2023年09月26日公開
2023年09月26日更新
【千と千尋の神隠し】両親が豚になった理由は?ラストにいないと見抜いたのはなぜ?
「千と千尋の神隠し」から両親が豚になった理由について考察しました。屋台の料理を勝手に食べたことで豚になってしまった千尋の両親。なぜ豚になってしまったのか、また、ラストで千尋が湯婆の問題を当てることができた理由はなせかl気になるでしょう。本文では、「千と千尋の神隠し」から、千尋の両親が豚になった理由をネタバレ考察しました。その他、親を見抜けた理由や、当てることが出来たこともまとめました。
目次
千と千尋の神隠しとは?
「千と千尋の神隠し」の序盤にて、豚になってしまった千尋の両親。しかし、千尋の油屋での奮闘や湯婆の問題を当てることができたことで、元の姿に戻されました。なぜ、両親は豚になったのか、千尋が問題を当てることが出来たのかなぜでしょうか。以下では、「千と千尋の神隠し」から、両親が豚になった理由をネタバレ考察しました。その他、ラストで千尋が親を見抜けた理由などもまとめました。
千と千尋の神隠しの概要
この前、映画館に「千と千尋の神隠し」を観に行ってきました👀
— 満尾コウ (@kou_mitsuo0426) July 10, 2020
私が初めて観た映画が「千と千尋の神隠し」なのですが、その時は小さなDVDプレーヤーで観たので、大きなスクリーンで観れて感無量😭
「映画好き!!」ってなるきっかけとなった作品です。
いつ見ても美しすぎる...#千と千尋の神隠し pic.twitter.com/6sFm0OaSU6
宮崎駿監督の人気作である「千と千尋の神隠し」は、2001年に公開されたスタジオジブリのアニメ映画です。当時の歴代興行収入を更新する大ヒットを記録し、2022年には舞台化も行われました。
千と千尋の神隠しのあらすじ
校外学習で電車に乗るときは、静かにしなさい。カオナシみたいにね。#ジブリで学ぶ教員の仕事 pic.twitter.com/MfSfoiNV61
— サンソン単著執筆中@レクで学級をHappyに! (@oakleyfreak1) September 23, 2020
車で引っ越し先に向かっていた荻野千尋とその両親でしたが、ひょんなことから森の中へ迷い込みます。不思議なトンネルを抜けると無人の街が広がっており、千尋は不気味さを覚えます。実は、この場所は八百万の神々の住む世界であり、人間が入ってはいけない世界でした。その後、謎の少年・ハクに助けられた千尋。豚になった両親を元の姿に戻し、元の世界へ帰るために油屋で働き始めます。
千と千尋の神隠しの両親が豚になった理由はなぜ?謎を考察
子供に対するドライな態度や屋台での非常識な行動に、批判的な意見が相次いだ千尋の両親。劇中では、神様のために用意した料理を食べた罰として豚になってしまいます。しかし、両親が豚になった理由は当時の時代背景も関係しているともいわれています。以下では、「千と千尋の神隠し」から両親が豚になった理由はなぜかを考察しました。その他、両親が食べていた料理や、母親が千尋に冷たい理由はなぜかもまとめました。
両親が豚になった理由は食べ物を勝手に食べたから
このクリスマスは家族で「千と千尋の神隠し」を観ました。長女が、両親が豚になるシーンを何度も見たがっていて、いや分かる、そこが全編通して一番ショッキングよね!と共感😅
— Kk Enmt (@Keikorori) December 26, 2020
20年振りくらいに観て、改めてすごい作品だと感服しました。いい大人になってから見るとまた感触が違う気がする。 pic.twitter.com/r0VCQ2qevl
両親が豚になった理由について、真っ先に浮かぶのが食べ物を勝手に食べてしまったことでしょう。美味しそうな料理に誘われ、屋台にたどり着いた千尋達。カウンターには多くの料理が並べられるも、お店の人はいません。その中、千尋の両親はお店の料理を勝手に食べ始めてしまい、千尋は驚愕します。後に、両親が手を付けてしまった料理は、八百万の神々のために用意したものであり、人間が食べてはいけないものでした。
もちろん、千尋や両親はそのようなことを知る由もなく、両親に至っては勝手に食べてしまう非常識な行動をとっています。さすがの湯婆婆も、千尋の両親の非常識ぶりに呆れており、豚に姿を変えられてしまっても仕方のないことでしょう。一方、街には無数の料理屋が並んでいたにも関わらず、料理があったお店はたった1件でした。なぜ、1件だけ多くの料理が作られていたのでしょうか。
