【呪術廻戦】加茂憲倫は偽夏油の正体？術式・強さや虎杖悠仁との関係を考察

加茂憲倫(かものりとし)は『呪術廻戦』134話で偽夏油の正体であることが判明した人物です。しかし、まだ名前だけが登場しただけで、まだまだ謎が多い人物でした。そこで、ここからは加茂憲倫とは何者なのか？その疑問に術式や強さ、主人公・虎杖悠仁との関係性を考察しながら迫ります。それではまず『呪術廻戦』の概要やあらすじ、加茂憲倫のプロフィールを見ていきましょう。

『呪術廻戦(じゅじゅつかいせん)』は漫画家・芥見下々による少年漫画です。『週刊少年ジャンプ』にて2018年から連載されており、その後2020年10月からテレビアニメが毎日放送・TBS系列にて放送されました。本作のテーマは「呪い」で、呪霊と呼ばれる人間の負の感情を具現化した化物と、それを祓う呪術師との戦いが描かれています。

『呪術廻戦』の物語は、本編の前日譚となる『東京都立呪術高等専門学校』から1年の月日を経た頃からスタートしています。主人公は両親の顔を知らずに祖父から育てられた高校生・虎杖悠仁。そして、彼の祖父が逝去した夜から物語がスタートしました。虎杖は呪術師・伏黒恵に偶然出会ったことをきっかけに、人間の負の感情から生まれる化け物・呪霊を祓う呪術師としての人生を歩み始めます…

『呪術廻戦』に登場する加茂憲倫(かものりとし)とは、「史上最悪の術師」として名を残す加茂家出身の呪詛師です。加茂憲倫の家柄は呪術廻において大きな権力を持った御三家の一角で、そんな家系に生まれたためか彼自身も呪物や呪具など数々の呪術文化財を生み出す優秀な人物でした。ただ、なぜ加茂憲倫が史上最悪の術師と呼ばれるようになったのか？どんな悪行を重ねてきたのかは未だ明確になっていません(既刊14巻時点)。

加茂憲倫は明治時代初頭に活躍していたことが明らかになりました。生死不明とされ作中での描写はほとんどありませんでしたが、134話で偽夏油の正体であることが確定しています。とはいえ未だ謎に包まれた人物です。

ただ、作中で明らかになっている事実を鑑みても「史上最悪の呪師」と言われるだけの人物であることが分かります。基本的には自分自身の欲を満たすためであれば手段を選ばず、他人を傷つけてもなんとも思っていない冷酷な人物として描かれていました。

加茂憲倫とはどんな人物なのか？それについては、呪胎九相図(じゅたいそうず)を作り出したという事実から読み取れます。呪胎九相図とは、宿儺の指にも匹敵する危険性を持った特級呪物です。特級呪物として高専で保管されていた呪物ですが、京都姉妹校交流会で真人が奪取したことで世に放たれることになりました。

ここであえて取り上げるのは、呪胎九相図の存在が明らかになったと同時に加茂憲倫の存在が言及されていたということです。そして、加茂憲倫の人間性が良く分かるエピソードが差し込まれていました。加茂憲倫が呪胎九相図を生み出したきっかけとなったのは、呪霊を懐妊させることができる特異体質を持った女性の存在を知ったことです。その女性は当時、身に覚えのない懐妊をしたそうです。

その後、赤ん坊を産みますが、その赤ん坊が異形の姿で産まれてきたため、親類縁者からの風当たりは常人を逸脱したものとなります。そこで、彼女は親類縁者からの風当たりから逃れるべく、赤ん坊の亡骸と共に山寺に駆け込みます。そこにいたのが加茂憲倫でした。そして加茂憲倫は彼女の特異体質に目を付け、彼女と呪霊との間で「九度懐妊」させては「九度堕胎」をさせます。

これらの行為については、全ての記録が破棄されているためどのようにおこなわれて、その後彼女がどうなったのかまでは明らかになっていません。しかし、不幸から逃れるために山寺に駆け込んだ女性に対して、このような悪行を働いた加茂憲倫の人間性は容易に想像できます。彼女の末路を想像すると悲惨です。

加茂憲倫が使う術式とは、他人の肉体を乗り換えるというものでした。加茂憲倫と五条悟との会話で、五条が「誰だよオマエ」と問いただしているのですが、そもそも五条は六眼で初見の術式情報の視認ができるため加茂憲倫の呪力と肉体情報を知ることができます。

