【ゴールデンカムイ】姉畑支遁「支遁動物記編」のアニメ化は大丈夫？衝撃の結末とは？

「ゴールデンカムイ」の姉畑支遁は、アイヌの金塊の在り処を示す刺青が彫られた囚人の1人であり、過激すぎる性嗜好や内容・衝撃な結末から、アニメ化は大丈夫なのかと心配の声が相次ぎました。以下では、「ゴールデンカムイ」の姉畑支遁の概要や、読者を震撼させた姉畑の活躍・結末の内容、アニメ化は大丈夫かと言われた「支遁動物記」などを、あらすじネタバレを交えながら紹介します。

野田サトル先生の漫画「ゴールデンカムイ」は、2014年から「週刊ヤングジャンプ」で連載されているサバイバルバトル作品で、単行本は、2021年12月時点で計28巻が刊行されています。2018年4月からは、アニメシリーズも開始され、2020年12月までにアニメ・3期が放送されました。

日露戦争終結直後の北海道を舞台に、アイヌの埋蔵金伝説と金塊の争奪戦を描いた「ゴールデンカムイ」は、アイヌ人の風習や文化など、アイヌの要素を取り入れた作風が特徴であり、アイヌ文化が注目されるきっかけになりました。

時は明治末期、日露戦争から復員した杉元佐一は、幼馴染の病気の治療費を稼ぐべく、北海道で砂金採りをする中で、アイヌの埋蔵金伝説を聞かされます。埋蔵金は、5年前にのっぺら坊によってアイヌから盗まれるも、金塊の在り処は、網走監獄から脱獄した23人の刺青として記されていました。杉元は、埋蔵金の手掛かりを知るアイヌ少女・アシㇼパと行動を共にし、金塊を巡る三つ巴戦に身を投じていきます。

網走監獄から脱獄した刺青人皮の1人で、動植物のこよなく愛する一方、それらを対象に行為に走り、行為を終えた後は激しい嫌悪から殺害・切り刻むなど、異常な性嗜好の持ち主です。刺青人皮になる前は、北海道で動植物の調査・研究を行うも、各地で家畜との行為を繰り返します。そして家畜の殺害現場を牧場主に見つかり、大けがを負わせたことで、網走監獄に収監されました。

脱獄後は、釧路付近を拠点に動植物の調査を行っており、その過程で谷垣源次郎一行と出会うも、杉元一行とは面識がありませんでした。また、アイヌの埋蔵金についても言及しておらず、姉畑がどの程度知っていたのかは不明です。

「ゴールデンカムイ」の登場人物の多くは、歴史上の人物や実在の犯罪者をモデルとし、姉畑支遁は「シートン動物記」で知られる博物学者・アーネスト・トンプソン・シートンがモデルと言われています。また、動物を愛でる時のしぐさや穏やかな口調は、ムツゴロウさんこと畑正憲さんに似ているとも指摘されています。

鉈は、動植物との行為を終え、嫌悪するあまり殺戮に走る際に使用される武器が鉈であり、動物を刺殺したり、植物を切り刻む時に使用され、クマゲラが穴を開けた木を切り倒す際に持ち出されるなど、切れ味がかなり良いでしょう。また、谷垣一行と出会った際には、彼らが眠っている間に谷垣の銃・村田式を盗み逃走しています。

その目的は、銃殺した鹿を囮にして、ヒグマとの行為に走るためでしたが、姉畑による動物の殺害はアイヌに知られてしまい、谷垣は濡れ衣を着せられます。一方、姉畑が盗んだ銃は、それ以降使われることはなく、支遁動物記編の結末ラストにて、谷垣の元へ戻りました。

姉畑が登場する「支遁動物記編」は、倫理的に問題の多い内容から、深夜枠でも放送できないと判断され、TVアニメ版ではオリジナルエピソードに変更されました。以下では、過激な内容から、読者の間でもアニメ化は大丈夫かとの心配の声が相次いだ、ゴールデンカムイの姉畑支遁の活躍を描いた「支遁動物記編」の登場回や、アニメ化の有無についてネタバレ紹介します。

刺青人皮でもっとも強烈なインパクトを放った姉畑支遁は、ゴールデンカムイの漫画・11巻の108話で、釧路の雄大な自然を舞台に、動植物を愛でる穏やかな雰囲気から鹿との行為に走る姉畑の衝撃的な展開が、読者を震撼させました。姉畑の性嗜好は、鹿などの中・大型動物や樹木だけでなく、小動物や魚にまで及び、劇中では、イトウをそれらの対象として追うシーンも描かれました。

