【鬼滅の刃】堕姫と妓夫太郎の悲しい過去とは?遊郭に生まれた兄妹の過酷な人生を紹介

堕姫(だき)は「鬼滅の刃」遊郭編で登場する上弦の陸の鬼、つまり敵キャラです。人間だった頃の過去が「かわいそう」と言われることが多く、兄・妓夫太郎(ぎゅうたろう)との悲しい過去に同情が集まるキャラでもあります。妹・堕姫は兄・妓夫太郎が大好きで、妓夫太郎も堕姫のことを深く愛しており、炭治郎と禰豆子のように確固たる兄妹愛を見せていました。この記事では、堕姫と妓夫太郎が人間だった頃に経験した悲しい過去を中心に、2人についての情報をお届けします。

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目次

  1. 堕姫とは?
  2. 堕姫と妓夫太郎の悲しい過去・兄妹の過酷な人生をネタバレ
  3. 堕姫と兄・妓夫太郎の両親は違う?
  4. 堕姫と兄・妓夫太郎の強さや血鬼術
  5. 堕姫(梅)の名前の意味や由来
  6. 堕姫と兄・妓夫太郎の最後をネタバレ
  7. 堕姫のアニメ声優
  8. 堕姫に関する感想や評価
  9. 堕姫の人間だった頃のかわいそうな過去まとめ

堕姫とは?

堕姫(だき)とは「鬼滅の刃(きめつのやいば)」遊郭編で登場する十二鬼月の上弦の陸の鬼です。薔薇などの鋭い棘を連想させるような尖った性格をしている美女・堕姫ですが、人間だった頃はかわいそうな過去を持った少女でした。その過去を一番よく知っているのは、一心同体の兄・妓夫太郎(ぎゅうたろう)です。

妓夫太郎と堕姫の過去は『鬼滅の刃』の本編中でも、かなりかわいそうな部類に入る話なので、過去を知る前と知った後では、2人を見る目が一気に変わるでしょう。この記事では、堕姫と妓夫太郎の過去がかわいそうと言われる理由や、一体何が起こったのかを紹介します。

鬼滅の刃の作品情報

『鬼滅の刃』は福岡県出身の漫画家・吾峠呼世晴(ごとうげ こよはる)先生による漫画作品、またはそれを原作としたアニメ・ゲーム(メディアミックス化)作品です。単行本は全23巻。舞台と時代背景は日本の大正時代で、どこか懐かしいレトロな魅力も感じられます。

作品のジャンルはダークファンタジーに分類されます。しかし、日本の大正時代が舞台であるため、お洒落且つおどろおどろしい雰囲気の和+ダークファンタジーという独自の世界観が魅力的です。
 

鬼滅の刃の概要

『鬼滅の刃』が連載されていたのは『週刊少年ジャンプ』で、連載期間は2016年11号~2020年24号でした。2019年になると、テレビアニメ化され、ストーリーの始まりを描いた「竈門炭治郎 立志編」の放送が始まりました。アニメは見事に大ヒットし、歌手・LiSAが歌う主題歌『紅蓮華(ぐれんげ)』なども合わせて日本国民の多くから支持を受けます。

そして、何より『鬼滅の刃』を有名にしたのは、2020年の映画「鬼滅の刃」無限列車編です。無限列車編の興行収入(日本国内)は403.2億円に達し、稀代の大ヒットを成し遂げました。日本歴代興行収入では、なんと第1位として記録されています。2021年12月からは、無限列車編の続編であるテレビアニメ第2期「鬼滅の刃」遊郭編が放送されています。

鬼滅の刃のあらすじ

大正時代の日本。竈門炭治郎(かまど たんじろう)は父親の跡を継ぎ、炭焼きをして母親や弟・妹達を養っていました。ある日、炭治郎が偶然家を空けると、家に鬼が現れ、母親や弟・妹達が惨殺されてしまう不幸に遭います。さらに、ただ1人生き残っていた妹・禰豆子(ねずこ)は鬼にされてしまい、炭治郎は襲われてしまいます。

そこに、冨岡義勇(とみおか ぎゆう)という剣士が現れ、炭治郎の命は救われました。義勇は禰豆子を殺害しようとしますが、鬼化した禰豆子と炭治郎の間に絆があることを見抜き、退治することを止め、「育手」鱗滝左近次(うろこだき さこんじ)の元へ行くように導きます。炭治郎は妹・禰豆子を人間に戻すために、修行と戦いの日々に明け暮れるのでした…。

