【耳をすませば】原作漫画のあらすじ・裏設定を紹介!その後や映画版との違いを考察

「耳をすませば」の原作は、主人公の雫と聖司の青春のストーリーを描いた人気少女漫画です。「耳をすませば」は、ジブリのオリジナル作品だと思われていることが多いですが、元々は、人気少女漫画家の柊あおい原作で、少女漫画雑誌「りぼん」に掲載されていた作品でした。「耳をすませば」の原作と映画では、聖司の夢やキャラの年齢設定、登場する猫などに違いがあります。今回は、「耳をすませば」の原作漫画のあらすじや裏設定、雫と聖司のその後や映画版との違いをまとめてネタバレ紹介していきます。

【耳をすませば】原作漫画のあらすじ・裏設定を紹介!その後や映画版との違いを考察のイメージ

目次

  1. 耳をすませばとは?原作漫画のあらすじを紹介
  2. 耳をすませばの原作漫画の裏設定・映画版との違いを考察
  3. 耳をすませばの原作キャラと映画キャラの違いは?
  4. 耳をすませばのその後をネタバレ考察
  5. 耳をすませばと猫の恩返しの関係を考察
  6. 耳をすませばの原作に関する感想や評価
  7. 耳をすませばの原作まとめ

耳をすませばとは?原作漫画のあらすじを紹介

耳をすませばの概要

「耳をすませば」は、1989年8月号から少女漫画雑誌「りぼん」に掲載されていた柊あおい先生原作の少女漫画です。1995年には、スタジオジブリのアニメーターである近藤喜文の初監督作品としてアニメーション映画化されました。1996年に、りぼんマスコットコミックスにて単行本化、2020年には、実写映画化もされたことで話題を呼んでいます。

「耳をすませば」の原作漫画は、ジブリのアニメ映画をきっかけに人気が出ましたが、コミック連載当時はあまり人気が出ず、わずか4回で連載打ち切りとなっていた過去があります。「耳をすませば」は、宮崎駿監督が信州の山小屋で合宿を行った時にたまたま姪が残したコミックを読んだことがきっかけで映画化されました。「耳をすませば」の映画が公開された後には、続編として「耳をすませば 幸せな時間」が発売されています。

耳をすませばの原作漫画のあらすじ

まずは、「耳をすませば」の原作漫画のあらすじをネタバレ紹介しています。「耳をすませば」のあらすじは、90年代の日本を舞台に描かれています。読書が大好きな中学1年生の主人公の月島雫(つきしましずく)は、自分が図書館で借りた本の図書の貸出カードに天必ず天沢聖司(あまさわせいじ)の名前が必ず載っている事に気が付きました。雫は、日に日に顔も分からない聖司がどんな人なのかと想いを募らせるようになりました。

ひょんなことから、雫は聖司が同じ学校に通っていた同じ年の男の子だと知ります。聖司の性格を知って嫌な奴だと感じつつも、次第に雫は聖司の魅力にひかれて行きます。そんなある日、雫は、電車で偶然大きな猫と出会います。大きな猫に惹かれた雫が必死に追いかけていくと、丘の上のロータリーで「地球屋」と書かれた不思議なお店に辿り着き…。そこから、惹かれ合う雫と聖司を描いた爽やかな青春ストーリーが展開していきます。

耳をすませば - スタジオジブリ|STUDIO GHIBLI

耳をすませばの原作漫画の裏設定・映画版との違いを考察

原作と映画の違い①年齢

原作漫画の「耳をすませば」とその後を描いた「耳をすませば幸せな時間」のあらすじの中では、雫と聖司は中学1年生の設定でした。しかし、映画のあらすじ中では、二人とも受験前の中学校3年生の設定になっています。それに合わせて、雫の姉の汐も、高校生から大学生に年齢設定が変更されました。

原作と映画の違い②聖司の夢

「耳をすませば」の原作では、聖司の夢は「画家」でしたが、映画は「ヴァイオリン職人」を目指す青年という設定で描かれています。原作漫画の中では、「画家」を目指す設定の聖司はヴァイオリンを弾くことがない為、雫がカントリーロードを歌う場面も出てきません。「ヴァイオリン職人」を目指す青年のキャラは、漫画にはできない「音」で世界観を表現する力を持つジブリだからこそ取り入れることができたオリジナル設定でした。

原作と映画の違い③登場する猫

「耳をすませば」の原作には、黒猫の「ムーン」と姉猫の「ルナ」が登場していました。しかし、映画には、左耳の模様が特徴的な太った猫の「ムーン」1匹しか出ていません。原作と映画で登場する猫の設定が変わったのは、キャラクターの被りをしないことをポリシーとしている宮崎駿監督が、魔女の宅急便に登場していた黒猫・キキと被るのを恐れたことが原因ではないかと予測されています。

