化物語の羽川翼の魅力まとめ！裏ヒロイン的な存在？声優や名言も紹介

大人気アニメ「化物語」は、2005年から講談社BOXが刊行する『メフィスト』で連載されていた西尾維新さんによる青春怪異小説で「物語シリーズ」の第1弾です。2006年には『化物語上・下』として全2巻構成で刊行されました。原作小説が人気なことから、2009年にはシャフトからテレビアニメ化をされ人気が加速しました。

また、「物語シリーズ」は「〇物語」という題名でメインキャラクターや登場人物を変えながらシリーズ化もされ、現在22作の全26巻まで刊行されています。尚、シリーズは続いています。「化物語」は全15話で構成され、監督を新房昭之さん、シリーズディレクターを尾石達也さんが担当しました。また、「君の知らない物語」/ Supercell さんによるテーマソングも人気になったことで多くの人の目に触れる作品となりました。

「化物語」はテレビアニメ化の他、ゲーム化やコミカライズ化がされたり、パチスロ「パチスロ化物語」など様々なメディアミックスがされています。今回まとめの中心人物となる羽川翼は、シリーズ第1弾の「化物語」から登場し活躍するキャラクターとして描かれています。また、羽川翼が活躍するシリーズは「化物語」の他にも「傷物語」や「結物語」がありますので、そちらの作品も紹介していきます。

羽川翼は「物語シリーズ」全体を通しての裏ヒロインとして描かれています。主人公の阿良々木暦と同じ私立直江津高校に通うクラスメイトの女の子で、ロングの髪の毛を三つ編みにし大きな眼鏡をかけています。身長は158cmで、見た目通りの優等生です。成績は常にトップをキープするなど阿良々木暦からも高い評価を得ています。「傷物語」で阿良々木暦と出会い、「結物語」では成長した羽川翼が描かれています。

「つばさキャット」、「こよみヴァンプ」、「つばさファミリー」、「つばさタイガー」、「こよみストーン」、「そだちロスト」、「つばさスリーピング」ではメインキャラクターを務めました。「つばさソング」および「かれんビー」では、トレードマークであった三つ編み眼鏡をやめ、ショートヘア―にコンタクトと容貌が変わりました。

品行方正、真面目という言葉がピッタリな性格をしており、規則などに対しては手厳しいのが特徴ですが、自己犠牲を伴っても相手の立場になって行動するなど、真面目過ぎる性格でもあります。また、あらゆることに精通しており博識な一面もあります。スタイルがよく、特に視聴者からは胸が大きいことがプラスポイントとして人気があります。阿良々木暦と友人関係になったあらましは「こよみヴァンプ」で描かれています。

真面目で優等生な彼女は恵まれた家庭で育ったかのように見えますが、実は孤独で悲しい過去の持ち主でもありました。生物学上の父親は不詳とされており、羽川翼は私生児として生まれました。母親は羽川翼を出産後、ある男性と「お金目当て」で結婚しますが、その後自殺を図りました。義父となった父親に引き取られ、やがて義父は再婚しますがその後過労死してしまいました。

その後、義父の再婚相手の義母に引き取られ、義母とやがて再婚します。現在名乗っている苗字「羽川」はその義母の再婚相手の姓なのです。現在共に暮らす両親とは血のつながりは一切ない為か、家族関係は冷え切っていました。自分の部屋がないことが「普通」と思っており、また複雑な家庭環境で育つ彼女は「帰りたくない」とストレスが日々募っていき、それらが「怪異」を呼ぶ源泉となっていました。

私立直江津高校に通う阿良々木暦と同じクラスの委員長を務めています。2人の出会いは「傷物語」から始まります。「物語シリーズ」全体を通し、あらゆる「怪異」に遭遇する阿良々木暦にとっては、賢く博識な羽川翼は頼れる存在です。

「化物語」や前日譚となる「傷物語」、「結物語」では、「怪異」解決のキーパーソンとしても活躍します。また、「物語」全体の事件や怪異には直接的・間接的にもかかわっているため、「裏ヒロイン」としての立ち位置で描かれています。