ところが、五条は加茂憲倫の肉体と呪力が夏油傑のものだと言っていました。つまり、加茂憲倫の術式は五条でさえも見抜けないほど強力で、完全に他者に成り代わることが可能というわけです。

加茂憲倫が夏油傑の肉体を乗っ取っていたことが判明しました。では、ここで偽夏油に焦点を当ててこれまでの活躍を見ていきます。偽夏油はこれまでに漏瑚たち特級呪霊の「人間を抹殺して呪霊の世界を作る」という目的に協力し、京都姉妹校交流会では花御を乱入させて高専にある特級呪物を奪取したり、渋谷事変の計画を立てて呪霊や呪詛師の指揮に専念したりしていました。

しかし、最終的に加茂憲倫は乗っ取った肉体に刻まれた術式も扱えるため、夏油の術式「呪霊操術」を使って真人を取り込んでいます。さらに、花御に対して「よく言うよ、呪霊の分際で」と呪霊を見下すような発言をしているため、呪霊の目的に協力しているように見せかけているだけで、あくまでも独自の目的で動いてきたようです。

加茂憲倫は術式で数々の呪術師の肉体を転々としているようです。それは加茂憲倫と夏油傑以外にも名前があるという事実から判明しています。また、上記の画像を見て分かる通り、加茂憲倫の頭にも夏油傑と同じ縫い目があるため、加茂憲倫の肉体も術式で乗っ取った可能性が高いです。さらに、1000年前からとある計画の準備をしてきたと言っているため、加茂憲倫の正体は古くから存在する呪術師、あるいは呪霊ということになるでしょう。

加茂憲倫とは宿儺の指と同じ特級呪物「呪胎九相図」を生み出した人物であり、「史上最悪の術師」として名を残す加茂家出身の呪詛師であることが分かりました。実は、加茂憲倫が生み出した呪胎九相図には主人公・虎杖悠仁の存在が関係しています。虎杖は呪胎九相図から受肉した脹相の弟だったのです。では、加茂憲倫と虎杖はどのような関係なのでしょうか？ここからは、加茂憲倫と虎杖悠仁との関係を考察していきます。

• 呪胎九相図の女性が虎杖の母親で、父親が加茂憲倫
• 呪胎九相図の女性が虎杖の母親で、父親が加茂憲倫とは別にいる
• 呪胎九相図の女性が虎杖の母親で、父親が宿儺の血筋

加茂憲倫が呪胎九相図を生み出したという事実によって、彼が虎杖悠仁と関わっている可能性が出てきました。結論から言うと、虎杖は宿儺の器として作られた存在ではないかと考えられます。

ネット上では、呪胎九相図が宿儺の器として生み出された呪物であり、その中で唯一成功作と言える存在が虎杖ではないかという意見があがっていました。そして、加茂憲倫が呪胎九相図を宿儺の器として生み出す実験をしていたことを前提として考察するならば、虎杖の父親は上記3つのパターンが考えられます。

虎杖の父親が加茂憲倫である可能性については、虎杖の兄・脹相の存在から考察できます。脹相の術式は赤血操術です。そして加茂憲倫は御三家・加茂家の出自です。

つまり何が言いたいかというと、加茂家相伝の術式が「赤血操術」であり、その赤血操術を呪胎九相図から生まれた脹相が引き継いでいるため、加茂憲倫の血筋が影響しているというわけです。そして虎杖も呪胎九相図から生まれているため、必然的に虎杖の父親が加茂憲倫ということになります。

もし虎杖の父親が加茂憲倫とは別にいる場合は、呪胎九相図の九児が呪霊と人間の混血児であるという事実から考察できます。加茂憲倫は呪霊と人間の子供の虜になっていました。そのため、父親が人間であることと、呪霊であることの可能性はどちらも等しいのではないでしょうか？

虎杖の父親が宿儺の血筋の場合は、加茂憲倫がもっと古くから存在していた人間、あるいは呪霊であるという事実から考察できます。加茂憲倫は1000年前から計画の準備をおこなってきたと言っていたことから、宿儺とは過去に同じ時代を生きていた可能性が生まれます。

