【チェンソーマン】落下の悪魔はかわいいコック姿の超越者！能力やキガとの関係は？

コック姿と頭部を持ち上げて話す姿が印象的な落下の悪魔。その正体は超越者であり、ある人物の任務を受けて、現世に転生しました。料理に情熱を注ぐ落下の悪魔の目的は、一体何でしょうか。また、キガこと飢餓の悪魔とはどのような関係なのか、気になるでしょう。以下では、「チェンソーマン」の落下の悪魔の正体や能力・謎、キガとの関係などをネタバレ考察しました。

藤本タツキ先生の漫画「チェンソーマン」は、2018年に「週刊少年ジャンプ」で開始されたダークファンタジー作品です。2020年7月に「ジャンプ＋」に移籍、単行本は2023年8月時点で計15巻が刊行されています。物語は2部構成となっており、第1部は少年デンジが主人公の「公安編」、第2部は三鷹アサの視点で展開される「学園編」です。

父親の借金返済のために、デビルハンターで生計を立てていたデンジ。ポチタが自身の心臓になることでチェンソーマンに変身できる能力を獲得します。その後、公安のマキマの導きにより、公安所属のデビルハンターとして活動します。そして、物語の舞台は高校に移り、三鷹アサの視点で始まりました。戦争の悪魔（ヨル）に目を付けられ、身体を共有することになったアサ。チェンソーマンを倒すべく、ヨルと行動を共にします。

超越者の1体に数えられながら、かわいいコック姿でファンを魅了する落下の悪魔。根源的恐怖の悪魔でありながら、それらを感じさせないコミカルな性格が好感を呼んでいます。衝撃的な登場シーンやヨルにも警戒されていたことから、ただならぬ強さを感じさせた落下の悪魔。彼女の正体は何者でしょうか。以下では、「チェンソーマン」の落下の悪魔の正体や初登場シーン、根源的恐怖と言われる理由をネタバレ考察しました。

第2部「学園編」で初登場した悪魔であり、超越者に数えられる「地獄の料理人」です。その恐ろしさは、「世界を最悪の恐怖に導く1人目の悪魔」と言われ、飢餓の悪魔によって召喚されました。外見は女性的であり、背中から人間の腕や羽の骨格のようなものを生やし、頭部はありません。しかし、女性の遺体から頭部をねじり取って自分のものとし、頭部を持ち上げながら話すという奇妙な行動をとっています。

穏やかな口調とコミカルな雰囲気が特徴であり、無駄な殺生はしたくないとの考えから、自ら人間に危害を与えることは少ないです。一方、コック風の出でたちから、料理に対して並みならぬこだわりをみせています。また、料理を全て完食することを強要し、料理を残した者には死を宣告するなど、過激な一面も秘めています。

落下の悪魔の登場は、原作漫画の122話です。吉田ヒロフミと飢餓の悪魔（キガちゃん）がカフェで話していた頃、ある集合住宅地にて異変が発生します。ふと思い立ったように投身自殺を図った1組のカップル。また、別の部屋でも同様の事件が起き、多くの住民が自ら命を絶ちました。この異常な現象は根源的恐怖の悪魔の仕業と言われ、多くの死亡者を出したことから死の悪魔の登場が予想されました。

しかし、後に姿を現した落下の悪魔の能力と判明しています。住民たちの精神を操り、自ら落下させることで彼らに死をもたらす落下の悪魔。転落死した住民の遺体を使って肉体を作り、現世に出現しました。

人間が感じる恐怖の強さによって力が増す悪魔たち。その中でも、人類が克服することが出来ない恐怖は「根源的恐怖」と称され、超越者と呼ばれています。作中では、一度も死を経験したことが無い悪魔が超越者に分類され、落下の悪魔もその1体です。一見すると、恐怖や悪魔の強さがあまり感じられない落下の悪魔。しかし、人間が生まれながらに備わっている恐怖に「落下」も含まれており、決して弱い悪魔ではありません。

ちなみに、人間が落下という現象を本能的に怖がることは、赤ん坊を使った実験で証明されています。普段の生活においても、何かの拍子で落下しそうになった時、多くの人は恐怖を感じるでしょう。それは、落下した先で起きる怪我や死を予感させるためです。ネーミングだけを見ればあまり強さを感じない落下の悪魔。しかし、想像力を働かせると、落下そのものに対する恐怖が強まるでしょう。