「物語シリーズ」の22巻目に当たる「結物語（むすびものがたり）」は、ファイナルシーズン「続・終物語」にて「怪異」を完結した後の「その後」を描くオフシーズンの4弾「完結編」として刊行されました。「続・終物語」から約5年後を描いた「結物語」は、警察官として「直江津署・風説課」に配属された阿良々木暦が再び怪異に遭遇するというエピソードから始まります。

「結物語」ではもちろん羽川翼も描かれています。高校を卒業した羽川翼は、進学する阿良々木暦たちをよそに世界一周の旅にでていました。その後はボランティア活動やNGOなどに参加するなど「真面目」な羽川翼は健在な模様です。「結物語」では、「化物語」から成長したキャラクターが見られることでも話題の作品と知られます。では、「結物語」で羽川翼は一体どんな活躍をしているのでしょうか？

そんな「結物語」では、ボランティア活動を続けるうちに戦争について思うことがあった羽川翼がやがて戦争仲裁人として活躍するようになっていたのです。戦争被災者や被害者を目の前に、戦争の仲裁人として調停に及ぶようになります。そして、羽川翼は戦争の原因となっているであろう世界中の「国境線を消す」という活動を始めました。そんなこともあり、数々の国から「危険人物」として監視されるようになってしまっていました。

「物語シリーズ」の第2弾として刊行され、また「物語シリーズ」の第1弾「化物語」の前日譚として描かれている「傷物語」でも登場し、主人公阿良々木暦にとって重要な役回りとなった羽川翼について紹介します。「傷物語」は、3年生に上がる前の春休みに阿良々木暦に突如として降りかかった不幸から始まります。

弱っているキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードを助けたことによって吸血鬼と化してしまった阿良々木暦は、精神状態が不安定になり自殺をも考えるようになっていました。そんな時、阿良々木暦を救ってくれたのがクラスメイトの羽川翼でした。吸血鬼から人間に戻る方法があると知った阿良々木暦は、抜け道となるキスショットの四肢の奪還を始めます。

そんな阿良々木暦の運命を知った羽川翼は、その四肢奪還に協力をすると申し出たのです。ですが、阿良々木暦の次の対戦相手となる吸血鬼ハーフ・エピソードとの戦闘時に巻き込まれ、羽川翼は致命傷を負ってしまいました。

「傷物語」の中盤、エピソードを倒した阿良々木暦の次に待っていたのは、人間の聖職者であるギロチンカッターです。致命傷を負った羽川翼を助けるため、忍野メメにも頭を下げた阿良々木暦。ですが、メメの落ち度で羽川翼はギロチンカッターに人質として奪われてしまったのです。

そして、戦いに巻き込まれ命を落としてしまいます。ですが、阿良々木暦は自身の「不死身」を利用して体液を羽川翼にかけたことによって羽川翼は再び息を吹き返すことができました。

時系列「化物語」と「混物語」の間に位置する「つばさソング」では、これまでトレードマークであった長い三つ編みヘアーをやめ、ショートヘアーに変わりました。「つばさソング」は、『アニメ化物語コンプリートガイドブック』の短編集に収録されています。また、「偽物語」の「かれんビー」では、ショートヘア―に加え眼鏡を外しコンタクトレンズに変えた姿を見せました。

物語シリーズ第4弾として「猫物語（黒）」と「猫物語（白）」で構成される羽川翼がヒロインのストーリーでは、「障り猫」の怪異を扱いました。「猫物語」は、「つばさファミリー」、「つばさボード」、「つばさタイガー」の3つで構成されています。道端で尻尾のない死んでいる猫を土に埋葬した羽川翼は、その夜、障り猫に憑依されてしまいます。「障り猫」となった羽川翼は町中で暴れはじめ人々を襲い始めたのです。

羽川翼の博識な頭脳を通し、忍野メメの策を見破られてしまったことで手を付けられない状態となってしまいました。阿良々木暦は、そんな障り猫に成り果てた羽川翼と対峙することになります。「つばさボード」では、膨大な知識の海ではビート板がなければ溺れてしまうなどと戦場ヶ原ひたぎと議論を交わした羽川翼。

「つばさタイガー」では、2学期が始まったある日、巨大な虎の怪異に遭遇してしまいます。その日のよる、羽川翼の自宅は家事でなくなり戦場ヶ原ひたぎ、阿良々木暦、学習塾など寝床を確保することになります。また、時を同じくして阿良々木暦が行方不明となります。

