【天国大魔境】時系列と年表をネタバレ解説!天国編・魔境編と外の世界の時間軸は?

『天国大魔境』の特徴は、時系列が謎めいている点です。ここでは『天国大魔境』の時系列と年表をネタバレありでまとめて解説していきます。『天国大魔境』は、外界から隔絶された施設「高原学園」で生活する子どもたちにスポットを当てた「天国編」と、荒廃した外の世界を描いた「魔境編」で構成されています。天国編と魔境編の時系列がどのようなものになっているのか、詳しくチェックしておきましょう。

【天国大魔境】時系列と年表をネタバレ解説!天国編・魔境編と外の世界の時間軸は?のイメージ

目次

  1. 天国大魔境とは?
  2. 天国大魔境の時系列と年表をネタバレ解説
  3. 天国大魔境の天国編・魔境編と外の世界の時系列を考察
  4. 天国大魔境の登場人物一覧
  5. 天国大魔境のロビンの正体を考察
  6. 天国大魔境のその他の伏線を考察
  7. 天国大魔境に関する感想や評価
  8. 天国大魔境の時系列まとめ

天国大魔境とは?

天国大魔境の概要

『天国大魔境』は石黒正数による漫画作品。2018年1月より『月刊アフタヌーン』にて連載が開始され、2023年6月時点で絶賛連載中です。本作は、外界から隔絶された美しい施設「高原学園」と、荒廃した外の世界という2つの世界を行き来するSFアドベンチャー作品。その世界観が人気を博し「このマンガがすごい!2019」ではオトコ編第1位にランクインしました。2023年4月にテレビアニメ化され、全13話が放送されています。

天国大魔境のあらすじ

2024年、未曾有の大災害が原因で世界は崩壊しました。それから15年、文明が崩壊し荒れ果てた日本の地には「ヒルコ」と呼ばれる人食いの化け物が巣食い、生き残った人々はヒルコを警戒しながら細々と生きていました。ある日、荒廃した世界で便利屋を営む女戦士キルコは、とある女性からの依頼で、マルという少年とともに「天国」を探す旅に出ることになります。

TVアニメ「天国大魔境」公式サイト

天国大魔境の時系列と年表をネタバレ解説

ここからは『天国大魔境』の時系列と年表をネタバレありで解説していきます。『天国大魔境』のストーリーは時系列が複雑でわかりにくくなっています。時系列と年表を押さえておくことで、物語の内容を掴むことが容易になります。

時系列と年表①1945年~2000年

1945年4月20日に、埼玉県草加市にて上仲詩乃が誕生しました。1995年に、上仲詩乃は天国編の主な舞台となる高原学園を設立し、高原学園の学園長になりました。高原学園には、ミーナという高性能AIが存在します。2000年にミーナは「2024年11月11日に小惑星が地球に衝突する」という予言を行いました。

時系列と年表②2000年~2006年頃

上仲園長はミーナの予言を信じ、小惑星衝突後に差別や格差のない「天国」の時代を作ろうと考えました。上仲園長は小惑星「あめのぬぼこ」の衝突に備えて高原学園を新設します。

天国編の主要キャラクターであるトキオたちが住む外の世界から隔絶された巨大施設は「あめのぬぼこ」の衝突に備えて作られました。施設にあるプール部分は頑丈なシェルターになっており、また誰も飢えることがないように、施設内ではクローン肉やクローン植物も作られています。

時系列と年表③2009年

2009年に高原学園2期生が誕生しました。高原学園の2期生とは、トキオ・ミミヒメ・シロ・アンズ・タカのことです。これより以前に、コナとアスラが1期生として生まれています。高原学園の生徒たちは皆「ミーナが産んだ子」といわれており、普通の子どもではないことが示唆されました。

