【キングダム】陸仙（りくせん）は楽華隊の副長！強さ・活躍シーンや蒙恬との関係は？

キングダムにおいて楽華隊の副長の1人として登場したのが陸仙（りくせん）です。今回はそんな陸仙（りくせん）についてまとめて紹介していきます。

陸仙（りくせん）が活躍するキングダムは2006年から原泰久先生が週刊ヤングジャンプにて連載している中華時代劇漫画です。古代中国の春秋戦国時代の末期を舞台に中華で初めて統一を果たした始皇帝を支える武将、李信を主人公にしたサクセスストーリーで人気を集める作品になっています。メディアミックスも積極的に行われVOMIC化から始まりアニメ化も断続的に行われている他、原作50巻到達記念で実写映画化も行われました。

特にキングダムの写映画は日本の時代劇作品としては異例とも言えるヒットを遂げ、続編が作られる程の人気を獲得するなどしています。キングダムは人気と共にこれまであまりスポットが当たらなかった時代にスポットを当てた作風は評価も高く、第17回手塚治虫文化賞を受賞するなどしている作品でもあります。

戦争孤児だった信と漂はいつか天下の大将軍になる事を目指して剣を振るっていた2人でしたが、漂が昌文君に見出されて仕える事になります。しばらくしてボロボロになって戻ってきた漂は信に1つの地図を託して息を引き取ってしまいました。そんな漂の地図を頼りにその場所を訪れてみるとそこには漂と瓜二つの少年がいました。その少年こそが秦王嬴政である事を知った信は漂の思いを汲んで嬴政を助ける事を選びます。

陸仙（りくせん）は蒙恬率いる楽華隊の2人いる副長の1人として登場したキャラクターです。楽華隊の中心人物の1人であり、高い武力を持ったキャラクターです。楽華隊では別働隊を率いる事を任される事もあるなど高い信頼を得ており、その作戦を実行する実力を持ち合わせています。

陸仙（りくせん）は考えが読みにくいと言われる蒙恬の考えをいち早く察知して戦場で動ける程の観察力と洞察力に優れた性格をしています。また立場的には同格であっても年齢的に年上で尻込みしてしまいそうな胡漸に対しても必要とあらば苦言を呈する事ができるなど信頼関係あってこそであるとはいえ言いたい事ははっきりと言うタイプです。

ただ同時に自身の出世には興味がなく、欲がない性格であるともされています。あまりの欲の無さは一周回って本気でイラッと来るとも言われる程です。

楽華隊を、そして蒙恬を支える陸仙（りくせん）ですが、実は史実には実在しないキングダムオリジナルのキャラクターになっています。そもそも陸仙（りくせん）が仕える蒙恬こそ実在するものの、記録を見る限り文官として嬴政に仕えており、「楽華隊」を率いたという記録は残されていないのです。その為、当然ながら楽華隊のメンバーとして登場した陸仙（りくせん）も史実には実在しないキングダムオリジナルキャラクターになっています。

史実には実在しない陸仙（りくせん）がキングダムに登場した理由としては楽華隊＝蒙恬・胡漸の2人のイメージを払拭する為であった可能性が高く、途中で徴兵シーンが描かれ史実には実在しないキャラクターを増やしている飛信隊と同じように史実には実在しないキングダムオリジナルの部隊である楽華隊が部隊として大きくなっているのを表現する手段だったと考えられています。

キングダムにおける陸仙は槍を武器にしており、その実力は胡漸曰く、キングダム作中において秦国随一の槍の使い手である玉鳳隊の王賁にも引けを取らないと高く評価されています。しかし陸仙自身は自身の事を過小評価する性格をしているので胡漸のそのような評価に対しても自身の強さは比べるまでもなく劣っていると評価しています。また同時に陸仙は将としても優れており、楽華隊ではその強さから別働隊を任される事も多いです。

