【鬼滅の刃】鬼舞辻無惨の強さ・能力は?鬼化した過去や倒す方法も考察

『鬼滅の刃』の最終盤で正体を表した最強の鬼「鬼舞辻無惨」。今回はその「鬼舞辻無惨」の強さにフォーカスして、鬼舞辻無惨の最強と謳われる強さや能力、倒す方法や正体など鬼滅の刃の暗部でもある鬼「鬼舞辻無惨」をピックアップ!鬼舞辻無惨を倒す方法は?なぜ倒す方法が絞られる?どんな能力を持っている?などの考察部分に加えて、『鬼滅の刃』劇中での名言など、気になる鬼舞辻無惨の立ち振る舞いや過去も見ていきましょう。

【鬼滅の刃】鬼舞辻無惨の強さ・能力は?鬼化した過去や倒す方法も考察のイメージ

目次

  1. 鬼舞辻無惨の正体とは?
  2. 鬼舞辻無惨は最強?強さや能力・倒す方法を考察
  3. 鬼舞辻無惨の過去や鬼化した理由をネタバレ
  4. 鬼舞辻無惨の最後の死亡シーン
  5. 鬼舞辻無惨の女性や子供の姿
  6. 鬼舞辻無惨の名言や名セリフ集
  7. 鬼舞辻無惨に関する感想や評価
  8. 鬼舞辻無惨の強さまとめ

鬼舞辻無惨の正体とは?

みなさんは『鬼滅の刃』の最終盤で正体を表した最強の鬼「鬼舞辻無惨」がどれほどの能力の持ち主で倒す方法はどんなものだったかまでご存知ですか?今回はその「鬼舞辻無惨」を倒す方法や強さにフォーカスして、鬼舞辻無惨の最強と謳われる強さや能力、倒す方法や正体など鬼滅の刃の暗部でもある鬼「鬼舞辻無惨」をピックアップしていきましょう!

鬼舞辻無惨を倒す方法は?なぜ倒す方法が絞られる?どんな能力を持っている?などの考察部分に加えて、『鬼滅の刃』劇中での名言など、気になる鬼舞辻無惨の立ち振る舞いや過去をみていくことで鬼舞辻無惨を倒す方法を掘り下げていきましょう!

鬼滅の刃の作品情報

最強の鬼である鬼舞辻無惨の正体や強さ、倒す方法について迫る前におさらいとして『鬼滅の刃』の作品自体について紹介していきましょう!

鬼滅の刃の概要

『鬼滅の刃』は「吾峠呼世晴」(ごとうげ-こよはる)先生による漫画で、205話に渡る長い物語のなかに主人公「竈門炭治郎」の所属する「鬼殺隊」と最強の鬼である「鬼舞辻無惨」とその鬼舞辻無惨が生み出した凶悪な鬼たちとの闘いと群像劇が描かれています。

連載は2016年から集英社の「週刊少年ジャンプ」で行われ、連載中の2019年の4月にはアニメ『鬼滅の刃』、2020年の10月にはアニメ映画として『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』が放映され国内外に爆発的な人気が出ました。また悪役である鬼舞辻無惨はアニメ版などでインパクトある名言を連発したことで「パワハラ会議」などがTwitterのトレンド入りするなど人気を広めるために一役買うことになりました。

鬼滅の刃のあらすじ

主人公の「竈門炭治郎」は妹の「竈門禰󠄀豆子」を助けるための旅の途上でついに最強の鬼「鬼舞辻無惨」の思惑と本当の狙い、そして倒し方のヒントが明らかになり「鬼殺隊」の面々とともに更なる鍛錬に励み最終決戦に挑みます。

そんななか、「鬼殺隊」の首魁である「産屋敷耀哉」は「鬼舞辻無惨」自らの襲撃を受けて命を落としてしまいます。かくして悲しみとともに想いを引き継いだ「鬼殺隊」の面々は「鬼舞辻無惨」の根城「無限城」へと脚を踏み入れるのでした…!