青年漫画としても過激すぎる描写が物議を醸した姉畑支遁の登場回・支遁動物記編は、ファンの間でも「アニメ化は大丈夫なのか」とささやかれており、実際のアニメ制作現場でも、動物への虐待とも捉えられるシーンや内容が問題視され、制作NGが出されていました。そのため、TVアニメ版では、支遁動物記編にあたる原作108話〜113話の内容は、オリジナルエピソードが制作・放送されました。

倫理的な観点から、アニメ化はないと思われていた支遁動物記編でしたが、2020年に刊行されたゴールデンカムイ・23巻の完全予約限定DVD同梱版として、アニメ化が実現しました。アニメDVD同梱版としての制作は、姉畑の支遁動物記編が初めてではなく、男色の刺青人皮・若山輝一郎のエピソード「親分と姫」でも実施されました。

刺青人皮の囚人の中で、強烈なインパクトを放った姉畑支遁は、ゴールデンカムイにて1位を争うほどの異常性ぶりを発揮した一方、己の欲望を満たすための並みならぬ執念や衝撃な結末は、読者に謎の感動を与えました。以下では、衝撃的な内容のため、アニメ化は大丈夫かと心配の声も寄せられた、ゴールデンカムイの姉畑支遁の活躍や結末までの内容を、ネタバレ紹介します。

網走監獄を脱獄後、釧路に来ていた姉畑は、動植物の調査と共に、動物とのみだらな行為にも走っており、その光景をアイヌに見られてしまいます。動物を信仰の対象するアイヌは、姉畑を「カムイを穢す人間」とみなし、姉畑を処罰するべく、彼を追いかけます。

それから数時間後、釧路の湿原に到達した杉元・アシㇼパは、姉畑によって背中をめった刺しにされた若いピンネラウ（若い雄鹿）の死体を見つけます。2人は鹿の変わり果てた姿に疑問を覚えるも、鹿に対してお祈りを捧げるとその場を去っていきました。

その頃、姉畑は、クマゲラが穴をあけた樹木との行為に及び、激しい嫌悪に襲われながら樹木を斬りつけようとした矢先、谷垣一行と出くわします。声をかけられた姉畑はすぐさま平静を装い、自分は北海道の動植物を調査する学者だと名乗り、彼らに動物の知識や愛情を語ります。

博識で穏やかな雰囲気を醸す姉畑にチカパシは懐き、谷垣・インカラマッも気を許してしまい、野宿を共にします。一方、ヒグマとの行為を望む姉畑は、囮となる鹿を仕留めるべく、谷垣の銃と弾薬を盗むと行方をくらませます。３日後、アイヌ人がカムイと信仰する動物が無惨に殺害・粗末に扱われる事件が起き、犯行に使われた猟銃から、谷垣が犯人と疑われてしまいます。

濡れ衣を着せられた谷垣は1人で逃亡し、インカラマッとチカパシは、杉元一行と合流し、事情を説明して助けを求めます。一行は、姉畑が刺青人皮の囚人であり、事件の真犯人だと確信します。姉畑がヒグマとの行為を望んでいることから、ヒグマによって刺青人皮ごと食べられてしまう事を避けるべく、また、アイヌに捕まった谷垣を救出するべく、杉元たちは姉畑の行方を探します。

杉元一行が湿原を探しまわっている頃、姉畑はヒグマとの交わりに思いを馳せており、ヒグマとの行為を実現するべく、鹿を射殺して囮に利用したり、ヒグマの糞を体に塗りつけるなどをして、ヒグマをおびき寄せることに成功します。しかし、優しい口調で語りかける姉畑をよそに、ヒグマは敵意を見せ始め、彼に襲いかかります。

その光景を見た杉元一行は、すぐさま救助に駆けつけるも、姉畑はヒグマの腹の下にしがみついていました。そして、アシㇼパが投げ付けた蛇にヒグマが怯んだ一瞬の隙に、姉畑はヒグマの後ろへ回り込み、行為に及びます。

ヒグマと交わるという目的を達成した姉畑は、快楽のあまりそのまま腹上死してしまいます。その光景を目撃した杉元は感動を覚え、アイヌの村から逃げてきた谷垣・尾形、彼らを追いかけるアイヌたちも、驚きの表情を見せました。これにより、一連の事件の真犯人が姉畑支遁であったことが確定し、誤解が解けたことで谷垣とアイヌの人々は和解します。

穏やかな表情を浮かべる姉畑の遺体は刺青人皮として回収され、残りの遺体は埋葬、姉畑に襲われたヒグマも、アイヌの手によって葬られ、食肉となりました。姉畑の壮絶な生き様に共感を覚える男性陣をよそに、アシㇼパには分からず、産卵を終えた鮭に例えていました。

北海道の動植物の調査を行う姉畑は、それらに関する知識にも長けており、彼が披露する知識の数々は、アイヌ少年・チカパシを魅了しました。以下では、ゴールデンカムイの姉畑支遁が持つ知識の内容について紹介します。