堕姫のプロフィール

十二鬼月の上弦の陸の鬼。類稀なる美貌を誇る女性で、江戸時代からおよそ100年間、吉原遊郭や他の遊郭で人気の花魁として活躍していました。人間として振る舞う時の見た目はどこから見ても鬼には見えず、刺のある魅力的な美女として描かれています。堕姫は見た目や気配がとてつもなく人間寄りであるためか、善逸の優れた聴覚でも、直接会うまでは、鬼がいること自体も気づけなかったほどでした。

鬼なので、いつもは店の中におり、日の当たらない部屋で過ごしていると言われています。およそ10年間という年月で、店から身を隠し、自分が老いないことを不自然に思われないようにし、次の店へ移動し、異なる花魁として活躍することを繰り返しているようです。そうすることで、吉原の人々や鬼殺隊の目を欺き、時には柱と戦い、喰らいついてきました。

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堕姫と妓夫太郎の悲しい過去・兄妹の過酷な人生をネタバレ

人間だった頃の堕姫と妓夫太郎の過去は、『鬼滅の刃』の中でもかなり「かわいそう」な部類に入ります。いえ、むしろ「かわいそう」という言葉では生温いと感じるかもしれません。『鬼滅の刃』では様々な形の愛を見ることができます。

炭治郎と禰豆子の兄妹愛とは少し違いますが、堕姫と妓夫太郎の兄妹愛も作中で強い愛として描かれていました。この項目では、『鬼滅の刃』でもかわいそうと言われる堕姫と妓夫太郎の人間だった頃の過去を紹介します。

ネタバレ①貧民街に生まれる妓夫太郎

人間だった頃の妓夫太郎は吉原の最下層である羅生門河岸(らしょうもんがし)という場所で生まれました。煌びやかな印象が強い吉原ですが、妓夫太郎が育った環境はそんなイメージとはかけ離れていました。遊郭内の最も貧しい街に生まれた子供は、食費がかかるという理由で、存在そのものが疎まれ、母親に殺されそうになることも珍しくなかったようです。

幼い子供にとって、こんなにかわいそうなことはありません。「鬼滅の刃」遊郭編は、華やかな世界観や派手な色彩も魅力的です。しかし、人間だった頃の幼い妓夫太郎が見てきた世界は、それとは縁遠いものだったのかもしれません。

ネタバレ②妓夫太郎は醜い容姿のせいで酷い扱いを受ける

妓夫太郎の苦労とかわいそうな過去を生んだ原因の1つとして、彼の容姿が挙げられます。何よりも美貌を重要視する遊郭は、容姿で差別することも少なくなかったのかもしれません。人間だった頃の妓夫太郎、特に幼い頃の彼は周囲の人々から迫害されていました。お腹が空いたときは食べるものが無かったため、虫やネズミを食べることで、どうにか命を繋いでいました。

当然虫やネズミでは栄養が足らず、妓夫太郎の体は瘦せ細っていきます。家の外に一歩出るだけでも、妓夫太郎は迫害を受けました。石を投げられたり、「虫けら」「役立たず」と罵詈雑言を浴びせられたりと、なんとも理不尽で酷い仕打ちでした。妓夫太郎の人間だった頃の過去の話は、『鬼滅の刃』の中でもかなりハードです。妹・梅(堕姫)が生まれるまで味方など誰もいませんでした。

ネタバレ③妓夫太郎は風呂に入れてもらえなかった?

