【キングダム】蒙恬（もうてん）の最後は死亡？史実での衝撃の最期を解説

キングダムでも独自の人気を獲得しているキャラクターが蒙恬（もうてん）です。この記事ではそのような蒙恬について、ネタバレありでまとめて紹介していきます。

蒙恬（もうてん）が活躍するキングダムは、2006年から週刊ヤングジャンプにて原泰久先生が連載している歴史漫画です。古代中国の春秋戦国時代の最後期を舞台にした作品で、最終的に古代中国を統一することになる始皇帝こと嬴政と、その覇業を将軍として支えた信を主人公にした物語になっています。連載開始当初は、人気を獲得できず、打ち切り候補にもなりましたが、理由の1つだった絵柄が改善されたことで徐々に人気を獲得しました。

キングダムは人気と共に評価も高い作品になっており、第17回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞した実績ももっています。メディアミックスも積極的に行われている作品で、アニメ化も断続的に行われ、続けている他、ゲーム化や舞台化、実写映画化も行われました。特に実写映画化は、高い人気を誇り続編も作られ、2023年9月現在第3作までが公開されるほどになっています。

王弟反乱での武功で平民となり、初陣での活躍で一気に百人将となった信。その後も順調に活躍を重ねて階級が上がっていくと共に、信が率いる飛信隊の規模もどんどん拡張されていきます。若手の信率いる飛信隊と同時期、同じく若手で頭角を現していたのが、玉鳳隊率いる王賁、そしてこの記事で紹介する楽華隊率いる蒙恬でした。蒙恬は信のライバルのようなポジションで、山陽の戦いから共に戦うことになるのです。

蒙恬（もうてん）は、蒙驁、蒙武と将軍を排出した蒙家の嫡男として登場したキャラクターです。昌平君の軍師養成学校を卒業しており、昌平君を始め、高い評価を受ける天才とも言われるキャラクターになっています。ライバルである信や王賁と比較すると、武力で戦うタイプというよりも、知略を使って戦うタイプであり、同時に相応の武力も持ち合わせているキャラクターになっています。

その容姿は美形で、女性から黄色い声援を受けることも多くなっています。また戦場では鎧の上から色物の着物を着ており、髪が長めということもあって『小娘』『女野郎』などと揶揄されることも見られる形になっています。ちなみに、年齢は、王賁と同い年で、信より1つ年上です。

将軍家系で生まれ育った蒙恬（もうてん）ですが、その性格は気分屋で飄々とした性格をしています。その性格故に、軍略の師匠である昌平君をして『底が見えない』とまで言われているのです。戦場で女性扱いされるのも一切気にする様子を見せません。また、コミュニケーションを非常に大切にしており、敢えて少し遠回りになっても、寄り道して交友を深めるような動きをすることも多いです。

そのコミュニケーション能力の高さで、仲裁などを行うことも多くなっています。戦場では、自ら率いる楽華隊を汚れ役にすることも多く、その戦略で実現が難しい作戦を成功させたりするパターンも見られます。

当初、信が同年代のライバルということで、敵視が強い状態でしたが、蒙恬（もうてん）は信の愚直でまっすぐな性格を気に入っていました。積極的にコミュニケーションを取るだけでなく、飛信隊がピンチの時には、手助けをしてくれる存在でもあります。他の隊の人間の言う事をあまり聞かないタイプの信ですが、蒙恬のこのコミュニケーションの高さが理由で、話をちゃんと聞こうとする数少ない相手でもあるのです。

蒙恬（もうてん）で検索をかけようとすると、多くの場合表示されるキーワードの1つが『死亡』です。2023年9月現在、キングダム作中で蒙恬は存命です。キングダム作中では、合従軍編の際、一時は意識不明の状態になってしまったことはありましたが、蒙武の激によって奇跡的に回復しました。その後もしっかりと武将として活躍を続けています。

この合従軍編での意識不明の状態が、蒙恬が死亡するのではないかと、心配になって調べたという人も一定数います。キーワードとして死亡が登場するのも、意識不明からそのまま死亡するのではないか、と心配になって調べた人が多くいたのが理由といえます。

キングダムは、紀元前の古代中国の時代を舞台にした物語です。時代が古いこともあって記録が少ないというのがあります。そのため、史実の人物とオリジナルのキャラクターをうまく織り交ぜて展開している作品になっています。蒙恬（もうてん）は、史実にも記録がしっかり残っているタイプのキャラクターになっています。