かわいいコック姿からは想像が出来ないほど、圧倒的な強さを見せつけた落下の悪魔。その正体は超越者であり、チェンソーマンの「食べる」能力すらも、彼女には通用しません。また、攻撃範囲が広く、物理的・精神的にい追い込める能力は、作中最強と言えるでしょう。以下では、「チェンソーマン」の落下の悪魔の能力や正体についてネタバレ考察しました。その他、落下の悪魔の謎について考察を交えながらまとめました。

落下の悪魔の能力は、その名の通り、物理的な落下を用いた攻撃を発揮します。ターゲットを意のままに操り、自ら命を絶ったように見せかけて殺害する落下の悪魔。一方、彼女の能力は、物理的だけでなく、精神的な落下を引き起こすことも可能です。嫌なことを引き起こすことで気分を落下させ、その者を死に至らしめているでしょう。

また、落下とは高いところから地面などの底辺に落とすだけでなく、上空から地獄へ落とすというパターンも存在します。ターゲットにされた人間は、上空から地獄への落下という落下の恐怖を味わうでしょう。一方、地上から見れば、上空にのぼった人間が地獄の扉へ引き寄せられるような光景に見えます。攻撃範囲が広く、かつ一度に大量の人間を死に至らしめる高い殺傷能力を持つ落下の悪魔。

初登場回で起きた集合住宅の転落死も、彼女の能力によるものと推測されています。一方で、住民の転落は、落下の悪魔を現世に転生させるための生贄だった可能性も高いです。超越者ならば、自らの手で生贄を捧げることもできると考えられ、生贄になりうる人間が多く集まっている集合住宅に目を付けたでしょう。

料理に対して並みならぬこだわりを持ち、料理を残した者には容赦なく死を与える落下の悪魔。料理への凄まじい情熱を感じさせる一方、メニューに「根」をつけるなど、不可解な点も指摘されます。前菜のメニュー「ラ・根・ヴォンラ」のように、「ネ」が「根」に変換されています。一体、これは何を意味しているのでしょうか。

これらは、落下の悪魔の能力から仏教の概念である「六根」を意味していると考えられます。六根とは、心的作用に働く６つの器官を指し、「身・目・舌・鼻・耳・意」を表します。この6つの器官は、料理を味わう上で欠かせない要素です。もし、メニューの「根」が六根から取られたものだった場合、どのような意味があるでしょうか。それは、落下の悪魔の料理へのこだわりの強さと解釈できるでしょう。

落下の悪魔の能力は、ターゲットを強制的に誘導させるのではなく、自ら落下させるために精神的に働きかける作用が大きいでしょう。気分を落下させるには、ターゲットが思い出したくない過去を使うことが有効です。嫌な出来事を思い出させれば、生きる気力をそぐことにもつながり、落下へとつなげることができます。また、作中では、アサが嫌な過去を思い出すシーンが描かれ、これも落下の悪魔による仕業と考えられるでしょう。

落下の悪魔のターゲットにされた人々は、ネガティブな感情や傷ついた心を持っている傾向が見られます。これは、落下の悪魔の能力の影響と推測される一方、悪魔自身が意図的に狙いを定めているとも考えられます。物理的だけでなく、精神的に落下させる能力も兼ね備えた落下の悪魔。物理的な落下を起こすには、さらなる精神的な落下が必要であり、傷ついた心を持つ人を選んだでしょう。

一方で、悪魔は人間の不幸が好きという概念から、自分は不幸だと思う人間が目に留まったとも考えられます。「他人の不幸は蜜の味」のごとく、料理人の落下の悪魔にとっては料理の隠し味となる素材と言えるでしょう。

飢餓の悪魔の任務を遂行するため、地獄から現世へ召喚された落下の悪魔。一方、「地獄の皆様よりリクエスト」という意味深なセリフも放っています。「地獄の皆様」とは、誰を指すのでしょうか。おそらく、落下の悪魔と同様、地獄で生き続ける超越者と推測されます。ターゲットにした人間を上空から地獄へ落とす落下の悪魔。彼女が言うリクエストとは、地獄の悪魔に向けた料理を提供することと考えられます。

また、チェンソーマンの世界では、「ノストラダムスの恐怖の大魔王」が世間をにぎわせています。恐怖の大魔王の正体こそ、地獄の悪魔・超越者であり、現世に来る前の腹ごしらえとして人間を求めていたでしょう。地獄の悪魔は、生贄を捧げるなど条件を満たすことで現世に召喚することができます。そのために必要な生贄の調達を、落下の悪魔にリクエストしたとも考えられるでしょう。

