ワンピースのルッチ再登場の可能性は？現在はCP0のメンバー？

ルッチことロブ・ルッチはワンピースのウォーターセブン編で登場したキャラクターであり、一度はルフィに倒されています。しかし動物系悪魔の実である「ネコネコの実」の能力と超人的体術である六式を使いこなし、純粋な体術でルフィを圧倒したルッチの強さは当時多くのファンを驚かせました。そんなルッチはウォーターセブン編が終わってからもワンピースのキャラクターの中でも根強い人気を誇っています。

ウォーターセブン編が終わってからは出番がなかったルッチですが、ドレスローザ編の終わりでルッチらしきCP0が再登場。ワンピースファンの間で話題になりました。そしてワンピースの映画「ONE PIECE FILM GOLD」で改めてルッチが再登場。それからもビッグ・マム編の後の世界会議で再登場するなど存在感を示しています。今回はそんなルッチのキャラクターをおさらいしつつ、今後の再登場を予測していきます。

ワンピースは実在の人物（主に昭和期に活躍した俳優や海外の有名アーティスト）をモチーフにしたキャラクターが出てきますが、ルッチもその一人であり、モデルは昭和の名優である松田優作です。同じように松田優作がモデルになっているワンピースのキャラクターには海軍大将の"青キジ"クザンが挙げられます。ただ、ルッチのモデルになっているのは代表作である「蘇る金狼」に出演した際の松田優作です。

ルッチを担当している声優は90年代から活躍している関智一です。関智一は「機動武闘伝Gガンダム」のドモン・カッシュ、「ドラえもん」の骨川スネ夫、「PSYCO-PASS」の狡噛慎也など、多くの作品で主役級のキャラクターを演じており、幅広い役柄を演じきる実力派の声優として知られています。関智一はルッチ役で初めてワンピースに参加しており、ルッチが連れている鳩のハットリも担当しています。

ウォーターセブン編で初登場したルッチはラスボスだけあってかなりインパクトのあるキャラクターでした。当時は悪魔の実の能力者とはいえ、シンプルに体術だけでルフィを追い詰めたキャラクターに衝撃を受けたワンピースファンも多かったと思います。そんなルッチですが一体どんな立ち位置で、どんな性格のキャラクターだったのでしょうか。ここではウォーターセブン編で登場したルッチをおさらいしていきます。

元々ルッチは世界政府直属の諜報機関であるCP9の諜報部員でした。ウォーターセブン編では古代兵器プルトンを手に入れるために同じ諜報部員であるカク、ブルーノ、カリファと共に5年間ガレーラカンパニーに潜入。正体を明らかにしてからはプルトンの設計図を強奪、フランキーとロビンを連行しました。その後はロビンを取り戻しにきたルフィとエニエス・ロビーで戦い、壮絶な死闘の果てに敗北しています。

ルッチは世界政府に忠実な諜報部員であり、任務を完遂させるためなら犠牲も厭わない冷酷な性格です。しかし実際は世界製粉への忠誠心や正義よりも殺しそのものを楽しんでいる好戦的な性格であり、エニエス・ロビー編では自身に挑むルフィに対して笑みすら浮かべています。そんなルッチですが、潜入中はハットリという鳩を肩に乗せ、ハットリが話しているかのように腹話術で喋るなど、奇妙なキャラクターを演じていました。

ルッチは幼少期から英才教育を受けており、わずか13歳でCP9に所属しました。そしてある王国で海賊が500人の兵士を人質にとった事件が起こった際には「弱い兵士達は生きている理由がない」という動機で500人の兵士を皆殺しにし、さらに海賊の船長の首をとってみせました。その際に背中に世界政府のマークに似た5つの傷を負いましたが、CP9歴代最強の殺戮兵器と呼ばれるなど高い評価を得ています。

かつてルフィを追い詰めたルッチですが、その強さはどれだけのものなのでしょうか。幼少期から英才教育を受け、13歳から才能を発揮してきたルッチはカク、ジャブラなどといった強者揃いのCP9の中でも飛びぬけた強さを持っている描写があり、打撃技が効かないルフィに対しても当初は優位に戦闘を進めていました。ここではこれまでワンピースで描かれたルッチの強さの証拠を振り返っていきます。

道力とはCP9メンバーのフクロウが六式遊技・手合によって計測される戦闘力のパラメータですが、ルッチはカク、ジャブラなどの強者が揃うCP9の中でもダントツの数値を叩き出しています。そもそもカクやジャブラが4位以下のメンバーと大差をつけられるだけの実力者であることを踏まえると、道力4000を叩き出すルッチの強さがいかに逸脱しているかがわかります。