観察力と洞察力に優れる陸仙は蒙恬の言動に対していち早く反応する事で結果的に楽華隊の戦果を高めるのに貢献できる程の実力を持っています。その反面、率いる兵団の強さは突出したものではなく、ある種で楽華隊の弱点となっていましたが、胡漸の後任として愛閃が加わりその兵団も加わった事でより強い楽華隊へとなっており、結果的に陸仙が本領の強さを発揮しやすい状況が生まれています。

そんな陸仙が大きく活躍したシーンがキングダム作中には3つあります。1つは山陽の戦いでの察知能力の高さを生かした反応の速さです。この戦いで蒙恬は普段は行わないような激を飛ばし、総大将を務める祖父蒙驁を討たせない為の行動に出ます。陸仙はこの蒙恬の考えを読み取り、楽華隊が活躍するよりも楽華隊が援護に回る事で飛信隊や玉鳳隊を輪虎の元に到達させる事に成功させています。

もう1つ大きな仕事をしたといえるのが函谷関の戦いでの事です。キングダム作中でも最大級の戦いといえる合従軍との戦いになったこの戦いでは楽華隊は謄軍に組み込まれ楚軍と戦う事になります。この楚軍との戦いにおいて厄介な敵の1人が白麗でした。弓の達人である白麗は秦軍の将を的確に狙い狙撃する事で指揮系統を乱していたのです。これに対し白麗を早期に取り除く事を蒙恬が決めます。

結果的に蒙恬は白麗の懐に入り込み負傷させる事に成功しますが、この作戦が成功した裏には陸仙の活躍がありました。陸仙はこの時、蒙恬とは別働隊として重機馬隊を率いる事で白麗を含む楚軍の意識を引き付ける事に成功しているのです。楚軍が意識を向けなければならない程の活躍をした陸仙の貢献もあって蒙恬は白麗の排除に成功し、それが結果的に秦軍が楚軍に勝利を収める事にも繋がっています。

最後の1つは朱海平原の戦いでの事です。この戦いで楽華隊は数倍はいる軍を相手取る必要があり、しかもその相手は趙の隠れた名将としてキングダムでも描かれていた紀彗でした。胡漸からも蒙恬の援護を任された陸仙は伏兵術を用いて見事に紀彗軍を翻弄し、自ら先陣を切って活躍する事になります。

陸仙が死亡していてもおかしくなったシーンとされているのが上記でも紹介した朱海平原の戦いの夜の事です。この時、秦軍は趙軍総大将である龐煖により襲撃を受ける事になりますが、その襲撃を受けたのが楽華隊でした。この襲撃では胡漸を含む多くの楽華隊兵がやられており、陸仙も巻き込まれていてもおかしくありませんでした。しかし陸仙は幸いにも生存しています。

ちなみにこの時、蒙恬は秦軍の作戦会議に参加する為に不在でした。陸仙は世話役でありその後も自身を支えてくれた胡漸が斬られた事で蒙恬を心配しますが、逆に喝を入れられ、奮起する事になります。

キングダムにおける陸仙と胡漸は共に楽華隊の副長という立場にあり、お互いの事を強く信頼している関係が描かれています。胡漸は蒙恬の教育係であるという点からどうしても過保護になってしまう側面がありそれを諫める事ができるのも陸仙だけになっています。また胡漸は陸仙を高く評価しており、年齢的にも蒙恬同様に愛情を持って接していたとも言える関係になっています。

陸仙もそういう感情を抱かれている事は認識しており、戦いの中で胡漸が追い詰められた際には「オレの子供を抱くんでしょ」と鼓舞するなどしています。

キングダムにおける陸仙と蒙恬は楽華隊の隊長と副官という立場であり、強い信頼関係で結ばれた関係性をしています。陸仙は蒙恬の事を「若」と呼んでおり、基本的には蒙家に仕えているようですが、蒙恬を「様」付けで呼ぶのに対し、弟の蒙毅はさん付けで呼ぶなど蒙恬に入れ込んでいる様が見られています。蒙恬も陸仙の事を信頼しており、作戦の軸に組み込む事も多いです。

