ルパン三世・カリオストロの城を考察!名シーン・名言などおすすめポイントを解説

1971年より映像化され数多く公開されているルパン映画、テレビスペシャルの中でも今尚高い人気を誇るのがルパン三世・カリオストロの城です。2017年にはMX4D作品として期間限定で再公開されるなど、ルパン三世シリーズの中でも別格と言える程高い人気を集めています。今回はルパン三世・カリオストロの城の名シーンや名言などを紹介しつつ、おすすめのポイントをネタバレありで紹介していきます。

ルパン三世・カリオストロの城を考察!名シーン・名言などおすすめポイントを解説のイメージ

目次

  1. ルパン三世カリオストロの城を徹底考察!
  2. ルパン三世カリオストロの城の作品情報
  3. ルパン三世カリオストロの城の登場人物
  4. ルパン三世カリオストロの城のあらすじをネタバレ考察
  5. ルパン三世カリオストロの城名シーンや名言を紹介!
  6. ルパン三世カリオストロの城の評価は?
  7. ルパン三世カリオストロの城考察まとめ

ルパン三世カリオストロの城を徹底考察!

1979年に公開されて以降、今尚ルパンシリーズの中でも高い人気を誇るルパン映画、それがルパン三世・カリオストロの城です。以降数々のルパン映画が製作されながらも、ルパン映画で名作ランキングを作れば必ず上位に位置する程の人気振りで、2017年にはMX4D版として再上映されるなどその人気は留まるところを知りません。

視聴者はもちろん、映画業界の関係者からも高く評価され、ルパン映画の中でもダントツのテレビ再放送回数を誇るのがカリオストロの城です。その人気の秘密はどこにあるのでしょうか?今回はルパン三世シリーズ屈指の名作と言われるカリオストロの城の名シーンや名言を紹介しつつ、その人気の秘密を徹底考察していきます。

MX4D上映「ルパン三世 カリオストロの城」公式サイト

ルパン三世カリオストロの城の作品情報

ルパン三世カリオストロの城は1979年にルパン三世映画シリーズ第2弾として公開された映画です。既にテレビアニメシリーズとして2作目まで製作されていたルパンシリーズの映画化でしたが、公開当時は第1作「ルパン三世 ルパンVS複製人間」には及ばなかったものの、テレビでの再放送と監督を務めたのが後にスタジオジブリにて数々の名作長編アニメ映画を生みだす宮崎駿監督の初監督作品という事で話題を集める事になります。

2014年にはデジタルリマスター版が、2017年にはデジタルリマスター版を元にしたMX4D版が公開されるなどその高い人気を支えるように時代時代に合わせたリマスターが行われています。公開当時から映画関係者の間での評判も高く、それまで商業アニメ作品では受賞する事のなかった毎日映画コンクール・大藤信郎賞を受賞、数あるルパン映画の中でも抜きんでた再放送回数を誇るなどしています。

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ルパン三世カリオストロの城の登場人物

ここからはルパン三世カリオストロの城に登場する主要なキャラクターを紹介していきます。ルパンファミリーに関しては作中での活躍を、カリオストロの城限定のゲストキャラに関してはそのプロフィールなどにも触れて行きます。

ルパン三世

ルパン三世シリーズの主人公でアルセーヌ・ルパンを祖父に持つ神出鬼没の大泥棒です。盗む事自体に生き甲斐を感じ、その為に殺人を行う事はしないという明確なポリシーも持っています。カリオストロの城では、時に本物以上と言われる精巧な偽札「ゴート札」そして過去に命を助けられた事のあるクラリスを救う為、カリオストロ公国に潜む闇に迫る事になります。

ちなみにカリオストロの城のルパンは当時放映中だったテレビアニメ版第2シーズンのルパンが着ているジャケットである原作本来の赤色ではなく、テレビアニメ版第1シーズンと同様、緑色のジャケットになっています。これは宮崎駿監督が、第1シーズンの演出にも関わっていたからで、ルパンの赤いジャケットと合わせて緑のジャケットを印象付ける意味でもカリオストロの城は貢献しています。

