僕だけがいない街のネタバレあらすじ!漫画・アニメと映画の結末の違いは?

アニメ化、映画化もされた三部けい氏の漫画、「僕だけがいない街」のあらすじとネタバレを紹介します。再上映(リバイバル)という、悲劇が起こる前の分岐点の時刻に戻る事ができる能力を持つ29歳の主人公「藤沼」が、母親が惨殺され自分が犯人にされるという事件をきっかけに、小学生の頃に起きた誘拐殺人事件が起きる一か月前に戻ってしまいます。藤沼は果たして事件を未遂に終わらせる事が出来たのでしょうか。「僕だけがいない街」全9巻分を一気にネタバレとともに紹介します。

僕だけがいない街のネタバレあらすじ!漫画・アニメと映画の結末の違いは?のイメージ

目次

  1. まずは「僕だけがいない街」のデータから紹介
  2. 漫画「僕だけがいない街」の舞台はどこ?漫画で明記されていない場所をネタバレ紹介!
  3. 「僕だけがいない街」の登場人物達を事件のカギとなる秘密も合わせてネタバレ紹介!
  4. 漫画「僕だけがいない街」のネタバレあらすじを一挙に紹介!
  5. 最後まで気を抜けない「最終話へ続くエピソード」と衝撃の最終話
  6. 漫画「僕だけがいない街」の主人公の特殊能力「リバイバル」の発動条件は?
  7. リバイバルをする前の人生とリバイバル後の人生のあらすじをネタバレ紹介!
  8. 真犯人の手口と犯罪動機の恐怖のネタバレを紹介!
  9. それからどうなった?「僕だけがいない街」のその後をネタバレ紹介!
  10. 漫画タイトルの「僕だけがいない街」をネタバレ解説
  11. アニメ「僕だけがいない街」の最終話は漫画とは違う?
  12. 映画「僕だけがいない街」はどんな映画だった?
  13. NETFLIXオリジナルドラマ「僕だけがいない街」のネタバレ
  14. 漫画「僕だけがいない街」のトリビュート小説は犯人が主役?
  15. 漫画「僕だけがいない街」はリフレインする迷宮だった

まずは「僕だけがいない街」のデータから紹介

漫画「僕だけがいない街」はKADOKAWAから発行されているヤング・エースに2012年から2016年まで連載されました。アニメ版はフジテレビ「ノイタミナ」枠で2016年1-3月期に放映されていました。舞台となる年代は2006年と再上映(リバイバル)後の1988年、最終回の2012年です。

コミック『僕だけがいない街』公式サイト|KADOKAWA

漫画「僕だけがいない街」の舞台はどこ?漫画で明記されていない場所をネタバレ紹介!

「僕だけがいない街」の単行本のあとがきで、作者の三部けい氏は「あえて場所を特定できないようにしている」けれども「場所はバレている」とも言及しています。漫画では解りにくく変えていたり、雛月加代が住んでいた住宅のように時代と共に失われたものもあるのですが、アニメ版では苫小牧市の風景をかなり忠実に描いています。

1988年の事件が起きる場所は苫小牧市

再上映(リバイバル)で戻ったのは北海道苫小牧市です。ここで藤沼悟は生まれ育っていました。「僕だけがいない街」の小学校の校名は市立美琴小学校ですが、これは苫小牧市に実際にある美園小学校の名前だけもじったもので、小学校の外観などは全く違うものになっています。

「僕だけがいない街」の一回目のリバイバルでの重要な舞台となる科学館は、苫小牧市にある「苫小牧科学センター」です。旧ソ連が打ち上げた宇宙ステーション「ミール」の予備機が展示されています。科学センターで悟が「僕の友達」と紹介した熊のはく製は、隣の美術館に移されて展示されているそうです。

再上映(リバイバル)前、2006年の悟は千葉県船橋市で漫画家をしながらピザ屋でアルバイトをしていました。二回目のリバイバルでは、植物状態になった悟の治療の為、佐知子は千葉県に引っ越しています。六巻半ばで船橋駅が大きく描かれていたりするところから千葉県でのシーンのほとんどが船橋市だと思われます。

「僕だけがいない街」の登場人物達を事件のカギとなる秘密も合わせてネタバレ紹介!

