2018年12月09日公開
2018年12月09日更新
ゴールデンカムイののっぺらぼうの正体と火傷の原因は?アシリパのお父さん?
2018年12月現在アニメ2期も原作漫画も大好評のゴールデンカムイ。そのストーリーの主軸となる金塊を強奪したとされるのっぺらぼうの男は数々の謎があります。のっぺらぼうはアシリパの父ウイルクなのか、またアシリパはストーリーにおいてどのような役割を背負っているのか。今回のゴールデンカムイの記事ではのっぺらぼうの正体、顔に火傷の様な傷をおった理由、さらに彼がアシリパに託した願いについてまとめていきます。
目次
ゴールデンカムイののっぺらぼうの正体が気になる!
ゴールデンカムイいう漫画をご存知でしょうか。単行本は15巻、アニメは2期まで放送されていて、「この漫画がすごい2016オトコ編」の大賞、2018年の「手塚治虫文化賞」のマンガ大賞などの賞を各種受賞している人気作品です。またアイヌの文化について分かりやすい且詳しい描写をしているとして、アイヌ文化の保護にも貢献している作品です。
ゴールデンカムイは金塊を巡るバトルロイヤルが主軸の作品です。その火種を作ったのが網走監獄に収監されている「のっぺらぼう」です。のっぺらぼうはまるで火傷の様な傷のせいで顔全体がつぶれています。その不気味な風体に初登場時は多くのファンを驚かせました。彼がなぜ金塊を強奪したのか、金塊強奪事件の真相は一体何なのか、金塊は一体どこにあるのか。すべての真相を彼が握っているのです。
今回はそんな大人気作品ゴールデンカムイののっぺらぼうの正体やその目的、顔に火傷の様な傷を負った理由などを考察を交えてまとめていきます。
ゴールデンカムイとは?あらすじをネタバレ!
ゴールデンカムイは野中サトルさんによって書かれた漫画作品です。2014年の38号から週刊ヤングジャンプで連載されていて、漫画は現在15巻まで発行されています。1期2期とアニメ化されていて、1期は1018年4月~6月まで、2期は同年の10月から放送されていて12月8日現在まで22話まで放送されています。
舞台は日露戦争終結後の北海道です。主人公である元陸軍兵、杉本佐一は戦争でなくなった親友の妻であり幼馴染の梅子の病気の治療費を稼ぐために川で砂金を採ろうとしていました。そこの河原で出会った老人に、強奪されたアイヌの金塊が北海道のどこかに埋まっていることを聞きます。始めは信じていなかった杉元ですが、老人の態度に真実味を感じ始めます。
老人の話に確信を持った杉元ですが、その時ヒグマに襲われてしまいます。その窮地を救ってくれたのがアイヌの少女、アシリパだったのです。アシリパは金塊強奪事件の時に襲われて死んだのが自分の父親であると話します。彼女は真実を確かめるため、金塊探しのバトルロイヤルに身を投じることになるのです。
ゴールデンカムイののっぺらぼうとは?