六式とは肉体を武器にまで昇華させる超人的体技であり、ルッチはこの六式を完璧にマスターしています。基本的にスパンダムを除くCP9のメンバーは六式を使いこなしていますが、ルッチは六式の奥義を極めており、究極奥義である六王銃を使うことができます。後述するネコネコの実の能力者であるルッチですが、この六式だけでも大抵の敵を圧倒することが可能です。

本気を出すとルッチは動物系悪魔の実「ネコネコの実の能力者モデル"豹（レオパルド）"」の能力を使います。能力を発動すると豹の攻撃力、敏捷性、凶暴さを発揮し、身体能力が総合的に向上します。そのパワーは人間体では比較にならないほどであり、初めて能力を見せた際にはルフィとゾロを一方的に倒しました。ルッチは「迫撃においては動物系が最強」と考えており、彼の強さはその言葉を証明するものでもあります。

ルッチの強さはCP9はもちろん、ワンピースでも随一であり、ネコネコの実で強化した肉体や六式の指銃や嵐脚といった技をベースにした派生技を使って戦います。そのため純粋な体術しか使わないルッチですが、その技のバリエーションは多く、打撃技が通じないルフィとも互角以上に渡り合える技もあります。ここではルッチが使用した技のうち、代表的なものをご紹介していきます。

ルッチが使う技の中でも最も高い威力を誇る技です。両手の拳で直接衝撃波を叩きこむ技であり、その威力は衝撃貝が放つ衝撃波の数倍の威力です。六式を極めた者にのみ使える技であり、ワンピースではルッチのみが使用しています。直接衝撃波を叩きこめるため、打撃技が効かないルフィにも大ダメージを与えられる技であり、本気を出すと尻尾で相手を拘束したうえで全力で放つ「最大輪 六・王・銃」に派生します。

ルッチが使う嵐脚の派生技です。鳥を模した巨大な鎌風を放ち、あらゆる物体を切断します。嵐脚はCP9のメンバーであるカクが最も得意としていますが、凱鳥はそのカクが使う最強の嵐脚「周断」の次に高い威力を誇っています。ワンピースでルッチが使用した際には戦艦を覆う鉄板を難なく切り裂きました。ルッチは凱鳥以外にも曲線の軌道を描く豹尾という嵐脚の派生技を使っています。

指銃の派生技であり、ルフィのゴムゴムの機関銃と同じ要領で指銃を連続で放つ技です。ルフィのゴムゴムの機関銃と張り合えるだけの打撃数を持っています。元々ルッチは最初の画像にあるような指銃を連続で放つ黄連という技を使っており、斑はこの黄連を両手で放つ技です。そもそもルッチの指銃は一発だけでも凶悪な威力を誇るため、連続で放った際の威力の高さは想像に難くありません。

撥は「飛ぶ」指銃あり、指銃の威力と同等の衝撃波をデコピンの要領で発射する技です。「銃」と名を冠していますが、放たれるのは衝撃波であるため、弾丸が効かないルフィにもダメージも与えられます。遠距離の相手に当てられる指銃を使えるのはワンピースではルッチのみであり、彼が指銃に特化していることがわかります。ちなみにアニメではオリジナルで撥の派生技の「三ツ撥」や「火撥」が登場しています。

これは肉体の隅々にまで意識を巡らせることができる技である生命帰還を応用して肉体の形状を変化させる技です。ルッチは獣人型になると肉体が肥大化しますが、この技を使うことで肉体を収縮させ、全敏捷性をより向上させられます。肉体が収縮するため攻撃力は低下しますが、敏捷性は格段に跳ね上がり、そのスピードはルフィのギア2に匹敵します。攻撃力を犠牲にしつつも総合的な強さは各段に上がっているといえるでしょう。

ウォーターセブン編終了後、ルフィに倒されたルッチは表紙連載に登場するだけでしばらく出番はありませんでしたが、ドレスローザ編終了後にカクと思しき人物と会話するルッチとよく似た人物がシルエットで登場。傍らにスパンダムがいたことから「ルッチではないか？」という推測が流れました。その後「ONE PIECE FILM GOLD」で改めてルッチが再登場しましたが、新世界編で彼はどう変化したのかおさらいしましょう。

再登場したルッチの外見はそこまで極端に変わってはいませんでしたが、よく見ると微妙に色んな所が違っています。一番わかりやすいのは顎髭でしょう。新世界編のルッチは顎髭が伸びており、振り子のように先端が丸くなっている形状になっています。また服装も黒一色から白一色に変わっており（後述するCP0の正装の模様）、連れている鳩のハットリも同じような格好をしています。