人間だった頃の幼い妓夫太郎は、容姿を蔑まれていましたが、体の衛生状態も悪かったと言われています。フケと垢にまみれ、ノミもひっつき、体中から酷い臭いが漂う、それは不潔な状態でした。妓夫太郎の母親はおそらく彼を風呂に入れなかったと考えられます。

子供を酷く不潔にさせることはネグレクト(育児放棄)に該当するので、妓夫太郎は母親から虐待を受けていたと言えるでしょう。本来ならば味方になってほしい母親が敵だったと考えると、どれだけかわいそうな幼少期だったのか、妓夫太郎の過去の苦しみを容易に感じ取れるでしょう。

ネタバレ④梅は妓夫太郎の自慢の妹だった

最悪の環境で生きてきた妓夫太郎でしたが、絶望だらけの人生にかけがえのない存在が現れます。その人物は、妹として生まれた梅(堕姫)です。梅は幼少期から大人達がたじろぐほどの美貌の持ち主でした。妹の梅が生まれ、兄となった妓夫太郎は人生に転機が訪れます。髪色と目の色が他人と違うという理由だけで、母親は梅を気味悪く思い、手にかけようとしましたが、妓夫太郎に阻止されました。

その後も、母親は梅を虐待し、彼女の髪を剃刀で切る事件が起きます。妓夫太郎は激怒し、それ以来母親は息子に怯え、一定の距離を置くようになりました。一方、素敵なこともありました。梅が道を歩けば声がかかり、笑顔を見せれば何かものがもらえたのです。彼女の類い稀なる美しさは武器でした。飢えに怯えることも無くなり、梅自身も美しさは役に立つのだと自覚するようになります。

母親からは気味悪がられた梅の白い髪は、外に出れば褒められる魅力となり、「白梅ちゃん」という愛称で皆から可愛がられていました。美しい妹・梅は兄である妓夫太郎にとって誇りでした。喧嘩が強かった妓夫太郎は、取り立ての仕事に就き、役職名「妓夫」から「妓夫太郎」という名前を付けられます。こうして、妓夫太郎は自分が恐れられる存在になったことで自信がつき、段々と生活も良い方向へ進み始めました。

ネタバレ⑤侍の目を刺した梅

梅(堕姫)は成長するに連れて、吉原遊郭の中でも目を見張るほど美しい少女となりました。妓夫太郎も取り立ての仕事があったので、これから2人でまともな暮らしを送れると思われました。しかし、不幸は突然訪れます。ある日、梅は客として来た侍の目をかんざしで刺したのです。侍は目を刺されたことで失明します。何故この時、梅はかんざしで侍の目を突いたのでしょうか。

その原因は侍の言葉にありました。この愚かな侍は、梅が目の前にいるのにも関わらず、彼女の兄である妓夫太郎のことを侮辱したのです。梅にとって兄・妓夫太郎は大好きなお兄ちゃんであり、何回も自分を救ってくれた命の恩人でもあります。純粋な少女だった梅にとっては、そんな兄の悪口を言う者はたとえ客であっても、誰であっても許せなかったのでしょう。

ネタバレ⑥焼かれる梅

梅(堕鬼)は侍の片目を失明させた報復として、縛られた状態で穴に投げ込まれ、そこに火をつけられて、生きたまま全身を焼かれてしまいます。かわいそうの域を超えた残虐非道な仕打ちを受けた梅は、丸焦げ状態となり、息絶え絶えでほとんど死んでいる状態でした。仕事から戻って来た兄・妓夫太郎は、路地裏で梅を発見します。

美しい姿から変わり果てた梅を抱きかかえると、妓夫太郎は怒りや悲しみ、絶望など全ての負の感情が混ざり合い、「(妹を)元に戻せ」と泣き叫びました。しかし、神も仏も人間も、誰も助けてくれませんでした。

挙句の果てに、妹・梅を殺害した侍が突然やって来て、妓夫太郎は不意に背中を斬りつけられてしまいます。怒りに燃えた妓夫太郎は、所持していた鎌で侍を殺害し、梅に客(侍)を取らせた女将の命も奪いました。妓夫太郎は死に物狂いで報復を果たしたのです。

ネタバレ⑦童磨との出会い

復讐は果たしましたが、状況は何も変わりません。寒い雪が追い打ちをかけるように2人を襲います。瀕死状態の焼け焦げた梅を抱きながら歩いていた妓夫太郎でしたが、自身も負傷していたため、道に倒れてしまいました。兄妹共に死んでしまう危機が迫ります。

しかし、そこに誰かがやって来て、兄妹に声をかけます。妓夫太郎と梅の所に訪れた者は、神でも仏でも人間でもなく、鬼だったのです。その鬼は当時の上弦の陸「童磨(どうま)」でした。「どうした」と繰り返す童磨は、降り積もる雪の中で瀕死状態に陥っている兄妹に語りかけます。童磨は死にかけている妓夫太郎と梅に、鬼になることを勧めました。

