【天国大魔境】コナの正体と絵を考察！赤ちゃんの絵はトキオとの子供の未来予知？

コナは『天国大魔境』の天国編に登場する少年。高原学園の生徒で、いつもスケッチブックに不思議な絵を描いています。ここでは、コナの絵と彼の正体についての考察、トキオとの子供やコナの未来予知能力について見ていきます。コナにまつわる謎や伏線を通して、作品の魅力に迫っていきましょう。コナの絵や彼の正体、予知能力に関する考察などを見ていく前に、まずは『天国大魔境』の基本情報をチェックしていきます。

『天国大魔境』は、石黒正数が発表した日本の漫画作品です。2018年1月より『月刊アフタヌーン』にて連載が開始されました。2023年6月時点で、単行本が9巻まで刊行されています。2023年4月にはテレビアニメ化されました。

壁に囲まれた施設の中で、トキオは個性豊かな子供たちと共に生活していました。衣食住が揃った環境で楽しく日々を過ごしていますが、トキオは外の世界を知りません。一方、荒廃した外の世界では、トキオにそっくりな顔をした少年マルが、キルコという少女と共に「天国」を探して旅をしていました。

コナは『天国大魔境』の天国編に登場する少年です。高原学園の1期生で、高原学園の生徒たちの中では最年長。推定年齢は17歳です。コナは色素の薄い髪が特徴的な美少年で、物静かな性格をしています。絵を描くことが好きで、いつも学園の中でスケッチブックに絵を描いています。彼が好んでいるのは、目の前にあるものではなく、頭に浮かんだものを描くことです。コナは閉所恐怖症であるようです。

ここからは『天国大魔境』に登場するコナの正体について見ていきます。コナが普通の子供でないことは、作品の中で度々示唆されていました。そこで気になるのが、コナの正体についてです。コナの正体は人間なのか、それとも別の何かなのか、ファンによる考察をチェックしてみましょう。

コナは予知能力を持っているようですが、外見も思考も基本的に普通の人間と変わりありません。コナが特殊能力を持つ人間なのか、それとも別の生き物なのか、その正体は現状明らかになっていません。コナの正体についての謎は、高原学園の生徒たち全員に関する謎です。今後、生徒の誰かの正体が明らかになったとき、コナの正体についても明らかになる可能性があります。

『天国大魔境』の魔境編には「ヒルコ」と呼ばれる異形の怪物が登場します。ヒルコはそれぞれ異なる姿をしており、持っている能力も違います。魔境編でヒルコといえば人を食う危険な存在なのですが、天国編ではヒルコという言葉は怪物ではなく、高原学園の生徒たちを指す言葉でした。ストーリーの進行によって、天国編は魔境編よりも過去の物語であることがわかっています。

そして、ヒルコと呼ばれていた高原学園の生徒たちの多くが、未来である魔境編で人食いの怪物に変化しているらしいこともわかりました。そうなると気になるのは、コナも魔境編では怪物の姿になっているという可能性です。天国編に登場するキャラクターの1人であるミミヒメは、感が鋭く未来を予知する力を持っていました。

彼女は保健室でコナと会った際、コナの姿に甲羅を持つ怪物の姿を重ね見ています。甲羅を持つヒルコは、魔境編にも登場していました。ミミヒメとコナのシーンは、魔境編に登場した甲羅を持つヒルコの正体はコナであることを示すものだと考えられています。

ここからは『天国大魔境』に登場するコナの絵や、コナの持つ予知能力、コナとトキオの子供などについての考察を紹介していきます。天国編に登場するキャラクターの中で、コナは特に考察しがいのある要素を持っています。コナに関する考察を知り『天国大魔境』という作品の秘密に迫っていきましょう。

コナは絵を描くことを趣味としています。コナの絵はどれも不思議なものばかりで、トキオやククはコナの不思議な絵を気に入っていました。コナの絵が不思議なのは、彼が目で見たものではなく、頭の中にイメージとして浮かんだものを描いているためです。コナの絵は、想像上のものを描いた作品のように思えますが、実はそうではありません。コナの絵で描かれた不思議な生き物は、魔境編で実際にヒルコとして登場しています。

コナの絵を見た読者は、コナやトキオたちが登場する天国編は魔境編より時系列が前であり、コナは未来を予知して絵を描いているのではないか、と考えました。そして後に、その考察が当たっていたことが明らかになります。ストーリーが進み、天国編は魔境編の未来の物語であるということが確定しました。

