【リゼロ】精霊とは？どんな種類がある？四大精霊や人工精霊・邪精霊・準精霊など解説

こちらの記事でご紹介する"精霊"が登場する作品『リゼロ』。種類や四大精霊とは何かをご紹介したり、リゼロの中で一番身近な精霊であるパックの正体について考察していく前に、まずはリゼロの作品概要とあらすじについてご紹介していきます。リゼロについておさらいしたい人や原作小説について知りたい人は目を通してみてください。

• 著者：長月達平
• イラスト：大塚真一郎、楓月誠（短編集3）、イセ川ヤスタカ（短編集4～6）
• 出版社：KADOKAWA
• 掲載サイト：小説家になろう（掲載期間：2012年4月～2022年1月現在）
• レーベル：MF文庫J
• 発刊開始：2014年1月～連載中（2022年1月現在）
• 巻数：39巻（2022年1月現在）

『Re:ゼロから始める異世界生活（リゼロ）』は作者の長月達平さんが小説投稿サイト・小説家になろうで連載しているファンタジー作品で、現代で生活していた学生の主人公・スバルが異世界に転移し、そこで出会った少女・エミリアを守るために冒険をする物語。小説家になろう発で書籍化された作品は、小説家になろうのサイト内から書籍へ移籍して連載をする形式が多いですが、リゼロは現在もサイト内での連載を継続しています。

アニメ化や漫画化もされているリゼロは『このライトノベルがすごい！』や『SUGOI JAPAN Award』などで賞を受賞し、シリーズ累計発行部数も1100万部を達成する人気を見せています。リゼロを原作としたスピンオフ漫画やゲームには次のようなものがあるので、気になるものがあればチェックしてみてはいかがでしょうか？

• 剣鬼恋歌 〜Re:ゼロから始める異世界生活†真銘譚〜（漫画）
• Re:ゼロから始める異世界生活 -DEATH OR KISS-（ゲーム）
• ゲーム：Re:ゼロから始める異世界生活 偽りの王選候補（ゲーム）

引きこもり生活をしていた少年オキヤ・スバルは、ある日コンビニからの帰り道に異世界に迷い込んでしまいます。ガラの悪い3人組に絡まれていると、白い髪をした銀髪の少女とそのお供の精霊に出会い助けてもらいます。その恩を返そうと少女の探しものに付き合うスバルですが、何者かに襲撃され致命傷を負ってしまいます。しかし次にスバルが目を覚ますと、傷はなくなり過去の時間軸に戻っていたのでした。

リゼロに登場する精霊とは、リゼロの世界に溢れている"マナ"を源として生命活動を行っている生き物です。リゼロの物語の中ではヒロインのエミリアのお供・パックが一番身近な精霊と言えるでしょう。精霊は世界に実在しているわけではなく、リゼロで人間たちが生きている世界の外側に存在しており、"オド"と呼ばれる依り代にマナを集め、それを核として人間たちの世界に顕現しています。

そのため、マナの蓄えが少なくなった精霊は姿を保つことができません。その場合には依り代の中で眠り、再びマナを蓄えます。また精霊は人間の世界に実在しているわけではないため、依り代となる核が壊されても死亡せず、人間の世界の外側に戻されるだけとなっています。再び依り代となる核を用意すれば顕現が可能となっています。

リゼロの世界ではそんな精霊を扱う術のことを"精霊術"と呼び、精霊の力を借りるには契約が必要となります。契約を結び晴れて精霊術を扱えるようになると、自分の体内のマナをゲートとして術を扱う一般的な術とは違い、大気中からそのままマナを使えるようになり、マナの残量を気にかけずに使用できるようになります。

また契約した精霊の強さが契約者の術にも反映されるため、強い精霊と契約をすればその分契約者も強力な精霊術を使用できます。戦闘中は契約者が精霊の力を借りて術を発動している間に精霊自身も自由に動けるため、相手は2人を相手にする形となります。精霊には様々な種類がおり、その中でも"四大精霊"と呼ばれる強力な精霊がいます。下記ではそんな『精霊の種類』と『四大精霊の名前』をそれぞれ一覧でご紹介していきます。

リゼロに登場する精霊の種類の名前一覧、まず1つ目は『大精霊』です。大精霊とはその名前の通り、精霊の中でも強い力を持つ精霊のことで、エミリアのお供であるパックや、ロズワール邸の書庫にいるベアトリスもこの大精霊に分類されます。弱い精霊とは違い自らの自我を持ち、人間の言語を理解することができ精霊の中でも最も強い種類の精霊です。

