BEASTARS（ビースターズ）の面白い魅力とは？あらすじ・キャラや感想も紹介

『BEASTARS(ビースターズ)』は2016年から2020年までに連載されていた動物による青春漫画です。2020年10月時点で既刊21巻、話数は196話となっています。また、2019年10月から12月にかけて第1期が放送され、2021年1月からは第2期の放送が予定されています。累計発行部数は2020年10月時点で500万部を突破しており、擬人化された肉食獣と草食獣が共存する世界を舞台にした動物たちの群像劇が人気を博しました。

『BEASTARS(ビースターズ)』の作者は板垣 巴留です。幼少期から動物を題材とした絵画やイラストを描くことを趣味にしていたようで、それをさらに発展させてイラスト内の動物たちの細かい設定を決めて描くようになったとのこと。

このような経験が『BEASTARS(ビースターズ)』を手掛けるようになるきっかけとなったのかもしれません。なお、多くの受賞歴があり、これまでに第21回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞、第11回マンガ大賞大賞、第22回手塚治虫文化賞新生賞などを受賞しています。

『BEASTARS(ビースターズ)』が面白いと評価されるポイントの1つが「動物の世界が舞台」という点です。本作はチェリートン学園の演劇部に通う動物たちの物語となっており、擬人化された動物たちが人間と同じように個人間の関係に悩まされるなど人間と同じような生活を営んでいます。

それぞれの動物たちが見事に人間の生活を成し遂げているのですが、そこに動物の本能的な描写も加わっていました。人間社会を生きる動物たちが動物的な本能を持ち合わせているため、普段の生活では触れることのない描写を見ることができます。

『BEASTARS(ビースターズ)』が面白いと評価されるポイントの1つが「魅力的なキャラ」という点です。主人公は気の弱い狼で、鋭い牙と爪を持ちながらもすれ違う小動物がいれば道をあけるようなキャラクターでした。そしてそんな主人公・レゴシに好意を持っているのがドワーフウサギのハルです。

体の大きなレゴシを相手にしても一切物おじせず、肉食獣相手でも大胆な行動をとります。他にもカリスマ性を持ちながらもどこか危うさがあるアカシカのルイ、レゴシに片思いをするハイイロオオカミのジュノ、自由奔放な性格をしたピナなど、ストーリーが進むにつれて魅力的なキャラクターが次々に登場していくのも本作が高く評価されるポイントと言えるでしょう。

『BEASTARS(ビースターズ)』が面白いと評価されるポイントの1つが「うさぎと狼の恋」という点です。狼のレゴシとウサギのハルの恋模様も面白いとの感想があがるポイントと言えます。ただし普通の恋模様が描かれているのではなく、レゴシが本能のままに動いてしまうとハルを食べてしまいそうになるのです。それは恋なのか？それとも食べたいという欲求なのか？どちらの方に傾いているのかを描写から考察していくのも面白いかもしれません。

『BEASTARS(ビースターズ)』が面白いと評価されるポイントの1つが「弱肉強食の葛藤」という点です。本作はきれい事がメインのストーリーが構成されているわけではありません。

肉食獣と草食獣がお互いに仲良く共存している世界、というわけでなく肉食獣と草食獣が共存していく必要がある世界で、それぞれが本心や本能を隠しながら生きているというのが本作のストーリー構成です。しかし、結局はそれぞれが抱えている問題を他のキャラクターの感性や信念に触れることですっきりと解消されているため、見ていると気分が良いという感想を抱きます。

『BEASTARS(ビースターズ)』が面白いと評価されるポイントの1つが「悪者がいない」という点です。本作のキャラクターはそれぞれの過去や人生経験を通して信念を持っています。それがぶつかり合うことによって課題が生じます。

つまり、本作の主人公だけの視点だけでなく、それぞれの登場人物の視点で物語を見ることができるところが高く評価される魅力なのです。それぞれのキャラクターの行動や発言には性格の裏に隠された思いがあります。一生懸命に生きていることが分かるため、感想を見るとあまり嫌われているようなキャラクターはいないことが分かるでしょう。