「障り猫」とは、羽川翼が強いストレスを覚えたことによって出現してしまう怪異のことです。「猫物語」では、羽川翼が「触り猫」の怪異に見舞われてしまうあらましが語られました。それはゴールデンウイークの初日に起こります。阿良々木暦は、羽川翼がガーゼをしている姿を目撃し、どうしたのかと聞くと「父親に殴られた」そう言いました。羽川翼が複雑な家庭環境で育ってきたこと初めて人に話したのです。

その帰り、羽川翼は車に轢かれた猫に同情し土に埋めました。この行為こそが羽川翼の身体に「障り猫」を取り込んでしまったのです。その話を忍野メメに話すと、羽川翼が埋めた猫は「障り猫」と呼ばれる猫だったそうで羽川翼の身の危険を心配します。忍野メメの心配も空しく、その日の夜、阿良々木暦は真っ白な髪にネコ耳が生えた怪異になった羽川翼と遭遇したのです。この羽川は通称ブラック羽川と呼ばれています。

物語全体では3度ブラック羽川へと変貌しています。その1度目が、障り猫を埋葬したことによって体に取り込んでしまったことがキッカケとなりました。また、その取り込んだ障り猫は、羽川翼が抱える家庭のストレスが要因となってパワーアップしてしまいますが、忍野忍によって封じ込められました。

2度目に現れたのは「化物語」の「つばさキャット」で再び現れます。キッカケとなったストレスは、阿良々木暦と戦場ヶ原ひたぎが交際を始めたことです。傷物語以来、羽川翼は阿良々木暦へ好意的な感情を持っていたためです。3度目は、義両親が仲良くなったことで疎外感を覚えたことに起因しました。

プロフィールでも紹介しましたが、羽川翼は品行方正な優等生です。そして、善良な人間であることを常に意識し、そして真面目で真っすぐであることを普通と定義して普通の人間であろうとしているのです。もはやこれらが「普通」ではなく「異常」であることに気付いていません。「化物語」の他、「傷物語」や「結物語」でもその善良で自己犠牲を厭わない性格は描かれていますので、そちらに注目してご覧になってみてください。

では、どうして羽川翼はこれらの「異常」なまでの善性を維持できるのでしょうか？
それは、人間ならば誰しもが持っている鬱屈とした負の感情や不親切な部分を意識して切り離し、善良であろうと心がけているのです。

一般的にTPOによって正しいことと悪いことは常に変化しているのですが、羽川翼の中ではそれらが全てなく、そんな状況においても品行方正で絶対的正しさ、善良な行動をすることが貫ける異常性を持ち合わせています。正しいものや親切なことは迷わず実行する行動力や強い信念があるとも言えます。空気を読むという行動より、正しくあることを優先する羽川翼の「異常性」は、時に「異常」で時に「魅力的」にもなるのです。

ですが、これらの「正しい異常性」を持ち合わせているがために、「障り猫」が付け入る隙を作りだしてしまったことにも起因しました。

このように「常に普通で善良であることを維持できる異常性」を生み出したのは、決して生まれ育った複雑な家庭環境のせいではありません。むしろ、羽川翼が貫く「善良性や正しいことを貫く強さ」は時に誰かを傷つけてしまっているという羽川翼の欠点であるということが描かれているのです。

また、忍野メメのセリフにもありますが、いつどんな時も正しくあろうとする義娘と一緒に暮らすことで義両親は辛い立場になりある意味可哀そうだと話しています。両親であることを放棄している羽川翼の義両親と、いつどんな時でも正しくあることを貫く羽川翼はお互い相容れない関係ということです。

羽川翼の「正しさを貫く善性」は元来持って生まれたものであり、彼女の個性でもあります。普通の人間はそんな彼女が当たり前に行う「善良な行為」を普通にすることは様々な感情が入り乱れ打算的な感情もあるため無理があります。羽川翼の行動は「模範的」ではありますが、実社会でのモデルにはなり得ません。羽川翼の「善性」は純粋であり、また、正しくあることにしか興味がない個性ともいえるのです。

