2020年01月23日公開
2020年01月23日更新
【ムーミン】トゥーティッキの性別・モデルは?印象深い名言や声優も紹介
トゥーティッキというムーミンキャラクターをご存知でしょうか?トゥーティッキはとてもしっかり者で、主人公・ムーミントロールや仲間達から頼りにされることもしばしばあります。レギュラーメンバーではないので、ミステリアスな面も多く、性別に至っては初見だと判別できないことも多いとか。この記事では、トゥーティッキの性別を始めとして、モデルとなった人物、アニメシリーズの声優、名言やグッズ(フィギュアなど)を紹介し、トゥーティッキの魅力をお届けします。
目次
トゥーティッキが登場!ムーミンとは?
ムーミンシリーズは、世界中の人々に愛されている作品で、特に日本人にとっては馴染み深い存在だと言えるでしょう。この記事の主役であるトゥーティッキというキャラクターは、ムーミンやスナフキン、ミイと同様に、ムーミンシリーズの人気を支えている1人です。トゥーティッキのことを紹介する前に、簡単なおさらいとして、ムーミンシリーズの原作・アニメ情報を紹介します。
ムーミンの原作情報
ムーミンの原作小説は合計9作品あります。シリーズ1作目の『小さなトロールと大きな洪水』は1945年に執筆されました。ムーミンシリーズといえば、子供向け作品だと感じる方も多いかもしれません。
しかし、作中で取り扱われる内容には、反戦思想や自然災害なども含まれており、大人も考えさせられるテーマが盛り沢山です。特に6作目となる『ムーミン谷の冬』からはシリアスな展開も増え、ファンタジー要素と哲学的思想がバランスよく盛り込まれています。
ムーミンのアニメ情報
ムーミンのアニメシリーズは、日本で作られたもの、ポーランドで制作されたもの、スウェーデンが生み出したものなど、その種類は多岐に渡ります。日本でムーミンのアニメが初めて放送されたのは1969年10月5日で、その後も1972年版(通称:新ムーミン)、1990年版(楽しいムーミン一家)など、様々なアニメシリーズが制作されました。3Dアニメやパペットアニメも存在し、それぞれが独自の魅力を視聴者に届けています。
トゥーティッキのプロフィール
トゥーティッキ(おしゃまさん)は、「不確かなこと」に興味を抱く独特な考えの持ち主で、自身の感情をひけらかすことはありません。トゥーティッキが初めて登場した作品は、原作小説6作目の『ムーミン谷の冬』です。『ムーミン谷の冬』で描かれたトゥーティッキは、ムーミンを陰ながらサポートする心強いお助けキャラでした。
しかし、物語の序盤のトゥーティッキは、少し情が薄いリアリストとして描かれていましたが、物語の展開と共に、トゥーティッキの本当の人物像が明らかになります。感情をあまり表に出さず、いつも微笑しているので、人物像が掴みづらいのですが、トゥーティッキという人物は意外にも世話焼きなのです。落ち着いていて博識なトゥーティッキは、ムーミンにとって第2のスナフキンのような存在だと言えるでしょう。
意外と図太い人物?
トゥーティッキが図太いと言われる所以は、冬の間の住居にあるようです。トゥーティッキは冬になると、ムーミン一家の水浴び小屋で生活を始めます。ほぼ無許可の状態で水浴び小屋を住居にしていたため、トゥーティッキ=図太いというイメージがあるのかもしれません。
しかし、ムーミン一家が目覚める春が近づくと、トゥーティッキは水浴び小屋を綺麗に掃除し、メッセージを残してその場を去ります。決して無礼な訳ではなく、トゥーティッキなりに感謝の気持ちを伝えているのです。
トゥーティッキの性別やモデル
原作小説の挿し絵やアニメイラストなどで描かれるトゥーティッキは、とても中性的な容姿をしています。トゥーティッキは性別に囚われない(ジェンダーレスな)キャラクターなのでしょうか?この項目では、トゥーティッキの性別やモデルとなった人物について紹介し、ムーミンの世界で生きるジェンダー観、原作者・トーベ・ヤンソンの思いなども考察します。
性別は女性
一見ボーイッシュで、少年のようにも見えるトゥーティッキですが、性別は女性だと言われています。トゥーティッキは「おしゃまさん」とも呼ばれており、おしゃまさんとは「少女が年齢よりも大人びていること」を指す言葉です。つまり、トゥーティッキ=少女、性別は女性となります。性別が分かりにくい、これはトゥーティッキが興味を示す「不確かなこと(物事の曖昧さ)」に繋がるのではないでしょうか?
