【ガンニバル】後藤恵介の最後はどうなった？「あの人」や狩野すみれとの関係は？

主人公・阿川大悟の赴任先の村の有力者の後藤家の次期当主であり、当主就任後は大悟と共に後藤家を因習からの解放に向かわせた後藤恵介。一族の因習に苦悩し続けた恵介は、最後にどのような答えを導き出したのでしょうか。以下では、「ガンニバル」の後藤恵介の最終回のその後についてネタバレ紹介します。その他、ガンニバルのキーパーソンである「あの人」、狩野すみれや後藤藍との関係などもまとめました。

二宮正明先生による漫画「ガンニバル」は、2018年～2021年にかけて「週刊漫画ゴラク」にて連載されていたサスペンス作品です。単行本は全13巻で構成され、累計発行部数は2021年12月時点で210万部を突破しました。

閉鎖的な村で起きた、カニバリズムを彷彿させる事件に迫った「ガンニバル」。2022年12月には、動画配信サービス「Disney+」にて実写ドラマ化されました。

山間にある限界集落・供花村へ家族と共にやってきた阿川大悟。駐在人として村に入って間もなく、噛み跡のついた老婆の遺体を発見します。遺体の不可解な点や失踪した前の駐在人の意味深な言葉から、この村の異常性を察した大悟。真相を突き止めるべく、村の秘密に迫ろうとします。しかし、秘密を知られたくない村人の妨害を受け、大悟は窮地に陥ります。

供花村の有力者・後藤家の一族であり、祖母・後藤銀の死を受けて当主の座に就きました。年齢は31歳で、弟の洋介がいます。狩猟を生業とし、ロン毛にニット帽を被ったスタイルと強面が目を引く後藤恵介。一見すうとよそ者に冷淡で、かつ冷酷な性格に思えるも、実際は家族想いの優しい性格です。また、幼い頃から後藤家の暗部に触れており、村の悪習を断ち切るべく暗躍していました。

ガンニバルの序盤では、村の有力者として阿川大悟との敵対関係が示唆された後藤恵介。しかし、後藤家当主の就任や大悟との交流を経て、後藤家や供花村を悪習から解き放つべく、行動を起こしました。果たして、恵介の命をかけた奮闘は、一族や村を変えることが出来たのでしょうか。以下では、「ガンニバル」の後藤恵介の活躍や最終回の最後について、あらすじネタバレを交えながら紹介します。

祖母である後藤銀をはじめ、後藤家の一族から時期当主として一目置かれていた後藤恵介。銀の死を受けて、当主の座を引き継ぐことが決まりました。銀の死から2か月後、後藤家では奉納祭が行われ、祭りを取り仕切ることで、正式な当主として認められます。また、奉納祭は「あの人」と呼ばれる存在に子供を捧げる儀式でもあり、後藤家には戸籍のない子供たちが監禁されていました。

次期当主と期待されていた恵介も奉納祭の真実を知っており、幼い頃から生贄となる子供たちの世話をしていました。当主としてやるべきことと分かっていても、内心ではこの悪習を断ち切りたいと考え続けてきた恵介。祭り当日、警察と手を組んだ大悟が後藤家に入り、子供たちの救出を試みます。後藤家の異変を聞きつけて大悟の前に立ちふさがった恵介は、大悟たちに挑むことなく子供たちのいる牢獄を教えました。

その後、子供たちは大悟たちの手で解放されたものの、後藤家の人々が彼らに襲い掛かりました。やがて大乱闘に発展して死者も出る中、大悟の娘・ましろが「あの人」に連れ去られてしまいます。その場に居ながら、ましろを助けられなかったと後悔する恵介。同時に、後藤家の未来のためにも、自ら手を汚す決意を固めます。「あの人」に銃口を向けた瞬間、恵介以外の人間が銃を放ちました。

その正体は大悟であり、後藤家との乱闘を受けて、正気を失っていました。かつて、家族を守るためなら人殺しも厭わないと話していた大悟。しかし、今の彼は快楽を求める狂気へと変貌していました。恵介は、ましろを守るため、後藤家を呪いから解放させるために、「あの人」を撃ちます。後藤家にとって「あの人」は神に等しい存在であり、彼を殺そうとした恵介は一族の襲撃を受けます。

