エヴァンゲリオンのヤシマ作戦とは?使われた電力・殲滅させた使徒の名前は?

1995年にテレビ東京系列で放送された、アニメーション作品『新世紀エヴァンゲリオン』。爆発的なアニメブームのきっかけともなったエヴァンゲリオンの第六話「決戦、第3新東京市」にて第5使徒、ラミエルを撃破するために立てられた作戦「ヤシマ作戦」は、エヴァンゲリオンファンの中でも非常に印象に残るシーンとして知られています。今回はそのヤシマ作戦で使われた電力や、殲滅させた使徒の名前、さらにヤシマ作戦で使用されたBGMまで詳しくご紹介していきます!

エヴァンゲリオンのヤシマ作戦とは?使われた電力・殲滅させた使徒の名前は?のイメージ

目次

  1. エヴァンゲリオンのヤシマ作戦とは?
  2. エヴァンゲリオンのヤシマ作戦の名前の由来
  3. エヴァンゲリオンのヤシマ作戦に使われた電力
  4. エヴァンゲリオンのヤシマ作戦とヤシオリ作戦の関係
  5. エヴァンゲリオンのヤシマ作戦BGMと動画
  6. エヴァンゲリオンのヤシマ作戦に関する感想や評価は?
  7. エヴァンゲリオンのヤシマ作戦まとめ

エヴァンゲリオンのヤシマ作戦とは?

エヴァンゲリオンとは?

舞台は大災害「セカンドインパクト」が起きた世界(2015年)の第3新東京都市。14歳の少年少女が巨大な人型決戦兵器「エヴァンゲリオン」のパイロットとなり、第3新東京市に襲来する敵「使徒」との戦いを描く、庵野秀明監督によるSFアニメ作品です。テレビ東京系列で1995年10月から全26話放送され、放送時の視聴率は低かったものの放送終了後にその独特な世界観と斬新なストーリーが人気を博しました。

ヤシマ作戦で殲滅させた使徒はラミエル

新世紀エヴァンゲリオンの第六話「決戦、第3東京都市」で登場した、正八面体の第5使徒「ラミエル」。これまでエヴァンゲリオンに登場した使徒はサキエル、シャムシエルなど怪獣のようなデザインでした。それに対し、幾何学的でシンプルなデザインの使徒、ラミエルの登場は視聴者を驚かせました。またラミエルは最強の使徒と言われていて、エヴァンゲリオン劇中でも最も苦戦を強いられた使徒です。

ラミエルの武器は、その強力な加粒子砲。移動しながら360度あらゆる視野に入った相手を容赦なく破壊するという、恐ろしい能力をもつ使徒です。さらに防御面においても、エヴァンゲリオンに搭載されている防御システム「ATフィールド」を搭載しているラミエル。エヴァンゲリオンによる近接戦闘でダメージを与えられるスキもなく、NERVの葛城ミサトを唸らせるほど攻守共完璧な強さを持っていました。

ヤシマ作戦の結果

NERVはラミエルの弱点が明確にならないまま、最終的に「攻撃時に一瞬姿を現すコアが弱点ではないか」という推察に行きつきました。そこでラミエルを撃退するために考え付いた作戦こそが「ヤシマ作戦」!その作戦内容は至ってシンプルなもので、ラミエルの射程範囲外から超長距離射撃し、ラミエルのコアに強力な一撃を与えて殲滅させるというものでした。

このヤシマ作戦、単なる遠距離射撃なだけではありません。強力なパワーを生み出すためにも、日本全国の電力を集結させてライフルに注ぎ込むという作戦だったのです。射手に初号機、防御役として零号機が割り振られヤシマ作戦を実行。一発目はビーム同士が干渉しあい外れるものの、二発目はラミエルのコアに命中!見事第5使徒、ラミエルの撃破に成功したのでした。

ヤシマ作戦は現実にもあった?