その中でも特に力が強い4体は"四大精霊"という名前がつけられており、人間から恐れられています。この四大精霊は長く生きていることもあり、自分本位で人間との間に距離を置いている個体が多い傾向にあります。また精霊の中でも強い力を持っているため、人間が大精霊と契約する際には大きな代償を差し出す必要があります。

リゼロに登場する精霊の種類の名前一覧2つ目は『邪精霊』です。邪精霊とは人間に害を与える精霊のことで、リゼロの物語に登場したキャラクターとしては魔女教大罪司教『怠惰』のペテルギウスがこの邪精霊にあたります。

能力的には他の精霊たちと違いがあるわけではありませんが、人間に対して敵意を持っているため脅威となる存在です。上記であげたペテルギウスは元々ジュースと呼ばれるエミリアの知り合いの精霊でしたが、魔女因子を取り込んだ際に適合ができず邪精霊へと変化してしまいました。

魔女因子とは人格と強力な能力を持った物質で、魔女因子と適合できれば強大な能力を手に入れられますが、適合しなければ自我と精神が崩壊してしまいジュースのように邪悪な精神を持つ者へと変貌してしまいます。魔女因子のせいで邪精霊となってしまったジュースはその後ペテルギウスと名乗り、人間の敵となりました。

リゼロに登場する精霊の種類の名前一覧3つ目は『準精霊』です。準精霊とは「精霊の蕾」と呼ばれる状態のことで、大精霊と同じく自我を持っています。そのため契約者の言葉を理解したり指示の通りに動く事ができます。

準精霊は微精霊の1つ上の存在となる種類ですが、微精霊が準精霊になると名前が付けられ、下記の様な名前となります。リゼロの物語の中でユリウスがペテルギウスとの戦闘時に使用していた花弁のようなものはこの準精霊です。

• 火属性：イア
• 水属性：クア
• 土属性：イク
• 風属性：アロ
• 陽属性：イン
• 影属性：ネス

リゼロに登場する精霊の種類の名前一覧4つ目は『微精霊』です。微精霊とは精霊の中でも一番下のクラスに属する種類の精霊で、「マナが還る場所」と呼ばれている"オド・ラグナ"から生み出されたばかりの精霊のことを指します。生まれたてということもあり、能力もささやかながらその見た目も属性ごとの色に光る程度のものとなっています。

他の精霊よりも力が弱いこともあり、契約も簡単に結ぶことが可能で、その際には精霊使いに助力してもらうことで契約できます。微精霊は他の精霊とは違い人間の言葉を使うことはできず、マナを使って感情を伝える程度の意思疎通となります。また大精霊とは逆に他者との交流を好み、エミリアが微精霊と契約した際には、毎日彼らとの触れあいをすることという条件が出されました。

リゼロに登場する精霊の種類の名前一覧5つ目は『人工精霊』です。人工精霊とは強欲の魔女・エキドナが自らの手で生み出した精霊のことで、世界が自然に生み出す精霊ではなく、人工的に創られた精霊のことを指します。エキドナが創り出した人工精霊は『パック』『ベアトリス』『エキドナ』の3体で、エキドナと名前を付けられた精霊はエミリアと同じ王候補のアナスタシアが身に着けている狐の襟巻きのようなものに擬態しています。

その襟巻きのような姿からスバルには「襟ドナ」という名前で呼ばれています。そんなエキドナは強欲の魔女・エキドナの実験の産物として生み出されたものであり、パックはある人物の体の代用品として、またベアトリスはロズワール邸にある禁書庫の番人として作り出された精霊です。パックに限っては四大精霊の一員となるほどの強さを持つ精霊となりました。

こちらの項目では、リゼロに登場する大精霊の中でも特に強い力を持つ『四大精霊』の名前と特徴をご紹介していきます。まず1体目はリゼロのメインキャラクターとしてもお馴染みの『パック』です。パックはエミリアと契約している四大精霊で、普段は手乗りサイズの猫のような姿をしています。しかしその可愛らしい姿に反して実力は確かで、覚醒時には『終焉の獣』と呼ばれる体長20メートルを超える巨大な獣の姿になります。

巨大化したパックはその姿を維持するため大量のマナを世界から消費してしまうため、世界の寿命が早ることから"終焉の獣"という異名がつけられました。属性は「火」で、四大精霊だったメラクェラを倒したことによってパックが新たな四大精霊となりました。パックは強欲の魔女・エキドナに創られた人工精霊で、エミリアと契約を結ぶことは禁じられていました。