『BEASTARS(ビースターズ)』が面白いと評価されるポイントの1つが「主人公の光と闇」という点です。本作の主人公はレゴシとルイの2人がいます。その2人の光と闇の関係が上手く表現されており、どちらが欠けても物語は成立しません。レゴシとルイは敵同士ではなく同じ演劇部の部員です。しかし、2人の考え方は全く違っており、真逆の性質を持っているキャラクター達と言えるでしょう。

さらに、光と闇を描くキャラクターはいつも不安定で、ルイが光として描かれている場面もあれば闇として描かれている場面もあります。闇が光のような言動をしたり、光が闇のような言動をするなど難しい調整を本作は上手く表現していました。このような点も高く評価されるポイントではないでしょうか？

ここからは『BEASTARS(ビースターズ)』のあらすじを簡単に紹介していきます。あらすじの舞台となるのは動物たちが通うチェリートン学園です。ある日、そこで殺人事件が発生したことであらすじは大きく展開していきます。草食動物が肉食動物に殺害されたことで、学園内には緊張感が走りました。

主人公・レゴシは演劇部に所属する気弱なオオカミでしたが、当然、彼は肉食獣だったために仲間殺しの犯人として疑いをかけられてしまいます。その後のあらすじは、仲間を食べるというタブーを犯した犯人は誰なのか？レゴシが所属する演劇部の舞台は無事にできるのか？といった疑念を抱くキャラクター達の様子が描かれていきました。

『BEASTARS(ビースターズ)』のあらすじを見ると、世界観がどことなく『ズートピア』に似ているとの感想を抱いた人はいるかもしれません。ここからは『BEASTARS(ビースターズ)』と『ズートピア』の違いを簡単なあらすじを交えつつ解説していきます。

『ビーストコンプレックス』はビースターズと世界観を共有する前身となる作品です。短気連載となっているものの、この作品は『ズートピア』の上映日より先に始まっていました。さらに、『BEASTARS(ビースターズ)』の作者である板垣巴留は幼少期から動物のイラストを描いていたため、本作のストーリーの構想はかなり前からあったことが予想されます。

ここでは『BEASTARS(ビースターズ)』と『ズートピア』の簡単なあらすじを交えつつ作品のテーマを見ていきます。まず『ズートピア』で描かれる肉食獣と草食獣は、マイノリティ(少数派)とマジョリティ(多数派)になぞらえており、その上肉食獣が一般的であるというイメージを植え付けながらも、実は肉食獣がマイノリティで弱い立場にあるということを伝えています。

先入観を持つことの危うさを作品のテーマとして掲げているよくできた作品と言えるでしょう。一方で、『BEASTARS(ビースターズ)』は本能と理性の葛藤が1つのテーマです。人間が持つ理性と欲求による葛藤を本能的なものに置き換えることで描写を分かりやすく表現した作品となっています。このように動物があらすじの軸となっているため、世界観が似ているように見える両作品なのですが、あらすじを見る限り全く別物であると言えるでしょう。

『BEASTARS(ビースターズ)』のレゴシ役を演じたアニメ声優は、劇団「演劇集団 円」で俳優、声優として活動中の小林親弘です。声優としては、主にアニメ、ゲーム、舞台を中心に活動しています。

2013年に放送されたテレビアニメ『ガンダムビルドファイターズ』で声優デビューを果たしました。主なテレビアニメの出演作には『ムシブギョー』の白榊夢久役、『ゴールデンカムイ』の杉元佐一役、『転生したらスライムだった件』のランガ役などがあります。

『BEASTARS(ビースターズ)』のハル役を演じたアニメ声優は、芸能事務所「アイムエンタープライズ」で声優として活動中の千本木彩花です。デビュー作は『帰宅部活動記録』の九重クレア役。

2016年に『甲鉄城のカバネリ』の無名役で初のメインヒロインを演じ、翌年の2017年には第11回声優アワードで新人女優賞を受賞していました。主なテレビアニメの出演作には『帰宅部活動記録』の九重クレア役、『マジきゅんっ!ルネッサンス』の愛ヶ咲小花役、『アニメガタリズ』の上井草有栖役などがあります。