ムーミンの作者・トーベ・ヤンソンは、寛容で多様性を重んじる性格だったため、意図的に性別を分かりづらくしたのかもしれません。女性らしさ、男性らしさなど、ジェンダー観に囚われず、賢く生きているトゥーティッキ。曖昧は悪いことではなく、物事を無理にハッキリさせる必要はないのです。
モデルは原作者の恋人
ムーミンシリーズの原作者・トーベ・ヤンソンは、いつの時代も恋に生きた人物でした。トーベの恋愛対象は男性と女性で、仮にカテゴライズするのであれば、バイ・セクシャルだと言えるでしょう。トーベは男性とのロマンスを経て、運命の人と出会います。
その運命の相手こそがトゥーティッキのモデルとなった人物で、トゥーリッキ・ピエティラという名の女性でした。その後、トーベとトゥーリッキは恋人となり、家族となりました。トーベの元にトゥーリッキが訪れていなかったら、トゥーティッキというキャラクターは生まれていません。
デザイナーとしての側面
前述した通り、トゥーティッキのモデルは、トーベ・ヤンソンの恋人・トゥーリッキ・ピエティラです。トゥーリッキはアメリカ生まれのフィンランド人で、グラフィックアーティストとして名を残した人物です。また、ムーミンシリーズにも深く関わっており、フィンランドのタンペレにあるムーミン美術館には、トゥーリッキが作成した立体作品が多く展示されています。
恋愛に性別は関係ない
トーベ・ヤンソンが産まれたフィンランドは、昔こそ偏見が強かったものの、現在では家族の形が多様化し、わざわざ異性愛・同性愛など、恋愛に区別をつけることはありません。トーベ・ヤンソンは、こういった未来を見据えていたのか、早い段階でカミングアウトをしていた著名人でもあります。
カミングアウトとは、日本語にすると「公表」という意味で、主に性的少数者(セクシャル・マイノリティの人々)が、周囲に自身の性的指向を明かすことを指す言葉です。現代のフィンランド、または北欧諸国では、同性愛=普通という意識が当たり前なので、カミングアウトは不必要だと言われています。
モデルとの共通点
出典: https://yle.fi
トゥーティッキとモデルのトゥーリッキ・ピエティラにはいくつか共通点が存在します。トゥーリッキはグラフィックアーティストということもあって手先が器用で、トゥーティッキも器用に物を使いこなす達人です。また、聡明さを感じさせる容姿もそっくりだと言えるでしょう。トゥーティッキを見たファンは、今は亡きトゥーリッキが彼女の中で生きているような不思議な気持ちに陥るのです。
トゥーティッキの名言
トゥーティッキの名言は、抽象的な表現のものもあれば、ストレートな表現のものも存在し、その独特な思考と発想で、ムーミンファンから厚い支持を得ています。トゥーティッキの名言を知ることは、ムーミンシリーズにおける人生観や哲学を知ることに等しい、と言えるでしょう。この項目では、トゥーティッキの名言を紹介し、彼女の言葉の魅力に迫ります。
名言①「このリスは…」
このリスは、そのうち、土にかえるでしょ。やがて、その土から木がのびて、その木の上で新しいリスたちがはねまわるわ。それが、そんなに、悲しいことだって思う?
『ムーミン谷の冬』では、この名言のように死への捉え方も描かれており、つらい展開も多々あります。氷姫の力によって死に至ったリス。優しいムーミントロールはその死を受け止めきれません。その際にトゥーティッキはこの名言を発し、彼女なりにムーミントロールを慰めました。リスの死は決して無駄ではなく、リスの体は土に還り、新たな命と関わっていくのです。
名言②「ものごとって…」
ものごとってものは、みんな、とてもあいまいなものよ。まさにそのことが、わたしを安心させるんだけれどもね。
前述した通り、トゥーティッキは「物事とは何もかも不確かである」ことに興味を抱く人物で、それこそが自身の安心に繋がると語っています。物事の成り立ちや仕組みを理解することは、人生において不可欠なことかもしれません。
しかし、トゥーティッキは全てを完璧に知る必要はないと考えているのです。人という生き物は、分からないことがあると、不安になったり、頭を抱えることも少なくありません。ですが、分からないものは分からない、それで良いのです。
名言③「みんなも知って…」
みんなも知っているでしょう?毎日毎日、おびえてばかりいると、誰だって、すきとおって消えてしまいそうになるわよね?