名言その１は、「傷物語」で発言したセリフになります。自己犠牲を厭わない羽川翼らしいセリフとなっています。

羽川翼の名言その2は、以下のセリフとなっています。羽川翼と言えばこのセリフではないでしょうか？博識な彼女に「物知りだな」と感心した阿良々木暦の言葉に返ってきた謙虚なセリフです。博識でない者からしたら、羽川翼は「何でも知っている」と思われますが、彼女からしたら「何でも知っているわけではない」ということで、独特なセリフとして人気を集めています。

名言その3は、このようなセリフです。このセリフも名言2と同様、「確かに」と頷けるセリフではないでしょうか？優しいということは時に不親切になるということでもありました。

名言その4、こちらのセリフも頷けるセリフではないでしょうか？孤独で悲しい幼少を育ち、不遇な運命として現実を受け入れきた羽川翼が言うと説得力のあるセリフだと感心されているセリフです。

名言その5は、以下のようなものになりました。こちらのセリフも、自己犠牲を厭わない羽川翼らしいセリフとなっています。他人の背負う苦痛などは元来自分には関係のないことであっても、それを自分が助けないのはズルいという羽川翼でなければ言えないセリフです。

羽川翼はどんな時も正しく真面目で正確な自分であろうとします。このセリフはそんな羽川翼の性格が出るセリフとなっています。

「化物語」、「傷物語」、「結物語」などで羽川翼の声優を担当したのは、声優の堀江由衣さんです。堀江さんは、声優ほか歌手活動もしていることで知られます。1976年9月20日に東京都で誕生した彼女は、高校卒業は短大へ進学しました。短大に在学中にアーツビジョンの特待生新人オーディションで特待生に選ばれ1997年のゲーム「ボイスファンタジア 失われたボイスパワー」で声優デビューをしました。

アーツビジョンを退所後はフリーとして活動していましたが、現在はヴィムスに所属しています。歌手活動としては、「堀江由衣」名義の他声優ユニット「Aice5（アイス）」や「黒薔薇保存会」のメンバーとして活動しています。2010年には第4回「声優アワード」にて助演女優賞を受賞しています。

声優・堀江由衣さんの主な出演作は、テレビアニメ「シャーマンキング」、「フルーツバスケット（2001年）」、「Kanon」、「魔探偵ロキRAGNAROK」、「魔法先生ネギま!」、「ゼロの使い魔」、「ひぐらしのなく頃に解」、「とらドラ!」、「うみねこのなく頃に」、「咲-Saki-」、「さくら荘のペットな彼女」、「新世界より」、「リトルバスターズ!」、「ゴールデンタイム」、「初恋モンスター」などがあります。

「sugar sweet nightmare」は、「化物語」14・15話のオープニングテーマ曲として使用された羽川翼のキャラクターソングです。「恋しくて　愛しくて　止まらない　せめてこの心は　君の許へ―――」というキャッチコピーで宣伝されました。歌手活動もする声優の堀江由衣さんが歌っているソングとしても人気のある1曲です。

「chocolate insomnia」は、自身がメインヒロインとなった「猫物語（白）」の「つばさタイガー」のテーマ曲として使用されました。

「perfect slumbers」は、テレビアニメ「猫物語（黒）」の「つばさファミリー」でのオープニングテーマ曲として使用されました。「猫物語（黒）」のDVD1巻の特典Discです。これまで紹介した3曲全て、羽川翼をイメージした歌詞になっていますので、そちらにも注目してご視聴ください。

「猫物語（白）」のオープニングが好評で、また、羽川翼が可愛いという感想が多く見受けられました。他にも、「傷物語」や「結物語」に関しての羽川翼の好評な感想が多くありました。

トレードマークであった三つ編み眼鏡を辞めた羽川翼でしたが、イメチェン後のショートヘア―にコンタクト姿も好評でした。

イメチェン前、イメチェン後どちらの羽川翼も好きだという感想が沢山見られました。また、「物語シリーズ」全体を通して羽川翼の人気は高い印象です。

以上、「化物語」や「傷物語」、「結物語」など「物語シリーズ」全体を通して活躍してきた”裏ヒロイン”羽川翼についてまとめてきました。名言や声優の堀江由衣さんについてもしてきましたが、いかがでしたか？サイト内には、「傷物語」や「結物語」など「物語シリーズ」のまとめがありますのでそちらもぜひ参考にしてみてください。