【銀河英雄伝説】ヤン・ウェンリーの名言まとめ!心に響く名セリフを厳選して紹介

日本を代表するスペースオペラ作品「銀河英雄伝説」に登場するヤン・ウェンリーは、自由惑星同盟側の主人公であり、卓越した戦術で帝国軍・ラインハルトの完全勝利を幾度と阻止した不敗の魔術師です。本文では、心に響く名言を残した「銀河英雄伝説」のヤン・ウェンリー提督のプロフィールや経歴・能力のまとめをはじめ、幅広い世代に支持され名言・名セリフ、衝撃的な最後、アニメ版声優などをまとめて紹介します。

【銀河英雄伝説】ヤン・ウェンリーの名言まとめ!心に響く名セリフを厳選して紹介のイメージ

目次

  1. ヤン・ウェンリー提督とは?
  2. ヤン・ウェンリーの名言や名セリフ集
  3. ヤン・ウェンリーの声優
  4. ヤン・ウェンリーの経歴や能力
  5. ヤン・ウェンリーの最後
  6. ヤン・ウェンリーが登場する銀河英雄伝説のあらすじ
  7. ヤン・ウェンリーに関する感想や評価
  8. ヤン・ウェンリーの名言まとめ

ヤン・ウェンリー提督とは?

ベストセラーSF作品「銀河英雄伝説」に登場するヤン・ウェンリー提督とは、民主主義を掲げる自由惑星同盟側の主人公で、恵まれた戦術センスを駆使して、味方の窮地を脱する軍略から「不敗の魔術師」と呼ばれています。以下では、銀河英雄伝説・ヤン・ウェンリーの名言・名セリフまとめをはじめ、プロフィールと経歴・能力のまとめ、ヤン・ウェンリーの最後、OVA版・Die Neue These版の声優等をまとめて紹介します。

銀河英雄伝説の概要

小説家・田中芳樹先生の代表作「銀河英雄伝説」は、遠未来の銀河を舞台に、対立する2つの勢力から台頭した2人の英雄が繰り広げた宇宙戦とその終焉までを描いた作品で、本編・全10巻、外伝・既刊5巻で構成されています。また、「銀河英雄伝説」は、後世の歴史家と呼ばれる語り手からの観点で進行され、架空の歴史小説を彷彿させるスタイルが特徴です。

SF作品に分類される「銀河英雄伝説」では、宇宙艦艇や要塞、ワープ航法のような架空の要素が使用されています。一方で、人間同士の営みから生み出された歴史ドラマを重視した作風から、アンドロイドを始めとする近未来的な要素や、人間以外の姿をした異星人が見られないことも、「銀河英雄伝説」の特徴に挙げられ、より現実味のある世界観が支持されています。

小説「銀河英雄伝説」は、それらを原作とするアニメ版や、漫画版、ゲーム作品、舞台などの関連作品でも高い人気を博しています。そして、2012年・2013年には、宝塚歌劇団・宙組公演にて、ミュージカル版「銀河英雄伝説@TAKARAZUKA」が上演され、大きな話題を呼びました。また、原作小説は、2015年時点で1500万部を突破し、2020年2月現在も発行部数を伸ばし続けています。

銀河英雄伝説の世界観

スペースオペラ「銀河英雄伝説」は、太陽系外への進出に成功した遠未来の銀河系を舞台に、皇帝を頂点とする専制国家・銀河帝国と、それらに反抗し、民主主義国家を掲げる自由惑星同盟の攻防戦を描いた作品です。まず、広大な銀河系を支配する銀河帝国は、本編から500年前に起こったゴールデンバウム朝から始まった専制国家であり、ドイツ風の姓名や、封建時代のヨーロッパを彷彿させる文化が特徴です。

銀河帝国では、皇帝及び一部の上級貴族たちが政治の中枢を牛耳り、帝国議会の永久解散から、社会的弱者・政府の思想を反対する者に対する徹底した弾圧のように支配的な政治が横行し、腐敗の一途を辿っていました。そして、帝国内には、腐敗した政治の圧政に不満を抱える者が増加し、民主共和制を掲げる自由惑星同盟が建国され、現実世界の多民族国家のように、東洋・西洋風を交えた多彩な文化や近代的な街並みが特徴です。