ムーミンの小説シリーズには珍しい唯一の短編集『ムーミン谷の仲間たち』では、「目に見えない子」という話が収録されており、トゥーティッキも登場します。意地悪なおばさんと暮らす少女・ニンニは、毎日おばさんから浴びせられる暴言に怯えていたため、ついには透明な姿になってしまいました。
苦しい環境にいると、誰でも「消えてなくなりたい」という気持ちになります。トゥーティッキは、その感情を理解しやすく伝えていました。トゥーティッキの名言は、理解するよりも感じることに重きを置いているのかもしれません。
トゥーティッキの声優
トゥーティッキは、ムーミントロールやスナフキンなど、レギュラー陣と同様に、アニメシリーズによって声優が異なるキャラクターです。この項目では、トゥーティッキのアニメ声優を紹介し、どの声優がどのシリーズでトゥーティッキを演じていたのかをまとめてお届けします。
声優①土井美加
8/4は、声優・女優・ナレーターの土井美加さんの誕生日です。
— 則巻ガジラ (@ayahietc_dqx) August 3, 2019
おめでとうございます🎉㊗️#土井美加誕生祭2019 pic.twitter.com/Iz8zZZ8cOp
土井美加さんは1990年版ムーミン(楽しいムーミン一家)でトゥーティッキの声優を担当しました。1954年8月4日生まれ、宮城県仙台市出身。所属事務所はムーブマンです。代表作品としては、『ONE PIECE』のコビー役、『超時空要塞マクロス』の早瀬未沙役、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の高荷恵役などが挙げられます。
声優②山本嘉子
海ドラの吹替でおなじみ、山本嘉子・熊倉一雄。 pic.twitter.com/LAemu2z0bw
— ジャクジャク:関連 (@jakjakh24) December 3, 2015
山本嘉子さんは1972年版ムーミン(通称:新ムーミン)でトゥーティッキの声優を担当しました。1936年10月16日生まれ、東京都出身。所属事務所はオフィス薫です。代表作品としては、『サザエさん』の礒野ワカメ(初代)役、『新オバケのQ太郎』のドロンパ役などが挙げられます。
声優③山藤桃子
劇団ズッキュン娘シンデレラ公演vol.2『ダーリン!ダーリン!』初日無事に終わりました〜(*^◯^*)平日の昼間に来て下さる貴重なお客様に感謝感激です!ズッキュン娘常連の山藤桃子ちゃんが来てくれましたー♡カップルみたいで嬉しい(笑) pic.twitter.com/ircLrqgDBT
— 藤吉みわ(ズッキュン娘) (@miiiwacat) January 8, 2016
山藤桃子さんは2019年版ムーミン(ムーミン谷のなかまたち)でトゥーティッキの声優を担当しました。2月14日生まれ、埼玉県出身。所属事務所は81プロデュースです。代表作品としては、『ベイブレードバースト超ゼツ』の今丹キメル役、『魔法使いと黒猫のウィズ』のラガッツ・ファンテ役などが挙げられます。
トゥーティッキのグッズやフィギュア
グッズやフィギュア①アラビアマグカップ
ムーミングッズの中でも、マグカップは日常生活のお役立ちグッズとして活用することができる、とても便利なグッズです。アラビアマグカップのアラビアとは、北欧ブランド「アラビア・イッタラ・マリメッコ・ロールストランド」のことを指します。
グッズやフィギュア②ぬいぐるみ
ボーイッシュで少しぽっちゃりしたトゥーティッキのかわいいグッズ。ぬいぐるみはグッズの中でも癒し度が高いことで評判です。このぬいぐるみを部屋に飾れば、癒されること間違いないでしょう。好きな時に抱きしめたり、一緒に寝ることもできるので、トゥーティッキファンにとって嬉しいグッズです。
グッズやフィギュア③手乗りフィギュア
ムーミンのフィギュアマスコットシリーズからトゥーティッキのフィギュアが登場。ムーミンのフィギュアは、小さくて値段が手頃な物も多いので、ファンが手に入れやすいグッズの1つです。こちらのフィギュアはコンパクトなので、デスクや棚などにも飾りやすい仕様となっています。