次元大介

ルパンとコンビを組み多くの場合行動を共にしている相棒が次元大介です。早撃ちの拳銃使いであると同時に多くの銃火器に精通しています。カリオストロの城でもルパンと2人で、モナコ公国の国営カジノから売上金を盗みだすなどルパンと行動を共にしています。またルパンが隠そうとしたクラリスとの過去を喋らせるなど、視聴者と同じ目線に立っていたキャラクターとも言えます。

次元と言えば拳銃ですが、カリオストロの城ではテレビアニメ版で使用される「S&W M19 コンバット・マグナム」ではなく、「S&W M27 .357マグナム」を使用し、以降も映画作品や一部のテレビスペシャルではこちらを利用するなどのきっかけを作ったのもカリオストロの城が評価されている事を反映しています。またその他カリオストロの城作中では最終決戦にて「シモノフPTRS1941」を利用する場面も見られます。

石川五右衛門

安土桃山時代の大泥棒石川五右衛門を先祖に持つ当代13代目の剣士。それが石川五右衛門です。テレビシリーズでは当初ルパンの敵として登場しています。カリオストロの城ではルパンの招集に応じて途中から登場。次元と共にカリオストロ城に潜入したルパンの救出、最終決戦での戦闘などサポート役に徹していました。カリオストロの城においてルパンファミリーで最も目立たなかったのが五右衛門です。

しかしそれにも理由があります。宮崎駿監督は元々、ルパンと次元以外登場させないつもりでプロットを描いていたのです。しかしスポンサーから登場させるようにという指示を受け、ほぼ完成していたプロットに無理矢理入れ込む形になりました。元々敵組織に侵入している事が多い不二子は上手く本編に絡められましたが、五右衛門はこのような扱いになってしまったのです。

峰不二子

ルパン一味の紅一点でありながら自分の欲望に忠実で時に味方、時には敵にもなるのが峰不二子です。単独でもその話術に、銃火器を扱う技術、武術の心得を持っているなど非常に多彩な才能の持ち主で単独行動も多くなっています。カリオストロの城でも当初は、召使いとしてカリオストロ城に潜入、ゴート札の秘密を探っていました。そしてクラリスを探して潜入してきたルパンと協力する事になります。

銭形警部

ルパンの宿命のライバルで銭形平次の子孫でもあるのが銭形警部です。ルパン一味の逮捕の為に世界中を飛び回り、インターポールに出向しています。時にルパンと共闘する事もある銭形警部ですが、カリオストロの城もそんな1作です。ルパンがカリオストロ伯爵に予告状を出したという情報を聞きつけて警備の為に押し掛けます。しかし罠に落とされてしまい、ルパンと休戦、協力してカリオストロ公国の闇を暴く事になります。

クラリス・ド・カリオストロ姫

カリオストロの城の実質的なヒロインで、ヨーロッパにある国連加盟国で一番小さなの架空の国、カリオストロ公国の公女の少女、それがクラリスです。カリオストロ公国の支配を目論むカリオストロ伯爵に強制的に結婚させられそうになる所を隙を見て逃げ出した所でルパンと出会うのがカリオストロの城の最初のターニングポイントになっています。

クラリス本人はおぼろげにしか覚えていませんが、過去にルパンが若気の至りでカリオストロ公国のゴート札に手を出そうとした際、追手に追われて瀕死だった所を助けた事があります。映画本編の時間軸でルパンがゴート札の秘密を暴くと共にクラリスを助けようとするのはとあるきっかけでこの過去をルパンが思い出したからです。そして助けに来たルパンに徐々に惹かれて行く事になります。

またクラリスの声優を務めた島本須美さんはその演技を宮崎駿監督に評価され、テレビアニメ版第2シーズンの最終話「さらば愛しきルパンよ」や宮崎駿監督の長編アニメ映画の第2作、「風の谷のナウシカ」でもヒロインであるナウシカを演じています。同時にクラリスというゲストヒロインキャラの人気を受けてルパンシリーズでは長編作品には不二子と異なるタイプのヒロインを登場させる事が定例となっています。

カリオストロ伯爵

カリオストロの城の黒幕と言えるのが実質的にカリオストロ公国を取り仕切っているカリオストロ伯爵です。クラリスの両親である君主カリオストロ大公が7年前に亡くなってしまったのを受けて以降政務を取り仕切っています。その実、カリオストロ公国の秘密である「ゴート札」を含む、公国の闇を背負ってきました。カリオストロの城作中ではほぼ一貫して全てのキャラクターから「伯爵」と呼ばれています。