のっぺらぼうは囚人の呼ばれ名
「のっぺらぼう」は網走監獄「第弐捨四房」に収監されている囚人の呼ばれ名です。顔の皮膚が火傷の跡のようにひどく突っ張っていて、髪の毛や鼻、耳を削ぎ取られもとの顔が判別できない状態です。その外見からそののっぺらぼうというあだ名がついています。アイヌの人々が持っていた金塊を奪うためにアイヌ人7人を殺害し金塊を手に入れた凶悪犯です。しかし、のっぺらぼうが奪った金塊は、いまだ見つかっていません。
25貫(現代の価値に直すと8千万)もの大金のありかを確かめようと、している看守たちに片足の健を切られ、拷問を受けました。のっぺらぼうは監獄の外にいる仲間に金塊を託すべく、同じ監獄の囚人達の体に近海のありかを示す入れ墨を彫ります。そして「脱獄に成功したものには金塊の半分をくれてやる」と約束したのです。
ゴールデンカムイののっぺらぼうは、ストーリーにおいて非常に重要なキャラクターです。ゴールデンカムイ作中序盤では「のっぺらぼう」という呼称が通り、本名が明かされるのはストーリーが佳境に入っていく中盤以降です。こののっぺらぼうが起こした事件やその後に画策した計画が、ゴールデンカムイのストーリーの根幹に大きくかかわってくるのです。
アイヌの金塊を強奪
ゴールデンカムイの主題になっている「金塊争奪戦」その火種を創り出したのが他でもないのっぺらぼうなのです。アイヌ民族が政府に隠して持っていた和人(アイヌ以外の日本人)に抵抗するための金塊をアイヌ人を殺して強奪し、支笏湖にて警察につかまりました。のっぺらぼうがどうして金塊を奪ったのか、その理由はその行方とともに謎に包まれたままです。
ゴールデンカムイののっぺらぼうの正体ややけどの原因を考察!
のっぺらぼうの正体はアシリパのお父さん(ウイルク)?
金塊探索が進む中、アイヌ人であるキロランケにのっぺらぼうはアシリパの父のウイルクだと明かされます。のっぺらぼうの外見からではアシリパとの共通点を探すのは難しいのですが、唯一判別できる特徴として独特な青い瞳があげられます。日本人には珍しいこの色はアシリパの瞳とよく似ており、読者の間ではキロランケの告白以前からアシリパの父とのっぺらぼうの関係性が考察されていました。
ウイルクは昔、キロランケと一緒にロシアからやってきたアイヌ人です。北海道にやってきたあと、現地のアイヌ人女性と結婚し、娘がうまれます。それが後のアシリパです。ウイルクは結婚以後、キロランケ達ロシアのアイヌとの関係が疎遠になっていったと語ります。ストーリーでもその腕を振るうアシリパの狩猟技術を教えた人物でもあります。
ウイルクは昔、若くして帝政ロシアの弾圧に立ち向かっていました。ウイルクとキロランケはパルチザン(反乱軍)としてアレクサンドロス2世を暗殺します。そしてロシアを追われ北海道の小樽まで逃げてきたという過去を持っていたのです。
ウイルクは生まれてきた娘にアシリパという名前をつけました。アイヌ語で新しい年という意味です。またアシリパの和名(日本人としての名前)は明日子です。自分の名前に「新しいアイヌの女」という意味を見出していたアシリパですがウイグルがそう名付けたのには、少し違う意味があるかもしれません。
網走監獄に潜入し、ウイルクと遭遇した杉元はどうしてアシリパに金塊を託して厳しい戦いに巻き込んだのか問い詰めます。ウイルクは自分と同じように、アシリパにアイヌの人々を導くことを望んでいました。アイヌの独立運動を起こし、フランスの救国の聖女のようにアイヌを救える存在を創り出そうとしたのです。アシリパが山での潜伏方法や狩猟について詳しかったのは、ウイルクがそうなるよう育て上げたからだったのです。
のっぺらぼうの正体が分かる前にも、ウイルクの話はアシリパがたびたびしていました。ヒグマの巣穴に飛び込んで生きて帰って来る勇士を持っていたり、アシリパの小刀(マキリ)を彫った手先の器用さをアシリパは誇らしげに語っていました。ヒグマの巣穴に飛び込む常人とは思えない精神はウイルクがパルチザンだったことの証明で、手先の器用さは囚人に広範囲の入れ墨を彫り込むという形で発揮されていたのでした。
ウイルクの友人・キロランケは信用できる?