アニメキングダムにおいて陸仙の声優を当初担当したのは高橋英則さんでした。2000年代から声優としてアニメはもちろん吹き替え、ドラマCDなどでも活躍しています。アニメキングダムでは陸仙の声優の他にも飛信隊の竜川役や崇原役、山の民の将軍の1人であるタジフ役や、蛇甘平原編で登場した魏の将軍朱鬼役など兼役でいくつかのキャラクターを演じています。

高橋英則さんがこれまで声優として担当したキャラクターとしては「うたの☆プリンスさまっ♪」の桐生院ヴァン役、「NARUTO」のトルネ役、「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」の猿飛木ノ葉丸役、「トライナイツ」の小熊景太役、「約束のネバーランド」のヴィンセント役、「妖怪ウォッチ」のインディ・J役、「刀剣乱舞ー花丸ー」の石切丸役などの声優を担当しています。

1番時期が開いた影響もあってかキングダムのアニメ第3シーズンから陸仙の声優は交代して大西弘祐さんが声優を務めるようになっています。大西弘祐さんは2010年代から声優として活躍しています。これまでには「ましろのおと」の藤原二郎役、「NOBLESSE -ノブレス-」のM-21役などを務めており、キングダムでは陸仙の他、万剛、張迅、彭英などのキャラクター、及び名前を持たないキャラクターの声優まで担当しています。

ここからは既にキングダムを視聴した人の陸仙に関しての感想をまとめて紹介していきます。キングダムでは実在しないサブキャラクターともいえる陸仙ですが、イケメン設定である蒙恬よりもイケメンなのではないかとも言われ人気を集めるキャラクターになっています。

どうしても史実に実在しないキングダムオリジナルのキャラクターは活躍が強さが分かりにくい形が多いにも関わらず陸仙は要所ながらもしっかり描かれるのが良いとする声も見られる結果になっています。

陸仙はキングダム作中にて周囲の関係性もしっかり描かれているのが良いとする声も見られます。同じ楽華隊である蒙恬や胡漸はもちろんながら、蒙毅との関係性なども描かれているのが細かくて良いとされています。それぞれの関係性を描く事で特に蒙恬に対しての特別な感情が浮き彫りになっているという声もあるほどです。

キングダムのキャラクターは理想の上司像やこうなりたいキャラクターのように考えられる事も多いですが、陸仙も「こんな風になりたい」と言われるキャラクターの1人になっています。優秀でありながら自身が上に立つのではなく、サポートに回るという立ち回りがしっかり出来ている陸仙は共感してみてしまうという声も多くなっており、キングダム作中の中でも特に己投影しやすいキャラクターであるとも言われています。

アニメキングダムにて陸仙の声優を務めた高橋英則に関しては兼役で様々なキャラクターを演じており、その演じ分けが凄いという声も多くなっています。アニメキングダムで聞いただけでは同じ人が演じているのに気づかなかったという声も見られる程で、声優としての実力を感じる作品になっているとする声も見られます。

キングダムの陸仙はこうなりたい理想のキャラクターとも言われる程に有能な副官キャラクターとして楽華隊を支えるキャラクターです。その強さは胡漸からは玉鳳隊の王賁にも迫ると言われる程であり、同時に将としても非常に優れた側面をもっています。それでいて自身が出世する事よりも蒙恬を支える事を生きがいとしているキャラクターであり、楽華隊を始めとした周囲との関係性も非常に良好なキャラクターになっています。

史実には実在しないキングダムオリジナルのキャラクターながらも楽華隊の副長という立場を確固としているキャラクターであり、史実の蒙恬の活躍を考えても今後もキングダム作中でしっかりと活躍する可能性が高いキャラクターの1人でもあります。まだキングダムを視聴していない人は陸仙の活躍や強さにも注目しながら視聴してみてはいかがでしょうか？