カリオストロ公国に伝わる秘宝を手にする為、本来の君主筋に当たるクラリスと結婚する事で、両家にそれぞれ伝わる「金の山羊の指輪」と「銀の山羊の指輪」を手に入れようと画策しますが、それをルパンに邪魔される事になり、ルパンに暗殺部隊を放ちます。同時にインターポールを含む国連とのパイプもしっかりもっており、闇の世界では名の知れた存在です。作中で唯一明確に死ぬシーンが描かれているキャラクターでもあります。

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ルパン三世カリオストロの城のあらすじをネタバレ考察

それぞれのキャラクターについて紹介した所で、ここからはルパン三世カリオストロの城のあらすじをネタバレありで紹介しつつ、その内容に関して考察していきます。

国営カジノから大金を奪ったルパンと次元

ルパン三世カリオストロの城はルパンと次元がモナコ公国が国営で運営するカジノからその売上金を盗む所から始まります。そのお札はルパンが運転する「フィアット500」が天井まで埋まってしまう程の額です。その額の大きさに興奮するルパンと次元でしたが、それが精巧に作られた偽札「ゴート札」である事に気付き落胆します。憂さ晴らしに大量のお札を車からばら撒きながらルパン達はカリオストロ公国に向かうのです。

ルパンとクラリスの再会

カリオストロ公国には昔から偽札の噂が絶えませんでした。何度もその調査が行われていますが、ついぞその証拠を掴んだ物はいないのです。ルパンはその闇を自分が暴いてやろうと考えるのでした。カリオストロ公国に入国した2人でしたが、重量に耐えかねたのか「フィアット500」がパンクしてしまいます。その修理中にウエディングドレス姿の少女が黒服の男達に追われているのに出くわしました。

ルパン達は一旦は少女クラリスを助け出しますが、最終的にはクラリスを別の追手に連れ去られてしまいます。ルパンはクラリスが偶然残した銀色の指輪を見て、クラリスを助け出す事を決めます。普段と違うルパンの様子に次元が無理矢理事情を聞きだします。ルパンはまだ1人で泥棒家業をやっていた頃にもカリオストロ公国、そしてゴート札に手を出そうとして失敗、その時にまだ幼いクラリスに命を救われた事があったのでした。

クラリスの救出と暴かれた偽札の秘密

ルパンは単身カリオストロ城に潜入します。潜入先で同じようにゴート札の噂を追って既に召使いとして侵入していた不二子に遭遇。クラリスが高い塔に幽閉されている事を教えてもらいます。外から屋根伝いにクラリスの元に向かうルパン。無事に辿り着きクラリスと再会しますが、そこには伯爵も待ち構えていました。伯爵が発動させた罠により、ルパンは地下に落とされてしまいます。

その地下はゴート札の秘密を追ってカリオストロ公国に潜入した者達の行き先です。400年もの間守られてきた秘密と共に彼らは眠っていました。ルパンはそこで先に地下に落とされていた銭形と邂逅。脱出する為に休戦協定を結んで協力します。そして進んだ先でついにゴート札の工場を発見したのでした。そしてルパンはゴート札を燃やす事で生まれた混乱を利用して銭形警部と共に脱出。途中大怪我を追いながらも救出されます。

結婚式と最終決戦

ルパンと共に窮地を脱した銭形警部はインターポールにてゴート札の証拠を見せ出動を訴えますが、カリオストロ伯爵の根回しによりインターポールは動こうとしませんでした。不二子からの呼び掛けもあって、銭形警部は「ルパン逮捕の為なら天下御免で出動できる」という自身の権限を利用し、世界放送される結婚式でカリオストロ公国の闇を暴こうと考えます。

ルパンが怪我を癒す間に、カリオストロ伯爵とクラリスの結婚式が迫っている事、そしてマスコミにもそれが公開される事が発表されます。ルパンは結婚式の大司教に変装して潜入。次元と五右衛門が注意を引いている間に、クラリスとカリオストロ伯爵が狙う「金の山羊の指輪」と「銀の山羊の指輪」を奪取して次元と五右衛門の援護を受けてその場を逃げ出します。