その時、ましろの言葉を受けて、「あの人」の心境に変化が生じます。後藤家の人々に恵介を殺すなと指示すると、自らの腕を食べて絶命しました。生きるために、人間の肉を食べざるを得なかった「あの人」。ましろとの出会いから、自分が今まで食べてきた肉は人間だったことに気が付きました。同時に、後藤家の負の連鎖を断ち切った恵介も、誰も死ぬ必要はなかったと思い始めます。

幼い頃から、「あの人」に捧げられる子供たちの世話をしてきた恵介。後藤家の悪習のために、子供たちの命を犠牲にしてきた自分に生きる価値はあるのか、疑問を抱えていました。しかし、大悟から自分の帰りを待つ者がいることを聞かされ、生きる希望を見いだします。その後、大悟からましろと共に逃げることを促された恵介。ふと、生きたいという欲求が芽生え始め、ましろと共にその場を逃げました。

後藤家の人々に前を阻まれるも、恵介は人喰いという悪習を断ち切ること、これ以上の犠牲者を出さないため、そして自分自身が生きるために謝罪をしました。その頃、大悟は未来のある子供たちを救うため、後藤家の悪習を止めるために最後の敵・後藤岩男に立ち向かいます。そして、激戦を制した大悟は、後藤家に囚われていた子供たちを救い出しました。

供花村で起きた一連の事件は、後藤家と警官隊から多くの犠牲者を出し、新聞やニュースでも大きく取り上げられました。その後、現場検証を終えた村では事件の関係者が逮捕され、その中には後藤恵介もいました。後藤家の因習に疑問を持ち、自分なりの答えを導いた恵介。しかし、後藤家を含めた人々を救うための代償として、彼は多くの罪を犯しました。

また、村全体を巻き込む騒動を起こしたことで、後藤家の人々からの恨みも買っていました。それでも、恵介は二度と同じ悲劇を繰り返さないためにも、後藤家の当主として生きることを決意します。弟と共に後藤家をまとめ上げることが自分たちの役目だと考えていました。そして、出所後には愛する女性とその子供を守るべく、新たな人生を歩んでいくでしょう。

最終回にて、村で起きた一連の事件の容疑者として逮捕された後藤恵介。しかし、最後には後藤家の悪習を断ち切れたことに満足したでしょう。最終回の最後では、後藤家の当主として一族をまとめ、彼らを正しい道に導こうと決意した恵介。彼のその後も気になるでしょう。以下では、「ガンニバル」から後藤家の奉納祭で登場した「あの人」や狩野すみれとの関係をネタバレ紹介します。

「ガンニバル」では、後藤家の地下牢に閉じ込められ、人間とはかけ離れた獣のような姿や獰猛さが特徴の「あの人」。後藤家からは神のような存在として崇められ、奉納祭には人肉として子供たちが捧げられました。恵介自身も、後藤家の当主候補として「あの人」に携わっており、彼のために子供たちを犠牲にすることを苦に感じていました。同時に、後藤家の悪習の原因とみなし、恵介は彼を殺害しようと計画を立てています。

後藤家でもっとも発言力があり、子供たちを喰らう謎の存在・あの人。その正体は、恵介の祖母・後藤銀の息子の白銀です。次期当主の候補とされた後藤金次に虐げられてきた後藤銀。来乃神社の当時の跡取り息子・神山正宗を懐柔し、村からしがらみをなくそうとしました。しかし、銀と正宗の考えは村人に受け入れられず、銀は男を狂わせるというあらぬ噂を流されます。

その後、集落から追い出された銀は山奥での生活を余儀なくされました。もちろん、まともな食料を手に入れることは難しく、追い詰められた銀はある行動に出ます。それは、村人を食べることであり、生きるためにはそうせざるを得ませんでした。また、息子の白銀にも人肉を食べさせ、親子で生きながらえることが出来ました。その後、後藤家の奉納祭を作り、祭りの日に子供たちを生贄に捧げる儀式を作った銀。

それは、白銀（あの人）に人肉を与えるためでいた。長い間、人肉を食べてきたことで白銀の姿は獣のように豹変し、人間としての理性を失いました。奉納祭当日には、後藤家から子供たちが捧げられてきたあの人。しかし、阿川大悟の登場が、彼の運命を変えました。食料としてましろを誘拐したものの、彼女から人間だと指摘されて、人間らしい理性が芽生えていきます。

同時に、自分が今まで食べてきた肉は人間だったことに気が付きました。後藤家と村の悪習とみなされ、恵介に命を狙われていた「あの人」。しかし、最後は白銀という人格に芽生え、人間らしい最期を迎えたでしょう。

