【ブリーチ】黒崎一護の虚化と完全虚化の違いを考察！斬魄刀や必殺技も紹介

黒崎一護について紹介する前に黒崎一護が主人公を務めるブリーチについて簡単に紹介していきます。

ブリーチは2001年から2016年まで週刊少年ジャンプで連載されたバトル漫画です。漫画としても第50回小学館漫画賞少年向け部門を受賞、2004年からテレビ東京系列で放送が開始されたアニメもテレビ東京から最も業績に貢献しているアニメとして同じジャンプで連載される漫画を原作とするアニメ「NARTUTO」と「遊戯王」と共に名前を挙げられるなど高い評価を受けています。

強すぎるといえる霊感を持つだけでそれ以外は普通の高校生だった少年、黒崎一護。悪霊を退治する死神、朽木ルキアと出会い、さらには人の魂を喰らう化け物、虚の存在を知ります。家族が虚に襲われ激昂して虚に立ち向かう一護でしたが、叶うはずもなくさらには一護を庇ったルキアに重症を負わせてしまいます。ルキアから最終手段として死神の力を受け取り虚を倒す事に成功します。

しかし本来なら極一部しか渡すつもりがなかった死神の力をほとんど吸い上げてしまった為にルキアは死神の力のほとんどを失ってしまい、一護にルキアが復活するまでの間死神代行を務める事を依頼。こうして高校生兼死神代行として一護は様々な騒動に巻き込まれていく事になるのです。

黒崎一護は連載開始時高校一年生で強い霊感がある以外は普通の高校生でした。何度か発売しているファンブックによると身長は174cmで体重は61kg、誕生日は7月15日の蟹座です。また作中の年代が経過し、「死神代行消失編」の頃には17歳になり身長は181cm、体重は66kgに成長しています。オレンジ色の髪に茶色の瞳が特徴的です。

名前の由来は何か1つのものを護り通せるものになるようにという願いが込められています。またその特徴的な見た目かた不良に思われないように学業にも励んでいる為成績もトップとは言わないまでもかなり上位に位置しています。

ブリーチの世界において死神は現世とは違う死後の世界尸魂界（ソウルソサエティ）にある護廷十三隊という組織に属し現世で彷徨ってしまっている死後の魂を尸魂界に送り、また悪霊を地獄に送る事で2つの世界の魂のバランサーを担う役割を持った存在です。死神には斬魄刀を始めとした戦闘術がありますが、稀に現世に存在しながらこの力に目覚める者がおりそれらを死神代行と呼びます。

一護は現世的には普通の高校生である為、この例に当たりいくつかの事件を経て護廷十三隊から正式に死神代行と認められる事になりました。

黒崎一護の声優は2001年から声優として活動する森田成一さんが務めています。元々は役者をしていましたが、PS2のゲーム「ファイナルファンタジーX」にて主人公ティーダのモーションアクターを務めると同時に声優も務めた事で声優として活躍するようになりました。アニメでは黒崎一護の他、「リングにかけろ１」の高嶺竜児役、「MAJOR」の佐藤寿也役などで知られる声優さんです。

黒崎一護の強さの要因の1つになっているのがその血筋にあります。ここからは黒崎一護の家族について紹介していきます。

一護の父で「黒崎診療所」という開業医をしている黒崎一心は死神代行となった一護やルキアさえ気づいていませんが実は死神を持っています。一護の中に死神の力が眠っていたのはその為です。しかもその実力は隊長クラスです。妻となる真咲と出会い自らを助ける為に命の危機にあった真咲を助ける為にその死神としての力を捨て現世に身をおいていたのです。

連載開始時から既に故人となっていますが一護の母で重要な存在であるのが黒崎真咲です。その実純血統の滅却師・黒崎家の最後の生き残りです。まだ高校生の頃、当時まだ死神だった一心と出会い後に結婚、一護達3人の子供達を産みました。

黒崎家の現在の母的存在に当たるのが一護の妹で双子の姉、黒崎遊子です。気が弱く泣き虫な性格ながら初登場時は小学5年生ながら黒崎家の家事全般を担当し黒崎家のルールを作成しています。黒崎家で唯一霊的な力を持っておらず霊が見える一護や夏梨を羨ましがっていましたが後に見えるようになっています。

黒崎家の末っ子で遊子の双子の妹が黒崎夏梨です。一護と同じく強い霊感を持っていますが、死神代行になる前から霊に対してアクションの多い一護に対し、基本的にその存在を認めようとせずにいました。しかし一護が死神をしている事を知っていたりします。

