【キングダム】白起が最強の名将と評価される理由は?秦国六大将軍の生涯とは?

中国の歴史で登場する春秋戦国時代を描いた漫画キングダムには秦国六代将軍の一人で中国史で最強の名将と誉れ高い白起という人物が登場します。白起は漫画では怪物と称されるほどの人物であり、実際の歴史においても恐ろしいほどの戦術家として有名な名将となっています。しかし名将である白起の生涯の最後はあまりにも無残なものとなっています。本記事では漫画キングダムに登場する名将白起と秦国六代将軍達の生涯についてまとめましたのでご紹介していきます。

【キングダム】白起が最強の名将と評価される理由は?秦国六大将軍の生涯とは?のイメージ

目次

  1. 白起はキングダムに登場した秦国六大将軍
  2. 白起が最強の名将と評価される理由
  3. 白起の最後は?長平の戦いを考察
  4. 白起と並び称された秦国六大将軍
  5. 白起に関する感想や評価は?
  6. 白起が最強の名将と評価される理由まとめ

白起はキングダムに登場した秦国六大将軍

キングダムの作品情報

キングダムは日本の漫画である原泰久が手掛ける歴史漫画であり、週刊ヤングジャンプの2006年9月号から連載がスタートした作品となっています。漫画キングダムの舞台は中国の歴史に実在した歴史である春秋戦国時代となっており、後の秦の始皇帝である政と秦国の大将軍となる信の二人が様々な歴史人物である名将達と出会い、秦国を創り上げていく激動の人生を描いた作品となっています。

春秋戦国時代で実際に起こった戦いを忠実に描いているキングダムは今現在53巻と長編漫画となっているのですが、未だ終わる兆しはなく、まだまだ連載が続くとされています。そんなキングダムは名将たちの男の魅力が詰まった作品であり、累計発行部数3300万を超える大ヒットを記録しています。またその人気からアニメ化やゲーム化、実写映画化などが行われることとなりました。

白起は秦国六大将軍の一人

漫画キングダムにおいて白起は秦国六代将軍の一人として登場します。この白起が所属する秦国六代将軍は秦国の王である昭王という人物が戦争を自由にしてもよいという権限を与えた者たちであり、秦国を最も強大で危険な国にしたといわれています。しかし中華全土を荒らしまわった秦国六代将軍ですが、昭王が崩御した後は秦国六代将軍の名前を継ぐ存在が現れることはなく、彼らの活躍は歴史の闇に消えていくことになってしまいます。

そんな六代将軍の一人である白起はキングダムで常に両目が血走っており、目が突き出したような異形な風貌で描かれています。異形な風貌をしている白起ですが、戦争においては危険を冒さず敵の勢いをかわして戦うなど戦術家としての一面を見せており、魏国の大将軍である廉頗からは六代将軍の中で最も戦い辛く、正真正銘の怪物と称されるほどの名将といわれています。

魏国の大将軍で歴史でも武名を残している廉頗にも高い評価を受ける白起ですが、実際の歴史通りキングダムで敵軍の兵士40万人を生き埋めにして虐殺するという無慈悲な姿が描かれることになりました。しかしこの行為も敵軍の反乱を防ぐといった目的の元行われたものであり、後の歴史書「史記」を書いた司馬遷は白起のことを中華の天下全てを震わせた名将と評価され、現代まで語り継がれている将軍になります。

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白起が最強の名将と評価される理由

最強の名将と評価される理由①デビュー戦

漫画キングダムの秦国六代将軍の一人である白起は実際の歴史においてデビュー戦となる伊闕の戦いでいきなり圧倒的戦の才覚を発揮します。この伊闕の戦いとは秦国と韓魏連合軍との戦いであり、圧倒的戦力差で秦は極めて不利な状況下でした。しかし白起は韓魏両国がたがいに利害が一致せず、烏合の衆と化していました。そこで白起は両国がうまく手を取り合っていない隙をついて攻撃を仕掛けます。

白起は最初韓を攻める振りをして魏国の陣営に全軍突撃を行います。隙を突かれてしまった魏軍は壊滅状態おとなり、韓軍は浮足状態になってしまいます。そして白起は韓軍浮足の好機を見逃さずに攻撃を仕掛け韓軍を打ち破ります。そして韓魏連合軍に勝利した白起は24万人の敵兵士の斬首するという戦績を残すことになり、中華全土に名将としての名前を轟かせることとなるのでした。

最強の名将と評価される理由②圧倒的な戦績

伊闕の戦いに大勝利を収めた白起は攻撃の手を緩めずに魏の領土に侵攻し、魏国の大小合わせて61城を陥落させます。その魏国の勝利から14年後の紀元前278年に白起は楚国の首都である帝郢に攻撃を仕掛け、鄢郢の戦いを起こすことになります。楚は韓魏連合軍に比べものにならないほどの大国であり、またしても白起率いる秦国は圧倒的不利の状況で戦を行うことになってしまいます。