『BEASTARS(ビースターズ)』のルイ役を演じたアニメ声優は、フリーで活動中の小野友樹です。主に声優業を中心に活動しており、アニメやゲームなどのジャンルを担当しています。デビュー作は『ケロロ軍曹』の宇宙人。

2013年には第7回声優アワードにて助演男優賞を受賞し、さらに2015年にはLantisよりソロCDデビューを果たしています。主なテレビアニメの出演作には『君と僕。』の塚原要役、『黒子のバスケ』の火神大我役、『めだかボックス』の人吉善吉役などがあります。

『BEASTARS(ビースターズ)』のジュノ役を演じたアニメ声優は、芸能事務所「東京俳優生活協同組合」で声優として活動中の種﨑敦美です。声優業を認識するきっかけとなったのが『美少女戦士セーラームーン』とのことでした。それから声優を目指すようになり、2015年には現在の事務所に所属しています。

2020年には第14回声優アワードで助演女優賞を受賞しているので、これからの活躍に注目です。主なテレビアニメの出演作には『となりの怪物くん』の夏目あさ子役、『幻影ヲ駆ケル太陽』の天道いつき、天道むつき、天道ななせ役、『すべてがFになる THE PERFECT INSIDER』の西之園萌絵役などがあります。

『BEASTARS(ビースターズ)』のジャック役を演じたアニメ声優は、声優事務所「アトミックモンキー」で声優として活動中の榎木淳弥です。大学時代に観たアニメ『天元突破グレンラガン』で感動したことが声優を目指すきっかけとのことでした。

それから声優を目指すようになり、アトミックモンキーの演技研究所への入所を経て事務所に所属しています。主なテレビアニメの出演作には『カードファイト!! ヴァンガードG』の綺場シオン役、『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』の館脇正太郎役、『アイドルマスター SideM』の舞田類役などがあります。

『BEASTARS(ビースターズ)』のミグノ役を演じたアニメ声優は、芸能事務所「アイムエンタープライズ」で声優、歌手として活動中の内田雄馬です。主に声優としてアニメやゲームを中心に活動しています。デビュー作は『Holy Knight』。一家そろってゲーム好きだった影響でアニメを観るようになり、その時に観たアニメ『サクラ大戦』がきっかけで声優業を目指すようになったとのことでした。

それから養成所の卒業を経て現事務所に所属することになります。2014年にはアニメ『ガンダムビルドファイターズトライ』のコウサカ・ユウマでアニメ初主演を務め、2017年には第11回声優アワード新人男優賞を受賞しています。主なテレビアニメの出演作には『学戦都市アスタリスク』の夜吹英士郎役、『Classroom☆Crisis』の霧羽ナギサ役、『血界戦線』の音速猿役などがあります。

『BEASTARS(ビースターズ)』のコロ役を演じたアニメ声優は、芸能事務所「アイムエンタープライズ」で声優として活動中の大塚剛央です。デビュー作は『あまんちゅ!』。2018年に公開された劇場版アニメ『詩季織々』のリモ役でアニメ初主演を務めていました。

また同年10月にはテレビアニメ『風が強く吹いている』の蔵原走役でテレビアニメ初主演を務めています。2020年には第14回声優アワードで新人男優賞を受賞するなど、これからの活躍に期待できる声優と言えるでしょう。主なテレビアニメの出演作には『風が強く吹いている』の蔵原走役、『Dimensionハイスクール』の緑ヶ丘流星役、『NOBLESSE -ノブレス-』のタキオ役などがあります。

『BEASTARS(ビースターズ)』の名言として挙げられるのは、ハルに対して激怒して放ったルイのセリフです。ハルはメロンが肉食獣と草食獣のハーフだったという事実を知ります。その時にレゴシとの子供に重ねて大喜びしていました。

