【紅の豚】エンディングが豚だらけになる理由は?ED曲の歌詞の意味や結末も考察

ジブリ映画の名作「紅の豚」と言えば、登場人物が豚で構成されたエンディングも見どころの1つであり、古いアルバムをめくるようなストーリー展開や、涙を誘うエンディング曲が多くのファンに支持されています。本文では、ジブリ映画「紅の豚」から、豚だらけのエンディングに込められた意味や豚の役目、ED曲「時には昔の話を」の歌詞の意味などを、あらすじネタバレを交えながら紹介します。

【紅の豚】エンディングが豚だらけになる理由は?ED曲の歌詞の意味や結末も考察のイメージ

目次

  1. 紅の豚とは?
  2. 紅の豚のエンディングが豚だらけになる理由を考察
  3. 紅の豚のエンディング曲の歌詞の意味
  4. 紅の豚のカーチスは大統領に?結末やその後を考察
  5. 紅の豚のエンディングに関する感想や評価
  6. 紅の豚のエンディングまとめ

紅の豚とは?

「紅の豚」のエンディングを考察・イメージ画像

大人向けに制作されたジブリ映画「紅の豚」は、赤い飛行艇を相棒に空を駆け巡るポルコ・ロッソと周囲の人々との交流を描いた作品で、豚の顔をした主人公や、異国情緒あふれる世界観が根強い人気を呼びました。以下では、ジブリ映画「紅の豚」から、登場人物が豚という、豚だらけのエンディングに込められた意味や、エンディング曲や歌詞の意味などを、あらすじネタバレを交えながら紹介します。

紅の豚の概要

1992年公開の映画「紅の豚」は、宮崎駿監督・スタジオジブリ制作の長編アニメーション作品で、第二次世界大戦前のイタリアとアドリア海を舞台に、飛行艇乗りの自由な生き様を描いた活劇です。当初は、日本航空の機内上映用として制作されるも、予定より大幅に長くなってしまったことから、急きょ映画館での上映が決定し、前作「魔女の宅急便」に続き、興行収入記録を塗り替える大ヒットを記録しました。

紅の豚のあらすじ

世界恐慌やファシスト党の台頭により、イタリアの情勢が不安定となる中、アドリア海の小島にアジトを構える元空軍パイロットのポルコ・ロッソは、人間世界の喧騒を離れ、空賊を相手とする賞金稼ぎとして生活していました。ある日、ポルコは、空賊連合に雇われたアメリカ人パイロット・カーチスと出会い、やがて2人は、1人の少女の運命を決める一戦を繰り広げることとなります。

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紅の豚のエンディングが豚だらけになる理由を考察

紅の豚のエンディングが豚だらけになる理由を考察・イメージ画像

ジブリ映画「紅の豚」において、豚は主人公を象徴する動物でもあり、映画エンディングでは、豚の飛行艇乗りが登場するという、豚だらけのアニメーションが繰り広げられました。以下では、異例のエンディングとも呼べる、ジブリ映画「紅の豚」のエンディングから、豚だらけになった理由や登場人物を豚として描いた意味、エンディングの最後に登場した豚の集団の意味について、あらすじネタバレを交えながら考察しました。

紅の豚における豚の役割や意味

ジブリ映画「紅の豚」の主人公・ポルコ・ロッソの外見の特徴や、エンディングで描かれた豚だらけのアニメーションのように、「紅の豚」における豚には何かしらの意味があると考えられ、ポルコは、大の航空機好きで知られる宮崎駿監督の投影とも言われています。一方、「紅の豚」の時代背景から考察すると、豚は、戦争で犠牲になった飛行艇乗りを表し、家畜のように亡くなっていったことを意味しているとも考えられます。

また、ポルコが豚になった理由は劇中では明らかにされていませんが、かつての戦友で、空軍将校・フェラーリンとの会話では、戦争を起こした国家に対する怒りと反発とも捉えられる発言をしています。単純に飛ぶことを楽しむものだった飛行艇は、第一次世界大戦の勃発によりその有り方が変わってしまい、エンディングに豚を描いたのも、飛行艇に憧れ、純粋な愛を注いできた飛行艇乗りを表現しているでしょう。

また、豚は宮崎駿監督の投影とも言われることから、宮崎監督の飛行機への憧れや、飛行機で人の命を奪い合う戦争への反対の意思が、豚の飛行艇乗りとして表現されたでしょう。「紅の豚」の豚だらけのエンディングには、飛行機を戦争の道具として使うことや、パイロットを家畜のように駆り出すことへの怒り、反戦の意思が込められているでしょう。

紅の豚のエンディングの豚の集団の意味

登場人物が豚だらけで有名な紅の豚のエンディングは、本編よりも古い時代、おそらく第一次世界大戦以前の頃と推測され、当時の飛行艇は、純粋に大空を駆け巡ることを楽しむものでした。エンディングの序盤は、飛行艇への愛や想いが詰まった作風でしたが、終盤に近づくにつれて戦争の足音が聞こえてきそうな、悲しい雰囲気も感じさせるアニメーションとなっています。

