ハンターハンターのゴンが念を使えなくなった理由は？復活予想や覚醒時について考察

『ハンターハンター』は、『幽遊白書』や『レベルE』などで知られている漫画家・冨樫義博が1998年から『週刊少年ジャンプ』で連載を開始した冒険活劇漫画です。タイトルにもなっている『ハンター』とは作中に登場する職業で、希少な宝や生き物を追い求めています。主人公であるゴン=フリークスはハンター試験を受けた事でハンターとなり、多くの仲間や師匠に恵まれながら成長していきます。

冨樫義博が『ハンターハンター』というタイトルに決めたきっかけは、ハンターを題材にした漫画を描こうと思っていた時にたまたま観ていたテレビ番組で、お笑いコンビの『ダウンタウン』が『なんで2回言うねん』というツッコミを言った事から着想を得たからだという事です。『週刊少年ジャンプ』では2019年現在、尾田栄一郎による漫画作品『ワンピース』に次ぐ長期連載となっていますが、休載が多いため進行は遅くなっています。

『ハンターハンター』は過去には最長で2年2か月の休載もありましたが、2019年現在は単行本1冊分を掲載したのちに休載するという特殊なスタイルをとって連載しています。また現在『ハンターハンター』の単行本は36巻まで発売されていますが、7200万部を突破するという大ヒットを記録しています。そのためメディアミックス作品も多数発表されておりテレビアニメは第1作と第2作、OVAや劇場版など何度も制作されてきています。

『ハンターハンター』が人気となっている理由は、個性豊かなキャラ達や物語の面白さはもちろんですが、作中に登場する念という特殊な能力も1つ挙げられます。念とは生物には必ず存在する生命エネルギーであるオーラを操り、様々な現象を起こす魔法のような能力で、戦闘に特化した能力から参謀などのサポートに向いた能力など非常に幅広く様々なものが存在するため、『ハンターハンター』の奥深さを増しています。

『ハンターハンター』の主人公であるゴン=フリークスはくじら島出身の少年で、初登場時は11歳、現在は12歳となっています。誕生日は5月5日、身長154センチ、体重49キロ、血液型B型です。くじら島に住んでいた頃は育ての親であるミトとミトの母親と住んでいましたが、実父であるジン=フリークスがハンターである事を知った事から自分もハンターを志すようになり、ハンター試験に合格した事で287期ハンターとなりました。

『ハンターハンター』のゴンの性格は明るく元気な事が特徴ですが、直情型で単純とも言えます。正義感が強く自分よりも人の事を大切に思う事が出来るため、人が傷つけられて自分が何も出来ない状況などには悔し涙を流す事も少なくありません。基本的に思ったら行動するタイプですが、頭も良いため冷静に考えて行動する事も多く、時には頭脳派でも思いつかないような作戦を思いつく事もあります。

ゴン本人に自覚はありませんがかなりの負けず嫌いで、格上の相手でも勝つために立ち向かっていき、満身創痍の状態になるまで戦い続ける根性も持っています。『グリードアイランド編』で敵として登場したゲンスルーはゴンよりも圧倒的に強い力と能力を持っていましたが、ゴンは強烈な攻撃を受けながら何度も立ち向かい、最後には左腕を失うほどボロボロの状態になりながらも渾身の一撃を加えた事で勝利を収めていました。

『ハンターハンター』のゴンの声優は、初のアニメ化となったパイロット版では松本梨香、その後制作されたテレビアニメ第1作では竹内順子、最新作であるテレビアニメ第2作では潘めぐみが担当しました。潘めぐみは『ハンターハンター』が声優としてのデビュー作で、原作漫画は小学生時代であった過去から大好きであったという事から記者会見では涙を流したというエピソードがあります。

また、潘めぐみはゴンが特に好きなキャラであったため、番組開始から3年が経った2014年にも『まだ夢を見ているみたい』と語っていました。ゴン役に抜擢された事でゲームなどのメディアミックス作品にも多く出演するようになり、キルア役の伊瀬茉莉也とは一緒に『ハンターハンター』のラジオ番組の進行を務めていました。そんな潘めぐみの実母は同じく声優の潘恵子で、『ハンターハンター』で親子共演を果たしています。

『ハンターハンター』のゴンは過去に、父親であるジンに連れられてくじら島へとやってきました。突然赤ん坊を連れてきたジンに対して大激怒したミトは親権を自分に移してゴンを育てる事に決め、12歳まで育て上げました。ゴンに物心がつくと、ミトは『父親は死んだ』とゴンに言い聞かせていましたが、ゴンは幼少時に出会ったジンの弟子であるハンター・カイトに出会った事で、ジンが実は生きていた事を知ります。