劇中で描かれる戦争描写は、数千~数万に及ぶ艦艇同士の戦いで、敵陣の陣営を崩す、または統率を失わせることで敵軍の戦力を損なわせる集団戦法を繰り出しながら、ミサイルやビーム等の兵器で攻撃を仕掛けます。また、戦場は、原作では一部を除き、平面的な戦術・陣形で描かれ、戦場の立体的な描写は、イゼルローン回廊の戦いや外伝、アニメ版等で見られます。

ヤン・ウェンリー提督のプロフィール

巧みな戦略から「不敗の魔術師」と称されるヤン・ウェンリー提督は、銀河英雄伝説の自由惑星同盟側の主人公です。名前はE式表記(東洋式)が使用され、ヤンが姓、ウェンリーが名前となっています。外見は、東洋系の容姿に黒髪、身長:172cm/体重:65kgと中肉中背の体格が特徴です。宇宙暦767年4月4日の生まれで、母親はヤンが5歳の時に病死し、星間交易船の船長だった父親に連れられ、宇宙を渡り歩く幼少期を過ごしました。

当初は、父親の影響もあり、歴史研究家を志していたが、父親の病死をきかっけに無一文となった経緯から、学費がかからない士官学校史学研究科に進学します。しかし、在学中に、専攻学科の廃止や教官の勧めを受けて戦略研究科に転科します。787年に士官学校を卒業後、少尉として統合作戦本部記録統計室に任官し、翌年に従事した惑星エル・ファシルでは、取り残された民間人3000人の救出を成功させ、その功績を讃えられます。

その後も、数々の功績のあげていき、最高位・元帥まで昇進した一方、軍人でありながら、戦争を肯定する軍や権力者に対する嫌悪も持つと同時に、敵味方関係なく多くの人々を死に至らしめている現実に罪悪感にさいなまれます。このように、軍人でありながら、戦争に対して否定的な考えを有し、双方の和平成立を望み続けたヤン提督の意思は、壮絶な最期の引き寄せるきっかけとなりました。

私生活では、トラバース法(戦災孤児育英法)により、ユリアン・ミンツを養子に迎え、劇中では、実の親子のように固い絆で結ばれています。また、大の紅茶党でも知られ、ユリアンが淹れる紅茶やブランデー多めの紅茶を愛飲しています。ヤンの副官で妻となるフレデリカ・グリーンヒルとは、惑星エル・ファシルの民間人に救助にて初対面を果たし、後にフレデリカが軍人を志すきっかけをもたらしました。

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ヤン・ウェンリーの名言や名セリフ集

軍や戦争について、他の人物とは異なる考えを示していたヤン・ウェンリー提督の思想は、劇中では、一部の人間から危険な思想と見なされています。一方で、平和に対する想いや現実的な考えを示したセリフは、男女問わず多くの銀河英雄伝説ファンに支持されています。以下では、銀河英雄伝説のヤン・ウェンリーの名言や名セリフ集をまとめて紹介します。

ヤン・ウェンリーの名言①「信念のために人を殺すのは…」

戦うことを嫌い、平和な世界を望み続けたヤン・ウェンリー提督の名セリフです。ヤンの劇中のセリフからも、敵味方関係なく多くの命が失われる戦争に対する疑問や、自分は安全な場所に居ながら、戦争を肯定する政治家に対する不信感が感じられます。このように、ヤン提督のセリフからは、現実世界でも通用する考えも見られ、多くのファンに支持されています。

「信念のために人を殺すのは、金銭のために人を殺すより下等なことである。なぜなら、金銭は万人に共通の価値を有するが、信念の価値は当人にしか通用しないからである」

ヤン・ウェンリーの名言②「思うのは自由だが…」

言論の自由・イメージ画像

SNSの普及により、より自分の意見を外へ発信する手段が増えた一方で、特定の人物を傷つけるような心もとない発言も見られます。そして、ヤン・ウェンリー提督の以下の名セリフからは、言論の自由が認められた社会でありながら、目に見えない抑制がある現代社会を表現しているでしょう。

