トイ・ストーリーにトトロが？なぜ出演できたのか・その理由を調査【画像有】

ピクサーが制作し長編映画作品として初のフルCGアニメーション映画作品である、トイ・ストーリー。続編であるトイ・ストーリー3の中に、スタジオジブリのキャラであるトトロが出演している事でも話題になりました。制作している国も会社も違うトイ・ストーリーの中になぜトトロが出演していたんでしょうか？

そこで、この記事ではトトロがトイ・ストーリーになぜ出演できたのかという理由、ディズニーピクサーとスタジオジブリにはどんな関係があるのか？気になる理由を調べてまとめました。また、トトロが実際に出演している箇所も画像で確認できます。ぜひ最後まで読んでトイ・ストーリーの映画を更に楽しむきっかけにしてください。

「トイ・ストーリー」はピクサー・アニメーション・スタジオが制作、ジョン・ラセターが監督をした長編フルCGアニメーション作品です。日本で初めて公開されたのは1996年のことで、1999年には続編の「トイ・ストーリー2」が公開。そして約10年の時を経て「トイ・ストーリー3」が公開されました。全世界で約3億6200万ドルの興行収入を上げたほど、大人気の作品です。

カウボーイ人形であるウッディがトイ・ストーリーの主人公。少年アンディはたくさんのおもちゃを持っていてその中でもお気に入りの存在がウッディです。本当は話したり自由に行動できるおもちゃたちですが、それを人間に知られることはタブー。個性的なおもちゃたちが自由に動いたり話したり、そこから繰り広げられていくストーリーがトイ・ストーリーのみどころです。

上記動画は予告編になっていますが、実はこの動画にも既にトトロが登場しています。ちょうど画面が暗いこともあり見にくいので注意して見てみてください。動画時間1:50～辺りに注目してみてみると、左側の隅の方にトトロの姿が見えます。動画では2秒ぐらいの短い間なので、意識してみないと案外気づけないかもしれません。

今度は画像で確認してみます。上記の画像はウッディがサニーサイド保育園から去ろうとし、そこでウッディを拾った女の子「ボニー・アンダーソン」の家に連れてこられた時のものです。(ボニーが寝た後)基本的にトトロは作中ではボニーのおもちゃ、という扱いなので彼女の家のシーンである間は結構な頻度で映っています。馴染みすぎて気づきにくい可能性もあるかもしれません。サイズ感は他のおもちゃたちより大きめになっています。

パソコンで情報集めをしているウッディの回りに、ボニーのおもちゃたちもともに集まっています。その中にはトトロの姿も。ちなみにトトロにボイスなどはついておらず、喋ることはありません。声優を担当していた方のご逝去や版権の関係もあって台詞はないのです。台詞はなくても表情などはしっかりスタジオジブリのあのトトロです。

さらにエンディング前の画像でも確認してみます。アンディは大学に行く前にボニーに大切なおもちゃたちを渡します、こちらの画像はボニーの家で新たな生活を始めようとするおもちゃたち。左端にはトトロも存在します。この画像では映っていませんが、実はこの後にトトロは本家トトロの映画の中のように大きな口でニィと笑います。気になった方は実際に映画を見て確認してみてください。

本編のみならず、トトロはクロージングクレジットにも出演しています。こちらの画像ではバズが腰を揺らし踊り始めてしまうと、とたんにトトロも楽しそうににんまり大きい口を半月型にして笑っています。クロージングクレジットで見ることのできる貴重な場面です。

さらに引き続きクロージングクレジットからです。こちらでは人気キャラクターであるリトルグリーンメンたちでジャグリングを披露しています。その器用さにはポテトヘッド夫婦も感心したようなまなざしを向けており、投げられているリトルグリーンメンたちも楽しそうにしています。トトロ本人も笑顔を浮かべています。

ここまでは実際にトトロがトイ・ストーリーに出ている部分を確認してきました。では次にトトロがトイ・ストーリーに出演しているのはなぜなのか？その理由に迫っていきます。トトロが海外の映画デビューした理由はディズニー・ピクサーとスタジオジブリの繋がりに関係があります。

