2021年09月04日公開
2021年09月04日更新
ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)の登場人物一覧!キャラ相関図も紹介
異色の主人公が謎解きに挑む漫画「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」は、つかみどころのなく、マイペースな主人公と、彼らを取り巻く人間関係も注目されています。本文では、漫画「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)から、キャラの相関図と主要登場人物の名前一覧、その他の登場人物の名前一覧、2022年放送予定の「ミステリというなかれ」の実写ドラマ情報などを、一覧にまとめて紹介します。
目次
ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)とは?
2022年1月のドラマ放送が発表された「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」は、異色の主人公の謎解きを描いた、新感覚ミステリー漫画です。以下では、「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」の魅力あふれる登場人物・キャラの名前一覧と相関図、各事件に関わる登場人物・キャラの名前一覧、「ミステリというなかれ」の名言や面白い魅力などを、あらすじネタバレを交えながら一覧にて紹介します。
ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)の概要
田村由美先生の漫画「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」は、2017年に、小学館刊行の「月刊フラワー」での読み切り版の掲載を経て、2018年から連載が開始されたミステリー作品です。単行本は2021年7月時点で計9巻が刊行され、2022年1月には、フジテレビ系列で実写ドラマ版「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」の放送が予定されています。
ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)のあらすじ
ある日の冬、大学生・寒河江の殺害現場の目撃情報から、彼の同級生である久能整が警察で事情聴収を受けることになりました。家宅捜索などの結果から、警察側では犯人は久能整と見て調査を進めるも、久能の卓越した分析力と持ち前の知識から、寒河江殺害事件の真相を暴いていきます。そして、この出来事を皮切りに、整は行く先々で様々な事件に巻き込まれるようになり、事件を解決に導いていきます。
ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)の相関図と主な登場人物の名前一覧
多彩なキャラクターの登場が目を引く「ミステリというなかれ」は、ストーリーを追うごとに相関図も複雑化する一方、キャラクター同士の以外な繋がりや、事件との関わりなど緻密な設定が人気を呼んでいます。以下では、「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」の相関図と主な登場人物名前一覧を紹介します。
ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)のキャラ相関図
「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」のキャラ相関図は、ストーリーを追うごとに主要キャラと各エピソードで登場したキャラとのつながりが浮き彫りになるごとに複雑化し、物語をさらに面白くしています。以下からは、「ミステリというなかれ」に欠かせない主要キャラを一覧にて紹介します。
久能整
教育学部にて心理学を学ぶ大学2年生で、名前の「整」は「ととのう」と呼びます。マイペースでつかみどころがなく、表情に乏しいものの、頭脳明晰かつ分析力や観察力に優れており、持ち前の豊富な知識を武器に、真相解明に挑みます。事件が起きても自分から関わることはなく、向うからやってきたり、首を突っ込んだ出来事から事件につながるなど、巻き込まれるケースがほとんどです。