コナが予知能力を持っていることもはっきりし、さらに予知能力を使って描かれたコナの絵は、高原学園の生徒たちが人食いの怪物になってしまった姿だということが明らかになります。コナの予知能力は、コナの正体に関係している可能性が高いようですが、現状コナの正体や予知能力を持つ理由については明らかになっていません。コナの予知能力は最初からあったわけではなく、ある生徒の言葉がきっかけで開花したものであるようです。

コナの絵の中に、人間の腕のようなものを生やした魚の絵があります。この絵は漫画『天国大魔境』の第1話に登場しました。学園の庭でこの絵を描いていたコナのもとに、生徒の1人であるククが歩み寄ってきました。コナの絵を覗き込んだククは、奇妙な魚の絵を気に入り「ちょうだい」とねだります。コナはククの願いを聞き入れ、描き終わったら渡すことにしました。

このシーンは、ククが将来コナの絵と同じ姿になることを暗示しています。ククは漫画『天国大魔境』の第52話で、魚型のヒルコになりました。高原学園が攻撃を受け、さらに大災害が起こったあとのことです。高原学園の生徒たちは散り散りになり、外界で生活するようになっていました。ククは謎の病に侵され、もう長くは保ちません。ククは一緒に行動していたオーマとミチカに、自分が死んだら遺体は海に流してくれ、と頼みました。

その後すぐに、ククは死亡しました。オーマとミチカはククの望み通り、ククの体を海に投げ入れます。海を漂っていたククの体にやがて変化が現れ、ククは魔境編にてキルコとマルを襲った魚型のヒルコになりました。漫画『天国大魔境』の第1話の段階で、コナは第52話でククがヒルコに変化することを予知していたのです。

漫画『天国大魔境』の第6話で描かれたのは、コナが食堂で赤ちゃんの絵を描いているシーンでした。コナの絵を気に入っているククは、コナにその絵が欲しいとねだるのですが、コナは「トキオにあげる約束だから」と言ってそれを断ります。

このシーンは、後にコナがトキオとの間に子供を儲けることを暗示していたものだと考えられています。トキオが子供を産んだのは、漫画『天国大魔境』の第30話でのことです。かなり早い段階で、コナがトキオの妊娠と出産を予知していたことがわかります。

またこの絵はコナとトキオの間に子供ができることだけでなく、2人の子供のクローンが作られることを暗示していたのではないかとも考えられています。そう考えられている理由は、コナが描いた赤ちゃんが機械の中で眠っているように描かれていたためです。

ここからは『天国大魔境』に登場するコナとトキオの関係や、2人の間に生まれた子供に関する考察を紹介していきます。コナとトキオの間に子供が生まれるという展開は、多くの読者に衝撃を与えました。どのような経緯で子供が生まれたのか、2人の子供にはどのような謎があるのか、またそれらに関する考察をまとめてチェックしていきましょう。

トキオがコナに対して好意を抱いているということは、早い段階から示唆されていました。わかりやすいのは、ククとの絵を巡るやり取りです。トキオはコナの絵が好きなのですが、ククも同じようにコナの絵を気に入っており、コナに絵が欲しいとねだっていました。

ククがコナから絵をもらったことを知ったトキオは、ククに怒りをぶつけます。コナの絵は自分のものだという、無意識の独占欲があったのです。この段階では、トキオがコナに向ける気持ちは恋愛感情ではなかった、という考察もあります。

しかし、数いる生徒たちの中で、トキオがコナに対してのみ特別強い好意を抱いていたことは事実です。ただ、高原学園の生徒は性差や恋愛についての情報を一切与えられていなかったため、トキオがコナへの特別な感情を自覚するのは、絵の事件からもう少しあとのことです。

コナは高原学園の1期生。1期生とは、高原学園で生まれた最初の子供たちのことです。かつて、高原学園にはコナと同じ1期生であるアスラという生徒がいました。アスラは明らかに人間とは違う姿を持った生徒でした。大きな頭と目を持ち耳が尖ったその姿は、グレイと呼ばれる宇宙人のようです。アスラは未来予知や怪我の治癒、翼で空を飛ぶ能力など、人間離れした力を持っていました。