銭形警部はレポーター扮した不二子を連れだってゴート札の工場に直行。世界中継される放送に乗せる事で国連を動かす事になります。一方でルパンとクラリスはカリオストロ伯爵から直接追われ、徐々に追い詰められていきます。上へ上へと逃げる事になった2人はついに時計塔の針の上にまで来てしまいました。ルパンはクラリスを救う為、伯爵に2つの指輪を渡しますが、伯爵は約束を守らず、隙を付いて2人を湖に突き落とします。

カリオストロ伯爵はルパンとクラリスが湖に落ちたのを見届けると指輪を時計塔にはめ込みます。それがカリオストロ公国の財宝へと繋がる仕掛けだったのですが、仕掛けが作動するとカリオストロ伯爵の乗る時計の長針と短針が突然、動きだしてしまいます。逃げ場を失った伯爵はそのまま2つの針に挟まれる形で呆気なくこの世を去ってしまいました。

翌朝、助かったルパンとクラリスが目撃したのはカリオストロ伯爵が仕掛けを作動させた事で湖の水が引き、その底に広がる古代ローマ時代の都市の遺跡でした。流石に遺跡を盗むわけにもいかないルパンもこれは盗めないと諦めます。去ろうとするルパンにクラリスは自らも連れて行ってほしいと頼みますが、ルパンはそれを固辞、クラリスが目を離した隙に迎えにきた次元達の車に乗って去って行ってしまうのでした。

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ルパン三世カリオストロの城名シーンや名言を紹介!

カリオストロの城の高い人気は、作中に散りばめられた多くの名シーン、名言に支えられています。ここからはルパン三世カリオストロの城の中でも特に名シーンと言われるシーンや名言と言われるセリフを紹介していきます。

強烈なインパクトを与えたカーチェイス

カリオストロの城序盤の名シーンと言われるのが最初にクラリスを助ける際に行われるカーチェイスです。このシーンは普段抜けている部分を描かれる事も多いルパンが非常にかっこよく見えるシーンだとして一気にカリオストロの城の世界に視聴者を引き込みます。実際、監督を務めた宮崎駿監督も特にこだわったシーンだそうで、車のモデリングからカット割り、キャラクターの動きまで細かく設定されていたようです。

視聴者から特に人気が高いのが次元の動きで、このカーチェイスの最中に拳銃で応戦する際、拳銃の弾を入れ替える場面です。この時次元は、弾を口に咥えながら「今度のはただの弾じゃねーぞ」というセリフを言いつつ、途中に弾を口から離して弾込めをします。その時の次元の喋り方が本当に咥えている時と咥えていない時で明確に違いがあり、宮崎駿監督の細部へのこだわりが見える重要な名シーンだと言われています。

隠れた名シーン!?次元がかける関節技

カリオストロの城は地味ながら次元の活躍が目立つとも言われていますがその活躍は「狙撃手」としてよりも「ルパンの相棒」としての活躍が多いです。その代表的なシーンが映画のあらすじのネタバレでも触れたルパンにクラリスとの過去を無理矢理喋らせるシーンです。はぐらかそうとするルパンに次元がプロレスの関節技のような技をかけてルパンに語らせるというシーンです。

このシーン、一見なんでもないシーンですが、次元が関節技をかけているのは驚異的な身体の柔らかさを持っているあのルパンです。そのルパンにある程度の痛みを与えられるレベルで関節技を決めているのでこのシーンは次元も非常に複雑に絡み合った関節技を使用しています。そのレベルはとてもその場のノリでできる物ではないと言われ隠れた名シーンと言われています。

ルパンの大ジャンプ

もう1つコミカルながらルパンらしい名シーンだと言われるのが、ルパンの大ジャンプです。不二子からクラリスの居場所を聞き、屋根伝いに行こうとするルパン。しかしクラリスが捕えられているのは回りから隔離された塔の上です。なんとか近くまでは辿り着けたルパンですが、そこからは屋根伝いにも行く事ができません。そこでルパンはその他のシーンでも利用されるワイヤーを使ってそこを渡ろうと考えます。

ワイヤーを塔に通す為ポケットに収まるサイズの小型のロケットを用意するルパン。しかし誤って屋根の上から転げ落ちてしまいます。なんとか追いかけて確保しようとするルパンですが、カリオストロ城の傾斜の強い屋根に一度付いた勢いは止まりません。いつの間にか小型ロケットを追いこして自らが屋根を駆け下りてしまいます。そこからルパンは人間とは思えない大ジャンプ!なんとか塔に張り付く事に成功するのです。