また、千尋たちがお店を見つけた際、美味しそうな匂いが漂っていたことから、出来上がったばかりと推測されます。このような描写から、おそらく異世界に迷い込んだ人間を罠に嵌めるためだと考えられます。その理由は、千尋の両親のように人間を豚に変えて、食用として食べてしまうためでしょう。一方、油屋から離れた場所には豚小屋があり、多くの豚が飼育されています。
もしかしたら、それらの豚も元人間であり、屋台の料理を勝手に食べてしまったことで豚になってしまったでしょう。または、人間を豚に変える口実として、わざと料理を食べさせるように仕向けられた可能性もあります。千尋の両親は勝手に食べたのではなく、目に見えない力に操られてしまい、そのように見えてしまったと考えられるでしょう。
両親が豚になった理由とバブル時代の関係
なぜ千尋の両親は豚になったのか?欲深さから身も心も豚に侵食され、理性ある人間に戻れなくなった両親。その姿はバブル期の甘い汁を吸い豚のように肥えた自分に気づかず、崩壊後の不景気に嘆く人と重なります。今なお金に固執する彼らのメタファーとして、両親や他の豚たちを描いたのです。#肉の日 pic.twitter.com/LXx1YnJAc8
— 月影ひびき (@byAffection) January 29, 2023
「千と千尋の神隠し」が公開された2001年は、バブル崩壊から約10年が経過した頃であり、「失われた10年」と呼ばれていました。空前の好景気を受け、抱えきれないほどのお金とモノを手に入れた日本人。望めば何でも手に入る時代に人々は、貪欲に生きていました。その姿は、店員がいないにもかかわらず、勝手に料理を食べ始めた千尋の両親にも重なるでしょう。
お金は後で払えばいいと考え、まずは自分たちの食欲を満たすことを優先した両親。非常識な行動をとってまで食欲を満たそうとした結果、2人は理性を失った豚へ姿を変えられました。しかし、自分が豚になったことに気づかず、貪欲に食用を求めます。その姿はまるで、バブル期に甘い汁を吸い、肥えてしまった現代人と重なるでしょう。また、肥えた自分に気づかず、不景気に嘆く人々の姿とも解釈できます。
バブル崩壊後もお金に固執する人々のメタファーとして描かれた千尋の両親の豚化。なぜ、変身した動物が豚だったのでしょうか。それは、豚の雑食性にありました。雑食種の豚は富の象徴として、縁起の良い動物とされています。しかし、豚は人間が生み出した家畜であり、食らい尽くされる動物でもあります。千尋の両親も、はじめこそ料理を食らう側であり、食欲を満たそうと食べることに夢中でした。
しかし、異常な食欲は心身を侵し、最後には食われる側である豚になってしまいました。その姿は、バブル期にお金とモノを食らい、やがて食い尽くされる側になってしまった現代人に重なります。
両親が豚になるとき食べていた料理は実在しない?
代々木公園近くの麗郷で食べてきましたバーワン!千と千尋の神隠しで千尋の両親が貪り食べていたアレです。濃いめのタレを纏ったお肉&野菜がつるりと分厚い皮に包まれて味も舌触りも楽しめちゃう! pic.twitter.com/4SmR3fOmmN
— ちらいむ (@chilime) May 24, 2016
千尋の両親が食べていた料理は、一風変わった珍しい品々であり、特にお父さんが食べていた袋状の食べ物の正体が気になった方も多いでしょう。世界では、似たような料理こそあるものの、やはり現実世界にはない料理が目立ちます。そのため、両親が食べた料理は、神々の世界の料理、つまり実在しないものと考えられています。
千尋が「豚小屋」で「千尋」と名乗らなかった理由
ハクの導きにより油屋で働くことが決まった千尋。湯婆婆の契約によって名前を奪われ、「千」と名乗り始ます。油屋の営業が終わった朝方、千尋はハクと共に豚小屋へ行きました。そこには、豚となった両親も入れられており、改めて自分が異世界に来たことを実感した千尋。豚になっても人間としての理性は残っていると思い、両親に声をかけます。
その際、千尋は本名をいいかけた後、「千」と名乗っています。これは、湯婆婆の契約の強さや彼女自身の魔力が影響していたと考察できます。自分の名前を失うことは元の世界に帰れなくなることを意味し、千尋にとっては絶対にあってはならないことでした。豚小屋で両親と対面した際には、すでに名前を忘れかけていた千尋。千になりかけていたというセリフからも、湯婆の魔力の絶大さを伺えるでしょう。
両親が千尋に冷たい理由