後藤恵介と狩野すみれの関係は恋人同士であり、かつ2人の間には子供も出来ていました。2人の関係は、すみれの父・狩野治が供花村の駐在人として赴任した時から始まりました。この頃から、村の悪習や人喰い人の存在をそれとなく察していた狩野治。村のタブーに触れてしまったのか、しばらくして狩野は村で消息不明となりました。

狩野の失踪は、事実を知られたくない村人の策略だったのか、すみれも村人からよくない噂を流されてしまいます。しかし、後藤恵介だけはすみれに優しく接し、すみれは村を出ていきました。その後、すみれは村に戻ったものの、父親を庇う発言をしたことで村人の怒りを買います。やがて村人はヒートアップしてすみれに襲い掛かろうとするも、恵介は村人に感づかれないようにすみれを庇いました。

その後、すみれの妊娠を知った恵介。後藤家の次期当主の候補として「あの人」に関わる悪習に悩み、彼のために犠牲となった子供たちに対する罪悪感を抱えていました。罪深い自分が人の父親になれるはずがないと思い詰め、すみれと縁を切ることを決意します。そして、奉納祭当日にすみれにお腹の子どもを中絶するように迫り、二度と自分と関わらないように言い放ちました。

すみれには厳しい言葉を浴びせた恵介でしたが、内心ではすみれを大切に思うがために、彼女を後藤家の因習に巻き込みたくないと考えていました。いずれ、当主の座を引き継ぐ自分は、これからも後藤家から逃れられないと感じていました。しかし、銀の死を機に当主の座についたことで、恵介は己を犠牲にして呪いを断ち切ろうと行動に出ます。

ガンニバルの最終回と最後では、狩野すみれとの再会が示唆された後藤恵介ですが、作中では彼の両親の正体も明かされています。母親は後藤藍と判明するも、父親は村の因習でもある「あの人」と言われています。後藤恵介と後藤藍・あの人との関係性も気になるでしょう。以下では、「ガンニバル」の後藤恵介の父親・母親とされる、あの人や後藤藍についてネタバレ紹介します。

後藤恵介と弟・洋介の母親は後藤藍と判明しており、かつては「あの人」に捧げられる子供の1人でした。後藤家の血筋を絶やさないためにも、「あの人」と女性との間に子供を産ませようと考えた銀。そこで選ばれたのが藍でした。「あの人」の子供を産むように銀に育てられた藍。やがて自分の意思を持てなくなり、銀に言われる通りにしか生きることが出来なくなります。

後藤藍の異変は、息子である恵介も気が対いており、笑顔の仮面をかぶった母親をあわれに思うと同時に、彼女と距離を置いていました。その後、息子たちが成長したことで、藍は子供たちの世話から解放されます。しかし、今まで銀の指示に従って生きてきた藍は、次は何をすれば良いのか分かりません。そんな彼女に対し、銀は「死ねばよい」と心もとない言葉を浴びせます。

やがて、後藤家の復讐心が芽生えた後藤藍は、奉納祭で生贄に選ばれた子供たちを連れて村の脱走を図ります。もちろん、後藤家は黙っておらず、藍を見つけて殺そうとします。その時、恵介が藍を庇い、母親を殺すなら自分も死ぬと銃口を自身に向けました。母親とは距離を置いていたものの、内心では大切に思っていた恵介。

彼は後藤家の次期当主と期待される人材であり、後藤家にとっても失いたくない存在でした。その後、後藤藍は村から逃げることを許されるも、その代償として恵介は後藤家に縛られることになりました。

後藤恵介の父親は、戸籍上は供花村の村長を務める後藤清とされるも、血縁上は銀の息子の白銀「あの人」です。人喰いを繰り返した結果、人間としての理性を失い、獣のような姿に変貌した白銀。長らく後藤家の地下牢に閉じ込められ、奉納祭には食肉として子供たちが捧げられました。村では「あの人」と呼ばれ、後藤家からも神聖な存在として崇められていました。

しかし、人間としてまっとうな生活を送ってこなかったために、彼には人間的な感情が備わっていませんでした。彼もまた、後藤藍と同じく大人たちに人生を狂わされた悲しい人間だったでしょう。

原作漫画の最終回では、村や一族の因習から解放され、穏やかな最後を迎えた後藤恵介。彼が大切に思う狩野すみれや後藤藍との再会も気になるでしょう。このように、因習に翻弄される村人たちの姿も丁寧に描いた「ガンニバル」の漫画。2022年には実写ドラマ化され、注目を集めています。以下では、「ガンニバル」の実写ドラマキャスト・笠松将さんのプロフィール等を紹介します。