2011年3月11日に起きた東日本大震災。福島第一原発が被害にあった影響などによって、電力供給が困難となりました。電力会社から節電要請があった際、インターネットやTwitter上などで始まった様々な節電キャンペーンの総称として「ヤシマ作戦」が使用されました。この節電キャンペーンが広く知れ渡ると同時に、「ヤシマ作戦」の名前も多く知られるようになりました。

ヤシマ作戦を生み出した庵野秀明監督

不動の人気を確立したエヴァンゲリオン、そしてヤシマ作戦を生み出した庵野秀明監督は、エヴァンゲリオンで第18回日本SF大賞を受賞しました。代表作はエヴァンゲリオンの他にも「トップをねらえ!」「ふしぎの海のナディア」があります。上京した頃はアニメーターとして宮崎駿作品「風の谷のナウシカ」のクライマックスシーン、巨神兵登場のシーンに抜擢されたほどの画力もあるようです。

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エヴァンゲリオンのヤシマ作戦の名前の由来

ヤシマ作戦の名前の由来①屋島の戦い

ヤシマ作戦の名前の由来は二つあると言われています。まず一つ目は1185年に讃岐国屋島(現在の香川県高松市)で起こった源平合戦、「屋島の戦い」が名前の由来になったという説。弓の名手として知られる那須与一宗隆が、平家の扇を射落とした伝説と、エヴァンゲリオン劇中の「遠距離攻撃」にかけて名前を付けられたと言われています。

ヤシマ作戦の名前の由来②大八洲

さらにヤシマ作戦の名前の由来の二つ目は、『古事記』に記されている日本古来の総称、大八洲(おおやしま)をもとにした説です。本州・九州・四国・淡路・壱岐・対馬・隠岐・佐渡の八つの島から、大八洲という名前で古事記に記されたと言われています。そしてエヴァンゲリオンでは、“日本全体から電力を集める”という観点から、大八洲(ヤシマ)作戦という名前にしたという説があります。

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エヴァンゲリオンのヤシマ作戦に使われた電力

西暦2000年の現実での電力需用

ヤシマ作戦で使用された「ポジトロンスナイパーライフル」に注がれた日本全国の電力は、一体どれほどのものだったのでしょうか?多少の誤差はあると思いますが、電力面でヤシマ作戦を考察していきます。まずエヴァンゲリオンの世界、西暦2000年の電力需要を考えます。電気事業連合会による2000年度の電気需要実績によると、1年間での総電気需要は8379.2億kWhとのことです。

8379.2億kWhとあまりにも莫大な数のため想像しにくいですが、kWhという単位は、一時間あたりに消費するkWの事。1台の洗濯機を1時間使用すると500Wという事なので、838000000000000(1年間の総電気需要)÷500(洗濯機1時間使用)=167600000となり、つまり『1年間の総電気需要は、1度に1兆6760億台の洗濯機を1時間稼働させることができる電力量』ということがイメージ出来ます。

西暦2000年の「8月」の一日の電力

ではエヴァンゲリオンでヤシマ作戦が行われた夏、「西暦2000年8月」の電力はどうだったのでしょうか?どんなに長くても停電機関は「1日」と、想定して考えて行きます。電気事業連合会の電気需要データによると、2000年の8月の総電気需要は約800億kWhとのことです。

この800億kWhを8月の日数「31」で割ると、1日当たり約26億kWhの電力を要する計算になります。先程の例と同じく洗濯機の稼働動力として考えると、2600000000000(8月の総電気需要)÷500(洗濯機1時間使用)=5200000000となり、つまり1時間500Wの消費電力の洗濯機を、1度に52億台動かすことができる電力量ということが分かります。

ヤシマ作戦で必要な電力

エヴァンゲリオンの設定上、ヤシマ作戦に使用された「ポジトロンスナイパーライフル」の発射に必要な電力は1億8千万kWでした。また劇中では1発目を外し、計2発射撃しています。1日当たりの重要電力26億kWhを24時間で割ると、「約1億833万kWh」が1時間あたりの電気需用となります。これにより1時間停電しただけでは、現実の2000年の電力供給ではやや電力が足りないことが分かります。

1度発射した後、冷却と充填にチャージ時間を要する「ポジトロンスナイパーライフル」。劇中の様に2射発射するためには、最低でも4時間は日本中が停電を強いられる計算となり、実際に電気代を1kWh=22円として考えた場合、22×4×180000000=158億4000万円というNERVも驚きの電気代が「ヤシマ作戦」にはかかっている事が判明しました。

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エヴァンゲリオンのヤシマ作戦とヤシオリ作戦の関係

シン・ゴジラのヤシオリ作戦とは?