また、推理に関しても、事件とは関係なさそうな雑談を繰り返すものの、そこから得られた情報を元に真相を解明していく一方、本質を突いた話をするため、時には相手を刺激し、怒らせることもあります。私生活では、カレー作りを趣味とし、友人・彼女はいないとされるも、「ミステリというなかれ」で起きた、様々な事件を通じて交友関係を広めていきます。
乙部克憲
大隣署の巡査で、整が初めて遭遇した事件であった警察官です。強面にスキンヘッドといかつい外見ではあるが、家族思いの優しい性格の持ち主です。私生活では、1人娘を大切にし、学校の授業参観や卒業式にも出席する良き父親ですが、思春期を迎えた娘との関係に悩むなど、「ミステリというなかれ」にてギャップの大きい登場人物・キャラクターでしょう。
風呂光聖子
大隣署の女性刑事で、階級は巡査、警察官としての経験の浅さや、女性でありながら男性が多い一係に配属された自分の存在意義や、男社会の組織内での振る舞い方に悩んでいました。性格は優しい一方で、ナイーブな一面もあるものの、整のアドバイスを受けて前向きになり、最初の事件にて、整の指示を受け、真犯人と犯行動機のきっかけとなった人物をあげています。
池本優人
大隣署の男性巡査で、整の取り調べにあたった警察官です。フランクな性格のキャラである一方、私生活ではマタニティブルーにかかった妊娠中の奥さんとの関係に頭を悩ませつつも、整のアドバイスを受け、夫婦問題を解決しました。また、事件解決後も、整を心配したり、彼の洞察力の鋭さや知識の豊富さに興味を引かれている模様です。
「ミステリというなかれ」の相関図の警察側では、整と一番親密な関係にあり、お互いの連絡先を交換しており、時折、整からアドバイスをもらっています。一方、整の方も、事件に巻き込まれた際の警察への窓口的存在として、池本を頼りにしており、「ミステリというなかれ」には欠かせない登場人物・キャラクターです。
青砥成昭
大隣署の巡査部長で、整の取り調べを担当した敏腕刑事です。過去に、冤罪事件をきっかけに左遷された経歴を持つも、実はその事件は冤罪ではなかったと推測しており、冤罪事件の見直しを行っています。「ミステリというなかれ」の相関図・警察側では、整に対して信頼をおき、彼に捜査協力を依頼することもあります。
藪鑑造
大隣署の警部補で、高圧的な態度で取り調べを行い、勢い余って手が出てしまうこともあります。また、過去にひき逃げ事件で妻と子供を失っており、いまだ逃亡中の犯人の行方を追っていたことが、「ミステリというなかれ」で語られています。
犬堂我路
ミステリというなかれ・episode2にて、整が巻き込まれたバスジャック事件の主犯で、名前の「我路」は「がろ」と呼びます。当初は名前を偽り、熊田翔として乗客に紛れ込んでいました。バスジャックの目的は、犬堂愛珠を殺害した犯人を見つけ出すことで、人質にされた乗客たちの名前を聞くなど、質問をしながら犯人の特定を試みます。
後に、犬堂愛珠を殺害した犯人が、共犯者でバス運転手の煙草森誠と判明するも、警察での精神鑑定の結果、罪に問われない可能性が浮上したことから、煙草森を殺害し、彼の腕を整のアパートへ送りつけました。性格は残忍な美形であるが、お茶目な一面もあり、頭脳明晰かつ行動力・分析力にも恵まれ、整に対しても友人のように思っています。
犬堂愛珠は、「ミステリというなかれ」の相関図では犬堂我路の姉にあたる女性で、連続生き埋め殺人事件の第一被害者です。生前は美形であったが病弱で、箱根細工の収集を趣味としていました。また、鳴子巽のすすめで闇カジノでアルバイトをしており、彼から送られた山羊座のシルバーリングを、寄木細工のからくり箱に入れていました。
バスジャック事件にて、愛珠を殺害した犯人は逮捕されたものの、その後の展開にて、生前に彼女が残した謎のメッセージを解明するべく、犬堂我路たちが再び動き出し、整も巻き込まれる形で謎解きに挑みます。
犬堂乙矢
整が巻き込まれたバスジャックの犯人の1人で、名前が似ている犬堂我路とは、相関図では従兄弟関係にあたります。すぐにカッとなりやすく、後先考えず行動に移すことが多いものの、根は素直で正直な性格で、整からは犯罪には向かないと評されています。長身美形で頭脳明晰な我路・甲矢に対してコンプレックスを抱くも、基本的には2人は仲良しです。