史実での蒙恬（もうてん）は、武官ではなく、文官だったという記録が残っています。しかし、戦場にでたことがないわけではなく、この先キングダムでも描かれることになるであろう、秦と楚の戦いにおいては、総大将を務めた李信の副官的ポジションとして、別働隊を率いたという記録も残っているのです。キングダムでの蒙恬が『文官希望』的なことを発したのもこの史実での活躍が理由なのではないか、とされる形になっています。

史実でもしっかりと記録が残っている蒙恬（もうてん）ですが、史実の蒙恬は衝撃的な最期を迎えていることも明らかになっています。

史実での蒙恬の最期は、嬴政が中華統一を果たし、始皇帝となった後の出来事です。中華統一を果たしたといっても、敵が全くいなくなったというわけではありません。キングダムでも登場している北の異民族匈奴などは以前として残っていたのです。そのため、蒙恬はこの匈奴に対抗する国境警備を任されていました。

万里の長城の建設にも関わったとされるなど、北部で活躍していた蒙恬。嬴政は蒙恬の元に、後継者であり長男の扶蘇（ふそ）を送るなどもしていました。転機が訪れたのは、始皇帝が死亡してしまった紀元前210年のことです。通常であれば、後継者である扶蘇が次期皇帝となるところです。蒙恬もこれまでの功績と、この時期に扶蘇を支えていた事情から、側近になっても不思議ではありませんでした。

しかし、これに待ったをかけたのが、中央にいた宦官の趙高と宰相になっていた李斯でした。権力欲の強かった2人は、扶蘇と蒙恬がまだ北部にいるのを良いことに、始皇帝の末っ子、胡亥を担ぎ出してきたのです。当然李斯達側からすれば扶蘇と蒙恬を放置することはできないので、神皇帝胡亥の名前で偽の詔書を送って自害を命じたのでした。

当初、蒙恬はこの命令を不審に思い、事実確認を取ろうとしました。しかし、扶蘇は疑うこと自体が義に反するとして、命令に従って自害してしまいます。蒙恬は事実確認を取るまでと抵抗していましたが、最期には、この命令を受け入れて毒を飲んで自害するという最期になっているのです。記録では、蒙恬は最後には、自らの罪を考え、その罪を理由に自害を納得したという形になっています。

史実の通りに描くのであれば、中華統一後、始皇帝が死亡した後の出来事であるため、キングダムで描かれるかは不明です。物語的には嬴政が中華統一をした時点での完結が綺麗な形であるともされているためです。ただ、キングダムには既に、この蒙恬の最期に関わった、李斯と趙高は登場しており、扶蘇も名前だけですが登場しています。この登場はキングダムで、史実での蒙恬の最期まで描くためではないか、ともされているのです。

逆に、キングダムで中華統一後の出来事である、蒙恬の最期までを描かないのであれば、蒙恬はある意味で、いつ死亡しても不都合がないキャラクターということになるのです。死亡フラグの多さ、蒙恬の汚れ役を引き受ける動きなどを理由に、誰かの身代わりで死亡するのではないか説なども、考察されていたりするのです。

戦場での活躍から壮絶な最期まで、記録に残っている史実の蒙恬（もうてん）。しかし、それに反して記録に残っていないのが、結婚に関しての記録です。余談ですが、上記でも紹介した蒙恬の最期の後、李斯と趙高は、キングダムにも登場している弟の蒙毅を含む、蒙一族を理由をつけて皆殺しにしています。そのため、蒙恬の子孫という人物もその後の歴史の中でも登場しておらず、子供が居たかも定かではないのです。

キングダムにおいて、作中でもモテる蒙恬ですが、結婚については「女性は好きだから1人に縛られるのは勘弁」と発言したりもしています。蒙一族の嫡男としての責任もありますが、本人の飄々とした性格なども相まって、蒙家存続、繁栄のためという理由で、結婚するタイプでもありません。そのため、最後まで結婚するようなことはないのではないか、と考察されているのです。

キングダムにおいて、蒙恬（もうてん）が初登場したといえるのが山陽攻略戦です。この時、飛信隊はどこの軍にも所属しない特殊三百人隊として各地を転戦していました。そのような飛信隊と同じく、特殊三百人隊としての活動を許されていたのが、王賁の玉鳳隊と、蒙恬の楽華隊だったのです。山陽攻略戦においては、この3つの隊も招集されました。