千と千尋の神隠しを解説する某Youtubeの動画で、母親が千尋にひどく冷たくて、千尋の顔を見て話さないし笑顔を向けたりもしないのは過去に千尋の兄が~云々みたいなことを解説してるんですけど、フツ~~~に、千尋の顔を見て笑いかけながら話してますよ… pic.twitter.com/R4CHhy3UDu
— ダリでフラが好きだねさん (@toreas09) August 25, 2022
屋台での非常識な行動から、批判的な意見が多く寄せられた千尋の両親。特に母親の子供に対する冷たい態度に、なぜと思った方も多いでしょう。実は、2人の関係は現代の親子関係でも見ることができます。千尋の両親は、バブルを経験した世代と考えられます。望めば何でも手に入る時代を経験し、与えられることには慣れている2人。同時に、自分から与える力が衰えてしまい、我が子へ愛情を与えることが苦手になっていたのでしょう。
千尋の母親についても、子供へ愛情を与える方法が分からないゆえ、傍から見れば冷たい母親に感じてしまいます。一方、千尋とは対照的に、坊は母親の愛情を一心に受けて育てられています。しかし、湯婆婆の愛情は過保護ともいえ、決して健全な愛情表現とは言い難いでしょう。このように、対照的な姿を見せた2人の母親。これらも、現代人が抱える親子問題を表現したものと捉えられます。
千と千尋の神隠しのラストで豚の中にいないと両親を見抜けた理由
湯婆婆の魔法で豚に変えられ、いずれは食用とされる運命にあった千尋の両親。しかし、ラストで千尋が湯婆婆の問題を当てることができ、両親も元の姿に戻れました。一方、なぜ、千尋は豚の中に両親はいないと当てることができたのでしょうか。以下では、「千と千尋の神隠し」から、千尋が両親を見抜けた理由について考察しました。
理由①銭婆の髪留めの魔力
千と千尋の神隠しの銭婆が言ってたんだけど「一度あったことは忘れないものさ。思い出せないだけで。」って名言が、大人になって刺さる。 pic.twitter.com/s8lSqPLQts
— 銭ペン🐧 (@zenipen_) August 28, 2023
千尋が親を見抜けた理由の1つ目として、銭婆の髪留めの魔力があげられます。ハクに代わって銭婆に謝りに行くことを決めた千尋。坊と湯バード、油屋から脱出させたカオナシと共に銭婆の住む田舎へ向かいました。銭婆から温かいもてなしを受けながらも、現実の厳しさを教えられた千尋。ハクを心配するあまり心が折れそうになります。その時、銭婆がお守りとして新しい髪留めをプレゼントしました。
髪留めにはカオナシと坊、湯バードが紡いだ糸も使われ、それぞれの思いだけでなく、銭婆の魔力も込められていたでしょう。その後、ハクに伴われ、油屋に戻ることを決意した千尋。一方、これから彼女に訪れる試練を銭婆もそれとなく見抜いていたのでしょう。豚の中から両親を当てる手助けとして、髪留めに魔力を込めたと考えられます。また、髪留めは要所ごとに光っており、千尋が元の世界に帰れるように導いています。
理由②千尋が食べた苦団子の力
千と千尋の神隠しに出てくる苦団子 pic.twitter.com/w1x3yr8ks1
— 千尋🏹🩷(・8・) (@obamitu0832osi) May 2, 2023
千尋が親を見抜けた理由が不思議な魔力だった場合、河の神さまから授けられた苦団子の力も考えられるでしょう。千尋が油屋で働き始めた頃、オクサレ様が油屋へ来ました。従業員が入場を断るも、強烈な悪臭にやられ、オクサレ様を引き返すことが出来ません。その後、油屋はオクサレ様を受け入れることに決めたものの、お世話係として千尋が抜擢されます。
当初は、千尋を油屋から追い出すための策略でしたが、湯婆婆たちの予想に反して千尋は懸命にオクサレ様のお世話に取り掛かります。そして、千尋の尽力により河の神さまは本来の姿を取り戻しました。帰り際には、功労者である千尋へ苦団子を授けています。後にハクやカオナシの窮地を救うことになる苦団子。一方、千尋にとってはただ苦いだけの団子でした。
猫に目薬するとき「お願い目開けて…!平気だよ…良い子だから…大丈夫よ…」って猫に話しながらやってて、なんか既視感あるなぁと思ったら、千と千尋の神隠しで千尋がハクに苦団子食べさせてるときだわって気付いて一人でふふっ…て笑ってた自分キモい pic.twitter.com/GTAegaEeql
— mayunn♧ (@ma134_) April 2, 2021
