2019年10月30日公開
2022年11月10日更新
【銀魂】村田鉄矢は鬼兵隊と手を組んだ理由は?紅桜との因縁や鉄子への想いを考察
「銀魂」に登場するキャラクター・村田鉄矢について紹介します。村田鉄矢は名匠と言われた村田仁鉄の息子です。鉄矢は父が残した紅桜という名刀を超える刀を目指しており、そこに目を付けたのが鬼兵隊の高杉でした。ここでは、鉄矢が高杉と手を組んだ理由や、坂田銀時が紅桜を持った岡田似蔵と戦ったシーン、妹・鉄子に対する想いを考察しつつ紹介します。また「銀魂」の実写版で村田鉄矢役を演じた安田顕についても紹介していますので、ぜひご覧ください。
村田鉄矢が登場!銀魂とは?
銀魂の作品情報
「銀魂」は、週刊少年ジャンプで連載されていたSF・時代劇漫画です。作者は空知英秋で、連載期間は2004年から2018年までですが、「ジャンプGIGA・2019WINTER1〜3」と「銀魂公式アプリ」で完結編が連載されました。コミックは全77巻が発売されています。2006年にアニメ化され、途中で中断もありましたが、2018年まで放送されました。
劇場版は、2010年に「劇場版 銀魂 新訳紅桜篇」、2013年に「劇場版 銀魂完結篇 万事屋よ永遠なれ」が、それぞれ公開されました。実写版映画は2017年に「銀魂」、2018年に「銀魂2 掟は破るためにこそある」が、それぞれ公開されました。
銀魂のあらすじ
舞台は幕末、「天人(あまんと)」という宇宙人が地球を襲撃。天人たちとの間で攘夷戦争が起こりました。天人たちの強さを恐れた幕府は天人を受け入れ、開国。以降、天人たちは幕府を支配、天人に逆らった侍たちは弾圧されました。そして20年が経ち、剣術道場「恒道館」の跡継ぎの志村新八は、侍の魂を忘れない男・坂田銀時と出会い、銀時の男気溢れる人格に魅了され、銀時が営む「万事屋(よろずや)」で働くことになりました。
万事屋には江戸中から様々な依頼が舞い込みます。そんな中、万事屋には「夜兎族」の神楽と巨大な犬の定春がやって来ます。神楽は宇宙で最強と言われる「夜兎族」の娘で、少女とは思えない超怪力と戦闘能力を持っています。そして、江戸の警察・真選組や高杉晋助、桂小太郎、坂本辰馬という人物たちが登場し、銀時たち万時屋のメンバーは、様々な出来事や事件に関わっていくことになります。
村田鉄矢のプロフィール
長い黒髪が特徴の村田鉄矢は、4月11日(おひつじ座)に誕生、身長は175㎝で体重は62㎏です。話をするときは常に大声。人の話には耳を貸しません。父は江戸で一番の刀匠である村田仁鉄(じんてつ)です。家族は他に、鉄子という妹がいます。亡き父・仁鉄と同じ道を歩む鉄矢は、鉄子と二人で刀鍛冶をしています。
村田鉄矢の呼び名
村田鉄矢がみんなにどう呼ばれているかを見てみると、「むらた」と呼ばれています。妹の鉄子からは「兄者(あにじゃ)」と呼ばれています。
村田鉄矢は名刀匠の息子
村田鉄矢は、子どもの頃から刀鍛冶として江戸で最高と称された父・仁鉄から、刀鍛冶にとって大切な心得を教えられてきました。そんな鉄矢は偉大な刀鍛冶だった父を超えるという高い志を持って生きてきました。その想いから、納得できる刀を作るためなら人として大切な良心や常識などすべて捨て去り、「究極の刀」を作るため、ただひたすら刀鍛冶に没頭します。
