【七つの大罪】オスローの正体はロウの生まれ変わり？性格や能力を考察

七つの大罪は鈴木央先生が週刊少年マガジンにて2012年から連載する少年漫画です。王道ファンタジーとして人気がある七つの大罪は2018年10月時点で累計発行部数が3000万部を突破しており、アニメ化もしてその人気はさらに高まり続けています。

七つの大罪は3度テレビアニメ化されています。第1期「七つの大罪」はA-1 Pictures制作で2014年から2015年にかけて放送されました。第2期「七つの大罪 戒めの復活」も同じくA-1 Picturesが制作を担当し2018年に放送されました。第3期「七つの大罪 神々の逆鱗」は制作がスタジオディーンに替わり、2019年10月から放送しています。

人と人ならざる種族がともに生きるブリタニアの大地、その大国リオネス王国では王国聖騎士たちの横暴で国が荒れていました。移動酒場のマスターをするメリオダスはある時、行き倒れた少女と出会います。少女の正体はリオネス王国第三王女エリザベス・リオネスでした。エリザベスは国に戦をもたらそうとする聖騎士を止めるため、かつて王国転覆を謀った罪で王国を追放された伝説の騎士団「七つの大罪」を探して旅をしていました。

エリザベスは王国の騎士に追われて追い詰められますが、メリオダスが圧倒的な力で助け出します。メリオダスこそが七つの大罪団長であり、エリザベスの王国を救いたいという覚悟に胸動かされます。こうして二人は王国を救うため七つの大罪探しの旅にでるのでした。

七つの大罪に出てくるオスローは、キングのペットであり友達のような存在です。見た目は黒い大型犬のようであり、首の周りが白くエリマキのようになっていて、手足には白くまだらな模様が入っています。オスローとキングは古い付き合いであり、キングがヘルブラムを追って妖精王の森を出ていったときも一緒についていきました。

キングとオスローはとても仲が良いです。キングは片思いしているディアンヌとの恋愛相談をオスローにしたり、オスローは妖精王の森に帰って他の妖精族の仲間に責められてるキングを庇ったりしています。オスローは「バフォ」や「バフバフ」といった言葉でしか話さないのですが、キングはそれを理解しオスローもキングの言葉を理解してコミュニケーションをとっています。

オスローは絶滅したとされる「黒妖犬（ブラックハウンド）」と呼ばれる妖精の一種で、人間界と妖精界の狭間に住んでいます。七つの大罪への初登場時には「狙った相手には絶対背を向けず仕留めるか自分の命が尽きるまで追い続ける とんでもなく凶暴な怪物だ」と言われていました。

オスローはホークとも仲が良く、ホークのことを「兄貴」と呼んでいます。自分のことを強いと思い込んでいるホークの大口を人間たちはほとんど聞き流していますが、オスローだけはホークのことを敬っているようです。オスローとホークは兄貴と子分のような関係性でうまくやっており、番外編では一緒に宝探しに出かけたりしています。危ない目にあうホークをオスローが陰ながら守ったりしていますが、ホークは全く気づいていません。

キングの友達として登場したオスローですが、七つの大罪27巻でその意外な正体が明かされました。黒妖犬のオスローは、ロウの生まれ変わりでした。ロウとは、3000年前の聖戦時に存在した人間です。

ロウがオスローに生まれ変わった理由を紹介します。オスローの正体が読者に明らかになったのは、七つの大罪25、6巻にて、キングとディアンヌが「十戒」グロキシニアとドロールの試練を受けたときでした。キングとドロールは3000年前の聖戦が起きている時のブリタニアに飛び、グロキシニアとドロールの体に入って十戒になる前の二人の記憶を追体験します。

3000年前のブリタニアでは魔神族と女神族による聖戦が行われていました。女神族は女神族を柱とした巨人族、妖精族の3種族による連合「光の聖痕」を組織し、魔神族にしていました。魔神族を裏切ったメリオダス、女神族のエリザベス、そして十戒になる前の妖精王グロキシニア、巨人族の始祖ドロールもその一員として戦っていました。

あるときグロキシニアとドロールはメリオダス、エリザベスとともに魔神族に襲撃されていた人間を助けます。助けたうちの一人、ロウに「光の聖痕（スティグマ）」に入れて欲しいと頼まれ、グロキシニアたちはロウたちを連れて光の聖痕の拠点へ向かいます。