犬堂甲矢
整が巻き込まれたバスジャック事件の犯人の1人で、相関図では、名前が一字違いの犬堂乙矢の兄、犬堂我路の従兄弟にあたります。当初は、名前を偽り、坂本正雄を名乗るも、整のおしゃべりに怒りを誘発された乙矢の動向を受けて計画を修正、犬童ガロの名前で犯行に乗り出します。事件後に煙草森誠を殺害し、行方をくらませています。
「ミステリというなかれ」の相関図では、愛珠とは相思相愛の関係とされるも、甲矢自身は、彼女と一緒になる勇気がなく、愛珠の死を受けて後悔の念に苛まれます。性格は、弟・乙矢とは対照的に冷静沈着で、医者だった経歴から医学の知識にも長けており、「ミステリというなかれ」では、久能整や鳴子巷に次ぐ、謎多き登場人物・キャラでしょう。
ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)のその他の登場人物の名前一覧
以下では、「ミステリというなれ」のキャラ相関図に乗る登場人物との関係性や、「ミステリというなかれ」での動向が注目される、その他の登場人物の名前一覧を紹介します。
淡路一平
犬堂兄弟が起こしたバスジャック事件に巻き込まれたバス乗客の1人で、事件当日は、アルバイト先であるコンビニに向かう途中でした。過去にいじめを受け、その時に万引きを強要されたことを機に、盗癖がついてしまい、それらが原因でアルバイトが続かないことに悩んでいました。また、犬堂愛珠が殺害された事件当日のバスにも乗り合わせており、彼女のカバンから財布を盗んでしまったことに、罪悪感を抱いていました。
柏めぐみ
ミステリというなかれ・episode2にて、バスジャック事件に巻き込まれた乗客の1人です。専業主婦をしており、夫とは政略結婚、結婚前に妊娠・堕胎したことで不妊に悩まされることとなり、不妊治療をおこなっています。また、愛珠が殺害された事件のバスに乗り合わせており、体調を崩し助けを求める愛珠を無視したことに、罪の意識を感じています。
露木リラ
バスジャック事件に巻き込まれた乗客で、偶然、乗り合わせていた人々に対してジャーナリストと名乗りました。実は、町工場の事務員で、そのことを他人に見下されたことをきっかけに、虚言癖が出るようになりました。
奈良崎幸仁
バスジャック事件の被害者の1人で、定年退職を迎えた大手保険会社の元重役です。現在は、ボランティア活動に精を出すも、傲慢な性格が災いし、自身の定年を機に妻と子供は家を出ていき、周囲からも煙たがられています。
小林大輔
ミステリというなかれ・episode2の登場人物で、犬堂我路たちによるバスジャック事件の被害者の1人です。事件当時は、認知症の祖父の見舞いに向かう途中でした。
煙草森誠
バスジャックに遭ったバスの運転手で、後にバスジャック犯・犬堂我路の協力者で、愛珠が犠牲になった連続生き埋め殺人事件の犯人でもあります。事件の3ヶ月前、自身が運転するバスの車内で愛珠が体調を悪くし、終点後も乗り続けていたことに気がつかなかった煙草森は、愛珠はブレーキの衝撃で死んだと判断し、遺体を始末するべく山中に運びます。
遺体を山中に埋めようとした矢先、死んだと思われていた愛珠は息を吹き返し、恐怖を覚えた煙草森は、彼女を生き埋めにして殺害してしまいます。同時に、例えようのない快感を覚え、その後3人も愛珠と同じ方法で殺害したことを自供しました。その後、警察の精神鑑定により罪に問えない可能性が高まり、犬堂たちの手で殺害されました。
狩集汐路
広島の名家・狩集家当主・幸長の孫で、狩集家の遺産相続候補者、現在は東京の高校に通う16歳です。父親が画廊を経営していた関係から犬堂我路を通じて整と知り合い、一族の遺産相続にまつわる事件を解明を依頼します。狩集家では、昔から遺産相続の際に死人が出ると言われ、汐路の父親も遺産相続人を決める行事で、他の兄弟と共に命を落としており、原因は事故や病死と言われています。
しかし、警察の捜査不備を疑う汐路は、父親の死は人為的に行なわれたものとみており、真相を解明するべく、整を頼ります。狩集家の事件解決後は、再び東京に戻り、我路からのもたらされた事件や謎の解明を整に依頼しています。
赤峰ゆら
狩集家の遺産相続候補者の1人で、相関図では汐路のいとこで、遺産を巡るライバルにあたります。明るく活発な汐路とは対照的に、気の強さが勝る女性で、私生活では1人娘がいます。遺産相続問題のさなか、蔵の中に閉じ込められる事態が起きました。
