ルパン三世の実写版の評価・感想やキャストは?40年前に実写化されていた?

モンキー・パンチ先生原作の「ルパン三世」が、2014年に小栗旬さん主演で実写化されました。アニメ版のキャラクターイメージが強く、キャストも「どの頃のルパン三世に寄せているのか」など、ネットでも評価・感想が賛否両論分かれた映画です。その他に、実は約40年前にも実写版が作られています。様々なメディアを通して、半世紀以上愛され続けている「ルパン三世」の世界をまとめながら紹介していきます。

ルパン三世の実写版の評価・感想やキャストは?40年前に実写化されていた?のイメージ

目次

  1. 実写版「ルパン三世」の紹介
  2. 「ルパン三世」とは?
  3. 実写版「ルパン三世」のあらすじ
  4. 実写版「ルパン三世」の登場人物とキャスト
  5. 実写版「ルパン三世」華麗なるアクションシーン
  6. 実は40年前にも実写化されていた「ルパン三世」
  7. 実写版「ルパン三世」、アニメ版との違い
  8. 実写版「ルパン三世」の評価
  9. 実写版「ルパン三世」の海外での評価
  10. 実写版「ルパン三世」の感想も見て作品を楽しもう!

実写版「ルパン三世」の紹介

「ルパン三世」とは、モンキー・パンチ先生原作の漫画で、約半世紀にわたり幅広い年齢層から支持を集める大人気作品となっています。実写化にあたって、国際色溢れる豪華キャスト陣と共に、タイを中心として、日本・香港・シンガポール・フィリピンの5か国でロケが敢行されました。

また、「世界で通用する作品にしたい」というプロデューサーの意向により、現在はハリウッドで活躍する「あずみ」「ゴジラ FINAL WARS」の北村龍平監督に依頼、メガホンをとっています。その他にも、撮影監督や映画界で高い評価を受けているアクションチーム・VFX(韓国)のスタッフは国際色豊かな顔ぶれとなっています。

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「ルパン三世」とは?

原作の漫画「ルパン三世」は、1967年8月10日号(創刊号)「漫画アクション」から1969年5月22日号まで連載(全94話)されました。ハードボイルド色が強く、時折、主人公達のの間抜けな表情が描かれつつ、アニメーションとは違い、全体的にダークなイメージで描かれています。

主人公のルパン三世とは、怪盗ルパン(ルパン1世)の孫にあたる人物で、女好きですが、変装と盗みのテクニックは超一流の大泥棒です。セクシーな峰不二子、射撃の名手の次元大介、居合の達人の石川五エ門というルパンファミリーを中心に、多彩な脇役も魅力的です。その他、生涯のライバルと言っても過言ではない、ルパン三世を追う銭形警部とのエンドレスバトルも見逃せません。

1971年よりテレビアニメ化されており、現在までにPART5(2018年4月より放送開始)、スピンオフ1本が放送され、他にも、映画、OVA、ゲームなどの各種メディアが展開されています。宮崎駿監督の劇場映画初監督作品の「ルパン三世 カリオストロの城」なども評価が高く有名です。

ラスト銭形警部の台詞「いや、奴(ルパン三世)はとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です」という場面は、ヒロインのクラリスの気持ちとルパン三世という人物を理解している銭形警部ならではの言葉となっており、粋な名シーンとして心に残る場面となっています。

その他に、アニメ映画で最大のヒットとなったのは、2013年12月7日に公開された名探偵コナンとの共演「ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE」で、興行収入は両作品を通して初の40億円を突破した作品となっています。第37回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞という評価も受けています。最終興行収入は42憶6,000万円でした。

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実写版「ルパン三世」のあらすじ

ルパン1世の友人でもあった老盗賊トーマス・ドーソンは高齢により引退を考えており、「古代オリンピックのメダルを盗んだ者に次のリーダーを譲る」と宣言し、ルパン三世たちに犯行を行わせていました。しかし、後継者を発表する席で凶弾に倒れてしまいます。狙ったのは、ドーソンと双璧に立つ東洋の裏社会の重鎮Mr.プラムックでした。