時系列と年表④2018年5月

2018年5月に、コナの親友であった高原学園の1期生・アスラが自殺しました。アスラは宇宙人のような見た目の生徒で、傷を治したり未来を視たりする力を持っていました。コナに特殊能力を使うコツを教えたのはアスラです。アスラは「僕は僕が生まれた理由がわかった」とコナの言い遺し、コナの目の前で命を絶ちました。アスラが亡くなったことで、高原学園の1期生はコナだけになります。

時系列と年表⑤2023年

2023年に、小惑星2023VR8が地球に急接近します。この小惑星は、ミーナが衝突を予言した小惑星であると思われます。小惑星2023VR8は、突如地球の近くに現れた不思議な小惑星でした。この小惑星が地球に衝突することを回避するため、世界各国の専門機関が秘密裏に対処法を考え始めます。一方世間では、この小惑星は「惑星ニビル」と呼ばれ、地球滅亡の原因となる惑星として騒がれるようになります。

時系列と年表⑥2023年10月

高原学園の生徒であったタラオは、体中に黒い痣が浮き出る謎の病気に罹り、治療を受け続けていました。しかし治療の甲斐もなく、タラオは死亡してしまいます。これが2023年10月16日のことです。タラオは高原学園で火葬されるのですが、タラオの体があった場所には何かの核のような謎の物体が残されていました。その翌日、トキオが体調不良となります。この出来事により、トキオがコナとの子どもを身ごもっている可能性が示唆されました。

時系列と年表⑦2024年7月前半

トキオはコナの子どもを身ごもっていました。2024年7月前半、トキオは高原学園内で子どもを産みます。これと同時に、トキオの子どもを利用しようとする上仲園長の企みを危惧した猿渡は、トキオの子どものクローンを生み出していました。トキオの子どもと猿渡が生み出したクローンは、猿渡が面倒を見ることになります。トキオそっくりの顔立ちをしているマルは、2024年に生まれたといわれています。

時系列と年表⑧2024年7月後半

2024年7月17日、上仲園長は「戦士」によるテロ工作を実行に移しました。このテロ工作は、世界各国が考え出した小惑星の衝突回避作戦を妨害するために実行されました。「天国」を作りたい上仲園長にとって、小惑星の衝突は絶対に必要なことだったためです。このテロ工作によって、小惑星の衝突回避作戦は失敗に終わりました。7月20日、高原学園の生徒たちはプールに集められ、あるテストがあることを予告されました。

この時、上仲園長は学園におらず、生徒たちを集めたのはミーナです。ミーナは生徒たちのことを「ヒルコ」と呼んでいました。7月26日、上仲園長が学園に戻ってきました。そのタイミングを狙っていたかのように、学園が襲撃されます。上仲園長がテロ工作を主導していたことが明らかになったため、自衛隊による制圧作戦が実行されたのです。

襲撃が原因で学園の壁に穴が開き、ミミヒメ・シロ・タカ・アンズの4人は外の世界へ飛び出しました。また襲撃の際に起こった揺れが原因でトキオの子どもとそのクローンが床に転がり、どちらがどちらなのかわからない状態になります。さらに、生徒の1人であるナタが頭を強く打って意識不明となりました。上仲園長の指示で、猿渡は園長の脳をナタの体に移植します。

学園内に自衛隊が突入し、一部の生徒たちは保護されました。外の世界に出ていたミミヒメたちも発見され、一同は新たな名前をもらって外の世界で新しい生活を始めます。脳移植の手術を受けたナタは三倉まなかという名前を得て、豊中大学病院に入院することになりました。自衛隊に発見されず保護されなかった猿渡たち一部の職員と、ミチカたち一部の生徒は、崩壊した学園内での生活を続けます。

時系列と年表⑨2024年11月

2024年11月、ついに小惑星がヨーロッパ付近に落下しました。その衝撃で、日本では震度7の巨大地震が発生します。その後も長期にわたって異常気象が発生し、文明は崩壊しました。この一連の出来事を「大災害」といいます。大災害が原因で、ほとんどの日本人が亡くなりました。巨大地震が起こった際、記憶喪失の状態で入院していた三倉まなかの中で、上仲園長が目を覚まします。自分が上仲であるということを思い出した彼女は、状況把握のために動き出しました。

