【キングダム】太后の史実を調査!邯鄲の宝石から転落した波乱万丈な人生とは?

太后(たいこう)はキングダム作中に登場する女性のキャラクターの中でも、史実も含めてかなり波乱万丈な人生を送っているキャラクターです。キングダムでも、呂不韋と嬴政の間で振り回される形で描かれており、嫪毐との間に、癒やしを見出しました。この記事では、キングダムの太后(たいこう)について、史実に実在したのか、キングダム作中での描写などネタバレありでまとめて紹介していきます。

【キングダム】太后の史実を調査!邯鄲の宝石から転落した波乱万丈な人生とは?のイメージ

目次

  1. キングダムの太后とは?
  2. キングダムの太后の史実は?波乱万丈な人生を解説
  3. キングダムの太后の作中での活躍をネタバレ
  4. キングダムの太后の声優
  5. キングダムの太后に関する感想や評価
  6. キングダムの太后の史実や実在モデルまとめ

キングダムの太后とは?

キングダムにおいて、嬴政の生母として登場したのが太后です。この記事では、そのような太后について、ネタバレありでまとめて紹介していきます。

キングダムの作品情報

キングダムの概要

太后(たいこう)が登場するキングダムは、2006年から週刊ヤングジャンプにて、原泰久先生が連載している中国時代劇漫画です。古代中国の春秋戦国時代の末期を舞台とした作品で、後の始皇帝である嬴政が、中華統一を果たすまでのストーリーを、その統一事業を支えた将軍の1人である李信を主人公に描いた作品になっています。

2023年7月時点で累計発行部数が9900万部を突破するなど、人気と共に評価も高い作品になっています。人気と共に評価も高く、第17回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞しています。メディアミックス展開も積極的に行われており、アニメ化や舞台化、ゲーム化、実写映画化なども行われました。特に実写映画化は、日本の漫画原作実写映画の中では珍しく、かなり高い評価を得て続編も作られるほどの人気を獲得しています。

キングダムのあらすじ

王弟反乱から嬴政を助け、平民となった信。その後、初陣から活躍し、将軍への道を登り始める中、嬴政も呂不韋との政争を展開していました。陣営的に押されている嬴政は、力を持った勢力を味方につけるため、後宮を訪れます。そこで登場することになったのが、この記事で紹介する、秦国太后(たいこう)です。

太后(たいこう)のプロフィール

太后(たいこう)は嬴政の生母にして秦国の後宮の主です。元々は趙国王都でも評判の舞姫であり、その容姿と振る舞いから『邯鄲の宝石』と呼ばれるほどでした。その美貌は、年齢を重ねた現在も衰えることを知らず、宦官ですら欲情すると言われるほどになっています。王都においては、大王勢力、呂不韋勢力に匹敵する第3の勢力として後宮勢力を取りまとめていました。ただ、基本的には政治に興味を持っていません。

TVアニメ「キングダム」公式サイト

キングダムの太后の史実は?波乱万丈な人生を解説

史実①呂不韋とは恋人だった?

キングダムでは、元々太后(たいこう)は、呂不韋の恋人だったことが明らかになっています。この設定は、史実でも実在したエピソードです。ただ、キングダムでは太后は、舞姫だったとされていましたが、史実では太后は豪族の娘だったとされていると違いもあります。そして、呂不韋とは婚約までしていましたが、子楚に差し出されたのも史実での流れ通りになっています。

史実②政は誰との子供?

キングダム作中では、実は嬴政は呂不韋と太后(たいこう)の間の子供なのではないか、ということが話題になります。この時は、呂不韋が『計算が合わない』として否定していました。史実においては、正確な記録はなく、呂不韋が子楚に太后を差し出した時には、既に嬴政を身ごもっていたという説もあるという状態になっています。

とはいえ、仮に嬴政の父が呂不韋だったと、呂不韋に確信があったとしても、決して呂不韋は認める事ができない立場にあります。もし認めてしまうと、嬴政の王位継承権は無くなり、成蟜が王位につく可能性もあったためです。史実においては、呂不韋が権力者だった頃に記録を捻じ曲げた可能性もあるのではないか、とも考察されています。

史実③太后と呂不韋は姦通していた?