村田鉄矢のモデルは村田経芳
村田鉄矢のモデルは、幕末から明治維新にかけて活躍した薩摩藩の藩士・村田経芳(むらたつねよし)です。江戸幕府末期の1838年に誕生した村田経芳は、射撃の達人で、「鳥羽伏見の戦い」(1868年)などで戦いました。明治になり、陸軍の歩兵大尉としてヨーロッパへ渡り、射撃の技術を学び、兵器の研究などをしました。
帰国後、1877年に陸軍の少佐になり、1880年に初めての国産銃「十三式村田銃」を開発しました。村田経芳が開発した「十三式村田銃」は、欧米の水準に並ぶもので、当時最新式の銃でした。その後「貴族院議員」を長らく務め、1896年に男爵の位を得ました。1921年、83歳で逝去しました。
村田鉄矢と鬼兵隊
鬼兵隊との利害関係
村田鉄矢は、江戸で最高と称された父・仁鉄の息子です。仁鉄は最高の名刀と言われる「紅桜(べにざくら)」を残しました。鉄矢はその「紅桜」を超える名刀を目指し、ただひたすら刀鍛冶に没頭します。そんな鉄矢が作る究極の名刀を欲しがる者がいます。それは鬼兵隊を率いる高杉晋助です。高杉は幕府を倒すために大量の武器を必要としています。鉄矢もまた、納得できる刀を作るための資金はいくらでも必要になってきます。
鉄矢は、鬼兵隊から多額の資金を受け取ることで名刀を作り出すことが可能になり、その名刀を使って幕府を倒すことができると考える鬼兵隊、お互いに利害関係が成立したのでした。
銀時を騙して利用
村田鉄矢は、紅桜の能力を高めるため坂田銀時と岡田似蔵を戦わせようと、「紅桜が行方不明になった、探して欲しい」などと銀時に嘘の依頼をしました。紅桜を持っているのは鬼兵隊の岡田似蔵だと知った銀時は、似蔵と戦いました。紅桜のパワーは強力で、銀時は深いダメージを負うことになりました。
村田鉄矢と紅桜
紅桜への誇り
「紅桜」は、刀鍛冶として超一流だった鉄矢の父・仁鉄の生涯最高の名作と言われています。鉄矢はその「紅桜」を基に、より進化した斬れ味にこだわり、斬れないものはない刀を追求しました。鉄矢にとって、高杉や鬼兵隊がどんな野望を持っていようと全く興味がなく、納得のいく刀を作ることができればそれでいいのでした。刀匠とは、ただ「斬れる刀」作りで、それが刀鍛冶の誇りなのだと鉄矢は思っているのでした。
暴走する紅桜
村田鉄矢が、刀以外のすべてを犠牲にして、心血を注ぎ開発した「紅桜」は、その刀を持つものを支配する力を持つようになりました。そして「紅桜」は戦いの情報をデータ化し、そのデータを基にさらに能力を高めることができるのでした。そんな「紅桜」は、打倒幕府を掲げる高杉たちにとって待望の兵器でした。「紅桜」を大量に手に入れることができれば、幕府を倒すことが容易になるからでした。
村田鉄矢の鉄子への想い
兄を案ずる鉄子
最強の刀を作ることに心血を注ぎ、結果人を殺す兵器を作る兄・鉄矢の暴走を、どうすれば止めることができるのか考えた鉄子は、紅桜によって重傷を負わされ、療養している銀時に会いにいきました。鉄子は兄が怪しげな者たちとつきあい、どんな物を作っているのか、知っています。鉄子の話を聴いた銀時は、鉄矢が人殺しの兵器を作っていることを知っていながら、黙っていたのかと皮肉混じりに言いました。