鬼舞辻無惨のプロフィール

この記事の主人公にして最強の鬼である「鬼舞辻無惨」は圧倒的な強さと生命力をもつ『鬼滅の刃』においては最古の人喰いの鬼です。平安時代から生きていて歴史の闇で暗躍していますがその強さと凶悪さに反して歴史の表舞台に立つことはありませんでした。それゆえに悲劇を引き起こし続け、舞台となる大正の世に至るまで公の討伐軍は作られずに政府非公認の「鬼殺隊」がその影を追うことになりました。

そのことも相まってか、鬼舞辻無惨の正体はおろか強さや能力は不明な点が多く、『鬼滅の刃』最終決戦ではじめて明らかになった能力も多くあり、その点がまたファンにはご都合主義だと思われてしまうことになりました。今回はそんな最終決戦で明らかになった鬼舞辻無惨の本当の強さがどこにあるのかもご紹介します。

鬼舞辻無惨の性格

鬼舞辻無惨が神秘のヴェールの向こう側から嘲笑うように人間たちを殺せていたのにはもうひとつ重大な理由があります。それは鬼舞辻無惨のもつ機密性を重んじた「卑怯さ」と「慎重さ」です。鬼舞辻無惨は生まれが殿上人であったが故の尊大さや苛烈な攻撃性と不寛容さが目立ちますが、その根底には「目的を果たすためならどこまでも卑劣になれる貪欲さ」があります。

この陰湿ともとれる鬼舞辻無惨の性格は自分の配下の鬼たちの口封じなどで発揮され、1000年近くの間を暗躍し生き延び続け最強の座を縦にする秘訣だったと言えるでしょう。頑固さや卑劣さの裏に隠された生存能力と不変性こそが鬼舞辻無惨の強さを支えているのです。また高圧的な態度と相手を全く慮らない言葉遣いは「パワハラ上司」としての側面を感じさせ多くの社会人を震え上がらせました。

鬼舞辻無惨の目的

そんな鬼舞辻無惨が1000年近くに渡り追い求めたものが「青い彼岸花」と呼ばれる植物と、「日光を克服する」ための手段の確立です。とはいってもひとりではそんなことは難しく、そのためには人脈を広めて他人と協力しながら問題解決を図る必要があります。しかし鬼舞辻無惨のプライドはそれを許さず、結果として「十二鬼月」という手練れとなった上位の鬼を組織して自分の手足として使うことだったのです。

「自分が生き残るため」というある種研ぎ澄まされた強い動機は、途方もない野望や国家転覆や革命を求める悪役たちに比べるとチープだと捉える方も多いかもしれませんが、物悲しくなるくらいにどうしようもなく、そして誰しもが持ち合せているはずの「生存欲求」という強過ぎる執着は1000年も突き詰めると結果として強さを伴うものになっていったのです。

その結果繰り返されたのは鬼舞辻無惨による心身が弱く鬱屈とした屈辱感や恐怖感をもつ者たちに付け入っては手駒の鬼に変えて支配し、そして邪魔になったものや自分を裏切るものは殺して喰らい、そして歴史の闇に紛れながらも青い彼岸花という漠然とした希望に縋り付く亡者のような鬼としての生き方であったと言えるでしょう。

それもこれも鬼舞辻無惨"自体"が生き残りそして永く不変的な存在になるためであり、短い時間で代を変えながら想いを継いで鬼舞辻無惨討伐のために動く「産屋敷耀哉」とは対になるような目的と執着心の向け方になっていました。鬼舞辻無惨と産屋敷耀哉の2人が対峙し問答するシーンは『鬼滅の刃』のなかでも名シーンとして数えられるものになっています。

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鬼舞辻無惨は最強?強さや能力・倒す方法を考察

この章では『鬼滅の刃』の最強の鬼「鬼舞辻無惨」について精神的•環境的な強さではなくフィジカル面の強さと能力の正体について解説して「なぜ鬼舞辻無惨はファンから黒幕としては小物、卑怯者と言われるのか」「なぜ鬼舞辻無惨は最強の座をほしいままにできるのか」についても考察していきましょう!