だからこそ、加茂憲倫は宿儺の情報に詳しいのではないでしょうか？そうなると、宿儺の強さは加茂憲倫が一番良く分かっているはずです。そのため、もし呪胎九相図で宿儺の器を作りだすのであれば宿儺の血筋を入れると考えられます。

虎杖は吉野順平宅を訪れた時に「父親の記憶がうっすらある」と言っていました。そして、その父親の記憶こそが加茂憲倫ではないかと考えられます。

なぜなら、呪胎九相図が宿儺の器として生み出された呪物であることを前提に考察すると、計画通りに虎杖が宿儺を取り込んだとすれば、加茂憲倫が虎杖の様子を確かめるために観察していたと考えられるからです。それを虎杖は父親だと勘違いしていた可能性があると言えるのではないでしょうか？

• 血筋が存在しない記憶を見せている(脹相と虎杖は兄弟)
• 母親が死ぬ前にかけた呪い

呪胎九相図の1番で長男にあたる脹相は、106話で虎杖との「存在しない記憶」を思い出していました。これには上記2つのパターンが考えられます。まず1つ目のパターンについては、呪胎九相図から生まれた脹相・壊相・血塗が感じていた原理が関係しています。3人はそれぞれお互いの存在を遠距離からでも感じることができるため、その原理と同じように存在しない記憶を見せているのではないかと考えられます。

ただ、脹相だけが存在しない記憶を思い出しているため、なぜ虎杖に影響していないのかが分かりません。次に2つ目のパターンでは、母親が子供達にかけた呪いが死後も虎杖たちを守っている可能性が考えられます。おそらく、加茂憲倫は冷酷な人物であるため呪胎九相図の実験が済んだ後は母親を殺害したのでしょう。

虎杖を産んだ後すぐに母親を殺害したのであれば虎杖の記憶に残っていないのもうなずけます。そしてここで母親が呪術師と仮定すると、母親が自分の子供を守る術式、あるいは呪いをかけた可能性が生まれます。それが存在しない記憶なのではないでしょうか？

加茂憲倫は「これからの世界の話を続けよう」と言っていることから、新しい世界を作ることを目的にしていることが分かります。特級呪霊達に協力していた頃は「呪霊だけの世界」を作ることを目的にしていたと考えられていましたが、最終的に呪霊を取り込み、呪霊を計画の一部として見ていたためそれを目的にしていないことが確定しました。では、これからの世界とはどんな世界なのか？これについては未だ謎に包まれています。

加茂憲倫の目的「これからの世界」について考察する上で、重要になるのが夏油の体を対象に乗っ取った理由です。それには2つの理由があり、1つ目は五条を封印するための餌として、2つ目は夏油傑の術式「呪霊操術」が欲しかったからというものです。特に重要なのが夏油の呪霊操術で、「呪霊を封印し操る」ことが加茂憲倫の目的に繋がる可能性が高いと考えられます。

134話では「”うずまき”によって術式の抽出が可能」ということが明らかになりました。そして、真人の術式「無為転変」を抽出し、これまでに夏油の呪霊操術で封印してきた呪霊の魂の構造を変えています。現段階では、その呪霊を使って何かしらの計画を実行に移そうとしているため、これまでは夏油と真人の術式を手に入れるために行動してきたということが分かります。

加茂憲倫は獄門疆に必要な条件を満たすために夏油の姿を借りて五条を封印しました。その際に「五条悟は強すぎて存在が邪魔」と言っているため、五条を封印した理由は目的を果たすために邪魔な存在を排除したかったからというのが分かります。

脹相は加茂憲倫が母親をたぶらかした張本人であることを知ったため、その恨みを晴らすために加茂憲倫に襲い掛かりました。しかしその時、加茂憲倫を守るように裏梅が現れます。その後、裏梅は虎杖達に呪術で攻撃を仕掛け、圧倒的な強さを見せつけました。では、裏梅とは一体何者なのか？

彼が何者かについては明らかになっていませんが、14巻の描写で「宿儺様」と言っていることから、宿儺を信奉している呪詛師であることは間違いありません。そして宿儺も裏梅の存在を知っているような様子だったため、何かしらの関係があると考えられます。つまり裏梅が加茂憲倫に協力すれば宿儺の利益になるということです。宿儺の復活はもちろん、宿儺が考えている計画と目的にも加茂憲倫の存在が関係しているのかもしれません。