谷垣一行と遭遇した際に披露した知識で、このあたりの自然を調査する学者であることを一行に信じませ、チカパシが懐くきっかけになりました。クマゲラは、北海道から東北北部にかけて生息するキツツキ科の鳥で、大木や枯れ木等に生息するアリや昆虫を食べています。日本に分布するキツツキでは最大種で、全体が黒い体毛で覆われ、頭頂部に赤い線が入っていることが特徴です。

谷垣との会話で登場し、マタギとして活動していた谷垣によると、秋田では「アオシシ」と呼ばれ、エゾシカより獣臭が少なく、食べやすいと話しています。また、山を下りた鹿が湿原や草原へ来ており、そこへヒグマもいるという情報が、姉畑の興味を惹き付けました。カモシカは、日本に広く生息する動物で、ウシ科に分類されます。

エゾシカは、夏になると出産のために草原や湿原に来ると言われ、小鹿を狙ってヒグマも来ることがあり、姉畑は、この知識を使ってヒグマをおびき寄せようと思いつきます。北海道に生息するエゾシカは、140～190cmにも達する二ホンシカの亜種の最大種で、体毛の色は、夏は茶色・冬は灰褐色に生え変わることが特徴です。

姉畑が行為の対象として狙っていた大型動物で、ヒグマの嗅覚の鋭さを知った姉畑は、匂いでヒグマをおびき寄せようと、あらゆる手を尽くします。そして、雌のヒグマが発情期を迎えていることに目をつけて、雄のヒグマの糞を体中に塗って気を引かせるなど、雌のヒグマの警戒心を解きながら、ある機会を狙っていました。

「ゴールデンカムイ」でも度々登場するヒグマは、北半球の寒冷地域に生息する熊であり、日本では北海道に生息するエゾヒグマが広く知られています。過去に発生したヒグマを原因とする凄惨な人身被害・事件から、現代でもヒグマへの警戒心が強められています。一方、アイヌ文化では、ヒグマは信仰の対象とされ、「キムンカムイ」として大切にされてきた歴史があります。

ヒグマの上で最後を迎えた姉畑の最後は、その光景を目撃した人々に衝撃を与えると同時に、彼の並みならぬ執念は、杉元佐一に謎の感動を与えました。以下では、姉畑支遁と関係するキャラ一覧を、ネタバレ紹介します。

杉元佐一は「ゴールデンカムイ」の主人公で元陸軍兵士、幼馴染の治療費を稼ぐべく北海道へ渡り、アイヌの金塊の在り処を彫った刺青人皮の回収と、金塊の争奪戦に挑みます。姉畑支遁とは直接的な関わりが無い一方、人々の証言や惨殺された動物から姉畑の異常性や、姉畑が刺青人皮の囚人であることを突き止めると追跡を開始し、ヒグマと交わる姉畑と対面しました。

杉元佐一は姉畑とヒグマの行為を目の当たりしたことで、不可能を可能にした姉畑の並みならぬ執念に感動し、彼を見直しました。姉畑の死亡後は彼の刺青を回収し、遺体を埋葬しました。

「ゴールデンカムイ」のもう1人の主人公、父親の死の真相を突き止めるべく、杉元と行動を共にするアイヌ少女です。杉元と同様、姉畑支遁とは直接的な関わりがない一方、姉畑の動物に対する仕業に関しては怒りと疑問を抱いています。姉畑がヒグマに襲われた際、苦手な蛇をヒグマに投げ付けて怯ませたものの、結果、姉畑とヒグマの行為を成功させる時間稼ぎとなってしまいました。

姉畑に尊敬の念を抱く杉元とは対照的に、己の快楽のために動物を犯し、それらをうやむやにするために、非道な行為に走ったことへ怒りを覚えると同時に、やってはいけないと分かっていながら、そのような行為に走ってしまう姉畑の心理は理解できませんでした。

刺青人皮でマタギの二瓶鉄造が連れていた猟犬で、犬種はアイヌ犬です。二瓶の死後は、アシㇼパのコタンに引き取られるも、谷垣へ渡った二瓶の銃を追いかけて釧路へ向かいました。杉元一行との合流後は、姉畑の元へ渡った銃の匂いの追跡にあたり、姉畑発見に貢献しました。

秋田出身の阿仁マタギで、アシㇼパを祖母のいるコタンへ送り届けるべく、インカラマッ・チカパシと共に杉元一行を追います。姉畑とは面識があり、学者として彼を信用するも、就寝中に二瓶の形見の銃と銃弾を盗まれ、更に姉畑による動物虐殺の嫌疑をかけられ、アイヌの人々に捕まってしまいます。3日以内に無実を証明できなければ、アイヌの法で裁かれる危険がありましたが、尾形によって救助され、姉畑の最後を見届けました。