時系列と年表⑩2034年9月

キルコは昔、春希という少年でした。2034年9月、姉と共に孤児院で暮らしていた春希は、ヒルコに襲われます。ヒルコに食われかけた春希の体は、上半身しか残っていませんでした。春希を助けようとした姉・桐子も何故か脳を損傷し、2人は病院に担ぎ込まれます。2人の状態を見た医師の迫田は、どちらも救うことは不可能であることに気づきました。

彼はせめて片方でも救うため、春希の脳を桐子の体に移植します。目を覚ました春希は、自分が姉になっていることに気づき大きなショックを受けました。最後に見た姉は大きな怪我をしていなかったこと、脳移植を行ったらしい医師に「ヒルコを研究している」という不穏な噂があったことが原因で、春希は迫田が自分と姉を実験材料にしたのではないかと疑います。

時系列と年表⑪2035年1月

入院から4ヶ月経ち退院した春希は、医者のことを調べていた兄貴分の稲崎露敏を探しました。しかしロビンは去年の9月頃に殺されたという情報を耳にします。春希はロビンは生きていると信じ、ロビンと、自分の手術を担当した医者を探すことを決意しました。春希は自らをキルコと名乗り、便利屋として活動し始めます。

時系列と年表⑫2039年前後

孤児であったマルはいくつもの集団を転々とし、やがて自警団の一員として働くようになりました。そのマルをミクラ(三倉まなか)が発見し、ミクラはマルのことを引き取ります。マルはヒルコを殺す力を持っていますが、ヒルコの殺し方はミクラから教わりました。

時系列と年表⑬2039年

『天国大魔境』の魔境編は2039年より始まります。病に侵されたミクラがキルコの事務所を訪れ、マルのことを託しました。ミクラからキル光線とマルを託されたキルコは、マルを「天国」に連れていく旅に出ます。

時系列と年表⑭2039年現在

旅立った2人はとある医者の噂を聞き、不滅教団と接触しました。不滅教団の医者とされる宇佐美俊と出会ったマルは、彼の依頼でヒルコになる病を患った星尾あかりを自らの力で殺します。2人はそのまま旅を続け、ついにキルコはロビンを発見し再会しました。

しかしそこでキルコは、ロビンに無理やり抱かれるという裏切りを行為を受けます。その後、ロビンは失踪しました。落ち込む暇もなく、キルコはマルとともに旅を続けます。やがてキルコは高原学園奈良施設の跡地で、探していた医者を発見しました。医者の話を聞き、キルコは桐子が何者かに頭を撃たれていたという事実を知ります。

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天国大魔境の天国編・魔境編と外の世界の時系列を考察

考察①天国編・魔境編の時系列は異なる?

『天国大魔境』は天国編と魔境編から成る物語で、2つのストーリーが同時に進行します。そのため当初は、天国編と魔境編は同じ時系列のストーリーであると考えられていました。天国編の主要キャラクターであるトキオたちが暮らす高原学園の外は荒廃した世界で、その荒廃した世界を旅するマルとキルコの物語が魔境編であると考えられていたのです。

しかし物語が進むにつれて、天国編と魔境編の時系列にはズレがあることが明らかになりました。時系列のズレが確実であるとされた理由は、魔境編に登場するとあるキャラクターたちが、天国編に登場する高原学園の生徒の成長した姿であるということが明らかになったためです。

考察②天国編である高原学園の物語は過去?