一護の虚化が発現したのは朽木白哉との戦いの際です。それまでにも致命傷をいつの間にか懐に入っていた仮面が防ぐといったその力の一端は見せていました。簡単にいえば一護の精神世界に内在する内なる虚が表に出た暴走状態です。後に仮面の軍勢との修行を経て制御できるようにした事で死神後からに虚の力を加えて闘う事ができるようになります。

虚化も元々一種の暴走状態でしたが修行の末に制御できるようになる力でした。一護はこの力をもって破面との戦いに挑む事になるわけですが虚化した状態でもウルキオラに敗れてしまいます。その時に織姫の声に反応して変貌を遂げたのが完全虚化した状態です。あくまでも仮面だけだった虚化に対しその姿はかろうじて人型といえなくもないような化け物になってしまった状態で一護の意識はそこになく完全に暴走した状態です。

虚化は制御を覚える前から本気を出さないなどする事で抑える事が可能でしたが完全虚化まで至ってしまった場合には自らの意志で元に戻る事さえ出来ず、仲間であっても敵と判断すれば襲いかかってしまう状態になってしまいます。余談ですがこの完全虚化し一護の姿は真咲を襲ったホワイトに近い形状をしています。ブリーチの物語で唯一最後まで一護が制御する事がなかった力でもあります。

虚化も完全虚化もそのきっかけとなっているのは内なる虚です。内なる虚は真咲から引き継いでしまった虚の力で隙を見ては一護の身体を乗っ取ろうと企んでいるような行動を見せていました。ただその場面は基本的に一護がピンチの時であり、一護を護っているようにも見えるのでした。

内なる虚の化身というべき存在が白一護です。アニメのクレジットなのでは内なる虚では分かりにくいので白一護と表記されています。基本的に一護とは正反対の配色で白をベースにした一護のような姿をしています。性格も正反対でかなり好戦的な性格をしています。戦闘能力という点においては一護と同等のはずですが、好戦的な分だけ一護より戦闘センスに優れています。しかもその正体は真の斬月であったりします。

虚の力を使うという点で虚化に近い性質を持っているのが「完現術」です。虚化は基本的に死神の力を持つものが虚の力を得る形ですが、完現術は人間が虚の力を得る物と言えます。一護も死神の力を消失した際にはこの力を使っていました。

そもそも斬魄刀とは死神が持つ特殊な刀の事を指します。共通しているのは虚となってからの罪を落とす事で尸魂界に送る事です。

全ての斬魄刀の元になっているのがこの浅打です。基本的には護廷十三隊に入る為の学校である真央霊術院で貸与され正式に護廷十三隊に入隊すると授与されます。形状はまさに日本刀のソレです。例外的に一護はこの浅打による手段を用いずに「己の斬魄刀」を目覚めさせていますが、それ以外の死神は隊長格も皆この刀を用いる事で自らの斬魄刀を作り出しています。

斬魄刀の能力を開放した最初の段階が始解です。この状態を会得するには斬魄刀本体との対話と同調が必要とされています。護廷十三隊の中でも席官クラスになるには習得している必要があると言われ斬魄刀で戦術を立てるには基本となる存在です。本来は使用者自身の霊圧で浅打と変わらない状態に封印されその名前を呼ぶ事で開放されますが一護の斬魄刀は常時開放された状態になっており、常時開放型と言われています。

始解を会得した死神が本体を具現化させ屈服させる事で習得できるのが卍解です。斬魄刀の最終奥義とされ習得も大変ですが習得して尚使いこなすには鍛錬が必要だと言われます。基本的には始解で得た固有の能力が強化される場合が多く、護廷十三隊でも隊長格かそれに近い存在のみが習得している力です。

黒崎一護の斬魄刀は上記でも紹介した特殊な血筋を初め様々な要因が絡む事によって死神の中でもかなり特殊な物になっています。

出刃包丁のような形状の巨大な刀身に晒を巻き付けただけという形状をしています。開放された直後は刀の形をしているだけで強度が低いものでしたが修行を経て高い強度を誇るようになっています。さらに死神代行消失篇以降は形状が変化し、さらに高い攻撃力を有するようになりました。特殊な能力はなく、この刀自体の強大さを活かした白兵戦を得意としています。