一見するとただ苦いだけ団子に見えるものの、実は河の神さまの力が込められているとも推測できます。興味本位から団子をかじった千尋。あまりの苦さに悶絶してしまうも、この時に不思議な力が宿ったのでしょう。そして、苦団子の魔力は両親を当てる試練で発揮され、千尋の助けになったと考えられます。
理由③千尋自身が油屋で成長した
♨️千と千尋の神隠し豆知識❹♨️
— 𝖈𝖔𝖈𝖔𝖆 (@CocoaFilms) August 16, 2019
『油屋』は風俗店で、『千尋』ではなく『千』と名乗ったのも風俗で働く上での源氏名であり、大浴場もなく客が男の神様しかいないのもそれが理由
冒頭で豚になった千の両親は、子供を売り飛ばした親を表す
腐れ神が油屋を訪れた時の屏風にある「回春」は「買春」のこと pic.twitter.com/juXeM0WqsZ
複数の豚の中から両親の個体を当てることは、現実世界でも難しいものです。そのため、千尋が両親を見抜けた理由も、何かしらの魔力が働いたと考えてしまうでしょう。しかし、千尋が両親を見抜けた理由は、魔力ではなく、千尋自身の成長にあるといわれています。その根拠は、公式ガイドブック「ロマンアルバム」にて言及されています。
千尋の無力さや両親との冷たい関係から、現代人の風刺画とも言われる「千と千尋の神隠し」。主人公の千尋は、何事にも関心がなく、受け身の姿勢が目立つでしょう。一方、両親に関しても、子供に無関心であり、親として愛情を与えることがうまくできません。しかし、異世界に迷い込み、頼れる大人がいなくなったことが、千尋を精神的に成長させました。
「千と千尋」のあのラスト、豚の群の中から、「両親を見つけ出せば返してやる」のあのシーンは、一種の「言霊信仰」的なものでもあったのかなと思ったのな。
— SOW@ (@sow_LIBRA11) January 8, 2022
要は「私の両親は人間なのだから、豚の中になどいるわけないでしょう?」とすることで、現実がそれに確定した。 pic.twitter.com/6rYeRZsVGt
両親を人間に戻し、元の世界に帰るために油屋で働き始めた千尋。何とか湯婆婆との契約にこぎつけたものの、本当の試練はこれからでした。まだ10歳である千尋には、油屋での生活は過酷なものだったでしょう。しかし、千尋は弱音を吐かず、目の前の仕事に全力で取り掛かり、やがて油屋から認められる存在へと成長しました。
『千と千尋の神隠し』のラストシーン。なぜこのとき千尋は、豚の中に両親はいないと言い当てることができたのか。
— ジブリのせかい【非公式ファンサイト】 (@ghibli_world) March 31, 2023
このことについて、スタジオジブリからファンに宛てた手紙で明かされています。https://t.co/9KSxJa1m9I pic.twitter.com/usCZIhLqiz
さらに、恩人であるハクを救うために自ら銭婆の元へ向かう勇気を見せるなど、以前の千尋からは考えられない行動力も見せています。これらは、千尋の内で眠っていた生きる力とも言われ、油屋での経験が千尋の本来の力を目覚めさせました。そして、これだけの経験をしてきた千尋であれば、おのずと両親がいないことも分かります。
異世界で過ごした時間は短いものの、千尋にとっては一生を経験したような密度の濃い時間だったでしょう。そして、油屋で得た様々な経験が千尋に生きる力を与え、両親を当てる力にもつながったと考察されます。
理由④深い意味はない
千尋が豚の中に両親がいないと分かった理由
— ドナルドダックの左ジャブ@犬系男子 (@dona_jab) January 7, 2022
#千と千尋の神隠し pic.twitter.com/K0IQEcZVqL
ここまで、千尋が両親を見抜けた理由について考察しましたが、公式見解がないため特に意味はないとも推測されます。一方、ジブリ作品ではあえて「なぜ」と思える描写を入れ、視聴者の考察や想像力を掻き立てるストーリー展開も特徴です。「なぜ」に対して自分なりの答えを導くことも、ジブリ作品ならではの楽しみ方でしょう。
千と千尋の神隠しと紅の豚の関係
ジブリ作品において豚といえば、豚を主人公にした「紅の豚」があげられるでしょう。豚は宮崎駿監督が好きな動物であり、「千と千尋の神隠し」でも重要な役目を担っています。一方、豚が登場する「千と千尋と神隠し」と「紅の豚」には、知られざる関係がありました。以下では、ジブリのトリビアとして語られる、千と千尋の神隠しと紅の豚の関係について紹介します。
紅の豚とは?