キロランケはロシア系アイヌ人で第七師団工兵部隊の元隊員です。日本語とロシア語とアイヌ語を喋り、工兵だった経験から爆薬の扱いにもたけています。知識面でも戦闘面でも頼れる杉本たちの仲間です。物語のキーパーソンであるのっぺらぼうの正体を知っていた彼も重要人物です。しかしキロランケはその裏で本当に信用に足る人物なのか怪しい側面も持ち合わせています。
土方歳三は金塊を狙ったのはパルチザン(反乱軍)の一味だとあたりをつけ、のっぺらぼう(ウイルク)とキロランケはパルチザンの仲間であると考えています。このことについて、キロランケは杉本たちに何も明かしていませんでしたキロランケの本当の目的は何なのか。金塊強奪事件の真相に深くかかわっていることには間違いないでしょう。
キロランケはウイルクがアイヌを殺し、持っていた金塊を独り占めしたというのが金塊強奪事件の真相だと語ります。しかし、鶴見中将がインカラマッに語った事実は「金塊事件の凶器にはキロランケの指紋が付着している」です。鶴見中将は杉元一派と対立しているので絶対の真実といえるかは不明ですが、インカラマッはこの情報を信じています。昔に思いを寄せたウイルクの娘であるアシリパを守るためインカラマッも行動を起こします。
のっぺらぼうの火傷の原因を考察!
のっぺらぼうの顔はその名の通り火傷の様な傷や鼻や耳がそがれていることによって判別がつきません。まるでわざと顔をつぶされたかのような外見です。読者の間ではアシリパの父というのはキロランケの嘘なのではないかという考察があったほどです。占い師インカラマッものっぺらぼうがウイルクなのか疑う発言をしていました。
杉元とアシリパが網走監獄でのっぺらぼうとされる人物と出会ったとき、その真相は分かります。アシリパはその火傷の様な傷で潰れた顔のせいで、のっぺらぼうがウイルクなのか一瞬判別がつきませんでした。結局そののっぺらぼうは別の人物が成りすましていて、本物は別の独房に収監されていました。
ウイルクの顔が火傷の様な傷で潰れているという情報が流れていれば、同じような火傷の様な傷を持った影武者を用意しておくことは容易でしょう。重要人物である本物ののっぺらぼうをより厳重に隠すため、そのような工作を監獄側が打っていたのだと考えられます。影武者の用意に重ねてのっぺらぼうの足の健まで切られていることから、のっぺらぼうがもつ情報がどれだけ重要か分かります。
のっぺらぼうが強奪した金塊はどこに?
ゴールデンカムイは莫大なアイヌの金塊を巡って繰り広げられるバトルロイヤルストーリーが魅力の一つです。はじめのころ、強奪されたアイヌの金塊は25貫とされていました。しかし、のっぺらぼうと直接手を結んでいた土方歳三は隠された金塊は2万貫であると言います。2万貫の金塊は現在の価値に直すと約8千億円もの大金です。のっぺらぼうことウイグルは、その金塊をアシリパへ託そうとしています。
2万貫の金塊というとその額も壮絶ですが、気になるのはその重さです。2万貫は75トンに換算できます。その重さを例えるならアフリカ象11頭分とほぼ同等です。それだけの重量の金塊をのっぺらぼうは一体どこに隠したのでしょうか。のっぺらぼうは、アシリパが金塊の場所を読み解くカギを握っているといいます。
ただアイヌ語で場所が示されているだけならば、アシリパを指定する理由はありません。ウイルクはアシリパのみに分かるよう、囚人たちの体に入れ墨を彫りこんでいると考えられます。75トンの金塊となればその隠し場所も特別なものになるはずです。さまざまな情報がそろってきたことにより金塊争奪戦は苛烈さを増していきます。
のっぺらぼうは死亡してしまう?
網走監獄へ侵入した杉本は襲撃を乗り越え、本物ののっぺらぼうに遭遇します。ウイルクは杉元がもっていた小刀をアシリパのものだと見抜き杉本を信用し、杉元はその正体がアシリパの父であると確信します。そしてウイルクは「アイヌを殺したのは自分ではない」と明かします。金塊事件の真相やそのありかが語られるかと思ったとき、ウイルクは頭を撃ち抜かれてしまうのです。
杉元も同じように頭に狙撃を受けますが、何とか一命をとりとめます。一方、ウイルクは即死でした。ウイルクが真相を話す前に狙撃したのは尾形百之助、杉本たちとずっと行動を共にしてきた人物です。さらにその指示を出したのはウイルクの友人であったはずのキロランケでした。
この一件から杉元とアシリパは分断され、尾形とキロランケという新たな勢力が生まれます。新事実が発覚し、それぞれの目的や思いがのっぺらぼうの死とその正体をきっかけに加速してくのです。
ゴールデンカムイののっぺらぼうに対する感想や評価を紹介!
