2018年05月07日公開
2018年05月08日更新
幽遊白書の黄泉の強さや能力まとめ!魔界三大勢力の一角を束ねる実力とは?
幽遊白書の黄泉の強さや技、能力を紹介!黄泉とは幽遊白書の魔界統一トーナメント編に出てくるキャラクターであり、魔界三大勢力の一角を担っている存在です。魔界統一トーナメントでは幽遊白書の主人公である浦飯幽助と闘いますが、原作である漫画版とアニメ版では描かれ方が変わっています。ここでは黄泉の実力や技、能力を紹介するとともに、蔵馬との関係や息子である修羅との関係などの内面の部分にまで迫っていきます。
目次
黄泉が登場する幽遊白書とは?
幽遊白書とは冨樫義博先生によって「週刊少年ジャンプ」にて1990年51号から1994年32号にかけて連載された作品です。その人気は高く1993年、第39回小学館漫画賞を受賞し、1992年にはフジテレビ系列にてテレビアニメ化もされ高視聴率を記録しています。単行本の累計発行部数は5,000万部と全19巻としては驚くべき発行部数を誇っています。
「幽遊白書」は「ドラゴンボール」や「スラムダンク」と共に1990年代前半の「週刊少年ジャンプ」の黄金期を支えた作品です。「幽遊白書」には主人公側だけではなく敵側にも魅力的なキャラクターが沢山登場します。この記事ではその中でも黄泉、というキャラクターに焦点を当てて紹介します。黄泉の実力や、技、能力が気になる、という方は要チェックです。
幽遊白書の作者である冨樫義博先生とは?
黄泉というキャラクターの生みの親である冨樫義博先生の紹介
冨樫義博先生とは「幽遊白書」「レベルE」「ハンターハンター」といった作品を代表作に持つ漫画家です。「週刊少年ジャンプ」にて連載されたこれらの作品はどれもアニメ化を果たしています。3つもの作品がアニメ化されるというのは漫画家業界でも珍しく、この事からも冨樫義博先生が非常に優秀な才能を持った人間だと言うのが分かるでしょう。
また同時に非常に遅筆であるという点でも有名です。幽遊白書の連載中は休載は1回だけだったのですが、現在連載中のハンターハンターにおいてその傾向が表れ始めます。特に2015年は1年間を通して休載が続くという状況にまでなってしまいました。もちろん怠けて休んでいるのではなく、持病である腰痛が悪化したためだと言われています。
黄泉が登場する幽遊白書の魅力とは?
そんな冨樫義博先生の出世作ともいえる幽遊白書ですが、連載当初はその地味な内容からあまり人気はなかったそうです。本格的に人気が上昇し始めたのはバトル展開に移行してからでした。個性あふれるキャラクターが、それぞれの能力を駆使してド派手な戦いを繰り広げる内容に、当時の読者たちはみな心奪われていました。その内容からバトル漫画の教科書、ともいえる扱いを受けています。
しかし、連載も終盤に差し掛かると少年漫画の域を超えたストーリーが展開され始めます。人間の業の深さや暗部を詳細に描き、善悪の区分も複雑化していきます。この頃から絵も荒れ始め、以前のようなバトル展開も少なくなります。ですがこの単純な少年漫画にはない、ダークな部分があってこその幽遊白書だと考える読者も多いです。
黄泉、というキャラクターが出てくるのはそんなダークな部分が最も色濃く表れた物語の終盤です。魔界統一トーナメント編、いわゆる魔界編と言われている部分です。では次にその魔界統一トーナメント編に至るまでの幽遊白書の物語のあらすじを簡単に紹介します。
幽遊白書の簡単なあらすじ
黄泉が出てくるのは通称「魔界編」
幽遊白書のストーリーは大きく分けて六つの章に分かれており、黄泉が登場するのは物語の終盤である「魔界統一トーナメント編」です。それまでのストーリーは一度死んでしまった主人公である浦飯幽助が、蘇り霊界探偵となり悪い妖怪をやっつけていく、というシンプルなものです。その過程で一度は敵だった妖怪の飛影や蔵馬、また悪友である人間の桑原と行動を共にするようになります。
浦飯幽助、桑原和真、飛影、蔵馬、この4人で妖怪やら巨大な陰謀に立ち向かっていくというスタンスは霊界探偵篇でも暗黒武術会編でも魔界の扉篇でも基本的には変わりませんでした。魔界の扉篇での敵との戦いの中、人間であると思われていた浦飯幽助が実は魔族だということが分かります。それを切っ掛けに浦飯幽助は魔界に赴き、同時期に飛影、蔵馬も魔界に向かいます。ちなみに桑原和真は人間界に残ります。
これまでの幽遊白書のストーリー展開から考えると、魔界の支配を目論む悪い魔族に浦飯幽助、飛影、蔵馬の三人が立ち向かっていく、というものが予想されますが冨樫義博先生の考えは全く逆でした。浦飯幽助、飛影、蔵馬の三人が魔界三大勢力のそれぞれ別の勢力に付き、争う事になるのです。つまり、かつて味方だったものと敵として戦う、というものです。
今まで幽遊白書のメインのキャラクターだった桑原和真の離脱、かつて仲間だった浦飯幽助、飛影、蔵馬が敵同士に分かれて戦う、物語の終盤に来てのこの展開に驚かれた方も多いのではないでしょうか。と同時にこの物語はどういう結末を迎えるのだろうか、というワクワク感もあったでしょう。しかしそのワクワク感は思わぬ形で裏切られることになります。
これが幽遊白書の通称魔界編の簡単なあらすじです。魔界の拮抗する三大勢力に招かれた浦飯幽助、飛影、蔵馬が3陣営に別れて争う展開からファンの間では魔界三国志、とも呼ばれています。この魔界編は戦闘は殆どなく各陣営の様子や駆け引き、三人の出世等が描かれており、ある意味では少年漫画らしくないですが冨樫義博先生が新たな境地を開いたと高い評価を受けています。
幽遊白書の魔界三大勢力の紹介!
