からくりサーカスの加藤鳴海の魅力を紹介!勝やしろがねとの関係は?

1997年から2006年にかけて週刊少年サンデーで連載していた『からくりサーカス』ですが、12年の時を経て2018年にアニメ化を果たしました。時を越えて愛される『からくりサーカス』の主人公の1人、加藤鳴海はゾナハ病という奇病に侵されてもなお強くあろうとした魅力ある主人公です。今回は『からくりサーカス』の主人公、加藤鳴海の魅力、勝やしろがねとの関係や名言、また声優情報などをご紹介いたします。ネタバレを含むため、これから『からくりサーカス』をご覧になる方はご注意ください。

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目次

  1. 加藤鳴海とは?
  2. 加藤鳴海の魅力
  3. 加藤鳴海と勝やしろがねとの関係
  4. 加藤鳴海の活躍まとめ
  5. 加藤鳴海の名言集
  6. 加藤鳴海の声優
  7. 加藤鳴海に関する感想や評価は?
  8. 加藤鳴海の魅力まとめ

加藤鳴海とは?

それではまず今回ご紹介する加藤鳴海や、加藤鳴海が登場する週刊少年サンデーの『からくりサーカス』について簡単にご紹介していきます。ネタバレを含むため、これから『からくりサーカス』をご覧になる方はご注意ください。

からくりサーカスの作品情報

ここでは加藤鳴海や勝、しろがねが登場する週刊少年サンデーの大ヒット漫画『からくりサーカス』の作品情報や『からくりサーカス』原作漫画のあらすじについてご紹介していきます。

からくりサーカスの原作

『からくりサーカス』とは藤田和日郎が描く少年漫画です。ダークファンタジーやバトル漫画に分類されます。週刊少年サンデー1997年32号から2006年26号の間約10年に渡って連載していた長寿作品になります。『からくりサーカス』の作者、藤田和日郎は『からくりサーカス』の前に『うしおととら』というヒット漫画を生み出しており、『からくりサーカス』の後も読み切り漫画や連載漫画を数多く執筆しています。

前作連載漫画『うしおととら』も連載が終了した1996年から約20年の時を経た2015年にアニメ化されて話題になりました。藤田和日郎作品のファンの間では、もしかしたら『からくりサーカス』もアニメ化されるのではと期待がされていました。実際にそのファンの夢は叶い、連載が終了した2006年から約10年の時を経た2017年に『からくりサーカス』もアニメ化を果たしました。

からくりサーカスのあらすじ

『からくりサーカス』は主人公の加藤鳴海、もう1人の主人公才賀勝、そして勝に仕える謎の美女しろがねが出会うところから物語が始まります。大企業サイガグループ社長である父親が亡くなった勝はその父の莫大な遺産をたった1人で受け継ぐことになりました。勝が愛人の子だったにも関わらず財産の全てを受け継ぐことになり、才賀の親族達は勝を取り込もうとしたり、命を狙い始めたりするのでした。

自分の命の危機を悟った勝は亡くなった祖父の遺言『しろがねが守ってくれる』という言葉を信じ、大きなスーツケースを持ってしろがねを探すのでした。そしてその道中で加藤鳴海に出会います。加藤鳴海はゾナハ病という奇病に侵されており、発作を抑えるためには自分で他者を笑わせる必要がありました。勝は着ぐるみを着た加藤鳴海の動きに笑みをこぼし、結果偶然ではありますが加藤鳴海の発作を止める手助けをしたのでした。

ゾナハ病の発作を止めることができた加藤鳴海は恩返しにと勝に声をかけようとしますが、勝はその時黒いスーツに身を包んだ怪しい男達に連れ去られそうになっていました。加藤鳴海は誘拐だと思い、勝を連れてその場から逃げ出します。しかし男達は執拗に加藤鳴海と勝を追いかけてきます。男達は加藤鳴海と勝が乗る電車を脱線させ、脱線した電車は加藤鳴海が働くサーカスに突っ込むのでした。