妖精王の森に存在する光の聖痕の拠点は、白く輝く巨大な塔「恩寵の光」でした。恩寵の光に到着したメリオダスたちは女神族の四大天使の一人、リュドシエルと対面します。リュドシエルは魔神族の根絶こそ聖戦の集結だと考える過激な思想の持ち主で、魔神族の捕虜を巨大な「聖櫃（アーク）」で閉じ込めて生き餌にし、他の魔神族をおびき寄せようと企んでいました。

グロキシニアとドロールが光の聖痕のメンバーに稽古をつけていたとき、そこにゲラードが現れます。キングの知る現在のゲラードとは違い、3000年前のゲラードは明るく朗らかで右目と両足があり、羽も破損していませんでした。さらにゲラードはグロキシニアのことを「兄」と呼び、ゲラードの正体がグロキシニアの妹であることが判明します。

そのとき大気が震え、妖精王の森の上空に「十戒」率いる魔神族の大群が現れました。捕らわれた仲間を助けようとする魔神族にエリザベスが一人立ち向かいます。リュドシエルの罠があるかもしれないから引き返して欲しい、とエリザベスが説得しますが、その言葉を十戒が信じかけた時、リュドシエルが動きます。聖櫃に閉じ込めた魔神族を皆殺しにし、怒り狂った十戒と四大天使がぶつかります。

十戒が森に向かってくるのをみてメリオダスは話をしに出向こうとします。グロキシニアとドロールも同行しようとしますが、ゲラードや森を残していくのが不安でためらいます。するとロウが留守中の護衛を買って出てくれ、信頼したグロキシニアその場を離れました。

十戒と四大天使が激しく戦闘を繰り広げる最中で、恩寵の光が十戒ゴウセルにより占拠されます。女神族から森に待機していた光の恩寵に応援要請がかかります。するとそれを合図に、ロウたち人間が立ち上がり、周りにいた巨人族や妖精族を殺し始めました。ロウを筆頭とした人間たちの真の目的は光の聖痕の抹殺でした。

ゲラードは光の聖痕の仲間を殺し続けるロウを止めようとして躊躇し、背後から別の人間に襲われます。右目、両足を奪われてとどめを刺されそうになりますが、ゲラードを襲った人間をロウが殺します。ロウは傷ついたゲラードを抱え、なぜ自分を殺さなかったのかと問います。ゲラードがロウを殺せなかったのは、ロウの中にゲラードとそっくりな少女の顔をみたからでした。

それはかつてロウの村の幼馴染であった少女でした。少女と村人ははあるとき魔神族を匿った罪で光の聖痕に殺され、それ以来ロウは光の聖痕への復讐を胸に生きてきたのでした。少女の仇をうって恨みを晴らしたロウでしたが、胸の内では後悔していました。ゲラードはそれを感じ取り、兄のグロキシニアに事情を話してロウを殺さないようにお願いすると言います。ゲラードはロウに特別な感情を抱くようになっていました。

そこへ異変を感じとって駆けつけたグロキシニアが現れ、死にかけたゲラード、そんな彼女を抱いて笑うロウを見て怒りに我を忘れます。ゲラードは早く逃げてと言いますが、ロウは「俺はもういい」と言います。「生きろよ、ゲラード」そう告げてロウは死を受け入れ、グロキシニアの霊槍がその体を消しとばしました。

信じていたものに裏切られて大切な妹を殺されたグロキシニアの怒りと憎しみはロウを殺しても収まらず、それからその怒りはゲラードを守れなかった光の聖痕に向きました。そして気づけばグロキシニアは十戒の一員となっていたのでした。3000年後、封印から覚めたグロキシニアはゲラードが生きていたことを知り二人は再会します。

再びゲラードに相見え、再会を喜びながら過去を謝罪するグロキシニアの前にオスローが現れます。ゲラードは警戒するオスローをなだめ、オスローはグロキシニアが姿を消したあとに生まれてゲラードを守ってきてくれたこと、今ではゲラードの代わりに妖精王を守っていることを伝えます。それを聞いてグロキシニアが思い出したのは、ロウを殺す直前に聞こえてきた誰かの心の声でした。