コナが予知能力に目覚めたのは、アスラがアドバイスを与えたためです。ある夜、コナの部屋にアスラが現れました。アスラはコナに別れを言いに来たと告げ、その後自殺してしまいます。アスラは死ぬ間際、コナに「好きな人を見付けて」とテレパシーで語りかけました。

コナはそれに隊士「アスラが好きだよ」と答えます。しかしアスラは、それとは違うもっと特別な感情であると言いました。コナとアスラは親友という関係で、コナは確かにアスラのことが好きでした。しかしそれは、家族愛に近いものであったようです。

高原学園の生徒は、性の概念や男女の区別を教えられることなく育ちます。当然、生徒たちは恋愛感情についても理解していません。しかし、生き物としての本能なのか、自覚のないまま誰かに特別な感情を向ける生徒たちが出てきていました。タラオという生徒もその1人です。タラオはトキオに好意を抱いており、トキオにキスをしようとしました。

トキオはタラオが何をしようとしたのかわかりませんでしたが、咄嗟にタラオの手を振りほどいて逃げ出します。一部の生徒たちの変化に恐怖を覚えうずくまるトキオの前に姿を現したのは、コナでした。怖がるトキオにコナは、人が誰かを好きになることは自然なことだと告げます。他の生徒たちと違い、コナは特定の誰かに向ける特別な感情についての知識があるようでした。

コナはトキオに、トキオもそのうち誰かに触りたい、触られたいという感情を持つようになるかもしれないが、戸惑う必要はないと伝えます。コナの言葉に対してトキオは、それなら相手はコナがいいと告げました。コナもトキオがいいと返し、2人は想いを重ね合わせます。

普通ならこのやり取りで恋人になるのでしょうが、高原学園の生徒たちは恋人という単語すら知らない可能性が高いため、恋人になったとは断言できません。2人が同じ気持ちであることを確かめあった、という表現が正しいでしょう。

同じ気持ちであることを確かめあったことをきっかけに、トキオは夜、コナの部屋に行くようになりました。そのシーンがはっきりと描かれているのは、第17話です。2人きりになったコナとトキオはベッドの上で服を脱ぎ、触れ合ったようでした。

トキオの性別が女であると確定したのは、このエピソードでのことです。性差すら教えない高原学園で、性行為について知る機会があるとは考えられません。2人は性に関する知識を持たないまま、本能的に体の関係を持ったと考察されています。

漫画『天国大魔境』の第15話で、トキオが嘔吐するシーンが描かれました。その後、第17話でトキオとコナが体の関係を持っていることをほのめかすシーンが描かれたことにより、トキオが嘔吐したシーンは妊娠の兆候を表していたことが明らかになります。トキオの体調不良は続き、やがて妊娠が発覚したトキオは施設の大人たちに連れられて、病室のような場所で寝起きするようになりました。

この時点では、妊娠の事実はトキオに伏せられていました。そもそも性教育を受けていないトキオは、赤ん坊がどのようにしてできるのかも、どのように生まれてくるのかも知りません。トキオには、腹の中の物を摘出しなければならない、とだけ伝えられていたようでした。

トキオは他の生徒との接触を禁じられていましたが、コナとだけは端末を使ってやり取りができたようです。そして第30話にて、ついにトキオが出産の日を迎えました。トキオは痛みで泣き叫びながらも、何とか無事に赤ちゃんを産みます。

男の子を出産したトキオですが、トキオは自分が母親になったことを知らされずにいました。トキオに真実が伏せられていたのは、高原学園の園長があることをたくらんでいたためです。トキオとコナの子供は、高原学園で生まれた子供たちの間にできた特別な存在でした。

目的を達成する前に自身の寿命が尽きてしまうことを恐れていた園長は、トキオとコナの子供がある程度成長したら、自分の脳を子供の体に移して乗っ取ろうと考えていたのです。園長の不穏なたくらみを知った高原学園の保険医・猿渡照彦は、トキオの子供を守るために、子供のクローンを作りました。

クローンを作れば、園長に本物のトキオの子供を渡さずに済みます。クローンを作ったとは大っぴらに言えないため、事実を知る一部の人間は、トキオの子供は双子であるとして誤魔化しました。