そして、エンディング曲終盤には、ある男が飛行艇に乗り込む姿が描かれます。後ろ姿のみでしたが、おそらくポルコ・ロッソだと推測され、最後は愛機・サボイアと共に大空を駆け巡るポルコの姿で締めくくられました。エンディングが豚だらけになった理由は、ポルコと他の飛行艇乗りとの対比から、ポルコと同様、純粋に飛行艇を愛していた者たちであり、豚の集団からは彼らの飛行艇への並みならぬ憧れを感じさせるでしょう。

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紅の豚のエンディング曲の歌詞の意味

紅の豚のエンディング曲の歌詞の意味を考察・イメージ画像

ジブリ映画「紅の豚」のエンディング曲は、マダム・ジーナ役の加藤登紀子さんが担い、人々が飛行機に憧れ、純粋に愛していた頃の時代を彷彿させる歌詞が心に響くでしょう。以下では、涙を誘うような哀愁ただようメロディが特徴の、ジブリ映画「紅の豚」のエンディング曲「時には昔の話を」の歌詞の意味について、映画のあらすじネタバレを交えながら考察しました。

紅の豚のエンディング曲は「時には昔の話を」

紅の豚のエンディング曲「時には昔の話を」は、マダム・ジーナの声優キャストで、主題歌「さくらんぼの実る頃」を担当した加藤登紀子さんが歌いました。シンガーソングライターとして活躍する加藤登紀子さんの作詞・作曲によるエンディング曲は、飛行艇が戦争の道具に使われる以前、純粋に飛行艇を愛していた頃を懐かしむような歌詞と哀愁ただようメロディとなっています。

エンディング曲「時には昔の話を」の歌詞の意味

エンディング曲「時には昔の話を」の歌詞の意味を考察・イメージ画像

紅の豚のエンディングは、ジブリ作品で唯一、登場人物が豚で表現された異例のアニメーションが描かれ、古ぼけた写真を見ているような静止画は、どこか懐かしさを感じるでしょう。また、エンディング曲の歌詞からは、飛行艇が純粋に愛されていた時代から、戦争の道具へ利用されたことへの絶望や虚しさを表現しているでしょう。

しかし、エンディング曲「時には昔の話を」は、決して悲しい曲ではなく、最後は飛行艇の悲惨な現実を知りながらも、それでも飛行艇を純粋に愛する1人の男の人生が3番の歌詞で歌われています。その男とは、ポルコ・ロッソであり、飛行艇に夢中だった若き日から、空軍パイロットとして戦争に駆り出されて仲間を失った過去、そして、これからも純粋に飛行艇を愛することが歌詞に込められたでしょう。

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紅の豚のカーチスは大統領に?結末やその後を考察

「紅の豚」の結末やその後を考察・イメージ画像

「紅の豚」と言えば、豚だらけのエンディングだけでなく、曖昧に締めくくられた結末についても、多くの考察が飛び交っています。ポルコは人間に戻ったのか、アメリカに戻ったカーチスは大統領になったのか、登場人物たちのその後も気になるでしょう。以下では、ジブリ映画「紅の豚」から、映画終盤に映画俳優となったカーチスや、物語の結末やその後をあらすじネタバレを交えながら紹介します。

紅の豚のカーチスは大統領に?

ジブリ映画「紅の豚」のエンディングは、フィオのナレーションによってその後の顛末が語られ、その中には、アドリア海を舞台にポルコとしのぎを削り合ったカーチスについても言及されていました。その後、アメリカに帰国したカーチスは映画俳優に転身し、西部劇の主演を務めるも、まだ大統領にはなっていませんでした。

一方、宮崎駿監督の絵コンテでは、カーチスが大統領になったことが示唆されており、もしかしたら、大統領となったカーチスの姿も描かれた可能性があったでしょう。しかし、「紅の豚」ではカーチスが大統領になっていないのはなぜか、その理由はカーチスの劇中での描かれ方が、モデルとなったレーガン大統領への侮辱とも捉えかねないためと考えられています。

カーチスのモデルについては、ジブリの公式設定では発表されていませんが、映画俳優から大統領への道のりや、カーチスの映画ポスターのデザインが似ているとの指摘から、レーガン大統領の名が浮上しました。一方、カーチスが大統領になっていない理由は、レーガン大統領への配慮ではなく、それではつまらないという宮崎駿監督の意向により、大統領になる前の段階で締めくくられたとも考えられるでしょう。

紅の豚の結末のその後

「紅の豚」の結末は、フィオのナレーションを通じて各キャラのその後が語られるも、唯一、ポルコだけはその後、どうなったのかは分からず、ポルコのその後に関して分っていることと言えば、マダム・ジーナの賭けが勝ったことくらいでしょう。フィオとの別れのシーンを最後に、一足早く物語から退場したポルコでしたが、カーチスの指摘からポルコは人間に戻ったと推測されています。

