【崖の上のポニョ】津波シーンが放送禁止に?予言説・死後の世界説の真相を調査

宮崎駿監督のアニメ「崖の上のポニョ」が放送禁止になったというのは本当なのでしょうか?「千と千尋の神隠し」以来7年ぶりに宮崎監督が原作や脚本まで担った作品「崖の上のポニョ」。東日本大震災の2年半前に公開されたこの作品は、かねてより大震災や津波を予言していたと噂されてきました。この記事では、ポニョと津波シーンの関係、死後の世界説など作品にまつわる怖い都市伝説を調査し、その真相をお届けします。

【崖の上のポニョ】津波シーンが放送禁止に?予言説・死後の世界説の真相を調査のイメージ

目次

  1. 崖の上のポニョとは?
  2. 崖の上のポニョの津波シーンはカットで放送禁止に?
  3. 崖の上のポニョの津波は予言だった?
  4. 崖の上のポニョの津波の後は死後の世界?怖い都市伝説を考察
  5. 崖の上のポニョだけでなく「風立ちぬ」も予言だった?
  6. 崖の上のポニョのモデルや人間になりたい理由
  7. 崖の上のポニョの津波に関する感想や評価
  8. 崖の上のポニョの津波まとめ

崖の上のポニョとは?

崖の上のポニョの概要

崖の上のポニョは、2008年に公開されたスタジオジブリ制作による長編アニメ映画です。昔ながらの風景が残る港町を舞台に、人間に憧れる魚の子供・ポニョと保育園に通う少年・宗介の心の交流が描かれています。2001年公開の「千と千尋の神隠し」以来7年ぶりに宮崎駿監督が原作・脚本も担当しています。

映画「崖の上のポニョ」の観客動員数は1200万人以上とされ、興行収入は155億円に上ります。また、全米での興行収入は1500万ドルで、1000万ドルだった「千と千尋の神隠し」の1.5倍にあたります。

東京国際アニメフェア2009・第8回東京アニメアワードで、アニメーションオブザイヤー、国内劇場部門優秀作品賞・原作賞・監督賞・美術賞に輝いたほか、第32回日本アカデミー賞の最優秀アニメーション作品賞など数々の映画賞を受賞しています。

崖の上のポニョのあらすじ

魔法使いの父と海の女神の母の間に生まれた魚のポニョ。ある日ポニョは、家を出て海岸にやって来ます。自由を満喫するポニョでしたが、遊んでいるうちに空き瓶に突っ込んだ頭が抜けなくなってしまいます。そこへ人間の5歳の男の子・宗介が通りかかり、苦しむポニョを助けてあげました。すぐに2人は仲良しになります。ところが、家出に気づいて捜しに来た父に捕まり、ポニョは元いた海の底に連れ戻されてしまいます。

崖の上のポニョ - スタジオジブリ|STUDIO GHIBLI

崖の上のポニョの津波シーンはカットで放送禁止に?

崖の上のポニョの津波シーンは地上波放送でカットされる?

崖の上のポニョは、最近では2022年5月6日に日本テレビ系列「金曜ロードショー」にて放送されました。以前から崖の上のポニョの津波シーンは地上波放送ではカットされると言う噂が広まっていましたが、今回の放送ではノーカットで放送されています。

崖の上のポニョには有名な津波シーンがあり、東日本大震災後には放送禁止になったという噂が飛び交っていました。しかし実際には、崖の上のポニョが地上波で放送禁止になったことはありません。

崖の上のポニョは放送禁止だと言われる理由

実際には放送禁止になっていないにもかかわらず、崖の上のポニョが放送禁止だと言われるのはなぜなのでしょうか?

東日本大震災が発生した後、暫くの間、崖の上のポニョがテレビ放送されることはありませんでした。しかしそれは放送禁止になったからではなく、放送局による自粛と考えられます。

港町を舞台にした崖の上のポニョには、水のシーンが多く津波シーンまで描かれています。東日本大震災で被災した方の中には、海や津波のシーンを見ると震災時のつらい記憶がよみがえる方も多かったことでしょう。放送局では、そのような被災者の気持ちを慮って放送自粛という措置を下したのですが、それを「放送禁止」になったと誤解した方がいるのかもしれません。

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崖の上のポニョの津波は予言だった?

崖の上のポニョの津波シーン

ここからは、放送禁止という誤解を招いた崖の上のポニョの津波シーンについて考察していきます。海辺で宗介に助けられたポニョは、その後父親のフジモトに連れ戻され海底に戻るのですが、その際「魔法の水」を浴びて人間の女の子になってしまいます。女の子になったポニョに強力な魔法の力がみなぎります。

そして、大好きな宗介に会いに行けると思いからテンションが上がると、嵐を巻き起こしやがて巨大な津波が発生。ポニョは、津波の上を走るようにして大好きな宗介の元にやって来ました。「崖の上のポニョ」で描かれる波は、まるで生きているかのような躍動感があります。そして、純真無垢な心を持つ宗介には波が魚のように見えていました。

崖の上のポニョの津波シーンが予言だと言われる理由

ここからは、崖の上のポニョの津波シーンがある大災害の予言だと言われる理由について考察していきます。崖の上のポニョの津波シーンが予言だと言われるようになったのには、映画の公開時期や公開日のある出来事が影響しているようなのです。

理由①東日本大震災より崖の上のポニョ公開の方が先だった?

