【賢者の孫】シン＝ウォルフォードの強さと正体は？アニメの声優キャストは？

この記事では、元サラリーマンで異世界転生後に「魔王」と呼ばれるようになった主人公シンを特集します。これから、シンの正体や強さについて考察していきますが、その前に本作『賢者の孫』の作品情報をお届けします。最初に『賢者の孫』の作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと進みます。

『賢者の孫』は、日本の作家・吉岡剛により2015年1月から小説投稿サイト「小説家になろう」で連載されている作品です。2015年7月にはKADOKAWA/エンターブレインのファミ通文庫から書籍版が発売されました（イラストは菊池政治が担当）。

単行本の発行部数は、2023年6月現在で電子版を含めて累計750万部を超える大ヒット作となっています。また、連載終了後の2022年11月には、続編として『魔王のあとつぎ』が創作され、現在は小説投稿サイト「カクヨム」で連載中です。

『賢者の孫』は、さまざまなメディア展開も行われており、漫画作品、テレビアニメ、ゲームなどが制作されています。漫画版は緒方俊輔の作画により、KADOKAWAのWeb無料漫画雑誌「ヤングエースUP」で現在も連載中です。また、テレビアニメ版は2019年4月から6月まで、朝日放送テレビやTOKYO MXなど複数のテレビ局で放送されました。これらのメディア展開により、「賢者の孫」は幅広い層に支持されています。

さらに、『賢者の孫』の外伝作品として、マーリンとメリダの若き日を描いた『賢者の孫 Extra Story』や、メイと彼女のクラスメイトの活躍を描いた『賢者の孫SP おうじょさま奮闘記』、そしてアルティメット・マジシャンズを主人公にした『賢者の孫SS』が創作されました。これらの作品は、本編とは異なる視点から物語を展開し、『賢者の孫』のさらなる魅力を提供しています。

魔法が存在する異世界に転生した青年シンは、マーリンとメリダの指導の下、わずか15歳で一人前の魔法使いに成長します。その後、アールスハイド王国の高等魔法学院進学に伴い王都へと移り住み、貴族令嬢シシリーやマリア、そしてで王子のアウグストとの関係を築いていきます。ところが、やがて人類の敵・魔人との戦いに巻き込まれたシンは、魔法使いの精鋭チーム「アルティメット・マジシャンズ」を結成し対抗します。

ここからは、メインテーマである『賢者の孫』のシン＝ウォルフォードの強さや正体などの話題に移ります。シンは、本作『賢者の孫』の主人公の青年です。シンの正体ですが、前世では日本の企業で働く20代のサラリーマンでした。ある時、考え事をしながら歩行中、赤信号なのに気付かず横断歩道を渡ろうとして、交通事故に遭い命を落としてしまいます。

まだ幼い頃、シンは魔物に襲われます。彼は助かったのですが、共にいた家族らしき人たちは全員亡くなりました。泣き声を聞きつけたマーリンによって発見・保護されたのですが、その時、シンは魔物に攻撃されたショックで前世の記憶･正体を思い出します。その結果、わずか1歳にして精神的には20歳の青年となったのです。

ここからは、『賢者の孫』の主人公シン＝ウォルフォードの強さや能力について考察していきます。シンは、規格外の強さを持つ魔法を開発し使いこなすことができます。ゲートを通過するように空間移動したり、自身の存在を消す魔法も使えます。

彼の魔法の強さの源となっているのは、前世で培った物事の本質を理解する能力にあると言われています。魔法で焔をおこす時に、焔をイメージするだけでなく焔が燃えるメカニズムを理解し、酸素など焔をおこす要素を明確にイメージします。それにより、通常の魔法であってもよりパワフルな強さを発揮できるようになるのです。

シンによれば、強力な魔法を行使するためには、魔力の制御が必要だとのことです。魔法を使用する際にイメージすることは重要ですが、それを実現するためには同等の魔力の強さが必要になるのです。シンは、魔法学校の教室で意識を集中させて自身の魔力を制御し、その魔力の強さを感じた同級生たちを驚かせました。魔力制御のできるシンの魔力は無敵と言えるでしょう。