鬼舞辻無惨の強さや能力

『鬼滅の刃』の「鬼殺隊」が劇中で鬼舞辻無惨に有効な倒し方や技を極めて成長し続けたのに対して、鬼舞辻無惨の強さはその不変性にあります。もちろん最初から持っていた能力ではなく1000年かけてゆっくりと集積され進化した面が多いと考察できますが1000年の集積は最強の座をほしいままにする桁違いなものでした。いよいよその正体について確認していきましょう。

強さや能力①人間を鬼に変化させる

まず鬼舞辻無惨の最強の秘訣のひとつに「望めば自分の血液を与えた対象を鬼化できる」というものになります。とはいっても精神や人間性までも汚染できるわけではなく、鬼舞辻無惨が読み取ったコンプレックスや悩み、慟哭、恨みといった負の感情に付け入って半ば歪んだ同意の上で血液を与えて鬼化させることが多く時間がかかるという欠点はあります。

このことは武芸者気質の「猗窩座」が炎柱の「煉獄杏寿郎」に「鬼になれ」と問答をしていた点からも少々伺うことが出来ます。上弦の鬼たちには擬似的に自身の体内に含まれる鬼舞辻無惨の細胞を血液を媒介して他人に与えることで受け取ったものを鬼化させる能力も持ち合わせていますが、煉獄杏寿郎のように精神力に富んで自身の悲しみにもしっかりと向き合えている者は鬼化してコントロールすることが難しいとも考察出来ます。

しかしながら配下の鬼が増やせるという能力は、自分が矢面に出ることなく潜伏しながら目的を果たすにはうってつけの能力であり、鬼舞辻無惨はこの能力を駆使して「十二鬼月」をはじめとする凶悪な鬼たちを世に放つことになりました。事実、炭治郎のように「鬼舞辻無惨に家族を襲われた」という例はそこまで多くなく、上弦の鬼との因縁があるキャラクターが大半になっており、その誰もが鬼舞辻無惨の真の正体を知りませんでした。

また与えた血の量によって与えられた者の強さも変わってくるため、鬼舞辻無惨の望む戦力調整が一方的に出来るのも群体としての強さを確立させることになりました。もっとも、その群体は協調性がないため各個に適切な人数が協調して撃破という鬼殺隊のスタンスに押されていくことになります。

強さや能力②7つの心臓と5つの脳がある

最終盤で明らかになり読者の度肝を抜くと共に「ズルすぎる!」という感想が一斉にあがった鬼舞辻無惨の能力として「急所の数が人間の規定を大きく逸脱している」というものがありました。普通の人間であれば心臓か脳かあるいは脊椎が損傷することはほぼほぼ死を意味し、それは超人的な回復力を誇る鬼にも当てはまります。

しかしながら、鬼舞辻無惨はスリムそうな体格に反して複数の補助器官を有しており同時にその全て潰さねば起き上がってくるという反則級の性質を獲得して倒す方法を難しくしていたのです。そう考えると美しい見目ではなく、『鬼滅の刃』劇中で度々見られていた醜くおどろおどろしい腕の方が鬼舞辻無惨の正体に近いものだったのだという伏線にも見えてくるでしょう。

強さや能力③1800にも及ぶ肉片に分裂できる

尋常ではない回復力と生命維持力を持っている鬼舞辻無惨は最強と言っても過言ではありませんでしたが、それでもそんな正体を研ぎ澄まされた武術で凌駕する腕を持つものは時として現れます。そんな存在が「継国縁壱」でありましたが、鬼舞辻無惨は咄嗟に無数の肉の群体に分裂して死を逃れるという荒技を見せており、プラナリアのような要領で逃げ延び生き残ってみせたのです。

ファンからすればただただ卑怯でパッとしないようにも見える能力ですが、しかしながら逃げ延びてしまうというのは脅威です。この恐ろしい逃げ道があるだけで鬼舞辻無惨を倒す方法はますます絞られていきます。またこの能力を知っている者も"人間側には"おらず、この弱点と隠された手札の機密性こそがまたしても鬼舞辻無惨をより強くより卑劣な強敵として確立していくのでした。

強さや能力④計19箇所からの攻撃

鬼舞辻無惨が個体として最強の鬼である最大の特徴は②からの派生になりますが鋭い牙を持つ両腕と背中から伸びる鞭状の触腕を使った19方面からの殲滅力と対多数への耐久力にあります。心臓がひとつしかないニンゲンの肺活量を凌駕し、無数の斬撃へどう返すかを思考する回路も複数持っている鬼舞辻無惨ならではの防御性能は凄まじく複数人の剣士を相手取っても持久戦を行うことができました。