一護の斬魄刀の卍解、天鎖斬月は基本的に強大になりがちな卍解の例から漏れ、独特の死覇装を身に纏い刀は漆黒の日本刀に変化します。特徴的なのはその服なども含めて卍解であるという事でその為、霊圧の増減が視認しやすいという点にあります。その能力の本質はスピードに特化する事で、元々斬月の持つ白兵戦能力を強化するという意味合いにおいて卍解の法則を一応は護っています。

ただしこの力は黒いコートの斬月（滅却師の力）を屈服させて得た卍解である為、本当の意味では卍解とはいえず不完全な卍解とも言えます。

一護はその形状によって様々な技を使います。ここからは黒崎一護の必殺技を紹介していきます。

通常の斬月、天鎖斬月の状態で使える唯一の技が月牙天衝です。自身の霊圧を圧縮して巨大な斬撃を放つ技で当初は自在には打てなかったものの、卍解を習得する過程で自在に打てるようになりました。卍解時にも使う事が出来ますがその際には色が黒くなりより威力が増大。この状態はウルキオラから虚閃に似ていると指摘されています。一護はこの月牙天衝を刀に纏わせたまま斬りつけるという応用技も見せています。

一護が意識して打てる唯一の技である為、始解、卍解時はもちろん、虚化を制御できるようになってからは虚化した状態でも使用できるなど一護の戦いのベースにある技と言う事も出来ます。

より虚に近い状態である完全虚化した状態では虚の技である「虚閃」も使用しています。元々ウルキオラに指摘されたように月牙天衝に近い形状をしていますがその威力はウルキオラが放った黒虚閃を簡単に打ち消してしまう程の高い威力を誇っています。

また完全虚化した状態では本来死神が使う移動術である瞬歩ではなく、破面が使う移動術である響転（ソニード）を使用しています。これはウルキオラが相手の霊圧を計る「探査神経」を使っても移動先が分からなかった事から霊圧感知に触れない「響転」を使っていると解釈されました。

一護の虚化の際に出現するのが「虚の仮面」です。この仮面は本人の一体の関係にあり捨てても捨てても手元に戻ってきてしまいます。また致命傷を防ぐ「防衛本能」のような物を見せています。一護はこの虚の仮面をかぶる事で虚化し虚の力を引き出しますが、これは同じく虚化の力を持つ東仙、仮面の軍勢のメンバーにも同様の事が言えます。

始解、卍解を習得した死神がその力を封印して持ち歩きやすくしているように、言ってしまえば虚の力を封印した斬魄刀のような物だと言えます。

一護と同じくこの虚の仮面を持ち、一護に接触してくるのが仮面の軍勢です。ここからは仮面の軍勢について紹介していきます。

仮面の軍勢は元々は死神でしかもメンバーの半分以上は当時の護廷十三隊の隊長・副隊長を務めたような実力者達です。愛染の陰謀によって虚化を強制的に発現させられた事で始末される処分を受けた事で浦原喜助やよる位置の助けを得て逃亡、現実世界で生活してきました。この愛染の陰謀に巻き込まれたのが既に100年以上前である為現護廷十三隊には隊長格であってもその存在を知らないものもいます。

元々隊長格である事から卍解を習得しているメンバーも多くなっており、愛染の事件後には空いた隊長席を埋めるように元々所属していた隊に復活しているメンバーもいます。

仮面の軍勢も一護と同じく虚化する事が可能です。一護と比べて既に虚化を習得してから長い年月が経過しているのでより効率的に虚化する手段を習得しています。虚化する時に仮面をかぶるというのも共通していますが、この仮面の形状はそれぞれに異なり、一護は霊圧を圧縮する事で仮面を出現させて虚化するのに対し仮面を普通につけたり外したりする事も出来ます。

一護は自身の力が膨れる度に内なる虚に意識を乗っ取られる事を恐れるようになります。内なる虚に意識を奪われる事なく虚の力だけを引き出すのが虚化なのです。仮面の軍勢のメンバーも最初から虚化出来たわけでなく虚化するには内なる虚との内在闘争をする必要があります。

虚化を習得するのにもこの内在闘争が必要ですが、虚化状態を維持する時間を増やす為にもこの内在闘争が必要で長い年月をかけてこの内在闘争を行ってきた仮面の軍勢であっても数分しか虚化を保つ事が出来ません。一護は仮面の軍勢の協力を得てこの内在闘争を行う事になり、無事に虚化をマスターするのです。