波々壁新音
ミステリというなかれ・episode4に登場した、狩集家の遺産相続候補者の1人で、相関図では汐路のいとこ、派手な出で立ちと訛りの強い広島弁が特徴です。私生活では、不動産の会社員として働いており、性格は真面目です。
三船三千夫
数字の「3」にこわだりを持つ、記憶喪失と思われる謎の人物で、牡羊座の指輪を所持しています。「ミステリというなかれ」では、雨の日に久能整と出会い、彼をある事件に導きます。
羽喰十斗
本編の22年前に、連続女性殺人犯として暗躍した「平成の切り裂きジャック」の名前を持つ羽喰玄斗の息子です。通称は「ジュート」で、父親の影響で彼も女性に対する偏った嗜好を持っています。表では、横浜にある寄木細工ミュージアムの館員として働きつつも、裏では女装の占い師として裏カジノに出入りし、訪れた女性を物色しています。
犬堂愛珠とは、箱根細工を通じて知り合い、後に裏カジノでも知り合い、彼女に殺人の依頼を持ち込まれています。また、愛珠が所持していた指輪と似た、射手座の指輪(ラピスラズリ)を持っており、後に我路を通じて整の手に渡りました。
牛田悟郎
ミステリというなかれ・episode6に登場した、平成の切り裂きジャックこと羽喰玄斗を追っていた元刑事で、現在は病気のため入院生活を送っています。ライカの誤字暗号に気が付くなど、洞察力に長けるものの、病状のために思うように動けず、ライカの「自省録」を整に渡し、2人を引き合わせるきっかけを作りました。
備前島操
横浜中央署所属の警部で、平成の切り裂きジャックが暗躍した連続婦女暴行事件の際に、捜査本部にいた人物で、現在は羽喰十斗の捜査を担当しています。また、「ミステリというなかれ」の相関図では、元刑事の牛田悟郎の後輩、青砥成昭の先輩にあたります。
井原香音人
「炎の天使」の異名を持つ連続放火事件の犯人です。幼少期に母親から虐待を受けており、母親の趣味だったお香の炭を原因とする事故と母親の焼死を目の当たりにします。虐待から解放された時の快感を覚えた井原は、虐待を受けている子供たちを救うことを自分の使命と捉え、「炎の天使」として放火に手を染め始めます。
井原の放火により、何人かの子供たちが虐待から助け出されたものの、他人を通じて親の命を奪ってしまった現実に苦しむようになります。一方、井原は、親を失った後の子供たちの苦しみを気に留めることなく、子供たちを虐待から救ったことに対する自己満足に酔いしれています。
下戸陸太
「炎の天使」の名前で知られる井原香音人に救われた子供で、親からの虐待に耐えかねて炎の天使に「親殺しの許可」を与え、自由の身となりました。しかし、自分が下した決断で親の命が奪われたことへの罪悪感から、赤いものを見ると全身に痛みが走る神経性の病気に悩まされます。
井原との出会いをきっかけに、炎の天使の使徒として暗躍し、虐待を受けている子供を探す役目に存在意義を見いだすも、井原がいなくなったことを機に、二重人格が表れました。また、井原から蟹座のピアス(真珠)を送られています。
鳩村一葉
鞄メーカーP・ピジョンの前社長で故人、かつて鳴子巽のカウンセリングを受けていた1人です。双子の姉妹の姉で、一つ年下の妹がいましたが、疲れて寝込んでしまった母親に代わり、お風呂に入れようとして、末の妹を過失させています。この事故をきかっけに、母親は酒浸りとなり離婚、妹も家を出て行ってしまい、一葉は長らく後悔に苛まれていました。
そんな中、カウンセラー・鳴子巽と出会い、記憶の改竄を行なう治療にて、妹を殺したのは別の人間であり、自分たちは三つ子だから下の子が殺されたと刷り込まれます。その後回復した一葉は、急逝した父親の会社を引き継ぎ、2年後には三つ子を授かるも、鳴子の記憶の改竄により、三つ子の下の子が殺される幻想に怯え始めます。
鳴子は、三つ子の1人を隠し、入れ替わりをしながら双子として育てていくカウンセリングを提示し、一葉は末の妹が死んだ5歳まで、その方法を実践することになります。しかし、三つ子が4歳の時に、三つ子の1人が夫の弟の殺害現場を目撃したことから、子供たちの身の安全を確保するべく、双子を入れ替える策は継続されることになり、三つ子が8歳の時に飛行機事故に巻き込まれ帰らぬ人となりました。