新世界編で再登場したルッチを見てワンピースファンが一番驚いたのはCP0に移っていたことだといえます。CP0は天竜人直属の諜報機関であり、全てのサイファーポール（諜報機関）のトップにあたる組織です。そこでルッチは現在CP0の総監に地位についています。CP0は天竜人の意向に徹底的に従う組織ですが、かつて無能のくせに高慢だったスパンダムを内心見下していたルッチが天竜人に何を感じているのかは不明です。

CP0にはカク、そしてかつての上官だったスパンダムも在籍していますが、ルッチとスパンダムの関係は完全に逆転しています。元々スパンダムはCP9の前長官だった父親のスパンダインの権威を笠に権力を振るっていましたが、そのスパンダインが病気になって発言力が弱まり、さらにエニエス・ロビーの失態をルッチに押し付けた引け目からルッチとの立場は逆転。今ではルッチに堂々と毒づかれる下っ端に身を落としました。

再登場したルッチの戦闘シーンはほとんど描かれていませんが、「ONE PIECE FILM GOLD」では短くもサボと戦闘する場面があります。その際ルッチは覇気を使用しており、革命軍のサボと互角に渡り合っています。サボが四皇となった黒ひげの部下であるバージェスを圧倒した実力者であることを踏まえると、ルッチの強さはウォーターセブン編よりもさらに磨きがかかっていると考えられます。

ルッチはウォータセブン編でルフィに敗北してからはドレスローザ編で再登場するまでワンピース本編に登場することはありませんでした。しかし、ルッチが再登場するまでの経緯の一端はワンピースの扉絵連載「CP9の任務外報告」で描かれており、そこから知ることができます。ここではルッチがエニエス・ロビーでルフィに敗北してからどんな経緯を辿ってきたかを紹介していきます。

エニエス・ロビーでルフィに倒され、意識を失ったルッチやカクはブルーノやジャブラ達に救出されます。しかし上官であるスパンダムはCP9にエニエス・ロビーでの失態全てをルッチ達に押し付けてしまったため、ルッチ達は回復する間もなく終われる立場になってしまいます。船が使えない状況であるため、ルッチ達は海列車の線路の上を渡り、別の島を目指して移動していきます。

この場面ではルッチとCP9の仲間達との絆の強さが窺い知れます。最初にルフィに倒されたブルーノは負傷しているにも関わらず、海軍の砲撃が続く中でわざわざルッチを回収しにいっており、カクをライバル視していたジャブラも気を失っている彼を背負って海列車の線路を歩いています。後述するセント・ポプラに到着するまでこの状態だったと考えると、ルッチやカクを助けたいという想いはかなり強いことがわかります。

海列車の線路を渡って逃走するルッチ達はウォーターセブンを構成する島の一つであるセント・ポプラに到着します。そこでカクは意識を取り戻しますが、ルッチは意識不明の重体が続く状態。しかしルッチを治療するだけの治療費をカク達は持っていませんでした。そこでカク達はそれぞれの特技を生かした仕事をして治療費を稼ぎます。本編では見せなかったプライベートのカク達が見られる貴重な場面です。

ちなみにカク達のそれぞれ治療費の稼ぎ方はブルーノとジャブラが火の輪潜り、カリファが町の清掃、クマドリが芝居、そしてフクロウとカクが子供と滑り台（キリンになったカク）で遊ぶなど、それぞれが各人の能力を生かしたことをしています。ルッチ同様、CP9で非情な任務に従事し、常人以上の強さを持つ彼らですが、一般市民から何かを強奪するようなことはせず、真っ当に働いている所が印象的です。

カク達が治療費を頑張って稼いだおかげでルッチは病院の治療を受けられるようになります。そしてついに目覚め、病院から退院しました。その時のカク達は笑顔を見せており、ルッチの復帰を心から待っていたことがわかります。また扉絵連載のサブタイトルに「びしょ濡れの金」という言葉があるなど、カク達がルッチのために雨に濡れながらも一生懸命仕事をしていたことが窺えます。

退院する場面ではルッチ達の和気あいあいとした姿を見ることができます。またルッチを治療した医者や看護婦はカク達が一生懸命稼いで持ってきたびしょ濡れの金を受け取ったことで奮起したのか、一生懸命ルッチの治療をやっていた描写があります。ルッチが退院の際、医者や看護婦もカク達のように喜びの笑顔を見せており、医者が退院するルッチと固い握手を交わしていることがわかります。