『紅の豚』のサボイアって実在する機体ではないんですけど、これをジブリパークのために作って展示したらメチャクチャ話題になると思う。
— ジブリのせかい【非公式ファンサイト】 (@ghibli_world) November 5, 2022
月に1回くらい、ジブリパークの上空を飛ばしちゃったりして🛩️やってくれないかな……笑 pic.twitter.com/9H8oi2To3O
1992年に公開されたジブリ映画で、宮崎駿監督の人気作の1つです。世界恐慌とファシストが台頭するイタリアを描いた「紅の豚」。アドリア海を舞台に繰り広げられる、飛行艇乗りたちの交流を描いた作品です。ジブリ作品では数少ない男性主人公であり、顔が豚という異色の設定も人気を博しました。
千と千尋の神隠しと紅の豚のつながり
「千と千尋の神隠し」の千尋と「紅の豚」のポルコにはそれぞれモデルがおり、宮崎駿監督と親交のあるちさとちゃん一家と言われています。力作である「もののけ姫」の海外進出がうまくいかず、失意の底にいた宮崎監督。そんな監督を元気つけてくれたのが、ちさとちゃん一家でした。ちなみに、ちさとちゃんの父親は、「紅の豚」のモデルになったともいわれています。
その後、失意から立ち直り、創作意欲が戻ってきた宮崎駿監督。そこで、ちさとちゃん一家への感謝をこめて、ちさとちゃんをモデルにした主人公が誕生しました。それが、「千と千尋の神隠し」の荻野千尋です。そして、両親が豚になった理由も、父親が「紅の豚」のモデルというつながりからと言われています。しかし、「千と千尋の神隠し」と「紅の豚」のモデルは別人という説も見られます。
千尋のモデルになった少女は、日本テレビのプロデューサーの娘さんの説や、ポルコのモデルは監督本人という説も浮上し、真相は定かではありません。
千と千尋の神隠しの両親の声優
「千と千尋の神隠し」にて、批判的な意見が多く寄せられた千尋の両親。声優は、ドラマ「科捜研の女」シリーズで知られる、内藤剛志さんと沢口靖子さんです。「科捜研」の名コンビである2人ですが、ジブリ作品では主人公の両親、夫婦役として共演しました。以下では、「千と千尋の神隠し」から、千尋の両親の声優である内藤剛志さん、沢口靖子さんのプロフィールを紹介します。
荻野明夫役/内藤剛志
刑事役の内藤剛志役を熱演する内藤さん⁉️ ややこしいけど面白そう😍#船越英一郎殺人事件#内藤剛志 #船越英一郎 pic.twitter.com/ovjqiWRkMd
— くみん@内藤さん💗 (@kumin_moon) August 1, 2018
千尋の父親・荻野明夫の声優・内藤剛志さんは、1955年生まれ、大阪府出身の俳優で、1966年に子役としてデビューしました。「警視庁・捜査一課長」をはじめ、数多くの刑事ドラマに出演する内藤剛志さん。ジブリ作品への出演歴もあり、「ゲド戦記」ハジア売り役、「コクリコ坂から」小野寺善雄役を演じました。
荻野悠子役/沢口靖子
⠀⠀📺メディア情報📺
— 【公式】『科捜研の女season23 』水曜よる9時❗️👩🔬第7️⃣話は9/27 (@kasouken_women) September 1, 2021
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▶️本日18:45〜放送[テレビ朝日]
「#あいつ今何してる?2時間SP」に#沢口靖子 さんがゲスト出演✨
🎤デビュー当時の現場で、
お世話になったある女性と再会❗️
是非チェックしてみてください👀#科捜研の女 -劇場版- pic.twitter.com/6ytVu76pIr
千尋の母親・荻野悠子の声優の沢口靖子さんは、1965年生まれ、大阪府出身の女優です。第1回「東宝シンデレラ」のグランプリを受賞、映画「刑事物語3 潮騒の詩」で女優デビューしました。アニメ作品への出演は、「千と千尋の神隠し」他、2019年10月19日放送の「クレヨンしんちゃん」で榊マリコ役として出演しています。
千と千尋の神隠しの豚に関する感想や評価
「千と千尋の神隠し」にて、多くのなぜが生まれた豚のシーン。千尋が両親を見抜けた理由はどれも憶測にすぎず、真相は千尋にしか分かりません。しかし、油屋での経験が千尋を成長させ、湯婆婆の問題に当てることができたでしょう。両親が豚になった理由や両親を見抜けた理由について、あらゆる考察を巡らせることも本作品の見どころでしょう。以下では、「千と千尋の神隠し」の豚に関する感想や評価を紹介します。
感想1:両親が豚になったシーンが怖い
#子供の頃怖かったもの
— みさき (@misakiyoribknb) December 11, 2018
豚になったお母さんとお父さん!!!