グッズやフィギュア④高品質フィギュア
こちらはムーミンシリーズのフィギュアの中でもクオリティが高いことで有名な「ウルトラディテールフィギュア」の第4弾として発売されたトゥーティッキの高品質フィギュアです。このフィギュアの原型を作成したのは、人形作家の谷口千代さん。谷口さんが担当するムーミングッズは、原作者・トーベ・ヤンソンからも好評でした。
トゥーティッキの性格
人助けに躊躇なし
前述した『ムーミン谷の仲間たち』に登場した透明少女のニンニは、トゥーティッキの紹介でムーミン屋敷に訪れ、ムーミンママを初めとした人物達の愛情を受けて、自由な心を取り戻していきます。
トゥーティッキはムーミン一家を心から信頼しており、ニンニを救うための架け橋となったのです。誰かを助けることは、非常に勇気のいることですが、トゥーティッキは躊躇など微塵も見せませんでした。
とても優しい性格
ムーミントロールはトゥーティッキと初めて出会った時、彼女は自分を理解してくれない、と冷たい印象を受けました。トゥーティッキは感情的ではなく、冷静な人物であるため、他者への関心が薄いのでは?と誤解を受けることもあります。
しかし、トゥーティッキはムーミントロールのことを、彼女なりに思いやっており、彼に何度も助言を与えました。そして、2人は晴れて友人となり、ムーミントロールもトゥーティッキに心を開き始めます。トゥーティッキは一見クールな人物に思われがちですが、とても優しく、世話焼きな性格なのです。
トゥーティッキに関する感想や評価
ムーミンハウスのチョコめっちゃカワユだし、トゥーティッキ写ってたのが嬉しくて狂いながら自分用に買った
— 瑠里🔯テスト期間 (@ruri_1012) January 18, 2020
彼女も仲間に入れてくれてありがとう……ありがとう………(トゥーティッキ限界オタク) pic.twitter.com/qefV6szaLD
ムーミントロールやミイ、スナフキンなどはグッズ化が多いキャラクターとして挙げられますが、トゥーティッキはそうではありません。トゥーティッキはグッズ面で見るとかなりのレアキャラです。そのため、トゥーティッキファンにとって、彼女が描かれたグッズは貴重だと言えるでしょう。
ムーミンバレー土産にトゥーティッキのサンドクッキーを現場へ持ってったら、もらった全員が「ありがとう、このキャラ誰…?」となってしまった pic.twitter.com/yiMvbTPrBD
— ひ (@funkeln_74) January 15, 2020
トゥーティッキは知る人ぞ知るキャラクターなので、ムーミンファン以外からは「このキャラ誰?」と問われることも多々あります。しかし、ムーミンバレーパークなどをきっかけに、知名度が上がる可能性もあるので、良い意味で先が読めません。
>>RT
— *Belle°・🐠 (@datsu_kouchiku) January 18, 2020
例えば以下のセリフ
「この世界には春、夏、秋には生きる場所をもたないものがいる。あたりがひっそりとして、なにもかもが雪に埋まった時にやっと出てくるの」
性的マイノリティだけの話ではないけど、詩的で含蓄に富んだトゥーティッキの言葉は染み入りますね⛄ pic.twitter.com/WOpLogALJB
トゥーティッキのこの名言は、社会で生きるマイノリティの人々の気持ちを代弁しているのかもしれません。例えば、性的マイノリティ(LGBTQ)の人々だったり、障害を持つ人々だったりと、誰の声を表しているのかはファンの見方によって異なりますが、様々な想定ができます。トゥーティッキの名言は深い言葉が多く、心に響き渡るものばかりです。
トゥーティッキの性別やモデルまとめ
ムーミンキャラクターの1人・トゥーティッキを調査した結果、トゥーティッキの性別は女性で、モデルは原作者トーベ・ヤンソンの恋人・トゥーリッキ・ピエティラだということが判明しました。トゥーティッキに対して興味がある方は、原作小説やコミック、アニメなどに触れることをオススメします!