人間に何もかもを奪われた妓夫太郎は、人間から全てを奪い返すために、鬼になることを決心します。その際、既に息絶えていた梅も、兄と同時に鬼になることが決められました。そして、童磨によって無惨と出会った兄妹は2人一緒に鬼になります。

ネタバレ⑧鬼となった二人は遊郭で暮らす

童磨に導かれ、無惨の血によって鬼になった妓夫太郎と梅(堕姫)は、その後も生まれ育った吉原遊郭に潜むことになります。鬼になった梅は無惨から堕姫(だき)という名前をもらいました。堕姫は兄・妓夫太郎と離れることなく、100年以上も遊郭に住み続けます。

堕姫は表の顔は美しく棘のある花魁でしたが、裏では美しい人間だけを喰い続ける鬼でした。また、堕姫は自分の名前や姿をタイミング良く変えていたので、不自然に思われることなく、堂々と遊郭にいることができました。

人間だった頃の記憶は全くない妓夫太郎と堕姫でしたが、兄妹としての絆は本物です。上弦の鬼になれた理由は、遊郭に住んでいる100年の間に、堕姫が7人、妓夫太郎が15人の鬼殺隊の柱を殺害したからだと語られています。その際も2人で支え合っていたのかもしれません。

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堕姫と兄・妓夫太郎の両親は違う?

堕姫と妓夫太郎の母親は同じ?

妹・堕姫と兄・妓夫太郎は容姿が似ているとは言えません。人間だった頃の堕姫は「白梅ちゃん」と呼ばれ、周りからちやほやされていた美少女で、鬼になった後も絶世の美女であり、花魁・蕨姫として君臨しています。一方、人間だった頃の妓夫太郎は醜い容姿が原因で、いつも周囲から蔑まれ、鬼になった後も自分の容姿に強いコンプレックスを持っています。

容姿だけを見ると真逆にも思える堕姫と妓夫太郎ですが、彼らは同じ両親から生まれたのでしょうか?真相は明かされていませんが、『鬼滅の刃』の作中の描写を参考にすると、どうやら2人の母親は同一人物である確率が高いと考えられています。妓夫太郎の家の内部が描かれた際に、ロングヘアの女性のような人物が登場しており、この人物こそが妓夫太郎の母親である可能性が高いと言われています。

堕姫と妓夫太郎の父親は同じ?

兄・妓夫太郎と妹・堕姫が生まれたのは遊郭の最下層「羅生門河岸」というこの世の地獄のような場所でした。母親は同じ確率が高い妓夫太郎と堕姫ですが、容姿が似ていないという点に着目すると、父親が異なる可能性があると考えられます。

描かれていないだけかもしれませんが、精神的に壊れ気味の母親が、1人の相手に没頭している様子もないので、妓夫太郎と堕姫の父親が違っても不自然ではないと言えるでしょう。たとえ同じ父親だとしても、自身が孕ませた相手(妓夫太郎と堕姫の母親)や子供2人をほったらかしにしているので、とんでもない外道です。

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堕姫と兄・妓夫太郎の強さや血鬼術

『鬼滅の刃』では敵として立ちはだかる鬼の強さや能力(血鬼術)も注目したいポイントです。この項目では、炭治郎と宇髄を瀕死状態まで追いやった上弦の陸である兄・妓夫太郎と妹・堕姫の強さを解説しながら、気になる血鬼術も1つずつ紹介します。炭治郎と禰豆子とはまた違った形ですが、確固たる兄妹愛を見せる妓夫太郎と堕姫の戦い方に注目です。

堕姫の強さや血鬼術

無惨には従順な堕姫ですが、彼からは弱い鬼として認定されていました。しかし、堕姫がいないと“お気に入り”の妓夫太郎の強さが引き出せないため、わざと堕姫を甘やかし、強くなるように声かけしていました。また、「頭が弱い」とも思われているようで、意外とかわいそうな扱いを受けています。実は妓夫太郎からも「頭が弱い」と言われていますが、それが堕姫を守る理由の1つになり、彼を強くしているのです。