強さや能力⑤呪いの力

鬼舞辻無惨はとかく自分の正体や弱点を隠すことに対して天才的でどこまでも卑劣な能力を発揮しています。それが「呪い」であり、これは麾下の鬼たちが「鬼舞辻無惨」と口にする度に血のもつ細胞の再生能力や鬼化の能力を暴発させ鬼舞辻無惨の本体のような悍ましい腕が出現して裏切り者を殺してしまうという恐ろしい者でした。

その凶悪さや意地の悪さのおかげで誰も鬼舞辻無惨の本来の強さや正体を把握することが出来ず、それが鬼舞辻無惨を最強の鬼に仕上げていったのです。

強さや能力⑥黒血枳棘

そんな多くのアドバンテージを持っている鬼舞辻無惨の血鬼術はなんと有刺鉄線のように相手を絡めとり相手に失血と長期戦を強いる「黒血枳棘(こっけつききょく)」というものでした。名前の通り枳殻のような鋭い棘が複数の方面から放たれて敵対者の連携を物理的に削ぎ切り裂いていきます。余談ながら枳殻の木の花言葉は「悠然」であり、一気に殺すのではなくじわじわとなぶり殺す狡猾さと傲慢さを表すようです。

鬼舞辻無惨の倒す方法

鬼舞辻無惨と闘う者は大半が初見で、能力①〜⑥までのトリッキーな戦術を可能にする能力を読み切った上で勝ち逃げを阻止しなければならないということが求められることがわかりました。

特に多数の生み出された鬼たちを人海戦術と精鋭によるピンポイントな配備を駆使して闘う鬼殺隊にとっては首魁である鬼舞辻無惨の正体を示す情報がないことは、産屋敷家や鬼殺隊で命をかける隊員たちにとっては歯痒く心が折れる雌伏の時であり、悲願であったことが伺えます。

それでも『鬼滅の刃』では鬼舞辻無惨の傲慢さからくる手落ちも勿論ありますが、ただの自滅ではなく炭治郎たちはジャンプ作品らしく友情と努力の末で勝利を掴んでみせたのです。一見すれば手の打ちようがない強さを持っている鬼舞辻無惨をいったいどうやって『鬼滅の刃』の剣士たちは倒していったのでしょうか?いよいよ「鬼舞辻無惨の倒し方」に触れていきましょう。

鬼舞辻無惨の倒す方法①日光

圧倒的な体力と再生力、そして手数をもつ鬼舞辻無惨ですが最期まで克服できなかった致命的な弱点があります。それは「日光」であり、柱や炭治郎たちを体力勝負に持ち込んで持久戦で殺そうとしていた鬼舞辻無惨を倒す方法のなかでもっとも難しく、しかしながらそこまで保てば勝利する兆しが見える最大のものはこの日光の元に晒し、かつ逃走を阻止することだったのです。

鬼舞辻無惨の倒す方法②絆

「日光を浴びせて完全に無力化し鬼舞辻無惨を倒す方法」…そのために必要なのは19の触腕や怪力を捌き切りそして無尽蔵な体力に張り合うために剣士たちがお互いに信じ合い支え合って闘うことです。それは奇しくも普段はいがみ合っている者たちや愛し合う者たち、そして友情で結ばれた者たちの息のあったコンビネーションを生むことになり、ひとりでは勝てない最強の鬼を押さえ込むだけの強さになっていくのでした。

その絆こそが鬼舞辻無惨が他者と1000年以上にわたって接しながらも図りきれず、そして信じきれなかった人の唯一無二の強さであり脆さでもあり、このふたつがしっかりと叩き込めたからこそ鬼舞辻無惨を倒すことができたのです。これは少しご都合にも聞こえてしまうかもしれませんが1000年潜伏し続け持久戦を得意とする鬼舞辻無惨の土俵に乗りながらも勝ちを掴み取るにはとても大切な要素だと考察できるでしょう。

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鬼舞辻無惨の過去や鬼化した理由をネタバレ

この章では続きまして「鬼舞辻無惨」がなぜそこまで生きることに執着するのかのルーツを鬼舞辻無惨の過去に迫って考察してみましょう!