後藤恵介のドラマキャスト・笠松将さんは、1992年生まれ、愛知県出身の俳優です。高校卒業後に俳優活動を開始、2020年には映画「花と雨」で映画初主演を果たしました。

俳優・笠松将さんの主な出演作品は、映画「おいしい家族」「デイアンドナイト」「るろうに剣心 最終章 The Final」等です。ドラマ作品では、「岸部露伴は動かない」「シッコウ!!〜犬と私と執行官〜」「君と世界が終わる日に」、大河ドラマ「西郷どん」「青天を衝け」等に出演しています。

後藤恵介によって、人喰いの因習が村から消えたと思いきや、最終回の最後では新たな人喰いの存在が示唆されました。それは、後藤家とは別の人喰いと推測され、供花村の因習は今後も存続することを表してるでしょう。最終回のその後も、供花村で新たな人喰いの因習が行われていると予想されます。以下では、「ガンニバル」の後藤恵介に関する感想や評価を紹介します。

人喰いにまつわる事件から始まり、最終回まで怒涛の展開が繰り広げられた「ガンニバル」の漫画。被害者となった後藤銀や「あの人」の正体など、謎多きキャラクターの登場も「ガンニバル」の見どころとなっています。SNSでは、後藤恵介が好きとの声も多く見られ、後藤家を人喰いの悪習から解放させるために尽力する姿や、冷酷さと優しさを兼ね備えた魅力的なキャラクター性が読者の支持を集めています。

後藤家の未来や、村のために犠牲者をこれ以上出さないためにも、自分の代で因習を断ち切ろうと奮闘した後藤恵介。彼もまた、因習に翻弄され続けた1人であり、母・後藤藍のことも他人と思い切れなかったでしょう。後藤藍やすみれのように、大切な人を守るために自ら犠牲になる道を選んだ後藤恵介。最終回の最後では、彼の苦労はようやく報われ、明るい未来が見え始めたでしょう。

「ガンニバル」の序盤では敵キャラのような雰囲気を纏っていた後藤恵介でしたが、実は「あの人」に関する因習に苦悩し、それらを解放させたいと願う人物でした。後藤家の真実に迫ろうとする大悟に立ちふさがるも、彼に味方するような素振りを見せた恵介。大悟やその家族を守るため、村から犠牲者を出さないために後藤恵介が身を挺する場面があるのではと予想され、ハラハラするとの感想が見られました。

「ガンニバル」を語るうえで欠かせない阿川大悟と後藤恵介の関係。最初こそ敵対していたものの、「あの人」にまつわる出来事をきっかけに、2人は信頼関係を築きました。後藤家のことや母・後藤藍、恋人のすみれとの関係から、人知れず苦悩を抱え込んでいた後藤恵介。大悟の登場によって、恵介が背負い続けてきた罪悪感が軽くなったとも言われ、2人の関係性が良い・好きとの声も見られます。

供花村の事件の終息後、容疑者として逮捕されることになった後藤恵介。最終回の最後では大悟からエールを送られました。これから自分は何をすべきか、生きる目的を見いだした恵介。新たな試練が彼に降りかかるでしょう。一方、SNSでは大悟と恵介の関係性に注目が集まる一方、2人は良きコンビや友人になれそうとの感想も見られます。後藤家の因習からの解放は、大悟の奮闘がなければなし得なかったでしょう。

閉鎖的な村の謎に迫ったストーリー展開が人気を集め、実写ドラマ化もされた「ガンニバル」。村の真実に迫ろうとする大悟の奮闘や、彼を警戒する村人たちとの対立は例えようのない恐怖を掻き立てたでしょう。また、「ガンニバル」といえば、後藤恵介の因習からの解放も見どころとなっています。「ガンニバル」の最終回は後藤恵介と阿川大悟の努力が報われる結果となり、最高のラストと評されています。

「ガンニバル」の後藤恵介の活躍や最終回の最後、あの人や狩野すみれ、後藤藍との関係などを紹介しました。一族の因習のために、子供たちが犠牲になることに心を痛めながらも、どうすることも出来ない自分に悩んでいた恵介。しかし、阿川大悟との出会いを機に、村人を因習から解放するべく、行動を開始しました。そして、最終回の最後では多くの代償を払いながら、彼が望んだ結果が実現しました。