漫画「僕だけがいない街」の登場人物達を紹介します。リバイバル前後で死んでいたはずの人物が生きていたり、生まれるはずが無かった子供が生まれていたりと、かなり変化があるのですが、その辺りのネタバレも含めて書いていきますので、ネタバレ注意でお願いします。

「僕だけがいない街」の主人公「藤沼悟(ふじぬまさとる)」のネタバレ人物紹介!

1977年3月2日生まれ。2006年では29歳です。事件が起きる直前まで時間を戻す再上映(リバイバル)という能力を持っています。リバイバル前では、同級生の雛月加代と杉田広美を誘拐殺人事件で殺されており、中学校-高等学校と地元で過ごした後、千葉県で宅配ピザ店のアルバイトをしながら、一応はプロデビューしたものの、なかなか芽が出ない漫画家になっています。リバイバル後は漫画家として成功します。

藤沼悟は1988年(昭和63年)に再上映(リバイバル)してからは市立美園小学校の小学5年生を後二回繰り返すことになります。一回目のリバイバルでは雛月加代失踪事件の一か月前に戻り、雛月加代を助けられなかった時点で2006年に戻ります。二回目のリバイバルでは一か目のリバイバルで実行した、リバイバル前の人生ではやらなかった「雛月加代を誘って一緒に科学センターへ行く」所へ戻ります。

「僕だけがいない街」の重要なファクターとなる小学生「雛月加代」のネタバレ紹介!

雛月加代は、元々の時間の流れでは一回目のリバイバルから一か月後に殺されていた「僕だけがいない街」で最初の被害者です。真犯人は、雛月加代以前にも何人も殺害を繰り返していますが、雛月加代は悟に直接関連がある被害者であることから、リバイバル後に悟が被害を未然に防ぐ活動をするきっかけとなる女児です。口癖は「バカなの?」です。

雛月加代は、母親とその恋人に毎週土曜日に激しい虐待をされていました。雛月加代の誕生日は3月2日で悟と同じです。リバイバル前はいつもの虐待を受けた後、倉庫に居るところを顔見知りの真犯人につれだされ凍死にみせかけて殺害されます。リバイバル後は祖母の元で安心して暮らせるようになりました。結婚・出産も経験し生まれた子供に「未来」と名付けます。最終話の後に続く後日談の連載では加代の中学生時代も読めます。

小林賢也(こばやしけんや)は悟をサポートする重要な同級生!真犯人を追い詰めるネタバレも紹介!

小林健也は悟と同じクラスの同級生で、父親は弁護士です。賢也の父は、父子家庭の娘が殺され、その父親が犯人とされている事件の弁護を担当し父親の無実を訴えていましたが世間はこれを良しとせず白眼視されていました。リバイバル後の悟が変わったことに気付き、サポートしています。大人になってからは父と同じく弁護士になり、連続誘拐殺人事件を追っています。

悟が植物状態になってしまってからは、代わりに真犯人を探そうとします。これは賢也が悟に協力しようと決めた時から、悟の身代わりになる決意をしていたからです。ここからは後半のネタバレになりますが、父親に諭され、まずは弁護士になって事件を追えるだけの力をつけるために学業に専念します。そして佐知子の知人でやはり事件を追っている澤田と協力して、事件の謎に迫ります。

女子より可愛い?「杉田広美」はとんでもない理由で殺された!彼の意外な結婚相手もネタバレ大公開

「僕だけがいない街」では八代学が殺人を犯す時には必ず別な容疑者を仕立ててあり、捜査の目がそちらに向くように仕向けていました。ところが泉水小学校の中西彩が殺害された後、容疑者として八代が捜査線上に浮かびます。そこで、女児と間違えそうな容姿と名前の杉田広美を殺害することで「男児だと知らなかった、身近には居ない人物」の犯行に見せかけようとしました。