実はディズニ・ピクサーとスタジオジブリには付き合いがあります。その理由はなぜか。トイ・ストーリーの監督であるジョン・ラセターは高校生の頃からアニメーターを目指しており、1980年代の始めにディズニーで働き始めました。

しかし入社当時のディズニーで子供向けアニメを制作する会社の方針に困惑していました。なぜなら彼は、アニメーションは単なる子供向けというくくりに過ぎず、全ての世代に訴えかけるストーリーであるべきだ、と考えていたからです。

そんな中、「リトル・ニモ」の企画時で初めて宮崎駿に出会うことになります。初めは互いに印象が無かった二人ですが、ジョン・ラセターが「カリオストロの城」を鑑賞するとその技術に驚いたという話があります。1987年にジョン・ラセターが来日しスタジオジブリを訪問。当時スタジオジブリではとなりのトトロ制作中で、ジョン・ラセターはねこバスの設定にも衝撃を受けます。

二人はその縁で個人的にも交流を深めており、トイ・ストーリー3公開時には20年という長い付き合いになっています。ディズニー・ピクサーのジョン・ラセターとスタジオジブリの宮崎駿にはこういった交友関係があったからこそ、トトロの出演に繋がったのです。ジョン・ラセターがトトロを登場させることを打診したところ、宮崎駿が快諾してトトロの出演が実現しました。

またスタジオぐるみでの協力関係もあり、2001年に公開されアカデミー賞を受賞している千と千尋の神隠しの英語版はジョン・ラセターが翻訳にも関わっています。ジョン・ラセターが全米配給に尽力した事もあり、アカデミー賞受賞の立役者となっていました。親交を深めたジョン・ラセターが宮崎駿の為に自ら動いた結果がとてもいい方向へ向きました。

上の画像はジョン・ラセターの仕事場です。仕事場を見てもジブリへの愛がひしひしと伝わります。なぜとなりのトトロをトイ・ストーリーに出演させたのか。それはジョン・ラセターが最も愛するジブリ映画が「となりのトトロ」だったからです。「ネコ？バス？」初めて来日した時にネコバスのスケッチを見て彼は驚きました。その後も来日した時はスタジオジブリや三鷹の森美術館に訪問し、交友関係を紡いできたのです。

ジョン・ラセターの宮崎駿への尊敬、敬意、そして親愛と交流。これらがあったからこそ、ジョン・ラセターがトトロを出演させたいという思いに至り、また宮崎駿もその思いに答えてトトロの出演が叶ったのです。二人の友好関係が無ければおそらく叶わなかったものでしょう。20年来の付き合いがあり、ジョン・ラセターがトトロを好きだからこそトトロの出演が決定したのです。

スタジオジブリの映画作品は海外でも高い評価を得ていることが多いです。今回はピクサー映画の中にスタジオジブリのキャラクターであるトトロが出演したわけですが、対する評価はどうだったのでしょうか。海外掲示板を翻訳したコメントで反応を見ていきたいと思います。

トトロの出演に気づいた方たちのコメントは高評価が多いようです。トトロは海外でも人気があり、ジブリ作品のグッズなどは海外でも売れています。

トイ・ストーリーに出演したトトロが自然と受け入れられ、楽しまれているのはスタジオジブリ作品が世界でも親しまれていることの証かもしれません。

この記事では実際にトイ・ストーリー3の中にトトロが出演しているのか、実際に画像で確認をしてみましたがいかがだったでしょうか？。また、なぜトイ・ストーリーにトトロが出演しているかの理由はディズニー・ピクサーの監督ジョン・ラセターとスタジオジブリの宮崎駿との間に交友関係があったからでした。

初めて観た時は気づけなかった方も、今度はトトロの出る場面を確認してじっくり見てみることでまた新たな楽しみが生まれるかもしれません。トイ・ストーリー3は大きくなったアンディと遊ばれなくなったおもちゃたちとの話になっており、コメディの中に時には感動がある誰もが楽しめる映画です。スタジオジブリが好きな方も、今までのトイ・ストーリーが好きな方も、次回はより一層この映画を楽しめることでしょう。