「所有者は世界を統べる」という宝物「クリムゾンハート・オブ・クレオパトラ」は、長い年月の中で「光の首飾り」をドーソン側が、「深紅のルビー」をMr.プラムックが所有しており、お互いに「クリムゾンハート」の復活を目論んでいたのです。

「クリムゾン・ハート・クレオパトラ」は、何人とも破ることができないと言われる、世界最強の鉄壁セキュリティー超巨大要塞型「ジ・アーク」に収蔵されます。ルパン三世は銭形警部の追跡を交わしながら、ルパンファミリーと共に、天才怪盗として強奪不可能をうたったセキュリティーシステムを突破してやろうと決意し、秘宝強奪作戦を進めていきます。

実写映画ならではのストーリー

実写化にあたり、「アニメの痛快さ、原作のハードボイルド、実写のリアリティ」という3本柱を重視し脚本が作られました。脚本の完成までに2年半の歳月がかけられたと言われています。また、出来上がった作品を確認した原作者のモンキー・パンチ先生からの感想は、「ルパンらしい明るさが足りない」「もっと痛快に作ってほしい」ということで、再度ストーリーが練り直されました。

また、「撮影現場にも何度かお邪魔し、監督、キャスト、スタッフの皆さんの本気と熱意に囲まれた楽しい時間を過ごさせて頂きました。出演者の皆さんは、どなたも本当に魅力的です」と「作品の完成を楽しみにしています」というコメントを撮影中に寄せられています。

実写版「ルパン三世」の登場人物とキャスト

ネット上では賛否両論が飛び交った映画のキャストですが、原作者のモンキー・パンチ先生は「漫画、アニメのルパン三世のキャラクター達が現実世界に飛び出してきたよう」と太鼓判を押されています。原作やアニメファンにも必見の、役柄に血肉を当てた役作りで映画に挑んだキャスト陣について紹介します。

ルパン三世役の小栗旬さん

ルパン三世は、神出鬼没の大泥棒ですが、ひょろっとした細身の割に運動神経が高い人物となっています。その為、小栗さんはルパン三世を演じるにあたり、10か月のトレーニングと8kgの減量を行ったそうです。耳になじんだ「そりゃないぜ、不二子ちゃん」などはアニメに寄せて、またアクションシーンなどでもルパン三世を崩すことなく演技されています。

次元大介役の玉山鉄二さん

端正な顔立ちを隠すように顎髭を生やし、無骨なルックスに変身し、ハードボイルドなガンマン・早打ちの名人として次元大介を演じています。ラストの見せ場では、人間臭さを感じさせながらも、確実に狙いを定める姿が痛快です。

石川五エ門役の綾野剛さん

斬鉄剣での超人的なアクションに加え、持ち前の動体視力や、みたらし団子に目がない少し天然で憎めないキャラクターを独特の個性で演じられています。「またつまらぬものを切ってしまった」という名台詞や、あぐらで車の上にドカンと座るシーンもアニメファンを十分に楽しませてくれます。

峰不二子役の黒木メイサさん

セクシーで力強い紅一点の女性である峰不二子という役を、男性にも女性にも魅力的に映るようアニメを意識せず役作りされたそうです。抜群の運動神経を活かし、アクションシーンにも体当たりで挑み、現代的な女性としての強さを兼ね備えた妖艶さを醸し出しています。

銭形警部役の浅野忠信さん

「とっつぁん」の愛称で親しまれる銭形警部を、ベージュのトレンチコートに身を包み、豪快で憎めないキャラクターを熱演されています。また、モンキー・パンチ先生も大絶賛の評価だったと言われています。ドジな警部というイメージが先行しますが、1対1の対決ではルパン一味でさえも敵わない格闘技の腕を持っているというエピソードも、映画の中で見ることができるので必見です。

キャスト陣の中でも、どの役のオファーが来るかなという話で盛り上がった事もあったそうです。浅野さんは、友達から「お前だったら髭も生えているし次元だろう」「そうだよね、着物を着たら五エ門もいけるよね」など言われたそうです。そうしたら、まさかの銭形警部のオファーで、「最初は無理だと思いましたけれど、チャレンジするしかなかった」とコメントされています。