ネタバレ①産屋敷一族に生まれる

鬼舞辻無惨のルーツは平安時代の名家のひとつ「産屋敷家」にあります。しかしながら鬼舞辻無惨の生は苦難に満ちたものから始まっており、病弱さから何度も死にかけながらも生を繋いできたと言います。

この時点から鬼舞辻無惨に「死への恐怖」「生き延びたい」という思考回路が形成された可能性があります。また、負の側面を読み取る能力の卓越さを鑑みるに、この頃の鬼舞辻無惨は他人の表情を見ながら怯えながら今日生き残ることを必死に思案していた可能性があります。

ネタバレ②医者を殺害した後に鬼化する

そんな鬼舞辻無惨は初めての過ちをしてしまいます。それは生き残ることが出来ない八方塞がりのなかでいわゆる宮中医師に前代未聞な方法で命を救われ、そして鬼化した先でその恩師を殺してしまったことです。衝動的ともとれるその行いは鬼舞辻無惨の死生観を狂わせそしてそこから始まる1000年の潜伏が始まってしまうのでした。

ネタバレ③青い彼岸花の正体

というのもその医師が煎じてくれた「青い彼岸花」はとてつもなく希少なものであり、そこに不死性のヒントがあると考えた鬼舞辻無惨はそのあまりにも途方もないヒントを求めてある種虚しくなるような野望を抱くようになるのです。

青い彼岸花の正体については最終盤まで謎のままであり明確にどんなものであったのかは描かれていませんでしたが、「青い彼岸花が鬼化を促したこと」と「青い彼岸花が縁壱の妻を埋めた場所(竈門家の近く)に生えていたこと」など鬼舞辻無惨にとっては自分が重ねてしまった悪業の上に敷かれるような因果な設定がなされていました。

ネタバレ④継国縁壱との戦い

最強の力に溺れそして不変性をほしいままにする鬼舞辻無惨は天敵と呼べる存在に出くわすことになります。それがすべての呼吸の源流をつくりだした継国縁壱です。

卓越した剣技と呼吸を体得している継国縁壱は炭治郎同様の優しさとその一方で相手の弱点を読み取り的確に斬りつける天才的な勘所を持っており、鬼舞辻無惨が秘匿し続けていた能力をことごとく斬り払うことになりました。そうして、敗北を味わった鬼舞辻無惨はより防御と持久戦に特化した強さを磨いていったと考察できます。

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鬼舞辻無惨の最後の死亡シーン

こうして倒す方法が絞られ、逃げと防御に徹することで最強へと至った鬼舞辻無惨は結果的にはどうして死に至ったのでしょうか?ここでは最終決戦の経緯をなぞっていきましょう。

ネタバレ①髪の毛が白かった理由

最終決戦にあたって鬼舞辻無惨の脳裏にはおそらく「こいつらは継国縁壱のように正体に勘付いて攻め切ることは出来ない」という読みがあったのでしょう。しかしながらそこには用意周到な罠があり、そしてまたしても鬼舞辻無惨の悪行への因果が致命的な縁を引き、医学に明るい「珠世」と蟲柱の「胡蝶しのぶ」が仕掛けた共同制作の毒によって老化を招かれてしまったのでした。

ネタバレ②太陽光に焼かれて死亡する

そうして不死性を失った鬼舞辻無惨は本来の見込みであった「耐久し続けて疲弊した剣士を1人づつ嬲り殺す」という作戦を崩され、一気に形勢を崩されて精彩を欠くことになってしまいました。これが「鬼舞辻無惨は意外としょぼい」と言われる大きな転換点です。

それまでの尊大さは決戦主義ではなく継戦主義が根底にある「逃げ延びれば鬼ではないニンゲンは数十年で死ぬ」「そこまで逃げ延びれば勝ち残れる」という2点が成り立てば生き延びれていたからであり、ここを突き崩された時点で強さの大部分を奪われたと言っても過言ではなかったと考察できます。