カイトのようなハンターになりたいと思うようになったゴンは、自分もハンターになって父親を捜すという自分の目的を見つけます。ミトはその事に猛反対しましたが、ジンと同じく冒険好きなゴンの目を見た事で止めても無駄だという事に気付き、ゴンをハンター試験会場へ送り出したのでした。このような過去を持っている事やミトの本当の親以上の愛を一身に受けた事から、ゴンは現在のような優しい性格になったと言えます。

『ハンターハンター』のゴンの母親については現在のところ不明となっており、ミトも知らないようです。ゴンと一緒に住んでいたミトの母親も、ゴンを連れてきたジンに対して誰との子供なのかを聞いたようですが、ジンは『母親とは別れた』とだけ語るだけで、過去について深くは語っていませんでした。そのためファンの間では『過去に登場している誰か』『すでに死んでいる』など様々な考察がされています。

ここからは『ハンターハンター』の主人公であるゴンが念を使えなくなった理由を考察していきます。『キメラアント編』で強敵との戦いの最中に悲しみと怒りによって覚醒した事が関係しているようですが、いったいどのような事がゴンに起こったのでしょうか?また、ゴンが念を使用していた時から、使用出来なくなった時までの経緯も説明します。

『ハンターハンター』のゴンは父であるジンが過去に製作したゲーム『グリードアイランド』のクリア特典として貰った呪文のカードを使用し、自分がハンターになるきっかけになった人物・カイトと再会します。しかしカイトはキメラアントの王直属護衛軍の1人・ネフェルピトーによって操り人形にされてしまいました。ゴンはカイトを救うため、『NGL・東ゴルドー共和国』にてキメラアントとの戦いに参加する事になっていきます。

キメラアントとの数々の戦いを突破したゴンは、遂に宿敵ネフェルピトーと対峙します。ゴンはカイトを元の姿に戻すように告げますが、ネフェルピトーによるとカイトはすでに死んでいるため蘇生する事は出来ないという事でした。ゴンは『もうこれで終わってもいい』と絶望的になり、命をかけた覚醒をします。覚醒したゴンはネフェルピトーを倒せる年齢にまで急激な成長を遂げており、その年月を思わせる長い髪をしていました。

ネフェルピトーはもはや自分の勝てる相手では無いと悟りますが、『殺されるのが自分でよかった』と王の無事を案じながらゴンに殴られて頭部を破壊され瞬殺されました。その後、『死後の念』によって自らが操り人形となったネフェルピトーでしたが、覚醒したゴンには遠く及ばずに倒されます。覚醒したゴンはそこで力を使い果たして倒れこみ、キルアによって助けられました。

キメラアントとの戦いはネテロの身体に仕込んであった核爆弾『貧者の薔薇』によって終止符が打たれました。しかしゴンは覚醒した事が原因で危篤状態に陥っており、身体は骨と皮で繋がっている状態です。もはや医者でも除念師でも手に負える状態ではなく、呼吸をさせるだけで精一杯であったためキルアは絶望しますが、ゴンを救うために動き出します。

キルアは実家で隔離されている妹・アルカの不思議な力を使ってゴンを復活させようとします。しかしキルアの家族はアルカを外に出す事に反対し、妨害しようとしてきました。キルアは何とか妨害を乗り越えてアルカに命令し、ゴンを復活させる事に成功します。復活したゴンはジンと再会し、『自分が死ねばよかった』という思いを発言しますが、ジンからその責任の重さと仲間との約束の事を説かれた事で元の明るさを取り戻します。

アルカの力で復活したゴンでしたが、念能力を使えなくなっていました。ジンによるとゴンが覚醒のために自分に課した制約と誓約が関係しているのではないかと推測していました。ネフェルピトーもゴンの覚醒を観た時に『ゴンが生まれ持った稀な才能を全て捨てて、将来2度と念を使用出来なくてもよいという覚悟が無ければ到達出来ない力』と述べている事からも、ゴンが厳しい制約と誓約を自分に課してしまったのだと分かります。

『ハンターハンター』のゴンは自分がオーラを出す事が出来ないと感じましたが、ジンによると普通にオーラは出ているため、オーラの見えない普通の一般人に戻ったのだと説明していました。念が使用出来ないとなると、今後ゴンが『ハンターハンター』で活躍する事は難しくなってきますが、ネフェルピトーとの戦いのときに『もうこれで終わってもいい』と覚悟を決めたゴンなので、しょうがない事であるとジンは述べています。