しかしその約束を破ってエミリアと契約を交わしたことにより、一部の記憶を封じられています。逆にエミリアとの契約によって巨大な獣の姿になる"星獣化"ができるようになりました。リゼロの物語のなかで顕現できるのは朝の9時～夕方5時までと説明しており、それを聞いたスバルに「公務員のようだ」と言われています。

リゼロに登場する四大精霊の名前一覧2体目は『ザーレスティア』です。ザーレスティアは"最も美しい死神"や"通り魔"という名前でも呼ばれている風の属性を持つ四大精霊です。ザーレスティアが登場するのは主に『Re:IFから始める異世界生活』というリゼロの番外編ショートストーリーで、IFストーリーではティアという名前の少女の姿をしています。

元々は美しい獣の姿をしていましたが、人間に首を落とされてしまい、その恨みから精霊に変化しました。IFストーリーの中ではスバルには心を許し家族のような関係を築いています。普段はカララギ年国家にある洞窟の中で生活しています。依り代には光珠を使用していましたが、依り代をレーゼという少女に盗まれてしまったため、力が弱まってしまいました。

リゼロに登場する四大精霊の名前一覧3体目は『ムスペル』です。ムスペルは意思も言葉も持たないことから"石塊"の名前でも呼ばれている土属性の四大精霊で、リゼロの物語ではまだ登場しておらず謎の多い精霊です。

ヴォラキア帝国にいるとされていますが、選定の儀で精霊喰らいに食べられてしまったため、その後の行方は不明となっています。リゼロファンの考察では「水晶宮の精霊になっている」「場所として存在している」という意見が出ていますが、その正体や姿など多くのことが謎に包まれています。

リゼロに登場する四大精霊の名前一覧4体目は『オドグラス』です。オドグラスはグステコ聖王国を守る"霊獣"として崇められており、慈愛と博愛で人々を守る存在として名前が広まっています。四大精霊の中では最も人間に友好的で人間の力になってくれる大精霊のひとりです。属性は水の四大精霊です。

リゼロに登場する四大精霊の名前一覧5体目は『メラクェラ』です。メラクェラは元々火の四大精霊として君臨し、世界に危機が迫っていたり、人々に災厄が降りかかる際にその脅威を消す役割を担っていました。一方でメラクェラの判断によっては世界を滅ぼすことも可能なことから"調停者"という異名がつけられています。

メラクェラは『Re:ゼロから始める前日譚 氷結の絆』に登場しているキャラで、終焉の獣と呼ばれている四大精霊のパックとの戦いに敗れ、火の四大精霊の座をパックに明け渡しています。一番始めは微精霊として生まれ自らの力で四大精霊となった努力家でしたが、最後はパックとの戦いで消滅する最後を迎えました。

上記では四大精霊についてご紹介してきましたが、こちらの項目では四大精霊のひとりである『パック』の正体についての考察をご紹介していきます。まずはパックとエミリアが交わした契約について。こちらはリゼロの物語で明かされており、下記の2点とされています。

• エミリアの髪型や服装をパックが決める
• エミリアがパックの毛繕いをする

エミリアは自分の見た目が嫉妬の魔女と似ていることから鏡を見ることを嫌っています。そのため、エミリアの身支度はパックの仕事となっています。大精霊との契約は代償が大きいことで知られていますが、かわいい契約内容からパックがエミリアを大切に思っていることが分かります。しかし、そんな2人の契約は第4章の聖域編で白紙にされてしまいます。

その契約を解いたのはパックの一存でした。聖域は人族と亜人族のハーフが暮らす街として強欲の魔女・エキドナが作った結界で守られていましたが、この結界を解除するには墓所で課せられる試練を受けなければなりませんでした。この試練というのが「過去の自分を見つめ直し乗り越える」というもの。

しかしエミリアはパックに依存している部分があり、そういった甘えから自分の身に起こった過去の記憶も改ざんしていました。それが原因となりなかなか試練を突破できないでいた状況を懸念したパックは、エミリアとの契約を自ら破棄することで過去と向き合わせようとしたのでした。そしてエミリアとの契約を解除したパックは、スバルに「リアを頼んだよ」と言い残し、しばらくの間魔鉱石に閉じこもることを選んだのでした。

リゼロに登場する四大精霊・パック。いつもエミリアの傍にいてただの契約関係とは思えないほどの親しさを見せる関係ですが、その正体が物語に大きな関係がある人物なのではないかとファンの間で度々考察されています。そんなパックの正体の有力候補というのが『エミリアの父』。このエミリアの父説は、パックが怠惰の魔女教大罪司教・ペテルギウスと出会った際のセリフから考察されています。