キングダムでは、太后(たいこう)の思惑で、呂不韋と肉体関係を持っていました。最終的には、この関係を維持することを懸念した呂不韋が、嫪毐を差し向けたことで、解消されました。史実においてはこのエピソードは、実在したのは不明になっています。関係があったという説と、なかったという説どちらも存在しているのです。

史実④太后と嫪毐に子供はいた?

キングダムでは太后(たいこう)は嫪毐と関係を持って以降、2人の子供を秘密裏に出産していることが明らかになりました。これは史実にも実在したエピソードです。ただし、この嫪毐と太后の関係に関しては、当時の中国の道徳観では問題がなく、普通に公にされていた可能性もあるとされています。

史実⑤太后と嫪毐はクーデターを起こした?

キングダムではその後、毐国動乱が描かれることになります。このエピソードに関しては、実在したエピソードとオリジナルエピソードが入り交じる形になっています。実在したのは、嫪毐が、動乱を起こしたということです。この時は、嫪毐が、太后から印を盗み出して反乱したと描かれているのです。これに、太后(たいこう)がどこまで関与したかが明らかになっていないのです。

キングダムでは、当初、太后も嫪毐もこの反乱については起こすつもりはありませんでした。太后としては、嫪毐と2人の子供と共に静かに過ごしたかったのです。しかし、呂不韋に操られ、結果的にこれに嫪毐も乗っかることを選んで反乱になったのです。史実については、最終的に嫪毐に全ての罪が被さられる形になっていましたが、これは、太后の関与をもみ消したかった当時の王宮側が記録を改竄したのではないかと考察されています。

史実⑥太后と嫪毐の子供は処刑された?

キングダム作中では、反乱鎮圧後、嫪毐は処刑され、太后は幽閉されました。ここは史実も代わりません。問題になるのが、2人の子どもたちです。キングダムでは、処刑したことにして、嬴政が慈悲で匿っていることが明らかになっています。史実でも記録上は、処刑されたことになっています。しかし、処刑方法などについては記載がなく、どのような扱いになったのかは不明になっています。

史実⑦太后が死亡したのはいつ?

史実にも実在した太后(たいこう)ですが、しっかりと死亡した時期まで記録が残っています。太后が史実で死亡したのは、紀元前228年のことで、享年53歳でした。ちなみに、反乱が起きたのが紀元前238年のことなので、それから10年は生きたことになります。ちなみに、キングダムでは、まだ描かれていませんが、史実では、幽閉された後、許されて王城に戻ったということが記録に残っています。

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キングダムの太后の作中での活躍をネタバレ

ネタバレ①邯鄲の宝石と称されていた

キングダム作中においては、太后は、一流の舞姫として『邯鄲の宝石』美姫の愛称で慕われていました。そのような美姫の前に現れたのが、当時商人をしていた呂不韋でした。呂不韋に見初められた美姫は、呂不韋と婚約します。

ネタバレ②子楚に差し出される

しかし、呂不韋は自身の立身出世のために、美姫を当時、趙で人質をしていた後の荘襄王、子楚に差し出してしまいます。この時、美姫は絶望したと言われますが、それでもまだ、この時点ではそこまで歪んだ性格になったわけではありませんでした。

ネタバレ③政が産まれる

美姫とまで呼ばれた太后が、現在のような、闇の深い性格になってしまったのには、いくつかの原因があります。その1つのきっかけとなったのが嬴政を産んだことです。同時期、長平の戦いにおいて、秦の六大将軍白起により、投降した趙兵20万を生き埋めにしてしまうという事件が起こります。これにより、趙国内では、対秦に対しての憎悪の感情が高まってしまったのです。

この超国内の機運に対し、子楚は呂不韋の手引を受けて趙を脱出し、秦に戻ります。しかし、美姫と嬴政は趙に取り残されてしまうのです。これにより、美姫は1人で、『仇国秦の後継者を産んだ女』として、蔑まれることになるのです。その生活はかなり厳しく、娼婦のようなこともしながらなんとか生活している状態でした。この生活が、太后の性格を歪めてしまったのです。

ネタバレ④嬴政が趙を脱出する

その後も超国内で放置されていた美姫と嬴政でしたが、転機が訪れます。秦で美姫の夫であり、嬴政の父である子楚が即位し、荘襄王となったのです。これにより、嬴政は、王位継承権を得ることになります。これにより、嬴政の救出作戦が行われ、嬴政は無事に秦国に脱出することが出来るのでした。