「思うのは自由だが、言うのは必ずしも自由じゃないのさ」

ヤン・ウェンリーの名言③「ユリアン、ノアの洪水の伝説を知っているだろう…」

「ノアの洪水」は、神の心にかなった人間・ノアと動物たちが箱舟に乗り、神によって引き起こされた洪水を免れた旧約聖書の一説です。そして、歴史に造詣の深いヤン・ウェンリーのセリフからは、人類が不幸に陥るのは、悪魔の仕業ではなく、人類の創造主である神の支配が引き起こした結果であることを指摘しています。

「ユリアン、ノアの洪水の伝説を知っているだろう? あのときノア一族以外の人類を抹殺したのは、悪魔ではなく神だ」
「これにかぎらず、一神教の神話伝説は、悪魔ではなく神こそが、恐怖と暴力によって人類を支配しようとする事実を証明している、と言ってもいいほどさ」

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ヤン・ウェンリーの声優

ヤン・ウェンリーの声優・イメージ画像

原作では、「ありきたりなハンサム」と言われるヤン・ウェンリーですが、温厚で包容力のある人柄は、フレデリカをはじめ、多くの女性の関心を惹き付けています。以下では、OVA版・Die Neue These版「銀河英雄伝説」のヤン・ウェンリーの声優のプロフィールと出演作品をまとめて紹介します。

ヤン・ウェンリーの声優①富山敬

OVA版「銀河英雄伝説」(アニメ第1~3期、劇場版2作)のヤン・ウェンリーの声を演じた富山敬さんは、1938年満州国生まれ、東京都出身の声優・ナレーター・俳優であり、1995年9月25日に逝去されました。1960年代から俳優業の傍ら声優としても活動しており、1968年の「佐武と市捕物控」の主演をきっかけに、数多くの話題作に出演し、第一次~第二次声優ブームを牽引しました。

声優・富山敬さんが演じた役柄は、10代の少年役から敵キャラまで、幅広い演技力に定評があり、声優・神谷明さんや井上和彦さんを始め、後の声優界に大きな影響を与えた人物でした。また、仕事では、真面目な姿勢を貫き、自身の体調不良をおしてまで仕事を優先し続けたことでも知られます。その結果、ヤンがテロリストの襲撃を受けるシーンの収録後に倒れたことで、末期のすい臓がんが判明し、まもなく息を引き取りました。

富山敬さんの死・イメージ画像

声優・富山敬さんの突然の訃報は、ヤンの声を中心にレギュラー陣の選考を行っていた現場に大きな衝撃を与えました。そして、ヤン・ウェンリーこと声優・富山敬さんの代役は、適任者がいなかったとの理由から後任はたてられず、OVA第4期で予定されていたヤンのセリフは、ユリアンの回想などに変更されました。

声優・富山敬さんの代表作は、アニメ「タイガーマスク」の伊達直人役を始め、1974年放送の「宇宙戦艦ヤマト」の古代進役、「ちびまる子ちゃん」さくら友蔵(初代)役が知られています。また、2007年には第1回声優アワード・特別功労賞を受賞し、翌年には、声優の仕事を世に多く広めた功労者に贈られる「富山敬賞」が設立され、声優・古谷徹さんや水樹奈々さんらが受賞を果たしました。

ヤン・ウェンリーの声優②鈴村健一

2018年に開始された新シリーズ「銀河英雄伝説 Die Neue These」にて、ヤンウェンリー役を演じた鈴村健一さんは、1974年生れ、大阪府出身の声優・ナレーターで、声優事務所・インテンション代表取締役を務めています。1994年にアニメ「マクロス7」のモーリー役で声優デビューを果たします。

2008年には、第2回声優アワード・ベストパーソナリティ賞・シナジー賞(仮面ライダー電王)のダブル受賞を果たし、幅広いジャンルにて活躍しています。また、2011年には、人気声優・坂本真綾さんとの結婚が、自身のオフィシャルブログで報告されました。

声優・鈴村健一さんの主な出演作品は、2001年放送の「キャプテン翼(第3作)」の若林源三役、アニメ「十二国記」の楽俊役、「おそ松さん」のイヤミ役、リメイク作品「宇宙戦艦ヤマト2199」の島大介役を始め、ドラマCDやゲーム作品など、数多くの作品に出演しています。