ゴンの念能力は封じられている可能性もあります。過去にも『幻影旅団』の団長・クロロがクラピカによって念を封じられたという事がありましたが、除念師によって復活しています。覚醒の反動による危篤状態の時は除念師に助ける事は出来ないと判断されていたゴンですが、もしかすると念能力に関しては除念師によって復活させてもらえる可能性があると考えられます。

ゴンの念能力の系統は強化系である事は『ハンターハンター』ファンの間では常識となっています。強化系は他の系統に比べて肉弾戦の戦いに特化した能力となっており、威力の高い攻撃を繰り出す事が出来ます。覚醒したゴンの力を見ても分かるように、極めればどんな能力でも太刀打ち出来ない力なのだという事が分かります。

しかし現在『ハンターハンター』の世界ではクラピカの『絶対時間(エンペラータイム)』や『暗黒大陸編』の王子達などをはじめとしたキャラクター達の戦闘力のインフレが起こっており、肉弾戦による攻撃を簡単に封じ込めてしまう念能力が次々と登場しています。そのため、作者はゴンの念能力を1度リセットする必要があると考えたのではないかと考察するファンもいます。

『ハンターハンター』のゴンの念である『ジャジャン拳』は、強化系の力を存分に発揮する事が出来る技となっているため過去に大活躍しましたが、肉弾戦では勝つ事が非常に難しいキャラクターが増えてきた事や、特質系の能力者が増えてきた事でかなり見劣りする技となってしまっています。念の技は1度自分で決めて習得してしまうと他の技に変える事が出来なくなってしまうため、念能力者は慎重に考えたうえで自分の技を決めます。

ゴンの『ジャジャン拳』では、現在の敵やこれから出現する強敵との戦いは困難である事は歴然であるため、1度ゴンの念をリセットし、戦いから離脱させたうえで『ハンターハンター』の表舞台に復活をさせようという作者の考えなのではないかと考察出来ます。

カイトが『絶対に死なない能力』にて復活を果たし、ゴンは転生したカイトと再会を果たした事でようやく気持ちの整理をつける事が出来ました。そしてジンの『道草を楽しめ』という言葉もあり、ゴンはくじら島に帰省する事にします。くじら島に帰ってきたゴンは、ハンター活動をしている事で免除されていた書類をミトに渡され、初等教育の勉強をする事になりました。

ハンターであっても子供ならば学力水準維持証明書を提出しなければならないという事で、ゴンは4学期分のテストとテキストが溜まっているようでした。そのため現在のゴンは、くじら島の実家にて勉強の日々を過ごしています。

キルアの妹でありゾルディック家の第四子であるアルカは、3回おねだりを聞いてあげると何でも願いを叶えてくれるという能力を持っています。ただしアルカが1番懐いている兄であるキルアの願いに関してはおねだりをしなくても叶えてくれるため、アルカの力によってゴンの念能力が復活する可能性もあります。

2019年現在『ハンターハンター』は『暗黒大陸編』となっていますが、『万病に効く香草』というものが登場しています。誰もが欲しがるものとなっていますが、この香草があるのは『古代迷宮都市』で、強力な植物兵士ブリオンが守っているため入手は困難となっています。しかし、この香草が手に入ればゴンの念能力の復活に大きな貢献をする可能性があります。

過去にゴンがハンターを目指してくじら島から旅立った時の夢は『父を見つける』というものでした。しかしゴンは現在この目的を達成してしまったため、心にぽっかり穴が開いたような状態となっています。ゴンはミトに『念能力が無くなっていなかったらジンについて行ってたと思う』と発言している事からまだまだ冒険したいという事がうかがえ、ゴンの復活の可能性を上げるセリフです。

『ハンターハンター』は現在『暗黒大陸編』となっていますが、ゴンは念能力とは別の能力に目覚める可能性もあります。覚醒した事から瀕死になったゴンを復活させたアルカの能力はこの暗黒大陸から来ているという作中の説明があるため、ゴンもこれから暗黒大陸に行く事でアルカと同じような何か別の能力を得る事になるのかもしれません。

『ハンターハンター』の『暗黒大陸編』では姿を見せていないゴンですが、『じゃあ、また』と言ってキルアと別れていました。この『じゃあ、また』というセリフから必ずまた2人が再会するという事を約束している事が分かり、またゴンが表舞台に帰ってくる可能性を高くしています。