二回目のリバイバルでは助かり、その後、医師になりました。悟が植物状態でいる間に、修学旅行中のアクシデントなどのリバイバル前の悟がしていたことを広美が経験しています。そして最大のネタバレですが、大人になってからは雛月加代と結婚します。アニメ版の広美は最終話まで活躍しますが原作では医師になったことと加代と結婚したことを報告する程度です。

中西彩

中西彩は「僕だけがいない街」の舞台、美園小学校の隣の泉水小学校の生徒です。雛月加代が殺害されてからわずか数日で中西彩も殺されてしまいます。塾に通う前に公園で一人でいる事が多く白鳥潤との接触がありました。一回目のリバイバルでも殺害されますが、二回目は殺害を阻止することに成功します。漫画ではそれ以降は出てきませんが、アニメ版最終話では居酒屋のシーンに出てきます。

「僕だけがいない街」前半のクライマックスに関わる「柳原美里」のネタバレ紹介

柳原美里は悟達の同級生です。雛月加代と過去に遺恨があり、仲は良くありません。給食費が無くなった事件をきっかけにクラスから孤立しがちになったため、中西彩の代わりのターゲットになるのではないかと悟は警戒していました。ネタバレになりますが、八代の巧妙な罠で、美里をマークするように仕向けられていました。アイスホッケー会場から出ようとする美里を追って出た悟は八代の運転する車に乗せられ湖に沈められてます。

藤沼佐知子は息子の悟を見守る良き理解者

藤沼悟の母親で、悟が幼い頃に離婚し女手一つで悟を育てました。元アナウンサーの伝手で殺人事件が子供たちにショックを与えぬように放送局に働きかけました。その容姿は何時までも若々しく悟が29歳になっても変わりません。2006年のある日の出来事がきっかけで1988年の事件の真犯人が誰だったのか佐知子は確信しますが、その事を真犯人に知られて殺されてしまいます。

2006年の天使「片桐愛梨」は二回目のリバイバルでも悟と出会える?最終回のネタバレ

漫画「僕だけがいない街」の2006年でのエピソードに出てくる17歳の女子高校生です。悟と同じピザ屋でバイトをしており悟に好感を持っています。悟が母親殺しの疑いをかけられて逃げている時に自宅にかくまいますが、悟に母親殺しの罪を着せたい犯人の罠によって自宅に放火されてしまいます。昏睡から覚めた15年後にも、悟と出会ってはいますが、明確に知り合う事になるのは最終話のラストシーンです。

頼れる担任?「八代学(やしろがく)」の恐怖のネタバレ

八代学は悟達のクラスの担任ですが、人が死に抗う瞬間を味わう為に何度も殺人を繰り返しています。彼が「僕だけがいない街」の連続児童誘拐殺人事件の真犯人です。その手口は狡猾で代わりの犯人を仕立て上げるのが常套手段です。禁煙の代償行為としてペロペロキャンディを常備しています。

悟が千葉の病院に転院したことを知り、八代は悟を追って千葉へ移住します。恋人もでき、結婚して婿養子となり姓が西園に変わります。更に名前の学(がく)も、読み方を変更して学(まなぶ)に変え、西園学(にしぞのまなぶ)になります。妻に自らの性癖がバレそうになるとマンションから自殺にみせかけて落とし殺害、更にその妻の父親も殺害します。義父の地盤を受け継ぎ、悟の意識が戻った時には市会議員になっていました。

優しいお兄さん「白鳥潤」は冤罪だった!

