2019年05月13日公開
2019年05月13日更新
もののけ姫のその後をネタバレ!サンとアシタカはどうなった?
1997年に劇場公開され大ヒットを記録した宮崎駿監督の長編ジブリ作品『もののけ姫』でサンやアシタカなどのその後が話題となっています。『もののけ姫』の絵コンテから実は劇中でアシタカがサンにプロポーズする場面が描かれていたことが分かり、あるジブリ作品の主人公がサンの子孫・子供であるという説も浮上し注目を集めています。『もののけ姫』のその後の話がどうなるのか気になっている人も多いようです。この度はそんな『もののけ姫』のその後についてをネタバレし紹介していきます。
もののけ姫とは?
もののけ姫の作品情報
出典: https://ciatr.jp
≪『もののけ姫』作品詳細情報≫
- 監督・脚本:宮崎駿
- 製作:鈴木敏夫
- 製作総指揮:徳間康快
- 音楽:久石譲
- 主題歌:米良美一「もののけ姫」
- 制作会社:スタジオジブリ
- 製作会社:徳間書店/日本テレビ放送網/電通
- 配給:東宝/ミラマックス/ Alliance Films
- 公開:1997年7月12日
- 上映時間:133分
もののけ姫の概要
『もののけ姫』は、宮崎駿監督が手掛け1997年に劇場公開されたスタジオジブリ制作の長編アニメーション映画作品で構想に16年、制作に3年を要した大作です。日本映画興行収入は193億円を記録し、当時の興行記録を塗り替えした。キャッチコピーはコピーライターの糸井重里が考案した「生きろ。」です。
主題歌の「もののけ姫」は女性のような高いボイスが特徴の米良美一が歌っています。声優陣はもののけ姫のサンに『平成狸合戦ぽんぽこ』のおキヨの石田ゆり子、アシタカに『風の谷のナウシカ』のアスベルの松田洋治をはじめ過去のジブリ作品で声優担当を務めた役者陣が起用されています。
もののけ姫のあらすじ
室町時代の頃、エミシの村の次期の長となる少年アシタカは、西の地から来たタタリ神となったナゴの守に襲われたエミシ村を救うために退治しますが、その際に右の腕に死の呪いを受けてしまいます。タタリ神とはいえ神に手を出してしまったアシタカは村の掟に従って村を追われ、呪いを解くために西の果てへと旅立ちます。
旅の道中で謎の坊主・ジコ坊に出会い神々が住む森について聞かされるとそこを目指し、森の中を進むアシタカは山奥で倒れている男たちを見つけると彼らの村であるタタラ場へ連れて帰ります。そこはエボシ御前という女が統治している村で鉄を作っている村でした。石火矢という火砲も製造しており、その火砲でもののけの類から村を守っていました。
エミシ村を襲ったナゴの守に致命傷を与えたのがエボシの放った鉄の礫だと分かったアシタカは、「これ以上憎しみを増やすな」と忠告しますが、自然を破壊していると自覚しながらもエボシ自身は村の生きる希望でもあったため易々と聞き入れることはしません。そんな中、もののけ姫のサンがタタラ場に乗り込んできます。争うサンとエボシの間に割って入りサンの窮地を救うアシタカでしたが、瀕死の重傷を負ってしまいます。
村を出て逃れる道中、アシタカはついに倒れ、気絶から目覚めたサンはアシタカを殺そうとします。そんな中でもアシタカはサンに「美しい」と語りかけ、「生きろ」と言います。動揺したサンはアシタカの生死をシシ神に委ねるます。シシ神がアシタカの傷を癒したのを確認したサンはアシタカの介抱をします。アシタカは森と人とが生きる道はないのかと悩み考えます。
その頃タタラ場ではシシ神の首を手に入れて不老不死になろうとするジコ坊が、エボシにシシ神殺しの話を持ち掛けていました。森を切り開くのを邪魔されたくないと考えていたエボシはそんなジコ坊に協力します。森の中で生きる神々と人間との最終戦争がはじまるのです。
もののけ姫のラスト
アシタカはエボシに戦いを止めて村に引き返すよう伝えますが、エボシは聞き入れず、ついにデイダラボッチとなったシシ神の首を刎ねます。するとシシ神の体内から不気味などろりとした液体が大量に飛散し、液体に触れた者は命を奪われ、木々は枯れてしまいます。液体は全てを飲み込んで津波のような勢いで押し寄せ、森は枯れ果て、タタラ場も壊滅状態に陥ります。
サンはその様子を見て森が死んだと絶望し、人間に対して更なる憎しみを爆発させます。アシタカはまだ望みはあるとサンを落ち着かせて説得すると2人で協力してシシ神の首を持って逃げるジコ坊からシシ神の首を取り戻し、シシ神の元へ首を返します。すると、枯れ果てた山々には緑が戻り、自然も人もそれぞれ再出発するのです。
もののけ姫のサンとアシタカのその後
その後①プロポーズしていた?