声優・鈴村健一さんは、OVA版銀河英雄伝説の番外編にあたる「外伝螺旋迷宮」にて、無名の兵士役として出演しています。そして、新シリーズ「Die Neue These」のヤン・ウェンリー役の起用について、多田俊介監督曰く「富山さんのヤンを彷彿させる声」だったことが明かされています。

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ヤン・ウェンリーの経歴や能力

宇宙空間を舞台に繰り広げられる帝国軍・同盟軍の戦いや、敵の心理を読み取りながら戦術を練る主人公2人の動向や心に響く名セリフは、銀河英雄伝説の人気に拍車をかけ、幅広い世代に親しまれています。以下では、ヤン・ウェンリー提督の知られざる経歴や能力をまとめて紹介します。

ヤン・ウェンリーの経歴

帝国軍・ラインハルトをうならせた不敗の魔術師ことヤン・ウェンリーの華々しい経歴は、宇宙暦788年のエル・ファシルの奇跡から始まります。帝国軍に占領された惑星エル・ファシルから、民間人3000人の脱出・保護を成功させたヤン・ウェンリー中尉は、この功績を讃えられ大尉・少佐へと昇進します。翌年には、第8艦隊の作戦参謀に配属され、792年の第5次イゼルローン攻防戦後、中佐に昇進します。

宇宙暦794年には、宇宙艦隊総参謀長ドワイト・グリーンヒル大将の作戦参謀に配属され、ヴァン・フリート星域の会戦に参戦します。そして、第6次イゼルローン攻防戦では、帝国軍・ラインハルトの艦隊の撃退と、味方の撤退作戦を成功させる功績を残します。その後、ヤン・ウェンリーは、准将に昇進し、パエッタ中将が司令官を務める第2艦隊の次席幕僚に配属されます。

宇宙暦795年に惑星レグニッツァ上空の戦いと、第4次ティアマト会戦を経て、翌年のアスターテ会戦にて、ラインハルトと初めて砲火を交えます。そして、味方艦隊の全滅の危機を救う偉業を成し遂げ、第13艦隊の初代司令官に就任、フレデリカ・グリーンヒル中尉が副官に任官します。同年には、イゼルローン要塞の陥落を成功させ、後にイゼルローン要塞の司令官などの役職を兼任します。

宇宙暦797年に勃発した救国軍事会議のクーデター(後のリップシュタット戦没)鎮圧に成功するも、ヤンの成功を妬む同盟政府や軍上層部の一部の人間から反乱の疑いがもたれ、召喚先で非公式の査問会にかけられます。しかし、イゼルローン要塞の襲撃の報をきっかけに、同盟政府の命令により要塞の防衛を命じられ、宇宙暦798年の第8次イゼルローン攻防戦に挑みます。

勝敗は、同盟軍の勝利に終わり、敗北した帝国軍はガイエスブルク要塞の破壊と、司令官・カール・グスタフ・ケンプの戦死を受けます。そして、宇宙暦799年のバーミリオン西域会戦にて、ヤン艦隊とラインハルト率いる艦隊の戦いが勃発します。双方の戦術・知略が交差する戦いを繰り広げた末、同盟政府による戦闘停止命令が通達されたことを機にヤンは命令を受け入れ、帝国軍と同盟軍は停戦を迎えます。

ヤン・ウェンリーの能力

帝国軍のラインハルトからもその卓越した才能を見込まれたヤン・ウエンリーの能力は、並み外れた心理的洞察によって発揮され、戦場で繰り出される戦術・戦略は「魔術」と評されています。一方で、作戦能力以外の分野は苦手としており、副官・フレデリカを始めとする、その専門分野に秀でた部下に任せ、かつ大幅な権限を託すなど、部下に絶大な信頼を置いています。

また、ラインハルトとの戦では、バーミリオン星域会戦を例外とすると、一度も負けたことがなく、かつ味方の敗北が確定されると、自軍を崩壊せずに撤収を成功させる戦術を見せつけています。劇中で描かれたヤンの巧みな戦術は、常勝の天才・ラインハルトにも一目置かれ、帝国軍との停戦後に行われた対談にて、ラインハルトから勧誘を受けました。