シン＝ウォルフォードが転生した異世界では、服や武器に魔法を付与することが可能です。アニメ版『賢者の孫』の第1話で、シンは元の世界の言語でナイフに魔法を付与し、それを使って魔物を撃退しました。この時付与された魔法は「超音波振動」と呼ばれ、刃物の切れ味を飛躍的に向上させます。また、靴に「空気噴射」という魔法を付与すると、飛び跳ねながら魔物の攻撃を避けて戦うことが可能となりました。

ただし、魔法付与については、素材により呪文に字数制限があります。シンは、漢字を効果的に活用して文字数を抑えながら、魔法付与を進めます。自身の制服に魔法を込め、絶対魔法防御や物理衝撃の完全吸収などの効果を得ました。その結果、彼の制服は国宝に匹敵するような価値を持つ防具となりました。

ここで、改めて本作『賢者の孫』の主人公シン＝ウォルフォードの正体や前世について解説しておきましょう。アニメ『賢者の孫』の第1話では、シンの正体や異世界で成人とされる15歳までの成長過程が描かれています。国王ディスおじさんの勧めで、シンはアールスハイドの魔法学院に入学することになりました。

入学試験ではトップの成績を収め、オーグ王子を抑えて新入生代表に選ばれました。学院ではSクラスに所属し、その中でも彼の魔法の強さは圧倒的でした。シンの魔法の強さに魅了され、彼の研究と学習を目指す者たちが結集し、「究極魔法研究会」が結成されました。後に、この組織は名前を変えて「アルティメット・マジシャンズ」と名乗るようになります。

シンは魔法の強さだけでなく、体術や剣術においても非凡な才能を発揮し、その実力は「世界の勢力バランスを崩す」と言われるようになります。シンは森でマーリンから魔法を学び、メリダからは魔道具の知識を獲得、さらにミッシェルからは剣術と体術の特訓を受け鍛え上げていたからです。各国では「世界の争乱の火種」の可能性があるとして、シンを引き入れようとします。

ここまではシン＝ウォルフォードがマーリンによって育てられ、学院に入学するまでの経緯を紹介しました。次に、シンの正体・前世について解説します。実はシンは元々日本でサラリーマンとして働いていました。年齢が20代だったことは分かっているのですが、その他のプロフィールは不明です。仕事帰りに赤信号で横断歩道を渡り車に轢かれて死亡しました。そして、前世の記憶や正体を保ったまま異世界に転生したのです。

学院の入学式での新入生代表スピーチでは、シンは例のないスピーチを披露します。通常は堅苦しい台本のようなスピーチが行われますが、シンはジョークを交えながら話しました。これは一般常識を持つ人々にとってはあり得ない内容でしたが、生徒たちの間では爆笑の渦が巻き起こりました。

転生後のシンは、前世の正体・出来事全てを鮮明に覚えているわけではなく、ぼんやりと記憶している程度です。元の名前や死亡の理由も覚えていません。しかし、知識に関してはほぼ完全に記憶に残っていたため、マーリンから教わる魔法のイメージを容易に描くことができ、魔法習得に大きな効果を上げました。

『賢者の孫』のシン＝ウォルフォードが「魔王」と呼ばれるのはなぜなのでしょうか？この「魔王」という言葉には、実は通常とは別の意味が隠されているようです。『賢者の孫』で使われている「魔王」には、魔物や魔族という意味ではなく「魔法使いの王」という意味があるのです。

続いて、シンが魔王として知られるようになった理由について解説します。アールスハイド国では勲章の授与式が行われようとしており、授与式ではシンが2回目の勲章を受け取る予定となっています。

この栄誉ある勲章を2度も授与されたのは、王国史上初めての快挙であり、シンには二つ名が授けられることになりました。その二つ名が「魔法使いの王」を意味する「魔王」だったのです。国王は、この世にシンに敵う者は存在しないという意味を込めて、彼にこの名を与えました。

ここで、『賢者の孫』のシンの育ての親、マーリン＝ウォルフォードについて紹介しておきます。マーリンはシンの養祖父であり、世界中で広く知られる偉大な賢者です。また、『賢者の孫』のスピンオフ作品『賢者の孫 Extra Story』では主役を務めています。かつては世界を恐怖に陥れる魔人を打ち倒すほどの実力者でしたが、元妻のメリダには頭が上がりません。