天国編の主要キャラクターであるトキオと、魔境編の主要キャラクターであるマルは、瓜二つの顔立ちをしています。また、魔境編が天国編の15年後の物語であり、マルの年齢が15歳程度であるということから、マルはトキオの子供なのではないかという考察が浮上しました。ストーリーの流れから考えて、マルがトキオの子供であることはほぼ確定だとされています。

しかし、マルがオリジナルのほうなのか、それともクローンのほうなのかはわかっていません。大災害が起こった際、高原学園にいたトキオの子供とそのクローンは、地震の衝撃でベッドから落ちてしまいました。それが原因で、世話をしていた猿渡は、どちらがオリジナルでどちらがクローンなのかわからなくなってしまいます。

猿渡はとりあえず片方の赤ん坊の足に丸を描き、あとで調べてどちらがオリジナルか確認しようとしていました。おそらく、足に丸が描かれた赤ん坊がマルだったと考えられていますが、結局諸々の事情から確認できなかったため、現状マルがオリジナルなのかクローンなのかは明らかになっていません。

ここからは、アニメ『天国大魔境』でコナの声を担当した声優について紹介していきます。コナの声を担当した声優は、アニメ『天国大魔境』以外にも数多くの作品に出演し、様々なキャラクターを演じています。コナの声を担当した声優が、アニメ『天国大魔境』の他にどのような作品に出演しているのか、またどのようなキャラクターを演じているのか、詳しくチェックしていきましょう。

アニメ『天国大魔境』でコナの声を担当したのは、声優・俳優・シンガーソングライターの豊永利行です。豊永利行は1984年4月28日生まれで、血液型はB型。東京都出身で、所属事務所はスーパーエキセントリックシアターです。豊永利行は1995年にミュージカルで子役としてデビューしました。以降はテレビドラマや舞台、映画などで活動し、2002年に声優デビューしています。

2003年に『ミュージカル テニスの王子様』に出演したことをきっかけにアニメ出演を望むようになり、オーディションを受けてアニメ声優としても活動するようになったそうです。2013年には「豊永屋」として音楽活動を開始しました。2014年にはアニプレックスよりメジャーデビューシングルをリリースしています。2018年に行われた第12回声優アワードで出演男優賞を受賞しました。

アニメ『天国大魔境』でコナの声を担当した声優・豊永利行の主な出演作品と演じたキャラクターは『デュラララ!!』（竜ヶ峰帝人）、『お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!』（高梨修輔）、『機動戦士ガンダムAGE』（フリット・アスノ）、『君と僕。』（松岡春）、『CØDE:BREAKER』（天宝院遊騎）、『絶園のテンペスト』（不破真広）、『東京喰種トーキョーグール』（永近英良）などです。

また『デジモンユニバース アプリモンスターズ』（西村英騎/ルシアン）、『ユーリ!!! on ICE』（勝生勇利）、『A3！』（有栖川誉）、『TSUKIPRO THE ANIMATION』（大原空）、『ピアノの森』（平田光生）、『アイ★チュウ』（御剣晃）、『文豪ストレイドッグス』（谷崎潤一郎）、『群青のファンファーレ』（宝生迅人）、『Buddy Daddies』（来栖一騎）などにも出演しています。

『天国大魔境』の天国編に登場する高原学園の生徒たちの多くは、魔境編でヒルコになっているようです。コナも魔境編に登場したヒルコの1体になってしまったのではないか、と予想されています。コナがヒルコになり、魔境編の主要登場人物を襲った可能性があることにショックを受けた人は少なくないようです。

コナの声優に関するコメントです。アニメ『天国大魔境』にて、コナの声は声優の豊永利行が担当しました。豊永利行は数々の有名作品に出演している人気声優です。コナの声を聞いてもしかして、と思った人は少なくなかったようです。

『天国大魔境』の連載当初、天国編と魔境編は同じ時系列の物語だと思われていました。そのため、魔境編に登場するヒルコは、コナの絵が何らかの力で実体化したものだと考える人が一定数いたようです。しかし実際は、天国編と魔境編の時系列はズレており、ヒルコの正体は謎の病で死亡した高原学園の生徒たちでした。事実を知り、ショックを受けた読者は多かったようです。

ここでは『天国大魔境』に登場するキャラクター・コナについての考察を紹介してきました。コナは『天国大魔境』の謎に深く関わっていることが予想されるキャラクターです。今後も天国編で描かれるコナの動向に注目しましょう。