後に「不敗の魔術師」と呼ばれるヤン・ウェンリーの能力は、士官学校時代からその片鱗がみられ、同期で最優等生だったマルコム・ワイドホーンとの戦闘シュミレーションでの勝利からうかがえます。そして、ヤンの能力は、当時の士官学校校長シドニー・シドレの目にも留まり、エリートコースへ転科する要因となりましたが、得意分野以外の科目は、赤点を取らない程度の成績に留まり、卒業時の席次も4840名中1909番でした。

また、身体的能力も、軍人でありながら銃の扱いに慣れておらず、例え銃を持ったとしても、弾が命中する確率は低いと分析し、一部では「首から下は役立たず」と言われています。そして、成り行きで軍人になった経緯から、出世や権力に興味がなく、退役後に支給される年金を気にするなど、怠惰な勤務態度や軍・同盟政府に対する忠誠心の低さから、同盟軍内部の一部の人間からは煙たがられています。

作中では、嫌いな人間に対する意固地な態度や、怠惰かつ毒舌な性格が目立つものの、肩書にとらわれない気さくな人柄や包容力を持ち、立派な人物に対する敬意や賞賛は、敵味方関係なくはらっています。また、敵将に対しても尊敬と礼節を心がけており、帝国軍の提督からも、卓越した能力だけでなく、その人柄から一目置かれています。

ヤン・ウェンリーの能力は、帝国軍からも称賛されるほど、類まれなる才能でしたが、生活能力はゼロで、ユリアンを養子に迎えるまで、ゴミに埋もれた生活を送っており、結婚するまではユリアンに家事を任せています。一方、経歴まとめで紹介したように、実戦では負け知らずのヤン提督でしたが、「三次元チェス」の腕前は、ユリアンや妻・フレデリカの足元に及ばず、作中では「下の中」程度と言われています。

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ヤン・ウェンリーの最後

劇中では、心に響く名言・名セリフを数多く生み出し、多くの人々に支持されたヤン・ウェンリーでしたが、彼の壮絶な最期は、ユリアンを始めとする仲間だけでなく、銀河帝国の皇帝に登りつけたラインハルトにも大きな衝撃を与えました。。以下では、ヤン・ウェンリーの衝撃的な最後と、歴史の転換点となった銀河帝国・自由惑星同盟のその後をまとめて紹介します。

最後①一般市民として生きることを決める

ラインハルトを討ち取るまであと一歩まで追い付けたヤン艦隊でしたが、同盟政府からの戦闘停止命令が通達されました。ヤン艦隊には、上層部の判断に反発する者もいたが、民主主義の精神を掲げるヤン提督は、命令を受け入れます。そして、バーミリオン星域会戦は、同盟軍の無条件降伏を申し出たことで、双方の戦いは停戦に持ち込まれ、バーラトの和約が締結されました。

一方、ヤン・ウェンリーの戦術に圧倒されたラインハルトは、停戦後にヤンとの会談の場を設け、帝国元帥としての地位を用意して勧誘を試みます。しかし、これからの人生を一般市民として生きる決意を固めていたヤン・ウェンリーは、新皇帝ラインハルトの誘いを断ります。そして、バーラトの和約の締結を機に同盟軍を退役し、6月には元副官・フレデリカ・グリーンヒルと結婚し、束の間の休息を味わいます。

しかし、これまでの言動から、ヤン・ウェンリーは、帝国軍だけでなく同盟軍からその存在を危険視され、7月には、帝国軍側の策略に嵌った同盟政府に逮捕・暗殺されかける事態が起きます。ヤンの異変に気付いたフレデリカの機転により、ヤン・ウェンリーはヤン艦隊に救出され、ハイネセンを脱出します。そして、同年12月には、エル・ファシル独立政府に身を寄せ、革命軍を組織し、イゼルローン要塞を奪還します。

最後②テロリストたちの襲撃

テロリストたちの襲撃・イメージ画像

宇宙暦800年には、ヤン・ウェンリー率いる革命軍と皇帝ラインハルトの最後の戦いとなる回廊の戦いが勃発します。帝国軍の重鎮を次々と討ち取り、会見のための一時講和を引き出します。その後、ラインハルトとの会見に応じるべく、会場へと向かったヤンは、地球教徒のテロリストの襲撃に遭います。そして、太ももを撃ち抜かれたヤンは、大量出血を起こし、宇宙暦800年6月1日に、33年の生涯に幕を下ろしました。