幽遊白書の魔界ではある三匹の妖怪がケンカを続けていました。問題はその三匹の妖怪が魔界全体を揺るがしかねないほどの実力を持っていたということです。その強さは拮抗しており三竦みとしてバランスが取れていたのですが、それを崩す為、浦飯幽助、飛影、蔵馬がそれぞれの陣営に招かれます。ここではその魔界三大勢力を担う妖怪を紹介します。
浦飯幽助の父親にあたる雷禅
雷禅は浦飯幽助の妖怪としての父親にあたる存在です。人間を食料としていた妖怪ですが、700年前ある女性に出会ったことが切っ掛けで人間を食べるのを辞めます。その為能力は著しく下がっており、実力では三匹の間で最も低くなっています。しかし人を食べていた全盛期の実力では他の二匹を圧倒するほどの実力だったことも語られています。その過去からか「人間を食料にするのはやめよう」という考えを持っています。
飛影の相棒にあたる躯
飛影の相棒として冨樫義博先生によって生み出されたのがこの躯というキャラクターです。無秩序な魔界が好きな為霊界や人間界に干渉するつもりはない、という考えを持っています。その能力は高いものがあるのですが、本人の精神状態によってひどく上下する事も語れており、安定した実力は発揮できないだろう、とされています。ちなみに飛影と躯は互いの記憶を共有しているという設定があります。
蔵馬の昔の仲間の黄泉
黄泉は過去に蔵馬と組んで盗賊稼業を営んでいた妖怪です。視覚は失っていますが、その分音や空気の流れを頼りに戦う術を身につけ、三大妖怪の中で一番若いですが二匹と肩を並べるまでの能力を持っています。他の二匹の妖怪が安定した実力を出せないのに比べて、安定した強さを持っていると言えます。野心家であり、人間界への侵略も考えていた、と言われています。
雷禅・躯・黄泉の中で一番強いのは?
幽遊白書においては珍しく数字で表現されています
幽遊白書の三大妖怪の中で誰が一番強さを持っているのかは、良く議論になっています。上の画像は作中で出てきたそれぞれの強さの数値です。この数値を参考にすると躯の攻撃力は低いこと、雷禅は特殊能力を持っていない事、黄泉は他の二匹に比べて平均的な力を持っていることが分かります。しかし作中ではこの三匹が戦う事は無かったため、実際の所は分かりません。
先述してように雷禅は飢餓状態で全盛期の力の半分も無かった事、躯は精神状態によって著しく強さが上下することを考えれば、黄泉が一番弱い、とも考えられます。黄泉は他の二匹に比べて若く、精神的にも未熟なところがある様子が作中でも描かれていました。強さの伸びしろ、という点では黄泉が一番でしょう。
幽遊白書のラストバトルは浦飯幽助VS黄泉!
幽遊白書の物語は急展開を迎える
浦飯幽助、飛影、蔵馬が魔界の三大勢力の別々の陣営に分かれて戦う、という魔界三国志とも言われる様相を示していた幽遊白書の物語ですが、三大勢力の内の一匹である雷禅が餓死した事を切っ掛けに急展開を迎えます。雷禅の跡を継いだ浦飯幽助が「ただのケンカ」しようぜ、と魔界統一トーナメントを開催するのです。トーナメント、という点では暗黒武術会偏と同じです。
魔界統一トーナメントの詳しい内容は描かれる事のないまま連載終了
しかし、その魔界統一トーナメントの詳しい内容は描かれる事無く幽遊白書の物語は終わりを迎えます。この急展開について冨樫義博先生は「要約するとわがままでやめました、すいません」と語っています。戦いが描写されているのは黄泉とその息子である修羅との戦いくらいになっており、幽遊白書のラストバトルである浦飯幽助VS黄泉も詳しくは描写されておりません。
黄泉の技を紹介
なので技らしい技も修羅戦で繰り出した「魔古忌流煉破反衝壁(まこいりゅうれんぱはんしょうへき)」という相手の妖気を吸収する技くらいでした。あとは肉弾戦や妖気を放つくらいです。原作と比べるとアニメ版では浦飯幽助VS黄泉の描写は増えていますが、そこでも新たな技は出てきませんでした。もし連載が終了しなければもっと多くの技が出てきたことでしょう。
幽遊白書の黄泉は強かった!
今回は幽遊白書に登場する黄泉、というキャラクターの能力や技、実力について紹介してきました。他の三大妖怪である二匹に比べると、まだ若いためか未熟な所もあった黄泉ですが魔界統一トーナメント編を通して成長している部分も描写されていました。幽遊白書の物語が続いていればもっと活躍していたキャラクターでしょう。
幽遊白書の人気は衰えることを知らず、2018年には新作アニメが新たに作られる事も決定しています。もしかしたらそこで不完全に終わってしまった魔界統一トーナメント編が補完させるかもしれませんので、黄泉ファンの方は期待しましょう。