国際色豊かなキャスト陣について

ルパン三世のライバル役となるマイケル・リー役に台湾のアイドルグループ「F4」のジェリー・イェン、ルパン一味の若きメカニックとして活躍するピエール役には、韓国の超人気アイドル「T-MAX」のメンバーであるキム・ジュン、黒幕のプラムックの秘書ミス・ヴィー役にタイの歌姫ラター・ポーガームが起用され、その他にも世界各国の第一線で活躍するメンバーがキャストとして集結しています。

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実写版「ルパン三世」華麗なるアクションシーン

冒頭、シンガポールの美術館で古代オリンピックのメダルを峰不二子が盗みに入るシーンから、息を飲むワイヤーアクション、両手に銃と派手なバトルが展開されます。車の上を走りまわり、時には飛びまわし蹴りを放つルパン三世や、アニメ風の演出で斬鉄剣を振り下ろす五エ門、その他に、急遽撮影されたという中盤のカーアクションシーンもかなりの迫力です。

撮影はハリウッド方式の撮影システムが採用されており、その他にもタイ王国軍の全面協力のもとで、陸軍本部での撮影が許可されており、かなり本格的なアクションシーンが撮影されています。また、監督の巧みなカット割りで、スピード感ある演出が施されています。

キャスト陣も、怪我のないように指導を受け、本格的なアクションに挑んだと言われています。その他にも、主要キャスト以外の演技指導やモニターチェックなども入念に行われました。それにより、一層リアリティ感あふれる作品が作られています。

そして、日本映画ではあまり見られない構図ですが、峰不二子とマリアの女同士の熱いバトルも見どころの一つとなっています。ラストでは、敵役マリアの思い込みの裏をかく不二子のアクションが上手に描かれており、戦いの終わりがキュッと締めくくられています。

実は40年前にも実写化されていた「ルパン三世」

遡ること、約40年前の1974年8月3日に実写版「ルパン三世 念力珍作戦」が公開されました。注目のキャストですが、ルパン三世役に目黒祐樹さん、次元大介役に田中邦衛さん、峰不二子役に江崎英子さん、銭形警部に伊東四朗さんがキャストに名を連ねています。なお、この映画には石川五エ門にあたる人物は登場しません。監督は東宝映画クレイジーシリーズを手掛けた坪島孝監督がメガホンをとっています。

実写版「ルパン三世 念力珍作戦」のあらすじ

ある日、護送車で連行中の女囚・峰不二子を見初めたルパン三世は、彼女を手に入れるため脱獄に協力するも、置き去りにされ銭形警部に捕まってしまいます。その後、釈放されたルパン三世は次元大介と出会い、自分の過去を知ることとなります。実は世界中の犯罪組織を束ねていた「ルパン帝国」の御曹司で、組織は父親の部下だったマカ・ローニ家の裏切りによって壊滅したというのです。

そんな中、不二子と再会したルパン三世は次元と3人で時価56億円もの宝石を盗むこととなります。しかし、肝心の宝石は不二子に持っていかれ、銭形警部、マカ・ローニ家の殺し屋たちに散々追いかけまわされた為、「安全だから」と警察に自首をしてしまいます。銭形警部はルパン三世逮捕の手柄で総監賞を貰い、「遮光器土偶」の護送任務を言い渡されます。

その頃、マカ・ローニ家もルパン三世が捕まったことに一安心し「遮光器土偶」を強奪しようと企みます。しかし、探りを入れていた不二子が捕まった事を聞いたルパン三世は留置所から脱走し、助けに向かいます。「遮光器土偶」を巡り、ルパン三世ファミリー、マカ・ローニ家、銭形警部の戦いが始まるのです。

実写版「ルパン三世 念力珍作戦」のみどころ

1970年代のコメディとして、時代のセンスや小ギャグをふんだんに盛り込んだ作品となっています。その他にも、原作で描かれている「♂」と「♀」を絡ませた表現も忠実に映像化されています。しかし、実写化にあたり、原作の通りに作るのは難しく、意識しないで作っていこうという事になったそうです。