白鳥潤は親が経営する食品加工工場で早朝から働いた後、一人でいる子供達を気にかけては一緒に遊んだりしていました。口癖のように「勇気」という言葉を口にするため、子供達からは「ユウキさん」と呼ばれています。その行動を八代に利用され、殺人犯に仕立て上げられてしまいます。ネタバレになってしまいますが、リバイバル後は父親が工場をたたみ、潤は海外へ行きます。国際結婚をし、帰国して実家の工場を再開しています。

漫画「僕だけがいない街」のネタバレあらすじを一挙に紹介!

「僕だけがいない街」は2006年と1988年が主な舞台になっています。29歳の悟と10歳の悟、それぞれが交互に出てくるのと、登場人物がリバイバル後では生存していたり、それによってさらにその子供の世代も出現したりと、歴史がどんどん変わっていきます。それぞれのケースについて最終話直前までのあらすじとネタバレを紹介します。

2006年の事件とネタバレ

2006年の千葉県船橋市では藤沼悟がアパートで独り暮らしをしていました。漫画家としてデビューはしたものの、その後は上手くいっておらず、宅配ピザの店でアルバイトをしています。ある日の配達中に違和感を感じた悟はリバイバルを経験します。トラックの運転手が運転中に意識を失っており、そのままでは通学中の小学生に向かって突っ込んでしまうため、リバイバルで最悪の事態を防ぎました。

ある日、母親の佐知子が悟のアパートを訪ねてきます。食器類など何もないので二人で買い出しに出かけるのですが、そこで悟はまたリバイバルの予兆である違和感を感じます。悟には解らなかったのですが、佐知子は女の子が誘拐されそうだったと話します。その誘拐未遂を起こした人物の顔を見て、佐知子は18年前の事件の犯人が誰だったのか気付きます。

犯人もまた佐知子が気付いた事に感付き、先回りしてアパートに一人でいた佐知子を包丁で刺して殺害します。帰宅した悟は佐知子の死体を見てリバイバルしますがうまくいきません。その時、外にまだ犯人がいる事に気付き追いかけるのですが、その様子をアパートの大家に見られ、母親を殺して逃げたと誤解されます。追い詰められた悟がリバイバルで戻った時間は、小学五年生の二月でした。

1988年の事件「一回目のリバイバル」のネタバレ

リバイバルで戻った一か月後、連続殺人事件が起きて同級生の雛月加代と杉田広美が殺害される事、そしてその犯人として「ユウキさん」が捕まる事を思い出した悟はリバイバルで雛月加代を救う事を決意します。雛月加代の母親は毎週土曜日に加代を虐待している事に気付き、土曜日に科学センターに誘ったり、その次の日には二人の誕生日会をやったりすることで歴史を変えようとしますが、加代は殺されてしまいます。

2006年での片桐愛梨の災難のネタバレ紹介

加代が殺されたことを知った直後に、悟は2006年に戻ります。まだ、母親殺しの疑いがかけられた状態で逃げ回りますが、偶然出会った片桐愛梨の自宅にかくまってもらう事になります。事件の真犯人は悟のシフトを知りうる人物であるという結論に達し、従業員以外の人間として「西園学」を愛梨は思い出します。そして愛梨が在宅中に自宅に放火されてしまいます。

再び1988年へ二回目のリバイバル

「僕だけがいない街」二回目のリバイバルは加代と科学センターに行っている時刻に戻ります。前回のリバイバルと同様に誕生日会に誘いますが、送っていく帰りに、雛月加代に誘拐するという宣言をします。隣の泉水小学校にある廃バスの中にはストーブなど一式がそろっていたため、そこに匿う事で死亡日までをやり過ごす事にしました。

「孤立する子を作らない」という悟の戦略が八代にバレた時

今回は、ユウキさんが犯人に仕立てられないために、白鳥家の一階にある父親の部屋に、死ねと書いた紙でくるんだ大き目の石を投げ込み、警察を呼んでもらう事にして確実なアリバイをつくります。また、佐知子らにより、児童相談所に加代を保護してもらえました。加代は祖母の家からバスで通学することになり、ターゲットから外れます。