千と千尋の神隠しで、この時点で怖すぎてずっと目伏せてたような気がする
(どうでもいい情報失礼しました←) pic.twitter.com/v9tTAiNR6u
ハクにせかされて元の場所に戻り始めた千尋。しかし、肝心の両親は豚になってしまい、その現実に気づくことなく食べ物を食い漁っていました。千尋の両親が豚になった理由は料理を勝手に食べたことが原因と考えられています。一方で、このシーンは「千と千尋の神隠し」で最もインパクトの強い場面でもあり、子供はもちろん、大人でも怖いと感じてしまう恐怖シーンでしょう。
感想2:親を見抜けた理由を考察
千と千尋の神隠しを初めて見た11年前からずっと、最後のシーンで千尋が正解した理由が分からなかったけど、豚小屋のシーンで既に両親を見分けられてたことに気づいて少し納得
— YON (@yoyoyo_4) July 6, 2012
千尋が親を見抜けた理由は、劇中最大の謎とも言われ、なぜ当てることができたのか、多くの考察が飛び交っています。公式ブックから千尋の成長が正解を当てることにつながったと言われる一方、SNSでは、豚小屋のシーンですでに親を見分けられていたとも考えられています。もし、そうならば千尋が当てることが出来たことも自然であり、親を見抜けた理由にも納得がいくでしょう。
感想3:千尋の両親が今の日本人と重なる
今の日本人を見てると、千と千尋の神隠しの冒頭にガツガツ食べて豚にされていた、千尋の両親を連想する。
— 大仏パンチ (@kens_s) January 6, 2023
千尋の両親が豚になった理由でも紹介したように、両親の豚の姿は現代人の風刺や批判とも言われています。与えられすぎて肥えている自分に気づかず、やがて食われる側に追いやられる姿は、現実世界にも通じるでしょう。また、SNSでは、今の日本人は千尋の両親を連想させるとの意見も見られています。「千と千尋の神隠し」は、現代人が抱える問題や心の闇も描いた奥深い作品でしょう。
感想4:異世界に迷い込んだ時点でおかしくなっていた
千尋の両親、勝手に店の売り物食べて非常識!って思ってたけど、今になって思うと外見が豚になる前、あの世界に足を踏み入れた時点ですでに中身が変容してたというか、人の世の常識を喪いかけてたんじゃないかって思う。なんならあの謎の石像の傍を車で通ったあたりからすでに……#千と千尋の神隠し
— スピン@HBRと積ん読は健康にいい (@supin_HBR) January 7, 2022
千尋の両親が勝手に料理を食べたことについて、豚になった理由では、両親が自分の意志で食べたと考察しました。一方、SNSでは、異世界に入ったことでおかしくなってしまったとも考えられています。そもそも、屋台の食べ物が人間を豚に変えるための罠だった場合、人間が勝手に食べるように仕向けられた可能性もあるでしょう。果たして、両親の行動は本人の意思だったのか、それとも何者かに操られたのか、真相は謎となっています。
千と千尋の神隠しの豚やラストで両親を当てるシーンまとめ
千尋の両親が豚になった理由や、ラストで両親を見抜けた理由などをネタバレ考察しました。千尋がお店から離れていた間に豚になってしまった両親。なぜ、豚になったのか、千尋がラストで当てることが出来たのか、多くの疑問が思い浮かんだでしょう。しかし、千尋が親を見抜けた理由は、千尋の成長があったからです。油屋での仕事を通じて目覚めた千尋の生きる力が、両親を元の姿に戻したでしょう。