『もののけ姫』の映画で直接的な描写は描かれていませんが、実はアシタカがサンにプロポーズしていたことが分かっています。そのプロポーズの場面は下画像の場面です。サンはアシタカのプロポーズの答えに「アシタカは好きだ。でも人間をゆるすことはできない。」と語っています。
場面がいきなり切り替わってサンのセリフになるので少々思考を働かせなければ気づかないところかもしれません。アシタカがサンに何といってプロポーズしたかは想像するしかありませんが、証拠となる絵コンテもあることから、アシタカがサンにプロポーズしたのは紛れもない事実のようです。
2人のプロポーズの後の生活は、アシタカはサンに「それでもいい。サンは森で。わたしはたたら場でくらそう。共に生きよう。会いにいくよ。ヤックルに乗って。」と語っていることから、一緒に暮らすのではなく、それぞれの場所で暮らし、アシタカが足繫くサンの元に通っていることが想像されます。サンに無理強いはしないお互いを尊重する選択をしたようです。
その後②バッドエンド説も
『もののけ姫』のラストでサンは山犬の兄弟たちと森の方へ、アシタカはヤックルに乗ってタタラ場の方へそれぞれ別の方向に帰ることからバットエンドなのではないかと考える人も中にはいたようです。アシタカは好きだけど人間のことは嫌っているサンがタタラ場で共に暮らすことは難しいでしょう。また、タタラ場の人間もサンを受け入れることに抵抗を示すと考えられます。
アシタカが森で暮らすことも出来なくはなさそうですが、そうしなかったのは人と森の共生を考えていてアシタカは、サンがいずれ人間の世界に戻ってくるようなことやそうでなくても森に住む者とタタラ場で生きる者との橋渡しとなろうと考えていたのかもしれません。
そして、別れ際に2人は穏やかな表情を浮かべていたことから、それぞれの場所で暮らすことが最善だと理解し、会いたい時には会える環境でもありお互いに納得の上で決断だったといえそうです。そう考えると離れて暮らすことが必ずしもバッドエンドであるとは言えないようです。
その後③サンの子孫・子供が千尋説
『もののけ姫』には、サンの子孫・子供が「千と千尋の神隠し」の千尋であるという説が浮上しているようです。「千と千尋の神隠し」の物語の劇中で千尋は名前を「千」に変えられてしまいます。その際に千尋は湯婆婆に「荻野千尋」のフルネームを書かされますが、千尋は名前を書き間違えてしまいます。その書き間違えとは「荻」という字の「火」の部分が「犬」になっているのです。
犬といえば「もののけ姫」に出てくる「山犬」が連想されます。これは制作側のミスとも考えられますが、ミスとは少々考えずらいところがあり、「火」という字をそもそも「犬」と間違えるかというところで、単純なミスならもっと別の字になるのではないかと想像され、これは宮崎駿監督が何らかの意図で敢えてそうしていると考える方が自然ではないかと言われています。
そして、それが何故他の字ではなく「犬」と書き間違えられたのか?ここに、サンと千尋の関係性、千尋がサンの子孫もしくは子供であることが示唆されているのではないかと考察されているようです。
もののけ姫のアシタカの婚約者のその後
アシタカの婚約者はカヤ
エミシ村を追われたアシタカにはカヤという婚約者がいました。年齢は13歳から14歳くらいでアシタカのことを兄様と呼ぶ少女です。カヤはアシタカの妻になることを固く決意しており、血筋が絶えることを危惧したヒイ様や村の長老たちに定められた公認の間柄だったようです。しかし、アシタカは村をタタリ神から守ろうと村の禁忌を犯し村を追われることになります。
髷を落としアシタカは二度と村には戻らないことを決めて死の呪いを解く旅に出ます。カヤはアシタカの見送りは禁じられていましたが、自身の手作りで大切にしていた当時としては最高級品の黒曜石の小刀を渡すとアシタカのことを常に思っていると思いを伝えます。
アシタカにカヤが渡した小刀の意味