マーリンは、父を早くに失い、母子家庭で育ちました。中等学院を卒業後に自立して母を支えるつもりでしたが、亡父の夢を叶えるために、高等魔術学院に進学する道を進みます。入学時点ですでに教師たちをも凌ぐ実力を持っていたため、授業に出席する必要性を感じず授業はサボりがちでした。しかし、メリダと交際するようになってからは行動を改め、卒業後結婚すると魔物ハンターとして生計を立てることになりました。

しかし、魔人化した親友カイルを討伐し、「賢者」として英雄視されるようになると、世間に嫌気がさします。そして、母サンドラの死をきっかけに、家族帯同で諸国放浪の旅を送ることになります。その後、息子スレインが悲劇的な死を遂げると、メリダとは離婚して独り深い森の奥深くで隠遁生活を送るようになりました。

一方、転生したシンは、乳児の頃に賢者マーリンによって拾われ、15歳になるまで森でマーリンに育てられます。マーリンとシンとの出会いは以下の通り、偶然やって来ました。ある日、森を歩いていたマーリンは、魔物に襲われた馬車を目にします。その馬車には無残な姿で死亡した人たちが横たわっていました。

すると、近くから赤ちゃんの泣き声が聞こえてくるではありませんか。マーリンは馬車を隅々まで調べ、やがてかわいい赤ちゃんを発見します。その赤ちゃんこそがシンであり、マーリンはこの偶然の出会いを運命的なものと感じたのです。マーリンは、育ての親としてシンに接します。妻のメリダもまたシンを孫のように可愛がりました。

シンの両親については、未だに謎に包まれています。魔物に襲われ亡くなった人たちの身元は判明せず、もしシンの両親がその中にいたとしても永遠にわからないでしょう。しかしながら、その馬車にシンの両親が乗っていなかった可能性もあります。作品のその後の展開を追ってみましたが、シンの両親に関する情報は得られませんでした。やはり、魔物によって殺害された可能性が高いと推測されます。

ここで、アニメ『賢者の孫』でシン＝ウォルフォードを演じた声優・小林裕介（こばやし・ゆうすけ）のプロフィールを紹介します。小林裕介は、東京都出身・1985年3月25日生まれの男性声優です。現在はゆーりんプロに所属し、声優だけでなくナレーターやラジオのMCとしても活動しています。

小林裕介が声優の道を歩むことになったのは、高校生の頃のことでした。自転車で通学中、アニメのセリフを叫びながら走る癖があったので、友人に話したところ「声優になればどう？」と言われ、それがきっかけになったそうです。大学卒業後は、大手家電メーカーに就職しエアコンの開発に携わっていましたが、やがて日々の生活に物足りなさを感じるようになります。

生活を充実させようと考え、休日を利用して歌のレッスンを受けるようになりました。歌の講師に「声優になりたかった」と話したところ、講師からは「興味があるならやってみるべきだ」と後押しされます。そして、24歳の時に会社を退職しアミューズメントメディア総合学院に入学します。声優になることについて親からは強く反対されましたが、会社を辞める際には「挑戦してみればいい」と背中を押してくれたそうです。

2010年にアミューズメントメディア総合学院を卒業後、小林はゆーりんプロに所属します。プロとしての最初の仕事は企業向けビデオのナレーションでした。以降、ナレーションの仕事を中心になりますが、2013年、テレビアニメ『とある科学の超電磁砲S』の小佐古俊一役で声優デビューを果たしました。2014年には、テレビアニメ『ウィッチクラフトワークス』の多華宮仄役で初主演を務めます。

小林裕介の受賞歴としては、2017年の第11回声優アワード新人男優賞や、2021年2月19日の、『Re:ゼロから始める異世界生活』（第2期）のナツキ・スバル役での「Crunchyroll Anime Awards 2021」最優秀声優賞日本語部門などがあります。