そのときグロキシニアはその声がロウのものであったことに気がつきます。そして、オスローの正体がロウの生まれ変わった姿であり、今際の際の約束を守っているのだと理解して「…律儀な奴っスね」と微笑みます。

以上がロウがオスローに生まれ変わった理由でした。ロウは幼馴染の少女に面影を重ねていたゲラードを傷つけたことを後悔していました。そのためオスローとして生まれ変わり、ゲラード自身とその大切なものである現妖精王を側で守っていたのでした。

オスローはロウの生まれ変わりですが、記憶は引き継いでおらず性格は全く異なります。オスローの性格は穏やかで優しく、とても仲間思いです。それは一人で森を出て行ったキングを心配して単独ついていったことや、落ち込むキングをいつも慰めてくれる様子、大好物の豚肉であるホークを食べずに「兄貴」と呼んで健気に立てている様子からもわかります。

オスローの能力を紹介します。黒妖犬のオスローは身体の大きさを自由に変えることができます。ホークが言うには「相手に警戒心を抱くほどに体がバカでかくなる」性質があり、実際に初めてバンの目の前に現れたときやグロキシニアに会ったときは巨人族のディアンヌよりも大きくなっています。

オスローの能力を紹介します。黒妖犬は人間界と妖精界の狭間に住む妖精の一種であり、異次元を移動できます。オスローもその能力を活かし、空中に異次元の穴を開けて自由自在に場所を移動しています。復活したエレインに呼ばれたときも異次元の穴を通って長距離を移動しました。穴を通る時には「ちゃぽん」という音がします。

オスローの能力を紹介します。オスローは自身で異次元を移動することができますが、自分以外の物質を転送することもできます。オスローの口に飲み込んだものは場所を指定して転送することができます。オスローは体の大きさを自由に変えることができるので、人間や妖精、頑張れば巨人族も送ることが可能です。エリザベスがリオネス城にさらわれて奪還しに行く際、キングとディアンヌがこのオスローの能力で城に乗り込みました。

アニメ七つの大罪でオスロー役にキャスティングされたのは、声優の西凜太朗さんです。アニメ七つの大罪ではオスロー役の他にリオネス国王バルトラ、ナレーションも担当しています。西凜太朗さんは1965年に大阪府で生まれました。もともとは舞台俳優をしていましたが、所属していた演劇集団 円を退団後は声優業を中心に活動しています。洋画吹き替えを担当することが多いです。

西凜太朗さんの主な出演作品と役は「BLEACH」の射場鉄左衛門、「進撃の巨人」のモブリット・バーナー、「機動戦士ガンダム00」のダリル・ダッジ、「東京喰種」の大守八雲、「ONE PIECE」のヘラクレスンなどです。

前世で凄惨な人生と死を迎えることになったロウが、ずっと側でゲラードを守り続け穏やかに過ごしていることが胸にくるというツイートです。恨みを晴らすのではなく、大切な人を守る人生をオスローが送れていることが嬉しいという読者の感情が伝わってきます。

ロウは記憶を失って妖精犬として転生しましたが、記憶を失っても大切な誰かを守るというロウの根底は変わらず引き継がれていることを指摘するツイートです。オスローの優しさは、ロウの本来の優しさであることがよくわかります。

前世で人間だったロウが今世で妖精犬として生まれた理由を考察するツイートです。3000年前の聖戦で人間でありながら魔神族を救った罪で村人を殺され、その後魔神族に加担して妖精族や巨人族を殺したロウはどちらかにつくのが嫌だったのはないかと推測しています。

キングの友達としてしか考えられていなかったオスローの衝撃の正体が明らかになり、その驚きが伝わってくるツイートです。人間から妖精犬への転生は想定外であった読者が多かったことがわかります。

キングの友達である黒妖犬のオスローの衝撃の正体や能力をまとめました。守りたい人を守れず悲劇の人生を送ったロウが、オスローとしてゲラードを守っていると言う事実は多くの読者の胸を打ちました。2019年10月から放送しているアニメ「七つの大罪 神々の逆鱗」ではこのオスローとロウに関するエピソードが放送されます。このまとめで興味を持った方は視聴してみてはいかがでしょうか。