原作と映画の違い④聖司に兄がいる

原作には、聖司の兄の天沢航司(あまさわこうじ)が登場しています。航司は、写真を撮るのが趣味な高校1年生です。弟の聖司とは全く性格やタイプが違い、母校の先生から「変人」と称されるほどの変わり者のキャラとして描かれていました。雫の姉の汐と付き合っているなど、原作内では印象的なイケメンキャラとして知られていましたが、残念ながら、ジブリでアニメ化される時に存在をカットされ、映画には登場していません。

原作と映画の違い⑤カントリーロードの曲

「耳をすませば」の作中歌で使用されている「カントリーロード」は、ジブリが映画に使用するために考えたオリジナルの設定です。雫が歌詞を変えて歌う「コンクリーロード」は、宮崎駿監督自身自ら作詞を担当しました。「カントリーロード」を加えたジブリ映画の世界感は、「耳をすませば」ならでは原作のほんわかしたファンタジーシーンに現実味を加え、観た人へ強い印象を残すことに役立っています。

原作と映画の違い⑥結末

原作漫画の結末は、朝日を見に行った雫と聖司が、「君が好きだ」「あなたが好き」とお互いの想いを伝えあうところで終わります。気持ちが通じ合った二人は、航司と汐カップルと一緒に飛行船を見に行き、ハッピーエンドとなりました。しかし、映画では、聖司が「雫、好きだ!」とプロポーズし、二人が抱き合ったところで終わりを迎えています。

漫画も映画も、どちらもハッピーエンドで終わっていますが、想いあっている二人のその後についてははっきりと描かれていなかったため、結婚したのか分かれてしまったのかについては不明なままとなっています。

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耳をすませばの原作キャラと映画キャラの違いは?

比較①月島雫

月島雫は、「耳をすませば」の主人公です。原作では中学校一年生、映画では中学校三年生の設定でした。作中では、自分の進路を考えるよりも読書を優先する「本の虫」で、ファンタジーな世界に浸る夢見がちな女の子のキャラとして描かれています。

比較②天沢聖司

天沢聖司は、自分に厳しい夢を追いかける少年です。雫同様に、原作では中学校一年生、映画では中学校三年生として描かれていました。思春期の少年らしく、好きな子に素直になれずに意地悪してしまう子供っぽい一面もありますが、自分の進路をしっかりと見据えて夢に突き進む姿勢が好評のキャラクターです。

「耳をすませば」の原作漫画のあらすじの中では、ほんわかした青春時代を送る少年でしたが、映画では、青春時代のリアルな苦悩に向き合う躍動的な青年として描かれています。映画の聖司は、中学生なのにしっかりと夢に向けてのヴィジョンを持ち、親を説得して「ヴァイオリン職人」を目指してイタリア留学を成し遂げたところに意思の強さが伺えました。

比較③月島汐

月島汐(つきしましほ)は、雫の姉です。原作では、聖司の兄の航司と高校の同じ高校一年生のおっとりとした可愛い姉という設定になっていました。映画では、ファンタジーを空想して夢見がちな雫を叱責するしっかり者の大学一年生の姉として登場しています。汐は、「耳をすませば」に登場するキャラクターの中で最も映画と原作漫画の印象が違うキャラクターとして知られています。

「耳をすませば」の原作漫画の汐は、聖司の兄の航司と付き合っていますが、アニメ映画には航司が登場しない為、その設定が丸まる抜けてしまっています。漫画でおっとりとしたかわいいお嬢さんキャラだった汐は、映画の中では、仕事が忙しい母親に代わって家事全般をこなす口調がきつめの姉として描かれています。

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耳をすませばのその後をネタバレ考察

その後①イタリアへ渡った聖司のその後

イタリアへ渡った聖司のその後は、耳をすませばの続編に当たる「耳をすませば 幸せな時間」の中でも描かれていない為、はっきりとした事実は不明です。しかし、意思の強さと筋の通った性格を考慮して考察すると、雫との約束を果たす為に、しっかりとイタリアで修行を果たしてきたのではないかと予測されます。

その後②雫と聖司は結婚した?

雫と聖司の結婚については、続編の「耳をすませば 幸せな時間」のあらすじにも記載がなく、今は亡き近藤監督も口を閉ざしている為、永遠の謎となっています。「耳をすませば」の映画のラストは、聖司が雫に「結婚しよう」とプロポーズし、雫がそれに「そうなればいいと思っていた」と答えたところで終わりました。その後の展開を予測するファン達の反応は、「2人が結婚した説」と「破局した説」の2つに分かれています。

「2人が結婚した説」は、「耳をすませば」の7年後に公開された「猫の恩返し」の中で、雫と聖司が二人で肩を並べて猫の恩返し」の上映を見ているという幻のエンドロールのシーンがあったというところから生まれました。「破局した説」は、まだ若い二人が新しい出会いのなかで目移りしてしまったり、聖司が一人前のヴァイオリン職人になるのを待ちきれずに雫が痺れを切らして別れてしまったのではないかというところから予測されています。

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耳をすませばと猫の恩返しの関係を考察

関係①バロンとムーンは両作品に登場?