魔境編にて、マルとキルコは宇佐美俊という男性と、ヒルコになる病を患った女性・星尾あかりと出会いました。この2人は、高原学園の生徒であったシロとミミヒメの成長した姿です。このことから、高原学園を主な舞台とする天国編は魔境編より過去の話であるということがわかりました。天国編が始まった時点では、まだ大災害は起きておらず、施設の外には普通の町並みが広がっていたのです。

考察③魔境編が描かれている外の世界は現在?

天国編で描かれるのは、大災害の前の出来事、そして大災害が起きてすぐの出来事です。一方、魔境編で描かれているのは大災害が起き、文明が崩壊したあとの出来事です。このことから、魔境編のほうが現在起こっていることを描いたストーリーであることがわかります。

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天国大魔境の登場人物一覧

登場人物①マル

マルは魔境編に登場する主要キャラクターの1人です。年齢は15歳で、元々はミクラという保護者と行動を共にしていました。マルはミクラから「天国」にいるであろうマルと同じ顔をした人間に薬を渡すよう言われ、キルコをボディーガードにして「天国」を探す旅に出ます。マルはサバイバル能力こそありませんが、高い身体能力とヒルコを殺すことができる特殊能力を持っています。

そのためサバイバル能力の高いキルコと協力して、危険の多い外の世界を生き抜いています。キルコのことを「おねぇちゃん」と呼んで慕っており、旅の中で彼女に恋愛感情を抱くようになりました。キルコからはある事情を理由にフラレているのですが、現在でも好意は抱き続けたままです。アニメ『天国大魔境』では、佐藤元が声を担当しました。

登場人物②キルコ

キルコは魔境編に登場する主要キャラクターの1人です。彼女は荒廃した外の世界で、旅人の身辺警護などを請け負う便利屋として生計を立てていました。キルコはミクラからの依頼で「天国」を探すマルの旅にボディーガードとして同行することになります。キルコはサバイバル能力に長けた女戦士です。

その正体は、女性の身体に男性の脳を移植された改造人間。脳は男性であるため、マルからの告白を断っています。マルの恋愛感情は受け入れていませんが、マルのことは大切に思っているようです。マルを「天国」まで送り届ける傍ら、自分に移植手術を施した医者と、その医者を調べていた稲崎露敏という人物を探しています。アニメ『天国大魔境』では、千本木彩花が声を担当しました。

登場人物③トキオ

トキオは天国編に登場する主要キャラクターの1人で、高原学園の2期生です。髪を短く刈り上げており一人称が「ぼく」であるため当初は少年だと思われていましたが、実は少女でした。マルによく似た外見が特徴的です。抜き打ちテストの際に「外の外に行きたいですか」という文言を見つけ、その出来事をきっかけに外の世界に興味を持つようになりました。

トキオは外の世界とは隔絶された高原学園にて、男女の概念を教えられずに育ちました。トキオだけでなく、高原学園の生徒たちは皆そうです。そのため性的知識はないのですが、同じ高原学園の生徒であるコナと何も知らないまま性行為を行い、子どもを授かっています。アニメ『天国大魔境』では、山村響が声を担当しました。

登場人物④コナ

コナは天国編に登場するキャラクターの1人です。高原学園の1期生である少年で、高原学園の生徒の中では最年長です。絵を描くことが好きな少年で、いつもスケッチブックに不思議な生物の絵を描いています。

外の世界の様子や未来のことを感じ取っており、それらを絵に描いているようです。トキオから想いを寄せられており、コナもそれを受け入れたことで、2人は両想いになりました。性的知識は教えられていないはずですが、トキオと性行為を行い子どもを儲けています。アニメ『天国大魔境』では、豊永利行が声を担当しました。

登場人物⑤ミミヒメ

ミミヒメは天国編に登場するキャラクターの1人です。トキオと同じ高原学園の2期生で、トキオとは仲良し。毛の生えた垂れ下がった耳を持っているところが特徴的な少女です。非常に勘が鋭く、未来予知のような特殊能力を持っています。