ガロが潜入調査を進める鳴子巽のマンションにて、一葉の診療映像が発見されたことで、「双子を見分ける方法」を依頼という形で、狩集汐路がガロの依頼により整くんを引っ張り出すこととなる。
有紀子・実都子
飛行機事故で亡くなった鳩村一葉の娘たちで、表向きは双子の姉妹とされ、家や学校でもお互いに入れ替わりながら、生活を送っているとの噂です。また、双子の姉妹とされるも、一葉の双子の入れ替わり策は、母親の死後も継続されていたと推測され、実際は三つ子だった可能性も浮上しています。
鳴子巽
四谷にクリニックを開いているカウンセラーで、犬堂愛珠・羽喰十斗・鳩村一葉のカウンセリングを担った人物です。過去に鳴子の診察を受けてい3人は共通して星座をあしらった指輪を持っており、それらと類似した指輪を持つ井原香音人と三船三千夫も、鳴子との関係を匂わせています。
特に、羽食十斗との関係は深く、彼に射手座の指輪(ラピスラズリ)をあげたり、十斗から愛珠の紹介を受けています。一方、双子の指輪を持つ鳩村一葉の例から、患者を洗脳していると考えられる節も見られ、「ミステリというなかれ」の登場人物と多くの接点を持つ謎多きキャラクターです。
ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)の面白い魅力
漫画「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」は、珍しい名前を付けられたキャラクター達の登場や、キャラクター性はもちろん、ミステリー作品でありながら、哲学的要素に富んだ作風も人気に拍車をかけています。以下では、異色のミステリー作品として注目される、「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」の面白い魅力を一覧にて紹介します。
面白い魅力①哲学的な語り口
タイトルの通り、「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」は、推理漫画であり、外出先で事件に遭遇した主人公が、持ち前の知識と観察眼・分析力を駆使して真相解明に導くという展開は、他作品と変わりないでしょう。しかし、「ミステリというなかれ」は、従来の推理要素に、哲学的な語り口が特徴の久能整のトーク力を加えた、ミステリーらしからぬ作風が注目を集めています。
事件に巻き込まれた人々の中には、子供や配偶者との関係から不条理な社会へのやり場のない怒りなど、あらゆる悩みを抱えています。そして、整は、様々な悩みを持つ人々に寄り添いながら、その人に沿ったアドバイスを提示します。哲学者を彷彿させる整の持論は、多角的な視点から物事を見つめることで、悩みを和らげる考えやアイデアに富んでいます。
「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」にて、久能整が披露する物事の本質に迫った論理的な考えは、整の任意調査にあたった刑事たちはもちろん、事件に巻き込まれた人々やその犯人までも惹きつけます。そして、整の話術は、「ミステリというなかれ」の読者も虜にしてしまう、不思議な魅力に富んでいます。
面白い魅力②秀逸な設定
「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」で描かれる事件は、凄惨な事件の真相が明かされたバスジャック事件や、遺産相続を巡る肉親同士の血生臭い争いなど、多岐にわたります。また、「ミステリというなかれ」では、各事件ごとにテーマが設定され、当たり前だと思っていた価値観は、実は間違っていたのではなど、読み手を考えさせる秀逸な設定も見どころの1つです。
面白い魅力③笑えるシーンもある
ミステリー作品と言えば、真相解明に挑む主人公の推理力や、犯人が見つかるまでの緊張感が醍醐味でしょう。一方、「ミステリというなかれ」では、あえて緊張感ただよう空気を壊すシーンが盛り込まれ、シリアスとコミカルのギャップが更なる人気を集めています。また、主人公・久能整の空気の読めない発言は、重苦しい空気を入れ替える効果も発揮され、飽きのこないメリハリある展開に仕上がっています。
ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)の名言集