しかし白起は楚国の王が暗愚であることや、楚兵に戦意が無いことを見抜いていました。そして白起は部下の兵士を鼓舞することにより士気を上げ、見事楚国の本拠地である郢を攻略します。楚国を壊滅させた白起の勢いは止まることを知らず、次は華陽の戦いにおいて魏国である華陽を攻撃します。そこでも大勝利を収めた白起は韓・魏・趙三国の小将軍を捕縛し、13万人の敵兵士を斬首しました。

その後白起は趙国の将軍である賈偃との戦いに勝利し、趙の兵士2万を黄河に沈める功績を残しました。さらに白起の勢いは止まらず、韓の領土である陘を攻め、陘城の戦いを起こします。この戦でも勝利した白起は韓の兵士5万人の首を刎ねました。そして白起は人生で最後の戦いとなる長平の戦いに参戦することになります。この長平の戦いで白起は敵に兵糧攻めという作戦を行います。

たとえ大軍であっても食料が無ければ戦うことはできず、無様に趙は白起に敗北することとなり、見事長平の戦いも白起の勝利へと終わります。長平の戦いでは白起は反乱を阻止するために40万人という多数の兵士を生き埋めにする決断を行います。この長平の戦いでの白起の決断は後世に語り継がれることとなり、最強の名将として大戦果を挙げ、大量虐殺を行ったと知れ渡ることとなるのでした。

最強の名将と評価される理由③殺した敵兵の数

白起は上述の戦績でご紹介した通り、多数の敵兵を虐殺しています。この白起が虐殺した敵兵の数は合計すると84万人以上といわれており、中国史の中でも群を抜く数となっています。しかしこれは白起が名将である証であり、並の将軍では不可能な功績となっています。しかしあまりにも圧倒的な功績を挙げたことが白起の運命を大きく狂わせることになってしまうのでした。

最強の名将と評価される理由④戦い方

中国史全体でも五本の指に入るといっても過言ではない功績を挙げた白起ですが、この功績を挙げれたのには白起自身が優れた用兵家だったからです。白起は戦において味方を鼓舞し、士気を挙げることに秀でていました。戦とは本来味方同士が一致団結しなくては勝利できないものになっており、このことを知っていた白起はどの戦でも味方同士一致団結し、一丸となって敵軍と戦います。

さらに伊闕の戦いや郢での戦いを見ると白起は敵軍の情報をうまく分析していることが分かります。白起は敵軍の情報を分析し、弱点を突いて勝利を飾っており、まさに無敵の将軍といわる人物となっています。そんな用兵術を持った白起は生涯の戦で敗北することは一度もなく、三国時代の諸葛亮さえ敗北することがあることを考えるとまさに戦の天才と呼んでも過言ではない名将なのでしょう。

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白起の最後は?長平の戦いを考察

白起は邯鄲を攻めないように進言

白起が大量虐殺を行った長平の戦いで白起は勢いそのままで趙国の首都である邯鄲に進軍させようと考えており、秦の昭王に進言を行います。しかし魏の裏切り者で秦の丞相を務めている范雎という人物が白起の功績を妬み進軍することを阻止してしまいます。これにより白起は長平の戦いでの勝利が無に喫してしまうことになってしまうのでした。

この出来事から1年後、秦の昭王は趙の本国である邯鄲を陥落させるために軍を興そうと発言します。しかし1年という歳月の中で趙国は精強な国に生まれ変わり、さらに平原君が秦に対抗するために軍を一致団結させたことを知っていた白起は反対します。しかし昭王は白起の反対を振り切って攻撃を仕掛けてしまい、白起の読み通りに秦は趙の軍に大敗北を喫してしまうことになってしまいます。

范雎の策略

秦の丞相である范雎は魏国から逃れてきたいわば裏切者であり、秦についてことで権力を欲しいままにしていました。しかし范雎は白起が韓や魏、趙に度重なる勝利を飾り功績を挙げたことにより、自らの立場が危うくなるのではないかと心配します。そこで范雎は白起にこれ以上手柄を取らせないために白起の趙本国侵攻作戦に断固反対し、趙と和睦してしまいます。

その後昭王が邯鄲に攻撃を仕掛けることになり、王陵や王齕といった名将を務めて使うものの趙を倒すことが出来ませんでした。そこで昭王は白起の力を頼ろうと考えるのですが長平の戦い以降戦に出陣させてもらえなかったことを恨み、病気を理由で引きこもってしまいます。これは全て范雎の策略であり、白起の態度を陥れる進言を昭王に行い、昭王は白起に対して激怒することになってしまいます。

昭襄王が自決を指示

范雎の讒言を信じてしまった昭王は白起に対して死を宣告することになりました。戦争において一度も敗北しない無敵の将軍であった白起は秦のために戦ってきたのに自決することに困惑してしまいます。しかし白起は昭王の意見に反対すると牢獄に入れられることとなり、無残な死を迎えてしまうことが目に見えていました。そして中国史において最強の名将である白起の最期がとうとう到来することとなっていくのでした。