崖の上のポニョの津波シーンが予言だと言われるようになったある大災害とは、2011年3月11日に発生した東日本大震災です。崖の上のポニョの公開日は2008年7月19日ですから、東日本大震災発生の2年半も前なのです。

理由②初日舞台挨拶の日に東北で地震があった?

ポニョ予言説の決め手となったのは、崖の上のポニョの公開初日の舞台挨拶でのこと。偶然それは東北地方で起きた地震で、宮城県の仙台や石巻では小さな津波が観測されました。会場にいた宮崎監督は、「ポニョが来たのかな?」と発言し、そのことがポニョ予言説を決定的にしたと言われています。

また、崖の上のポニョの中で、「人面魚が打ち上がると津波が来る」という古くからの迷信が紹介されています。実は2011年2月に台湾で人面魚が打ち上げられたというニュースが流れており、その翌月に東日本大震災が発生しました。この出来事や公開初日の舞台挨拶での一件といい、怖いような偶然ではないでしょうか?

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崖の上のポニョの津波の後は死後の世界?怖い都市伝説を考察

崖の上のポニョの物語のどこからが死後の世界?

ポニョには、津波の後は死語の世界になっているという怖い都市伝説がありますが、まずはポニョの物語でどこからが死語の世界になっているのでしょうか?

どこからが死後の世界となっているかについては、2つの説があります。1つ目の説は、ポニョが初めて海岸にやって来たシーンです。ポニョの本名は「ブリュンヒルデ」と言います。ブリュンヒルデとは、北欧神話に登場するワルキューレ(女性戦士)の1人で、ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」にも主要キャラクターとして登場します。ブリュンヒルデは死神でもあり、彼女の登場イコール死後の世界の始まりと考えられるのです。

もう1つの説は、トンネルを抜けた先という説です。そこでは、浮世離れした不思議なことが頻繁に起こります。人間になったポニョがこのトンネルを抜ける時に再び魚に戻ってしまうことから、トンネルは輪廻転生を表しているとも言われています。

崖の上のポニョが死後の世界だと言われる理由

次に、崖の上のポニョが死後の世界だと言われる理由について考察していきます。崖の上のポニョの作中には、死後の世界だと疑いたくなるような3つの要素が含まれていると言われています。

理由①津波に呑まれたはずの街の人達が元気

理由の1つ目は、津波にのまれたはずの人々が元気にしている描写です。津波にあったことを嘆き悲しむことなく、元気に走り回っているのです。このことから、津波にのまれた人々が天国にいるのではないかとの憶測を招くことになりました。

理由②歩けるようになった施設のおばあちゃん

理由の2つ目は、宗介の母親が働く介護施設のおばあちゃんが歩けるようになったことです。車いす生活を余儀なくされていたお年寄りが、まるで子供のように歓声を上げながら走り回っているのです。

そんなおばあさんの1人が、「あの世もいいわね」というセリフを口にします。体の不自由だったお年寄りが急に走り回ったり、「あの世もいいわね」というセリフから、崖の上のポニョは死後の世界を表していると言われるようになりました。

理由③津波に呑まれたはずの街が壊れていない

先ほど津波にのまれた人々が元気にしていると述べましたが、さらに不思議なことに津波の被害を受けたはずの街が壊れていないのです。水の中にはきれいな街並みが残されています。魚が街の建物の間をスイスイと泳いでおり、まるで竜宮城のようでもあります。

崖の上のポニョには、死後の世界、天国を思わせるような情景が美しく描かれています。このことがポニョの「死後の世界説」が広まることになったと考えられます。

崖の上のポニョのリサは死んでいる?

ここまで崖の上のポニョの都市伝説について見てきましたが、ポニョにはもう1つ都市伝説が囁かれています。それは、宗介の母親リサがすでに死亡しているのではないか?という噂です。

まず、消息不明となったリサを宗介とポニョが捜しに出かけた時のこと。リサの車を発見したのですが、車内が荒らされておりリサの姿はありません。このことからリサの身に何か重大なことが起きたと推測できます。

崖の上のポニョのラストで、高齢者施設「ひまわりの家」でリサとポニョの母親が話し込むシーン。施設のおばあさんが「リサさんも辛いでしょうね」と言いました。この言葉から、すでに亡くなったリサのもとに宗介が向かっていると考えられるのです。子供が後を追うように死んでしまうのは、母親であるリサにとってとても辛いことでしょう。

宗介に同行しているポニョは、死神としての役目を果たしていることになります。映画は家族4人の幸せそうな笑顔で幕を閉じますが、実は4人とも死んでいるのかも知れません。

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崖の上のポニョだけでなく「風立ちぬ」も予言だった?