男の1人が勝に歩み寄ります。勝は恐怖に震えて動けませんが、加藤鳴海の言葉を思い出し勇気を出してしろがねの名を呼びます。すると本当にしろがねが現れて勝が持っていたスーツケースからからくり人形を取り出し操ります。しろがねは勝を守り、加藤鳴海はそれを目の当たりにします。こうして加藤鳴海、才賀勝、しろがねの物語が幕を開けるのでした。

加藤鳴海のプロフィール

加藤鳴海は9月生まれの19歳です。しかしその見た目は屈強で顔も老けておりとても19歳には見えません。出会う人皆に『19歳とは思えない』と言われて加藤鳴海本人も少し気にしている様子です。人を笑わせないと生きていけない奇病ゾナハ病を患っていますが、加藤鳴海は笑いのセンスが0と絶望的な状態です。ちなみに祖父も同じくゾナハ病を患っていましたが、祖父は人を笑わせるのが上手だったそうです。

母親の第2子妊娠をきっかけに中国拳法を習い始めますが、その子供は流産で母親は子供を望めない身体になってしまったそうです。そのことに一時は絶望した加藤鳴海でしたが、中国拳法の師匠の言葉を信じ、この世界のどこかに生まれ変わったであろう弟や妹のために強くなることを決意します。そのためか子供に対しては非常に愛情深く、他人であっても子供を傷つける相手には容赦しない面を持っています。

TVアニメ「からくりサーカス」公式サイト

加藤鳴海の魅力

それではここで『からくりサーカス』の主人公の1人、加藤鳴海の魅力を紹介していきます。ネタバレを含むため、これから『からくりサーカス』をご覧になる方はご注意ください。

加藤鳴海の魅力①武術の達人

先にご紹介しました通り加藤鳴海は中国拳法を習っていました。しかも本場の中国で拳法を習っており、その師匠である梁剣峰はおそらく世界最高峰の中国拳法の使い手でした。梁剣峰は加藤鳴海が手も足も出なかった最古の自動人形パンタローネをも子供扱いするほどの強者でした。そんな世界最強と謳われる使い手に師事していた加藤鳴海もまた最強に近い男なのかもしれません。

加藤鳴海は中国拳法の駆使し、相手が人間だろうが自動人形だろうがどんどん倒していきます。からくり人形を使わずに自動人形を倒していく加藤鳴海は自動人形から見れば未知の存在で恐怖そのものだったかもしれません。それほどまでに強い加藤鳴海ですが、師父の梁剣峰からするとまだまだ未熟者のようです。

加藤鳴海の魅力②優しく強い兄貴分

あとでご紹介する加藤鳴海の活躍の勝編では、加藤鳴海というキャラクターが優しくて強い、兄貴的キャラクターであることが描かれています。初めて出会った、言わばさっきまでは他人だった勝を受け入れ、守り、慈しむ、その姿はまさに懐の大きな兄貴分です。勝にとってこの加藤鳴海という兄貴は、本当の親族よりもずっと家族だったに違いないと言われています。

加藤鳴海の魅力③常に成長する強さ

加藤鳴海は中国拳法の本場の中国で厳しい鍛錬を経て中国拳法を会得していました。そのためか肝が座っており、勝を初めて助けた時から殺し屋と対等に渡り合える度胸と実力がありました。これだけでも十分すごいことなのですが、加藤鳴海の凄さはそれだけではありません。人間同士の戦いだけでなく、自動人形との戦いを経て加藤鳴海はさらに強くなっていきます。

勝を助けた際に記憶を失い、その時に同時に失った右腕には人形の義手を装着しました。この時点でパワーが格段に上がっています。そして戦いの中で死んでいく仲間やゾナハ病で苦しみ亡くなっていく子供を見て心の強さも増していきます。心の優しすぎる加藤鳴海は他人の命を背負うことで自分よりも強い相手に打ち勝ってきました。最後には最強の自動人形にも勝利を収めてしまうのですが、最初の頃と比べると恐ろしい成長速度です。