キガこと飢餓の悪魔から任務を受け、現世にやってきた落下の悪魔。ある目的からアサと身体を共有するヨルを狙い、アサごと窮地に陥れました。超越者である落下の悪魔を従わせるキガとはどのような関係にあるのでしょうか。また、ヨルが落下の悪魔を警戒していた理由に気になるでしょう。以下では、「チェンソーマン」から落下の悪魔と飢餓の悪魔（キガ）、アサ、ヨルとの関係をそれぞれネタバレ考察しました。

落下の悪魔と飢餓の悪魔（キガ）の関係は、原作漫画の131話で明かされ、飢餓の悪魔の任務を受けて現世に来たことが判明します。超越者は四騎士より上の存在であるため、本来ならばあり得ない構図です。しかし、飢餓の悪魔の能力を使えば、超越者を自身の下に置くことが可能です。何かしらの方法で落下の悪魔を飢えさせ、自身の駒にしたと推測されます。

落下の悪魔が受けた任務の内容は、三鷹アサを食べることであり、彼女と融合する戦争の悪魔が真の狙いでした。妹である戦争の悪魔・ヨルを駒としたい飢餓の悪魔。そこで、大型の悪魔にアサ（ヨル）を閉じ込めて飢餓状態にし、自身の駒にしようと目論みます。最後はデンジの介入によって任務失敗となり、小さい人形となって飢餓の悪魔の手に収まりました。

「チェンソーマン」の第2部の主人公で、第四東高等学校に通っています。暗い過去から周囲に心を閉ざし、クラスでも浮いた存在だったアサ。正義の悪魔に関する事件に巻き込まれた際、戦争の悪魔が身体に入りました。落下の悪魔からは、ヨルと身体を共有することから狙われ、共に悪魔の体内に入れられます。しかし、落下の悪魔の目的はヨルのため、アサはおまけのような存在だったでしょう。

ある目的からアサと身体を共有する戦争の悪魔であり、四騎士の1体です。自身の力を奪ったチェンソーマンに復讐するべく、正義の悪魔に襲われたアサに狙いを定めました。以降は、アサと身体を共有し、チェンソーマンの行方を探しています。一方、落下の悪魔について「戦ってはいけない相手」と警戒しており、彼女から闘争を図りました。

一方、落下の悪魔からは、キガの任務のターゲットであり、アサごとヨルを取り込もうと狙いを定めます。ヨルを飢餓状態に陥らせることを目論む落下の悪魔。しかし、チェンソーマンの介入によってアサ（ヨル）が救出され、落下の悪魔の任務は失敗に終わりました。

コック姿だけでなく、料理そのものに対しても並みならぬこだわりを持ち、超越者らしからぬキャラが目を引く落下の悪魔。かわいいだけでなく、想像を超える圧倒的な強さや謎めいた正体も、彼女の魅力でしょう。一方、かわいさと不気味さが入り混じったコック姿や料理の要素から、落下の悪魔の元ネタは料理に関するものと推測されます。以下では、「チェンソーマン」の落下の悪魔の元ネタについて考察しました。

落下の悪魔といえば、コック姿と複数の腕が印象的ですが、よくみると人間の腕ではないものも見られます。まるでカマキリの腕を彷彿させるでしょう。また、カマキリには自ら水に飛び込む奇妙な習性があります。これは、ハリガネムシに寄生されることで起きる現象です。一方、「チェンソーマン」では、落下の悪魔の能力にかかり、多くの住民が飛び降りています。

その光景は、入水自殺を図るカマキリを思わせます。このような考察から、落下の悪魔の元ネタはカマキリでしょう。また、カマキリは落下を恐れない虫から、落下の悪魔のキャラデザのモデルとも考えられます。

藤本タツキ先生はホラー映画好きで知られ、「チェンソーマン」でも映画のオマージュが盛り込まれています。また、映画ネタは落下の悪魔にも見られ、映画「ザ・メニュー」が元ネタとも言われています。「ザ・メニュー」は、孤島にある人気レストランを舞台にしたホラー・サスペンス映画です。映画のコックと同様、能力の発動時に手を叩くしぐさをする落下の悪魔。

彼女のコック姿は、「ザ・メニュー」から考案されたキャラデザでしょう。一方、藤本タツキ先生も、自身のSNSにてハマった映画に「ザ・メニュー」を上げています。藤本先生の投稿内容も、元ネタ説を強めているでしょう。