アシタカがエミシ村を出る際、カヤが守り刀である黒曜石の小刀を渡した行為には求婚の証であり、カヤのアシタカへの「変わらぬ愛の誓い」の意味が込められています。アシタカのことを守ってくれるように思いを込め、いつもカヤの心はアシタカと共にと誓います。村で髷を切り落とした時点で村には戻れないと覚悟をしていたアシタカは、カヤに「私もいつまでもカヤの事を想おう」と愛し合う2人は別れを告げます。
そして、アシタカはもののけ姫のサンと出会って惹かれていきますが、自身の死の呪いをシシ神が癒すことはなく、いつ死んでもおかしくない状態でサンを守り切ることが出来るか分からないと察し、自身の代わりとなるもの、カヤに貰った黒曜石の小刀を渡します。
カヤの思いの籠った小刀を簡単に渡して酷いとの感想も多く見られますが、カヤがアシタカを思う気持ちと同様にアシタカもサンを無事でいてほしいという気持ちがあったのです。アシタカは意志の強く筋を通す青年と見受けられることから、村の掟を守り帰りたくても村には戻ろうとは考えない、カヤに会いたいとも思わないと決めていたことでしょう。
そんな中、自分の命も危うくていつ死ぬかも分からないとなれば、守りたい女性に小刀を贈ったとしても不思議ではありませんし、カヤに対して不義理だと言い切れないところがあります。カヤがアシタカに渡した小刀には「大切な人の無事を祈る」それぞれの思いが込められているのです。
カヤのその後
カヤのその後について触れる前に、アシタカとカヤの別れのシーンがあまりにもあっさりしていると感じた方も少なくはないのではないでしょうか?愛し合う男女が永遠に会えないかもしれないとなったら、もっと別れを惜しんでもよさそうに感じられます。しかし、お互いに無事を祈るとさらりと別れます。
あっさりとした別れの理由には、この時既にカヤはお腹にはアシタカの子供を宿しており、村の長となる血筋はきちんと受け継がれていたからと言われています。そのため、カヤはアシタカと血を分けた子供を守る責任と役割が生じ、離れるのは辛いですが泣き言は言わず、「村とあなたの子供をお守りします」という意味でアシタカを送り出したのです。
カヤはその後で、アシタカに再会することはなく、アシタカの子供を産み立派に育て上げて一族にその血は継がれていき、その子孫たちによって「アシタカの伝説」が語り継がれていったに違いありません。
もののけ姫に公式のその後があった?
もののけ姫のその後を描く絵コンテ
『もののけ姫』のその後について、スタジオジブリから発売された絵コンテの中にアシタカがサンに求婚する絵コンテが収められており、サンがそれを受け入れる場面が描かれています。サンとアシタカが恋仲になって欲しいと願うファンを歓喜させる内容の絵コンテとなっています。更に宮崎駿監督はインタビューで「サンとアシタカは頻繁に会っている」とコメントをしています。
ただ映画の本編ではサンとアシタカの結婚が描かれていないので、必ずしもファンが想像するような一緒に生活するという形を取っているかは定かではありません。アシタカが「それぞれの場所で共に生きよう」といっていることからも通い夫をしている可能性も十分に考えられるようです。
もののけ姫のその後に関する宮崎駿監督のコメント
宮崎監督の「もののけ姫のその後に関する」コメントには、アシタカとサンはずっと良好な関係を築き、アシタカはサンが生きる為に様々な努力をし、また、タタラ場の人々に関しても大変な努力をするだろうと語っています。その中で、アシタカは様々な困難や葛藤に苛まれながらもそれでも「森」と「人」との共生の信念を曲げずに挑んで打ち勝って必死に生きていくのでしょう。
宮崎駿監督は『もののけ姫』の作品に、どのような状況に置かれても必死で生きていくことが大切であるとメッセージが込めていたようです。国際化が進む現代において様々な文化が融合する中でどのようにすれば共生できるのかを考えるきっかけを人々に与える、そんな作品といえるようです。
もののけ姫に関する感想や評価は?