加藤鳴海の魅力④ゾナハ病にかかる

加藤鳴海はゾナハ病という奇病にかかっていました。ゾナハ病とは発作が起きると呼吸困難に陥り、地獄の苦しみを味わうという恐ろしい病気です。治療法はなく、唯一発作を軽減、止めることができるのは他人を自らの力で笑わせることです。しかし先に少しご紹介しましたが、加藤鳴海には笑いのセンスはカケラもなかったのです。

加藤鳴海が勝と初めて出会った時もくまの着ぐるみを着てサーカスでアルバイトをしていました。それは笑いのセンスのない加藤鳴海でも人を笑わせやすいのではないかと考えた結果なのです。加藤鳴海はゾナハ病にかかっていても決して屈することはありません。あとでご紹介する加藤鳴海の名言でも出てきますが、彼は辛くても苦しくても笑うのです。そんなところもまた加藤鳴海の魅力になっているのです。

加藤鳴海の魅力⑤強くて優しい心と強固な信念

加藤鳴海はまっすぐ自分の信念を曲げない強い心を持っており、常に正しいと思うことをしようとします。曲がったことは大嫌いで、特に子供を泣かせる者は人間でも自動人形でも容赦をしません。その者には完膚なきまでに制裁を加えます。心の優しい加藤鳴海は誰でも助けようとしてしまいます。そんな潔癖とも言える優しさや心の強さに周りの仲間もやや諦め気味です。

しかしその加藤鳴海のまっすぐなところが周りの人間に勇気を与えていることもまた事実です。あまりに心の優しい加藤鳴海はそのせいで自分を苦しめ、追い込んでしまうところもあり、不器用なところにも思えます。それでも加藤鳴海は諦めることをせずに立ち向かっていくのです。それがまた加藤鳴海の魅力の1つなのです。

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加藤鳴海と勝やしろがねとの関係

それではここで加藤鳴海と、『からくりサーカス』のもう1人の主人公勝との関係や、勝の従者のしろがねとの関係をご紹介します。ネタバレを含むため、これから『からくりサーカス』をご覧になる方はご注意ください。

加藤鳴海と勝の関係

加藤鳴海にとって勝は弟のような存在で、出会ってからの時間は短かったですが加藤鳴海は勝をとても大切にしており、命がけで勝を守っていました。気弱な勝にかつての幼い頃の自分を重ねた加藤鳴海は勝に強くなってほしいという願いさえ持っていました。そして加藤鳴海は自分の背中で勝に強さを教えていたのです。勝にもそれが伝わっていたようで、勝は加藤鳴海を失ってからもどんどん成長していきます。

勝を助けた時に離れ離れになってしまい、加藤鳴海は記憶も失ってしまいます。しかし記憶にうっすらと勝を助けた時の情景や勝の笑顔が残っているのでした。だからこそ加藤鳴海は子供を泣かせる存在が許せなかったのかもしれません。そんな加藤鳴海と勝が再会するのは単行本最終巻でのことです。記憶を失っている加藤鳴海は勝であることがわかりませんが、2人は息の合った戦いを見せてくれるのでした。

加藤鳴海としろがねの関係

加藤鳴海としろがねの出会いは一言で言うと最悪でした。勝を助けた時にしろがねとも出会うことになるのですが、しろがねは勝に近づくもの全てを警戒しており、加藤鳴海もまた例外ではありませんでした。対して加藤鳴海はしろがねのことを変なやつ、程度に思っていました。そんな加藤鳴海としろがねは勝を守る戦いの中で次第に惹かれ合っていくのです。

しかし勝を守る戦いの中で加藤鳴海は右腕を残し行方不明となってしまいます。始めは笑うことができなかったしろがねも次第に笑うようになっていき、”しろがね”でありながら少しずつ人間らしくなっていくのでした。しかし加藤鳴海としろがねが再会した時、加藤鳴海は記憶を失っておりしろがねのことを覚えていませんでした。それどころか自動人形の親玉であるフランシーヌ人形にそっくりなしろがねを敵だと勘違いしてしまうのです。