ミステリーものを主軸に哲学要素を盛り込んだ、「ミステリというなかれ」は、様々な事柄に悩む登場人物・キャラに向けた、主人公・久能整のアドバイスも、多くの人気を集めています。以下では、漫画「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」の名言集を一覧にまとめて紹介します。
名言①「真実は人の数だけある…」
出典: https://note.com
「ミステリというなかれ」の1つ目の名言は、過去の事件での失態から「真実は1つ」と決めつける青砥巡査部長に対して放った久能整の名セリフです。大隣署にて任意の取り調べを受けることになった整は、青砥が言う真実をドラマのようだと指摘し、「真実は人の数だけある」という、整独自の考えを長々と披露し、青砥をうならせました。
「真実は人の数だけあるんですよ」
「でも事実は一つです」
名言②「毎日コツコツ時間を守って…」
「ミステリというなかれ」の2つ目の名言は、小さな工場で働く自分に嫌気をさす露木リラを諭した久能整の名セリフです。町工場の事務員として働いていることを、他人から見下され何もかも嫌になっていました。しかし、どんなに地味な仕事でも、それらを毎日やってくれている人がいるから今があること、人がうらやむような仕事だけでは、人間の生活はなり立たないことを訴えているでしょう。
毎日コツコツ時間を守って働いてくれる人がいるからバスも電車も飛行機も動く
キレイな街も、誰かが掃除しないとすぐ砂に埋もれる
常に排水しないと水に埋もれる地下鉄地下街もあるそれ誰かが毎日やってくれている。
あなたもその1人なのに悲しいですか?
名言③「なぜバージンロードは父親と歩くのか?…」
出典: https://note.com
「ミステリというなかれ」の3つ目の名言は、バージンロードを花嫁と父親が一緒に歩く意味を説いた久能整の名セリフです。バージンロードとは、花嫁が親元を離れる巣立ちを意味し、反対に新郎が親と歩かないのは、新郎は結婚後も実家にいる、つまり巣立たないからだと解釈しています。バージンロードを一番大事な人と歩いてほしい、整の優しさがにじみ出た名言でしょう。
なぜバージンロードは父親と歩くのか?
大抵一番手をかけて時間をかけてくれたのは母親なのに、なぜ脇に立たせておくんだろう巣立ちというならどうして新郎は親と歩かないのだろう
新郎は巣立たず親元にいて新婦だけが巣立つ
そもそもバージンロードは和製英語なので一番大事な人と歩いてください
ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)が実写ドラマ化
原作漫画では、ストーリーを追うごとに明るみになってきたカウンセラー・鳴子巽と彼の患者たちとの関係が注目される一方で、2022年放送予定の「ミステリというなかれ」の実写ドラマ版も大きな期待が寄せられています。以下では、「ミステリというなかれ」の実写ドラマ化の概要と、ミステリというなかれの主演キャストについて、一覧にまとめて紹介します。
ミステリと言う勿れが実写ドラマ化
主人公の独特の語り口や、生きることについて考えさせられる哲学的要素を盛り込んだ作風が注目される「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」は、フジテレビ系列で実写ドラマ化されることが発表されました。「ミステリというなかれ」の実写ドラマは、2022年1月期の月9枠にて放送され、松山博昭監督・相沢友子脚本で、撮影が行われています。
ミステリと言う勿れの主演キャストは菅田将暉
「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」の実写ドラマの主演キャストには、人気俳優・菅田将暉さんが起用され、主人公・久能整のトレードマークである天然パーマの再現度の高さが話題を呼んでいます。
ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)に関する感想や評価
主人公・久能整の巧みな話術や、事件を追うごとに複雑に絡み合う相関図や、登場人物たちの知られざる関係・過去など、「ミステリというなかれ」は、読み進めるごとに謎が深まっていく、新感覚のミステリー作品でしょう。以下では、「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」に関する感想や評価の一覧を紹介します。