白起が自害した理由

白起は昭王から死の宣告を受け、過去の自らの行いを思い返します。そして白起は長平の戦いで敵軍の兵士40万人を生き埋めにして虐殺したことから生きながらえる資格はないと悟ります。そして紀元前257年に白起は自ら命を果て自決してしまいます。こうして秦国最強の名将白起の生涯は幕を閉じることとなり、最強の名将を失った秦国は衰退の一途を辿っていくのでした。

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白起と並び称された秦国六大将軍

秦国六大将軍①王齕

王齕は秦国六代将軍の中で最も怪力を持っている豪将です。武器は巨大な斧を振るい、長く伸ばした髭と顔に入っている傷が特徴です。そんな王齕はキングダムにおいて楚との戦で楚軍最強の武将汗明と一騎打ちを行い敗北したと語られています。史実の王齕は白起の副将として長平の戦いに参戦し、趙の軍勢を壊滅させます。しかしその後の邯鄲の戦いでは軍の指揮を執るものの敗北を喫してしまうことになってしまいます。

秦国六大将軍②胡傷

胡傷は漫画キングダムで秦国六代将軍の中で一番軍略に秀でた軍師として描かれてます。しかし既に戦死した故人であり、作中では登場することはありません。王翦のことを六代将軍に匹敵するほどの勇将と評価したのはこの人物です。史実では華陽の戦いに参戦しており、趙と魏の連合軍に奇襲をして大勝利を収めた名将と評価されている人物となっています。

秦国六大将軍③司馬錯

司馬錯は胡傷同様にキングダムの時代ではすでに死亡しており、秦国六代将軍の紹介シーンでしか登場しない人物です。さらに一度も戦果について語られることもなく、六代将軍の中で一番陰が薄い人物となっています。しかし史実では楚との戦いで商と於を攻略した名将であり、さらに蜀の国への攻撃を進言し、司馬錯は蜀の領土を奪い取る戦果を挙げます。

蜀の領土を獲得した司馬錯は白起と同じように多数の城を攻略していることが描かれており、秦国六代将軍の中で白起に並ぶ名将だったと語り継がれています。

秦国六大将軍④摎

摎は秦国六代将軍の中で最年少にあたる女性将軍であり、彼女は六代将軍の中で最も苛烈な攻撃をした人物として描かれています。摎は元々王騎の召使として働いており、王騎に憧れを持った摎は百の城を奪い取れば結婚するという約束を王騎と交わします。しかし百個目の城である馬陽の戦いにおいて、突如中華最強の将軍龐煖に夜襲を掛けられてしまい、戦死してしまいます。

摎の戦死で驚いた王騎は昌文君と共に戦死したことを兵士に知れたら士気が大幅に下がると考え、病気で死亡したというかたちで処理を行いました。一方史実では摎は男性として歴史に残っています。史実の摎はまず韓との戦において4万の首を刎ね、さらに趙との戦いで9万人の捕虜を獲得します。多数の敵を打ち破った史実の摎は漫画キングダム以上に名将と呼べる人物だったと分かるものになっています。

秦国六大将軍⑤王騎

王騎は秦国六代将軍の中で唯一の生き残りとされている人物です。王騎は六代将軍の中で一番強い才覚を持っているとされており、中華全土は王騎のことを「秦の怪鳥」と呼んで恐れられています。またキングダムの主人公である信のことを可愛がっており、信へ戦の教育を行ったりなど部下想いな姿も描かれています。しかしそんな王騎は趙との戦で龐煖と一騎打ちを行い、横槍が入ったことで瀕死の重傷を負ってしまいます。

撤退した王騎は信に自らの武器である矛を託し、六代将軍の最後の生き残りである王騎は絶命してしまいます。しかしキングダムで名将として描かれていた王騎は史実では実在したか不明とされており、王齕と同一人物ではないかともいわれています。唯一残っている歴史書では王騎は韓へ侵攻を開始すもののその同年に病死したと描かれています。

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白起に関する感想や評価は?

キングダムにも登場する白起に寄せれた感想はやはり長平の戦いで40万人生き埋めにしたというのが恐ろしいといった感想でした。白起は史実でも残っている通り、長平の戦いで40万人生き埋めにして虐殺するといった決断を行います。しかし優れた軍才が無ければ40万人もの兵士を捕縛することは不可能であり、この出来事は白起の名将振りを裏付けるものとなっています。

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白起が最強の名将と評価される理由まとめ

本記事では漫画キングダムに登場する白起について実際の歴史での生涯などご紹介しました。白起は数々の戦で一度も敗北することが無く、秦国を強大な国にした張本人であり、中国史上最強の名将といっても過言ではない人物となっています。漫画キングダムの読者の皆様は是非本記事をご参考にして頂き、秦国六代将軍の強さをより感じて頂ければと思います。

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