仲町サーカスで共に行動をするようになる加藤鳴海としろがねですが、加藤鳴海はしろがねに冷たい態度ばかりを取ります。しかし時が経つにつれて記憶が戻っても加藤鳴海はしろがねに対して素直になることができませんでした。敵だと勘違いして冷たい態度を取っていたので、今更素直になることがどうしてもできなかったのです。

しかし加藤鳴海としろがねは最強の自動人形ハーレクインとの戦いで息の合った戦いの末、勝利を収めます。そしてその時加藤鳴海の抑えていた気持ちが爆発するのでした。好きだという気持ちを包み隠さず伝えた加藤鳴海に、しろがねは最高の笑顔を見せて応え、こうして2人は結ばれるのでした。

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加藤鳴海の活躍まとめ

それでは奇病ゾナハ病にかかっていてもなお強くあり続けた加藤鳴海の活躍についてご紹介していきます。ネタバレを含むため、これから『からくりサーカス』をご覧になる方はご注意ください。

加藤鳴海の活躍①勝編

『からくりサーカス』のプロローグ的物語、『勝編』です。ここでは加藤鳴海、勝、しろがねがその数奇な運命に導かれて出会いを果たします。父親であるサイガグループの社長が亡くなったことにより、180億円という遺産を1人で相続することになった勝は親族に命を狙われます。その逃亡の道中で加藤鳴海と出会うことになるのです。勝は従者のしろがねと共に加藤鳴海の家に身を寄せますが、殺し屋に攫われてしまうのでした。

攫われた勝を助けに、加藤鳴海としろがねは才賀の巨大な屋敷に出向きます。立ちはだかる殺し屋や人形使いを前に加藤鳴海は持ち前の中国拳法の技を駆使してしろがねと共に勝の元へと向かいます。しかし最後には加藤鳴海は屋敷の大爆発から勝をかばい、そのたくましい右腕だけを残して行方不明になってしまうのでした。

『勝編』では加藤鳴海は勝としろがねに大きな影響を与えました。小さくて気弱な勝には勇気と笑顔を、しろがねには人間らしさや笑い方を残して加藤鳴海は2人の目の前からいなくなってしまったのです。勝としろがねは加藤鳴海からとても大きくて大切なものをもらいましたが、その後すぐに加藤鳴海を失ってしまい、そのことがまた勝としろがねの人生に大きな影響を与えたのでした。

加藤鳴海の活躍②からくり編

『からくり編』は大きく前編、中編、後編に分けることができ、記憶を失った加藤鳴海を主人公に物語が進んでいきます。この章ではゾナハ病という病気の本当の恐ろしさ、ゾナハ病が何故生まれたかなどについて深く描かれており、さらにゾナハ病の元凶である自動人形と戦う”しろがね”の存在が描かれています。

からくり編:前編

『からくり編前編』は記憶を失った加藤鳴海が何故かフランスにいる場面から始まります。加藤鳴海は勝を助けた時に巻き込まれた大爆発から”しろがね”のギイに助けられてフランスの地にいたのでした。右腕を失い出血も酷かった加藤鳴海はギイの持つ”しろがね”の万能の霊薬『生命の水』を与えられて一命をとりとめたのです。この『生命の水』はあらゆる病を治し、飲んだ人間を不死に近い存在にします。

加藤鳴海はギイから”しろがね”という存在について聞かされます。”しろがね”はゾナハ病の元凶である人類の敵自動人形を倒すために戦い続けなければならない存在でした。加藤鳴海は当初そのことを拒否していました。しかしゾナハ病に苦しめられている人々がたくさんいることを知り、皆を自動人形の驚異やゾナハ病から救うために”しろがね”になることを決意するのでした。