また、音柱の宇髄からも上弦にしては弱すぎると言われていました。鬼殺隊の歴代最強クラスの柱からすると、堕姫は弱いかもしれませんが、彼女は過去に柱を7人も倒しています。そのため、堕姫は下弦の鬼と比べると強い力を持ちますが、上弦の鬼の強さには到達していないといった感じなのかもしれません。

堕姫の武器は自由自在に動かせる「帯」です。この帯は伸縮自在で、人を誘拐することや、人を帯の中に閉じ込めることもできます。また帯を刃のように硬くして、戦闘することも可能です。堕姫が操るこの帯は、衣服から出来ているわけでなく、彼女の体の一部だと考えられています。

遠く離れた帯を通しての状況把握も可能なので、帯=分身だとも言えるでしょう。帯には自我があり、堕姫と連絡を取り合っていました。堕姫の帯は、攻撃・防御は当然、人の連れ去りや保管、偵察行為まで何でもできるため、『鬼滅の刃』の中でもチート級の便利な能力だと言えるでしょう。
 

八重帯斬り

堕姫はあまり血鬼術を使いません。おそらくその理由は、帯自体が強力な攻撃と防御を兼ね備えているからだと思われます。自分の分身である帯と一体化した堕姫は、真の力を振り絞ることができる状態になって、初めて血鬼術を使用することができるのです。

八重帯斬り(やえおびぎり)は、硬い刃と化した帯を重ねてクロスさせ、攻撃対象の体を斬り刻む、シンプル且つ恐ろしい血鬼術です。堕姫が使用する血鬼術は八重帯斬りのみで、他に技は披露されませんでした。八重帯斬りで帯が交差する様子は美しくもありますが、食らったら酷い傷を負うことが容易く想像できます。

妓夫太郎の強さや血鬼術

鬼になってから妓夫太郎が食べた(葬った)鬼殺隊の柱は、およそ100年の間に15人もおり、並々ならぬ強さを感じさせます。人間だった頃の妓夫太郎は鎌を愛用していたためか、鬼になってからも武器は2本の鎌です。妓夫太郎が扱う鎌は接近戦でも当然使えますが、投げると戻ってくるブーメラン仕様でもあります。

毒が塗られた鎌の攻撃や強さについては下記で紹介します。また、妓夫太郎は無惨のお気に入りであるため、本当はもっと上のランクに行ける強い鬼だったことが明かされていました。「鬼滅の刃」遊郭編では妓夫太郎の圧倒的な強さが描かれており、炭治郎と音柱の宇髄天元を瀕死状態まで追い込んだ強者であることが実感できます。

飛び血鎌

飛び血鎌(とびちがま)はたっぷりと溢れる血液から作られる鎌です。血は妓夫太郎自身のものとなります。短い鎌から伸縮自在な斬撃がどんどん繰り出される技で、無数の刃に狙われるため、誰かを庇いながら戦うことはほとんど不可能です。妓夫太郎が念じれば鎌から離れた斬撃も自由自在に操ることができ、相手に衝突するまで動きを止めません。この鎌で傷を負ってしまうと、猛毒に侵されるため、死から逃げることは不可能です。

跋扈跳梁

跋扈跳梁(ばっこちょうりょう)は自分の身を守るバリア機能として使える血鬼術です。雛鶴が妓夫太郎に対して無数のクナイを浴びせた時に、妓夫太郎は素早い斬撃で天蓋を作成し、ほぼ全てのクナイから身を守ることができました。飛び血鎌は攻めに徹していますが、跋扈跳梁は圧倒的な守備力の高さが覗えます。

円斬旋回・飛び血鎌

円斬旋回・飛び血鎌(えんざんせんかい・とびちがま)は、炭治郎がもう少しで妓夫太郎の首を斬れると思わせたところで、突然発動された血鬼術です。腕の振りも何もなかったので、宇髄も驚愕していました。腕の各部分から少量の血液を出すことで、両腕の周りにグルグルと円形の斬撃を纏います。血の斬撃は素早く旋回し続け、炭治郎を襲いましたが、宇髄の助け(蹴り)によって炭治郎は避けることができました。

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堕姫(梅)の名前の意味や由来

堕姫の名前の意味や由来

堕姫の“堕”とは「堕(お)ちる」という言葉から来ています。「堕ちる」とは、好ましくない・悪い世界に入ることを示します。『鬼滅の刃』の世界で例えるならば、人間が鬼になることこそが「堕ちる」に該当すると言えるでしょう。それでは“姫”はどこから来ているのでしょうか。これは想像が容易いですが、梅が美しい少女だったからだと考えられます。

