2020年02月20日公開
2020年02月20日更新
【進撃の巨人】ウーリ・レイスはロッド・レイスの弟!ケニーとの関係や最期は?
『進撃の巨人』に登場するウーリ・レイスはロッド・レイスの弟です。またフリーダの一代前の「世界の記憶」と「始祖の巨人」の継承者でもありました。当初はイキイキとして活発な少年でしたが、継承後に初代王を彷彿とさせる雰囲気とセリフを述べており、そんなウーリをケニーは慕っていました。そして2人の様子が描かれた第69話「友人より」が『進撃の巨人』の執着点と関係しているのでは?と言われています。そこで、当記事ではウーリ・レイスのプロフィールをはじめ、ケニーとの関係や最期を紹介しています。
ウーリ・レイスはロッド・レイスの弟
『進撃の巨人』に登場するロッド・レイスは、現在の女王であるヒストリア・レイスの父親であり、超超大型巨人化した人物でした。そんなロッド・レイスの弟がウーリ・レイスです。ここでは、ウーリ・レイスのプロフィールや父親との関係、彼が述べた意味深い言葉などを紹介していきます。それではまず『進撃の巨人』の作品情報からご覧ください。
進撃の巨人の作品情報
進撃の巨人の概要
『進撃の巨人(しんげきのきょじん)』は諫山創による漫画およびそれを原作とした小説、ライトノベル、アニメ作品です。巨人と人類との壮絶な戦いが描かれており、『別冊少年マガジン』にて連載開始後、2011年に第35回講談社漫画賞の少年部門の受賞や単行本の累計発行部数が、2020年時点で全世界1億部を突破するなど大人気を博しました。なお、テレビアニメは原作漫画を基にSTUDIOより制作されています。
進撃の巨人のあらすじ
『進撃の巨人』のあらすじは、突如現れた「巨人」とその巨人によって絶望の淵に立たされた人類との戦いを基に展開されています。巨人の捕食から生き延びた人類は、巨大な三重の城壁「ウォール・マリア」と「ウォール・ローゼ」、「ウォール・シーナ」によって巨人の襲撃から身を守り生活していました。ところがある日、壁を超える巨体を持った「超大型巨人」が出現し、ウォール・マリアの壁が破壊されてしまいます。
その後、一時的には脅威を排除した人類でしたが、被害はすさまじく、壁の住人が抱く将来の不安は募っていくばかり。そんな時、立ち上がったのが故郷と母、夢、全てを巨人に奪われたエレン・イェーガーでした。彼は「巨人を駆逐する」という決意を胸に、巨人との戦いに身を投じていきます。
ウーリ・レイスのプロフィール
- 名前:ウーリ・レイス
- 名前の由来:伝説、富、指導者(ドイツ語)
- 出身地:ウォール・シーナ レイス卿領地
- 誕生日:12月31日
- 年齢:不詳
- 所属:レイス初代王前継承者
『進撃の巨人』に登場するウーリ・レイスは、ロッド・レイスの弟であり「世界の記憶」と「始祖の巨人」の継承者でもあります。初登場となったのが第64話「歓迎会」となっており、その時に姪のフリーダ・レイスに「始祖の巨人」と「世界の記憶」を引き継がせるため身を捧げていました。かつては兄であるロッド・レイスと共に巨人を駆逐しようと努めていましたが、「世界の記憶」の継承後はその望みを改め行動を起こしていません。
ウーリ・レイスと父親の関係
ロッドとともに説得
ウーリ・レイスとロッド・レイスは、共に巨人の駆逐を望んでいたのですが、そんな2人とは違う考えを持っていたのが始祖の巨人を宿していた2人の父親です。そこで2人は父親を説得し巨人の暴挙から人類を救おうと試みますが、父親には初代王カール・フリッツの思想が根付いていたため、2人の説得を聞き入れませんでした。
始祖の巨人を継承する
829年、ウーリとロッドの父親は13年間の務めを果たしたため、息子に「始祖の巨人」を継承することにしています。そして始祖の巨人を継承されたのがウーリ・レイスです。継承する前は父親が出来なかったことを自分がやり遂げると意気込んでいたのですが、継承後は「その意味を理解した」と言い、明らかに目が変わっていました。
その目を見たロッド・レイスは「神の力が宿っていることに気付いた」と言っているため、ウーリにもカール・フリッツの思想が根付き、結果的に彼の眼から独特な輝きを放たせていたのでしょう。
69話で登場するウーリ・レイスの言葉
始祖の巨人を継承するまでのウーリ・レイスは、イキイキとして活発な印象を受ける人物でしたが、継承後は決意を固めたような目つきをしています。そんなウーリ・レイスの人物像が『進撃の巨人』の第69話で分かりました。ウーリ・レイスが巨人化してケニーを掴んでいるシーンから始まっているのですが、その際にウーリがケニーに対して頭を下げて謝罪している様子が描かれています。