悟は加代の件で団体行動を共にした仲間達と、一人でいる子を仲間に入れ孤立させない作戦を次々に実行します。その結果、中西彩や杉田広美の殺害を阻止することができました。しかし、八代の犯行を先回りして未然に防いでいくのが悟である事から、八代は悟の殺害を計画しました。柳原美里が狙われていると思い込ませ、美里が乗せられた車を偶然通りがかった八代と一緒に車で追いかけるというシナリオにはめられてしまいます。

「僕だけがいない街」で友人達は悟の為に奔走する

悟は瀕死の状態で発見され、命は助かりますが植物状態になりました。その後、自発呼吸が確認され、昏睡状態のまま15年間が経過します。悟がいない街では賢也、加代、広美、美里など、アジトに集まっていた子供達が中学生になり、悟の為に募金活動を行ったり、佐知子のサポートを行うなど、悟の為に懸命に活動していました。

悟は目覚めてからもう一度昏睡状態に

悟は治療の為に千葉県船橋市の病院へ転院し、更に、治療費の節約のために自宅で佐知子がケアをしていました。ある日、悟は昏睡状態から目覚め、病院でリハビリを行い、散歩ができるまでに回復します。そこで出会った白血病患者の少女「久美」を悟は励まします。しかし、悟はその後、二回目の昏睡に陥り2年が経過します。再び目覚めた時、久美は治療が成功し、成長していました。ここでは家族を見舞う愛梨との再会も果たします。

失われた記憶

昏睡状態から目覚めた悟のリバイバル前の29歳の時と八代に殺されそうになった時の記憶はすっかり失われていましたが、八代は西園学と名前を変え、市会議員をしながら悟が記憶を取り戻さないか監視をしていました。そして賢也は佐知子の古い友人で誘拐殺害事件を追っているジャーナリスト、澤田と共に事件を調べ続けていました。八代は悟が記憶を取り戻し、全てを明らかにする前に殺害する事を計画します。

最後まで気を抜けない「最終話へ続くエピソード」と衝撃の最終話

最終話までの数話で悟は記憶を取り戻し、八代が真犯人であることを思い出します。八代は病院にさざんかの森で行われる花火大会のポスターを張り、リハビリを兼ねた団体旅行へと悟を誘い出します。西園は盗んだ佐知子の携帯電話で一緒に来ていた久美を誘い出すなどして悟を翻弄し、吊り橋の上での対決でついに悟からリバイバルの話を聞く事になったのでした。

ここからは最終回の核心にせまるネタバレとなります。吊り橋の上で八代は火をつけますが、悟に抱えられる形で、橋の下の池に転落します。八代は逮捕され、事件は解決しました。時は流れ、2012年の冬、何人ものアシスタントを抱える漫画家となった悟はネームを練るために雪の降る街へと出かけ、そこで駆け出しの写真家となった片桐愛梨と再会するのでした。

漫画「僕だけがいない街」の主人公の特殊能力「リバイバル」の発動条件は?

漫画「僕だけがいない街」では再上映(リバイバル)をすることでもう一度過去にさかのぼってやり直しをします。ただし、このリバイバルでは何時何処に戻るという指定はできません。その時感じた違和感を探す事でやり直しのできる分岐点のポイントへ戻ります。リバイバル前に佐知子が殺されるきっかけとなった誘拐未遂事件も、その違和感の正体がわからないままリバイバルしてしまっています。

リバイバルをする前の人生とリバイバル後の人生のあらすじをネタバレ紹介!