可憐な少女(姫)だった梅は、侍を失明させたことで、生きたまま火で焼かれてしまい、美貌を全て失ってしまいました。この美しさを失ってしまった過去の経験も「堕ちた」に当てはまると言えるでしょう。そして、鬼になった後は、客や遊女を喰いものにし、堕姫として堕ちるところまで堕ちてしまいました。「かわいそう」だけだったのが、完全に闇に呑まれてしまい、悪に染まったことが覗えます。

梅の名前の意味や由来

人間だった頃の堕姫は梅という名前でした。この梅という名前は、母親が患っていた病気「梅毒(ばいどく)」から取られた名前だと言われています。あまりにも残酷で、かわいそうな名前の付けられ方です。梅の母親が梅毒を患っていた理由は遊女として働いていたためです。

梅毒とは、他者の皮膚や粘膜と直に接触する(性的接触をする)ことで感染してしまう病気です。当時の遊女にとっては流行り病として恐れられていました。梅毒の原因は「梅毒トレポネーマ」という病原菌で、感染してしまうと全身の至る所に症状が現れます。

早い段階で薬物治療を施せば完治もできますが、『鬼滅の刃』の時代背景や、吉原遊郭の羅生門河岸の環境などを考慮すると、ほとんどの遊女が命を落としていたと考えられるでしょう。妓夫太郎は、梅という名前のルーツを知っているためか、名前を「酷い」と感じているようです。

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堕姫と兄・妓夫太郎の最後をネタバレ

「鬼滅の刃」遊郭編のラストで、炭治郎や宇髄達と戦った後、堕姫と妓夫太郎はどのような最後を迎えたのかをネタバレ込みでお届けします。人間だった頃の堕姫と妓夫太郎のかわいそうな過去を知ると、一概に彼ら兄妹が元凶とは言えません。

そもそも、堕姫と妓夫太郎が鬼になったのは、人間への絶望が原因です。また、彼らを取り巻く環境も最悪だったと言えるでしょう。ここでは、兄・妓夫太郎が最後に感じた後悔、そして妹・堕姫(梅)が兄に伝えた純粋な思いも紹介します。

ネタバレ①妓夫太郎の後悔

妓夫太郎と堕姫は、それぞれが同じタイミングに頸を斬られてしまい、死を迎えます。人間だった頃の妓夫太郎は、過去に愛する妹・梅に非道な行為をした人間に愛想を尽かし、鬼になることを選びました。鬼になった過去に後悔はありません。ですが、心残りが1つだけありました。

それは梅に対してのことでした。もし、自分達が羅生門河岸ではなく、他の場所で生まれていれば、もっと真っ当な道を歩みながら生きることができたのではないだろうか、そして、自分が梅を育てたせいで、彼女に悲惨な人生を送らせてしまったのではないかと、後悔の念を抱いたのです。

ネタバレ②堕姫と妓夫太郎はずっと一緒

死後の世界に訪れた妓夫太郎に「お兄ちゃあん!!」と背後から堕姫が呼びかけました。妓夫太郎は、堕姫が人間だった頃の姿をしていることに驚きます。過去の姿をしている梅には堕姫の面影はありません。妓夫太郎は近づいてくる梅に「ついて来んじゃねえ!!」と突き放します。自分と一緒にいなければ梅は幸せになれる、妓夫太郎はそう思ったのです。

兄の気迫に驚き、謝る梅でしたが、妓夫太郎が別の方向(地獄)へ行こうとすると、兄の背中にひっついて離れようとしません。梅は兄に背負われながら大粒の涙を流し、何度生まれ変わろうとも、絶対に妓夫太郎の妹になると断言します。妹に「ずっと一緒」と言われた妓夫太郎は、梅がどれだけ自分にとって欠かせない存在なのか、改めて気づかされ、共に地獄へ歩みを進めるのでした…。

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堕姫のアニメ声優

「鬼滅の刃」遊郭編で誰が堕姫(梅)の声を担当するのか、とても話題になっていましたが、堕姫の声優が沢城みゆきさんに決まった際は、驚きと同時にたくさんの喜びの声が上がりました。