ルッチの快気祝いにカク達はボーリングに繰り出します。しかし、そんな中セント・ポプラにキャンディー海賊団が来襲します。セント・ポプラが騒ぎになる中、ルッチ達はキャンディー海賊団と対峙。圧倒的な強さでキャンディー海賊団を制圧していきます。ルッチ達の正体を知らないセント・ポプラの住民達はキャンディー海賊団を一方的に倒していくルッチ達の強さを称え、歓声をあげます。

ちなみにボーリングの場面では普段は見せないCP9の和気あいあいとした姿が見られます。案の定能力をフルに発揮して滅茶苦茶なボーリングをやっており、カクが書いているスコアボードをよく見ると全員がストライクを取っていることがわかります。この場面ではカク達は笑顔を見せており、ルッチの表情はどうなっているかわかりませんが、もしかしたらカク達のように笑顔を浮かべている可能性があります。

圧倒的な強さでキャンディー海賊団を倒したルッチ達ですが、過剰なまでに相手に攻撃を仕掛ける姿に住民達も恐れを感じるようになります。ルッチ達も自分達の存在がセント・ポプラに悪影響を与えると考え、セント・ポプラから出航することを決めます。殺しを楽しんでいる傾向があるルッチですが、自分達の強さがセント・ポプラに悪影響を与えると考えるなど、一般市民への思いやりがある点が印象的です。

また、セント・ポプラを出航する前にキャンディー海賊団を倒したお礼に女の子がカリファに花を手渡す場面があります。直接ルッチが登場する場面ではありませんが、何かと冷酷さやダーティーさがピックアップされがちなCP9でありながら、女の子のお礼には素直に受け取るなど子供に対する意外な優しさを見せています。画像を見ればわかりますが、クマドリにいたっては女の子の健気さに涙を流しています。

キャンディー海賊団の海賊船を奪い、セント・ポプラを出航したルッチ達はかつて自分達が英才教育を受けた故郷へ帰ります。そこでは自分達と同じようにCPになるために英才教育を受けている子供達がいました。海軍に追われている身であるルッチ達は直接子供達に接触するようなことはしませんでしたが、遠目で温かく見守っています。しかしそこで安らぐ暇もなく、スパンダムが差し向けた海軍の追手が出現します。

ちなみに海軍の追手の中にはエニエス・ロビーでルフィ達と交戦したベリーグッド大佐がいることがわかります。ベリーグッド大佐は体を果実のようにもぎとることができる超人系悪魔の実「ベリベリの実」の能力者であり、エニエス・ロビーから脱出するルフィ達を翻弄しました。また海軍の追手の中には世界政府の人間が何人かいることが画像を見ているとわかります。

海軍の追手と対峙する場面ではルッチ達は全員が能力を解放しており、凄まじい威圧感で追手を威嚇していることがわかります。お世辞にも自分達の強さには及ばないであろう相手に対し、冷静なルッチやカクまでもが獣人型に変身してまで威圧しているところから、ルッチ達が故郷を巻き込まないために奮起していることがわかります。それだけルッチ達にとって故郷は大切な場所であるということが推測されます。

ルッチ達は故郷を巻き込まないためにベリーグッド率いる海軍の追手を返り討ちにします。能力をフルに活用し、あっさり追手を倒したルッチは電伝虫を使って集中治療室で治療を受けていたスパンダムに連絡を入れ、「いずれ必ず戻ります」と報復を宣言。再び海賊船に乗って故郷から離れます。扉絵連載で描かれているのはここまでであり、これ以降はドレスローザ編で再登場するまで、ルッチ達はワンピースで姿を見せません。

この場面では負傷して見る影のないスパンダムと一緒に彼の父親であるスパンダインも登場します。スパンダインはスパンダムの前任のCP9の長官であり、ロビンの故郷であるオハラを滅ぼした張本人です。この場面でスパンダムはスパンダインとルッチ達の抹殺を相談していますが、ワンピース本編の新世界編でルッチが出てきたところを見ると目論みは失敗。きっちりお礼参りされたことでCP0内の立場が逆転したと考えられます。

扉絵連載で描かれているはルッチが自分達を切り捨てたスパンダムへの報復を誓ってカク達と共にどこかへ旅立つまでしか描かれておらず、ルッチがどのようにCP0に所属されるかは明かされていません。元々ルッチはその強さから世界政府や海軍の信頼も篤く、折しもスパンダムの権威が弱まったためにCP0に就任する形で復帰にした可能性があります。その際にお礼参りをしたためスパンダムとの立場が逆転したのでしょう。

ルッチがなぜCP0に所属することができたのか、なぜカク以外の仲間はCP0に入ったかどうかはまだ不明ですが、今後ワンピース本編で何かしらの形で明かされる可能性があります。また最近はアニメが原作の補強を行うことがあり、とりわけ映画では積極的にキャラクターの描かれていない過去を出す傾向があります。それを踏まえるとアニメや映画でルッチの2年間の空白が明かされる可能性も充分にあるでしょう。