ヤン・ウェンリーの暗殺計画の情報を聞きつけたユリアン達は、ヤンを守るべく現場へ急行しましたが、後一歩が間に合いませんでした。そして、ヤンの死を看取ったユリアンは、ショックのあまり我を失い、ヤンを死に至らしめたテロリストを殺害します。同時に、ヤンの訃報を聞いたラインハルトも、人目をはばからず感情をあらわにし、名将の死を悼みました。

一方、風邪を理由にヤンと別行動を取っていたフレデリカ・グリーンヒル・ヤンは、結婚1年ほどで夫を失う悲劇に見舞われましたが、キャゼルヌ達の要請や夫の意志を受け継ぎ、イゼルローン共和政府の政治指導者に就任します。そして、共和主義者の英雄に祭り上げられたヤン・ウェンリーは、イゼルローン共和政府の権威のよりどころとして、活用されていきます。

イゼルローン共和体制の樹立に伴い、ヤンの後継者・ユリアン・ミンツは、18歳ながら革命軍司令官に就任し、宇宙暦801年のシヴァ星域の会戦で、皇帝ラインハルトとの直談判に臨み、停戦にこぎつけます。そして、ユリアンの尽力により、バーラト星系は民主主義による自治区が認められ、不治の病に冒されたラインハルトも、25年の生涯に幕を閉じました。

その後のユリアンは、かつてヤンが目指していた歴史研究家の道に進み、ヤンの生涯に関する執筆を手がけたことが示唆されています。また、劇中では、物語の語り部に当たる「後世の歴史家」の1人にユリアンの名前が挙げられており、ヤン・ウェンリーに関する詳細な情報は、ユリアンによるものと語られています。

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ヤン・ウェンリーが登場する銀河英雄伝説のあらすじ

ヤン・ウェンリーをはじめとする英雄たちの活躍を描いたスペースオペラ「銀河英雄伝説」は、ラインハルトとヤンの壮絶な戦いだけでなく、心に響く名言・名セリフも数多く生み出され、性別や世代問わず、多くの人々に親しまれています。以下では「銀河英雄伝説」のあらすじを、銀河帝国のラインハルト、自由惑星同盟のヤン・ウェンリーにまとめて紹介します。

あらすじ①帝国に生まれたラインハルト

皇帝と貴族が支配する銀河帝国の下級貴族に生まれたラインハルト・フォン・ローエングラムは、彼の母親代わりであり、敬愛する姉・アンネローゼの後宮入りをきっかけに、皇帝から姉を取り取り戻すべく軍人を志します。そして、無二の親友・キルヒアイスと共に戦場を駆け巡るラインハルトは、恵まれた軍事的才能をいかんなく発揮し、その活躍は「常勝の天才」「常勝の英雄」と讃えられます。

そして、後ろ盾である姉が皇帝の寵姫となったことも影響し、ラインハルトは20歳で帝国元帥に昇進します。同時に、皇帝の病死を受けたラインハルトは、幼い新皇帝を傀儡にして帝国の権力を握り、憎悪の対象だった大貴族を次々と滅ぼし、宇宙統一に向けて進み続けます。しかし、その代償として親友・キルヒアイスを失い、敬愛する姉も彼と距離を置きはじめ、ラインハルトは孤独を深めていきます。

圧倒的な軍事力で同盟軍を追い詰めていくラインハルトでしたが、卓越した軍略を披露するヤン・ウェンリーの台頭より、ラインハルトの運命も大きく変わり、最大の好敵手と見なします。そして、皇帝の座に就いたラインハルトは、ヤンの死と彼の後継者であるユリアン・ミンツとの会談を受けて、帝国軍・同盟軍の戦いに休止符を打ち、新時代の幕開けと共に、25年の生涯を終えます。

あらすじ②自由惑星同盟で育ったヤン

自由惑星同盟で育ったヤン・ウェンリーは、経済的な理由により、学費が無料の士官学校に入学し、任官後は、軍事的才能を開花させていきます。ラインハルト率いる帝国軍との戦いでは、劣勢に陥った味方の全面的な崩壊を防ぎながら撤退する戦術を繰り出し、ラインハルトの完全勝利を封じ込めます。ヤン・ウェンリーの巧みな戦術から、常勝の天才と並び「不敗の魔術師」と呼ばれました。