その時、ウーリは「どうか許してくれ」、「こんな小さな壁の中にさえ楽園を築けなかった愚かな私を」といった言葉を述べていました。これはウーリ個人の言葉ではなく「初代王」としての言葉のようです。そしてウーリが次に登場したのが池の前でフリーダと会話をするシーンです。この時、ウーリは「この力はロッドの子達に引き継がれる」、「私はその子達の記憶の中で生き続けるだろう」と述べています。
これは明らかにウーリ・レイス個人の言葉とは言えないでしょう。間違いなく初代王の言葉だと考えられます。また、ケニーもウーリが初代王だということを分かっているようで、フリーダへと始祖の巨人の力が継承された際は、ケニーが「目を見ればすぐにヤツがいることが分かった」と言っているため、フリーダの中にいるのは初代王だということになります。
ウーリ・レイスとケニーとの関係
フリーダ・レイスへの継承後にケニーが述べた「ヤツ」という言葉から、ウーリ・レイスとケニー・アッカーマンの2人はかなり親しい間柄にあるということがうかがえます。そこで、ウーリ・レイスとケニーとの関係性について、出会いからその後までの動向を見ていきましょう。
ケニーとの関係①出会い
ウーリ・レイスとケニーが出会ったのは『進撃の巨人』の第69話「友人より」でのことでした。ケニーはウーリ・レイスを殺そうと彼に近づきます。ケニーは身体能力に長け、脳のリミッターを解除することではるかに優れた戦闘力を持つアッカーマン家の血を引く人物です。しかしそんなケニーでも始祖の巨人を保有するウーリには手も足も出ませんでした。
その時にレイス家の存在をどのような経緯で知ったのか吐かせようと、ケニーに対して始祖の巨人の力を使ったウーリ・レイスでしたが、ケニーには力が通用しません。なぜなら、アッカーマン家は巨人研究で生まれた副産物だったからです。しかし、それでもウーリはケニーを殺しはしませんでした。
ケニーとの関係②友人に
始祖の巨人の力で優位に立っていたウーリ・レイスでしたが、「私は今、死ぬわけにはいかないんだ」と言い、ケニーに対していきなり頭を下げます。ケニーがアッカーマン家の血を引く人物であり、そのアッカーマン家を王家が迫害した過去があったからです。つまり迫害したことを許してほしいと。そしてケニーはそれ以上抵抗しなかったため、その後はウーリの懐刀としてケニーを重宝し友人関係を築き上げています。
また、この時にウーリが土下座して謝ったため、力だけを信じ切っていたケニーが戦いをやめさせたきっかけを生み出しています。その事実からケニーが人間の存在に希望を持てたということが分かるため、ウーリは優れた人間性を持っていると言えるでしょう。
ウーリ・レイスの最期
最期①ロッドの娘に捕食される
ウーリ・レイスはロッド・レイスの娘であるフリーダ・レイスに捕食され最期を迎えました。ちなみに、ウーリ・レイスの見た目は、ロッド・レイスと比べると明らかに老いているのが分かります。
これは始祖の巨人の力を含め「九つの巨人」の力の継承者は13年の命となっているため、最期となった時が継承からちょうど13年たったということになります。またこの最期の時期はウーリ・レイスが巨人の力を継承する際に父親が13年の務めを終えた頃と同じです。
最期②始祖の巨人の継承
ウーリ・レイスの最期と始祖の巨人の継承とは深い関係があります。レイス家には始祖の巨人の力が代々伝わってきており、次の世代へと継承する際は先代の継承者の脊髄を食うことで継承されます。そのため、ウーリ・レイスの最期はレイス家のしきたりと巨人の力の継承者が短命であるという事実から必然でした。
そして原作『巨人の力』で明らかとなっている始祖の巨人の継承者は「初代王」から始まり、ロット・レイスとウーリ・レイスの父親、ウーリ、ロッドの娘であるフリーダとなっています。そしてレイス家のしきたりはエレンの父親であるグリシャ・イェーガーによって途絶え、現在はエレンが継承者となっています。
ウーリ・レイスの声優
イキイキとして活発な印象を与えるウーリ・レイスでしたが、継承後は王の亡霊が宿ったような雰囲気を醸し出すウーリ・レイスとなっていました。そして、暴力に狂うケニーから信頼されるほどの人間性を持っています。そんなウーリ・レイスの声優を担当したのが古川登志夫です。ここでは古川登志夫のプロフィールや主な出演作品を紹介していきます。
古川登志夫のプロフィール
- 本名:古川 利夫(ふるかわ としお)
- 出生地:栃木県栃木市
- 生年月日:1946年7月16日
- 職業:声優、俳優、ナレーター
- 所属事務所:青二プロダクション