感想1:主人公のセリフに隠された意味に気付かされる
整くんの言うことホンマにアッと気付かされるなあ。啓蒙とか言うんでしょうか。#ミステリと言う勿れ
— マンガ大好き (@sonezaki13) August 28, 2021
推理ものでありながら、哲学的要素を交えた異色の作風が注目を集める「ミステリというなかれ」は、主人公・久能整のセリフを通じて、多くのことを気づかされたとの感想が多く見られます。シーンによっては人の怒りを誘発しかねない言動もありますが、持ち前の知識を生かした整の的確なアドバイスは、同じ悩みを抱える読者を勇気づけたり、「ミステリというなかれ」の名言として親しまれています。
感想2:犬堂我路に衝撃を受けた
ミステリーっぽい漫画でおすすめを教えてって友達に言われて、『ミステリと言う勿れ』かな…読んだことないけど…ってことで読んでみたらはまりそうで困った。特にあの犬堂我路、私の心臓に突き刺さった。
— りすこ (@hi1103me) August 16, 2021
主要キャラ一覧で紹介した犬堂我路は、残忍な性格でありながら、心の闇を抱えるミステリアスな雰囲気が注目され、「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」のもう1人の主人公とも称されています。また、久能整のことは、何かと気になっている模様であり、「ミステリというなかれ」の今後の展開にて、我路と整の関係が進展することも望まれています。
感想3:「ミステリというなかれ」には青砥の存在が欠かせない
ミステリと言う勿れ 青砥さんじゃなきゃどこにハマるっていうんだよ(自白
— 金髪先輩@卓と創作 (@sentaku000611) August 24, 2021
「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」にて、序盤から強烈な印象を与えた青砥成昭は、ファンの間で人気が高いキャラクターで、実写ドラマ版での配役にも期待が高まっています。また、青砥の存在が「ミステリというなかれ」という作品にハマるきっかけになったとの感想も見られ、久能整に関わる主要キャラたちの活躍も、読者を楽しませています。
感想4:4巻の収録エピソードに涙
ミステリと言う勿れ
— 怒涛の沖田 (@dotou_okita4649) September 1, 2021
何回も読み返すけど、やっぱり4巻は泣かせに来てるな
「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」4巻は、狩集家の遺産相続事件の真相解明と、謎の男による爆弾事件、凄惨な事件で被害者を死なせ、相棒に重傷を負わせてしまった元刑事の晩年が描かれました。どのエピソードも濃い内容であり、様々なことを考えられられるストーリーは、何度も読み返しても涙があふれてくる「ミステリというなかれ」の泣ける巻とも評されています。
感想5:実写ドラマ版にも期待
整くん、可愛いよ〜😍
— mika⭐︎ (@mak_1281) August 26, 2021
早く観たいなぁ。
1月が待ち遠しい💕#ミステリと言う勿れ
「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)の実写ドラマの制作発表に伴い、主演・菅田将暉さんの写真も公開され、久能整役の再現度の高さが話題を呼びました。同時に、他のキャラクターの配役や、ドラマ版「ミステリというなかれ」のストーリーなど、実写ドラマ版に関する新情報の発表が待ち望まれ、「ミステリというなかれ」のドラマ放送に期待が高まっています。
ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)の登場人物まとめ
漫画「ミステリと言う勿れ(ミステリというなかれ)」のキャラ相関図と主要キャラの名前一覧、その他の登場人物の名前一覧、「ミステリというなかれ」の面白い魅力や実写ドラマ情報などを、一覧にまとめて紹介しました。登場人物の緻密なキャラ設定は、「ミステリというなかれ」の世界観をさらに謎めいた雰囲気に仕立て、複雑に絡み合った人間関係も、「ミステリというなかれ」の面白い魅力でしょう。