ちなみに、この時点で蒙恬は既に千人将格だとされていました。しかし、祖父蒙驁の意向により、経験を積むために特殊三百人隊を率いていたのです。行軍する中、輪虎によって千人将が暗殺されていくと、臨時で千人将に昇格しました。戦場では、仲が悪い信と王賁を自らが汚れ役になることでまとめあげ、3隊合同作戦を実現させました。この功績を理由に、戦後には信、王賁と共に正式に千人将に昇格しました。

合従軍編では、蒙恬（もうてん）率いる楽華隊は王騎残党軍（謄軍）に配属されました。楚軍とぶつかる中、白麗の弓の危険性に気づくとこれを襲撃して妨害していきます。その後、同じく騰軍に配属された王賁と共に臨時の五千人将に任命されると、一翼を任されて奮戦するのでした。

その後、楚軍との戦いが蒙武と汗明の一騎打ちになる中、媧燐の命令で奇襲をしようとする媧偃を阻止。しかし、その弾みで、蒙武と汗明が一騎打ちする中に飛び出す形になってしまいます。これに激怒した汗明の一撃を受けてしまい、意識不明になってしまうのでした。これに激怒した蒙武が汗明に勝利を収め、蒙武の不器用な激により一命を取り留めると、戦後には、臨時の五千人将を務めた功績などを理由に、二千人将に昇進しています。

その後、毐国動乱に便乗してきた楚軍を蒙武と共に撃破したことを理由に、四千人将に昇進していた蒙恬（もうてん）。さらに、鄴攻略戦の頃には、功績などは不明ながらも五千人将に昇進していました。朱海平原の戦いに参加すると、王翦軍左翼に属します。主攻を担う麻鉱が李牧の奇襲により討ち取られてしまうと、総崩れになりそうなところを指揮を取って立て直しに成功させました。

この功績を理由に、王翦から臨時の将軍に任命され、左翼総大将として指揮を取ることになります。その後の戦いでは、左翼総大将として最後まで奮戦を続けました。15日目の戦いでは、李牧の作戦を見抜き、王翦の元に駆けつけてこれを救援しました。これらの功績を理由に、戦後には正式に将軍へと昇進しています。

蒙恬（もうてん）の父は、当初は呂氏四柱の1人として登場した蒙武です。呂不韋の元を離れてからは秦の筆頭将軍として活躍し、六大将軍にも抜擢される猛将になっています。その一方で、国内外で猪突猛進タイプと言われており、策を用いるタイプではありませんでした。蒙恬は当初、その弱点さえ補えれば蒙武軍は最強になれると考えていました。そのために自分がそのポジションを担うべく、軍師学校に通ったのです。

そのような経緯もあってか、蒙恬と蒙武の関係は親子とは思えないほどギクシャクしています。とはいえ、険悪というわけではなく、お互いに父、子として思い合っており、不器用な付き合い方をしているのです。

蒙恬（もうてん）の祖父、蒙驁は『白老』の名で知られた秦の大将軍でした。その名前は秦国内でも知れ渡っており、奴隷時代の信ですら名前を聞いたことがあるほどです。自他ともに認める凡将と言いながらも、癖の強い桓騎・王翦を副将に従えるなど、人を見る目と組織運営力の高さを持ち合わせています。蒙恬との関係も良好で、ギクシャクしている父蒙武に変わって、蒙恬が頼ることもある相手です。

キングダム作中では珍しく、その最期は戦死ではなかったキャラクターでもあります。最後は、寿命を伴う病死のような形でした。最後には蒙恬と、目をかけていた信を呼び出し、王賁と3人で高みに登れと激励を送っています。

蒙恬（もうてん）には弟も登場しており、それが蒙毅です。蒙恬も通った昌平君の軍師養成学校に所属しています。軍師としての教練と観察眼は高くなっており、妹弟子になった河了貂とも交流があります。兄弟の仲もよく、羌瘣の離脱で連敗していた飛信隊を助けるための手段として、蒙恬は蒙毅を軍師に推薦したほどです。結局、蒙毅の都合が合わずに河了貂が派遣されることになったため、蒙毅は中央に残っています。

河了貂と比べると前線での経験は少ないものの、昌平君からの信頼も熱く、鄴攻略戦では、参謀の1人として尽力する姿が描かれています。什虎侵攻では軍師として従軍し、父蒙武との共闘も果たしました。上記でも触れたように史実にも記録が残っているキャラクターであり、最後には自害に追い込まれたことが明らかになっている人物でもあります。