現在の『ハンターハンター』では、クラピカがメインで物語が進んでおり、ゴンが勉強に追われる毎日となっているのでしばらくはクラピカが主人公の立ち位置を担う事が予想されます。クラピカの『緋の目』についてや過去から因縁のあったヒソカと『幻影旅団』の戦いについての伏線も散りばめられているので、本当の主人公であるゴンが不在ながらも、今後の展開に期待です。

ゴンは念能力復活後に『ハンターハンター』の『暗黒大陸編』の舞台となっている暗黒大陸に行くのではないかと考えられます。ゴンの父であるジンも現在暗黒大陸を目指しているため、念能力が無くなっていなければジンについて行きたいと発言していたゴンは、間違いなく暗黒大陸を目指すでしょう。

『ハンターハンター』の『暗黒大陸編』が始まる前に、長い間一緒に旅をしていたゴンとキルアはそれぞれの道を歩く事をお互いに告げます。キルアは今まで愛を注いであげられなかったアルカと一緒に世界中を旅する事に決め、ゴンに別れを告げますが、お互い携帯電話でちょくちょく連絡を取り合おうという事になっています。そのためお互いのいる場所は把握出来る事になるので、再会は難しくないと考えられます。

ゴンとキルアは再会を約束して別れを告げましたが、もしかしたら2人の再会が『ハンターハンター』の終わりなのではないかというファンによる考察があります。ゴンとキルアの再会の可能性は非常に高いものと考えられますが、それぞれが別の冒険を繰り広げ、最終的に2人が再会するシーンで終わるという場面を想像すると、『ハンターハンター』を締めくくるのにぴったりであると多くのファンが考察しています。

覚醒ゴンはファンの間で『ゴンさん』という通称で呼ばれている事は『ハンターハンター』ファンであれば誰しもが知っているほど有名ですが、ゴンは『ゴンさん』となった直後、力の反動からミイラ化してしまいました。あまりにも無残なその姿を見たキルアも悲しみとも恐怖ともとれるような表情をしていました。過去に『もう終わってもいい』という覚悟で『ゴンさん』となったゴンでしたが代償はそれだけ大きいものとなりました。

『ハンターハンター』の主人公であるゴンの覚醒時の姿が『ゴンさん』と呼ばれている理由は、12歳という年齢で可愛さも売りであったゴンが急激な成長を遂げて年齢が一気に上がった事が挙げられます。また『ゴンさん』は作中で最強と言ってもよいほどの力を誇っていた事から、とても呼び捨てになんて出来ないという読者の意見で『ゴンさん』と呼ばれるようになりました。

『ゴンさん』はネフェルピトーを倒せるまでの年齢にまで成長を遂げた事で圧倒的な力を誇りましたが、『ゴンさん』の年齢は不明となっています。しかし、読者達はもし自分の年齢よりも『ゴンさん』が年下であっても、『ゴンさん』という呼び方を変えないという方が非常に多くいます。

『ハンターハンター』の主人公であるゴンのすべてが大好きだというファンがいます。たぐい稀な才能を持っており、過去から現在までたびたび天才さがうかがえるゴンですが、12歳という年齢らしい純粋さや元気さも持っており、魅力に溢れています。ゴンの魅力が『ハンターハンター』の人気に一役買っていると言っても過言ではありません。

直情型で自分の事よりも他人の事を考えられる優しいゴンは泣くシーンが多く存在しており、『ハンターハンター』ファンから人気となっているシーンの1つでもあります。戦闘に置いて強化系らしい強さを誇るゴンですが、普段は12歳の少年らしさも見せてくれます。

『ハンターハンター』の『キメラアント編』で、覚醒したゴンが『ゴンさん』と呼ばれている事は先述しましたが、『ゴンさん』は読者の間で大きく話題となり、時にはネタキャラとして使われる事もあります。特に読者達の間でネタとして使われているのは『ゴンさん』のとてつもなく長い髪で、長い髪を生かしたマフラーや画像にあるように杖に模して使用されるなど、様々なものがあります。

『ハンターハンター』の主人公・ゴンの現在や過去、念能力の復活はあるのかという事についてまとめてきましたが、いかがだったでしょうか?覚醒して『ゴンさん』となった事で念を失ってしまったゴンですが、今後『ハンターハンター』の表舞台に復活する可能性は十分にある事が分かりました。