もののけ姫、すごい作品だなぁ。
— いち (@gotr_sb) October 26, 2018
子どもの頃はわけわからないなりにおもしろかったけど、大人になってから見ると更におもしろい。
人間と自然の相容れないこと考えると
そのうち人間は消滅すると思う。笑
『もののけ姫』の物語についての感想で、物語の内容が子供には子供アニメとして観せて、大人には男女の関係が分かるようになっており、その巧みさが凄いという声が上がっているようです。アシタカとカヤの別れ方があっさりしていたことに2人の間に既に子供が出来ていたと聞いて納得する人が多かったようです。
都市伝説で、千と千尋の神隠しの千尋はもののけ姫のサンの子孫で、ハクは、アシタカの祖先という物があるのね。
— ネノ谷 司~9.29紅に染まった夜参戦~ (@NENOYATSUKASA) May 12, 2019
そもそも、サンはエボシの子供という都市伝説があるから…そう考えると、千尋の祖先がエボシ…?という事になるのでは…?
全然似てないけどなぁw
『もののけ姫』と『千と千尋の神隠し』にはサンと千尋の子孫・子供関係についての感想には、千尋がサンの子孫であると匂わせるだけでなく、アシタカとハクにも関連があったことに驚いたという感想も上がっているようです。ジブリ作品の奥の深さは時間が経ってから気づくことも多く、ミステリーの様なところがあって嵌っていく人が多いようです。
もののけ姫の絵コンテに「アシタカは好きだ…でも人間は…」のサンのセリフがアシタカのプロポーズの答えって書いてあったのを見たときは、マジか…って思った。これアシタカ振られてるん?
— 加藤雄一@やんちゃギャルの安城さん3巻2/12発売 (@kotan1988) August 5, 2016
『もののけ姫』の絵コンテについての感想で、特に多かったのがアシタカがサンにプロポーズをしていたということに衝撃を受けたというものでした。他にも絵コンテからは、山犬の子がサンがタタラ場に乗り込む際に「やっぱりやめようよ」と言っていたり、エボシがジコ坊に協力してシシ神殺しをしていたのには、シシ神には癒しの効果があると聞きハンセン病患者を治療しようとしていたという理由があったようです。
『もののけ姫』の絵コンテを見ると本編では語られていない登場人物たちの新たな面や設定が見られ、またちょっとした小話の書き込みなどがあり、より本編の内容を知ることが出来て面白いようです。『もののけ姫』の内容をもっと深く知りたいという方は絵コンテはおすすめのようです。
もののけ姫のその後まとめ
話題となっていた『もののけ姫』のその後についてのネタバレをまとめてきました。『もののけ姫』の絵コンテで「アシタカは好きだ。」と言ったサンのセリフが、アシタカへのプロポーズの返事だったとは気づかず、驚いた人も多かったようです。アシタカがサンに何とプロポーズをしたのかが気になり、プロポーズのセリフを想像して楽しむ人も少なくないようです。
『もののけ姫』の絵コンテを見ることで理解が浅かった部分が濃くなり、発見があるとファンの間では人気が高いようです。『もののけ姫』のその後についてを紹介してきましたが、これらを踏まえて再び『もののけ姫』の本編を見返すと更に物語を楽しむことができて楽しめそうです。『もののけ姫』の世界に浸りたいという方は今一度、本編を見返すことをお勧めします!