からくり編:中編

自動人形は世界中にゾナハ病を撒き散らしていました。そんな自動人形を倒す”しろがね”は『生命の水』を摂取すると目や髪の色が銀色へと変わり、復讐者として自分の感情と意識の方向性が”しろがね”として統一されていってしまいます。しかし加藤鳴海にはそんな変化が起こりませんでした。そして加藤鳴海はフランスからアメリカにあるゾナハ病患者の収容所へと行くのでした。

そこで加藤鳴海は地獄を見ます。ゾナハ病患者は全部でステージが3段階あり、1段階目は加藤鳴海と同じ症状で誰かを笑わせないと呼吸困難で死ぬほど苦しみます。2段階目ではそのせいで様々な合併症を引き起こします。3段階目になってしまうと死ぬこともできず生きている間死の苦痛を味わい続けなければならないというものでした。患者を診ているスタッフもその地獄で自分を崩壊させないように薬を打っているような状況でした。

収容所で地獄の光景を見た加藤鳴海の中には自動人形への怒りや憎しみが湧き上がります。加藤鳴海はこれ以上ゾナハ病の患者を増やさないために、ゾナハ病で苦しんでいる人々を救うことを収容所のスタッフ達に約束します。そして加藤鳴海は自動人形にとっての驚異、悪魔になることを誓うのでした。

『生命の水』を飲んでも”しろがね”の復讐心に囚われず、人間らしさを失わなかった加藤鳴海でしたが、ゾナハ病患者の収容所の光景を見たことで自動人形と戦い続けることを固く誓いました。今までよりもより優しく、より強く成長を遂げた加藤鳴海でしたが、このことがまた彼の人間性を失うきっかけになっていくのです。

からくり編:後編

『からくり編後編』ではいよいよ自動人形の本拠地『真夜中のサーカス』と”しろがね”の全面戦争に突入します。世界中に散らばる全ての”しろがね”が集結し、自動人形の親玉フランシーヌ人形を倒すために戦うのでした。自動人形と”しろがね”の熾烈な戦いの中で自動人形は倒れ、またそれと同じく”しろがね”も散っていきました。加藤鳴海は生きているのが不思議なぐらいの傷を負いながらも戦い続けます。

戦いの中で両腕両足を失い、ついに意識を失ってしまった加藤鳴海は、”しろがね”の手足を移植され、思いを託されます。たくさんの同胞の死と思いを背負って再び立ち上がる加藤鳴海の髪の毛は”しろがね”の証である銀色に染まっていきました。やっとの思いで加藤鳴海が1人フランシーヌ人形に辿り着くことができました。しかし加藤鳴海の目の前に座るフランシーヌ人形は偽物だったのです。

フランシーヌ人形が偽物であることは”しろがね”はもちろん自動人形達でさえ知りませんでした。加藤鳴海は何のためにここまで自分や仲間達が戦ってきたのかわからなくなり、絶望の中でその偽物のフランシーヌ人形を破壊します。この戦いで”しろがね”のほとんどは死んでしまいました。仲間の死や両手足に移植されたマリオネットの手足、思いを託された加藤鳴海に責任という呪いがかけられてしまったのです。

加藤鳴海は誰よりも優しく、誰よりも強いです。しかしその優しさや気持ちが加藤鳴海自身を追い込み、髪の毛を”しろがね”の証である銀色に変えてしまいました。加藤鳴海はここから人間らしさを徐々に失っていきます。勝達の『サーカス編』では人々が人間らしさを取り戻していく中で、『からくり編』では加藤鳴海が人間らしさを失っていく、この対象的な描写こそが加藤鳴海、または『からくりサーカス』の魅力だとも言えます。

加藤鳴海の活躍③からくりサーカス本編

『からくりサーカス編』では、加藤鳴海としろがねはついに再会を果たします。勝はこの時仲町サーカスを離れており加藤鳴海に再会することはありません。記憶を失っている加藤鳴海はフランシーヌ人形にそっくりなしろがねを見て憎悪を燃やし、しろがねが自動人形だと信じ、ゾナハ病の治療法を聞き出そうとします。しろがねが再会を果たした加藤鳴海はかつての加藤鳴海ではなかったのです。