「紅の豚」のその後を考察・イメージ画像

この憶測について、宮崎駿監督は、その後数日くらいしたら元の顔に戻り、ジーナのお店にご飯を食べに来るとの回答をしており、ポルコはその後も豚として生きていると考えられるでしょう。「紅の豚」と言えば、ポルコが豚になった理由や、最後のシーンで人間に戻ったのか、ポルコにまつわる謎も魅力であり、憶測の域を出ない謎めいたキャラクター性が人気を集めています。

「紅の豚」を観た方であれば、一度は疑問を持ったポルコの謎。いつかジブリ公式からポルコの謎が明かされる日は来ないかと、心待ちにしているファンもいるでしょう。しかし、結末をはっきりさせることにこだわらない宮崎駿監督のポリシーから、今後もポルコの謎は明かされることはないと予想されるものの、あえて結末を曖昧にしたから「紅の豚」が長きに渡って愛され続けている結果をもたらしたでしょう。

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紅の豚のエンディングに関する感想や評価

紅の豚のエンディングに関する感想や評価・イメージ画像

登場人物を豚で表現したエンディングは、「紅の豚」を初めて観た方の多くが驚いたでしょうが、ポルコが豚になった経緯から、豚は飛行艇への純粋な憧れを持っていた人々を表しており、同時に、家畜のように駆り出され、戦死していった飛行艇乗りの悲しみも読み取れるでしょう。以下では、豚だらけの演出が話題を呼んだ、ジブリ映画「紅の豚」のエンディングに関する感想や評価を紹介します。

感想1:エンディングのアニメーションが最高

登場人物のほとんどが豚で構成されたエンディングのアニメーションは、ジブリ映画「紅の豚」の見どころの1つであり、まるで古いアルバムを眺めているような味のある絵がファンを魅了しています。紅の豚のエンディングの絵は、宮崎駿監督の描きおろしと言われ、宮崎監督の飛行機に対する想いを反映させたストーリーは、本編とは異なるかっこよさがにじみ出て、「紅の豚」の人気を高めています。

感想2:エンディング曲が好き

ジブリ映画「紅の豚」のエンディングと言えば、豚だらけのアニメショーンが目を引くと同時に、加藤登紀子さんが歌う「時には昔の話を」も高い人気を誇っています。曲の歌詞は、飛行艇に憧れていた若き日から始まり、やがて戦争の道具という過酷な現実を突きつけられ、それでも飛行艇を愛し続ける1人の男の生き様がつづられ、思わず涙があふれ出そうな、哀愁ただようメロディーがファンを魅了しています。

感想3:ED曲を聞くと涙が流れる

ジブリ作品と言えば、ストーリーだけでなく、挿入歌など音楽面でも高い人気を誇っており、その中でもED主題歌「時には昔の話を」は、ジブリ音楽の名曲として親しまれています。エンディング曲は、映画主題歌も担当した加藤登紀子さんが作詞・作曲を担い、ファンの中には、「紅の豚」のエンディング曲で涙がでてくるとの感想も寄せており、泣けるジブリ音楽としても知られています。

感想4:紅の豚はエンディングと合わせて1つの作品

「紅の豚」と言えば、エンディング曲が終わるまで視聴することで、はじめてその物語の良さが分かるもので、ファンの中には、「紅の豚」は本編とエンディングで1つの作品だという感想も見られ、地上波放送の際には、エンディングまで放送されるのか、心配の声も寄せられました。地上波ではちきんとエンディングまで放送されており、ファンも大満足の放送となりました。

感想5:紅の豚のエンディングが好き

ジブリ映画は、本編は勿論、エンディング曲と共に流れるアニメーションも見どころであり、作品によっては本編終了後のその後が描かれ、最後までファンを飽きさせない展開が繰り広げられています。数あるエンディングの中にて、「紅の豚」では本編開始前の出来事が描かれるという異色の作風となっており、古いアルバムをめくるようなストーリーが、ファンの人気を集めています。

感想6:フィオの語りからのエンディングの流れに鳥肌が立った

「紅の豚」は、ポルコとカーチスの一騎打ちを持って本編は一旦幕を閉じ、以降はピッコロ社を継いだフィオのナレーションで、その後の出来事が語られました。どこか切なさを感じさせるフィオの語りからのエンディングは、ED主題歌の美しいメロディを引き立たせ、他作品にはない独自の演出に鳥肌がたった、イントロを聞いただけで涙が出てきたなど、「紅の豚」のエンディングを称賛する声が後を絶ちません。

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紅の豚のエンディングまとめ

紅の豚のエンディングまとめ・イメージ画像

ジブリ映画「紅の豚」のエンディング曲から、登場人物が豚だらけの理由や豚に込められた意味、エンディング曲「時には昔の話を」の歌詞の意味などを、あらすじネタバレを交えながら紹介しました。映画公開から30年が経過した現在も、多くのファンを魅了してやまない「紅の豚」は、飛行艇乗りの自由な生き様はもちろん、エンディングをはじめ謎めいた世界観やストーリーが、作品の根強い人気につながっているでしょう。

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