そのセリフというのが「俺の娘に、汚い手で触れようとしてんじゃねぇよ」というもの。この時パックは過去の記憶を取り戻した直後でした。そして"娘"と呼ばれた人物がエミリア。そのセリフや、普段パックがエミリアに見せる見守るような姿から、パックの正体がエミリアの父なのではないかと考察されているようです。

パックの正体の有力候補2つ目は『スバル』です。このパック＝スバル説に関しても、手がかりとなるのはあるセリフです。パックが過去の出来事を思い出したとき、ペテルギウスがエミリアに近づこうとした際に「一歩でもここからこの子に近づいてみろ！生まれてきたことを後悔させてやる！絶対にだ！」というセリフを口にしています。

そしてスバルも、暴食の魔女にレムの記憶を消されてしまった際に「生まれてきたことを後悔させてやる！絶対にだ！」と全く同じセリフを口にしました。物語の中で同じセリフが使われるということは、そこに重要な意味が込められているためパックとスバルの関係性を何かしらの意図でリンクさせようという作者の意図があると考えられるでしょう。

またパックは度々スバルの死に戻り体質を知っているとほのめかすようなセリフを言っているため、スバル自身についても詳しく知っている可能性があります。スバルは死亡することで時間を遡ることができるため、未来のスバルが精霊となり、死ななくても時間を遡れる何かしらの方法を見つけたという可能性もあるのではないかと考察されています。

• 愛称：うっちー、ゆみっち、ゆーみん、ゆみりん
• 誕生日：1987年10月30日
• 血液型：A型
• 身長：160センチ
• 出身地：東京都
• 事務所：大沢事務所

リゼロのアニメで四大精霊・パックの声を演じたのは声優の内山夕実さんです。内山夕実さんはリゼロのパック役の他に『結城友奈は勇者である』の犬吠埼風役や『無職転生』のルーデウス・グレイラット役でも知名度のある声優です。現在は"内山夕実"の名前で2010年から活動されていますが、それ以前にも別名義で声優と活動されていました。

以前は家庭の事情により一度引退しOLとして生活していましたが、現在は人気アニメの主役級キャラの声を担当する声優として今後の活躍にも期待が寄せられています。そんな内山夕実さんは下記のアニメキャラクターの声も演じているので、内山夕実さんの過去作品が気になる人はチェックしてみてください。

• 無職転生…ルーデウス・グレイラット
• 結城友奈は勇者である…犬吠埼風
• 東京卍リベンジャーズ…佐野エマ
• 宝石の国…ルチル
• デジモンユニバース アプリモンスターズ…新海ハル
• オーバーロード…マーレ・ベロ・フィオーレ
• 魔法科高校の劣等生…千葉エリカ
• ドキドキ！プリキュア…ダビィ、DB
• 侵略!?イカ娘…望月知美
• 咲-Saki-…鷺森灼

リゼロの物語では様々な種類の精霊が登場しますが、その中でもパックはその猫のような姿から「かわいい」と人気があります。星獣化した際には20メートルを超える姿になったり、その正体が謎に包まれていたりと、リゼロのストーリーを盛り上げるキーキャラクターのひとりです。

こちらのかたの感想では、初対面なのにベアトリスが人間でないと見抜いたスバルに感心している様子が見られています。精霊であるベアトリスの関心をひき契約もはたしたスバルの活躍に、今後ファンの注目が集まっています。

こちらでは四大精霊・パックの正体についての考察をあげているファンの感想が見られています。アニメや原作のセリフからもパックの正体がスバルではないかと考察されることが多いですが、漫画版のリゼロではエミリアとの契約前にもパックが日本語を話しているという伏線情報が出されています。

以上、リゼロに登場する『精霊』についてご紹介してきました。精霊は"微精霊"から始まり、その後"準精霊"、"大精霊"へと変化していきます。また人間に対し敵意を持っている精霊は"邪精霊"と呼ばれています。精霊は基本的に自然に生まれるものですが、強欲の魔女・エキドナによって人工的に創られた"人工精霊"も３体存在します。

精霊の中でも最も強い力を持つ大精霊の中には特に強力な能力を持つ個体が４体おり、『パック』『ザーレスティア』『ムスペル』『オドグラス』と名前がついています。リゼロの物語でメインキャラクターとなるパックは『メラクェラ』という名前の四大精霊を倒したことによって新たに四大精霊の座を獲得しました。