鉄子は、この事が知られてしまった時の兄の身の上を思うと怖かったのだと謝りました。そして鉄子は「刀は人を斬るための武器、使う人を選ぶことはできない、けれど、兄が魂を込めて作った刀が殺人の道具として使われるのは悔しい」と泣くのでした。兄への想いを泣きながら必死に語る鉄子の想いに感銘を受けた銀時は、鉄子が作った刀を持って、似蔵を追って鬼兵隊の元へ向かいます。
鬼兵隊が乗る船には、紅桜のメンテナンスをするために鉄矢が乗り込んでいました。そして似蔵と銀時の対決が再び始まりました。紅桜を構えて向かってくる似蔵ですが、次第に銀時の勢いが増し、似蔵は追い詰められます。銀時の勝利かと思われた次の瞬間、紅桜による支配が最高の状態に達した似蔵の身体が怪物と化しました。腕から多数の触手が伸び、その手で絞めつけられてしまった銀時は意識を失います。
出典: https://festy.jp
その様子を見ていた鉄子は「もう誰も紅桜で死なせない」と叫び、銀時を締め付ける触手をほどこうとします。必死な鉄子を見ている鉄矢ですが「魂を込めて作り上げた紅桜は私のすべてなのだから、無くなってしまえば私には何も残らない」と思い、鉄子は自分のことを理解してくれないと考えるのでした。しかし、触手が鉄子に向かってきたのを見た鉄矢は、思わず鉄子をかばいます。すると触手が鉄矢を甲板に思いっきり叩きつけました。
鉄子は目の前で兄・鉄矢が叩き付けられたのを見て、泣き叫んで駆け寄りました。銀時は瀕死の鉄矢に向かって「てめーの妹が魂を込めて打った刀の切れ味を目に焼き付けな」と言い、似蔵に向かってその刀を振り下ろしました。斬りつけられた似蔵はその場に倒れ込みました。折れた刀の切っ先が甲板に突き刺さりました。その一部始終を見ていた鉄矢の脳裏に、兄妹がまだ子どもの頃、父・仁鉄から聴かされた言葉が蘇りました。
妹・鉄子への愛
鉄矢と鉄子の父、刀鍛冶として最高の名匠と称された仁鉄が、幼い子どもたちに言ったのは、次の言葉でした。
「鉄を叩きながらてめーの魂を叩きあげろ。優しく清廉な人になれ。美しく生きろ」
そして仁鉄は鉄子に、どんな刀を打ちたいか?と尋ねたとところ、鉄子は「人を護る刀」と答えました。このような光景が脳裏に浮かんだ鉄矢は、鉄子の腕に抱かれながら、私は打ち方が足りなかった、と言い、かすかに微笑みながら鉄子に、良い鍛冶屋になれという言葉を残し、亡くなりました。
村田鉄矢の名言
名言①「剣以外の余計…」
村田鉄矢は、名匠と言われた父・仁鉄を超える刀を作ろうと、これまであらゆるものを捨てて刀を打ってきました。そんな鉄矢ですが、鬼兵隊の船で銀時と紅桜を持った似蔵が戦う中で、妹・鉄子が窮地に陥った際、思わず妹を庇いました。鉄子の代わりに敵の攻撃を一身に受け、瀕死の状態になった鉄矢が鉄子に言った言葉です。
剣以外の余計なものを捨ててきたつもりだった。人としてよりも刀工として剣をつくることだけに生きるつもりだった。だが、最後の最後でお前だけは、捨てられなんだか。
鉄矢は息を引き取る前、初めて人間らしい気持ち、思いやる気持ちが自分自身に残っていたことを知ったのでした。
名言②「刀匠はただ…」
鉄矢が作った紅桜を基にした兵器を使って幕府を倒そうと目論む高杉は、鉄矢に侍としての気概を見せてやろうと声を掛けました。それに対して鉄矢が言った言葉です。
刀匠はただ斬れる刀をつくるのみ!
