悪といわれるゼレフとは?
フェアリーテイル初登場は気弱な青年
フェアリーテイルの天狼島編で初登場する青年・ゼレフ。ナツやルーシィと初めて顔を合わせた際には覇気が無く、何か悩みを抱えているようにも見えました。その後上手く魔法を使えず闇ギルドに捕らえられるシーンもありましたが、最後には力の差を見せつけて彼らを倒し、その正体の片鱗を見せています。初対面のはずが、何故かナツを知っている様子だったゼレフ。END(イーエヌディー)についても知っているようです。
史上最も凶悪だったゼレフは400年眠っていた?
ゼレフは黒魔法を崇拝する教団から神と崇められている存在でもあります。彼らは禁忌魔法に手を出し、400年間眠っているとされるゼレフの肉体を蘇らせようとしていました。ゼレフの正体は、魔法界の歴史上、最凶最悪と言い伝えられる黒魔導士。「END」を生み出したのも彼です。実際は、400年間彼は目覚めていたことがわかります。ゼレフは、世界を破滅に導く全面攻撃を始め、ナツやルーシィが彼に立ち向かうこととなります。
ナツとルーシィが知ることとなるゼレフの過去
ゼレフと因縁・メイビスはナツとルーシィの大先輩?
謎の多いゼレフの過去ですが、意外な人物からそれが語られます。もう亡くなったにも関わらず、思念体となって現生に留まっている少女。その正体は「妖精の尻尾(フェアリーテイル)」初代マスター・メイビスです。メイビスは過去ゼレフと行動を共にしたことがありながら、ナツやルーシィがゼレフを倒すことを望んでおり、ギルドの仲間たちに力を貸します。「END」の秘密も知っているようです。
ゼレフとメイビスの物語は呪われし物語
天狼島で後のギルド創設メンバーと知り合った魔導士・メイビス。時同じくして各地を放浪していたゼレフとも出会います。ゼレフから魔法を習ったメイビスが、未完成の魔法を使った為、ゼレフと同じ「アンクセラムの呪い」を受け、不老不死の身になってしまいます。ゼレフから知らされても信じられなかったメイビスでしたが、自分が愛しいと思ったギルドの仲間を死なせてしまったことから、呪いの恐ろしさを知り、絶望して行きます。
フェアリーテイル一切ないゼレフとメイビスの希望と絶望
絶望の中でゼレフと再会したメイビス。不老不死に加え「矛盾の呪い」とも言える「人を愛しく思えば思うほど相手の魂を奪う矛盾の呪い」に、自分と同じくゼレフも絶望していることを知ります。彼を受け入れ、愛するようになるメイビス。世界から拒否され続けた自分を受け入れてくれた彼女を愛するゼレフ。しかし愛を自覚した直後、メイビスが呪いの力で命を落とします。ゼレフは自分には愛することは許されないと悟ります。
ナツがゼレフに挑む大戦争にフェアリーテイルの命運が!
ナツがついにイグニールとの再会を果たす
闇ギルド「冥府の門(タルタロス)」が狙った全大陸の魔力の消滅。それを防ぐ為闘うナツ達の前に、以前もナツ達の存在を一撃で無に帰した、漆黒の竜・アクロノギアが現れます。するとアクロノギアの前に出現したのはナツが探し求めたイグニール。イグニールはずっとナツの体の中にいたと言い、「冥府の門」が持つ「ENDの書」を「開くことも破壊することもなく奪って来い」とナツに言います。しかしゼレフがそれを持ち去ります。
ナツとイグニールとの別れ・ナツの誓い
死力を尽くしアクロノギアの左腕を食い破るも左半身を失い敗れたイグニール。アクロノギアが世界を襲うことを知っていたイグニールを始め5頭の竜たちは、その日の為に自分たちと、ナツを始め自分たちが育てた5人の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)たちの力を蓄える為、ずっと滅竜魔導士たちの体内に留まっていました。かつて既にアクロノギアに敗れた彼らは力を失い昇天します。ナツは更に強くなることをイグニールに誓います。
フェアリーテイル最強?アクロノギア
アクロノギアの強さにはゼレフも慄く程
ゼレフが「時代の終わりを告げる黒き竜」と呼ぶ漆黒の竜・アクロノギア。その気になれば世界を支配できる力を持っていると言われています。人型で魔法を使うことも出来ます。フェアリーテイルの天狼島編では、一撃で天狼島を消失させています。400年前に起こった竜族同士の戦争「竜王祭」でほとんどの竜を殺したのがアクロノギアです。ゼレフとは違った狙いでナツたち人間に攻撃を仕掛け、死闘を繰り広げることになります。
ナツの前に立ちはだかるアクロノギアの正体とは?