2016年7月29日に公開された映画『シン・ゴジラ』は、庵野秀明さんが総監督と脚本を務めるという点においても大きな話題となりました。その映画『シン・コジラ』劇中で出現した巨大生物「ゴジラ」を撃退するために、内閣に設置された巨大不明生物特設災害対策本部にて承認された作戦こそ、「ヤリオリ作戦」でした。

ゴジラは核分裂でエネルギーを補給していて、体内に熱核エネルギー変換装置を持っています。また血液循環で排熱処理を行っていることから、ゴジラの血液循環を滞らさせれば凍結するという結論に至りました。その分析結果により、「血液凝固剤」をゴジラに投与して凍結させてしまうという作戦、「ヤリオリ作戦」が立てられたのでした。

劇中では全5段階でヤリオリ作戦が決行されました。第一段階で爆薬を搭載した無人新幹線をゴジラにぶつけて、作戦実行地点まで誘導。第二段階で無人戦闘機群による陽動でゴジラに放射火炎させてエネルギーを消費。第三段階では作戦実行地点までやってきたゴジラの近くに建っている低いビル群を、爆弾で倒壊してゴジラを足止めさせました。

血液凝固剤を口から投与させるためにはゴジラを寝かせた状態にする必要があるため、第四段階では低層ビルの周囲に建っている高層ビルを倒壊しゴジラを押し倒しました。そして最終段階では、ゴジラの口に血液凝固剤を投与して作戦終了となりました。ゴジラは無事凍結しましたが、復活する可能性を残したまま映画は終わりを告げました。

ヤシマ作戦とヤシオリ作戦の関係

エヴァンゲリオンの「ヤシマ作戦」と、シン・ゴジラの「ヤシオリ作戦」に共通している点は二つあります。まず一つ目はどちらの作戦名も日本の昔の書物から名前が採用されているという点です。「ヤリオリ作戦」は日本神話に登場する怪物、ヤマタノオロチを眠らせるためにスサノオノミコトが用いた「八塩折之酒」に由来しています。

二点目は「ヤシマ作戦」は「ポジトロンスナイパーライフル」に必要な電力を賄うため、日本中の電力を一か所に集めて射撃するという作戦です。一方シン・ゴジラの「ヤリオリ作戦」は、ゴジラ凍結の為に必要となる「血液凝固剤」と「活動抑制剤」を生産する為に日本中の生産能力を結集させて短期間で大量生産に成功しました。

どちらの作戦においても日本中が一丸となり成功した作戦であって、またどちらの作戦も官民共同戦線によって成功した作戦です。また作戦開始前に艦船によるミサイル爆撃や砲撃などで攻撃をしかけ、作戦対象(シン・ゴジラ、第5使徒)を撃退しようと試みたという点においても相似していると言えるでしょう。

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エヴァンゲリオンのヤシマ作戦BGMと動画

DECISIVE BATTLE

ヤシマ作戦のBGMとして認識している人も多い「DECISIVE BATTLE」。使徒を迎え撃つための準備シーンなどでよく使われるこのBGMは、今やバラエティでも頻繁に使用されています。緊迫した雰囲気を感じさせるこのBGMは、一度は耳にしたことがあるという人も多いBGMと言えるのかもしれません。

MARKING TIME,WAITING FOR DEATH

ヤシマ作戦に使用されているもう一つのBGMは、『MARKING TIME,WAITING FOR DEATH』です。「待ち受ける死を狙い打て」という意味の通り、緊張を感じさせる和音からはじまり、まさに劇中の「ヤシマ作戦」BGMに相応しいタイトルです。

Battaille Décisive(エヴァンゲリオン:序)

2007年9月1日に公開された新・劇場版『ヱヴァンゲリヲン:序』 の「ヤシマ作戦」では、フランス語で「決戦」を意味する『Battaille Décisive』がBGMで使用されました。こちらの楽曲は、『DECISIVE BATTLE』をさらに力強く壮大なアレンジが加えられ、パワーアップした一曲になっています。