その能力で、外の世界からトキオに似た人間が自分を助けにきてくれる未来を視ました。高原学園が襲撃を受け壊滅したあとは外の世界で暮らすようになっており、星尾あかりという新しい名前をもらっています。ヒルコになる病を発症していましたが、ヒルコになる前にマルの能力で核を壊され、人間のまま亡くなりました。アニメ『天国大魔境』では、福圓美里が声を担当しました。

登場人物⑥シロ

ミミヒメは天国編に登場するキャラクターの1人です。高原学園の2期生で、マッシュルームカットの頭が特徴的です。機械いじりが好きで、いつも自室で工作をしています。彼はミミヒメに好意を抱いており、彼女以外にはほとんど興味を示しません。

ミミヒメ同様、高原学園壊滅後は外の世界で生活するようになっており、宇佐美俊という新しい名前をもらいました。ヒルコになる病を発症したミミヒメを救おうと努力していましたがどうにもできず、最終的にマルの力でミミヒメを人として死なせることを決めます。ミミヒメの最期を見届けたあと、ミミヒメの後を追って死亡しました。アニメ『天国大魔境』では、武内駿輔が声を担当しました。

登場人物⑦クク

ククは天国編に登場するキャラクターの1人です。高原学園の3期生で、長い黒髪が特徴的な人物。壁に張り付く特殊な身体能力の持ち主で、その能力を利用して学園内の立ち入り禁止の場所にも出入りしていました。好奇心旺盛なキャラクターであったことがわかります。ククはコナの絵を気に入っており、度々コナに絵が欲しいとねだっていました。それが原因で、コナに好意を抱いているトキオと絵の取り合いになったことがあります。

高原学園が崩壊し、大災害が原因で文明が滅んだあと、ククはミチカやオーマと行動を共にしていました。外の世界でしばらく生活したククは、やがてヒルコになる病気を患って死亡しています。遺体はクク本人の希望で、海に葬られました。海を漂うククの体は魚型のヒルコへと変化し、後に魔境編でマルたちと遭遇しています。アニメ『天国大魔境』では、黒沢ともよが声を担当しました。

登場人物⑧アンズ

アンズは天国編に登場するキャラクターの1人です。高原学園の2期生で、体が柔らかく踊りを得意としています。高原学園にいる子どもたちの中では大人びた少女で、クラスメイトのタカを意識しているようでした。アンズは高原学園が襲撃された際、ミミヒメ、シロ、タカと共に外の世界へ足を踏み出し、その出来事をきっかけに外の世界で生活するようになります。

外の世界で生活するにあたり、梅津乃亜という新しい名前を与えられました。文明崩壊後、彼女はタカと結婚し、トトリという名の子どもを儲けました。その後、おそらく病気を患って死亡し、アンジュラスという名のヒルコになったと考えられています。アニメ『天国大魔境』では、松岡美里が声を担当しました。

登場人物⑨タカ

タカは天国編に登場するキャラクターの1人です。高原学園の2期生で、飛び抜けた身体能力の高さを持っています。性格は明るく活動的で、いたずら好き。目には見えない斬撃を放つ特殊能力を持っています。タカは高原学園が襲撃された際、ミミヒメ、シロ、アンズと共に外の世界へ足を踏み出し、その出来事をきっかけに外の世界で生活するようになりました。外の世界で生活するにあたり、南方弥刀という新しい名前を与えられています。

文明崩壊後、アンズと結婚し、彼女との間にトトリという名の子どもを儲けました。大災害後、彼は高原学園の生徒であるミチカと再会するのですが、ヒルコを倒そうとするミチカと戦闘になり、ミチカに殺されています。タカがヒルコを庇ったのは、そのヒルコがアンズの死後の姿であったためだと考えられています。アニメ『天国大魔境』では、新祐樹が声を担当しました。