加茂憲倫が生み出した呪胎九相図の1番・脹相(ちょうそう)は長男にあたる人物です。髪を後ろで結い、厚手の和服を着た見た目が特徴。兄弟の中で最も人間に近い姿をしており、唯一違うと言える部分が鼻筋にある横長の黒い模様です。

基本的には無表情でほとんど表情を崩すようなことはありませんが、兄弟愛が強いため兄弟に関する話題が出た時は感情を露わにすることがあります。そんな彼が扱う術式は、加茂家相伝の「赤血操術(せっけつそうじゅつ)」です。この術式は血液を排出・操作して相手を攻撃することができます。

加茂憲倫が生み出した呪胎九相図の2番・壊相(えそう)は次男にあたる人物です。裸体の上に女性物のボディーハーネスを付けています。彼も脹相と同じく兄弟愛が強いです。普段は紳士的な振る舞いをしていますが、激怒すると口調が荒くなることがあります。そんな彼が使う術式は「蝕爛腐術(しょくらんふじゅつ)」です。この術式は、自身の血液を相手に浴びせることによって腐蝕させる効果を持っています。

加茂憲倫が生み出した呪胎九相図の3番・血塗(けちず)は三男にあたる人物です。見た目は脹相らとは違って呪霊のような異形をしています。顔の下には大きな口があり、肉塊に手足が生えたような姿をしていました。弟として兄の脹相と壊相を慕っていますが、弱者と遊ぶことを好む冷酷な一面もあります。そんな脹相の術式は壊相と同じ「蝕爛腐術」です。壊相よりも毒性が低いため、相手に血液を浴びせるだけでは腐蝕がおこることはありません。

こちらでは『呪術廻戦』の脹相に関する感想があがっています。感想では「先が読めないね相変わらず」と言われていますが、多くの方が同じような感想を抱いているはずです。今では夏油の正体が加茂憲倫であり、その加茂憲倫も数ある呪術師の1人に過ぎない存在であることが分かりました。

しかし、そこからさらに脹相と虎杖が繋がっているという事実が明らかになり、謎がまた一つ増えることになっています。もし存在しない記憶の現象が明らかになれば加茂憲倫の正体を掴むヒントになるかもしれません

こちらでは『呪術廻戦』の加茂憲倫に関する感想があがっています。「偽夏油の正体は加茂憲倫」という事実が明らかになっていますが、この方は「予想通りだった」ようです。夏油について多くの方の考察対象になっていることから、かなり気になる存在であることが分かります。

そして、この方は加茂憲倫の正体に気付いた脹相が加茂憲倫の名前を大声で呼ぶシーンにテンションが上がったとのことなので、興味を持たれた方はぜひそのシーンをチェックしてみると良いでしょう。

こちらでは『呪術廻戦』の加茂憲倫自体の正体に関する感想があがっています。やはり、偽夏油の正体が加茂憲倫であるとようやく分かったところで、それもまだか数ある名の1つだという事実が判明したためかなり気になっている様子です。この方は加茂が「私！？」と言ったところで笑ったとのこと。ちなみに、加茂 憲紀(かも のりとし)と加茂 憲倫(かも のりとし)は名前の読みが同じです。

『呪術廻戦』に登場する加茂憲倫とは何者なのか？その正体を掴むために術式や強さ、虎杖悠仁との関係を考察してきました。加茂憲倫とは、明治に活躍していた「史上最悪の呪師」と呼ばれる呪術師で、今では夏油傑の肉体を乗っ取って何かしらの計画を実行に移そうとしている人物でした。また、加茂憲倫の額にも夏油傑と同じように縫い目があるということから、加茂憲倫自体も数ある呪術師の1人でしかないということが分かります。

さらに加茂憲倫が生み出した呪胎九相図が虎杖と宿儺と関係しているなど、かなりの悪行に手を染めてきていることは間違いありません。未だに謎に包まれた存在ですが、本作の出来事の多くに加茂憲倫が関わっている可能性が高いです。今後、加茂憲倫は「新しい世界」を作るような発言をしているため、ストーリーの中心人物になるかもしません。これからも彼の動向に注目し加茂憲倫とは何者なのかを明らかにしていきましょう。