どうかこのドロボウめに、盗まれてやってください

中盤、ルパンがクラリスの事を思い出し、クラリスを助け出そうと城に潜入するシーンがありますが、その中でのクラリスとのやりとりを名シーンとして上げる人も多いです。ルパンはクラリスの事を覚えていますが、クラリスは昔にルパンを助けた際、まだ幼かった事もあって覚えていません。ルパンはそこで昔の事を語るのではなく、この名言と言われるセリフでクラリスを口説こうとするのです。

この名シーンではルパンがその場で即興のマジックをするとこでクラリスを笑わせます。作中悲しい顔をするシーンが多いクラリスが初めて笑ったシーンでもあり、一連の流れもあってこのシーンを名シーンだとする人も多くいます。同時にこのシーンとラストで描かれるシーンを重ね合わせて名シーンだとする人もいます。そしてこのマジックをするシーンは後に発売されたサントラのジャケットにも使われています。

あなたの心です。

カリオストロの城で一番の名シーン、名言だと言われるのがこのセリフとそのセリフが放たれるシーンです。ラスト、クラリスはルパンに自らも連れて行ってほしいと望みますが、「俺の様に薄汚れちゃいけないんだよ。」と言ってクラリスを置いて去ってしまいます。入れ替わるように登場したのが銭形警部。ルパンを追い掛けようとする銭形をクラリスが「あの人は何も盗んでいない」と止めるのです。

実際、カリオストロの城のルパンは序盤のゴート札以外盗みを働いていません。しかし、銭形は「奴はとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です」とそれを否定するのです。それには思わずクラリスも「はい」と答えてしまいました。現在でもルパンに限らずアニメ名言ランキングで必ず上位に食い込む程の名言、名シーンとして知られています。

流石は不二子!と言われるシーン

名シーンというわけではありませんが、宮崎駿監督始め、製作陣のルパン愛を感じさせる隠れた名シーンと言われるシーンがあります。それが上記のクラリスと銭形のやりとりの後のシーンです。不二子はレポーターに扮して銭形とゴート札工場に踏み込んで以来登場していませんでしたが、ルパン達の車を追う形でバイクで登場します。そしてちゃっかりゴート札の原板を持ちだしていました。

カリオストロの城においてルパンや次元は得た物は何もありません。しかし元々不二子は単独でカリオストロ城に潜入しており、ルパン達と協力した方が得られる物が大きいからこそ協力するのです。そしてしっかりと原板を入手する抜け目のなさを見せています。ルパンが盗んだ獲物を不二子に横取りされるのはある種ルパンシリーズのお決まりですが、そういうシーンをしっかり織り交ぜられていたのが良かったと言われるのです。

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ルパン三世カリオストロの城の評価は?

カリオストロの城は一般の視聴者だけでなく映画としての完成度の高さから多くの人がコメントを残しています。またルパンの生みの親であるモンキーパンチさんもカリオストロの城に関してのコメントを残しています。ここからはカリオストロの城にまつわる評価を著名人の物から一般的な物まで紹介していきます。

スピルバーグ監督の評価

日本でも「ジョーズ」や「ET」、近年では「レディ・プレイヤー1」の監督も務めた映画監督、スティーブンスピルバーグ監督はカンヌ国際映画祭にてカリオストロの城を「史上最高の冒険活劇の1つ」として高く評価し、特に名シーンでも紹介した序盤のカーチェイスシーンを「映画史上最も完璧なカーチェイス」であると評したと言われています。

この発言に対してはインタビュー等の記録には残っておらず信憑性が確かではありませんでしたが、現在は北米版などで言及されるなどしており、否定もされない事から事実だろうと言われています。

原作者モンキーパンチの評価

ルパン三世の生みの親、原作者のモンキーパンチさんも本作の公開時はその後のインタビューにおいて度々カリオストロの城について言及しています。「日本国外のルパン三世ファンの95%はカリオストロの城がきっかけである」と述べ、「カリオストロの城は大好きだ」と述べているのです。