『鬼滅の刃』は新人声優の活躍も注目ですが、豪華声優陣が集結するところも魅力的だと言えるでしょう。この項目では、アニメ「鬼滅の刃」遊郭編で堕姫役を演じる声優・沢城みゆきさんのプロフィールや出演作品、演じたキャラクターなどをまとめてお届けします。

沢城みゆきのプロフィール

沢城 みゆき(さわしろ みゆき)は、長野県生まれ、東京都育ちの声優です。生年月日は1985年6月2日。所属事務所は青二プロダクション。声優業以外にも、数々の番組でナレーターを務めたり、女優として活躍しています。弟には声優・沢城千春がいます。

1999年5月2日に、ブロッコリーによるキャラクター企画『デ・ジ・キャラット』のメディアミックス作品の新人声優オーディションに挑み、審員特別賞を受賞し、『デ・ジ・キャラット』のプチ・キャラット(ぷちこ)役に選出されます。

その当時、沢城さんは演技経験がない状態で声優デビューを飾りました。2001年になると、オーディションで大胆な演技を見せ、『しあわせソウのオコジョさん』の主人公(オコジョ)のコジョピー役で初主演を掴み取ります。

沢城みゆきの主な出演作品や演じたキャラ

沢城みゆきさんの代表的な出演作品・キャラクターとしては、『ローゼンメイデン』シリーズの真紅、『うたの☆プリンスさまっ♪』シリーズの七海春歌、『HUNTER×HUNTER』(第2作)のクラピカ、『ルパン三世』(2011年から)シリーズの峰不二子、『宇宙兄弟』の伊東せりか、『ダンガンロンパ』シリーズの腐川冬子、『Go!プリンセスプリキュア』の紅城トワ/キュアスカーレットなどが挙げられます。

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堕姫に関する感想や評価

「鬼滅の刃」遊郭編の最後で明かされるのは、堕姫と妓夫太郎の過去です。上記した通り、堕姫と妓夫太郎の過去はかわいそうという言葉で片づけられないほど悲惨なものでした。彼ら兄妹の周りには助けてくれる人間は誰もいなかったのです。2人は過去に深い傷を負っており、一緒に生きるために、悪者にならざるを得なかったのかもしれません。

堕姫と妓夫太郎の首がどちらも斬られた際、複雑な気分になったファンも少なくありません。2人の首を斬られなければ『鬼滅の刃』の物語が進まないので、死が訪れることは致し方ないことです。しかし、堕姫&妓夫太郎ファンはつらい思いや切なさで胸が苦しくなったことでしょう。兄妹の「ずっと一緒」が唯一の希望かもしれません。

インターネットで「堕姫」と検索すると、「堕姫ちゃん」または「堕姫ちゃん かわいい」と出てくるほど、愛されキャラの堕姫は、見た目はグラマラスな大人の女性です。しかし、亡くなった時はまだ少女だったので、精神年齢は低いというギャップがあり、そこが可愛らしいという声もあります。

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堕姫の人間だった頃のかわいそうな過去まとめ

人間だった頃に散々かわいそうな目に遭ってきた妓夫太郎と堕姫の兄妹は、鬼になってから、人間だった頃の記憶を無くしてしまいますが、昔の恨みや苦悩の反動から、人間達を強く妬み、心の底から憎み、常に見下し、欺き続けてきました。かわいそうだから全てが許されるというわけではありませんが、人間だった頃の妓夫太郎と堕姫に足りなかったものは、他者からの救いの手だったと言えるでしょう。

生まれた時から孤独だった妓夫太郎は、妹・梅(堕姫)が生まれたことをきっかけに、人生に希望を持つことができました。梅も人間だった頃からお兄ちゃん子で、兄妹でお互いに依存関係だったのです。

いつ観てもかわいそうな過去を背負っている妓夫太郎と堕姫の兄妹ですが、多くの人を傷つけ、殺めた罪からは逃れることはできません。2人ずっと一緒に離れることなく地獄への道を選ぶ最期に複雑な思いを抱いたファンもいると思われます。ですが、人間だった頃でも、鬼となっても、死後でも、2人は一緒にいれることが最も幸せなのかもしれません。

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