若くして艦隊司令官に任命されたヤンは、その後も数々の戦場で功績をあげ続ける一方で、戦争を嫌い、戦争を肯定する同盟政府に対して嫌悪を示すなど、自身が抱える矛盾に苦悩します。そして、バーラトの和約の締結を契機に、軍から退いたものの、彼の存在を危険視する帝国軍や、彼らに扇情された同盟政府からの暗殺未遂をきっかけに、ヤンと部下たちは反旗を翻します。

成り行きで戦場に導かれたヤンは、再びラインハルトと交戦し、2度目の会談に挑みます。しかし、会場に向かう途中で、テロリストによる襲撃で命を奪われるも、彼の意思は、ユリアン・ミンツによって受け継がれ、ヤンが目指していた民主主義の世界が実現されました。

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ヤン・ウェンリーに関する感想や評価

ヤン・ウェンリーに関する感想や評価・イメージ画像

ヤン・ウェンリーは、経歴・能力まとめで紹介したような活躍・才能だけでなく、厳選して紹介した心に残る名言・名セリフのように、人を惹きつける魅力に富んでいます。以下では、「銀河英雄伝説」ヤン・ウェンリーに関する感想や評価をまとめて紹介します。

感想1:ヤン提督に憧れる

本文の経歴・能力まとめでも紹介したように、戦上手なだけでなく、後のユリアンや部下に大きな影響を与え名セリフを残したヤン・ウェンリー提督は、女性だけでなく男性ファンからも高い支持を得ています。一部では、経歴・能力まとめで紹介したように、ヤン提督の怠惰な勤務態度や私生活を批判するファンもいますが、平和な世界を望み続けたヤン・ウェンリーの思想や名セリフは、男女問わず憧れの的となっています。

感想2:ヤンの人柄に惚れ込む

ヤン・ウェンリーの容姿について、劇中では少女期のフレデリカが一目ぼれした過去から、見る人によってハンサムに見えなくないと評されています。しかし、ヤン・ウェンリーを推す女性ファンからは、アニメ版声優の富山さんや鈴村さんの声や、親しみのある人柄が良いと評され、原作の発表から40年近くたった現在も、多くの女性ファンを虜にしています。

感想3:原作小説に夢中

アニメ化をはじめ、多彩なメディア展開で知られる「銀河英雄伝説」は、原作となった小説版も根強い人気を誇っています。活字離れや紙媒体の売上減少や深刻化する一方で、原作「銀河英雄伝説」及び関連書籍の売上は、2020年現在も途絶えることがなく、新たなファンを獲得し続けています。そして、繰り返し読みたいと思わせる文体も、小説「銀河英雄伝説」の魅力でしょう。

感想4:紅茶ブランデーを味わう

プロフィールまとめで紹介したように、ブランデー入りの紅茶はヤン提督の好物の1つであり、「銀河英雄伝説」も度々登場する飲み物です。ヤン提督は、ブランデーをたっぷり入れた紅茶がお好みで、ファンの間では、ヤン提督が劇中で味わっていた紅茶ブランデーを再現した投稿も寄せられ、ヤン・ウェンリーの人気の高さがうかがえます。

感想5:声優・富山敬さんの演技力を絶賛

原作では、冴えない容姿に女性とは縁のないイメージで描かれたヤン・ウェンリーでしたが、原作やアニメ版を通じて、女性ファンから絶大な人気を誇っています。そして、OVA版で担当声優となった富山敬さんの演技力も、ヤン・ウェンリー人気に拍車をかけ、アニメ化から20年以上が経過した2020年現在も、多くのファンから支持されています。

アニメ「銀河英雄伝説 Die Neue These」公式サイト – 銀河の歴史 再び…

ヤン・ウェンリーの名言まとめ

「銀河英雄伝説」のヤン・ウェンリーの名言・名セリフまとめをはじめ、プロフィール、経歴・能力まとめ、銀河英雄伝説のあらすじ、OVA版・Die Neue These版の担当声優等を紹介しました。帝国軍・ラインハルトとは対照的に描かれた同盟軍・ヤン・ウェンリー提督でしたが、温かく包容力のある人柄や、物事の本質を見極めた名言・名セリフは、多くの人々を惹きつけてやみません。

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