この嬴政の趙脱出作戦は、嬴政はの過去編、紫夏編として、展開され物語としてまとまっています。対して、美姫に関しては、キングダム作中では、どのようにして趙を脱出することになったのかは不明になっているのです。荘襄王の即位で、秦の宰相になった呂不韋が手引した可能性もありますが、少なくともキングダム作中では、呂不韋が脱出に関わったかどうかさえ、明らかになっていません。

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キングダムの太后の声優

坪井木の実のプロフィール

アニメキングダムにおいて、太后の声優を担当したのは、坪井木の実さんです。1985年に劇団俳優座に入り、舞台女優をする中で、時折声優としても活動するようになっています。活動の軸は、女優であり、アニメ声優としての活躍は、決して多くはありませんが、映画の吹き替え声優としては長く活動しており、ホープ・デイヴィスさん、リヴ・タイラーさんの吹き替え声優を担当していたりします。

坪井木の実の主な出演作品や演じたキャラ

坪井木の実さんがこれまでに演じたキャラクターとしては、『ブルードラゴン』のフェニックス役、『GON-ゴン-』のアイクイーン役、『ロボッツ』のロレッタ・ギアグラインダー役などを担当しています。吹き替え声優としては、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズでのアルウェン役、『ハンガー・ゲーム』シリーズのエフィー・トリンケット役などを担当しています。

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キングダムの太后に関する感想や評価

ここからは、既にキングダムを読んだ人の太后(たいこう)に関しての感想をネタバレありで、まとめて紹介していきます。キングダムの太后は元々、悪役のような形で描かれている一方で、呂不韋ほど登場機会が多いわけでもなかったため、考えが見えないとする声がおおくなっていました。しかし、毐国動乱編において、ようやく人らしさとその気持ちが見えたとする声が増える結果になっています。

時代背景もありますが、キングダムでは、女性でもしっかりとした活躍をするキャラクターが多くいました。それだけに、太后の描かれ方が、周囲の男性や権力に振り回され続ける女性として悲壮感を感じたとする声が増えることになったのです。太后の『静かに暮らしたい』というフレーズがあまりにもその感情を現しているとして、一気に人間味が増したとして一定の人気を得ることに繋がったのです。

そのような太后(たいこう)の一面も描かれただけに、史実に実在した嫪毐の処刑エピソードなどを捻じ曲げてでも、幸せになる話が見たかったとする声も見られるほどになっています。それほどまでに、このエピソードは強烈だったとされているのです。特にキングダムはどうしても戦いがメインであり、政争の行く末は呂不韋と太后以外描かれていませんでした。

その結果、圧倒的バッドエンドである、史実に実在したエピソードではない展開を望む声に繋がっています。特に、嬴政の印象が史実の始皇帝が与える印象と大きくことなること、加冠の儀での語りなどから、史実に実在した動きと違う動きでも違和感がなかったことが、太后が幸せになるエンドを望む声を後押しする結果になっていました。

また、史実をしなかった人は、この太后にまつわるエピソードから、史実が気になったとする声も多くなっています。特に、キングダムはオリジナルを入れる時は大胆に入れることもあり、太后のエピソードも史実には実在しないのではないかと、考えた人が多くなっているのです。太后のエピソードは少なくとも出来事に関してはほぼ全てと言っていいほど史実に実在したエピソードになっているのにも驚いたとも言われています。

この太后のエピソードから、キングダムの時代である古代中国の春秋戦国時代に興味が出たとする声も見られるほどになっています。

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キングダムの太后の史実や実在モデルまとめ

キングダムの太后(たいこう)は、作中で最も波乱万丈な人生を送ったと言っても過言ではないキャラクターです。それだけに、どこまでが史実に基づくエピソードで、どこからがオリジナルなのか分からないと言われることも多くなっています。実際には、太后にまつわるエピソードの多くは、史実にも実在したエピソードになっているのです。

もちろん、太后個人の感情までが記録されているわけでは、ありません。キングダムで見せた太后の感情はもちろん、作者である原泰久先生が考察して作り上げたものです。とはいえ、その行動などからしっかりと考察されているので、あながち間違いでもないと考えられています。まだキングダムを視聴したことがない人は、太后の動きやエピソードにも注目しながら視聴してみましょう。

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