その後、動物の惨殺事件の犯人が姉畑だったことが判明したことで、谷垣の無実が証明され、アイヌの人々と和解しました。

以下では、姉畑支遁の性格や、動植物への愛情の深さを感じさせる、「ゴールデンカムイ」の姉畑支遁の名言・名セリフ集を紹介します。

ゴールデンカムイ・姉畑支遁の名言1つ目は、動植物との行為を終え、自身の行いに激しい嫌悪を抱く姉畑の名セリフです。自分から行為に走ったにもかかわらず、それら行為の責任を動物や植物に擦り付け、殺害または斬りつける行動に出る、姉畑の独善的な性格がよくあらわれた名言でしょう。

ゴールデンカムイ・姉畑支遁の名言2つ目は、動物に対する並みならぬ愛情を爆発させる姉畑の心の叫びです。動物への愛情の深さが、あらぬ行為に走ってしまう動機となっていますが、異常な性嗜好さえなければ、名前の由来となったシートンのように、学者として大成できたでしょう。

一時は、アニメ化は難しいと言われてきた「支遁動物記編」は、OVA版としての制作ならばアニメ化も大丈夫となり、アニメ制作が実現した一方、姉畑の強烈なキャラ設定は、担当声優からもアニメ化して大丈夫なのかと、心配の声がかけられました。以下では、ゴールデンカムイ・姉畑支遁のアニメ声優について紹介します。

「ゴールデンカムイ」の姉畑支遁のアニメ声優・堀秀行さんは、1954年生まれ、東京都出身の声優・ナレーター・俳優で、アニメやゲーム・海外作品の吹き替えなど多数の作品に出演しています。姉畑支遁役はオーディションではなく、声優オファーによって決定し、あまりにも強烈なキャラ設定の役柄に、堀さん自身も「大丈夫だろうか」と困惑したとのエピソードが語られています。

声優・堀秀行さんの主な出演作品は、アニメ「ダイの大冒険」ヒュンケル役、「聖闘士星矢」フェニックス一輝役、「タイガーマスク二世」亜久竜夫（タイガーマスク）役、「機動武闘伝Gガンダム」キョウジ・カッシュ役等です。

姉畑が活躍する「支遁動物記編」は、序盤から結末まで過激な内容で構成され、アニメ化は大丈夫だろうかと、心配の声が浮上する一方、自分の欲望に正直に生きた姿は、清々しさを感じさせるでしょう。以下では、支遁動物記編での活躍や衝撃な結末・内容で読者を震撼させた、ゴールデンカムイ・姉畑支遁に関する感想や評価を紹介します。

アニメ化は大丈夫かとも言われた姉畑支遁は、動植物を対象とする性嗜好や、ヒグマとの交わりがきっかけで亡くなるという衝撃な結末が読者を震撼させ、「ゴールデンカムイ」にて、もっとも強烈なインパクトを放ったキャラとして注目されています。また、姉畑の印象の強さは、どのキャラも彼には勝てないとの声も見られ、ファンからは根強い人気を集めています。

序盤から結末まで衝撃続きだった姉畑の回は衝撃的な展開の多さから、読者の間でもアニメ化は大丈夫だろうかと、心配の声がささやかれました。姉畑回のアニメ化は、DVDという形で制作され、アニメ化を望むファンによって待望の円盤となりました。SNS上では、アニメ化は大丈夫かと言われた姉畑のアニメがあることを知り、観てみたいとの声も見られます。

衝撃な結末が謎の感動を呼んだ姉畑支遁は、他の刺青人皮の囚人と同様、危ない雰囲気を醸す一方で、どこか憎めないキャラクター性が人気を集めています。しかし、「ゴールデンカムイ」の読者の中には、姉畑の性嗜好に嫌悪を覚える方もおり、序盤から結末まで衝撃展開の連続だった姉畑支遁の回や、姉畑家自身にドン引きしたとの声も見られます。

登場初期は動植物への非情な振る舞いから悪人の印象が強かった姉畑支遁でしたが、ヒグマとの交わりに成功したあたりから、姉畑を称賛するようなセリフが相次ぎ、謎の感動を呼びました。突然起きた姉畑に対する見直しは、杉元や読者に謎の感動を与えると同時に、一部の読者からは戸惑いの声も見られ、悪人でありながら、愛されキャラという曖昧なキャラ設定も、姉畑の魅力でしょう。

「ゴールデンカムイ」の姉畑支遁の活躍や結末の内容、支遁動物記編のアニメ化や、アニメ声優などを、あらすじネタバレを交えながら紹介しました。過激すぎる内容と結末から、アニメ化は大丈夫だろうかとささやかれた姉畑支遁は、ゴールデンカムイにてもっとも強烈なインパクトを放ち、残虐でありながらどこか憎めないキャラクター性が、ファンを魅了しています。