Angel of Doom(エヴァンゲリオン:序)

新・劇場版『ヱヴァンゲリヲン:序』 の「ヤシマ作戦」で、新曲の『Angel of Doom』が『MARKING TIME,WAITING FOR DEATH』の代わりに使用されました。『Angel of Doom』は日本語訳で「破滅の天使」という意味の楽曲で、壮大で神聖な雰囲気が漂う一曲となっています。

ヤシマ作戦のBGMの元ネタ

曲の中に物語の起承転結のイメージが盛り込まれ、見る者を引きつける要素をもつ「ヤシマ作戦」のBGM。この「ヤシマ作戦」の作曲を担当した鷺巣詩郎さんは、BGMの元ネタについて「映画『007/ロシアより愛をこめて』のBGMをパロディ調にアレンジしたものだ。」と語っています。

作曲は鷺巣詩郎

作曲家の鷺巣詩郎(さぎす しろう)さんは1957年8月29日生まれで、作曲家の他にも編曲家、音楽プロデューサーとして活躍されています。1980年代のアイドル歌謡曲時代から、近年のシンガー・アーティスト、またインストゥルメンタル・アーティストに至るまで広範囲にわたって多くの楽曲を手掛けています。

庵野秀明監督作品「ふしぎの海のナディア」や「エヴァンゲリオン」そして「シン・ゴジラ」の楽曲以外にも、近年では「BLEACH」「マギ」「ベルセルク」など人気アニメの楽曲も作られています。また競馬場のファンファーレや、第67回NHK紅白歌合戦のオープニングテーマ曲を手掛けるなど、印象深く残る楽曲を数多く手掛けています。

ヤシマ作戦BGMはシン・ゴジラや踊る大捜査線にも

「ヤシマ作戦」で流れるBGM『Decisive Battle』は、シン・ゴジラや踊る大捜査線にも使用されています。シン・ゴジラではエレキギターが特徴的なBGMになっていて、シン・ゴジラのサントラでは『EM20_Godzilla/再始動』というタイトルで収録されています。一方踊る大捜査線では、『危機一髪』というタイトルで収録されているようです。

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エヴァンゲリオンのヤシマ作戦に関する感想や評価は?

感想①エヴァンゲリオンといったらヤシマ作戦!

「やっぱりエヴァンゲリオンといえばヤシマ作戦!」「ヤシマ作戦のシーンは何度見てもやっぱり良い」といいうエヴァンゲリオンファンの感想が多く上がっていました。さらに「エヴァンゲリオン観たことないけど、ヤシマ作戦は知ってる」など、ヤシマ作戦の認知度の高さを伺える声が多く上がっていました。

感想②使徒の中でラミエルが一番好き!

「ラミエルの変形がいつみても面白い」「やっぱ使徒といえばラミエルが一番最強で好き」「ラミエルのあの幾何学的なフォルムがたまらない」など、『ヤシマ作戦』で殲滅したラミエルの人気を伺わせる声が多く上がっていました。中には飴細工によってラミエルを作ってみたというファンまでいました!

感想③ヤシマ作戦のBGMを流すと集中力アップ!

「ヤシマ作戦のBGMを流すと今作戦行動中みたいな気分になって集中力があがる」「締め切り前とか仕事に集中したいときにヤシマ作戦のBGMを流すと、仕事のやる気が上がる」など、「ヤシマ作戦」で流れるBGM『Decisive Battle』を日常的に聞いて、やる気アップしているという声が多く上がっていました!

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エヴァンゲリオンのヤシマ作戦まとめ

今回はアニメブームのきっかけとなった、『新世紀エヴァンゲリオン』のヤシマ作戦について調査いたしました!また同じく庵野秀明監督作品、シン・ゴジラ劇中のヤリオリ作戦との関係や、使用されているBGMまでたっぷりご紹介いたしました。エヴァンゲリオンの名シーンとも言われる「ヤシマ作戦」、是非一度視聴してみてはいかがでしょうか?

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