加藤鳴海から優しい心や人間性が失われてしまいました。加藤鳴海はその本質こそ変わっていませんでしたが、ゾナハ病をなくすためだけに自動人形と戦い続ける”人形”に成り果ててしまうのです。それは徐々に人間らしくなりつつあるしろがねとは全く真逆で、しろがねはそんな加藤鳴海を救いたいと強く思います。

加藤鳴海は行方不明になってからのできごとやしろがねがフランシーヌ人形であると思う根拠などを話しました。加藤鳴海の体験したこの8ヶ月は、人間性を失わせるのに十分な内容だったのです。その後加藤鳴海は仲町サーカスの一員になり、しろがねからゾナハ病の治療法を聞き出し殺害する機会を狙います。そんな中『からくりサーカス』の中の最大の敵『フェイスレス』が恐ろしい計画を発動させるのです。

『からくりサーカス編』での加藤鳴海は『真夜中のサーカス』との決戦で散っていた仲間の思いやゾナハ病の治療に全てを捧げて復讐のためだけに生きる人形に成り果てていました。それは加藤鳴海がしろがねに初めて出会った時のしろがねそのもので、2人の立場は全く正反対のものになっていました。そんな加藤鳴海の人生そのものが『からくりサーカス』の魅力とも言えます。

加藤鳴海の活躍④機械仕掛の神編

『フェイスレス』が全ての人類を滅ぼすために恐ろしい計画を発動させました。そんな時加藤鳴海はゾナハ病の原因に対抗できる機械が発明されたという連絡が入り、ゾナハ病の研究施設を訪れます。加藤鳴海が到着した時、研究所はたくさんの自動人形に襲撃されていました。それでも加藤鳴海はゾナハ病を撃退する機械『ハリー』を確保します。しかし『フェイスレス』はゾナハ病の進行を早める命令を出すのでした。

加藤鳴海は自動人形のあまりの多さにピンチを迎えます。しかしそこへ駆けつけたのがマリオネットを操る勝だったのです。しかし記憶を失っている加藤鳴海はその助っ人が勝だということがわかりませんでした。勝は自分のことを加藤鳴海に告げないまま『フェイスレス』との最終決戦に臨むのでした。

勝を見送った後加藤鳴海は最強の自動人形ハーレクインに追われるしろがねを助けに行きます。そこでしろがねと息の合った戦いを見せた加藤鳴海は、失っていた人間性や記憶を取り戻ししろがねに愛の告白をします。そして勝が『フェイスレス』に打ち勝ち戦いの全てが終わった後、加藤鳴海としろがねは旅芸人として世界中を旅します。もちろん加藤鳴海としろがねの顔には笑顔がありました。

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加藤鳴海の名言集

『からくりサーカス』の加藤鳴海は名言製造マシーンと言われたり、Twitterで名言botが存在するほど、名言を数多く残しています。ここでは心に熱く響く加藤鳴海の名言をいくつかご紹介します。

加藤鳴海の名言①「笑うべきだとわかった時は…」

数多い名言を残した加藤鳴海ですが、プロローグの『勝編』からどんどん名言を残しています。『笑うべきだとわかった時は…泣くべきじゃないぜ』という名言もその中の1つで加藤鳴海の代表的な名言です。窮地で発せられたこの名言は勝に諦めなければきっと生き残ることができるという意味もあったのではと言われています。

加藤鳴海の名言②「しろがね、お前を愛していた…」

記憶を失った加藤鳴海は一時期しろがねを憎んでさえいました。しかし人間らしさを失った加藤鳴海を助けようとするしろがねの思いはたしかに加藤鳴海に届きます。加藤鳴海の中でしろがねに思いを告げることに対して葛藤もたくさんあったはずです。しかし最後は堪えきれずに告白し、しろがねは最高の笑顔を加藤鳴海に返すのでした。その時に出た名言が『しろがね、お前を愛していた。』なのです。

