トイ・ストーリーのアンディに父親がいない理由は?ウッディとの関係も考察

『トイ・ストーリー』に登場するおもちゃの持ち主アンディには、これまで発表された作品の中で一度も父親が登場していません。アンディの父親はどのような人物で何をしているのか?そしてなぜ作品に全然登場しないのか?など『トイ・ストーリー』の作中では描かれない設定の一つアンディの父親について説明するほか、父親とおもちゃたちのリーダーであるウッディとの関係についても詳しく紹介します。

トイ・ストーリーのアンディに父親がいない理由は?ウッディとの関係も考察のイメージ

目次

  1. トイ・ストーリーのアンディに父親がいない設定?その理由やウッディとの関係に迫る!
  2. トイ・ストーリーとは?
  3. トイ・ストーリーの登場人物
  4. トイ・ストーリーのアンディに父親がいない設定の理由に迫る!
  5. トイ・ストーリーのウッディとアンディの父親の関係
  6. トイ・ストーリーのアンディに父親がいない理由は亡くなっていたからだった!

トイ・ストーリーのアンディに父親がいない設定?その理由やウッディとの関係に迫る!

おもちゃたちが大活躍するアニメ映画『トイ・ストーリー』でウッディたちの持ち主といえば元気な男の子アンディですが、シリーズを通して一つの疑問があります。それはアンディの父親が全シリーズに一度も登場していないということ。当時は離婚?死亡?単身赴任?といった数々の憶測が飛び交いました。この記事ではアンディの父親が登場しない理由やアンディの父親とウッディとの関係について掲載しています。

トイ・ストーリーとは?

『トイ・ストーリー』は、1995年(日本では1996年)に公開されたディズニー配給、ピクサー・アニメーション・スタジオ制作のCGアニメーション映画。カウボーイ人形のウッディとスペースレンジャーの人形バズを中心に、おもちゃ目線で語られる笑いあり冒険あり感動ありのコメディアドベンチャー作品です。その人気は凄まじく、全世界での興行収入は3億6千万円以上、アカデミー特別業績賞など数々の賞を総なめしています。

またアメリカの有名な映画専門誌で行われた「史上最高のアニメ映画50」では第1位にも選ばれるなど作品の人気・評価はとても高く、ファンに長く愛されている作品です。99年(日本では2000年)には続編の『トイ・ストーリー2』、2010年には『トイ・ストーリー3』が公開し、どちらも記録的大ヒットしました。2019年には最新作『トイ・ストーリー4』が公開予定となっています(記事執筆時点)。

『トイ・ストーリー』はレトロおもちゃのウッディと最新おもちゃのバズとの友情を描いた物語。『トイ・ストーリー2』では本人も知らなかったウッディの秘密と妹ジェシーなど新たな仲間たちとの出会いが描かれ、『トイ・ストーリー3』では成長したアンディとウッディとの別れと旅立ちを描いてます。おもちゃ目線で物の大切さを学べるので、幼い子供たちに見せてあげたいオススメのアニメ映画です。

トイ・ストーリー|ディズニー公式

トイ・ストーリーの登場人物

カウボーイの格好が特徴のおもちゃのリーダー的存在『トイ・ストーリー』の主人公ウッディ・プライドを演じるのはトム・ハンクス/唐沢寿明。数々のギミックを搭載したスペースレンジャーのバズ・ライトイヤーを演じるのはティム・アレン/所ジョージ。気弱で争いごとが苦手な恐竜のレックスを演じるのはウォーレス・ショーン/三ツ矢雄二。冷静かつ毒舌な豚の貯金箱ハムを演じるのはジョン・ラッツェンバーガー/大塚周夫。

ウッディとは相思相愛の羊飼いの女の子ボー・ピープを演じるのはアニー・ポッツ/戸田恵子。ウッディとは親友関係の身体がバネでできた犬のおもちゃスリンキー・ドッグを演じるのはジム・ヴァーニー、ブレイク・クラーク(3作目から)/永井一郎。ウッディとは反りが合わない皮肉屋のジャガイモのおもちゃミスター・ポテトヘッドを演じるのはドン・リックルズ/名古屋章、辻萬長(3作目から)。

おもちゃたちの持ち主アンディ・デイビスを演じるのはジョン・モリス、チャーリー・ブライト(3の幼少期)/市村浩佑、北尾亘、小野賢章、石坂彪流(3の幼少期)。トラブルメーカー体質のアンディの母親デイビス夫人を演じるのはローリー・メトカーフ/小宮和枝。アンディの妹モリーを演じるのはハンナ・アンクリッチ、ベアトリス・ミラー/きゃさりん(3作目から)が主な登場人物及び役を演じられた日米の声優となっています。

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トイ・ストーリーのアンディに父親がいない設定の理由に迫る!

トイ・ストーリー全シリーズを通して一度も登場していない!