ネタバレ③鬼化する炭治郎

そうして鬼舞辻無惨が選んだ最終手段は「自分という個体から他人に能力を継承することで生き残る」という方法でした。

これもまた一見全くもって荒唐無稽で身勝手な作戦ですが、鬼舞辻無惨の究極の目的が「自分という種が生き残ること」であることを鑑みれば身勝手なのは間違いないですが鬼舞辻無惨のなかだけでいえば矛盾はないとも言えます。むしろ炭治郎たちの絆を見せつけられたからこそ不変でなくなり変化を求められ咄嗟にとった手がこれだったとも言えるでしょう。

ネタバレ④「私を置いて行くな」と抗う無惨

ここで『鬼滅の刃』のスタンスやテーマが見える象徴的なシーンが登場します。それは互いに死にゆく鬼舞辻無惨と炭治郎の両者は藤の花が咲き乱れる精神世界のような場で問答を行い、鬼舞辻無惨は炭治郎の言葉に涙すら浮かべることになります。そして自分の悪業について新たな選択肢やどうしたらよかったのかを掴みかけたかと思えたその間際に終わりの時は訪れてしまうのでした。

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鬼舞辻無惨の女性や子供の姿

『鬼滅の刃』の鬼舞辻無惨の思想や強さ、正体を確認した上でさまざまな擬態について役割や狙いも見ていきましょう。

鬼舞辻無惨の男性姿

鬼舞辻無惨はとにかく「青い彼岸花」を手に入れて日光を克服するためには人脈を築かねばなりませんでした。そのための顔が男性体の資産家としての姿があったようです。この姿で資金を稼ぎながら上流階級に食い込み続けて青い彼岸花や製薬の方法を見出していたと考察できます。

鬼舞辻無惨の女性姿

『鬼滅の刃』ファンの間ではお馴染みになっている女性体の鬼舞辻無惨の役割ははっきりと劇中では言及はされていませんがファンブックの内容などを鑑みると、より情動的な方面での情報収集を得意としていたようです。それは墜姫と似たような方面ながらもハニートラップの要領でニンゲンの負の感情や弱みを掴み優位に立つための方便だったのかもしれません。ただし性格を鑑みればうまくいっていたとは言いきれ無さそうでもあります。

鬼舞辻無惨の子供姿

中盤以降に登場する少年の姿をした鬼舞辻無惨は劇中の描写だけでも資産家の養子として家庭に根を張りそして資産家の手持ちの書庫や実験器具を使用して日光を克服する薬品を生成しようとしていたような様子が伺えます。おそらくは製薬会社の技術者の家や外資系の商人の家など通常のルートでは手に入れられない書物や器具に触れる機会を求めていたと考察出来るでしょう。

鬼舞辻無惨の戦闘形態

最終盤に登場した鬼舞辻無惨の形態は細身のそこかしこに牙の鋭い口や肋骨を延長したような刺々しい触腕などを有したおどろおどろしくも美意識を感じる姿になっていました。これをみるにやはり呪いの発動時に出現する皮膚の未発達な腕や触手の先端に生えた口こそが鬼舞辻無惨の本体に近い形状なのだと考察させてくれる要素があります。

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鬼舞辻無惨の名言や名セリフ集

最後にそんな傲慢と孤独をほしいままにした鬼舞辻無惨の思想が窺える名言をいくつか紹介していきましょう。

鬼舞辻無惨の名言①「全ての決定権は私に有り…」

「全ての決定権は私に有り、私の言うことは絶対である」

下弦の鬼たちを屠りながら弁明する轆轤に言い放った言葉が上記のセリフです。永く生きた自負とワンマンさが窺える上記の台詞は「パワハラ会議」としてファンにも親しまれており、女性という大正時代には弱い地位だった立ち姿から放たれる傲慢と身勝手さと不寛容さが詰まったような物言いは痛快さすらもファンに与えました。

鬼舞辻無惨の名言②「何百何千という人間を殺しても…」

私には何の天罰も下っていない 何百何千という人間を殺しても私は許されている この千年神も仏も見たことがない

鬼舞辻無惨が産屋敷邸を襲撃し産屋敷耀哉と言葉を交わした際に言い放ったのはこちらの名言であり、その前後の悪業から多くのファンを怒らせ惹きつけた名シーンに添えられたセリフでもあります。自分の行いを棚にあげるような発言はとても許されるものではありませんが、独特な死生観は悪役としての地位を確固たるものにしました。