アクロノギアの正体は人間の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)です。400年前、人間との共存の是非を巡る争いの中、共存派の竜は戦力を増やす為人間を魔法で滅竜魔導士にする戦略をとりました。その一人アクロノギアの力が強大となり、竜を殺し続け血を浴び続けた結果体が竜化し、最終的に竜の王となったようです。またゼレフの力が働いて竜化したとする見方もあります。ただ力を求め続けるアクロノギアをナツは倒すと決意します。
ナツが知った自分の正体の秘密「END」
ゼレフが創造した「END」の正体がナツ
ゼレフが生んだエーテリアスと呼ばれる悪魔の中でも最強最悪と言われて来た「END(イーエヌディー)」。闇ギルドからはその覚醒が待ち望まれていた存在で、ナツやグレイたちにとっては必ず倒すべき強大な敵となると思われていました。しかしナツはゼレフとの直接対決の際、それは「君だよ」と告げます。ENDとは「エーテリアス・ナツ・ドラグニル」。まさにナツのことだったのです。
幼いゼレフが追い求めたもの・ナツへの想い
更にゼレフは自分がナツの実の「兄」であることを明かします。かつて小さな村で幸せに暮らしていた両親とゼレフ・ナツの兄弟。ですがある日ゼレフは竜の炎によって大事な弟・ナツを始め家族を失ってしまいます。亡くした命を悲しみ、また「何故」と問うゼレフ。魔術学園の学生で、学園創立以来の天才と言われていたゼレフは、その日から生と死の研究に没頭するようになります。
最も凶悪と言われたゼレフの正体・アクロノギアへの備え
ゼレフの正体は、ただ生と死の意味を知りたかった少年だったのでしょうか?しかし死者であるナツの復活を願うゼレフは、危険思想者として退学処分となり、その際生と死を司るアンクセラム神の呪いを受けてしまいます。不老不死となりゼレフはその後絶望の人生を送りますが、一方で400年前の「竜王祭」で現れたアクロノギアを脅威に思い、もう一つの大陸の魔導士ギルドをまとめ上げ、「アルバレス帝国」を築き皇帝となりました。
エーテリアス「END」ナツを生んだゼレフの願い
アルバレス帝国の幹部はエーテリアスから成ります。ゼレフは不老不死の自分を殺してくれる者が現れることを望み、たくさんのエーテリアスを創造しました。そして最後に、復活を願っていた弟・ナツの体を使い「END」を生み出します。生まれたナツの扱いに手を焼いたゼレフは、友人だったイグニールにナツを託します。400年の時を越えナツと対峙するゼレフは、闘いながらもナツが自分を殺してくれることを望んでいます。
ナツが「END」と知りながら育てたイグニールの願い
「END」であるナツを、イグニールは殺すことも考えたと言います。しかしイグニールはナツに減竜魔法を教え、愛情深く育てました。400年前、アクノロギアに対抗する為ナツを始め5人の減竜魔導士、4頭の竜と共に、現在へ時を越えて来てからも、ずっと体内でナツを守っていました。ゼレフと闘い一時は「END」としての力や竜の力に飲み込まれそうになったナツでしたが、自分と取り戻しイグニールとの誓いを果たします。
最終決戦!ゼレフとナツ「兄」と「弟」
ナツの「END」の力を抑えたルーシィとグレイ
ルーシィは「END(イーエヌディー)」であるナツとリンクしている「ENDの書」を書き換えようとします。それは悪魔の炎に焼かれる命の危険のある行為でした。しかし氷の「減悪魔導士(デビルステイヤー)」として覚醒したグレイの力がルーシィを冷やし、何とか書き換えに成功します。ギルドの仲間としてナツを想うルーシィとグレイの協力もあり、ナツはゼレフに立ち向かいます。
ナツが「弟」として「兄」ゼレフに対峙する
自分の正体や過去に衝撃を受けながらも、血よりも大切な絆で結ばれたギルド「妖精の尻尾(フェアリーテイル)」の仲間を守るという意思で立ち直ったナツ。総攻撃を仕掛け全てを滅ぼそうとするゼレフに心からの怒りを込め、「兄」に拳を打ち込みます。「弟」の一撃をくらったゼレフは立ち上がれず、体を動かすことも出来なくなります。そのゼレフの元へ初代マスター・メイビスが駆け付けます。
呪いを乗り越えた少年と少女の物語
メイビスは自分がゼレフに抱く「矛盾」を訴えます。ゼレフがいたからギルドが生まれた、ゼレフがいたからギルドの仲間を失った。永遠に一緒に生きて行きたい、もう愛してなんかいない。だから「死んで(死なないで)」と。それを聞いたゼレフは自分が「眠れそう」だと悟ります。不死者でも打ち勝つことの出来ない「一なる魔法」とは「愛」だと知ったゼレフは、幸せそうにメイビスと共にこの世を去ります。
ナツとルーシィがアクロノギアを打ち破る
最後にして最強の敵となったアクノロギア。竜の肉体と人型の思念体と分かれたアクロノギアを、魔導士たちが持てる全ての力を使って攻撃します。全大陸の全魔力を集めて「妖精の尻尾」の秘術を竜へ放つルーシィ。「減竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)」全員と力を合わせて人型のアクロノギアに拳をぶつけるナツ。権力と破壊を求めたアクロノギアは粉々に砕け散り、長きに渡った闘いについに決着が着きました。
ナツとルーシィは結婚?フェアリーテイルの最後は?
戦争終結から1年後、ルーシィは作家としても成功を収めます。でも変わらずギルドの一員であり、ナツと一緒に暮らしています。結婚したような描写はありませんが、グレイやエルザを始めギルドのメンバーも、それぞれのペースで関係が進展しているようです。フェアリーテイルの最後は、ナツやルーシィが仲間たちと最難関と知られる「100年クエスト」に旅立つ姿で終わります。彼らは冒険をしている時が一番なのかも知れません。
フェアリーテイルの冒険はまだまだ続く!
惜しまれつつ11年間の連載が終了したフェアリーテイルですが、外伝漫画、アニメ化、映画化と「フェアリーテイルワールド」は留まる所を知りません。2018年秋にはアニメの第3期公開が控えており、待ち遠しいファンも多いです。作者真島ヒロ先生の新連載も決定し、併せて新たなファンも増えることでしょう。これからも「フェアリーテイル」の楽しさは続きます。