登場人物⑩稲崎露敏

稲崎露敏は魔境編に登場するキャラクターの1人です。彼はキルコの元の姿である春希の兄貴分でした。キルコがサバイバル能力や処世術に長けているのは、ロビンが様々なコツを教えてくれたためです。ロビンは春希がヒルコに襲われた事件のあと、突然姿を消しました。事件に巻き込まれて死んだと噂されていましたが、それを信じなかったキルコは彼を探し続け、ついに発見しています。

ロビンは復興省から大濾過装置所長に任命され、復興省のある場所で生活していました。キルコと再会したロビンは、キルコを強引に抱いてマルを怒らせ、再び行方不明となっています。アニメ『天国大魔境』では、中井和哉が声を担当しました。

登場人物⑪園長

園長は天国編に登場するキャラクターの1人です。本名は上仲詩乃です。彼女は多くの我慢を強いられる社会に疑問を抱き、自分が理想とする「天国」を作り出すため、高原学園を設立しました。「天国」を作るには小惑星の衝突が必要であると考え、惑星の軌道を修正する作戦をテロによって潰した危険な人物です。目的達成のためならどのようなことにも手を出す人物で、一般的な倫理観が通用しません。

車椅子で生活している老婦人でしたが、高原学園の生徒の1人であるナタの体に自分の脳を移植したことで若返りました。アニメ『天国大魔境』では、老婦人である上仲園長を磯辺万沙子が声を担当しました。ナタの声は杉山里穂が担当しています。

登場人物⑫猿渡

猿渡は天国編に登場するキャラクターの1人です。フルネームは猿渡照彦。彼は高原学園の保険医として働いていました。家庭の事情では母方の姓である猿渡を名乗っていますが、本名は迫田照彦です。彼は上仲園長の脳をナタに移植した張本人。そして、瀕死状態だった春希の脳を、彼の姉である桐子の体に移植した人物でもあります。

キルコは何故自分の脳を、無事であったはずの姉の体に移植したのか、その理由を聞くため、猿渡のことを探していました。後にキルコは猿渡を発見し、彼から事件発生当時の情報を聞き出すことに成功しています。春希たちの手術を行ったあと、猿渡は高原学園奈良施設跡地で医者として働いていましたが、キルコとの再会後、ヒルコとの戦いで死亡しました。アニメ『天国大魔境』では、武藤正史が声を担当しました。

登場人物⑬青島

青島は天国編に登場するキャラクターの1人です。フルネームは青島裕子。彼女も猿渡と同様、高原学園の保険医として働いていました。彼女は保険医であると同時に、学園の副園長でもあります。彼女の正体は、学園の出資者である今永美咲の娘でした。本当の名前は美月というようです。天国編にて、トキオの妊娠に気がついたのは、青島でした。

上仲園長の下で働いていた青島ですが、子どもたちを利用する上仲園長のやり方に思うことがあったようで、後に彼女は子どもたちの保護計画を実行に移しています。その計画によって、ミミヒメやシロたちは外の世界で生活するようになりました。魔境編では、高原学園奈良施設跡地にある復興省で主任を務めています。アニメ『天国大魔境』では、種崎敦美が声を担当しました。

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天国大魔境のロビンの正体を考察

考察①ロビンの正体

ロビンの正体は、キルコ同様脳移植手術を受けた人造人間ではないかと考えられています。この考察が生まれた理由は、ロビンがキルコに対して非道な行いをしたためです。かつて、ロビンは春希や桐子のことを大切にしていました。

その彼がキルコを強引に抱いたのは、脳がロビンではなかったためだと考えたファンが少なからずいたのです。脳移植によって本来の体の持ち主とは違う人格が表に出てくることは、キルコやミクラの例から見ても明らかです。ロビンの中身がロビンではない別人になっていても不思議ではありません。ただし、ロビンが本来のロビンではなくなっていたとして、その正体は何者なのかという点は明らかになっていません。