リバイバル前と一回目のリバイバルで殺された子供達

リバイバルが起きる前に殺されている子供は、判明しているだけで、隣のC市の女児(氏名は不明)、雛月加代、杉田広美、中西彩の4人です。リバイバルで助けられた子供は全部で3人ですが、C市の女児はリバイバルできる時点より前に殺されている事、直接、悟達とは面識もなくまた接点もないため、リバイバルが起きても助ける事はできません。

雛月加代の死因は凍死でしたが、実は冷凍室を使って故意に凍死させられています。次の犠牲者は中西彩でした。その後、真犯人が追い詰められそうになると、子供達を良く知っている人間ではないというカモフラージュの為に、女の子のように見える男児、杉田広美を殺害します。その際、八代が白鳥潤の本棚にこっそり同性愛の本を潜ませる事で、犯人であるという印象付けを確実なものにしています。

また、賢也の父親は、北海道C市で父子家庭の娘が殺された事件で犯人とされた父親の弁護を請け負っていましたが、真犯人は別にいると考えていて、そのために世間から白眼視されるようになりました。賢也は、その事件も同じ連続殺人事件の犯人が犯した犯行であると考えています。

二回目のリバイバル後の変更点をネタバレ紹介

二回目のリバイバルではただ子供達を孤立させないようにして守るだけではなく、別な犯人を仕立て上げられないようにした結果、身近な三人を助ける事ができました。リバイバル前ではその時点で死亡している三人の人生がその後も続く事で色々な変更点が生じます。三人が生き残る代わりに悟が植物状態になっているので、リバイバル前に悟が経験したことを杉田広美が行っています。

杉田広美と雛月加代は生き残った結果、結婚して未来という名前の子供を授かります。リバイバル前のままであれば存在しなかった子供です。また、白鳥潤も服役していないため、結婚して子供が生まれているので、潤の子供も本来ならば生まれるはずのない子供でした。リバイバルによって助かった命が更に新しい命を生み、時間の流れが大きく変わりました。また、八代は悟が生きている間は子供を殺していません。大人だけです。

八代学(やしろがく)はどうやって西園学(にしぞのまなぶ)になった?一回目のリバイバルから戻った時のネタバレと画像も紹介!

悟達の担任教師にして「僕だけがいない街」の真犯人の八代学は、2006年の千葉県船橋市に出没し、誘拐未遂を起こしています。つまりリバイバルの前でも北海道から千葉県に移住する理由があったことになります。一回目のリバイバル後は、リバイバル前と状況はさほど変わらず、加代達は殺害されていますが、その時点では西園学として市会議員をやっている事が、ピザ屋店主と親しくしているシーンなどで確認できます。

二回目のリバイバルで悟が千葉へと転院することから八代は悟を追って千葉県に移動します。そこで婚約者ができるのですが、妻と政治家をやっていた婚約者の父親も殺害して後釜に収まります。その際に八代姓から西園に苗字を変え、名前の読み方も「がく」から「まなぶ」に変更します。一回目のリバイバル時に西園学として出てくるので悟が昏睡状態にならなくても船橋市の市会議員になる運命のようです。

真犯人の手口と犯罪動機の恐怖のネタバレを紹介!

小学生の頃、女児を性欲の対象者とする兄に脅されて、女児を誘い出し自宅の倉庫に連れ込んでいました。ある日、兄はアクシデントで女児を窒息死させてしまいますが、学は兄を殺し首つり自殺に偽装し、更に女児の死体が人目に付くように計らいます。

八代にとって心に開いた穴を埋める足りない何か、とは「女児を殺害すること」であり、生を実感させるものでした。かつて同級生が増やしてしまったハムスターを引き取り、水を張った大瓶に入れて溺れさせようとしたときに一匹だけ同族の死骸の上に登って生き延びたのを見て感動し、これを「スパイス」と名付けて飼った経験から、生きる力を感じさせるもので心の穴を埋めようとしていました。それは死に抗おうとする女児でした。

それからどうなった?「僕だけがいない街」のその後をネタバレ紹介!