ウーリ・レイスの声優を担当した古川登志夫は、出身地が栃木県ということから栃木弁で話すことで知られています。テレビアニメ『うる星やつら』の主人公である諸星あたるが古川の代表キャラの1つとされており、古川が持つ男性のバスとテノールの中間の声域が独特なキャラを生み出していました。またその性質を活かし、古谷徹ら声優仲間と共にバンドを結成しており、バンド名『スラップスティック』として数々の歌番組で歌を披露しています。
古川曰く、声優として大きな転機となった作品が『ドラゴンボール』のピッコロ役、『うる星やつら』の諸星あたる役、海外ドラマの『白バイ野郎ジョン&パンチ』とのこと。そして2017年1月9日には、テレビ朝日にて放送された『人気声優200人が本気で選んだ!声優総選挙!3時間SP』で第9位に選ばれるなど大人気声優となっています。
古川登志夫の主な出演作品
- 1976年~:マグネロボ ガ・キーン(北条猛 役)
- 1979年~:機動戦士ガンダム(カイ・シデン 役)
- 1981年~:うる星やつら(諸星あたる 役)
- 1981年~:Dr.スランプ アラレちゃん(空豆タロウ 役)
- 1984年~:北斗の拳(シン 役)
- 1987年~:ドラゴンボール、ピッコロ 役)
- 2002年~:キン肉マンII世(キン肉スグル 役)
- 2018年~:ゲゲゲの鬼太郎(第6作)(ねずみ男 役)
- 2018年~:進撃の巨人(ウーリ・レイス 役)
- 2019年~:からくりサーカス(才賀貞義 役)
ウーリ・レイスに関する感想や評価
ケニー・アッカーマンとウーリの友情エピソード。進撃の巨人で好きなエピソードの一つ。#進撃の巨人
— かれー (@curry9999) November 17, 2019
こちらの感想ではケニー・アッカーマンとウーリ・レイスの友情エピソードが『進撃の巨人』の中で好きなエピソードの一つと言われています。その回想があるまで、ケニーは凶悪な人物として描かれていました。しかし、回想シーンでウーリと話すケニーの人間性が炙り出されたため、ケニーに対する印象がガラッと変わった人も多いかもしれません。
今回の進撃、やはり、ウーリとケニーの話をしっかりやったってことが、進撃の巨人の着地点のヒントになるような気がしてる。
— 政宗 (@letsparty1221) September 24, 2018
まだ希望はある。
こちらの感想では、ウーリ・レイスとケニー・アッカーマンの話がしっかりしていたため、『進撃の巨人』の終着点のヒントになっている気がすると言われています。ウーリとの関わりを通して、力のみを信じて行動してきたケリーが人間の存在に希望を持てたということ。そしてそのウーリが初代王の意思を継ぐ人物だったとしたら、これからの物語を大きく展開させるきっかけとなるのかもしれません。
進撃は終着点が予想できない展開になっているけど、この「友人」回に集約されていると思ってる
— マリエ (@marie_hs) September 23, 2018
力を持ち力を信じるアッカーマンのケニーと、力を持ち楽園に閉ざしているレイスのウーリが「友人」になれたというこの…
ただそれすらも酔っ払っている理想なのかもしれないけど 主人公は進撃の巨人なので
こちらの感想でも『進撃の巨人』の第69話「友人より」に執着点が集約されていると言われています。ケニーが力を信じる人物で、ウーリが力を持ち楽園に閉ざしているといった人物設定が挙げられているのですが、その2人が持つ要素が繋がったということ。そして進撃の巨人であるエレンを含めると、3人の要素が物語の重要な役割となっているのがうかがえます。
ウーリ・レイスについてまとめ
ロッド・レイスの弟であるウーリ・レイスについて、ケニーとの関係や最期までを紹介してきましたが、いかがでしたか?ウーリ・レイスの言葉からは「初代王」の意思が受け継がれているということが分かり、それはフリーザへと始祖の巨人の力を継承させた後にケニーが述べたセリフが証明しています。ただ、現在の継承者であるエレンはその意思と記憶を受け継いでいる様子ではないため詳細は不明です。
そしてウーリの最期となったシーンでは、巨人化したフリーダを前にして微笑んでいます。もしかすると、始祖の巨人の力と世界の記憶、王の思想を受け継いでいるからこそ、継承することで壁内の楽園を保つことができるという考えによって見せた笑顔なのかもしれません。
ケニーとの信頼関係が厚く感動を生んだウーリでしたが、残念ながら最期を迎えてしまいました。しかし、まだレイス家は楽園を築き上げるために奔走していくはずです。これを機にレイス家の登場人物に注目してみてはいかがでしょうか?