考察②ロビンとタカの関係

天国編に登場するタカと、魔境編に登場するロビン。2人には、顔立ちが整っており運動能力が高いという共通点があります。そのため、ロビンの正体はタカなのではないか、という考察が浮上しました。しかし、タカが死亡していることから、この説の信憑性は低いと考えられています。

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天国大魔境のその他の伏線を考察

考察①竹早桐子の死因

竹早桐子は、キルコのかつての姿である竹早春希の姉です。彼女は春希がヒルコに襲われた際、何らかの事情で脳を損傷し、意識不明となりました。体は無事でしたが脳が駄目になってしまったため、姉弟の治療を担当した医者は、手の施しようがない傷を負った春希の脳を、桐子の体に移植しています。

こうして桐子は死亡し、春希がキルコとして生きることになりました。桐子が脳を損傷した理由ですが、ヒルコの攻撃が原因ではなく、何者かによって銃撃されたことが原因であるとされています。

考察②マルの能力

マルの能力は、ヒルコを殺すことができるというものです。ヒルコの体に触れることでその中に入り込み、ヒルコの核を破壊できます。マルがこの特殊能力を持っている理由は、高原学園で作られたクローンであるためだという考察があります。トキオをはじめとする高原学園の生徒たちは学園で生み出されたクローン人間であり、皆それぞれ特殊能力を持っているため、この考察が浮上しました。

考察③ヒルコの正体

ヒルコは荒廃した日本に存在している人食いの化け物です。実はヒルコの正体は、高原学園の生徒たちが病を発症し、死亡したあとの姿であることが明らかになっています。魔境編でマルとキルコを襲った魚型のヒルコの正体は、高原学園の3期生であるククでした。高原学園の生徒たちは、人工的に作られたクローン人間だとされています。その特殊な生まれ方が、ヒルコになる原因であると考えられています。

考察④ミーナの正体

ミーナは高原学園にある高性能AIシステムです。高原学園の管理は基本的にミーナが行っており、小惑星が地球に衝突することを予言するなど、かなりハイスペックなAIであることがわかります。

ミーナは高原学園の生徒の母親であるとされています。ミーナがどのように高原学園の生徒を生み出しているのかは明らかになっていませんが、ミーナによって生み出されたことが、生徒たちがヒルコになる原因となっていると考えられています。

考察⑤ミクラの正体

ミクラはマルの保護者であった女性です。彼女の正体は、高原学園の生徒であったナタの体に、上仲園長の脳が移植された存在でした。高原学園の生徒はヒルコになる病を発症する可能性が高く、ミクラもその病を発症していました。ミクラはマルに、天国にいるマルと同じ顔をした人間に注射を打つよう告げ、息を引き取っています。注射の中身が何なのかは明らかになっていません。

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天国大魔境に関する感想や評価

『天国大魔境』の魅力は、数々の謎と伏線が盛り込まれている点です。考察を楽しむ人にとっては堪らない作品と言えるでしょう。物語を考えた作者に感心するファンは少なくないようです。

『天国大魔境』の物語を理解するには、複数回作品に振れる必要があります。初めて作品に触れた時にはわからなかった謎や伏線も、2周目、3周目と何度も物語に触れていくとわかるようになるでしょう。「これは伏線だったのか」「あの謎の答えはここで示されていたのか」など多くの気づきを楽しめます。

『天国大魔境』では、話が進めば進むほど謎や伏線の答えが明らかになっていきます。早く続きを出してほしい、と思っているファンは少なくありません。特に考察好きの人は、自分の考察が当たっているのか早くその答えを確かめたいと思っているようです。

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天国大魔境の時系列まとめ

ここでは『天国大魔境』の時系列・年表をネタバレありでまとめて紹介してきました。『天国大魔境』は盛り込まれた謎や伏線を拾い上げ、それらについて考察するという楽しみ方ができる作品です。考察に時系列・年表の把握は必須であるため、作品の考察を楽しみたい人は時系列・年表はよく見ておきましょう。

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