高杉の言葉に対して、このように言った鉄矢。彼は、高杉の目的などに関心はなく、ただ名刀を作りたい一心なのでした。
名言③「鉄子 いい鍛冶屋にな…」
鬼兵隊の船上での銀時と似蔵の戦いで、鉄矢は鉄子をかばって亡くなりました。その時に鉄子の腕に抱かれて鉄矢が最期に言った言葉です。
鉄子 いい鍛冶屋にな…
「鍛冶屋にな…」で終わっているのは、最期まで言い切ることができなかったためです。鉄矢は鉄子に「いい鍛冶屋になれ」と言ったつもりなのではないかと言われています。それに対して鉄子は泣きながら、「いつものように大声で言ってくれないと聞こえない…」と言いました。
村田鉄矢の実写キャスト
「銀魂」の実写版映画は、第1作目「銀魂」が2017年の7月、第2作目 「銀魂2 掟は破るためにこそある」が、2018年の8月に、それぞれ公開されました。実写版では主人公の坂田銀時役を小栗旬が演じ、村田鉄矢役は安田顕が演じました。ここでは、村田鉄矢役を演じた安田顕について紹介します。
実写キャストは安田顕
「銀魂」の実写版映画で、村田鉄矢を演じた安田顕は、1973年生まれ、北海道出身です。大学時代の演劇研究会で出会った森崎博之と共に、芸能プロダクション「CRATIVE OFFICE CUE」に入り、タレントとして活動を始めました。1996年に大学の卒業公演で、森崎博之、大泉洋、音尾琢真、佐藤重幸というメンバーで「TEAM-NACS」という1回限りの演劇ユニットを作り、公演を行いました。
安田顕は一度は就職しますが、1997年に再び「TEAM-NACS」を結成し、1998年に北海道で放送されていた「水曜どうでしょう」で、人気となり、やがて全国的に知られるようになりました。
俳優・安田顕の出演作品
安田顕の俳優としての主な出演作を紹介します。2006年NHK大河ドラマ「功名が辻」宇喜多秀家、2011年「チーム・バチスタ3アリアドネの弾丸」、2012年の「スープカレー」浦田博史・主演、2014年「チーム・バチスタ4螺鈿迷宮」島津吾郎、2015年の「下町ロケット」山崎光彦、2016年の「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」白井篤史、「重版出来!」安井昇、2017年の「嘘の戦争」仁科晃。
2017年「小さな巨人」渡部久志、2018年「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」加賀美じゅん・主演、「愛しのアイリーン」宍戸岩男・主演、「不能犯」河津村宏、「北の桜守」杉本久、2019年NHK朝ドラ「なつぞら」小畑雪之助、2019年の映画「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」宮川サトシ・主演、などです。
村田鉄矢に関する感想や評価
安心の銀魂クオリティーwwwでも兄者死んだところと銀桂の共闘シーンはすごくよかった!
— あおとら@FF15スクショ投下野郎 (@aotora) September 28, 2012
村田鉄矢が作った名刀「紅桜」によって支配されている岡田似蔵の前に立ちはだかった妹の鉄子。鉄矢は鉄子をかばい、死んでしまします。このシーンは鉄矢が人間性を取り戻し、鉄子の腕に抱かれて息を引き取ります。
このシーンがとても良かったという感想です。
村田鉄矢役の安田顕さん。あなたが1番、見た目も声の雰囲気も原作に近かったかなと思います。アニメ銀魂を思い出して思わずニヤッとしました。銀時、鉄矢、鉄子の掛け合いのシーン、とても良かったです。ありがとうございました。
— やま\パン/ (@atyu_sb) July 14, 2017
「銀魂」の実写版映画での、村田鉄矢役を演じた安田顕さんがとても良かったという声が寄せられています。原作のイメージを損なうことなく、村田鉄矢を演じていると評判です。
実写映画の銀魂みた〜🍿🎬
— もっさん (@bnymmm_14) July 19, 2018
原作好きだから食わず嫌いして実写は見てなかったけどおもしろかった!
もっと早く見ればよかった!
個人的にビジュアル演技込みでドンピシャだったのが村田鉄矢役の安田顕…似すぎ笑
原作の「銀魂」が好きで、実写版については観たことがなかったそうですが、こちらの方も村田鉄矢役を演じた安田顕さんの、ビジュアルかた演技まですべて完璧だったという感想です。
村田鉄矢と鬼兵隊の関係まとめ
いかがでしたか?「銀魂」に登場するキャラクター・村田鉄矢について紹介しました。村田鉄矢は名匠と称された父・仁鉄が作った名刀「紅桜」を超える刀を目指していました。鉄矢は高杉の思惑などに関心はなく、ひたすら名刀を作ることに没頭していましたが、それは人として大切なことを失くしてしまうほどでした。
しかし、妹の鉄子が窮地に陥った際、自分にも人間らしい心が残っていたと気づき、最期は鉄子の腕の中で息を引き取った鉄矢でした。また、「銀魂」の実写版映画で村田鉄矢を演じた安田顕についても紹介しました。原作のイメージ通りの演技が好評でした。村田鉄矢というキャラクターの生き様が描かれている「銀他」紅桜篇を、どうぞお楽しみください。