鬼舞辻無惨の名言③「お前たちは生き残ったのだから…」

しつこい
お前たちは本当にしつこい 飽き飽きする 心底うんざりした
口を開けば親の仇、子の仇、兄妹の仇と馬鹿の一つ覚え
お前たちは生き残ったのだからそれで十分だろう
身内が殺されたから何だと言うのか 自分は幸運だったと思い元の生活を続ければ済むこと

こちらは鬼舞辻無惨がファンだけでなく主人公の炭治郎も激怒させた最終決戦における名言です。激怒する炭治郎と冨岡義勇を他所に涼しい表情で語るこの台詞はおそらく悪意を持って吐いた言葉ではなく鬼舞辻無惨の想像力や他者への共感性の限界を示しており、不器用ながら思慮深い冨岡義勇とそして誰よりも優しい心を持つ炭治郎との間に決定的な溝を生みました。

鬼舞辻無惨の名言④「死んだ人間が生き返ることは…」

「死んだ人間が生き返ることはないのだ いつまでもそんなことに拘っていないで日銭を稼いで静かに暮せば良いだろう」

同じく最終決戦に際して同じトーンで言い放ったこちらの名言もまた、最強の鬼としての死生観を表す言葉でもありますがいかに鬼舞辻無惨という人物が「死」というものを虚しく恐ろしいものと感じ、忌避していたかがうっすらと浮いている台詞だとも捉えられます。

あまりにも場違いな煽り文句とも取れますが、それ以前に「自分が鬼になることもなく平々凡々な暮らしを送れていたのならば、誰かが死ぬことを恨んだり悲しんだりせずに生きていきたかった」という鬼舞辻無惨が鬼になる前の願いとも考察出来るような台詞とも言えるでしょう。

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鬼舞辻無惨に関する感想や評価

ここでは『鬼滅の刃』の「鬼舞辻無惨」の強さの考察の終わりにTwitterでの鬼舞辻無惨の評価や感想をいくつか覗いてみましょう!

こちらは『鬼滅の刃』最終巻をお読みになり最終決戦が凄まじく熾烈で『ジョジョの奇妙な冒険』を彷彿させるものだったとの感想を仰っています。『ジョジョの奇妙な冒険』のDIOと同じような不死性を持つ鬼舞辻無惨は生き汚くも防御に特化した悪役であったというのは間違い無いでしょう。

こちらの方は鬼舞辻無惨の容姿に一目惚れをして好きになったと仰っています。その卑劣さや身勝手さを差し引いても鬼舞辻無惨のルックスは大好きというファンの方は少なくありません。

こちらの方は『ゴールデンカムイ』の「鶴見中尉」や『メイドインアビス』の「ボンドルド卿」と並んで『鬼滅の刃』の鬼舞辻無惨は悪役としてのクオリティが高かったと評価しています。

出生の謎から徹底されていた「ただただ自分が生き残りたい」という鬼舞辻無惨の願いは最終的には1000年の時のなかで歪んで「生き汚い」と称される卑劣さを秘めることになりましたが、ただの卑劣漢では片付かない厚みのある悪役であったという評価は『鬼滅の刃』の作品性にも繋がる評価と言えるでしょう。

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鬼舞辻無惨の強さまとめ

『鬼滅の刃』に登場する最強の鬼「鬼舞辻無惨」の強さの正体や過去の紹介はいかがでしたか?『鬼滅の刃』は原作コミックスからあらゆる分野に跳躍して能狂言などの分野にも発展し、まさに「想いを継ぐ」作品となっていますので、そんな作品を彩る強烈な悪役である「鬼舞辻無惨」もまたその強さと印象のインパクトとともに語り継がれていくのでしょう。

鬼舞辻無惨の野望であり願いは『鬼滅の刃』では成就することは結果的にはなりませんでした。しかしながら過程を考察し振り返ることで目的がなぜこのようなものだったのかを理解することは出来るかもしれません。能狂言やアニメ第3期などまだみぬメディアミックスでどのように悪役側が掘り下げられていくのかも込みで『鬼滅の刃』に注目してみると楽しいかもしれません。

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