加藤鳴海の名言③「でも後ろのヤツ…」

加藤鳴海が勝と再会するのは最終巻になります。しかし加藤鳴海は記憶を失っているので背中を預けているのが勝だとはわかりません。この背中合わせの共闘は加藤鳴海と勝の今まで歩んできた道や成長が見事に描かれている場面になります。命を預けるたにたる、信頼できると思った勝を見て、加藤鳴海は『でも、後ろのヤツーー頼もしいぜ!』という名言を言うのでした。

加藤鳴海の名言④『自分の命が惜しくねえヤツにゃ…』

『勝編』で加藤鳴海がしろがねに言った名言『自分の命が惜しくねえヤツにゃ、他人の命の重さなんぞ、絶対にわからねえからよ』です。勝のもとへ駆けつける途中で罠にかかった加藤鳴海としろがねは巨大で深い落とし穴に落ちかけます。加藤鳴海は必死にしろがねを引き上げようとしますが、しろがねは穴から脱出することができません。自分の手を放して落とせというしろがねに命の重さを教える加藤鳴海の名言です。

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加藤鳴海の声優

数多くの名言を残した加藤鳴海ですが、アニメでは一体誰が声をあてているのでしょうか?ここでは加藤鳴海を演じた声優、小山力也さんのプロフィールや主な作品などについてご紹介していきます。

加藤鳴海の声優は小山力也

『からくりサーカス』のアニメで加藤鳴海の声を演じたのは声優の小山力也さんです。声優だけでなく、俳優やナレーターとしても幅広く活躍されており、もともとは俳優としての活動がメインでした。その後吹き替えもするようになり、2000年以降はテレビアニメにも数多く出演されるようになりました。

小山力也のプロフィール

小山力也さんは1963年12月18日生まれで現在55歳、京都府のご出身です。身長は173cmで血液型はO型、特技は水泳と空手だそうです。立命館中学校・高等学校を卒業し、大学はなんと立命館大学法学部に通われています。卒業後には現在所属している劇団俳優座に入団されています。そして1989年に『仮面ライダーBLACK RX』として俳優デビューを果たし、1994年に『ER』の吹き替えで声優デビューをします。

小山力也の主な出演作

小山力也さんは本当にたくさんの作品に出演されています。特に有名なものはやはり『名探偵コナン』の毛利小五郎役や、『Fate』シリーズの衛宮切嗣役ではないでしょうか?その他『食戟のソーマ』や『七つの大罪』、『血界戦線』などがあり、『からくりサーカス』の作者藤田和日郎の『うしおととら』ではとら役を演じています。

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加藤鳴海に関する感想や評価は?

それではここで加藤鳴海に関しての皆さんの評価についてTwitterからいくつか抜粋してご紹介いたします。加藤鳴海がかっこいいや加藤鳴海の名言についてつぶやかれている方が多く見られました。

加藤鳴海がゾナハ病の一患者でしかなかったのに、ゾナハ病の原因やそれに苦しむ子供達を見てどんどん人間でなくなっていくシーンについてはやはり心を痛めているファンの方も多いようです。

加藤鳴海は数多くの名言を残しており、Twitterでも名言botなどが存在しています。この方のいうように加藤鳴海が名言製造マシーンであることは疑いようがないのかもしれません。

加藤鳴海の魅力は数多くのファンを魅了しています。強さなどもそうですが、加藤鳴海の名言にもまた心打たれる方も多く、Twitterには加藤鳴海はかっこいいと声をあげるファン達がたくさんいらっしゃいます。

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加藤鳴海の魅力まとめ

いかがでしたか?今回は『からくりサーカス』の主人公の1人、加藤鳴海について、加藤鳴海の魅力や勝やしろがねとの関係、活躍、声優情報などについて徹底的にご紹介しました。ゾナハ病という奇病にかかってもなお強くあり、数多くの名言を残した加藤鳴海の魅力について伝わりましたでしょうか?ご興味を持たれた方はこの機会に是非『からくりサーカス』を読んでみてください。

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