アンディの父親は『トイ・ストーリー』『トイ・ストーリー2』『トイ・ストーリー3』シリーズ3作品に一度も登場したことがありません。姿どころか会話や写真にも登場しておらず、アンディの母親であるデイビス夫人の手には指輪がしてないことから離婚してるのでは?など様々な憶測が飛び交いましたが、『トイ・ストーリー』関係者のインタビューでアンディの父親の設定が明らかになります。

トイ・ストーリーの関係者が語る父親の裏設定

ピクサー・アニメーション・スタジオなど、ディズニー関連の作品の疑問に答えるYouTubeチャンネルの人気番組「SuperCarlinBrothers」のインタビュー企画で、作品のコンサルトとして関わっていたおもちゃ博士のマイク・モーツァルトさんが『トイ・ストーリー』の脚本を手がけた声優・脚本家のジョー・ランフト(2005年に交通事故により急逝)から聞いたアンディの父親の設定を番組内で語ってくれました。

『トイ・ストーリー』に登場するおもちゃのことで脚本家のジョーに様々なアドバイスをしていたマイクは、自身も登場人物として関わった『トイ・ストーリー2』を見て、「父親がいないのに誕生日で喜んでるアンディのことが理解できない」と感想を伝えます。するとジョーはアンディの父親のことなど『トイ・ストーリー』の裏設定を色々と話してくれたんだそうです。

アンディの父親は既に『トイ・ストーリー』に登場していた

アンディの父親は『トイ・ストーリー』シリーズに全く登場していないと思われてましたが、実は既に1作目に一瞬だけ登場しています。『トイ・ストーリー』の冒頭のシーンで壁に飾られている写真の中にメガネをかけたアンディらしき少年が写ってますが、その写真の少年こそが子供の頃のアンディの父親なんだそうです。そして第1作目『トイ・ストーリー』で終盤まで暮らしていた家はアンディの父親の実家だと語ってくれました。

シリーズを通してアンディの母親デイビス夫人の名前が明かされてないので、アンディの父親も名前の設定は無いと思われましたが、実はアンディの父親には名前がありました。それは驚いたことに父親の名前もアンディという名前だったのです。

息子に自分と同じ名前をつけた理由は不明ですが、なぜアンディの父親はシリーズを通して一度も姿を見せないのでしょうか?それにはとても悲しい理由があったからでした。

アンディの父親が登場しない理由は既に亡くなっていたから

実はアンディの父親は急性灰白髄炎というポリオウイルスによる感染症の病気で亡くなっていました。このポリオウイルスとは5歳児未満の幼児に発症しやすい病気で、生存率は高くはない重い病気になります。アンディの父親も幼少期の頃に急性灰白髄炎に感染するのですが、治療の甲斐もあって何とかポリオウイルスに打ち勝って病気を克服します。

その後アンディの父親は成長して立派な社会人となり、運命の相手デイビス夫人(名前は不明)と結婚して長男のアンディが誕生します。しかしデイビス夫人が長女のモリーを妊娠した頃、アンディの父親はポストポリオ症候群(ポリオ後遺症)が再発して、まだ幼い長男と産まれてくる長女を残して帰らぬ人になってしまいます。

アンディは『トイ・ストーリー』では10歳『トイ・ストーリー3』では17歳に成長しており、妹のモリーは『トイ・ストーリー3』では10歳の設定なので『トイ・ストーリー』の頃のモリーは約3歳ってことになります。父親が亡くなったのがモリーが産まれる前ということはアンディが6歳~7歳ぐらいの頃に父親が亡くなってしまったわけです。

幼い頃に父親が病気で亡くなってしまって可愛そうなアンディですが、アンディの父親は自分の名前以外にとても大切にしていたあるものを息子アンディに託してます。それはアンディの父親が幼い頃に大好きだったテレビ番組の主人公ウッディ・プライドの人形だったのです。

トイ・ストーリーのウッディとアンディの父親の関係

ウッディは元々はアンディの父親のおもちゃだった

マイクさんは『トイ・ストーリー』の裏設定としてウッディと父親の関係も語ってます。ウッディは1950年代に放送された人気子供番組「ウッディのラウンドアップ」の主人公だったことが『トイ・ストーリー2』で明らかになるのですが、当時この番組の大ファンだったアンディの父親は、シリアル会社が景品の見本として制作したウッディを「どうしても欲しい」とシリアル会社に手紙を送って入手できた貴重な非売品の人形でした。

『トイ・ストーリー』でウッディのブーツの靴裏に書かれた「ANDY」の名前は、息子のアンディが書いたのではなく父親が書いたもの。おもちゃが大好きだったアンディの父親はウッディなどのおもちゃたちをとても大切にして遊んでいました。しかし急性灰白髄炎が発症したことで、両親はウイルスの感染を恐れて全てのおもちゃを焼却処分することにします。