その他、気になる点としてインパクトの大きい題名「念力珍作戦」があげられます。ポスターの渦巻きにも力を感じますが、これは当時流行していた超能力ブームに乗り、内容とはあまり関係なく名付けられたようです。また、オリジナルサウンドトラックはCDとして初めて商品化されたものとなっています。

実写版「ルパン三世 念力珍作戦」の感想と評価

アニメの実写化にあたり、避けられない運命なのかもしれないのですが、感想と評価も賛否両論分かれる作品となっています。「ルパン三世」の50周年記念イベントでは、あまり取り上げられることのなかった映画という一面で、現在でも「面白い映画」「昭和感漂うキャスティングがイメージにぴったり」という感想も多数ネット上では広がっています。

実写版「ルパン三世」、アニメ版との違い

ルパン三世と言えばこの曲という程、耳になじんだアニメ版のテーマ曲「ルパン三世のテーマ」が思い浮かびますが、実写版の映画では、布袋寅泰さんが書き下ろした「TRICK ATTACK -theme of Lupin The Third-」がメインテーマとして使用されています。

この曲は、映画のイメージやストーリー、映像表現とマッチした強烈なインパクトを放つ曲調と演奏になっています。また、パンチのきいたギターと大胆でスピード感あふれた音楽は、極上のテーマ曲となっており、映画の世界観をより一層引き立てているという感想も聞かれます。

実写版「ルパン三世」の評価

2014年8月30日に全国307のスクリーンで公開され、映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)では、初登場2位となりました。その後も動員数を増やし、最終興行収入は24億5,000万円を記録しています。2016年1月11日にTBS系列の「月曜ゴールデン」で、新春映画特別企画として地上波初放送されました。

映画を見た方からは、「原作やアニメの型に沿った演出が良かった」「主要な5人のビジュアルは見ただけで誰が誰か分かるのが素晴らしい」という感想もありました。また、「話が大味すぎる」「登場人物たちが、大人の事情からか多すぎる」「地雷が埋まっているはずの道を平気で歩く軍に違和感」など、突っ込みある感想や評価も見られます。

しかしながら、前評判を見ても、公開後の感想や評価を見ても、非常に関心度が高い映画という面からみても、実写版「ルパン三世」が話題をさらっていった大ヒット作品であるということは間違いありません。

実写版「ルパン三世」の海外での評価

2014年9月12日から14日にかけて、アメリカのロサンゼルスで開催された「第4回LA Eiga Fest」のオープニング作品として上映、また、インターナショナル・プレミア上映されました。約600人の観客で埋め尽くされた会場では拍手喝采が湧き上がったそうです。

その他に、フィリピン・台湾・タイ・ベトナム・シンガポール・韓国・香港・マカオ・オーストラリア・ニュージーランドなどアジアを中心に、世界30の国と地域で公開されました。

実写版「ルパン三世」の感想も見て作品を楽しもう!

前評判から見るように、実写版の映画に対してアニメの「ルパン三世」ファン側からは確立されたイメージに対しての酷評が多いようです。しかし、実写版の魅力のひとつは生身の役者さんが演じているという事で、それぞれの役者さんのファンの方からは、「かっこいい!」「素晴らしかった」などの声が多数あげられています。

その他にも、ルパン三世ファミリーを含めた英語のセリフが日本語でアフレコされている「吹き替え版」で映画を見た方は、日本語のセリフも吹き替えになっていた場面で、微妙に口元がずれていたことに違和感を覚えられる方も多かったようです。ちなみに、劇場公開時に日本での字幕版は5つの映画館でしか上映されなかったそうです。

しかし、ストーリーもわかりやすくテンポもあり、原作やアニメとはいい意味で違った味が出ているという感想も多かったです。その他、満足度に対しても賛否両論あるとは思いますが、現在様々なメディアを通して見ることができる映画です。もし、記事を読み興味を持たれた方は、是非チェックしてみてください。

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