一方で、「これは僕のルパンじゃない」という発言もピックアップされる事がありますが、これには「僕には描けない、優しさに包まれた、宮崎駿監督の作品としてとてもいい作品だ」という言葉が後に続いていたにも関わらず、前半だけがピックアップされた事に困惑を覚えたとも言っています。自分の描くルパンはもっと毒を持ったキャラクターであると原作と映画の違いも述べつつ、賛辞を送っています。

ルパンの声優山田康雄の評価

カリオストロの城はルパンシリーズの中でもかなり古めの作品で、ルパンを始め多くの声優が現在とは異なります。カリオストロの城でルパンの声優を務めた初代ルパンの声優である山田康雄は、声を吹き込む前の試写の段階でその完成度の高さに驚愕し、それまでの自身の持つルパンのイメージを変えても構わないと宮崎駿監督の出した指示に従いました。

また、公開されて以降のインタビューでも「とにかく決定的に面白い。オープニングも話の展開も信じられないくらいだ。構成といい絵といい、とても質の高いものでこんなの見たことない」と絶賛していました。

カリオストロの城の受賞歴

映画界の1つの評価の基準と言えるのが受賞歴ですが、カリオストロの城も、公開年に発表された第34回毎日映画コンクール・大藤信郎賞を受賞しています。公開時にはその1つだけでしたが、再放送などでの人気もあり、2004年には「キネマ旬報創刊85周年オールタイムベスト・テン アニメーション部門」で1位、2006年には日本のメディア芸術100選 アニメーション部門にて専門家選出で4位、一般選出で5位にランクインしています。

また2010年には「キネマ旬報オールタイム・ベスト 映画遺産 アニメーション篇」でも再び1位を獲得、カリオストロの城が長年評価される作品だという事を証明する受賞歴となっています。

宮崎駿監督らしいファンタジー要素を持ったルパン

上記の名シーンでも紹介した次元の関節技や、ルパンの大ジャンプのようにカリオストロの城は元来のルパンシリーズよりもよりコミカルなシーンが積極的に取り入れられています。そのコミカルさはルパンとは言え、人間離れしすぎ、特に上記の大ジャンプなどは最早ファンタジーの域に達するありえなさです。しかしそれもルパンならやってしまいそうと思えてしまうような演出が取り入れられています。

宮崎駿監督と言えば、以降もスタジオジブリにおいて、ファンタジー要素を取り入れた作品で人気を集める監督でもあります。だからこそ、この宮崎駿監督のエッセンスの入ったルパンは、以降に描かれるルパンどのルパン映画よりもコミカルな部分はとことんコミカルに描かれています。だからこそカリオストロの城が面白いとするファンも多くいる程です。

名言「あなたの心です。」は銭形がいうから良い!

アニメ名言ランキングでも必ずと言ってもいいほど登場するカリオストロの城での銭形警部の名言「あなたの心です。」それまでの展開も合わさって名シーン・名言どちらにも選ばれるこの名言ですが、中には、他ならぬ銭形警部が言うからこそこの名言がここまで映えると言う視聴者もいます。なぜなら、この名言を発した銭形警部自身が誰よりもルパンに心を奪われているからです。

ルパンのテレビシリーズや他の映画の端々で描かれているようにルパンを追いかける銭形警部の生活はとてもではありませんが一般的な警察官のレベルを越えています。しかも「警部」という階級を考えるとルパンの逮捕さえ諦めてしまえばもっと良い生活を送れるのは間違いありません。そんなルパンに心を奪われる銭形警部が言うからこそ、この名言はここまでの名言になったと言われているのです。

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ルパン三世カリオストロの城考察まとめ

ルパン映画の中でも今尚愛され続けるカリオストロの城。監督を務めたのが後にスタジオジブリを立ち上げ数々の名作を生み出した宮崎駿監督という事もあって、宮崎駿監督の原点として今でも度々取り上げられる事になりました。カリオストロの城で生まれた名言は今でもアニメ名言ランキングがあれば上位に食い込むほどに高い人気を誇っています。

近年でもルパンシリーズは「名探偵コナン」とのコラボ映画や、次元や五右衛門、不二子を主人公にしたスピンオフ作品など毎年のように新作が生み出される作品です。そしてある意味でその人気の原点となっているのが今回紹介したカリオストロの城なのです。ルパンシリーズが好きでまだカリオストロの城を視聴した事がないという人はぜひ一度視聴してみる事をおすすめします。

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