次に、アニメ『賢者の孫』のシン＝ウォルフォード役の声優・小林裕介の主な出演作品や演じたキャラを一覧で紹介します。

• Re:ゼロから始める異世界生活（ナツキ・スバル）
• アルスラーン戦記（アルスラーン）
• 炎炎ノ消防隊（アーサー・ボイル）
• Paradox Live（矢戸乃上珂波汰）
• ダーウィンズゲーム（須藤要）
• 地獄楽（山田浅ェ門典坐）
• Dr.STONE（石神千空）
• 妹さえいればいい。（羽島伊月）
• ガンダムビルドダイバーズ（ミカミ・リク）
• パズドラ（松原龍二）

トップの成績で高等魔法学校の入学試験に合格したシン＝ウォルフォードは、入学式でスピーチをすることになりました。入学式には国王などVIPも参列しています。「世間知らずだからと言って仲間外れにしないでくださいね」。厳粛な雰囲気の中、彼のスピーチは冗談交じりのフレーズで始まりました。

さらに、「もし仲間外れにされたら、泣いてしまうかもしれません」と続けます。このようなスピーチは前例がなく、生徒たちにはウケたものの参列者は気が気ではなかったようです。シンのユーモアのセンスと自信満々な態度は、まさに向かうところ敵なしのかっこよさでした。

初めて街にやってきたシン＝ウォルフォードが暴漢から助けた女の子の中に、『賢者の孫』のヒロイン・シシリー＝フォン＝クロードがいました。シシリーは青い髪と黒い大きな目が特徴の美少女で、シンは彼女に一目惚れしてしまいます。その後、シンはシシリーにアプローチし、2人の関係は次第に甘い雰囲気に包まれていきました。

しかし、シンは自分がシシリーに好かれているのかどうかも分かりません。結局告白までに長い時間掛かってしまいました。戦闘の時には論理的に考え行動するシンも、恋になると手に余るようです。しかし、ここという場面では、持ち前の強心臓を生かしてキザなセリフも見事に決めます。まさに、恋愛においても無敵の存在と言えるでしょう。

その後、シンはシシリーと付き合うことになります。アウグスト王子からは、貴族の女性とおつきあいする際の”いろは”ついてのレクチャーがありました。シンは、すぐに合宿所にシシリーの両親を呼んで、土下座しながら交際の報告をします。両親を合宿所に呼び出す段階で彼の無敵ぶりが発揮されていましたが、交際報告が成功したと思った後の行動力はさらに凄まじく、間髪おかずに婚約にまで持ち込んでしまいました。

ここまで『賢者の孫』のシン＝ウォルフォード特集をお届けしてきましたが、最後にシンに関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、漫画の主人公の好みについて論じるツイートからです。『賢者の孫』のシンのように仲間を重視する主人公は好ましいのだそうです。

続いて紹介するのは、アニメ『賢者の孫』の最終回を観た方の感想からです。とても面白かったそうですが、次期アニメではもう少し長いバトルが見たいとのことです。シンが強すぎてすぐに決着してしまうのが唯一残念な点だったようでした。

最後に紹介するのは、アニメ『賢者の孫』の第3話を観た感想からです。対戦には勝利したものの、シンが自身の強さを持て余していたといいます。魔力がどんなに強くても、しっかりコントロールできなければ無力だとのことでした。

ここまで、『賢者の孫』の主人公シン＝ウォルフォードに焦点を当て、その正体や強さを考察すると共に、アニメ『賢者の孫』でシンの声を演じた声優の情報もあわせてお届けしました。

『賢者の孫』のシン＝ウォルフォードの正体は、元々は日本人でありサラリーマンとして働いていました。交通事故で帰らぬ人となり、その後、前世の記憶を持ったまま異世界に転生しました。異世界では賢者マーリンに拾われ、孫のようにかわいがられて育ちます。マーリンからは魔法を、そしてマーリンの妻メリダからは魔道具の知識を教えられます。

シンの強さは、まず、空間移動や自身の存在を消すなど規格外の魔法を使えるところにあります。そして、その魔力を制御しコントロール下に置くことができます。さらに、服や武器に魔法を付与できることも他に類例を見ない強さとなっています。アールスハイドの英雄、マーリンとメリダの孫として、今後も破天荒な活躍を披露してくれることでしょう。