死神が虚の力を得るのが虚化ですが、反対に虚が死神の力を得ようとしたのがアランカルです。虚であるという特性上当然死神とは敵対関係にあります。外見は人型になりますが元々虚には階級というべき差がある為その差によってはより虚に近い姿形を保っています。

死神が卍解を習得する事で戦闘能力を飛躍的に高めるのに対し、アランカルは虚の時に持っていた身体や能力を封印した斬魄刀を持ち歩いています。この斬魄刀を開放し、本来持つ虚の力を引き出すのがレスレクシオンです。アランカル版卍解というべき存在ですが死神の卍解が能力の「付与」であるのに対しレスレクシオンは元の状態に「回帰」と表現するのが正しいです。

現世において護廷十三隊元十二番隊隊長の浦原喜助が店主を務めるのが浦原商店です。表向きは駄菓子屋ですがその実、現世において死神をサポートするような霊的商品を販売していたりします。浦原喜助が実質的に一護の師匠である事から一護に情報を与えたりサポートしたり、様々な事件の裏で活躍している姿が描かれています。

そんな浦原喜助から一護に与えられたのがコンこと改造魂魄です。元々は一護が死神代行として活動している間に周囲の者に怪しまれないために渡された擬似的な人格を有する魂魄です。元々死体を動かすという目的で作られた事もあって人間以外のものも動かす事ができ一護が持つコンは普段はぬいぐるみに入れられています。

護廷十三隊は尸魂界の守護と現世と尸魂界の魂のバランサーの役割を担う武装組織です。その業務内容的にその序列は基本的に単純な戦闘能力で決まっており、より隊長に近い程強いと言われます。その頂点にあるのが総隊長である山本元柳斎重國です。ちなみに護廷十三隊はその名の通り十三の部隊で構成されていますが1つの隊は200人前後で、総数は3000人程だと言われています。

愛染が取りまとめていたアランカルの一団の中でも特に高い殺傷能力を持っていると言われるのがエスパーダです。アランカルの中の隊長格といえる存在ですが最終的には多くの者が倒されてしまいました。

護廷十三隊から昇格する事ができる霊界の王・霊王の守護を任務にするのが王属特務零番隊です。構成員5人全員が隊長であるとされメンバーそれぞれが尸魂界で何かを作り出した存在でもあります。

ブリーチにおけるラスボスであるヴァンデンライヒが率いる滅却師の集団が見えざる帝国「ヴァンデンライヒ」です。彼らが尸魂界に戦いを挑んでくるのがブリーチ最終章である千年決戦篇になります。

組織というわけではありませんが一護も一時期習得していた完現術を身に着けた人間達はフルブリンガーと呼ばれます。死神代行にその力を譲渡する事で元の人間に戻る事ができると言われ多くの者が人間に戻るべく行動、死神代行であった一護に接触してきます。

ここからは既にブリーチを読んだ人の感想の中から黒崎一護に関する感想を紹介していきます。作中様々な力を得る事になる黒崎一護ですが中でもやはり虚化や完全虚化に触れる感想は多いです。

虚化は比較的多用されていましたが完全虚化はオリジナルエピソードである劇場版を除けば原作ではウルキオラ戦でしか使われていない事もあってそのインパクトに触れる感想は多いです。特にウルキオラはエスパーダの中でも唯一2段階のレスレクシオンを果たし最強と言っても差し支えない能力を発揮しているだけにその両者のぶつかり合いがかっこよかったとする感想は多くなっています。

完全虚化した際の戦闘方法はもちろんですが一護が完全虚化するきっかけとなった織姫との関係性について触れる感想も多くなっています。特に完全虚化が以降の物語で登場しない唯一無二の存在だったからこそ異質な扱いを受ける事も多くなっています。

特に原作完結後に言われるのが一護の最終的な力である真の斬月の卍解状態と完全虚化は作中でも明確な互換性も描かれておらず相対した敵などでも比較できない事からどちらが強いのかという議論が起きる事もある程です。

ブリーチの中でも異端といえる力を持っている黒崎一護。それぞれに力の根源となる部分が違っている為、その違いは分かりにくく特に虚化と完全虚化の違いは分かりにくいと言われます。単純な上位互換でもなく、また完全虚化自体が再現性のない力であるだけにそれ以外の力との比較もしにくい存在になっています。

主人公で描かれる場面が多いからこそこれらの違いを感じ取れる部分は多いのでぜひ黒崎一護の力にも注目しながらブリーチを見てみてはいかがでしょうか？