ウッディたちは父親から譲り受けた形見のおもちゃだった

アンディの父親は一番大切にしていたウッディ、スリンキードッグ、ミスターポテトヘッドの3体だけはどうしても処分をしたくなかったため、こっそり持ち出して屋根裏部屋に隠しました。数十年後、再発したポストポリオ症候群により自分の死が間近だと悟ったアンディの父親は、アンディに屋根裏部屋から箱を取ってくるよう頼みます。しかし、アンディが屋根裏部屋から箱を見つけたときには父親はそのまま息を引き取ってしまいます。

アンディは父親に頼まれていた箱を開けてみると中にはウッディ、スリンキードッグ、ミスターポテトヘッドの3体のおもちゃが入ってました。アンディにとって父親から譲り受けたウッディたちは自分にとっての大切なおもちゃであると同時に父親の形見でもあります。

それだけに『トイ・ストーリー3』でのアンディとウッディの最後の別れのシーンはとても印象的です。

ウッディが仲間とアンディのために決断した悲しい別れ

アンディは大学の進学で家を出るのですが、大好きなウッディだけは一緒に学生寮へと連れて行く予定でした。しかしウッディはそれを拒み、仲間が収納されたダンボールにアンディの親戚の家に届けられるように細工をして自分も中に入ります。アンディは親戚のボニーに大切なおもちゃを渡し、おもちゃたちに感謝と別れを告げてその場を後にします。立ち去ってゆくアンディにウッディは「あばよ、相棒」と別れを告げました。

一緒に大学には行かずに仲間たちと別の家の子供のおもちゃとして歩む道を選んだウッディですが、なぜウッディはアンディではなくボニーのおもちゃになることを選んだのでしょう?それは最後までおもちゃとしての役目をまっとうしたかったから。偶然ボニーに拾われて遊んでもらったとき、久々におもちゃとしての喜びを感じてました。ウッディはボニーならおもちゃ(仲間)を大切に扱って遊んでくれると考えて決断します。

成長したらおもちゃと遊ばなくなるのは「おもちゃの宿命」です。自分を大学に連れて行こうとしたアンディに、おもちゃから離れて大人として旅立ってほしいという気持ちが込められてたのではないでしょうか?

親離れして自立してほしいという両親が子供に想う親心に似た感情で、アンディと一緒に行かず最後に別れを言って新たな一歩を踏み出させた、10年近くも連れ添った相棒ウッディの気持ちがラストシーンから垣間見えます。

ウッディたちはアンディの父親が死んだことを知らなかった

ところで、アンディの父親を知っているはずのウッディ、スリンキードッグ、ミスターポテトヘッドは、おもちゃ同士の会話の中で、とても大切に扱ってくれたアンディの父親のことに関して一切何も触れていないという疑問があります。短い期間でしたが一緒に遊んだアンディの父親のことを話さないのはなぜでしょう?忘れてしまったから?マイクさんはこのことについても話しており、アンディと父親ならではの理由がありました。

それはウッディたちも父親が亡くなったことを知らなかったら。幼かったアンディの父親が病気を理由に箱にしまってウッディたちは眠りにつきます。そして幼かったアンディが父親から譲り受けた箱を開けてウッディたちは目を覚まします。

アンディと父親は容姿と名前が同じだから同一人物だと思ってウッディたちはアンディの父親について何も話さなかったわけです。

ピクサーの脚本家は裏設定を真っ向から否定!

マイクさんが番組内で語った父親の死とウッディとの関係などの数々の裏設定に関して、ジョーさんと一緒に『トイ・ストーリー』シリーズの脚本を担当したアンドリュー・スタントンさんがツイッターで「完全な全くウソのニュース。みんなあなたの家に戻ってください。ここで見ることは何もありません」と裏設定を否定するツイートを投稿しています。

当時ディズニーのアニメーション制作会社の中で、大きな成果を上げていなかった肩身の狭いピクサーが制作した初の長編CGアニメ映画『トイ・ストーリー』は、予算の都合と当時のCG技術では人間を描くのがとても大変な作業だったので、無理して父親を登場させる必要はないと判断してアンディの父親を登場させなかったと語ってます。

         既にジョー・ランフトさんは亡くなってるので真相はわかりませんが、このアンディの父親に関するエピソードは完成度の高い感動的な物語だったので、この裏設定を前日譚として映画化すべきと海外メディアから声があがっている一方、マイクさんが語った裏設定に対して否定的な意見が飛び交うなどメディアやファンの間でも賛否が分かれてます。

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トイ・ストーリーのアンディに父親がいない理由は亡くなっていたからだった!

シリーズを通して一度も姿を見せたことがなかったアンディの父親でしたが、実は父親は既に病気で亡くなっており、ウッディは父親から譲り受けた大切な形見のおもちゃだったという悲しい理由がありました。関係者の一人が否定している以上100%信頼できるエピソードではありませんが、もし可能ならば公式で認めて映像化してほしい素敵な物語なので、いつの日かスピンオフ作品として制作してくれることを期待したいですね。

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