それからメロンのセリフで心踊らされたハルは彼に母性愛を抱き始め、何が欲しいのかを聞きます。それに対してメロンは君が食べたいと返しているのですが、ハルはそれを承諾してしまったのです。しかしそれを聞いたルイは激怒。その時にこの名言が残され、ルイは彼女のような草食獣が誰かに肉として扱われないで済むような社会を実現しようと決意を固めていました。

『BEASTARS(ビースターズ)』の名言として挙げられるのは、ジュノがテレビ局の取材に答えた際に放った下記のセリフです。ジュノはルイへの気持ちをレゴシに相談していました。相談しながら帰っていた道でテレビ局の取材人がやってきており、続けて食殺事件への感想を肉食獣の立場で問われます。

そこでジュノはすかさず取材人が持っていたマイクをひったくりました。肉食獣と草食獣が一緒に暮らす危険性は、大恋愛に関係ないということなのでしょうか？この名言からジュノの強い気持ちと覚悟が伝わってきます。

『BEASTARS(ビースターズ)』の名言として挙げられるのは、リズとの決闘を控えていることで、ナーバスになっているレゴシに向けて放ったゴウヒンのセリフです。レゴシはリズと大晦日に決闘する予定でした。しかし、気の弱いレゴシにとってはそれは苦しいものです。リズを警察に突き出す前に闘わせようとしている自分のエゴに悩んでいたレゴシでしたが、その時にこの名言を言われたことで奮い立っていました。

『BEASTARS(ビースターズ)』の名言として挙げられるのは学園内で戦闘になったレゴシが、相手に圧倒されながらも叫んだ下記のセリフです。レゴシに正体を暴かれたことでリズは、暴力でレゴシを威圧しようとしました。

リズはテムを食殺した記憶を美化して現実逃避をしようとしていましたが、それに対してレゴシは自分の信念を伝えます。この名言は暴力では問題を解決できず、愛によって種族間の問題を解決するのが大切だと伝えたかったのでしょう。

『BEASTARS(ビースターズ)』の名言として挙げられるのは、レゴシの純粋さに感銘を受けたヤフヤがレゴシに向けて放った上記のセリフです。ヤフヤは私利私欲から食肉に走る肉食獣を多く見てきたことで嫌気がさしていました。そしてビースターの地位にも倦み始めていた頃にレゴシと出会います。

レゴシは食肉に走る肉食獣が多いと知りながら、それでも肉食獣と草食獣の共存を信じてあがき続けていました。現実に打ちのめされることなく、希望を持ち続けるのは難しいでしょう。そんな時にレゴシのような人物がいればヤコヤと同じように期待せずにはいられません。

こちらでは『BEASTARS(ビースターズ)』の感想があがっています。感想の中に「過程が自然」と書かれているのですが、これはあらすじの流れについて述べられていることなのでしょうか？大晦日の決闘シーンが最高だったと評価されているので、ぜひ決闘シーンのあらすじに注目してみてください。

こちらでは『BEASTARS(ビースターズ)』の評価ポイントに関する投稿があげられています。本作の魅力がどこにあるのか？その要素としてリアリティある描き方や主人公が求める世界観などが挙げられているので、人によって作品の捉え方が違うようですが、描かれる多くの魅力が高く評価されているのは間違いありません。

こちらでは『BEASTARS(ビースターズ)』のレゴシ達のファッションやキャラ設定に関する感想があがっています。作品のキャラの特徴はそれぞれのファッション性にも影響されていると考えられます。この感想から、その特性がよく分かるといえるのではないでしょうか？

『BEASTARS(ビースターズ)』の面白い魅力をキャラ情報やあらすじ、感想・評価を交えつつ紹介してきましたがいかがでしたか？本作のテーマは本能と理性の葛藤でした。動物たちは人間らしい社会を生きながらも本能を抑えて生きています。

その過程でさまざまな考え方によって信念を持つようになりますが、その信念がキャラクター達の問題を解消するきっかけを生み出しているため、本作は相手を表面上で判断することなく尊重することが大切だと伝えたいのかもしれません。さまざまな面白い魅力を紹介していますが、まだ名言や個性的なキャラクターも多く登場しているので、ぜひこの機会に面白い魅力に注目してみてください。