本編は第8巻で最終話を迎えており、第9巻は「Re…」とタイトルについており、連載終了後に掲載された後日談が収録されています。悟が植物状態になってからの15年間に起きた事が描かれています。小学校を卒業し、中学生になった加代達は悟の入院費を集めるために募金活動を行います。また加代は毎日病室に行き、佐知子を手伝っていました。

賢也には、自分たちも次の一歩を踏み出す時が来たと諭されますが加代は悟を見舞い続けます。しかし、ある日の放課後、いつも通り描出に行った加代は、空っぽの病室を目にすることになりました。悟の治療の為、千葉県の病院に転院したのでした。この後日談では、他に賢也、八代、佐知子らのエピソードも描かれています。

漫画タイトルの「僕だけがいない街」をネタバレ解説

悟は15年間、植物状態や昏睡状態になっており、何が起きているのか全くわかりません。その間に、悟のいなくなった時間を生き残った加代や広美などが埋めていき、元々は悟が行くはずだった修学旅行には二人が行く事になり、ケンカをした傷口にワセリンを塗った、などのエピソードは悟から広美がやったことに変わっています。

リバイバルによりやり直した人生には15年間の空白が生まれました。その間、世の中は僕だけがいなかった街になったのです。そしてその始まりは愛梨のいたリバイバル前の時からなのだと、全てを思い出した悟は気づくのでした。アニメ版でもこの15年間が存在しますが、映画版には15年間の植物状態はリバイバルで飛ばしてしまいます。

アニメ「僕だけがいない街」の最終話は漫画とは違う?

アニメ版の「僕だけがいない街」は原作漫画と最終話の内容が異なっており、結末はほぼオリジナルストーリーになっています。放映枠はフジテレビの「ノイタミナ」枠で、放映期間は2016年1月8日から2016年3月25日です。大人の悟の声を俳優の満島真之介氏が、小学生の悟の声は女優の土屋太鳳さんが演じています。

アニメ版での大きな変更点としては、漫画とは異なり雛月加代は祖母に引き取られた後、美園小学校には戻ってきません。また、漫画では一度昏睡状態から目覚めた後、もう一度2年間の昏睡状態に陥りますが、アニメ版ではそれがありません。また、漫画では15年後の杉田広美はあまり活躍はしておらず、お見舞いにくる程度でしたが、アニメ版では小林や佐知子と協力して八代の逮捕に貢献しています。

アニメ版の最終話では、記憶を取り戻した悟と八代が病院の屋上で対峙します。悟は車椅子に乗っており、八代に押される形で移動しています。八代に全ての記憶が戻り、真犯人が八代であることも思い出したと告げます。ペットのスパイスのエピソードが語られ、また、犠牲者の頭の上に見えていた蜘蛛の糸についても語られますが、きっかけとなった兄については一切触れられません。

アニメ版の最終話のネタバレになりますが、悟は八代に自らの犯罪を告白させるために揺さぶりをかけます。悟が生きている事を生きがいとし、いつかは悟を殺害しようとしていた八代を動揺させるため、自ら車いすを動かして病院の屋上から車いすごと飛び降ります。絶望し、悟が生きがいだったと慟哭する八代でしたが、下にはマットが用意されており、悟がそこでほほ笑んでいました。

映画「僕だけがいない街」はどんな映画だった?

映画版の「僕だけがいない街」は2016年3月19日に公開されました。アニメ版の最終話よりも更に早く公開された事もあり、原作漫画はまだ最終話が掲載されていません。そのため、エンディングはアニメ版よりも更に異なったオリジナルストーリーとなりました。

映画のキャストは、藤沼悟役を、大人は藤原竜也氏が、小学生は中川翼さんが演じています。映画版のネタバレになりますが、湖に落とされた後は2006年にリバイバルしてしまうのと、ラストは悲劇になっているところが映画版と漫画やアニメ版との大きな違いです。

映画版では湖に落とされたあと、昏睡状態の15年は無かった事になっています。そのリバイバルまでの間に何が起きたかも不明です。そしてかなりのネタバレになってしまうのですが、映画のラストで悟は相打ちを狙った八代に首を切られて殺されてしまいます。漫画でも八代は相打ちを狙いますが二人とも生き延びますので、映画ではかなり違ったラストになりました。