ゴールデンカムイののっぺらぼうは火傷の様な傷を負う、異様な風体もさることながら、ストーリーの重要なキーパーソンでもあります。そんな彼に対するファンの評価はどのようなものなのでしょうか。
ゴールデンカムイ14巻読みました。まさかの両方裏切ってたって言うね!! あと不死身の杉元が不死身すぎてそろそろアンデッドと呼んで差支えない仕上がりになってきた。のっぺらぼうの正体とか言いたい事は多々あれ、ここで各勢力の編成を変えたのは良いですね。相変らず各勢力目的もはっきりしてるし
— 山田 唄 (@yamadauta) December 4, 2018
のっぺらぼうの正体があかされるのはゴールデンカムイ14巻です。繰り広げられる怒涛の展開と、衝撃の真実にツイートの文字数ギリギリまで感想が呟かれています。ずっと一つの勢力で固まっているわけではなく、状況や個人の目的によって勢力が変わっていくところがゴールデンカムイの面白さの一つでもあります。
★ゴールデンカムイ 10話
— しっぽ (@sippoppo_anime) June 13, 2018
怒涛の展開。息つく暇もなく次から次へと新たな出来事、情報が。二階堂の耳 見てるこっちが「痛い!」飯パートのほのぼのさは救いだった。『食べちゃえば~?』ww
アシリパちゃんの和名、のっぺらぼうの正体。話が加速度を上げて進んできた#ゴールデンカムイ pic.twitter.com/u6fnIbkm97
アニメでのっぺらぼうの正体について言及されたのは10話です。アニメでもストーリーのスピード感とギャグのテンポは衰えません。2期ではウイルクの目的やその正体、真相に焦点が当てられていきます。
ゴールデンカムイののっぺらぼうの正体についてまとめ!
この記事でゴールデンカムイののっぺらぼうの正体や顔におった火傷の様な傷に対してネット上の考察を交えながら書いてきました。この項では記事に書いたものを簡略化してその正体や結末、火傷のような傷あとについての考察をまとめます。
まず、のっぺらぼうの正体は死んだと思われていたアシリパの父、ウイルクです。アシリパは父のことをアイヌの金塊を運んでいる途中に「のっぺらぼう」に襲われて死んだのだと思っていました。しかし、ウイルクの友人キロランケは網走監獄に収容されているのっぺらぼうこそウイルクだと教えます。アシリパと杉本たちは真偽を確かめるために網走監獄へ向いました。
- のっぺらぼうは本当にアシリパの父だった
- のっぺらぼうがアシリパは金塊を託そうとした真意
- のっぺらぼうの死亡
ゴールデンカムイののっぺらぼうの火傷のような傷については、のっぺらぼうにすることで影武者を作ることが容易になるからだと考察できます。ゴールデンカムイのキャラクター達のほとんどは金塊を追っていますが、その中にはなりふり構わずそのような行いをする人間もいます。杉元やアシリパたちはそういった面々と熾烈な争いを繰り広げるのです。
ゴールデンカムイののっぺらぼうの正体や思惑、火傷のような傷の理由などなどについてネタバレを含めてまとめました。2018年12月現在、ゴールデンカムイは漫画もアニメ2期も続いています。ゴールデンカムイのアニメ2期はちょうどのっぺらぼうがストーリーの主体です。このゴールデンカムイのまとめ記事から、本家ゴールデンカムイにも触れてみてはいかがでしょうか。