ワンピースで再登場後のルッチは出番の数こそ少ないですが、要所要所で登場しており、中にはルフィとニアミスしている場面もあります。CP0の総監となったルッチはウォーターセブン編の時と比べ、より深く世界政府の中枢や天竜人に関わっている立場になっており、時には世界会議にも姿を見せています。そんなルッチが再登場以降どの場面でどんな立ち回りを見せているのかまとめてみました。

ルフィがドレスローザでドフラミンゴを倒した後に初めて新世界編でルッチが再登場しました。この時は名前を明かしていませんが、スパンダムが傍におり、カクと思われる人物と通話しているためそれとなく正体がわかります。この時ルッチは裏世界のブローカーであるドフラミンゴの密売リストを狙っていましたが、同じ時期にドレスローザに滞在していたサボ達革命軍によってリストを奪われ、任務は失敗しています。

「ONE PIECE FILM GOLD」ではルッチはテゾーロが天竜人へ支払う天上金の護衛として登場します。しかしテゾーロがルフィと戦闘状態に入っており、グラン・テゾーロは大荒れ。ルッチはテゾーロを危険視して海軍に砲撃を命じます。しかしルフィを守るために出現したサボと戦闘。その後ルフィに倒されたテゾーロが軍艦に降ってきたため、サボとの戦いから手を引き、テゾーロの拘束を部下に命じます。

聖地マリージョアで開催された世界会議でルッチはカクやステューシーといった面々を連れ、しらほしを妻にしようとするチャルロス聖といさかいを起こしたビビやサイ達の前に現れます。この際ルッチは天竜人に反発したビビ達を威圧し、チャルロス聖に命じられるままに攻撃をしかけようとします。しかし同じ天竜人のミョスガルド聖がチャルロス聖をこん棒で殴り飛ばし、その場を収めたために手を引きます。

CP0に所属したルッチはかつてのように「闇の正義」を掲げて行動しているというよりも、天竜人を「神」と称し、忠実な部下のように振舞っています。そのため高慢さを垣間見せるようになっており、ビビのような王族を下に見るような発言も増えています。ある意味スパンダムよりゲスな性格の人間が多く、戦闘力もさほど高くない天竜人に対してルッチが心から忠誠心を抱いているとは考えにくいです。

実際ミョスガルド聖がチャルロス聖を殴り、彼を失神させた際はルッチはチャルロス聖を労わるような表情を見せておらず、むしろ安堵の溜め息をついているかのような描写があります。そもそもルッチがビビ達を威圧したのもいくら王族でも天竜人と対立すれば世界会議が滅茶苦茶になり、世界の秩序が乱れるようなことになるのを未然に塞いだといえる側面もあり、単純に天竜人に従っているわけではない可能性があります。

ただ、元々ルッチは殺しができることを一番の目的にしている傾向があります。CP9に在籍していた時も殺しが正当化されることを望んでいる節がありました。CP9は相性が悪いうえに自分達に失敗の責任を押し付けるようなスパンダムが上官だったことを考えると、より強力な権力を持つ天竜人の直属であるCP0の方が殺しを楽しむために都合がいいと考えた可能性があります。

また、ルッチは天竜人という世界政府の中枢に近い人物の側にいるため、ワンピースの世界の秘密に近い立場にいる人間だと考えられます。そのため今後再登場する際には天竜人やイムといった世界政府の秘密に関わる人間が登場するような状況だと推測できます。またルフィと四皇の戦いはポーネグリフを取り合っている側面もあるため、ラフテルのようなワンピース最大の秘密が暴かれるような時にも再登場する可能性が高いです。

ルッチはワンピースの悪役の中でも純粋な体術でルフィを追い詰めた数少ない敵であり、その圧倒的な強さとダーティーな魅力で非常に人気が高いキャラクターです。最近のワンピースは次々と作中の世界の秘密が明らかにされつつあり、ルフィはその秘密に徐々に近づいてます。CP0という世界政府の中枢に近い組織にいるルッチは今後何らかの形でルフィと相対する可能性は非常に高いでしょう。

またルッチは覇気を身につけたことでさらに強さが増していると考えられます。六式を極めており、動物系悪魔の実の能力を持つルッチが覇気を身につけたとあればより強力な敵となる可能性は高いです。加えて悪魔の実の能力の覚醒が出てきている中、ルッチが能力を覚醒させていればその強さはきわめて驚異的なものになります。そんなルッチが今後どんな形でワンピースに再登場するか、さらに注目が集まっています。