NETFLIXオリジナルドラマ「僕だけがいない街」のネタバレ

NETFLIXでのオリジナルドラマ「僕だけがいない街」は2017年12月15日から全12話で放映されました。藤沼悟役を、大人は古川雄輝氏が、小学生を内川蓮生さんが演じています。内容はアニメ版や映画版と比べて既に原作漫画の最終話も掲載されて完結しているためか、漫画にかなり忠実です。ここからはネタバレですが、漫画と同じく、吊り橋の上での対決シーンや、久美との出会いも描かれています。

漫画「僕だけがいない街」のトリビュート小説は犯人が主役?

この「僕だけがいない街」のトリビュート作品となる小説「僕だけがいない街AnotherRecord」は、漫画原作の三部けい氏は執筆には直接関わっておらず、一肇(にのまえはじめ)氏が書いた作品です。主人公は小林賢也となり、ストーリーでは原作では描ききれなかった八代学の犯行動機を考察していきます。ネタバレというよりも、八代学の研究考察といった趣きになっています。

漫画「僕だけがいない街」はリフレインする迷宮だった

最後に「僕だけがいない街」全体のテーマや、隠されたネタのネタバレなどを紹介します。代償行為、タイトルロゴ、リバイバルが要求する代償、そしてリバイバルの度に少しずつ変わっていく背景など、まだまだネタバレは残っています。

「僕だけがいない街」で繰り返し出現する代償行為とは?

「僕だけがいない街」には繰り返し「代償行為」が出てきます。悟が雛月加代達を助けた代償で悟の人生に15年間の空白ができたり、八代学が自らの心の空白を埋めるものを女児を殺害する行為を代償として得ていたり、あるいはもっと日常的なものでは八代が禁煙する代わりにペロペロキャンディを代償としている事であったりと、何かの代わりになるものが要求されています。

リバイバルする代わりに要求される代償とは?

漫画「僕だけがいない街」では悟がリバイバルすることで小学五年生の冬を三回繰り返す事になりますが、繰り返す事で運命が変わると、以前の運命で得たもの、あるいは失ったものの代償を要求されます。二回のリバイバルで加代以外にも、母親の佐知子が八代に殺されないという変更がありましたが、変わりに片桐愛梨との親密な関係は失われてしまいます。

リバイバルで変化した悟の心の変化も「僕だけがいない街」の隠されたテーマ

リバイバル前の悟は、他人との関係に一歩引いてしまう性格で、それは29歳になっても変わりませんでした。しかし、リバイバル後、加代達を助ける為には彼女たちが孤立することを避けねばならず、それは結果として悟の心を成長させ、心を開き他者を受け入れられていくようになりました。

漫画・アニメ・映画で共通する「変化していくタイトルロゴ」

「僕だけがいない街」の漫画のタイトルロゴは、単行本の巻が進むたびに明朝体のフォントが少しずつゴシック体に変化変わっていきます。アニメ版も同様で、全12話のタイトルロゴは少しずつ変化していきます。映画のタイトルロゴは本編の冒頭では漫画等と同様ですが映画ポスターではゴシック体がタイトルの先頭と末尾で使われ残りが明朝体というシンプルな組み合わせになっています。ドラマ版のロゴは漫画に忠実です。

最終話の悟の部屋の様子は心の変化を象徴して

窓際にある千羽鶴、佐知子に買ってもらったワンダーガイのお面、など、他人との関わりを示唆するアイテムが随所に見られ、悟が思い出や人の心を大事にするように変化したのがわかります。映画版ではラストは悟が死んでしまいますが、原作では生きて漫画家として活躍しています。こういった心の変化の描写も魅力の一つです。漫画はまとめ読みで何度も見返してみると新たな発見があるのではないでしょうか。

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