風立ちぬとは?

ここまで崖の上のポニョの津波は予言だったと言うテーマでお届けしてきましたが、宮崎駿監督アニメで天災を予言していたとされる作品は他にもあります。それは2013年公開のアニメ映画「風立ちぬ」です。

アニメ映画「風立ちぬ」は、宮崎駿の連載漫画「風立ちぬ」を原作とし、実在の人物・航空技術者の堀越二郎の半生を描いています。また、小説家・堀辰雄の自伝的小説「風立ちぬ」も題材にしているそうです。予言と言われているのは、作中で描かれた関東大震災のシーンです。とてもリアルで息をのむシーンの連続と評価されています。

風立ちぬは東日本大震災の予言だった?

宮崎駿監督が「風立ちぬ」の絵コンテを完成させたのは2011年3月10日。翌日の3月11日に「3・11東日本大震災」が発生したのです。偶然と呼ぶにはあまりにも出来過ぎた話とSNSでは話題になりました。

(前作の)『崖の上のポニョ』をやっている時には僕の方が先に行っているつもりだったのに、時代の方が追いついてきた。(今回の映画で描いた)関東大震災のシーンの絵コンテを書き上げた翌日に震災(東日本大震災)が起き、追いつかれたと実感した

日経新聞電子版のインタビューで宮崎監督は上記のように話しています。時代に追いつかれたという表現が予言を感じさせると言われています。

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崖の上のポニョのモデルや人間になりたい理由

考察①ポニョのモデル

人間に憧れ、遂には人間の女の子になったポニョ。次に彼女のモデルや人間になりたいと思った理由について考察していきます。

まずポニョのモデルからですが、崖の上のポニョ制作中の宮崎駿監督は、アンデルセン童話の人魚姫に似ていることに気づいたとヴェネツィア映画祭の記者会見で明かしています。人魚姫もまたポニョのように人間に憧れ、人間の王子に恋をします。声と引き換えに人間の足を得るのですが、王子からの愛を受けることはできず人魚姫は海の泡となって消えてしまいます。

崖の上のポニョは、人間になれた上に愛する宗介と相思相愛になりハッピーエンドのうちに幕を閉じます。人間に憧れ人間になろうとするところは共通していますが、結末が異なります。人魚姫はポニョのモデルではなく、結果として似てしまっただけのようです。

考察②ポニョが人間になりたい理由

アニメ「崖の上のポニョ」の作中では、「僕が守ってあげる」と言う宗介に対して、「ポニョ、宗介好き」と告白するシーンがあります。ポニョが人間になりたいと願った理由は、大好きな宗介と一緒にいたいという純粋な思いからのようです。

考察③ポニョが津波を起こせるようになった理由

魔法使いを父に、海の女神を母に持つポニョには魔法を使う能力が備わっていました。父親により海の世界に連れ戻された後、どうしてももう一度宗介に会いたいポニョは再度人間界に向かいます。その過程でポニョの魔力は強化され、津波を引き起こせるまでになりました。彼女は津波を発生させ、波の上を歩いて宗介のもとへと急ぎました。

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崖の上のポニョの津波に関する感想や評価

ここまで崖の上のポニョの津波特集をお届けしてきましたが、最後にTwitterのコメントより感想や評価を紹介します。

最初に紹介する感想・評価は、崖の上のポニョを何度観ても怖いという方のツイートからです。どうしてこんなに怖いと思うのかと考えてみると、津波をはじめ宗介を追いかけてくるポニョ、そして宗介を連れていくかのような突風など怖い要素が数えきれないほどあるそうです。
 

続いて紹介する感想・評価も崖の上のポニョの怖い要素を挙げているツイートからです。津波が怖い、子供が溺れそうになるのが怖い、何よりポニョそのものが怖いと言います。ただ1つ、リサの子供への対応が救いで見習いたいそうです。

最後に紹介するのは、崖の上のポニョの都市伝説に関する感想・評価です。まず津波で全員が死んでいたという都市伝説に始まり、町が水没した後、魂が天国に上っていったという都市伝説、そして終盤のトンネルを抜けた時の描写など、崖の上のポニョは死にまつわる都市伝説に満ちているそうです。

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崖の上のポニョの津波まとめ

ここまで「崖の上のポニョ」の津波シーンが放送禁止になったという噂を取り上げ、予言説や死後の世界説など怖い都市伝説の真相を調査してきました。 いかがでしたでしょうか?

崖の上のポニョに限らず、宮崎駿監督は未来に起こることを考えながら問題提起する作品を作り続けていると言われています。例えば、もののけ姫や風の谷のナウシカでは環境問題を考えさせるシーンが織り込まれていました。崖の上のポニョについてもポニョのかわいさに目が奪われがちですが、宮崎監督のメッセージに目を向けると今後の世界のあり方が見えてくるかも知れません。
 

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