蒙恬は、同期の信や王賁と比較すると、個人の武将としての実力が特筆されることは少ないです。蒙恬は武器は剣を使っており、カウンター攻撃を得意とはしています。しかし、蒙恬の真の武器はその知略です。キングダム作中でも、他に誰も気づいていない敵味方の将軍の戦略や考えを理解して、対応するべく動くようなシーンが度々描かれていたりします。

つまり蒙恬は戦況を直接操れるタイプの将なのです。そのため、活躍するのはより大きな規模の軍を動かせる権限を与えられ、そこで実力を発揮して、最後には昇進するというのがパターンになっています。敵将を直接討ち取るような描写こそ少ないものの、軍を運用する能力が非常に高いのが蒙恬の特徴になっているのです。

蒙恬（もうてん）が隊長を務める楽華隊は、気高く冷静な戦い方と泥臭い血みどろの戦い方両方をすることが可能な部隊です。隊長の気質なのか、気分屋な色が強いですが、1番力を発揮するのは蒙恬がやる気を見せた時であるとされています。

隊長の蒙恬の他、蒙恬の教育係から副長になった胡漸、同じく副長として長らく蒙恬を支えてきた陸仙が主要なメンバーでした。胡漸の死後、蒙武軍から移籍し、楽華隊の弱点と言われていた圧倒的な武力を担う愛閃などが所属しています。

アニメキングダムにおいて、蒙恬（もうてん）の声優を担当したのが、野島裕史さんです。父に声優として活躍する野島昭生さんを持ち、1度は普通に放送制作者会社に就職しますが、人手不足からナレーターを担当することになったという異色の経歴を持っています。青年座研究所を経て2000年に声優デビューを果たしました。声優としてデビューした後も、ナレーターとして活躍することも多くなっています。

野島裕史さんがこれまでに演じてきたキャラクターとしては、『メジャー』の沢村涼太役、『灼眼のシャナ』の池速人役、『ポケットモンスターDP』のデンジ役、『ポケットモンスターXY』のザクロ役、『ワールドトリガー』の雨取麟児役及び村上鋼役、『黒子のバスケ』の伊月俊役及びテツヤ2号役、『マクロスF』の早乙女矢三郎役、『弱虫ペダル』の石垣光太郎役、『ワンピース』のフーズフー役などを演じています。

ここからは既に、キングダムを読んでいる人の、蒙恬（もうてん）に関しての感想を、ネタバレありでまとめて紹介していきます。合従軍でのシーンで死亡が心配された蒙恬ですが、このシーンも含めて蒙恬は死亡フラグが多すぎるともいわれており、それが余計に心配される理由になっています。史実を調べた人からは、史実通りなら明確に最後まで死亡しないキャラクターだからと、死亡フラグが強すぎるとも言われる結果になっています。

キングダムでは、それぞれの戦いで、それぞれの武将の死に様が描かれている作品です。それだけに、主要人物の1人とも言える蒙恬が、史実の最期は毒で自害という死に方であったということに驚いた、とする声も多くなっています。同時に、李斯や趙高がしっかり登場していたりと、もしかしたらキングダムで、蒙恬の最期まで描かれるのではないか、と考察する声も見られる結果になっているのです。

史実では、少なくとも中華統一までは死亡することがない蒙恬ですが、キングダムは、史実にうまくオリジナル要素を絡める作品です。それだけに、敢えて蒙恬が死亡してしまう展開もあるのではないか、とも考察されています。蒙恬の性格や戦い方はそうなってもおかしくないと考えられていること、信との関係性などから、最後は信の身代わりになる説なども、考察される結果になっているのです。

キングダムの人気キャラ蒙恬は、2023年9月現在は死亡しておらず、活躍を続けているキャラクターです。史実は、嬴政こと始皇帝による中華統一まで生き残り、その後は北の異民族と戦いながら万里の長城を築くなどして功績を上げ続けました。しかし、優秀だっただけに、最後には、李斯と趙高によって毒による自殺に追い込まれてしまうという悲惨な最期を迎えているのです。

蒙恬の最後は、中華統一以降のことのため、キングダムで描かれることになるかは不明です。仮に描かれないとすれば、或いは原泰久先生のアレンジで、作中のどこかで蒙恬が死亡するような最後、展開もあるのではないかとも、考察されています。まだキングダムを視聴していない人は、蒙恬の活躍や死亡フラグ、その強さなどにも注目しながら視聴してみましょう。