料理を残した者に死を宣告するなど、料理になみならぬこだわりを持つ落下の悪魔。彼女の元ネタは、宮沢賢治の「注文の多い料理店」とも考察されています。料理店に入った客人を調理して食べてしまう設定は、落下の悪魔と共通しています。

集合住宅地で起きた事件から、その正体は死の悪魔と予想されるも、後に落下の悪魔の能力によるものと判明しました。ターゲットの精神を操り、時には過去にも干渉して追い詰めていく落下の悪魔。物理的・精神的に働きかける能力は、根源的恐怖を冠した悪魔に相応しいものでしょう。以下では、「チェンソーマン」から落下の悪魔に関する感想や評価を紹介します。

その正体は超越者であり、ある目的から現世に到達した落下の悪魔。チート級の強さや超越者に数えられることから、正体を現しただけでも強さを感じるでしょう。一方、落下の悪魔自身は無駄な殺生を嫌い、料理に熱中しています。SNSでは、コック姿の落下の悪魔がかわいいとの感想も多く寄せられ、やや不気味なフォルムであるものの、それらを感じさせないコミカルさやかわいさで読者を魅了しているでしょう。

「チェンソーマン」では珍しいキャラであり、コック姿がかわいい落下の悪魔。SNSでは、落下の悪魔が好きとの声も見られます。超越者という恐ろしい正体でありながら、作中では料理人のイメージが強いでしょう。一見すると害のない悪魔に思えるも、料理を残した人間には容赦がありません。ややヒステリックな言い回しからは、落下の悪魔の料理に対するこだわりが読み取れ、個性の強いキャラクターでしょう。

落下の悪魔といえばコック姿であり、SNSではデザインが好きなどの感想も寄せられています。その正体は超越者であり、転落死した人間の遺体を使って現世での姿を作った落下の悪魔。背中から生えた複数の腕が気味悪さを感じさせるも、コミカルなキャラがそれを打ち消しているでしょう。強い悪魔ほど人間離れしたキャラデザが目立つ一方、超越者である落下の悪魔は人間に近いデザインとなっています。

「落下」と聞いただけでは、それらに対する恐怖は想像しにくく、やや弱そうなイメージがあるでしょう。しかし、誰もが一度は経験したことのある落下の恐怖は、シーンによっては死を予感させます。また、闇の悪魔以来の超越者であったことも相まって、落下の悪魔が怖いとの意見も寄せられています。作中では、天地がひっくり返ったようなシーンも描かれ、落下の悪魔のはかりしれない強さを演出しているでしょう。

「チェンソーマン」では、キガこと飢餓の悪魔の手下と判明した落下の悪魔。一方、落下は死を招く恐怖でもあり、死の悪魔の子分的存在との意見も寄せられています。落ちることは死亡する危険も伴い、そのような傾向から落下は怖いと考えられています。作中では飢餓の悪魔の駒として利用されている落下の悪魔。キガとの繋がりから死の悪魔とも何かしらの関係があると予想されるでしょう。

「チェンソーマン」に登場する悪魔は、人間が感じる恐怖を元ネタとしており、第1部では武器のように恐怖のイメージの強いキャラが生み出されました。一方、第2部では新たな悪魔が登場し、読者の想像を上回る悪魔の登場はファンを驚かせています。今回取り上げた落下の悪魔についても、落下という物理的な運動から悪魔を生み出した発想がすごいとの声も寄せられています。

第2部の序盤から怪しい行動を見せ続ける飢餓の悪魔。己の能力を駆使して超越者すらも手下にしてしまうことは、キガの計り知れない強さを感じさせるでしょう。また、落下の悪魔の登場についても、飢餓の悪魔の手下だったことに驚く声が多く見られます。任務の失敗により、不可解な人形と化しら落下の悪魔。四騎士の姉妹による戦いが予想される中、キガの駒として再び落下の悪魔が召喚されるとも推測されています。

「チェンソーマン」の落下の悪魔の正体や能力、キガこと飢餓の悪魔との関係などをネタバレ考察しました。コック姿とコミカルな性格が読者の興味をそそる落下の悪魔。見た目からは想像がつかない圧倒的な強さで、チェンソーマンも追い詰めています。最後は飢餓の悪魔によって人形と化した落下の悪魔。キガの手下として再登場する日は来るのか、落下の悪魔の今後が注目されています。