「耳をすませば」と「耳をすませば」の7年後に公開された「猫の恩返し」の2作品には、共通して猫の置物「バロン」と猫の「ムーン」が登場しています。「猫の恩返し」は、宮崎駿監督からのリクエストで、「耳をすませば」の原作者である柊あおいが書き下ろした「バロン 猫の男爵」を原作として考えられた作品です。「猫の恩返し」のあらすじは、バロンを主人公にして展開しています。

関係②月島雫が書いた小説の物語が「猫の恩返し」?

「猫の恩返し」は、「耳をすませば」のスピンオフ作品で、雫が大きくなってから描いた小説という裏設定があります。雫は、中学生の時に聖司に影響されてバロンの話を書きましたが、上手く書けずに終わってしまっていました。しかし、その後勉強して新たに書き直したものが「猫の恩返し」になりました。

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耳をすませばの原作に関する感想や評価

「耳をすませば」の原作には、ストーリーを気に入って何度も読み直している根強いファンが多いです。ジブリアニメや実写映画化されて大人気となった「耳をすませば」について、原作のファン達はどのような印象を持っているのでしょうか?ここからは、「耳をすませば」の原作へのTwitterでの感想や評価をまとめて紹介していきます。

「耳をすませば」の原作コミックは、柊あおいの作品の中でも人気の高い作品です。原作漫画は、30年前以上も前の1989年に発売されたものですが、リピートして読む為に捨てずに実家に取っておいている人も多いです。Twitterには、アニメ映画を観て、久しぶりに原作コミックを読み返したという声が多く寄せられていました。

原作漫画を知っている人は、ジブリがオリジナルで足した「ヴァイオリン職人」の設定がどこから来たのかに疑問を感じる事があるようです。猫のルナや聖司の兄が登場しない事を残念に思う声も多かったです。原作漫画のネタバレを知っている人からは、アニメ映画よりも原作の方が高く評価されていました。

「耳をすませば」の原作漫画や小説を読んだ人の中には、ラストに登場する、「耳をすませば」のタイトルの意味を綴った文章が印象的だったという人も居ました。「耳をすませば」のタイトルには、「幾多の苦難を乗りこえて、いつか必ずめぐり逢う恋人たち。聞こえてくる声。ほら、耳をすませば。」という意味が込められています。

原作の熱狂的なファンは、アニメ映画しか観たことのない人たちにも柊あおいの想いが詰まったタイトルの意味を理解して欲しいと願っています。

「耳をすませば」は、アニメ映画を見て初めて原作が少女漫画だと知って驚いた人も多いです。アニメ映画は、原作漫画にジブリならではのオリジナルテイストを加えたことで、更に読書好きな人が共感できる内容に仕上がっていました。「耳をすませば」は、実写映画化版も好評です。

「耳をすませば」のTwitterでの感想や評価には、雫の姉の汐のキャラクターが好きだという声が多かったです。映画では少々きつめの性格の姉として描かれていますが、原作漫画に登場する汐は、おっとりとしていてかわいいと人気です。原作のあらすじに描かれた、聖司の兄の航司との恋愛シーンが印象的だったという人も居ました。

「耳をすませば」のアニメのラストは、原作ファンから見ると少々驚きだったようです。原作漫画は少女漫画らしいハッピーエンドでしたが、映画のラストは中学生の聖司が雫にプロポーズをするという衝撃的な展開だったため、原作のイメージが強かった人には少々違和感があったようです。

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耳をすませばの原作まとめ

今回は、「耳をすませば」の原作についてまとめて紹介してきました。「耳をすませば」の原作は、ジブリのアニメ映画と比較すると、ファンタジー要素が強く、主人公の雫と聖司と雫が惹かれ合う爽やかな青春時代の様子が爽やかに描かれていました。原作漫画も映画もあらすじはほぼ一緒ですが、キャラクターの年齢設定が変わっていたり、登場人物が変化している事で、かなり見え方に違いが出ていることがわかりました。

思春期ならではの悩みや思い出のストーリーが詰まった「耳をすませば」は、何度かリピートして読んでも楽しむことができる素敵な物語です。まだ「耳をすませば」のアニメしか見たことがないという人は、この機会に、原作漫画の「耳をすませば」を読んでみてはいかがでしょうか。

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